JP4812686B2 - 回路基板とその製造方法及び半導体装置 - Google Patents

回路基板とその製造方法及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気・電子機器に用いられる回路基板とその製造方法及び半導体装置に関する。
近年のエレクトロニクス機器の小型化、薄型化及び高機能化に伴って、回路基板に実装される電子部品の高密度実装化、及び電子部品が実装された回路基板の高機能化への要求が益々強くなっている。特に半導体集積回路(LSI)の高密度化及び高集積化に伴い、LSIチップの電極端子の多ピン化及び狭ピッチ化が急速に進んでおり、それに対応した高密度実装技術として、BGA(ボールグリッドアレイ)、LGA(ランドグリッドアレイ)、CSP(チップスケールパッケージ)などの小型パッケージや、エリアバンプのフリップチップ実装技術が開発されている。
半導体素子のフリップチップ実装では、たとえば半導体素子の電極にはんだバンプを形成し、それをインターポーザにはんだ実装する実装方法が一般的に用いられている。また上記のCSPなどの小型パッケージを回路基板に実装する方法としては、回路基板あるいは半導体パッケージの電極部分にはんだペーストを供給し、上記半導体パッケージを回路基板に搭載してリフロー加熱により接続を行うはんだ接続方法が一般的に行われている。
このようなはんだ接続では、接続されるインターポーザと半導体素子との熱膨張係数の差、あるいは回路基板と半導体パッケージとの熱膨張係数の差に起因して、接続部分の信頼性が低下することが課題となっている。特に機器のON/OFFや環境に伴う温度差によって異種材料の接続部分に応力が発生し、はんだ接続部分にクラックなどの破壊が生じることが電気的接続不良の主原因となっている。
こうした中、接続部分での接続不良を回避するために、いくつかの方法が提案されている。例えば特許文献1に記載の方法では、半導体チップとプリント配線基板との隙間に封止樹脂を充填することによって封止樹脂を介して接続部分を補強するとともに、熱膨張係数の整合性を向上させている。
しかしながら、半導体チップとプリント配線基板との隙間に封止樹脂を充填した場合には、厚み方向の熱膨張係数が接続部分と封止樹脂部分とで異なるため、厚み方向と直交する方向(面方向)の熱膨張係数の整合性を向上させることができても必ずしも接続信頼性を向上させることができるとは限らない。また封止樹脂を充填することは、リードタイムを上昇させる上、追加材料を使用するために生産性の理由から好ましくなく、封止樹脂を使用せずに接続信頼性を向上させることが望まれている。
封止樹脂を使用しない接続構造として、例えば特許文献2に開示されたようなフリップチップ実装形態が提案されている。これは、支持基板の一部領域に絶縁層が設けられ、配線層が前記絶縁層の表面と前記支持基板の表面にわたるように形成され、前記配線層に半導体素子がバンプボンディングされているものであって、前記バンプボンディング部の接着強度が他の界面の接着強度のいずれかより強いことを特徴とするものである。
特開平11−087424号公報 特開平10−209203号公報
しかしながら、上述した半導体装置では、バンプ接続部分とは異なる箇所に配線を引き出す必要があるため、パッドオンビアなどの電極構造をとることができず狭ピッチ実装に対応できないという課題を有していた。また半導体素子と基板との接着強度が弱接合部に依存するため、通常のはんだ実装に比べて全体の接合強度が小さくなり、携帯機器などで求められる耐落下信頼性を保つのが困難になる。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、接続信頼性が高く、狭ピッチ実装が可能な回路基板とその製造方法及び半導体装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の回路基板は、基材と、前記基材の少なくとも一主面に形成された電極とを含む回路基板であって、前記電極の内部及び側部の一部のうち少なくとも一方に形成された導電体からなる易剥離部を含み、
前記電極と前記易剥離部との接着強度が、前記電極と前記基材との接着強度より低いことを特徴とする。
本発明の半導体装置は、回路基板と、電極が設けられた半導体素子とを含む半導体装置であって、前記回路基板は、前記本発明の回路基板であり、前記回路基板の前記電極と、前記半導体素子の前記電極とが接合材料を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明の回路基板の第1の製造方法は、金属箔の内部及び側部の一部のうち少なくとも一方に導電体からなる易剥離部を形成する工程と、前記易剥離部が形成された前記金属箔と樹脂基材とを、前記金属箔と前記易剥離部との接着強度が前記金属箔と前記樹脂基材との接着強度より低くなるように接着させる工程と、前記金属箔をエッチングして電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の回路基板の第2の製造方法は、樹脂基材に貼り合わされた金属箔上に、前記金属箔との接着強度が前記金属箔と前記樹脂基材との接着強度より低い導電体からなる易剥離部を選択的に形成する工程と、前記易剥離部が形成された前記金属箔上に、前記金属箔と同じ材料からなる金属層を積層して複合金属層を形成する工程と、
