JP2019209945A - 車載制御装置、制御プログラム及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワークの通信に異常が発生した場合に、出来るだけ異常を取り除いてネットワークの復旧を試みることができる車載制御装置、制御プログラム及び制御方法を提供する。【解決手段】本実施の形態に係る車載制御装置は、車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部と、前記通信線を介した通信に異常を検出する異常検出部と、前記異常検出部が異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する処理を行う判定処理部とを備え、前記異常が解消されると前記判定処理部が判定した後、該判定に係る組み合わせとなるように、前記切替制御部が複数の前記スイッチの通電及び遮断を切り替えた状態を維持する。【選択図】図5
Description
本発明は、車両に搭載された複数の通信装置が通信線を介して通信を行うネットワークにて生じた異常に対して通信装置の動作を制御する車載制御装置、制御プログラム及び制御方法に関する。
従来、車両にはECU(Electronic Control Unit)など複数の通信装置が搭載されており、これらのECUがCAN(Controller Area Network)などの車内ネットワークを介して接続されている。複数のECUは車内ネットワークを介して相互にメッセージの送受信を行っており、これにより複数のECUが協調動作し、車両の走行制御など種々の機能が実現されている。
特許文献1においては、複数のECUがそれぞれ接続された複数のCANバス間に中継接続ユニットを介在させ、この中継接続ユニットがCANバス間のメッセージの送受信を中継する構成の通信システムが提案されている。中継接続ユニットは、受信したメッセージをバッファに蓄積して送信するが、この際にメッセージの優先度に応じて送信順序を変更する。
CANの通信規格のように1つの通信線に複数の通信装置が接続されるバス構成のネットワークでは、1つの通信装置に異常が生じて例えば通信線に対するメッセージ送信を高頻度で繰り返し行った場合、この通信線に接続された他の通信装置が通信を行うことができない状況に陥る虞がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ネットワークの通信に異常が発生した場合に、出来るだけ異常を取り除いてネットワークの復旧を試みることができる車載制御装置、制御プログラム及び制御方法を提供することにある。
本態様に係る車載制御装置は、車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部と、前記通信線を介した通信に異常を検出する異常検出部と、前記異常検出部が異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する処理を行う判定処理部とを備える。
本態様に係る制御プログラムは、車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部とを備える車載制御装置に、前記通信線を介した通信に異常を検出し、異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する処理を行わせる。
本態様に係る制御方法は、車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部とを備える車載制御装置が、前記通信線を介した通信に異常を検出し、異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する。
なお、本願は、このような特徴的な処理部を備える車載制御装置として実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする制御方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして実現したりすることができる。また、車載制御装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、車載制御装置を含むその他の装置又はシステムとして実現したりすることができる。
上記によれば、ネットワークの通信に異常が発生した場合に、出来るだけ異常を取り除いてネットワークの復旧を試みることができる。
[本発明の実施の形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本態様に係る車載制御装置は、車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部と、前記通信線を介した通信に異常を検出する異常検出部と、前記異常検出部が異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する処理を行う判定処理部とを備える。
