JP4813703B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録材上に転写した未定着トナー像を例えば熱と圧力とで定着する定着装置及び同定着装置を備えた画像形成装置に関するもので、特に、定着ローラ或いは定着ベルト側の剥離層から記録紙を剥離する手段を備えた定着装置及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置は、作像部において原稿画像相当の未定着トナー像を記録材上に形成し、未定着トナー像を担持した記録材を定着装置において加熱加圧して記録材に定着し、この記録材に永久画像を形成している。
【0003】
このような画像形成装置で用いられる定着装置としては、例えば、内部に熱源としてのヒータを有すると共に芯金の外周に弾性層及び離型層を設けた定着ローラとこれに対設される加圧ローラとで定着ニップを形成し、定着ニップにより記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧して記録材上に定着するローラ対から成る定着装置があり、この一例が特開2001―83832号公報や、特開平9−146404公報に開示される。なお、定着ローラとこれに対設される加圧手段を有し、加圧手段がエンドレスベルトとその内部に配備されエンドレスベルトを定着ローラに押圧する圧力部材とを備えた構成を採る定着ローラ使用の定着装置の一例が特開平11−133776公報に開示される。
【0004】
更に、内部に熱源を有する加熱ローラと芯金の外周に弾性層を設けた定着ローラとに定着ベルトを掛け渡し、定着ベルトを挟んだ状態で定着ローラ側に圧接される加圧ローラを備え、この定着ベルトと加圧ローラとで定着ニップを形成し、定着ニップにより記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧して記録材上に定着する定着ベルトを有した定着装置があり、この一例が特開平9―138598号公報に開示される。
【0005】
このような各定着装置は、互いに圧接して回転する定着手段と加圧手段の内、少なくとも定着手段側外周に弾性層を設け、この環状の弾性層を加圧手段が加圧することで、湾曲した定着ニップを形成している。この定着ニップは記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧し、その際、トナーは粘度が低い状態まで加熱溶融された後、加圧により記録材の繊維に対して所定の定着強度で定着される。
定着後、定着ニップの出口側より送出される記録材は定着手段側より分離される必要があるが、記録材はトナーの粘着力の影響を受け、定着手段側に変位して巻き込まれる傾向にあり、この分離性能はトナーの定着ローラ表面への表面付着状態により変化する。
【0006】
通常、記録紙が定着手段側にトナーの粘着力の影響を受けて変位して巻き込まれることを防ぐよう、この巻きこみ方向と逆方向に記録紙の先端が送出されるように定着ニップの湾曲状態を設定している。更に、従来、OA機器用として一般的に用いられている定着手段としての定着ローラは、その材質としては、トナーに対して離型性が良く耐熱性と弾性を併せ持ったシリコーンゴムが用いられ、更にシリコーンゴム上には離型性確保と耐久性向上の点から離型剤としてシリコーンオイルが均一塗布され、分離性能を維持していた。
更に、従来の定着装置においては、特殊な紙種が巻付くのを防止するために、分離爪を設けたものもあるが、この場合において、定着ローラ等の表面に離型剤が塗布されているために分離爪の摺接する定着ローラ等の表面の耐久性に致命的な影響を与えることは稀であった。
【0007】
しかしながら、近年、定着ローラ或いは定着ベルトに離型剤を塗布しないオイルレストナーを用いた画像形成装置が提案されており、特に、この傾向はカラー画像を定着するカラー画像形成装置の定着装置で多用されている。
このようなオイルレストナーを用いた画像形成装置でも定着装置の品質としてより高耐久性が要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところでオイルレストナーを用いた画像形成装置の場合、定着工程において加熱及び加圧される過程でトナーの樹脂中に分散されていたワックスが染み出てきて離型剤の働きをしている。しかし、この定着工程で加熱温度と加熱時間と加圧力等のバランスがうまくいかないと、ワックスが染み出す前に樹脂が溶融状態になってしまいトナーの粘着力が作用し、トナーが定着ローラ或いは定着ベルトの離型層表面にオフセットして、その結果として定着ローラ或いは定着ベルトの離型層表面に記録シートが巻付くという不具合が発生してしまう。
【0009】
また離型剤を塗布していないため定着ローラ或いは定着ベルト表面は摩擦に対してもより不利であり、特に温度制御用のサーミスタや分離爪の当接部分が最も早くダメージを受けやすい。ここで、巻付きに対して余裕度が無いために分離爪の当接圧力を増やしてしまうと、更に寿命は短くなってしまうという相反する課題がある。
ところで、オイルレストナーを用いた画像形成装置の一例が特開平11−133776号公報に開示される。ここでは、良好な離型性及び画質を得ながら、定着ローラ上の離型層のシワ発生、摩擦による摩耗及び劣化や、離型性低下といった問題の無い信頼性の高い定着装置及びそれを用いた画像形成装置を得ることを目的としている。
【0010】
ここでは定着装置における記録紙の分離手段として、剥離シートを備えた構成が記載されている。即ち、定着装置は定着ローラの軸方向の長さと略同長の接触幅を有する剥離シートを備え、剥離シートが定着ローラの回転方向におけるニップ部の下流に位置し、定着ローラの回転方向と対向する向きに、かつ先端部及び/又は先端部近傍が定着ローラ外周面に接触する状態で配置されている。
この従来技術の問題点の1つとして、定着ローラと剥離シートとの隙間調整が難しいことが挙げられる。この方式では部品精度のみでは0.5mm以下の隙間を変動しないように組付け管理するのは困難であると考えられる。
【0011】
本公報には、表面がフッ素樹脂で被覆されている剥離シートが定着ローラに対して接触した状態で配置されていると記載されているが、長期における使用により剥離シート先端部分或いは定着ローラ表面のいずれかが摩耗してくることは避けられない。
もう1つの問題点として、薄紙の記録シートをニップ出口直後に分離するのが難しいことが挙げられる。
【0012】
本公報に記載されている図を見ると、平板形状の記録シートをニップ出口近傍に当接させているが、この機構では剥離シートとニップ出口との距離を短縮することは困難である。剥離シートとニップ出口との距離を短縮出来ない場合の問題点として、薄紙の先端にベタ画像があって先端白抜け幅がわずかだとニップ出口から剥離シート先端当接位置まではベタ画像に対する熱供給が過剰になってしまい、画像先端のみ光沢度が高くなってしまったり巻付いた先端部分だけが上向きにカールしたりするといった不具合が発生する。
【0013】
本発明は、以上のような課題に基づき、第1に剥離シート先端をニップの出口側に十分に接近して取付けることが容易化され、しかも、記録材の種類によらず定着ローラや定着ベルトからの記録材分離性が良く、しかも定着ローラや剥離シートの耐久性も十分に得られる定着装置を提供することを目的とする。
【0014】
第2に、同記録材先端及びそれに続くトナーの粘着力によって離型層側である定着ベルトに巻き付く傾向にある部位を剥離シート先端により係止し、確実に剥離でき記録材分離性が良い定着装置を提供することを目的とする。
【0015】