前記複合金属層をエッチングして電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の回路基板の第3の製造方法は、基材に設けられた下層電極上に、前記下層電極との接着強度が前記下層電極と前記基材との接着強度より低い導電体からなる易剥離部を選択的に形成する工程と、前記易剥離部が形成された前記下層電極上に、前記下層電極と同じ材料からなる上層電極を積層して電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の回路基板の第4の製造方法は、樹脂基材に貼り合わされた金属箔上に、前記金属箔との接着強度が前記金属箔と前記樹脂基材との接着強度より低い導電体からなる易剥離部を選択的に形成する工程と、前記易剥離部が形成された前記金属箔上に、前記金属箔と同じ材料からなる金属層を積層して複合金属層を形成する工程と、前記易剥離部を選択的に形成する工程と、前記複合金属層を形成する工程とを繰り返して、前記易剥離部を多層に形成する工程と、前記複合金属層をエッチングして電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、接続信頼性が高く、狭ピッチ実装が可能な回路基板とその製造方法及び半導体装置を提供することができる。
本発明の回路基板によれば、電極と易剥離部との接着強度が、電極と基材との接着強度より低いため、半導体素子等を実装したときに、半導体素子等と基材と熱膨張係数の違いにより接続部分に発生する応力に対して、易剥離部が先に剥離して前記応力を緩和することができる。これにより、接続信頼性を向上させることができる。また、電極の内部及び側部のうち少なくとも一方に易剥離部を設けるため、引き出し配線のないエリアアレイ構造が可能であり、狭ピッチ化に対応することが容易になる。
本発明の半導体装置によれば、上記本発明の回路基板を用いているため、接続信頼性が高く、狭ピッチ化が容易な半導体装置を提供できる。
本発明の回路基板の製造方法によれば、上記本発明の回路基板を容易に製造することができる。
前記本発明の回路基板においては、前記易剥離部は、導電体からなる。この構成によれば、電極の内部に易剥離部を配置しても良好な電気伝導性を保つことができる。
また、前記導電体は、金属であることが好ましい。
また、前記易剥離部は、1つの前記電極につき複数個形成されていることが好ましい。この構成によれば、実装部品と基材との接続部分における応力緩和の効果を高めることができる。
また、前記複数の易剥離部は、前記基材に垂直な方向に、1つの前記電極につき多層になって形成されていることが好ましい。この構成によれば、実装部品と基材との接続部分における応力緩和の効果をより高めることができる。
また、前記多層の各層は、前記基材に平行な方向に、複数の前記易剥離部が形成されており、前記基材に垂直な方向の断面において、隣接する前記各層間では、前記易剥離部を形成した部分と、前記易剥離部を形成していない部分とが交互に配置されていることが好ましい。この構成によっても、実装部品と基材との接続部分における応力緩和の効果をより高めることができる。
また、前記回路基板は、プリント配線基板、ビルドアップ配線基板、フレキシブル配線基板及び半導体パッケージ基板から選ばれた1つであることが好ましい。
また、前記電極は、銅を含む金属材料からなり、前記易剥離部は、クロム、ニッケル、コバルト、銀、金、鉄及びアルミニウムから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属材料又はその酸化物からなることが好ましい。
また、前記電極は、エリアアレイ状に配置されていることが好ましい。
前記半導体装置においては、前記回路基板の前記電極に形成された前記易剥離部と前記電極との接着強度が、前記接合材料と前記電極との接着強度より低いことが好ましい。この構成によれば、接合材料と電極との熱膨張係数の違いにより発生する応力についても緩和することができる。
また、前記回路基板は前記易剥離部を複数含んでおり、前記易剥離部の少なくとも1つは、前記電極から剥離していることが好ましい。この構成によれば、易剥離部がばねとしての機能を発揮することにより、半導体素子と基材との接続部分に発生する応力を緩和す
ることができる。
また、前記回路基板は前記電極を複数含んでおり、前記電極の少なくとも1つは、易剥離部の少なくとも1つが電極から剥離することによって高さが初期の高さより高くなっていることが好ましい。
また、前記回路基板は前記電極及び前記易剥離部を複数含んでおり、前記易剥離部の少なくとも1つは、前記電極から剥離しており、前記複数の電極の高さは、前記基材の主面上において均一でないことが好ましい。
また、前記接合材料は、はんだであることが好ましい。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す各図面において、同一の部分には同一の記号を付して重複する説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