本態様にあっては、複数の通信装置が接続された通信線に対して車載制御装置が接続され、車載制御装置は通信線を介して複数の通信装置と通信することができる。電源から各通信装置までの電力供給経路にはそれぞれスイッチが設けられ、車載制御装置は各スイッチの通電及び遮断を切り替える制御を行う。車載制御装置は、通信線を介した通信に異常を検出した場合、複数のスイッチの通電及び遮断の組み合わせを変化させて、異常が解消されるか否かを判定する。車載制御装置が複数のスイッチを適宜に通電及び遮断することにより、例えば異常の原因となっていた通信装置の動作が停止して異常が解消される場合がある。このようなスイッチの切替制御及び異常の判定を行うことによって、車載制御装置は、異常の原因となる通信装置がいずれであるかを特定又は推定することができ、異常の原因を取り除いて通信を再開させる処理を実行することが可能となる。
(2)前記異常が解消されると前記判定処理部が判定した後、該判定に係る組み合わせとなるように、前記切替制御部が複数の前記スイッチの通電及び遮断を切り替えた状態を維持することが好ましい。
本態様にあっては、複数のスイッチの通電及び遮断の組み合わせを変化させ、異常が解消される組み合わせが存在すると判定した場合、車載制御装置は、判定に係る組み合わせとなるように複数のスイッチの通電及び遮断を切り替えた状態を維持する。これにより、異常が解消される状態でネットワークが維持され、正常な通信装置が通信を再開することが可能となる。
(3)前記判定処理部は、複数の前記スイッチのうちの1つのスイッチを遮断し且つ残りのスイッチを通電する第1の組み合わせで前記異常が解消されるか否かを判定することが好ましい。
本態様にあっては、通信に異常が検出された場合に、車載制御装置は、複数のスイッチのうちの1つのスイッチを遮断し且つ残りのスイッチを通電する第1の組み合わせで異常が解消されるか否かを判定する。車載制御装置が切替及び判定を試みる第1の組み合わせの数は、スイッチの数(又は通信装置の数)に等しい。通信線に接続された複数の通信装置のうちの1つの通信装置に異常が生じている場合、この通信装置の電源が遮断されて動作が停止することにより、残りの通信装置による通信が再開されて異常が解消する可能性がある。
(4)前記異常が解消されると前記判定処理部が判定した前記第1の組み合わせにて動作する前記通信装置の動作に係る情報を収集する情報収集部を更に備えることが好ましい。
本態様にあっては、異常が解消されると判定した第1の組み合わせにスイッチの通電及び遮断を切り替え、この第1の組み合わせにて動作する(電源が供給される)通信装置の動作に係る情報を車載制御装置が収集する。動作に係る情報の収集は、例えば通信装置が自己診断機能を備えるものであれば、各通信装置による自己診断の結果を車載制御装置が収集する構成とすることができる。これにより、スイッチの通電及び遮断を第1の組み合わせに切り替えた際の各通信装置の動作状況などを車載制御装置が把握することが可能となる。
(5)前記切替制御部は、前記異常が解消されると前記判定処理部が判定した前記第1の組み合わせに対して更に1つ以上のスイッチを遮断する第2の組み合わせで通電及び遮断の切り替えを行い、前記情報収集部は、前記第2の組み合わせにて動作する前記通信装置の動作に係る情報を更に収集することが好ましい。
本態様にあっては、異常が解消されると判定した第1の組み合わせに対して更に1つ以上の別のスイッチを遮断する第2の組み合わせで車載制御装置が複数のスイッチの通電及び遮断を切り替える。第2の組み合わせは複数存在し、車載制御装置はこれら複数の第2の組み合わせを順に切り替え、第2の組み合わせのそれぞれについて、通信装置の動作に係る情報を収集する。
第1の組み合わせにおいてスイッチが遮断されて動作しなくなった通信装置と協働する通信装置が存在する場合、この通信装置が通常動作できないことによって他の通信装置へ悪影響が及ぼされる虞がある。第2の組み合わせでは、第1の組み合わせで電源が遮断される通信装置と協働する通信装置の電源をも遮断することができる。車載制御装置は、第2の組み合わせにて収集した情報に基づき、第1の組み合わせよりも安定して通信を行うことができる組み合わせが存在するか否かを調べることが可能となる。
第1の組み合わせにおいてスイッチが遮断されて動作しなくなった通信装置と協働する通信装置が存在する場合、この通信装置が通常動作できないことによって他の通信装置へ悪影響が及ぼされる虞がある。第2の組み合わせでは、第1の組み合わせで電源が遮断される通信装置と協働する通信装置の電源をも遮断することができる。車載制御装置は、第2の組み合わせにて収集した情報に基づき、第1の組み合わせよりも安定して通信を行うことができる組み合わせが存在するか否かを調べることが可能となる。
(6)前記情報収集部が収集した情報に基づいて、前記第1の組み合わせ又は前記第2の組み合わせの中から1つの組み合わせを選択し、選択した組み合わせとなるように、前記切替制御部が複数の前記スイッチの通電及び遮断を切り替えた状態を維持することが好ましい。
本態様にあっては、第1の組み合わせ及び第2の組み合わせにてそれぞれ収集した情報に基づいて、第1の組み合わせ及び第2の組み合わせの中から車載制御装置が1つの組み合わせを選択する。車載制御装置は、複数の組み合わせの中から、例えば車両の走行に対して影響の少ない組み合わせを選択することができる。車載制御装置は、選択した組み合わせとなるように、複数のスイッチの通電及び遮断を切り替えた状態を維持する。これにより、より安定した状態で通信装置が通信を再開することが可能となる。
(7)本態様に係る制御プログラムは、車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部とを備える車載制御装置に、前記通信線を介した通信に異常を検出し、異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する処理を行わせる。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、異常の原因となる通信装置がいずれであるかを特定又は推定することができ、異常の原因を取り除いて通信を再開させる処理を実行することが可能となる。
