JP4812396B2 - 異常診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、異常診断システムに係り、特に、電源供給により所定機器の制御を実行すると共に、電源系不具合を検知して該情報をダイアグ記憶する複数の機器制御ユニットを備える異常診断システムに関する。
従来から、車載機器を制御する複数の機器制御ユニットと、これら各制御ユニットとネットワークを介して接続されたダイアグマスタ制御ユニットと、を備える異常診断システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいて、ダイアグマスタ制御ユニットは、各機器制御ユニットの状態を監視して、動作状態に異常がある機器制御ユニットを検知し、これにより、機器制御ユニットのダイアグ情報を収集することとしている。
特開2004−17676号公報
ところで、各機器制御ユニットに電源供給を行う電源系に電圧変動や瞬断,低下などの異常が生じた場合、その電源系異常は多くの機器制御ユニットに影響を及ぼし得る。この点、上記システムの如く、ダイアグマスタ制御ユニットが単に各機器制御ユニットのダイアグ情報を収集するのみの構成においては、電源系異常が生じた際に、その電源系異常に起因するダイアグ情報が複数の機器制御ユニットからダイアグマスタ制御ユニットに収集される可能性が高くなるが、収集された各ダイアグ情報が互いにリンクされたものとはならないため、作業者が電源系異常の内容や箇所を調べるのに、一つの電源系異常(例えば過電流の流通に起因するヒューズ溶断など)が生じただけであっても、収集された各機器制御ユニットのダイアグ情報を作業者が一つ一つチェックすることが必要となることがある。従って、上記システムでは、収集したダイアグ情報から異常内容や箇所を調べるのに、ダイアグチェックが煩雑となるおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、人による電源系異常のダイアグチェックを簡易に実現させることが可能な異常診断システムを提供することを目的とする。
上記の目的は、それぞれ、電源から電源ラインを介して電源供給されることにより所定機器の制御を実行すると共に、前記電源及び前記電源ラインを含む電源系不具合を検知して該不具合情報をダイアグ記憶する複数の機器制御ユニットを備える異常診断システムであって、前記電源の両端に生じている電圧又は前記電源ラインに生じている電圧に基づいて前記電源系の状態を検知するために設けられた電源系制御ユニットと、前記電源系制御ユニットに検知される前記電源系の状態と機器制御ユニットにダイアグ記憶される前記電源系の不具合との関係に基づいて、前記電源系不具合の内容又は箇所を特定する電源系不具合特定手段と、を備え、前記電源系不具合特定手段は、前記電源系制御ユニットが所定以上の電圧変動又は所定以下への電圧低下を検知し、かつ、すべての前記機器制御ユニットが前記電源系の不具合が生じたことをダイアグ記憶しているときは、前記電源自体が異常な電圧変動を起こしたと判定し、また、前記電源系制御ユニットが所定以上の電圧変動又は所定以下への電圧低下を検知しない一方、前記機器制御ユニットが前記電源系の不具合が生じたことをダイアグ記憶しているときは、該機器制御ユニットへの前記電源ラインでの瞬断又は該電源ライン上のヒューズの溶断が生じたと判定する異常診断システムにより達成される。
この態様の発明において、電源から電源供給されることにより所定機器の制御を実行する機器制御ユニットは、複数設けられており、それぞれ電源系不具合を検知した場合にその不具合情報をダイアグ記憶する。また、上記の機器制御ユニットとは別に、電源系の状態を検知するために電源系制御ユニットが設けられている。各機器制御ユニットがダイアグ情報として検知する電源系不具合と、電源系制御ユニットが独自に検知する電源系の状態とを総合すれば、電源系不具合の内容又は箇所を特定することができる。従って、本発明の如く、電源系制御ユニットに検知される電源系の状態と各機器制御ユニットにダイアグ記憶される電源系不具合との関係に基づいて電源系不具合の内容又は箇所を特定することとすれば、作業者などの人による電源系異常のダイアグチェックを簡易に実現させることが可能となる。