図1Aは本発明の第1実施形態に係る回路基板の平面図であり、図1Bは図1AのI-I線断面図であり、図1Cは図1BのW部の拡大図である。
図1A,Bに示すように、回路基板1は、基材10と、基材10の両主面にエリアアレイ状に配置された電極11とを含む。なお、基板内部の配線や層間接続構成は図示を省略している。また、本実施形態では電極11が基材10の両主面に配置されているが、電極11が基材10の一主面(片面)のみに配置されていてもよい。
基材10としては特に限定されず、例えばガラス織布やアラミド不織布といった補強材にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させて硬化させたプリント配線基板用基材や、それらをコア材としたビルドアップ配線基板用基材や、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルム等のフィルムを用いたフレキシブル配線基板用基材や、半導体パッケージ基板の構成基材(例えばインターポーザ)等が使用できる。
これらの基材を用いることにより、回路基板1を、プリント配線基板、ビルドアップ配線基板、フレキシブル配線基板、半導体パッケージ基板等に適用することができる。その他、基材10として、シリコン等の半導体を用いた半導体基材、アルミナ基材等のセラミック基材、ガラス−アルミナ基材等のガラスセラミック基材も使用できる。
電極11としては、その形成方法や基材10の種類によって適宜選択すればよく、例えば基材10として樹脂系基材を使用する場合には銅が使用でき、セラミック基材を使用する場合にはタングステンやモリブデンが使用でき、ガラスセラミック基材を使用する場合には銅、銀、銀−パラジウム合金、銀−白金合金が使用できる。
また、図1Cに示すように、電極11の内部には易剥離部12が形成されている。易剥離部12は、電極11と異なる材料で形成することにより、電極11から剥離し易くした部分である。そして、電極11と易剥離部12との接着強度が、電極11と基材10との接着強度より低い。接着強度は言い換えれば、剥離に要する強度であり、接着強度が低くなるほど剥離し易くなる。
電極11に易剥離部12を形成したことにより、本実施形態に係る回路基板に、半導体素子等を実装したときに、接続部分に発生する応力を緩和することができる。具体的には、実装した半導体素子等と基材10との熱膨張係数の違いにより、接続部分に発生する応力に対して、電極11の内部において易剥離部12が先に剥離して上記応力を緩和するこ
とができる。
さらに、易剥離部12が剥離した後は、易剥離部12がばねとしての機能を発揮することにより、上記応力を緩和することができる。これにより、接続信頼性を向上させることができる。このことの詳細については、後の第2実施形態において説明する。
また、電極11の内部に易剥離部12を設けているため、図1Aに示すような引き出し配線のないエリアアレイ構造が可能であり、狭ピッチ化に対応することが容易になる上、易剥離部12が電極11と基材10との接着を妨げることはない。なお、「電極11と易剥離部12との接着強度」とは、「電極11の内部において易剥離部12と接する箇所と易剥離部12との接着強度」を指す。
回路基板1において接続信頼性をより向上させるには、電極11と易剥離部12との接着強度が、電極11と基材10との接着強度の10%以上70%以下であることが好ましい。なお、上記接着強度は、例えばJIS C6481に基づく90度ピール強度測定方法により測定することができる。
易剥離部12の材料としては、電極11と基材10との接着強度に比べて、電極11との接着強度が小さくなるような材料が使用でき、例えばクロム、ニッケル、コバルト、銀、金、鉄及びアルミニウムから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属材料、又はその酸化物を使用することが好ましい。これらは導電性を有しており、電極11の内部に易剥離部12を配置しても良好な電気伝導性を保つことが出来るからである。なお、上記金属材料は、上記列挙された金属を例えば50重量%以上含む合金であってもよい。
易剥離部12は、1つの電極11につき1つだけ形成されていてもよいし、図1Cのように2つ形成されていてもよく、2つ以上形成されていてもよい。特に、1つの電極11につき易剥離部12が複数形成されていると、接続部分に発生する応力の緩和がより容易に行われるため好ましい。また、下記のように、剥離部12が多層になるように形成しているとより好ましい。
図2は、本実施形態の別の例に係る回路基板の平面図である。図1Cは、1つの電極11に易剥離部12が一層のみで形成されている例であるが、図2の例では、1つの電極11に、易剥離部12が多層になるように形成している。この多層の各層は、基材10の主面に垂直な方向(電極11の高さ方向)において、異なる位置に配置されている。
図2は易剥離部12を3層にした例を示しており、基材10側から順に、複数の易剥離部12aによって形成した第1層、複数の易剥離部12bによって形成した第2層、複数の易剥離部12cによって形成した第3層が形成されている。図2のような基材10に垂直な断面においては、隣接する各層間では、易剥離部12は千鳥状に配列されており、易剥離部12を形成した部分と、易剥離部12を形成していない部分とが交互に配置されている。