(8)本態様に係る制御方法は、車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部とを備える車載制御装置が、前記通信線を介した通信に異常を検出し、異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、異常の原因となる通信装置がいずれであるかを特定又は推定することができ、異常の原因を取り除いて通信を再開させる処理を実行することが可能となる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る車載通信装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係る車載通信装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<システム概要>
図1は、本実施の形態に係る車載通信システムの構成を示す模式図である。本実施の形態に係る車載通信システムは、車両1に搭載されたゲートウェイ2と複数のECU3a〜3hとを備えている。各ECU3a〜3hは、通信線6a又は6bに接続されており、接続された通信線6a又は6bを介した通信を行うことができる。図示の例においては、通信線6aに4つのECU3a〜3dが接続され、通信線6bに4つのECU3e〜3hが接続されており、2つの通信線6a及び6bはゲートウェイ2に接続されている。ゲートウェイ2は通信線6a,6b間の通信を中継し、これにより複数のECU3a〜3hは通信線6a,6b及びゲートウェイ2を介して通信を行うことができる。
図1は、本実施の形態に係る車載通信システムの構成を示す模式図である。本実施の形態に係る車載通信システムは、車両1に搭載されたゲートウェイ2と複数のECU3a〜3hとを備えている。各ECU3a〜3hは、通信線6a又は6bに接続されており、接続された通信線6a又は6bを介した通信を行うことができる。図示の例においては、通信線6aに4つのECU3a〜3dが接続され、通信線6bに4つのECU3e〜3hが接続されており、2つの通信線6a及び6bはゲートウェイ2に接続されている。ゲートウェイ2は通信線6a,6b間の通信を中継し、これにより複数のECU3a〜3hは通信線6a,6b及びゲートウェイ2を介して通信を行うことができる。
ECU3a〜3hは、例えば車両1のエンジンの動作を制御するECU、ドアのロック/アンロックを制御するECU、ライトの点灯/消灯を制御するECU、エアバッグの動作を制御するECU、及び、ABS(Antilock Brake System)の動作を制御するECU等の種々のECUが含まれ得る。各ECU3a〜3hは、車両1に配された通信線6a又は6bに接続され、通信線6a,6bを介して他のECU3a〜3h及びゲートウェイ2との間で通信を行うことができる。
また車両1には電源4が搭載されている。電源4は、例えばバッテリ又はオルタネータ等の蓄電装置又は発電装置であり、車両1に搭載された電子装置に対して蓄電又は発電した電力を供給する。ゲートウェイ2は、電力線7を介して電源4に接続され、電源4から供給される電力により動作する。また車両1には電気接続箱5a,5bが備えられており、ECU3a〜3hは電力線7及び電気接続箱5a,5bを介して電源4に接続されている。電気接続箱5a,5bは、電力線7を介して電源4に接続されており、電源4から供給される電力をECU3a〜3hに対してそれぞれ分配する。これにより各ECU3a〜3hは、電源4から供給され、電気接続箱5a,5bにて分配された電力が与えられ、この電力によりそれぞれ動作する。本実施の形態においては、電気接続箱5a,5bから各ECU3a〜3hへの電力供給/非供給を、ゲートウェイ2が制御することができる。
本実施の形態に係る車載通信システムでは、バス型の通信線6a,6bを介してゲートウェイ2及びECU3a〜3hが通信を行う。バス型のネットワーク構成において、例えばいずれか1つのECU3a〜3hが故障又は悪意の乗っ取り等の要因で異常な動作を行い、通信線6a,6bに対して高頻度でメッセージ送信を繰り返し行った場合、正常なECU3a〜3hが通信線6a,6bを介した通信を行うことができなくなる虞がある。本実施の形態に係るゲートウェイ2は、通信線6a,6b上の通信を監視し、このような通信の異常を検出する。ゲートウェイ2は、特定のメッセージの送信が繰り返し送信される頻度が閾値を超えた場合、通信線6a,6bの通信負荷が閾値を超えた場合、又は、通信線6a,6bに対するメッセージ送信を行うことができない状態(例えばCAN(Controller Area Network)の通信規格におけるバスオフの状態)に至った場合等に、通信線6a,6bに通信の異常が発生したと判断することができる。
