JP4813148B2 - 有機−無機複合型塗膜養生剤およびそれを使用したモルタルまたはコンクリートならびに処理方法 - Google Patents

有機−無機複合型塗膜養生剤およびそれを使用したモルタルまたはコンクリートならびに処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、主に、土木・建築分野において使用される塗膜養生剤およびそれを使用したモルタルまたはコンクリートならびにその処理方法に関する。
モルタルやコンクリートの耐久性を阻害する要因として乾燥収縮などの寸法変化によるひび割れがあり、これを防止するために乾燥収縮を抑制する塗膜養生剤が開発されている。
コンクリート構造物の耐久性と関連して、塩害や中性化などの劣化要因も見逃すことができない。塩害は塩化物イオンによる鉄筋の腐食により生じる劣化を総称するものであり、中性化は空気中の二酸化炭素の作用によってコンクリートが中性化することにより、鉄筋の腐食が誘発される現象である。一般に、塩化物イオンや二酸化炭素がコンクリートへの侵入を抑制する方法としては、コンクリートの水セメント比を小さくする手法がとられているが、コンクリートの自己収縮が顕在化し、ひび割れが発生しやすくなるという課題がある。
そのため、モルタルやコンクリートのひび割れを抑制するために塗膜養生剤が使用され、有機系養生剤(特許文献1)や有機−無機複合型塗膜養生剤(特許文献2)が開発されている。
しかしながら、従来の塗膜養生剤は、ひび割れの抑制には一定の効果が期待できるものであったが、中性化の抑制や塩化物イオンの浸透に対する抵抗性を格段に高めるものではなかった。
一方、セメント・コンクリートの中性化を抑制する目的で、γ-2CaO・SiOを混和することも提案されている(特許文献3)。
特開2004-244255号公報 特開2002-274976号公報 再公表WO2003/016234
これまでにγ−2CaO・SiOを塗膜養生剤中に含有せしめることについては例がなく、その効果についても報告はない。
本発明は、ひび割れの抑制効果に優れ、二酸化炭素や塩化物イオンの浸透に対する抵抗性にも優れる塗膜養生剤およびそれを使用したモルタルまたはコンクリートならびにその処理方法を提供する。
すなわち、本発明は、(1)合成樹脂水性分散体、水溶性樹脂、膨潤性粘土鉱物およびブレーン比表面積が6000cm/g以上であるγ−2CaO・SiOを含有してなり、水溶性樹脂が合成樹脂水性分散体の固形分100部に対して固形分換算で0.05〜200部であり、膨潤性粘土鉱物が合成樹脂水性分散体の固形分100部に対して固形分で1〜50部である有機−無機複合型塗膜養生剤、(2)膨潤性粘土鉱物が合成フッ素雲母である(1)の有機−無機複合型塗膜養生剤、(3)(1)または(2)の有機−無機複合型塗膜養生剤を使用してコーティングしたモルタルまたはコンクリート、(4)(1)または(2)の有機−無機複合型塗膜養生剤を1m当たり50〜500g使用してコーティングするモルタルまたはコンクリートの処理方法、である。
本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤で処理したモルタルまたはコンクリートは、ひび割れの抑制効果に優れ、二酸化炭素や塩化物イオンの浸透に対する抵抗性にも優れる。
なお、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
本発明の有機-無機複合型塗膜養生剤とは、合成樹脂水性分散体、水溶性樹脂、γ−2CaO・SiO(以下、γ−CSという)、および膨潤性粘土鉱物を含有するものである。
本発明で使用する合成樹脂水性分散体とは、一般的には合成樹脂エマルジョンであり、芳香族ビニル単量体、脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和脂肪酸単量体、およびその他の共重合可能な単量体の内から1種又は2種以上を乳化重合して得られるものである。例えば、スチレンを主体としたスチレン・ブタジエン系ラテックス、スチレン・アクリル系エマルジョンやスチレンと共重合したメチルメタクリレート・ブタジエン系ラテックス、エチレン・アクリルエマルジョンである。合成樹脂エマルジョンには、カルボキシル基またはヒドロキシ基を有するものがより望ましい。
ここで、乳化重合は、重合すべき単量体を混合し、これに乳化剤や重合開始剤などを加え水系で行なう一般的な乳化重合方法である。
膨潤性粘土鉱物との配合安定性を得るには、アンモニア、アミン類またはカセイソーダなどの塩基性物質を使用し、pH5以上に調整したものが好ましい。
さらに、合成樹脂水性分散体の粒子径は、一般的に100〜300nmであるが、60〜100nm程度の小さい粒子径のものが好ましい。