このように、易剥離部12を多層にしたのは、易剥離部12を1層のみとした場合に比べ、接続部分における応力緩和の効果が高いためであり、易剥離部を千鳥状に配列したのは、応力緩和が効果が一層高いためである。このような効果が得られるのは、易剥離部12を1層のみとした場合に比べ、易剥離部12のそれぞれに生じる応力が緩和されるためと考えられる。
また、易剥離部を千鳥状に配列することは、易剥離部12のばね機能による応力緩和の効果をより高めることにもなる。
なお、前記の通り、易剥離部12を多層にすること自体が応力緩和に寄与するので、易剥離部12は必ずしも千鳥状に配列する必要はなく、電極11の高さ方向において、各層を構成する易剥離部12が重なりあった構成であってもよい。また、層の数は必要に応じて適宜決定すればよい。
また、易剥離部12の形状は特に限定されず、層状、柱状等の形状であればよい。易剥離部12の大きさについては、その形状や電極11の大きさにより異なるが、例えば易剥離部12が層状に形成されている場合は、その厚みは0.01〜2μm程度であればよく、その面積は電極11の20〜70%程度であればよい。
回路基板1では、基材10として樹脂系基材を使用し、電極11として銅を95重量%以上含む金属材料を使用するのが好ましい。狭ピッチに対応することが出来るからである。また、この組合せでは、後述する半導体素子との熱膨張係数差が比較的大きくなり、通常、接続信頼性が低下するが、本発明によれば、接続信頼性の低下を抑制することが出来る。
また、回路基板1では、電極11の表面に、後述する接合材料との接合性を良好にし、かつ酸化を防止するための表面処理を行ってもよい、表面処理方法としては、例えばニッケルめっきや金めっき、はんだめっき、有機系薬液による防錆処理等が使用できる。なお、図1には示されていないが、基材10の主面上には、電極11のほかに通常の回路基板で用いられるようなソルダーレジストやマーキングが設けられていてもよい。また、接続に関与する電極以外の配線パターンが形成されていてもよい。
以上、本発明の第1実施形態に係る回路基板1について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図3に示すように、易剥離部12が電極11の側部にも形成されている回路基板であってもよい。
(第2実施形態)
図4Aは本発明の第2実施形態に係る半導体装置の断面図である。なお、第2実施形態に係る半導体装置は、上述した第1実施形態に係る回路基板1を用いた半導体装置である。
図4Aに示すように、半導体装置2は、回路基板1と半導体素子20とを含む。そして、半導体素子20に設けられた電極20aは、回路基板1に設けられた電極11とはんだ21を介して電気的に接続されている。なお、半導体素子20は、ベアチップであってもよいし、半導体パッケージであってもよい。
易剥離部12と電極11との接着強度は、電極11と基材10との接着強度より小さいが、さらに易剥離部12と電極11との接着強度が、電極11とはんだ21との接着強度より小さいことが好ましい。この構成によれば、電極11とはんだ21との熱膨張係数の違いにより発生する応力についても緩和することができるため、電極11とはんだ21との接続信頼性を向上させることができるからである。
はんだ21としては、例えば上記の好ましい条件を満たす材料が使用でき、具体的にはPb−Sn系合金、Sn−Ag系合金、Sn−Ag−Cu系合金、Sn−Bi−Ag−In系合金、Sn−Bi−Zn系合金、Sn−Bi−Ag−Cu系合金、Sn−Zn系合金、Sn−Sb系合金から選ばれるいずれか1種の合金が使用できる。なお、本実施形態では、はんだを使用したが、電極20aと電極11とを接合する接合材料として、導電性接着剤等を使用することもできる。
電極20aの材料は特に限定されず、上記のはんだ21と接合できる材料からなるものであればよいが、例えば、はんだバンプ、金バンプ、ニッケル−金バンプが使用できる。
本実施形態における、熱応力発生後の一接続部分(図4AのX部)の拡大断面図を図4Bに示す。半導体素子20と基材10との熱膨張係数の違いにより、両者をはんだ21で接続した場合においては、半導体素子20と基材10との熱膨張による伸び量の差により、半導体装置を湾曲させるような力が作用し、接続箇所に熱応力が発生する。温度が元の温度に戻れば、半導体装置の形状も元の状態に戻ることになる。したがって、温度が変化する度に、接続箇所は変形を繰り返すことになる。このような熱応力及び変形の繰り返しによって接続箇所にひずみが生じると構造的に弱い部分が破壊されて接続不良となる。
しかしながら、本実施形態によれば、接続不良となる前に、図4Bに示すように、電極11の内部と易剥離部12との界面に剥離部25が生じる。これにより上記熱応力が緩和されるため、接続箇所が破壊されにくくなる。