第3に請求項1乃至7のいずれか一つに記載の定着装置を用いて画像処理を行うことで、記録材分離性が良い、特に、オイルレストナーを用いた画像形成装置おいて、薄紙でも良好な紙分離性が得られる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明は、環状弾性層を有するローラ部を備え、同ローラ部の外周に一体形成された環状層又はローラ部に別体状を成して外嵌された無端ベルトのいずれかにより離型層を形成し、該離型層を熱源で加熱して成る回転定着手段と、前記回転定着手段に無端状加圧面を圧接する加圧手段とを具備し、前記回転定着手段と加圧手段とで形成した定着ニップにより記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧して記録材上に定着する定着装置であって、前記定着ニップの出口側近傍にトナー画像を保持した記録材を前記離型層上から剥離させる剥離シートと、該剥離シートの両端の位置で定着装置用基枠に支持されて配置されると共に、該剥離シートを前記離型層の略外径形状に対して所定の隙間を保持して沿わせるように支持する一対のガイド部材と、
を備えることを特徴とする。
このように、剥離シートはローラ部と一体回転する離型層の略外径形状に沿うように曲率を持った形状で取付けられるので、剥離シート先端をニップの出口側に十分に接近して取付けても剥離シートの基部側を記録材の排出路側から離すことができ、剥離シートの取付けが容易化される。しかも、剥離シート先端をニップの出口側に十分に接近して取付けるので、記録材の先端でトナーのない最先端部位がトナーの粘着力の影響を受ける部位での巻付き変位が生じる前に、直ちに記録材の先端を剥離シート先端により係止し、同記録材先端及びそれに続くトナーの粘着力によって離型層側に巻き付く傾向にある部位を確実に剥離できる。このため、例え、記録材が薄紙の場合でも、記録材の種類によらず離型層側である定着ローラや定着ベルトからの記録材分離性が良く、巻き付きや定着ジャムを防止できる。
【0017】
更に、剥離シートは離型層側である定着ローラや定着ベルトと所定の隙間を持って取付けられることより、ランニング経時においても離型層側である定着ローラや定着ベルト或いは剥離シートの耐久性を向上でき、記録材分離性が劣化することを防止できる。更に、巻き付きや定着ジャムを防止できるので、シャム等により記録材が定着ユニットの内部に残留せず、記録材の残留した場合に引き起こされ易い発煙や焼損等を防止できる。特に、離型剤としてのシリコンオイルを定着ローラ或いは定着ベルトに塗布しないオイルレス定着装置を用いた画像形成装置に有効利用できる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが前記回転定着手段の表面に沿うような曲率を保持するように、該剥離シートを支持することを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記回転定着手段と共に回転しないように前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、ブラケットを介して前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記ローラ部の芯金に枢支される軸受け部をそれぞれ備えることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが挿入されるシート溝が設けられたシート受け部をそれぞれ備えること特徴とする。
【0021】
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一つに記載の定着装置において、前記剥離シートの先端位置と定着ニップ出口の距離は、望ましくは画像先端白抜け幅と同等か、若しくはそれ以下であることを特徴とする。
このように、剥離シートの先端位置と定着ニップ出口の距離は、望ましくは画像先端白抜け幅と同等か、若しくはそれ以下であるので、記録材の先端でトナーの溶融による粘着力を受けない画像先端白抜け幅の先端部位が同粘着力の影響で巻付き変位する前に、確実にニップの出口側近傍で直ちに記録材の先端を剥離シート先端が係止でき、同記録材先端及びそれに続くトナーの粘着力によって離型層側に巻き付く傾向にある部位を確実に剥離できる。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一つに記載の定着装置において、前記剥離シートの前記ローラ部と一体回転する離型層に面したエッジ稜線は、該離型層に近い側が鋭角になるように加工されたテーパ形状であることを特徴とする。
このように、離型層に近い側が鋭角になるように加工されたのでニップの出口側近傍で確実に直ちに記録材の先端を係止でき、記録材分離性を確実に保持できる。
【0023】
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一つに記載の定着装置において、該剥離シートの前記ローラ部と一体回転する離型層に面したエッジ稜線の表面粗さは、Ra:0.2μm以下であることを特徴とする。
このように、離型層に近い側が鋭角になり、エッジ稜線の表面粗さが、Ra:0.2μm以下なので、記録材分離性を確実に保持でき、離型層側である定着ローラや定着ベルト或いは剥離シートの耐久性をより向上できる。
【0024】
請求項10記載の発明は、内側に熱源を有する定着ローラと、該定着ローラと定着ニップを形成する加圧手段と、を備え、前記定着ニップにより記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧して記録材上に定着する定着装置であって、前記定着ニップ出口側においてトナー像を保持した記録材を前記定着ローラの表面から剥離する剥離シートと、該剥離シートの両端に位置し、該剥離シート先端と前記定着ローラ表面との間を所定の隙間に維持するように該剥離シートを支持する一対のガイド部材と、前記定着ローラ及び前記一対のガイド部材を支持し、前記一対のガイド部材を介して前記剥離シートを支持する定着装置用基枠と、を備えることを特徴とする
請求項11記載の発明は、内部に熱源としてのヒータを有する加熱ローラと、芯金の外周に弾性層を設けた定着ローラと、該加熱ローラと定着ローラに対して張架され離型層が形成された定着ベルトと、定着ベルトを挟んで定着ローラに対して圧接され芯金の外周に弾性層及び離型層を設けた加圧ローラとを具備し、未定着のトナー画像を担持した記録材を定着ベルトを巻き付けた定着ローラと加圧ローラとで形成した定着ニップにより加熱及び加圧することにより記録材上に定着する定着装置であって、前記定着ニップの出口側近傍には、トナー画像を保持した記録紙を定着ベルト上から剥離させる剥離シートと、該剥離シートの両端に位置し、該剥離シート先端と前記定着ベルト表面との間を所定の隙間に維持するように該剥離シートを支持する一対のガイド部材と、前記定着ローラ及び前記一対のガイド部材を支持し、前記一対のガイド部材を介して前記剥離シートを支持する定着装置用基枠と、を備えることを特徴とする
【0025】