この場合、上記した異常診断システムにおいて、機器制御ユニットはそれぞれ、ダイアグ記憶した前記電源系不具合情報を前記電源系制御ユニットに対して送信し、前記電源系制御ユニットは、各機器制御ユニットから送信されるダイアグ記憶された前記電源系不具合情報を収集すると共に、前記電源系不具合特定手段は、前記電源系制御ユニットに検知される前記電源系の状態と前記電源系制御ユニットに情報収集される機器制御ユニットからの前記電源系不具合との関係に基づいて、前記電源系不具合の内容又は箇所を特定することとすればよい。
また、上記した異常診断システムにおいて、前記電源系制御ユニットと前記機器制御ユニットとは、多重通信線を介して接続されていることとしてもよい。
更に、上記した異常診断システムにおいて、前記電源系不具合特定手段は、前記電源系制御ユニットにより実現されると共に、前記電源系制御ユニットは、前記多重通信線に接続されたダイアグテスタからの要求に従って、前記電源系不具合特定手段により特定した前記電源系不具合の内容又は箇所を示す情報を該多重通信線を介して該ダイアグテスタへ送信出力することとすれば、ダイアグテスタからの要求に従って電源系不具合の内容又は箇所を示す情報をダイアグテスタを介して作業者などの人へ提示することができる。
本発明によれば、人による電源系異常のダイアグチェックを簡易に実現させることができる。
図1は、本発明の一実施例である車両に搭載される異常診断システムの構成図を示す。本実施例において、車両には、所定の出力電圧(例えば12ボルト)を出力する電源10が搭載されている。電源10は、所定容量を有する車載バッテリ、及び、発電し得るオルタネータにより構成されている。本実施例の異常診断システムは、車載電源10やその車載電源10に接続する電源ライン(ワイヤハーネス)やヒューズなどの電源系の不具合を診断するためのシステムである。
車載電源10には、電源ライン12を介して、電気負荷として車載機器を制御する電子制御ユニット(以下、機器ECUと称す)14が複数(図1においては6個)接続されている。各機器ECU14は、電源ライン12を通じて同一の車載電源10から電源供給され、対応の車載機器を制御する。機器ECU14は、イグニションオフ時においても車載電源10(特に車載バッテリ)から電源供給されるもの(以下、図1に示す如く機器ECU14a〜14cとする。)と、イグニションオン(IGオン又はACCオン)時に車載電源10から電源供給されるもの(以下、図1に示す如く機器ECU14d〜14f)と、に区分けされている。尚、この区分けに際しては、更に、作動可能となる電圧がほぼ同じ機器ECU14ごとに区分けすることとしてもよい(例えば10ボルト以上と10ボルト未満との区分け)。
電源ライン12の中途には、車載電源10と機器ECU14a〜14cとの間の過電流の流れを防止するためのヒューズ16が介在されていると共に、また、車載電源10と機器ECU14d〜14fとの間の導通・遮断を切り替えるための電源切替リレー18、及び、車載電源10と機器ECU14d〜14fとの間の過電流の流れを防止するためのヒューズ20が介在されている。
機器ECU14のうちイグニションオフ時においても電源供給されるものとしては、例えば、駐車時などの車両盗難を防止するために機能する盗難防止ECUや車両ドアのロック・アンロックを制御するドアロックECU,ヘッドランプやテールランプ,ハザードランプのオン・オフの切り替えを行うためのボデー系ECUなどである。また、イグニションオン時において電源供給されるものとしては、例えば、電動パワーステアリングを実現するための電動パワステECUや車両のスキッドコントロールを行うためのスキッドECU,空調装置(エアコン)の制御を行うためのエアコンECU,オーディオの制御を行うためのオーディオECUなどである。