また、図4Bに示したように、易剥離部12が電極11から剥離し、剥離部25が発生した後は、易剥離部12は、ばねとしての機能を発揮することができる。したがって、剥離部25が発生した後において、半導体素子20と基材10との接続箇所に熱応力が生じたときには、この接続箇所が剥離する前に、ばねとしての易剥離部12が変形し、半導体素子20と基材10との接続箇所における応力が緩和されることになる。
図5は、図4Bの構成において、電極11内の易剥離部12が多層になるように形成した例である。図5における易剥離部12の多層構造は、図2を用いて説明した多層構造と同様である。易剥離部12を多層にすることの効果についても、前記第1実施形態において説明した通りである。すなわち、この構成によれば、半導体素子20と基材10との接続箇所における応力緩和の効果をより高めることができる。
また、易剥離部12が電極11から剥離し、剥離部25が発生した後は、易剥離部12が、ばねとしての機能を発揮することは、図4Bの構成と同様である。図5のように、易剥離部12を千鳥状に配列した場合は、易剥離部12のばね機能による応力緩和の効果をより高めることができることは、前記の図2の構成と同様である。
図5の構成において、易剥離部12は、必ずしも千鳥状に配列する必要はない点、易剥離部12の層の数は必要に応じて適宜決定すればよい点は、前記の第1実施形態と同様である。
図4B、図5のように、剥離部25が発生し、易剥離部12がばねとしての機能を発揮する構成は、以下のような特徴があるといえる。すなわち、剥離部25が発生した電極11については、電極11の高さが初期の高さより高くなっていることになる。また、複数の電極11の一部に、剥離部25が発生している場合は、複数の電極11の高さは、基材10の主面上において均一ではないことになる。
なお、図4B、図5においてはすべての易剥離部12にて剥離部25が発生しているが、任意の電極及び任意の箇所で易剥離部12との界面の一部に剥離部が発生しても本発明の意図を妨げない。さらに、図4Bにおいては易剥離部12の基材10側の界面において剥離部25が発生しているが、易剥離部12のはんだ21側の界面で剥離部が発生してもよい。
以上、本発明の第2実施形態に係る半導体装置2について説明したが、本発明はこれに
限定されない。例えば、半導体素子20に設けられた電極20aの内部に易剥離部12と同様の易剥離部を形成してもよい。これにより上記熱応力が更に緩和されるため、接続箇所がより一層破壊されにくくなる。
また、前記第1実施形態、第2実施形態において、易剥離部12は必ずしもすべての電極11に設ける必要はなく、接続強度の弱い箇所の電極11のみに易剥離部12を設けた構成でもよい。
また、必要な接続強度等を考慮して、1つの電極につき易剥離部12が1つの構成、複数の構成、単層の構成、多層の構成を選択すればよく、これらの各構成が混在したものであってもよい。
また、前記第1実施形態、第2実施形態においては、電極11が複数の例で説明したが、易剥離部12が形成されている電極11は、それぞれの電極11が単独で応力緩和の効果を発揮できる。このため、基材10に電極11を1つだけ配置した構成であっても、本発明は有効である。
(第3実施形態)
図6A〜Cは本発明の第3実施形態に係る回路基板の製造方法を示す工程別断面図である。なお、第3実施形態に係る回路基板の製造方法は、上述した第1実施形態に係る回路基板1の製造方法の一例である。
まず、図6Aに示すように、易剥離部12を部分的に内蔵した金属箔30を用意する。易剥離部12を金属箔30に内蔵させる方法は特に限定されず、例えば母体となる主金属箔に選択的に易剥離部12を形成し、更にその上に上記主金属箔と同じ金属を堆積させることで作製することができる。
易剥離部12の形成方法としては、例えば上記主金属箔上にめっきレジストを形成し、パターニングで上記めっきレジストを部分的に除去した後、めっきで易剥離部12を形成し、その後めっきレジストを除去する方法や、上記主金属箔上にマスクを配置した後、スパッタリングや蒸着により易剥離部12を形成する方法が使用できる。さらに主金属箔と同じ金属を堆積させる方法としては、めっき、スパッタリング、蒸着などの方法が使用できる。
なお、金属箔30の厚みは特に限定されないが、5〜70μmであることが好ましい。これよりも薄い場合は取り扱いが困難になるおそれがあり、これよりも厚い場合は、後述するエッチング工程において微細なパターニングを行うことが困難になるおそれがある。また易剥離部12の厚みは特に限定されないが、0.01〜2μmであることが好ましい。
次に、図6Bに示すように、樹脂からなる基材10の両主面上に上記易剥離部12が形成された金属箔30を接着させる。この際、金属箔30と易剥離部12との接着強度が金属箔30と基材10との接着強度より低くなるように接着させる。例えば、それぞれの接着強度が上記関係となるように、易剥離部12の材料、金属箔30の材料及び基材10の材料をそれぞれ選択すればよい。
接着させる工程においては、例えば、未硬化の熱硬化樹脂プリプレグと金属箔30とを重ね合わせ、加熱・加圧して一体化するとともに未硬化の熱硬化樹脂を硬化させて基材10とする方法や、熱可塑性のプラスチックフィルムを基材10として用い、これに接着剤を介して金属箔30を貼り合わせる方法が使用できる。また、基材10として多層プリン
ト配線基板を使用してもよい。