請求項12記載の発明は、請求項10又は11に記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが前記定着ローラあるいは前記定着ベルトの表面に沿うような曲率を保持するように、該剥離シートを支持することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項10〜12のいずれか1つに記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記定着ローラと共に回転しないように前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項10〜13のいずれか1つに記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、ブラケットを介して前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項10〜14のいずれか1つに記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記定着ローラの芯金に枢支される軸受け部をそれぞれ備えることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項10〜15のいずれか1つに記載の定着装置において、前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが挿入されるシート溝が設けられたシート受け部をそれぞれ備えること特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項10〜16のいずれか1つに記載の定着装置において、前記加圧手段は無端状の加圧ベルトであって、該加圧ベルトの内側において該加圧ベルトを介して前記定着ローラと前記定着ニップを形成する加圧ローラを備えることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項17に記載の定着装置において、前記加圧ローラと共に前記加圧ベルトの内側において、該加圧ベルトの内周面に摺接するベルト走行ガイドを設けたことを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項17に記載の定着装置において、前記加圧ローラと共に前記加圧ベルトの内側において、該加圧ベルトの内周面に接触して従動回転する従動ローラを設けたことを特徴とする。
【0026】
請求項20の発明である画像形成装置は、上記請求項1乃至19のいずれか1つに記載の定着装置を備えたことを特徴とする。
このように、画像形成装置は請求項1乃至19のいずれか一つに記載の定着装置を選択的に採用することで、採用した定着装置相当の作用効果を画像形成装置としても同様に得ることができ、記録材分離性を確実に保持でき、特に、定着ローラ或いは定着ベルトに離型剤としてのシリコンオイルを塗布しないオイルレストナーを用いた画像形成装置として商品性を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態としての定着装置及び同定着装置を装備する画像形成装置を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る定着装置10を装備した画像形成装置としてのカラー複写機1の模式図であり、同図に示すカラー複写機1は、色分解に対応した色の画像を形成可能な感光体を複数備え、各感光体上で形成されたトナー像を中間転写体に重畳転写した画像を記録材としての記録紙Sに対して一括転写することで多色画像を形成する。
ここで、定着装置10は本発明の目的に反しない限り、従来公知の画像形成装置に装着可能であり、カラー複写機1に限らず、図示しないカラープリンタ、ファクシミリ装置および印刷機なども含まれること勿論であり、これらも本発明の定着装置10を用いることで、記録材分離性を確実に保持できる画像形成装置として商品性を向上させることができる。
【0028】
カラー複写機1は、画像形成部1Aが縦方向の中央部に位置し、その下方には給紙部1Bが、さらに画像形成部1Aの上方には原稿載置台1C1を備えた原稿走査部1Cがそれぞれ配置されている。画像形成部1Aには、水平方向に展張面を有する中間転写ベルト2が配置されており、中間転写ベルト2の上位には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための4組の記録装置9Y,9M,9C,9BKが併設されている。各記録装置9は各々同じ構成部材よりなっている。
【0029】
即ち、各記録装置9Y,9M,9C,9BKの要部を成し、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による画像を担持可能な感光体3Y,3M,3C,3BKが中間転写体2の展張面に沿って並置されている。各感光体3Y,3M,3C,3BKはそれぞれ同じ方向(図1では反時計方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周辺には、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置4、書き込み装置5、現像装置6、1次転写装置7、およびクリーニング装置8が配置されている。なお、例えば、感光体3Yを対象として、各装置の符号にYを付しており、その他の各色用については、同一部分には同一符号を付し、添字M,C,BKにより区別するものとする。
【0030】
中間転写ベルト2は、複数のローラ2A〜2Cに掛け回されて各感光体3Y,3M,3C,3BKとの対時位置において同方向に移動可能な構成を備える。中間転写ベルト2の下向き位置には同ベルトの展張面を構成するローラ2A,2Bとは別のローラ2Cが配備され、中間転写ベルト2を挟んで2次転写装置20に対時している。なお、図1中、符号11は、中間転写ベルト2を対象としたクリーニング装置を示している。
2次転写装置20は、帯電駆動ローラ20A及び従動ローラ20Bに掛け回されて2次転写装置20が位置する2次転写位置において中間転写ベルト2と同方向に移動可能な転写ベルト20Cを備えており、転写ベルト20Cを帯電駆動ローラ20Aにより帯電させることで中間転写ベルト2に重畳された多色画像あるいは担持されている単一色の画像を記録材としての記録紙に転写することができる。
【0031】
2次転写位置には給紙部1Bから記録紙Sが給送されるようになっている。給紙部1Bは、複数の給紙カセット1B1と、給紙カセット1B1から繰り出されるシートの搬送路に配置された複数の給紙ローラ1B2,搬送ローラ1B3と、2次転写位置前方に位置するレジストローラ1B4とを備えている。本実施例では、給紙部1Bには、給紙トレイ1B1から繰り出される記録紙Sの搬送路rに加えて給紙カセット1B1内に収容されていない種類のを2次転写位置に向け給送できる構成が備えられている。この構成は画像形成部1Aの壁面の一部を起倒可能にして手差しトレイ1A1が形成され、これと繰り出しコロ1A2とを備えている。給紙カセット1B1からレジストローラ1B4に向けた記録紙Sの搬送路r1の途中には、手差しトレイ1A1から繰り出された記録紙Sの搬送路r2が合流し、いずれの搬送路から給送される記録紙Sもレジストローラ1B4によってレジストタイミングが設定されるようになっている。
【0032】
原稿走査部1Cには、原稿載置台1C1上の原稿を露光走査するスキャナ部1C2が備えられており、さらに原稿載置台1C1の上面には、自動原稿給送装置1C3が配置されている。
自動原稿給送装置1C3は、原稿載置台1C1上に繰り出される原稿を反転可能な構成を備え、原稿の表裏各面での走査が行えるようになっている。
【0033】
スキャナ部1C2は、原稿載置台1C1上の原稿を露光走査するランプ12により露光照明された原稿からの反射光を、ミラー13、14、15で反射して結像レンズ16に達する。この反射光は結像レンズ16よりダイクロイックプリズム17に入射して結像され、例えばレッドR、グリーンG、ブルーBの3種類の波長光に分光される。分光された各波長毎の光は、個別の受光器、例えば、CCD18R,18G,18Bに各々入射される。これらのCCD18R,18G,18Bは入射した光をデジタル信号に変換して出力し、その出力は図示しない画像処理部において必要な処理が施され、各色の記録色情報、例えばイエローY,マゼンタM,シアンC、ブラックBKの記録形成用の色情報信号に変換される。図示しない画像処理部からの信号は、書き込み装置5に入力される。