各機器ECU14には、電源ライン12の+端子側に接続する電源電圧検知部22、及び、当該電源電圧検知部22に接続するダイアグ記憶部24が設けられている。電源電圧検知部22は、車載電源10から供給される電源電圧を検知する機能を有している。機器ECU14は、電源電圧検知部22で検知された供給電源電圧に基づいて、所定以上の電圧変動や瞬断,電圧低下などの電源系不具合の有無を検知する。尚、各機器ECU14が検知する電源系不具合の有無は、機器ECU14ごとに異なる基準(しきい値)を用いて検出されるものであってもよい。ダイアグ記憶部24には、電源電圧検知部22で検知された電源電圧に基づいて電源系不具合が生じたことが検知されるときに、その電源系不具合を示すダイアグ情報がダイアグ記憶される。尚、この電源系不具合のダイアグ記憶の際、同時に、機器ECU14に供給される電源電圧自体の情報をも記憶することとしてもよい。
各機器ECU14は、それぞれ多重通信機26を有し、多重通信ライン28を介して互いに接続されている。機器ECU14は、自己の情報を多重通信機26から多重通信ライン28を通じて他の機器ECU14や後述の電源系ECU30などへ送信し得ると共に、他の機器ECU14などの情報を多重通信ライン28を通じて多重通信機26に受信可能である。すなわち、複数の機器ECU14間や機器ECU14と電源系ECU30との間においては、多重通信ライン28を通じた情報の授受が可能である。多重通信ライン28は、時分割多重等の予め定められた規則に従って情報が流通可能な通信ラインである。
本実施例の異常診断システムは、上記の機器ECU14とは別に、車載電源10を含む電源系の状態を検知するために設けられた電源系ECU30を備えている。電源系ECU30は、電源系の状態検知機能と共に、上記した電源切替リレー18による電源ライン12の導通・遮断を切り替える機能をも有している。この電源ラインの切替機能は、リレー駆動部32により実現される。
電源系ECU30は、車載電源10の両端に接続する電源電圧検知部34、及び、電源ライン12の電源切替リレー18下流側(機器ECU14d〜14f側)に接続するリレー出力モニタ部36を備えている。電源電圧検知部34は、車載電源10の両端に生じている電源電圧を検知する機能を有している。電源系ECU30は、電源電圧検知部34で検知された車載電源10の電源電圧に基づいて、所定以上の電圧変動が生ずるか或いはその電源電圧が予め定められたしきい値(段階的に2つ以上あってもよい。)以下に低下するかなどの電源系状態を検知する。
また、リレー出力モニタ部36は、電源ライン12の電源切替リレー18下流側(機器ECU14d〜14f側)に生じる電圧をモニタする機能を有している。電源系ECU30は、リレー出力モニタ部36でモニタされる電圧に基づいて、主に電源切替リレー18の切替異常を検知する。例えば、車載電源10と機器ECU14d〜14f側との間の電源ライン12が導通されるべきときは電源切替リレー18がオンされるので、この際にモニタ電圧が車載電源10の所望電圧近傍の値であるときは電源切替リレー18が正常に機能していると判断し、一方、モニタ電圧がその所望電圧近傍の値にならないときは電源切替リレー18に切替異常が生じていると判断する。また、上記の電源ライン12が遮断されるべきときは電源切替リレー18がオフされるので、この際にモニタ電圧がゼロ近傍の値であるときは電源切替リレー18が正常に機能していると判断し、一方、モニタ電圧がゼロ近傍の値にならないときは電源切替リレー18に切替異常が生じていると判断する。
電源系ECU30は、上記した多重通信機26と同様の機能を有する多重通信機38を有している。多重通信機38には、上記した多重通信ライン28が接続されている。このため、電源系ECU30は、自己の情報を多重通信機38から多重通信ライン28に接続する各機器ECU14などへ送信し得ると共に、各機器ECU14の情報を多重通信ライン28を通じて多重通信機38に受信可能である。電源系ECU30は、後述の如く、各機器ECU14から多重通信ライン28を通じて電源系不具合のダイアグ情報を収集し、そして、その収集した各機器ECU14からの電源系不具合のダイアグ情報と、自己で検知する電源系不具合又は車載電源10の電源電圧自体などの電源系の状態とに基づいて、車載電源10を含む電源系に生じた不具合の情報を発生時刻に対応させて一括管理すると共に、その発生した電源系不具合の具体的な内容又は箇所を特定する。