そして、金属箔30を所望のパターンにエッチングして、図6Cに示す電極11を形成し、回路基板1が得られる。この際のエッチング方法は特に限定されないが、例えばフォトレジストを用いた通常の化学的エッチング方法が使用できる。
なお、さらに図6B〜Cの工程を繰り返して基板を多層化する工程を含んでもよい。また、その後層間接続を行う工程を含んでもよく、その方法については、例えば通常のプリント配線基板を作製する工程において使用されるスルーホール加工やインナービア加工が使用できる。さらにソルダーレジスト加工やマーキング加工を基板表面に施してもよい。
(第4実施形態)
図7A〜Eは本発明の第4実施形態に係る回路基板の製造方法を示す工程別断面図である。ただし、図7B,Cは図7A中のY部分の拡大断面図である。なお、第4実施形態に係る回路基板の製造方法は、上述した第1実施形態に係る回路基板1の製造方法の別の一例である。
まず、図7Aに示すように、樹脂からなる基材10の両主面に金属箔40が貼り合わされた積層材41を用意する。積層材41の形成方法は特に限定されないが、例えば基材10と金属箔40とを積層した後、これらを熱圧着により接着すればよい。なお、基材10及び金属箔40は、それぞれ上述した第3実施形態における基材10及び金属箔30と同様の材料からなるものが使用できる。
次に、図7Bに示すように、金属箔40上に、金属箔40との接着強度が金属箔40と基材10との接着強度より低い易剥離部12を選択的に形成する。易剥離部12の形成方法は、上述した第3実施形態の場合と同様の方法が使用できる。
次に、図7C,Dに示すように、易剥離部12が形成された金属箔40上に、金属箔40と同じ材料からなる金属層42を積層して複合金属層43を形成する。金属層42を積層する方法は特に限定されないが、例えばめっき、スパッタリング、蒸着などの方法が使用できる。
そして、複合金属層43を所望のパターンにエッチングして、図7Eに示す電極11を形成し、回路基板1が得られる。この際のエッチング方法は特に限定されないが、例えばフォトレジストを用いた通常の化学的エッチング方法が使用できる。
本実施形態において、図7Cの工程の後に、さらに図7B〜Cの工程を繰り返して、易剥離部12を多層化する工程を含ませてよい。剥離部12を多層化した後、複合金属層43を所望のパターンにエッチングすることにより、例えば図2に示したような易剥離部12を多層化した電極11を備えた回路基板が得られる。
(第5実施形態)
図8A〜Eは本発明の第5実施形態に係る回路基板の製造方法を示す工程別断面図である。ただし、図8B〜Dは図8A中のZ部分の拡大断面図である。なお、第5実施形態に係る回路基板の製造方法は、上述した第1実施形態に係る回路基板1の製造方法のまた別の一例である。
まず、図8A,Bに示すように、樹脂からなる基材10の両主面に下層電極50が設けられた基板51を用意する。下層電極50の形成方法は特に限定されず、例えば公知のフォトリソグラフィ工程を用いて形成することができる。
次に、図8Cに示すように、下層電極50上に、下層電極50との接着強度が下層電極50と基材10との接着強度より低い易剥離部12を選択的に形成する。易剥離部12の形成方法は、上述した第3実施形態の場合と同様の方法や、導電性ペーストをスクリーン印刷により選択的に塗布した後、これを熱硬化させる方法等が使用できる。
次に、図8Dに示すように、易剥離部12が形成された下層電極50上に、下層電極50と同じ材料からなる上層電極52を積層して、下層電極50と上層電極52とからなる電極11を形成し、図8Eに示す回路基板1が得られる。上層電極52を積層する方法は特に限定されないが、例えばめっき、スパッタリング、蒸着などの方法が使用できる。
本実施形態において、図8Dの工程の後に、さらに図8C〜Dの工程を繰り返して、易剥離部12を多層化する工程を含ませてよい。このことにより、例えば図2に示したような易剥離部12を多層化した電極11を備えた回路基板が得られる。
(実施例)
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
厚さ12μmの片面粗化銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製、商品名GTS)を用意した。この銅箔の光沢面側に、ピッチ100μmで径が35μmの開口部をグリッド状に設けたステンレス鋼製のマスクを重ね、その上からスパッタリングによりクロム及びニッケルを、それぞれ0.05μmずつ堆積させて易剥離部を形成した。易剥離部の厚さは約0.1μmであった。次に上記銅箔の易剥離部を形成した面の全面に銅めっきを行って、図6Aに示したような全体の厚みが約35μmとなる金属箔を作製した。
次に、未硬化のアラミドエポキシプリプレグ(新神戸電機株式会社製)の所望の位置にCO2レーザーで貫通穴を形成し、そこに銅粉末と未硬化のエポキシ樹脂組成物とを混合した導電性ペーストを印刷により充填した。さらに、このプリプレグの両主面に上記の金属箔を重ね合わせ、200℃の温度、3MPaの圧力で2時間加熱を行うことで、図6Bに示すようにエポキシ樹脂を硬化させて基材を作製すると共に金属箔を接着させた。