【0034】
書き込み装置5(5Y,5M,5C,5BK)は、原稿載置台1C1上の原稿を走査することにより得られる画像情報あるいは図示しないコンピュータから出力される画像情報により書き込み光が制御されて感光体3(3Y,3M,3C,3BK)に対して画像情報に応じた書き込み光を出射して静電潜像を形成するようになっている。
【0035】
書き込み装置5により形成された感光体3上の静電潜像は現像装置6によって可視像処理され、中間転写ベルト2に1次転写される。中間転写ベルト2に対して各色毎のトナー像が重畳転写されると、2次転写装置20により記録紙Sに対して一括して2次転写される。2次転写された記録紙Sは、表面に担持している未定着トナー像を後述の定着装置10において定着される。
定着装置10を通過した記録紙Sは、定着装置10の後方に配置されている搬送路切り換え爪53によって搬送方向が切り換えられるようになっており、排紙トレイ21に向けた搬送路r3と、原稿反転装置22を介しレジストローラ1B4に達する反転搬送路RPとに搬送方向が選択される。
【0036】
以上のような構成を備えたカラー複写機1では、原稿載置台1C1上に載置された原稿を露光走査することにより、あるいはコンピュータからの画像情報により、一様帯電された感光体3に対して静電潜像が形成され、静電潜像が現像装置6(6Y,6M,6C,6BK)によって可視像処理された後、トナー像が中間転写ベルト2に1次転写される。
中間転写ベルト2に転写されたトナー像は、単一色画像の場合にはそのまま給紙部1Bから繰り出された記録紙Sに対して転写され、多色画像の場合には1次転写が繰り返されることにより各色毎のトナー像が重畳転写され、その後、記録紙に対して一括して2次転写される。2次転写後の記録紙Sは定着装置11により未定着画像を定着された後排紙トレイ21に、あるいは、原稿反転装置22で反転されて再度レジストローラ1B4に向けて給送される。
【0037】
次に、本発明の画像形成装置としてのカラー複写機1で用いる定着装置10の第1実施形態を説明する。
図1、図2に示すように、定着装置10は樹脂母材内部に離型剤としてのWAXを内包分散させたオイルレストナーを用いたローラ式定着装置である。この定着装置10は回転定着手段としての定着ローラ25と、定着ローラ25に圧接することでニップNを形成する加圧手段としての加圧ローラ26と、定着ローラ25の上端側部位に当接し、定着ローラ25の表面の紙片等を除去するクリーニングローラ27と、定着ローラ25のニップ出口g側に対設される剥離シート28とを備える。各ローラ25、26、27は画像形成部1Aの壁面の一部に固着された定着装置用基枠29に枢着され、剥離シート28は後述するように定着装置用基枠29側にガイド部材30(図4、5参照)を介し固定される。
なお、定着装置用基枠29の2次転写装置9の端部との対向部には搬送ガイド部材31が取付けられ、未定着トナー像を担持する記録紙を定着ローラ25と加圧ローラ26で形成するニップNに案内する。
【0038】
図3に示すように、回転定着手段としての定着ローラ25はローラ部を成す芯金251とそれに外嵌する弾性層252と、このようなローラ部に一体的に接合される離型層253とを有する。ここで定着ローラ25は直径が一例としてφ60に形成され、Fe製芯金251の外周にニップ巾L0を得るために耐熱弾性体例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴム等の材料で環状に成型加工された弾性層252を備える。このシリコーンゴムの弾性層252はその表層を包み一体接合するよう環状層として成形された離型層253を備え、この離型層253は強度と離型性を併せ持った耐熱性樹脂で形成される。定着ローラ25の芯金251中には定着ローラの温度上昇を加速させるためのハロゲンヒータ254が配設される。
【0039】
図2に示すように、定着ローラ25の表面にはサーミスタ32が摺接状態で取り付けられ、図示しない画像処理部の一部を成す温度制御部19が検知された温度情報に基づき定着ローラ25の表面温度を所定の定着温度に制御する構成になっている。
図3に示す離型層253は、耐熱性があり表面エネルギーの小さい材料が使用され、例えばシリコーン樹脂,フッ素樹脂例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などの高分子樹脂などが耐熱性チューブとして使用される。
【0040】
定着ローラ25の表面硬度はAske30〜50Hs程度である。
【0041】
図3に示すように、加圧ローラ26は、FeまたはAl製芯金261の外周にフッ素系ゴム、シリコーンゴム等の耐熱弾性層262と、フッ素系樹脂からなる無端状加圧面Fcを形成する表面離型層263を備える。本実施形態では、記録紙とトナーの剥離性を良くするため、加圧ローラ26の表面硬度を定着ローラ25よりも硬くし、定着ローラ25と加圧ローラ26の間に両者が当接し両端部が下向きに湾曲したニップ巾L0の定着用のニップNを形成している。本実施形態では、加圧ローラ26の弾性層262の厚さは、0.5〜2mm程度であり、その表面硬度はAskerC70〜90Hsである。加圧ローラ26の中には加圧ローラの温度上昇を加速させるためのハロゲンヒータ264が配設される。図2に示すように、加圧ローラ26の表面にはサーミスタ33が摺接状態で取り付けられ、図示しない画像処理部の一部を成す温度制御部19が検知された温度情報に基づき加圧ローラの表面温度を所定の定着温度に制御する構成になっている。
【0042】
図2に示すように、加圧ローラ26の芯金261と一体の端部のジャーナル261’は定着ローラ25との接離方向である上下方向に変位可能に定着装置用基枠29に枢着される。即ち、ジャーナル261’はこれを枢支する枢支部265を介しレバー34に支持され、このレバー34は定着装置用基枠29に基軸341をピン結合され、回動端を定着装置用基枠29に一端が係止されたテンションスプリング35に係止され、これにより弾性的に上方への引張力を受けている。このテンションスプリング35により加圧ローラ26は定着ローラ25に圧接するような構成になっている。
【0043】
定着装置10は未図示の回転駆動系を備え、同回転駆動系は加圧ローラ26に回転駆動力を未図示の伝達手段により伝達している。なお、場合によってはこれに加え、定着ローラ25にも回転駆動力が伝達されても良い。
図2、図3に示すように、定着ローラ25のニップ出口側gには定着ローラ25への記録紙の巻付きを防止する剥離シート28が配備される。
図4、図5に示すように、定着ローラ25の紙搬送部分の外径は、ここではφ60であり、その両端にφ30ジャーナル(芯金251の両端部と一体の部分)251’がある。そのφ30ジャーナル251’は図示しないベアリングを介しガイド部材30の軸受け部301に支持される。
【0044】
一対のガイド部材30は左右対称的な形状を成し、定着ローラ25のジャーナル251’を枢支する軸受け部301とその一側端で定着装置用基枠29側にブラケット36を介して固定される取付け壁302と、軸受け部301の他側端より延出するシート受け部303とで形成される。
左右一対のガイド部材30はその一部の取付け壁302が定着装置用基枠29側にブラケット36を介し固定されているので、定着ローラ25が回転してもそれ自身は回転しないような構成になっている。シート受け部303は厚板状を成し、軸受け部301の他側面f1との間に上方開口で隙間jを保ち、湾曲したシート溝304を形成する。