また、多重通信ライン28には、端子40を介して、ダイアグテスタ42が接続され得る。ダイアグテスタ42は、通常は多重通信ライン28に接続されていないが、車両の修理工場やサービスステーションなどで作業者の手作業により端子40を介して多重通信ライン28に接続される機器である。ダイアグテスタ42は、多重通信ライン28に接続された状態で、電源系ECU30に対して電源系不具合に関するダイアグ情報を送信するように要求する機能、及び、電源系ECU30から送信される電源系不具合を示すダイアグ情報を受信し、その受信情報を作業者に表示画面や音声出力などにより提示する機能を有している。
次に、図2及び図3を参照して、本実施例の異常診断システムの動作について説明する。図2は、本実施例の異常診断システムにおいて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。また、図3は、本実施例の異常診断システムにおいて各ECU14,30での電源系に関する検知結果から電源系不具合の内容や箇所を特定するのに用いられる特定表を示す。尚、図3において、正常な検知結果が得られた場合を丸印で、また、異常な検知結果が得られた場合(例えば不具合がある旨の結果が得られた場合や送受不良により検知結果の回答がない場合など)を×印で、それぞれ示す。
本実施例において、各機器ECU14a〜14cは、車両のイグニションオフ時においても車載電源10(車載バッテリ)から電源供給され、その状態で対応の車載機器の制御を行う。また、各機器ECU14d〜14fは、車両のイグニションオン(IGオン又はACCオン)時に車載電源10から電源供給され、その状態で対応の車載機器の制御を行う。更に、各機器ECU14a〜14fは、車載電源10から電源供給されている状態で、電源電圧検知部22で検知される電源ライン12から供給される電源電圧に基づいて、所定以上の電圧変動や瞬断,電圧低下などの電源系不具合が生ずるか否かを判定する。
機器ECU14は、上記の判定結果として電源系不具合が生じたことが検知される(ステップ100)と、ダイアグ記憶部24にその電源系不具合が生じたことを示す情報をダイアグ記憶する(ステップ102)。そして、かかるダイアグ記憶を行った後、そのダイアグ記憶した電源系不具合が生じたことを示す情報を自ECU14の識別情報と共に、多重通信機26から多重通信ライン28を通じて電源系ECU30に送信する(ステップ104)。尚、この電源系不具合を示す情報の送信の際に、機器ECU14の検知する電源系不具合の発生した時刻の情報をも送信することとしてもよい。
電源系ECU30は、各機器ECU14から送信される情報を受信することによって機器ECU14の検知した電源系不具合に関する情報を発生時刻又は受信時刻に対応させて収集する(ステップ200)。また、電源系ECU30は、電源電圧検知部34及びリレー出力モニタ部36を用いて、車載電源10の電源電圧変動や電源電圧低下などの電源系状態を検知すると共に、電源切替リレー18の切替異常の有無を発生時刻に対応させて検知する。
電源系ECU30は、各機器ECU14からの電源系不具合に関する情報収集の結果、何れの機器ECU14も電源系不具合を検知していないときは、何ら処理を進めない。一方、何れか一以上の機器ECU14において電源系不具合が生じたことが検知されたときは、その電源系不具合が発生した時刻におけるすべての機器ECU14の電源系不具合の有無状態を判定すると共に、また、電源電圧検知部34及びリレー出力モニタ部36を用いて、上記した電源系不具合の発生時刻における車載電源10を含む電源系の状態及び電源切替リレー18の切替異常の有無を検知する。そして、その検知結果の総合的な関係から電源系不具合の具体的内容やその不具合箇所を特定して、その情報をメモリに記憶する(ステップ202)。