次いで、上記金属箔の表面にドライフィルムレジスト(ニチゴーモートン株式会社製)を貼り合わせ、UV露光、現像を行った後、塩化鉄(III)水溶液により金属箔のエッチングを行って、ピッチ:1mm、径:0.5mmのグリッド電極を形成した。さらに電極周辺にソルダーレジスト(太陽インキ株式会社製)を形成した後、有機防錆剤(四国化成株式会社製 タフエースF2)を用いて電極表面を防錆処理して、図6Cに示したような厚さ0.8mmの回路基板を作製した。
本実施例では、銅箔(電極)の熱膨張係数は17ppm/℃であり、プリプレグ(基材)の熱膨張係数は10ppm/℃であり、両材料の熱膨張係数は異なっている。
また、接着強度については、本実施例は前記実施形態の通り、易剥離部と電極との接着強度は、電極と基材との接着強度より低くしている。このことは、以下のように試料A及び試料Bを作製して確認した。試料A及び試料Bの各材料は、前記実施例と同じものである。厚さ12μmの銅箔上に、マスクを重ねることなく、前記実施例と同様の方法により、易剥離部を形成した。このことにより、銅箔の全面に亘り易剥離部を形成した金属箔を得た。この金属箔を、前記実施例と同様の方法により、基材に接着させて試料Aを得た。一方、厚さ35μmの銅箔(易剥離部無し)を、前記実施例と同様の方法により、基材に接着させて試料Bを得た。
各試料を10mm幅で切り取り、基材の主面から90°の方向に50mm/sの速度で金属箔を引き剥がした。このときの剥離強度を、引張り試験機(オリエンテック社製)で測定した。試料Aは、易剥離部で剥離し、そのときの強度は0.4kN/mであった。試料Bは、基材と銅箔との界面で剥離し、そのときの強度は1.4kN/mであった。
以上の結果より、本実施例においては、易剥離部と電極(銅箔)との接着強度は、電極(銅箔)と基材との接着強度より低いことが確認できた。
他方、比較例として、厚さ35μmの片面粗化銅箔を用いたことと、易剥離部を形成しないこと以外は本実施例と同様の方法で厚さ0.8mmの回路基板を作製した。
別に、半導体パッケージの代用として、1mmピッチで0.5mm径の金めっき電極が形成された15mm×15mm×0.6mmのCSP用セラミック基板を用意した。
実施例及び比較例の回路基板のそれぞれの電極上に、開口径:0.5mmで厚さ0.14mmのメタルマスクを用いて、はんだペースト(Sn:96.5、Ag:3.0、Cu:0.5、千住金属工業株式会社製)を印刷した。次に上記回路基板上に上記セラミック基板を搭載し、リフロー工程によりはんだ付けを行って、回路基板上にセラミック基板を実装した。なお、回路基板とセラミック基板との接続はデイジーチェーンとなっており、回路基板側から全接続点の抵抗値が測定できるように形成されている。
これら2種類の回路基板に搭載したセラミック基板の接続信頼性を調べるために、各10試料に−55℃/125℃(処理時間:各温度につき15分)の熱サイクル試験を行い、50サイクル毎に抵抗値を測定した。その結果、比較例の回路基板を用いた試料では400サイクルで接続不良が発生し始め、600サイクルでほぼ全数に接続不良が発生したのに対し、本実施例の回路基板を用いた試料では600サイクル後においても接続不良は発生しておらず、1000サイクル後においても7個の試料では異常が発生していなかった。このことから、本発明の回路基板を用いることにより、はんだ接続部の信頼性が向上することがわかる。
なお、本実施例の試料では、100サイクル後あたりから抵抗値がやや上昇したが、その後は、熱サイクルを繰り返しても抵抗値が比較的安定していた。この抵抗上昇は易剥離部の剥離によるものと考えられる。
また、熱サイクル試験1000回後の各試料の接続部に染色液を浸透させ、その後回路基板からセラミック基板を引き剥がして接続部を観察すると、本実施例の回路基板では、電極内部において易剥離部と接する箇所と易剥離部との界面で剥離が発生しており、この剥離箇所の端部に面した箇所に染色跡が見受けられたが、比較例の回路基板においては、はんだ接続部分において剥離と染色跡が見られた。このことから、本実施例の回路基板を用いると、特に接続部分の破壊を緩和することができることがわかる。
以上のように、本発明によれば、接続信頼性が高く、狭ピッチ実装が可能な回路基板とその製造方法及び半導体装置を提供することが出来る。
Aは本発明の第1実施形態に係る回路基板の平面図、Bは図1AのI-I線の断面図。CはBのW部の拡大図。 本発明の第1実施形態に係る回路基板の第2の例を示す部分断面図。 本発明の第1実施形態に係る回路基板の第3の例を示す部分断面図。 Aは本発明の第2実施形態に係る半導体装置の断面図、BはAに示す半導体装置の熱応力発生後の一接続部分の拡大断面図。 図4Bの構成において、易剥離部が多層になるように形成した例を示す拡大断面図。 A−Cは本発明の第3実施形態に係る回路基板の製造方法を示す工程別断面図。 A−Eは本発明の第4実施形態に係る回路基板の製造方法を示す工程別断面図。 A−Eは本発明の第5実施形態に係る回路基板の製造方法を示す工程別断面図。
符号の説明
1 回路基板
2 半導体装置
10 基材
11 電極
12,12a,12b,12c 易剥離部
20 半導体素子
20a 電極
21 はんだ(接合材料)
25 剥離部
30,40 金属箔
41 積層材