本発明で使用する水溶性樹脂としては、加工澱粉またはその誘導体、セルロース誘導体、ポリ酢酸ビニルの鹸化物またはその誘導体、スルホン酸基を有する重合体またはその塩、アクリル酸の重合体や共重合体またはこれらの塩、アクリルアミドの重合体や共重合体、ポリエチレングリコール、およびオキサゾリン基含有重合体などが挙げられ、そのうちの1種または2種以上の使用が可能である。
水溶性樹脂は、純水への溶解度が常温で1%以上であれば良く、樹脂単位質量当たりの水素結合性基又はイオン性基が10〜60%であることが好ましい。また、平均分子量は2000〜1000000が好ましい。
水溶性樹脂の使用量は、合成樹脂水性分散体の固形分100部に対して、固形分換算で0.05〜200部が好ましい。0.05部未満では防湿性が低下する場合があり、200部を超えると防湿性が著しく低下する場合がある。
本発明で使用するγ−CSとは、CaOとSiOを主成分とするダイカルシウムシリケートの1種である。ダイカルシウムシリケートには、α型、α‘型、β型およびγ型が存在する。α型、α‘型、β型は水硬性を持つが、γ型は水硬性を持たない。
また、これらの化合物は、結晶構造や密度も異なるので、化学成分の上では酷似しているが、全く異なる化合物と見なせる。
本発明では、γ型のダイカルシウムシリケート(γ−CS)を用いる。γ型でないと、貯蔵期間中に固結する。また、γ−CSの製造直後に使用しても本発明の効果、すなわち、ひび割れの抑制効果の向上や二酸化炭素や塩化物イオンの浸透に対する抵抗性が得られない。
γ−CSのブレーン比表面積は、特に限定されるものではないが、通常、6000〜12000cm/gが好ましく、7000〜9000cm/gがより好ましい。6000cm/g未満では有機-無機複合型塗膜養生剤中での分散性が十分でなく、ひび割れ抵抗性や浸透抵抗性の向上が充分でない場合があり、12000cm/gを超えるように粉砕するとコスト高となり好ましくない。
本発明で使用する膨潤性粘土鉱物としては、スクメタイト属に属する層状ケイ酸塩鉱物が挙げられる。例えば、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、合成フッ素雲母、マイカ、またはベントナイトなどである。これらは天然品、合成品、または加工処理品のいずれであっても使用可能である。
そのうち、日本ベントナイト工業会、標準試験方法 JBAS−104−77に準じた方法での膨潤力が20ml/2g以上の粘土鉱物、特に、合成フッ素雲母やベントナイトが好ましい。また、イオン交換当量が100g当たり、10ミリ当量以上ものが好ましく、60〜200ミリ当量以上ものがより好ましい。さらに、そのアスペクト比が50〜5000のものが好ましい。アスペクト比とは、電顕写真により求めた層状に分散した粘土鉱物の長さ/厚みの比である。
膨潤性粘土鉱物の使用量は、合成樹脂水性分散体の固形分100部に対して、固形分で1〜50部が好ましい。1部未満では防湿性が低下しブロッキングが生じやすくなる場合があり、50部を超えると有機-無機複合型塗膜養生剤の膜の変形能力が低下する場合がある。
本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤では、さらに、架橋剤を使用すると好ましい。架橋剤は、水溶性樹脂や合成樹脂水性分散体が有するカルボキシル基、アミド基、および水酸基などの親水性官能基と反応して、架橋、高分子化(三次元網目構造)、または疎水化するものであり、カルボキシル基と付加反応を起こすオキサゾリン基を有するものが水溶性樹脂をも兼ねるので好ましい。
架橋剤の使用量は、合成樹脂水性分散体と水溶性樹脂の合計の固形分100部に対して、固形分換算で0.01〜30部が好ましい。0.01部未満では防湿性が低下する場合があり、30部を超えると防湿性やブロッキング防止性が頭打ちになる。
本発明では、合成樹脂水性分散体、水溶性樹脂、γ−CSおよび膨潤性粘土鉱物を混合して、また、さらに架橋剤を反応させて、有機−無機複合型塗膜養生剤を調製する。
本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤の合成方法は、水溶性樹脂、γ−CS、膨潤性粘土鉱物をあらかじめ水中で混合した後に、合成樹脂水性分散体と架橋剤を混合する方法が好ましい。なお、γ−CSは、水溶性樹脂と膨潤性粘土鉱物をあらかじめ水中で混合し、次いで、合成樹脂水性分散体と架橋剤を混合した後に、最後に混合しても差し支えない。このような有機−無機複合型塗膜養生剤の例としては、東亞合成社の「CA2」シリーズにγ−CSを混合したものを用いることができる。
本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤をコーティング(被覆)する方法は、均一に養生被覆膜が形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、撒布したり、塗布したり、吹付けたりすることが可能である。