例えば図3に示す如く、すべての機器ECU14が電源系不具合が生じたことを検知すると共に、電源系ECU30が車載電源10の電源電圧変動や低下が生じたことを検知しかつ電源切替リレー18の切替異常が生じたことを検知することにより、ほぼ同時刻に各機器ECU14への入力電源が異常となりかつ車載電源10の電源電圧が異常となり、更には、電源切替リレー18への切替指令に対して正常な電圧が現れないものとなったと判断したときは、電源系不具合の具体的内容として車載電源10自体が電圧変動を起こしたものと判定し、その電源系不具合の箇所として車載電源10自体である車載バッテリやオルタネータを挙げる。
また、車載電源10に電源切替リレー18を介して接続する機器ECU14d〜14fのみが電源系不具合が生じたことを検知すると共に、電源系ECU30が車載電源10の電源異常が生じたことを検知しない一方で電源切替リレー18の切替異常が生じたことを検知することにより、ほぼ同時刻に機器ECU14d〜14fへの入力電圧が異常となりかつ電源切替リレー18への切替指令に対して正常な電圧が現れないものとなったと判断したときは、電源系不具合の具体的内容として機器ECU14d〜14fへの入力電圧の瞬断が生じたものと判定し、その電源系不具合の箇所として切替不良を起こしていると想定される電源切替リレー18を挙げる。
また、車載電源10に電源切替リレー18を介して接続する機器ECU14d〜14fのみが電源系不具合が生じたことを検知する一方、電源系ECU30が何ら異常検知を行わなかったことにより、ほぼ同時刻に機器ECU14d〜14fへの入力電圧が異常となったと判断したときは、電源系不具合の具体的内容として機器ECU14d〜14f側のヒューズ20の溶断が生じたものと判定し、その電源系不具合の箇所として溶断したヒューズ20を挙げる。同様に、機器ECU14a〜14cのみが電源系不具合が生じたことを検知する一方、電源系ECU30が何ら異常検知を行わなかったことにより、ほぼ同時刻に機器ECU14a〜14cへの入力電圧が異常となったと判断したときは、電源系不具合の具体的内容として機器ECU14a〜14c側のヒューズ16の溶断が生じたものと判定し、その電源系不具合の箇所として溶断したヒューズ16を挙げる。
また、機器ECU14のうち一つだけが電源系不具合が生じたことを検知する一方、電源系ECU30が何ら異常検知を行わなかったことにより、特定の一の機器ECU14への入力電圧が異常となったと判断したときは、電源系不具合の具体的内容としてその特定の一の機器ECU14に接続する電源ライン12の断線が生じたものと判定し、その電源系不具合の箇所としてその特定の一の機器ECU14に入力する電源系を挙げる。
このように本実施例において、各機器ECU14は、自己で検知してダイアグ記憶した電源系不具合が生じたことを示すダイアグ情報を電源系ECU30へ送信すると共に、電源系ECU30は、各機器ECU14から電源系不具合が生じたことを示すダイアグ情報を収集すると共に、車載電源10を含む電源系の状態及び電源切替リレー18の切替異常の有無を検知して、その電源系不具合の内容や箇所を特定する。
車両使用者は、車両故障が生じたと思ったときや定期的に車両をサービスステーションやディーラー,修理工場などで点検するものである。本実施例において、車載電源10を搭載する車両が点検される際には、その修理工場などの作業者は、ダイアグチェックを行うべく、まず、ダイアグテスタ42を端子40を介して多重通信ライン28に接続させる。
ダイアグテスタ42は、多重通信ライン28に接続された後、作業者による操作によって、電源系ECU30にダイアグ記憶された電源系不具合に関する情報を送信するように要求する。電源系ECU30は、多重通信ライン28に接続されたダイアグテスタ42から電源系不具合に関する情報の送信を要求されると(ステップ204の肯定判定時)、現に電源系不具合に関するダイアグ情報を記憶しているときには、その情報を多重通信ライン28を通じてダイアグテスタ42へ送信する(ステップ206)。
ダイアグテスタ42は、電源系ECU30への電源系不具合に関する情報の送信要求を行った後に、その電源系ECU30から送信される電源系不具合に関する情報を受信した場合には、その受信した電源系ECU30が特定した電源系不具合の具体的内容や箇所の情報を、ダイアグテスタ42に設けられた表示画面に表示し或いはスピーカから音声出力して作業者へ提示する。この場合、作業者は、ダイアグテスタ42の出力・提示を見たり聞いたりすることにより、電源系不具合の具体的内容や箇所を知ることができる。