42 金属層
43 複合金属層
50 下層電極
51 基板
52 上層電極

Claims (18)

  1. 基材と、前記基材の少なくとも一主面に形成された電極とを含む回路基板であって、
    前記電極の内部及び側部の一部のうち少なくとも一方に形成された導電体からなる易剥離部を含み、
    前記電極と前記易剥離部との接着強度が、前記電極と前記基材との接着強度より低いことを特徴とする回路基板。
  2. 前記導電体は、金属である請求項に記載の回路基板。
  3. 前記易剥離部は、1つの前記電極につき複数個形成されている請求項1に記載の回路基板。
  4. 前記複数の易剥離部は、前記基材に垂直な方向に、1つの前記電極につき多層になって形成されている請求項に記載の回路基板。
  5. 前記多層の各層は、前記基材に平行な方向に、複数の前記易剥離部が形成されており、前記基材に垂直な方向の断面において、隣接する前記各層間では、前記易剥離部を形成した部分と、前記易剥離部を形成していない部分とが交互に配置されている請求項に記載の回路基板。
  6. 前記回路基板は、プリント配線基板、ビルドアップ配線基板、フレキシブル配線基板及び半導体パッケージ基板から選ばれた1つである請求項1に記載の回路基板。
  7. 前記電極は、銅を含む金属材料からなり、
    前記易剥離部は、クロム、ニッケル、コバルト、銀、金、鉄及びアルミニウムから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属材料又はその酸化物からなる請求項1に記載の回路基板。
  8. 前記電極は、エリアアレイ状に配置されている請求項1に記載の回路基板。
  9. 回路基板と、電極が設けられた半導体素子とを含む半導体装置であって、
    前記回路基板は、請求項1からのいずれかに記載の回路基板であり、
    前記回路基板の前記電極と、前記半導体素子の前記電極とが接合材料を介して電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 前記回路基板の前記電極に形成された前記易剥離部と前記電極との接着強度が、前記接合材料と前記電極との接着強度より低い請求項に記載の半導体装置。
  11. 前記回路基板は前記易剥離部を複数含んでおり、前記易剥離部の少なくとも1つは、前記電極から剥離している請求項に記載の半導体装置。
  12. 前記回路基板は前記電極を複数含んでおり、前記電極の少なくとも1つは、易剥離部の少なくとも1つが電極から剥離することによって高さが初期の高さより高くなっている請求項に記載の半導体装置。
  13. 前記回路基板は前記電極及び前記易剥離部を複数含んでおり、前記易剥離部の少なくとも1つは、前記電極から剥離しており、前記複数の電極の高さは、前記基材の主面上において均一でない請求項に記載の半導体装置。
  14. 前記接合材料は、はんだである請求項に記載の半導体装置。
  15. 金属箔の内部及び側部の一部のうち少なくとも一方に導電体からなる易剥離部を形成する工程と、
    前記易剥離部が形成された前記金属箔と樹脂基材とを、前記金属箔と前記易剥離部との接着強度が前記金属箔と前記樹脂基材との接着強度より低くなるように接着させる工程と、
    前記金属箔をエッチングして電極を形成する工程とを含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
  16. 樹脂基材に貼り合わされた金属箔上に、前記金属箔との接着強度が前記金属箔と前記樹脂基材との接着強度より低い導電体からなる易剥離部を選択的に形成する工程と、
    前記易剥離部が形成された前記金属箔上に、前記金属箔と同じ材料からなる金属層を積層して複合金属層を形成する工程と、
    前記複合金属層をエッチングして電極を形成する工程とを含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
  17. 基材に設けられた下層電極上に、前記下層電極との接着強度が前記下層電極と前記基材との接着強度より低い導電体からなる易剥離部を選択的に形成する工程と、
    前記易剥離部が形成された前記下層電極上に、前記下層電極と同じ材料からなる上層電極を積層して電極を形成する工程とを含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
  18. 樹脂基材に貼り合わされた金属箔上に、前記金属箔との接着強度が前記金属箔と前記樹脂基材との接着強度より低い導電体からなる易剥離部を選択的に形成する工程と、
    前記易剥離部が形成された前記金属箔上に、前記金属箔と同じ材料からなる金属層を積層して複合金属層を形成する工程と、
    前記易剥離部を選択的に形成する工程と、前記複合金属層を形成する工程とを繰り返して、前記易剥離部を多層に形成する工程と、
    前記複合金属層をエッチングして電極を形成する工程とを含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
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