本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤は、モルタルまたはコンクリートが硬化した後に施すことが好ましい。ここで、硬化とは、モルタルまたはコンクリートが凝結した時点を意味する。モルタルまたはコンクリートが凝結する前に塗膜養生剤を被覆した場合には、本発明のひび割れ低減効果は得られない。また、撒水などの水に関する養生が終了後、できるだけ早い時期に被覆することがひび割れ低減効果を得るために好ましい。
本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤の使用量は、特に限定されるものではないが、1m当たり、50〜500gの範囲で使用することが好ましく、100〜400gがより好ましい。50g未満ではひび割れ抵抗性の向上効果や耐酸性向上効果が十分でなく、500gを超えてもさらなる効果の向上が期待できない。
本発明で使用するモルタルやコンクリートとは、特に限定されるものではない。モルタルは、セメントと細骨材と水を含み、必要に応じて、混和剤や混和材等が添加される。コンクリートは、さらに、粗骨材を含むものである。
本発明で使用するセメントとしては、特に限定されるものではないが、普通、早強、超早強、低熱または中庸熱などの各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、またはシリカを混合した各種混合セメント、アルミナセメント、また、石灰石粉末などや高炉徐冷スラグ微粉末を混合したフィラーセメント、各種の産業廃棄物を主原料として製造される環境調和型セメント、いわゆるエコセメントなどが挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上が併用可能である。
本発明で使用する骨材は、特に限定されるものではない。その具体例としては、例えば、ケイ砂系や石灰石系などの天然骨材、高炉水砕スラグ系、高炉徐冷スラグ系、再生骨材系などの人工骨材が挙げられる。また、比重3.0g/cm以上の重量骨材を使用することもでき、その具体例としては、例えば、人工骨材として、電気炉酸化期スラグ系骨材や、フェロニッケルスラグ、フェロクロムスラグ、銅スラグ、亜鉛スラグおよび鉛スラグなどを総称する非鉄精錬スラグ骨材などが、また、天然骨材としては、橄欖岩(かんらん岩)系骨材、いわゆるオリビンサンドや、エメリー鉱などが挙げられる。本発明では、これらの1種または2種以上を併用できる。
水の使用量は、使用する目的・用途や各材料の配合割合によって変化するため特に限定されるものではないが、通常、水セメント比で25〜60%の範囲が好ましく、30〜55%がより好ましい。水セメントが25%未満では流動性を得ることが難しく、また、発熱量が極めて大きくなる。逆に60%を超えると強度発現性を確保することが困難な場合がある。また、物質移動が容易となり、耐久性を確保しにくくなる傾向にある。
本発明では、セメントや骨材とともに、石灰石微粉末、高炉徐冷スラグ微粉末、下水汚泥焼却灰やその溶融スラグ、都市ゴミ焼却灰やその溶融スラグ、パルプスラッジ焼却灰などの混和材料、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、凝結調整剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、スチールファイバー、ビニロンファイバー、炭素繊維、ワラストナイト繊維などの繊維物質、ポリマー、ベントナイトなどの粘土鉱物、ハイドロタルサイトなどのアニオン交換体などのうちの1種または2種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
セメント100部に対して、水50部、細骨材200部を配合してモルタルを調製した。このモルタルを用いて、厚さ100mmで面積10mの土間を造成した。材齢3日まで湿布養生を行った後、表1に示す種々の粒度のγ−CSを含有する塗膜養生剤を1m当たり200g塗布した。材齢91日後にひび割れの発生状況を観察した。また、同じモルタルから作製した40×40×160mm供試体にも塗膜剤を同量塗布し、促進中性化による中性化抵抗性や、擬似海水に浸漬して塩化物イオンの浸透抵抗性を評価した。なお、比較のために、有機−無機複合型塗膜養生剤を硬化体表面に塗布せずに、モルタルに混和した場合や、γ−CSの代わりにβ−CSを使用した場合についても同様に行った。結果を表1に併記する。
<使用材料>
セメント:市販の普通ポルトランドセメント
細骨材:新潟県姫川産、比重2.62
γ−CSイ:純度98%の工業用炭酸カルシウムと、純度95%の工業用シリカを使用し、CaO/SiOモル比を2.0として配合した原料を、ロータリーキルンで焼点温度1500℃の条件で焼成して合成。得られた焼成物は冷却後にダスティングし、ブレーン比表面積で約2000cm/gであった。さらに、粉砕してブレーン比表面積で6000cm/gとした。