このように本実施例において、電源系ECU30は、多重通信ライン28に接続されたダイアグテスタ42からの要求に従って、自己が特定した電源系不具合の具体的内容や箇所を示す情報を多重通信線28を介してそのダイアグテスタ42へ送信すると共に、ダイアグテスタ42は、電源系ECU30への要求後にその電源系ECU30から送信される電源系不具合の具体的内容や箇所を示す情報を受信した場合に、その情報を作業者に提示する。
従って、本実施例の異常診断システムによれば、各機器ECU14で検知される電源系不具合の情報を一つの電源系ECU30に収集すると共に、その電源系ECU30においても車載電源10自体や電源切替リレー18の切替異常の電源系状態を検知することにより、それら収集・検知情報の総合的な関係から電源系不具合の具体的内容や箇所を特定することができる。そして、実際に電源系に異常が生じているときは、電源系ECU30からダイアグテスタ42を介して作業者へその電源系不具合の具体的内容や箇所の情報を提示することができる。
例えば、各機器ECU14から個別にダイアグテスタ42へ電源系不具合に関するダイアグ情報を送信して各ダイアグ情報を個別に作業者に提示するシステム(以下、対比システムと称す)では、ダイアグテスタ42に収集された各機器ECU14の電源系不具合のダイアグ情報が互いにリンクされたものとはならないため、作業者が電源系異常の内容や箇所を調べるのに、一つの電源系異常(例えば過電流の流通に起因するヒューズ溶断など)が生じただけであっても、その異常が生じた箇所(ヒューズ溶断)だけでなく実際には異常が生じていない箇所(例えば各機器ECU14に接続する電源ライン12の断線など)をも一つ一つ作業者がダイアグチェックすることが必要となることがある。
これに対して、本実施例の異常診断システムにおいては、上述の如く、車載機器を制御する機器ECU14とは別に設けた電源系ECU30が、各機器ECU14から電源系不具合の情報を収集すると共に、独自に車載電源10や電源切替リレー18を含む電源系の状態を検知することにより、その収集した情報と電源系状態とを一括管理して、それらの情報の総合的な関係から電源系不具合の具体的内容や箇所を特定し、そして、その特定した電源系不具合の情報が要求に従ってダイアグテスタ42へ送信されて作業者に提示されることとなるので、上記の対比システムに比べて、作業者が電源系異常の内容を特定し易くなり、修理や交換を行うべき電源系の不具合箇所を特定し易くなり、これにより、異常が生じていない電源系の箇所をチェックする必要がなくなり、電源系のダイアグチェックを行う手間を省くことができる。
この点、本実施例の異常診断システムによれば、作業者が電源系異常を解析する工数や異常箇所を修理する工数を低減することができるので、作業者による電源系異常のダイアグチェックを簡易に実現させることが可能となっており、ダイアグチェックの効率化を図ることが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、車載電源10が特許請求の範囲に記載した「電源」に、機器ECU14が特許請求の範囲に記載した「機器制御ユニット」に、電源系ECU30が特許請求の範囲に記載した「電源系制御ユニット」に、多重通信ライン28が特許請求の範囲に記載した「多重通信線」に、それぞれ相当していると共に、電源系ECU30が、各機器ECU14から電源系不具合が生じたことを示す情報を収集すると共に、車載電源10を含む電源系の状態及び電源切替リレー18の切替異常の有無を検知して、それらの総合的な関係から電源系不具合の具体的内容や箇所を特定することにより特許請求の範囲に記載した「電源系不具合特定手段」が実現されている。