【0045】
図5(a),(b)に示すように、左右一対のガイド部材30の各シート溝304に沿って剥離シート28を挿入することにより、剥離シート28は定着ローラ25に対して所定の位置に精度良く取り付けることができる。なお、各シート溝304の隙間jは剥離シート28の厚みと路同一の幅を有している。シート受け部303の上端側には螺子孔305が形成され、こここにはシート溝304に差し込み支持された剥離シート28を固定するシート締付け用のビスが螺着される。
剥離シート28は厚み0.1〜0.2mm程度のシート部材であり、耐熱性の樹脂シートや金属製の薄膜シート等の材料により形成されている。
【0046】
剥離シート28は直状部282と、その先端で定着ローラ25の外周の離型層に接近した部位より、離型層に対して所定の隙間dを保ち離型層の略外径形状に沿うように曲率を持ちながら湾曲して延出する湾曲部283と、湾曲部283の先端の先端部281とを備える。先端部281は定着ローラ25のニップ出口端から所定の距離L1だけ離れた位置にある。
ところで、一般的に記録材としての記録紙Sの先端から画像の先端位置までの距離を「先端白抜け幅」というが、紙がニップ出口gから排出される時には先端白抜け幅がニップから抜けるまでは記録紙Sは定着ローラ25に巻き付くことは無い。
【0047】
その後、画像先端がニップ出口gから排出される瞬間に定着ローラ25との間に粘着力が働き、記録紙Sは定着ローラ25側に引張り上げられて巻き付くというメカニズムが作用している。記録紙Sの巻き付きを防止するためには、剥離シート28の先端部とニップ出口gからの距離L1、即ち、ニップNのニップ出口g側の端部との距離L1は先端白抜け幅以下であれば記録紙Sは定着ローラ25に巻き付くこと無く剥離シート28により比較的容易に分離されて、その後、排紙ローラ38、39により搬送されて排紙トレイ21に排紙される。図1の定着装置10における先端白抜け幅は、例えば3mmに設定されているので、ニップ出口端からの距離L1が3mm以下となるよう剥離シート28の先端部281が組付けられている。
【0048】
剥離シート28は、通常のままであると、その先端部281も他の部位と同一の厚さを有するが、図6に示すように、ここでの剥離シート28の先端部281で剥離層253に面したエッジ稜線は鋭角θのエッジ部eとして形成されている。このため、先端部281が他の部位と同一の厚さを有する場合、記録紙先端が引っ掛かり易いが、ここでは剥離シート28の先端部281が稜線エッジeを成すことより、薄紙状の記録紙がニップ出口gから定着ローラ25に巻き付いた状態で排出されてきたとしても、稜線エッジeが確実に記録紙先端を分離し、定着ローラ25側から離すよう機能できる。
【0049】
なお、エッジ部eの表面粗さはRa:0.2μm以下に形成される。このため、記録材分離性を確実に保持でき、離型層253側である定着ローラ25の耐久性をより向上できる。更に、剥離シート28の表面にはフッ素樹脂等の薄膜コーティングを施しても良く、この場合、万が一、剥離シート28が離型層253側である定着ローラ25に接触することがあっても定着ローラ25を傷つけることを低減できる。
更に、図2、3に示した剥離シート28と定着ローラ25の離型層253とは所定の隙間dだけ離れた位置にある。
隙間dは、理想的には通紙可能な最も薄紙が完全に巻き付いたとしても定着ローラ25と剥離シート28との隙間に入り込まないように50μm以下が、望ましいが、剥離シート28の先端部の真直度と定着ローラ25が回転するときの振れがあるため50μm以下に調整するのは現実的には困難である。
【0050】
隙間dを狭くすると、別の問題点として定着ローラ25と剥離シート28が接触又は極近接した位置にある場合には、定着ローラ25から熱を奪い定着ローラ25の表面温度を低下させてしまうことが懸念される。本実施の形態例では図4の左右一対のガイド部材30を用い、部品精度を考慮することで隙間dとしては望ましくは0.5mm程度に設定されている。
次に、中間転写ベルト2に重畳された多色画像あるいは担持されている単一色の画像を成す未定着トナー像tを定着ローラ25及び加圧ローラ26により記録紙S上に定着させる工程について説明する。
【0051】
定着装置10に達した記録紙S上のトナー像tは定着ローラ25により粘性が低い状態まで加熱され、更に加圧ローラ15の加圧力の作用により記録紙Sの繊維中に浸透していく。その後トナーが冷えて固まったときにトナーと紙繊維は強固に定着される。但し、このときに定着ローラ25から分離する時点でのトナー層の温度が軟化温度Ts以下であると、トナーの樹脂は十分に軟化せずに従って記録紙Sの繊維中にも浸透していかないため十分な定着強度が得られない。
【0052】
また一方、定着ローラ25から分離する時点でのトナー層表面温度が流出開始温度Tf以上であると、トナーの樹脂粘度が低くなりすぎ、記録紙Sの繊維中には十分浸透していくものの定着ローラ25の離型層253との離型性が悪化してしまい、定着ローラ25へのオフセットや定着ローラ25への記録紙巻き付きといった不具合になってしまうので、定着後のトナー層表面温度がTsからTfの範囲になるように定着温度の制御温度を決めており、望ましくはその中央に近い領域で温度偏差が小さい制御システムであることが望ましい。
【0053】
同一の定着温度にて薄紙から厚紙までを定着させた場合でも、紙自体の熱容量が異なるため定着後のトナー層表面温度は薄紙ほど高く、厚紙ほど低くなってしまう。その結果、薄紙通紙においてオフセット現象には到らないまでもトナー層表面と定着ローラ25表面の粘着力が大きくなり、ニップ通過直後に分離しにくくなり、極端な場合には先端が定着ローラ25の曲率に沿って巻きついて持っていかれてしまう。粘着力の大きさによっては、先端が少しでも剥がれればその部分の重みで下方に引っ張られて巻き付きには至らないが、あるところからは先端も剥がれずにそのまま巻付いてしまう。粘着力は、環境変動、トナー付着量の変動、定着ローラ25温度の変動等によって変化することがわかっている。
特に、定着ローラに巻き付きやすい薄紙の巻き付き現象について説明する。
【0054】
記録紙Sは定着ローラ25と加圧ローラ15により構成されたニップに挟みこまれた後、熱と圧力の作用を受けてトナー画像が記録紙Sに対して定着される。定着ローラ25と加圧ローラ26が圧接された状態でのニップ形状は、定着ローラ25のゴム層厚みとゴム硬度に対しての、加圧ローラ26のゴム層厚みとゴム硬度の関係で決まる。
【0055】
一つの実施の形態例としては、定着ローラ25が外径φ60でSiゴムの厚みが2mm、ゴム層のJISA硬度が20度の構成であり、一方加圧ローラ26が外径φ60でSiゴムの厚みが2mm、ゴム層のJISA硬度が30度という構成で、いずれも最表層には厚み50μmmのPFAチューブが設けられている。このローラ組合わせにおいて、トナー層表面と定着ローラ25表面の粘着力がほとんど無視できる場合には、ニップ出口での記録紙Sの放出角度は水平よりやや下向きになる。ニップ出口gでの記録紙Sの放出角度は安定した搬送性を考慮するとやや下向きが望ましいが、あまり下向きにし過ぎると両面定着画像の第一面側が第二面の定着時に加圧ローラ26側に巻付いてしまう可能性があるため、定着ローラ25及び加圧ローラ26構成の設計する際には十分注意が必要である。
【0056】