γ−CSロ:ブレーン比表面積で7000cm/g
γ−CSハ:ブレーン比表面積で8000cm/g
γ−CSニ:ブレーン比表面積で9000cm/g
γ−CSホ:ブレーン比表面積で12000cm/g
β−CS:純度98%の工業用炭酸カルシウムと、純度95%の工業用シリカを使用し、CaO/SiOモル比を2.0として配合した混合物100部に対して、純度95%のアルミナを5部と、ホウ酸を0.5部混合して原料とした。この原料をロータリーキルンで焼点温度1500℃の条件で焼成して合成。得られた焼成物を粉砕してブレーン比表面積で8000cm/gとした。
有機−無機複合型塗膜養生剤:東亞合成社製商品名「CA212」、アクリル樹脂−フッ素雲母の複合型に、ブレーン比表面積8000cm/gのγ−CSを10%混合したもの。
水:水道水
<測定方法>
ひび割れ抵抗性試験:1m当たり、2本を超えてひび割れが発生した場合は×。ひび割れが1〜2本発生した場合は△、ひび割れの発生がない場合は○とした。
中性化試験:材齢14日まで20℃の水中養生を行った後、30℃、相対湿度60%、CO濃度5%の環境で4週間養生した。硬化体を切断し、断面にフェノールフタレインの1%アルコール溶液を噴霧して赤変しなかった部分を中性化部分と見なして中性化深さを測定した。
塩化物イオンの浸透抵抗性試験:材齢14日まで20℃の水中養生を行った後、擬似海水に4週間浸漬した。硬化体を切断し、硝酸銀-フルオロセイオン法によって塩化物イオンの浸透深さを測定した。
Figure 0004813148
表1から、本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤は、モルタルのひび割れを防止し、中性化や塩化物イオンの浸透を抑制することが分かる。
有機-無機複合型塗膜養生剤を1m当たりの塗布量を表2に示すように変化したこと以外は実施例1と同様に行った。なお、比較のために、従来の塗膜養生剤を使用した場合についても同様に行った。結果を表2に併記する。
<使用材料>
従来の塗膜養生剤イ:市販のEVA系塗膜養生剤
従来の塗膜養生剤ロ:東亞合成社製商品名「CA212」、アクリル樹脂−フッ素雲母の複合型(γ−CSを含有しないもの)
Figure 0004813148
表2から、本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤は、モルタルのひび割れを防止し、中性化や塩化物イオンの浸透を抑制することが分かる。
単位セメント量315kg/m、単位水量185kg/m、s/a=38%、空気量4.5±1.5%のコンクリートを調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
<使用材料>
粗骨材:市販の粗骨材、Gmax25mm
Figure 0004813148
表3から、本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤は、コンクリートのひび割れを防止し、中性化や塩化物イオンの浸透を抑制することが分かる。
実施例1で使用したモルタルを使用し、施工後、表4に示すタイミングで、実施例1で使用した有機−無機複合型塗膜養生剤を1m当たり200g塗布した。ただし、凝結終了後から有機−無機複合型塗膜養生剤を塗布するまでの間、湿布養生を行った。有機−無機複合型塗膜養生剤を塗布後は湿布養生を解除した。材齢91日後のひび割れ発生状況を実施例1と同様に確認した。結果を表4に併記する。
Figure 0004813148
表4から、本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤は、モルタルのひび割れを防止することが分かる。
本発明の有機−無機複合型塗膜養生剤で処理したモルタルまたはコンクリートは、ひび割れの抑制効果に優れ、二酸化炭素や塩化物イオンの浸透に対する抵抗性にも優れるため、土木、建築分野などで広範に利用することができる。

Claims (4)

  1. 合成樹脂水性分散体、水溶性樹脂、膨潤性粘土鉱物およびブレーン比表面積が6000cm/g以上であるγ−2CaO・SiOを含有してなり、水溶性樹脂が合成樹脂水性分散体の固形分100部に対して固形分換算で0.05〜200部であり、膨潤性粘土鉱物が合成樹脂水性分散体の固形分100部に対して固形分で1〜50部である有機−無機複合型塗膜養生剤。
  2. 膨潤性粘土鉱物が合成フッ素雲母である請求項1に記載の有機−無機複合型塗膜養生剤。
  3. 請求項1または2に記載の有機−無機複合型塗膜養生剤を使用してコーティングしたモルタルまたはコンクリート。
  4. 請求項1または2に記載の有機−無機複合型塗膜養生剤を1m当たり50〜500g使用してコーティングすることを特徴とするモルタルまたはコンクリートの処理方法。
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