ところで、上記の実施例においては、車載機器を制御する機器ECU14とは別に設けた車載電源10及び電源切替リレー18の状態を検知する電源系ECU30が、各機器ECU14から電源系不具合が生じたことを示す情報を多重通信ライン28を介して収集すると共に、車載電源10を含む電源系の状態及び電源切替リレー18の切替異常の有無を検知して、それら情報の総合的な関係から電源系不具合の具体的内容や箇所を特定し、更に、その特定した電源系不具合の具体的内容や箇所の情報を多重通信ライン28に接続したダイアグテスタ42へ送信することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電源系ECU30は、各機器ECU14から収集した電源系不具合が生じたことを示す情報と、検知した同時刻における車載電源10を含む電源系の状態及び電源切替リレー18の切替異常の有無の情報とを一括管理したうえで、多重通信ライン28に接続したダイアグテスタ42へ送信し、その後、ダイアグテスタ42自身が、電源系ECU30から送信される情報を受信した場合に、それら情報の総合的な関係から電源系不具合の具体的内容や箇所を特定することとしてもよい。
本発明の一実施例である異常診断システムの構成図である。 本実施例の異常診断システムにおいて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。 本実施例の異常診断システムにおいて各制御ユニットでの電源系に関する検知結果から電源系不具合の内容や箇所を特定するのに用いられる一例の表である。
符号の説明
10 車載電源
12 電源ライン
14 機器ECU
22,34 電源電圧検知部
24 ダイアグ記憶部
28 多重通信ライン
30 電源系ECU
36 リレー出力モニタ部
42 ダイアグテスタ

Claims (4)

  1. それぞれ、電源から電源ラインを介して電源供給されることにより所定機器の制御を実行すると共に、前記電源及び前記電源ラインを含む電源系不具合を検知して該不具合情報をダイアグ記憶する複数の機器制御ユニットを備える異常診断システムであって、
    前記電源の両端に生じている電圧又は前記電源ラインに生じている電圧に基づいて前記電源系の状態を検知するために設けられた電源系制御ユニットと、
    前記電源系制御ユニットに検知される前記電源系の状態と機器制御ユニットにダイアグ記憶される前記電源系の不具合との関係に基づいて、前記電源系不具合の内容又は箇所を特定する電源系不具合特定手段と、を備え
    前記電源系不具合特定手段は、前記電源系制御ユニットが所定以上の電圧変動又は所定以下への電圧低下を検知し、かつ、すべての前記機器制御ユニットが前記電源系の不具合が生じたことをダイアグ記憶しているときは、前記電源自体が異常な電圧変動を起こしたと判定し、また、前記電源系制御ユニットが所定以上の電圧変動又は所定以下への電圧低下を検知しない一方、前記機器制御ユニットが前記電源系の不具合が生じたことをダイアグ記憶しているときは、該機器制御ユニットへの前記電源ラインでの瞬断又は該電源ライン上のヒューズの溶断が生じたと判定することを特徴とする異常診断システム。
  2. 機器制御ユニットはそれぞれ、ダイアグ記憶した前記電源系不具合情報を前記電源系制御ユニットに対して送信し、
    前記電源系制御ユニットは、各機器制御ユニットから送信されるダイアグ記憶された前記電源系不具合情報を収集すると共に、
    前記電源系不具合特定手段は、前記電源系制御ユニットに検知される前記電源系の状態と前記電源系制御ユニットに情報収集される機器制御ユニットからの前記電源系不具合との関係に基づいて、前記電源系不具合の内容又は箇所を特定することを特徴とする請求項1記載の異常診断システム。
  3. 前記電源系制御ユニットと前記機器制御ユニットとは、多重通信線を介して接続されていることを特徴とする請求項2記載の異常診断システム。
  4. 前記電源系不具合特定手段は、前記電源系制御ユニットにより実現されると共に、
    前記電源系制御ユニットは、前記多重通信線に接続されたダイアグテスタからの要求に従って、前記電源系不具合特定手段により特定した前記電源系不具合の内容又は箇所を示す情報を該多重通信線を介して該ダイアグテスタへ送信出力することを特徴とする請求項3記載の異常診断システム。
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