図7は、本発明における第2の実施の形態である定着装置10aを装備した画像形成装置としてのカラー複写機1aの模式図であり、同図に示すカラー複写機1aは、図1のカラー複写機1と比較し、中間転写体を用いた中間転写を行わず、記録紙Sへの直接転写を行う点で相違し、その他の構成はほぼ同様の構成を採る。ここでは重複説明を略し、同一部分には同一符号を付し、説明の明瞭化を図る上で重複部材の区別を必要とするものには添字aを付すものとする。
カラー複写機1aは、色分解に対応した色の画像を形成可能な感光体を複数備え、各感光体上で形成されたトナー像を記録材としての記録紙Sに対して順次重層転写することで多色画像を形成可能な構成を採る。
【0057】
ここでカラー複写機1aは、画像形成部1Aaが縦方向の中央部に位置し、その側方には給紙部1Baが、さらに画像形成部1Aaの上方には原稿走査部1Caがそれぞれ配置されている。画像形成部1Aaは一対の駆動ローラ2Aa,2Baとそれらの間に張架され水平方向に展張面を有する転写ベルト2aとを有する。転写ベルト2aは、その入口側端がレジストローラ1B4aと、出口側端が記録紙S上の未定着トナー像tを定着する定着装置4aと対向配備される。なお、転写ベルト2aの下部側には、定着装置10aへの記録紙Sの搬送が終了した転写ベルト2aの表面に付着した紙粉あるいは現像剤を清掃する図示しないクリーニング装置が配備される。
転写ベルト2aの上位には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための4組の記録装置9aBK,9aC9aM9aYが併設されている。各記録装置9aは図1の4組の記録装置9BK,9C9M9Yと同一構成を採ることよりここでは重複説明を略す。
【0058】
各記録装置9a、例えばシアン用の記録装置9aCはドラム状の感光体3を有し、その感光体3Cの周囲には、帯電チャージャ4C、レーザ光出射装置5による露光位置、現像装置6C、転写チャージャ7C等が順に設けられている。帯電チャージャ4により一様に帯電された感光体3C上には、レーザ光出射装置5Cによる露光により、シアン光像の潜像が形成され、現像装置6Cによる現像で顕像が形成される。給紙コロ1B2aにより給紙部1Ba、例えば給紙カセットのから給紙される記録紙Sは、レジストローラ1B4aによって先端を揃えられ、タイミングを合わせて転写ベルト2aに送られる。
転写ベルト2aにより搬送される記録紙Sは、各々顕像が形成された感光体3BK,3C3M3Yに順次送られ、転写チャージャ7BK,7C7M7Yの作用により顕像が転写される。
【0059】
顕像が転写された記録紙Sは後述の定着装置10aに送られ、同装置により未定着トナー像tを加熱加圧されて定着された後、排紙ローラ38により排紙トレー21に排紙される。
転写ベルト2aにおける張架方向の一端、図1では、給紙部20と反対側端部には、定着装置4が設けられ、他端、即ち、給紙部20側の近傍には、定着装置4への記録紙Sの搬送が終了した転写ベルト24の表面に付着した紙粉あるいは現像剤を清掃する図示しないクリーニング装置が配備される。
転写ベルト2aから分離された記録紙Sは搬送ガイド部材491、492に案内され、記録紙Sに担持されている未定着トナー像tを定着する。そして定着を終えた記録紙Sは排紙ローラ23により排紙トレー27上に向け排出される。
【0060】
このようなカラー複写機1aで用いる定着装置10aを説明する。
ここで、定着装置10aは本発明の目的に反しない限り、即ち、ここでの定着装置10aも定着ベルト40に離型剤としてのシリコンオイルを塗布しないオイルレストナーを用いた従来公知の画像形成装置であるカラー複写機1aに装着されるが、これに限らず、図示しないカラープリンタ、ファクシミリ装置および印刷機などにも適用でき、これらも本発明の定着装置10aを用いることで、記録材分離性を確実に保持できる画像形成装置として商品性を向上させることができる。
【0061】
図7、図8に示すように、画像形成装置は回転定着手段としての互いに対向配備されるローラ部としての定着ローラ41と、加熱ローラ42と、両ローラに張架された無端状の定着ベルト40とを備える。更に、定着ベルト40に圧接することでニップNを形成する加圧手段として無端状加圧面Fcを有した加圧ローラ43及び定着ベルト40にテンションを与えるテンションローラ44を備え、しかも、定着ベルト40に対設される剥離シート28aを有している。定着装置10aは加熱ローラ42によって定着ベルト40を加熱し、定着ベルト40を矢印方向D(図8参照)に回転して、定着ベルト40と加圧ローラ43で形成されるニップNにおいて、記録材S上に担持する未定着トナー像tを加熱溶融し、記録材S上に定着するように機能する。
ここで定着ローラ41、加熱ローラ42、加圧ローラ43は定着装置用基枠45に枢着され、それぞれの回転軸が相互に並列配備される。
【0062】
定着ベルト40はその基材が耐熱性樹脂で成形されている。耐熱性樹脂の材質としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトン(PEEK)等を使用する。基材の厚さは熱伝導と強度のバランスから30〜100μmのものが望ましい。定着ベルト40の表面は、記録材Sおよび未定着トナー像tと加圧接触するため、離型性、耐熱性に優れた表面層が必要であり、フッ素系樹脂等の表面離型層(不図示)が被覆された構成になっている。また、画像の均一性を得るために表面離型層の下に100〜300μmのシリコーンゴムやフッ素ゴムなどの耐熱ゴムからなる弾性層を設けている。
【0063】
加熱ローラ42は、直径がφ20〜φ30に形成され、AlまたはFe製で肉厚がt=0.3〜1.0mmの薄肉金属ローラを成すように形成され、内側にハロゲンヒータ47を熱源として備えている。加熱ローラ42の温度は温度制御素子46で検知され、その検出温度情報は画像処理部48に出力され、加熱ローラ42が予め設定されている一定温度となるよう制御され、これにより定着ベルト40を必要な温度に加熱する役割をしている。
【0064】
また、加熱ローラ42はテンションローラの役割も兼ねており、図中破線矢印P1の方向に未図示の引張スプリングなどにより張架されている。
定着ローラ41は直径がφ20〜φ30に形成され、Fe製芯金411の外周にニップ巾Lを得るために耐熱弾性体例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴムで構成された弾性層412を備えている。弾性層412の厚さは3〜6mm程度である。
定着ローラ41の表面硬度はAskerC30〜50Hs程度である。
【0065】
加圧ローラ43は、FeまたはAl製芯金431の外周にフッ素系ゴム、シリコーンゴム等の耐熱弾性層432と、フッ素系樹脂からなる表面離型層343が形成されたものである。本実施形態では、記録材Sとトナーの剥離性を良くするため、加圧ローラ43の表面硬度を定着ローラ41よりも硬くし、定着ベルト42と加圧ローラ43の間に両者が当接し両端部が下向きに湾曲したニップ巾Lの定着用のニップNを形成している。本実施形態では、加圧ローラ43の弾性層432の厚さは、0.5〜2mm程度であり、その表面硬度はAskerC70〜90Hsである。加圧ローラ43の中には加圧ローラの温度上昇を加速させるためのハロゲンヒータ434を設けることが望ましい。
【0066】
定着装置10aは未図示の回転駆動系を備え、同回転駆動系は加圧ローラ43に回転駆動力を未図示の伝達手段により伝達している。なお、場合によってはこれに加え、定着ローラ41にも回転駆動力が伝達されても良い。
このような定着装置10aは定着ベルト40が定着ローラ41に巻き付いた状態で接触する部位と加圧ローラ43の当接部位から成るニップ巾L2のニップNを保持する。このため、ニップNにより画像の潰れを低減し、安定した搬送性と定着性を得ている。
【0067】
ここで、定着ローラ41に巻き付いた状態で接触する定着ベルト40の剥離面には剥離シート28aが対設される。
ここでの剥離シート28aは図1の剥離シート28と同様に形成され、直状部282と湾曲部283と先端部281とを備える。
剥離シート28aは図1の剥離シート28と同様に定着ローラ41を枢支する左右一対のガイド部材の各シート溝(図5(a),(b)の符号304参照)を介し定着装置用基枠29側のブラケット36に支持され、重複説明を略す。
【0068】
剥離シート28aの先端部281は定着ローラ41に巻き付いた状態で接触する定着ベルト40と加圧ローラ43とで形成されたニップNのニップ出口端から所定の距離L1だけ離れた位置に配備される。更に、剥離シート28aの先端部281の構成等は、図1の剥離シート28と同様の構成を採り、重複説明を略す。
【0069】
この場合も、図1の剥離シート28と同様にニップ出口g側の端部との距離L1は先端白抜け幅以下に設定されており、記録紙Sは定着ベルト40に巻き付くこと無く剥離シート28により比較的容易に分離されて、その後、排紙ローラ38により搬送されて排紙トレイ21に排紙される。
【0070】
図2の剥離シート28は左右一対のガイド部材(図5(a),(b)の符号30参照)を介し定着装置用基枠29側のブラケット36に支持されるとしたが、これに代えて、図9、図10に示すように構成しても良い。ここでは定着装置10b用の基枠29側の下向き面に上端連結部501が固定され、定着ローラ25側と同等の長さのL型ブラケット50を備える。L型ブラケット50はその下端に長手方向Xに連続してシート受け部502を凹設する。シート受け部502は剥離シート28aの上端を当接可能な面feを形成される。このため、面feに剥離シート28aを重ねた上で、その外側より当て板51を重ね、当て板51を介し剥離シート28aの上端を複数のねじ52でシート受け部502に締付け、剥離シート28aを確実に支持できる。
図2の定着装置10は左右一対のガイド部材(図5(a),(b)の符号30参照)に代えて、図9、図10のL型ブラケット50を用いた定着装置10bも同様の作用効果が得られる。
【0071】
上述のところで、カラー複写機1が用いた定着装置10における加圧手段は回転定着手段である定着ローラ25側に無端状加圧面Fcを形成した加圧ローラ26を圧接して定着ニップNを形成していたが、これに代えて、図11に示すように、加圧手段を無端状加圧面Fcを形成した加圧ベルト60とそれの一端を外嵌する加圧ローラ61と他端を外嵌する従動ローラ62とで定着ニップNを形成した定着装置10cを構成しても良い。この定着装置10cでは定着ローラ25側に加圧ローラ61が加圧ベルト60を圧接させるようにして定着ニップNを形成することとなる。なお、ここでの従動ローラ62に代えて、加圧ベルト60の内周面に摺接する円弧状の摺接面を有した図示しないベルト走行ガイドを用いて装置の簡素化を図ることもできる。これらの加圧手段を用いた定着装置10cは加圧手段以外は図1の定着装置10と同様の構成を採ることで、図1の定着装置10と同様の作用効果を得ることできる。
【0072】
上述のところで、画像形成装置としてカラー複写機1、1aを説明したが、これに限定されるものではなく、単色の複写機、ファクシミリ、プリンタ等に本発明を適用しても良く、これらの場合も同様の作用効果を得られる。
【0073】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、剥離シートがローラ部と一体回転する離型層の略外径形状に沿うように曲率を持った形状で取付けられるので、剥離シート先端をニップの出口側に十分に接近して取付けても剥離シートの基部側を記録材の排出路側から離すことができ、剥離シートの取付けが容易化される。しかも、例え、記録材が薄紙の場合でも、記録材の種類によらず離型層側である定着ローラや定着ベルトからの記録材分離性が良く、巻き付きや定着ジャムを防止できる。
【0074】
更に、剥離シートは離型層側である定着ローラや定着ベルトと所定の隙間を持って取付けられることより、ランニング経時においても離型層側である定着ローラや定着ベルト或いは剥離シートの耐久性を向上でき、記録材分離性が劣化することを防止できる。
【0075】
請求項2の発明は、回転定着手段としての定着ローラの弾性層及び離型層と加圧手段とで定着ニップを形成でき、ニップの出口側において記録材の先端を離型層側である定着ローラから離すことが可能なように定着ニップを湾曲状に保持することが容易となり、この点で記録材分離性を容易に保持できる。
【0076】
請求項3の発明は、回転定着手段としての加熱ローラとローラ部に対して掛け渡された無端ベルトと加圧手段とで定着ニップを形成し、ニップの出口側において記録材の先端を離型層側である無端ベルトから離すことが可能なように定着ニップを湾曲状に保持することが容易となり、この点で記録材分離性を容易に保持でき、巻き付きや定着ジャムを防止できる。
【0077】
請求項4の発明は、加圧手段を加圧ローラとすることで構成を簡素化できる。
【0078】
請求項5の発明は、剥離シートの先端位置と定着ニップ出口の距離は、望ましくは画像先端白抜け幅と同等か、若しくはそれ以下であるので、記録材の先端でトナーの溶融による粘着力を受けない画像先端白抜け幅の先端部位が同粘着力の影響で巻付き変位する前に、確実にニップの出口側近傍で直ちに記録材の先端を剥離シート先端が係止でき、同記録材先端及びそれに続くトナーの粘着力によって離型層側に巻き付く傾向にある部位を確実に剥離できる。
【0079】
請求項6記載の発明は、離型層に近い側が鋭角になるように加工されたのでニップの出口側近傍で確実に直ちに記録材の先端を係止でき、記録材分離性を確実に保持できる。
【0080】
請求項7記載の発明は、離型層に近い側が鋭角になり、エッジ稜線の表面粗さが、Ra:0.2μm以下なので、記録材分離性を確実に保持でき、離型層側である定着ローラや定着ベルト或いは剥離シートの耐久性をより向上できる。
【0081】
請求項8記載の発明は、回転定着手段としての加熱ローラと弾性層を設けた定着ローラに対して掛け渡され離型層が形成された定着ベルトと加圧手段とで定着ニップを湾曲した形状に形成可能であり、湾曲した定着ニップが記録材の先端をニップの出口側において離型層側である定着ベルトから離すように変位させて排出でき、記録材分離性を保持できる。
【0082】
請求項9の発明である画像形成装置は請求項1乃至8のいずれか一つに記載の定着装置を選択的に採用することで、採用した定着装置相当の作用効果を画像形成装置としても同様に得ることができ、記録材分離性を確実に保持でき、特に、定着ローラ或いは定着ベルトに離型剤としてのシリコンオイルを塗布しないオイルレストナーを用いた画像形成装置として商品性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての定着装置を内蔵するカラー複写機の概略構成図である。
【図2】図1のカラー複写機で用いる定着装置の拡大概略構成図である。
【図3】図2の定着装置で用いる定着ローラと加圧ローラの拡大概略構成図である。
【図4】図2の定着装置で用いる定着ローラ、剥離シート及びガイド部材の分解斜視図である。
【図5】図2の定着装置で用いるガイド部材の拡大側面図で(a)は剥離シート取付け前を、(b)は剥離シート取付け後を示す。
【図6】図2の定着装置で用いる剥離シートの先端拡大部分断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態としての定着装置を内蔵するカラー複写機の概略構成図である。
【図8】図7のカラー複写機で用いる定着装置の拡大概略構成図である。
【図9】本発明の他の実施形態としての定着装置で用いるL型ブラケットと剥離シートの側面視での要部構成図を示す。
【図10】図9中の定着装置の平面視での要部構成図を示す。
【図11】本発明の他の実施形態としての定着装置で用いる定着ローラ及び加圧手段の側面視での要部構成図を示す。
【符号の説明】
1 カラー複写機
25 定着ローラ
252 環状弾性層
253 離型層
254 熱源
28 剥離シート
40 無端ベルト
401 離型層
41 定着ローラ(ローラ部)
42 ベルト定着手段
d 離型層に対して所定の隙間
g 出口側
25r、41r ローラ部
Fc 無端状加圧面
Pm 加圧手段
N 定着ニップ
S 記録紙(記録材)

Claims (20)

  1. 環状弾性層を有するローラ部を備え、同ローラ部の外周に一体形成された環状層又はローラ部に別体状を成して外嵌された無端ベルトのいずれかにより離型層を形成し、該離型層を熱源で加熱して成る回転定着手段と、前記回転定着手段に無端状加圧面を圧接する加圧手段とを具備し、前記回転定着手段と加圧手段とで形成した定着ニップにより記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧して記録材上に定着する定着装置であって、
    前記定着ニップの出口側近傍にトナー画像を保持した記録材を前記離型層上から剥離させる剥離シートと、
    該剥離シートの両端の位置で定着装置用基枠に支持されて配置されると共に、該剥離シートを前記離型層の略外径形状に対して所定の隙間を保持して沿わせるように支持する一対のガイド部材と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが前記回転定着手段の表面に沿うような曲率を保持するように、該剥離シートを支持することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記一対のガイド部材は、前記回転定着手段と共に回転しないように前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記一対のガイド部材は、ブラケットを介して前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の定着装置。
  5. 前記一対のガイド部材は、前記ローラ部の芯金に枢支される軸受け部をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の定着装置。
  6. 前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが挿入されるシート溝が設けられたシート受け部をそれぞれ備えること特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の定着装置。
  7. 前記剥離シートの先端位置と定着ニップ出口の距離は、望ましくは画像先端白抜け幅と同等か、若しくはそれ以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の定着装置。
  8. 前記剥離シートのうち前記回転定着手段の離型層に面したエッジ稜線は、該離型層に近い側が鋭角になるように加工されたテーパ形状であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の定着装置。
  9. 記剥離シートのうち前記回転定着手段の離型層に面したエッジ稜線の表面粗さは、Ra:0.2μm以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の定着装置。
  10. 内側に熱源を有する定着ローラと、該定着ローラと定着ニップを形成する加圧手段と、を備え、前記定着ニップにより記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧して記録材上に定着する定着装置であって、
    前記定着ニップ出口側においてトナー像を保持した記録材を前記定着ローラの表面から剥離する剥離シートと、
    該剥離シートの両端に位置し、該剥離シート先端と前記定着ローラ表面との間を所定の隙間に維持するように該剥離シートを支持する一対のガイド部材と、
    前記定着ローラ及び前記一対のガイド部材を支持し、前記一対のガイド部材を介して前記剥離シートを支持する定着装置用基枠と、を備えることを特徴とする定着装置。
  11. 内部に熱源としてのヒータを有する加熱ローラと、芯金の外周に弾性層を設けた定着ローラと、該加熱ローラと定着ローラに対して張架され離型層が形成された定着ベルトと、定着ベルトを挟んで定着ローラに対して圧接され芯金の外周に弾性層及び離型層を設けた加圧ローラとを具備し、
    未定着のトナー画像を担持した記録材を定着ベルトを巻き付けた定着ローラと加圧ローラとで形成した定着ニップにより加熱及び加圧することにより記録材上に定着する定着装置であって、
    前記定着ニップの出口側近傍には、トナー画像を保持した記録紙を定着ベルト上から剥離させる剥離シートと、
    該剥離シートの両端に位置し、該剥離シート先端と前記定着ベルト表面との間を所定の隙間に維持するように該剥離シートを支持する一対のガイド部材と、
    前記定着ローラ及び前記一対のガイド部材を支持し、前記一対のガイド部材を介して前記剥離シートを支持する定着装置用基枠と、を備えることを特徴とする定着装置。
  12. 前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが前記定着ローラあるいは前記定着ベルトの表面に沿うような曲率を保持するように、該剥離シートを支持することを特徴とする請求項10又は11に記載の定着装置。
  13. 前記一対のガイド部材は、前記定着ローラと共に回転しないように前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載の定着装置。
  14. 前記一対のガイド部材は、ブラケットを介して前記定着装置用基枠に固定されていることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1つに記載の定着装置。
  15. 前記一対のガイド部材は、前記定着ローラの芯金に枢支される軸受け部をそれぞれ備えることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1つに記載の定着装置。
  16. 前記一対のガイド部材は、前記剥離シートが挿入されるシート溝が設けられたシート受け部をそれぞれ備えること特徴とする請求項10〜15のいずれか1つに記載の定着装置。
  17. 前記加圧手段は無端状の加圧ベルトであって、該加圧ベルトの内側において該加圧ベルトを介して前記定着ローラと前記定着ニップを形成する加圧ローラを備えることを特徴とする請求項10〜16のいずれか1つに記載の定着装置。
  18. 前記加圧ローラと共に前記加圧ベルトの内側において、該加圧ベルトの内周面に摺接するベルト走行ガイドを設けたことを特徴とする請求項17に記載の定着装置。
  19. 前記加圧ローラと共に前記加圧ベルトの内側において、該加圧ベルトの内周面に接触して従動回転する従動ローラを設けたことを特徴とする請求項17に記載の定着装置。
  20. 請求項1乃至19のいずれか1つに記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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