本実施の形態に係るゲートウェイ2は、通信線6a,6b上の通信異常を検出した場合、異常が検出された通信線6a,6bに接続されているECU3a〜3hのうち、異常の原因となるECU3a〜3hをネットワークから切り離し、残りのECU3a〜3hでのシステムの復旧を試みる。ゲートウェイ2は、電気接続箱5a,5bを制御して、異常を検出した通信線6a,6bに接続された複数のECU3a〜3hのいずれか1つについて、電源4からの電力供給を絶って動作を停止させる。ゲートウェイ2は、1つのECU3a〜3hを動作停止し、残りのECU3a〜3hにて動作を再開した場合に、異常が解消されたか否かを判定する。1つのECU3a〜3hを停止することで異常が解消されるか否かを判定する処理を、ゲートウェイ2は、異常を検出した通信線6a,6bに接続された全てのECU3a〜3hについて順に動作を停止することで繰り返し行う。これによりゲートウェイ2は、異常の原因となっているECU3a〜3hを特定し、このECU3a〜3hを停止した状態を維持することで、システムの復旧を試みることができる。
システム中の1つのECU3a〜3hの動作を停止した場合、動作を停止されたECU3a〜3hと協働して処理を進める必要がある他のECU3a〜3hは、停止されたECU3a〜3hからの応答が得られないことにより、処理を進めることができなくなる可能性がある。このようなECU3a〜3hがシステム中に存在することによって、他のECU3a〜3hに対して悪影響が及ぼされる可能性がある。本実施の形態に係るゲートウェイ2は、このようなECU3a〜3hにつても更に動作を停止させることで、システムの安定化を図る。
本実施の形態に係るゲートウェイ2は、異常の原因と判断したECU3a〜3hと、更に1つ以上の別のECU3a〜3hとを適宜に組み合わせて、2つ以上のECU3a〜3hへの電力供給を遮断して動作を停止する。ゲートウェイ2は、2つ以上のECU3a〜3hの動作を停止した状態で、残りのECU3a〜3hからの情報を収集し、この状態でのシステムの安定性を評価する。ゲートウェイ2は、動作を停止するECU3a〜3hの組み合わせを変更しながら評価を繰り返し行い、評価結果に基づいて1つの組み合わせを選択する。このときにゲートウェイ2は、車両1の走行に必要なECU3a〜3hが動作する組み合わせを優先的に選択する。即ちゲートウェイ2は、車両1が走行可能な状態が維持できるよう、複数のECU3a〜3hについて動作させるものと停止させるものとの組み合わせを選択する。ゲートウェイ2は、選択した組み合わせで複数のECU3a〜3hを動作又は停止させた状態を維持し、通信システムを復旧させる。
ゲートウェイ2がECU3a〜3hの動作又は停止を制御して通信システムを復旧させた結果、車両1が走行可能な状態であれば、ゲートウェイ2は、例えばユーザに対して車両1の修理及び点検等を促すメッセージ出力を行うことができる。また車両1が走行不可能な状態であれば、ゲートウェイ2は、例えば走行不可能である旨をユーザに通知し、車両1の走行を禁止するなどの制御を行うことができる。
<装置構成>
図2は、本実施の形態に係る電気接続箱5aの構成を示す模式図である。なお、もう一方の電気接続箱5bについては、同様の構成であるため図示及び説明を省略する。本実施の形態に係る電気接続箱5aは、例えばジャンクションボックス又はリレーボックス等の名称で呼ばれ得る装置である。電気接続箱5aには、電源4からの電力線7が接続される接続部52が設けられていると共に、4つのECU3a〜3dへの4つの電力線7a〜7dが接続される4つの接続部53a〜53dが設けられている。電気接続箱5aは、電源4から電力線7を介して供給される電力を、4つの電力線7a〜7dを介して4つのECU3a〜3dへ供給する。
図2は、本実施の形態に係る電気接続箱5aの構成を示す模式図である。なお、もう一方の電気接続箱5bについては、同様の構成であるため図示及び説明を省略する。本実施の形態に係る電気接続箱5aは、例えばジャンクションボックス又はリレーボックス等の名称で呼ばれ得る装置である。電気接続箱5aには、電源4からの電力線7が接続される接続部52が設けられていると共に、4つのECU3a〜3dへの4つの電力線7a〜7dが接続される4つの接続部53a〜53dが設けられている。電気接続箱5aは、電源4から電力線7を介して供給される電力を、4つの電力線7a〜7dを介して4つのECU3a〜3dへ供給する。
電気接続箱5aは、I/F(インタフェース)部51と、4つのスイッチSWa〜SWdとを備えて構成されている。4つのスイッチSWa〜SWdは、一側が共通して接続部52に接続され、他側が4つの接続部53a〜53dへそれぞれ個別に接続されている。4つのスイッチSWa〜SWdは、I/F部51から出力される信号に応じて個別に接続/遮断が切り替えられる。例えばスイッチSWaが接続状態の場合、電源4からECU3aへ電力が供給され、この電力に基づいてECU3aが動作する。スイッチSWaが遮断状態の場合、電源4からECU3aへは電力が供給されず、ECU3aは動作することができない。
I/F部51は、ゲートウェイ2からの制御信号が入力され、入力された制御信号に応じて4つのスイッチSWa〜SWdの接続/遮断を切り替える信号を出力する。電気接続箱5aのI/F部51とゲートウェイ2との間の信号の授受は、例えば何らかの通信規格に基づくシリアル通信又はパラレル通信を採用してもよく、また例えば4つのスイッチSWa〜SWdの接続/遮断を示す4つの2値信号をゲートウェイ2から電気接続箱5aへ出力するのみであってもよい。ゲートウェイ2が4つの2値信号を出力する場合、I/F部51は、ゲートウェイ2からの信号を無加工で又は増幅などして各スイッチSWa〜SWdへ与えればよい。
図3は、本実施の形態に係るゲートウェイ2の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るゲートウェイ2は、処理部(プロセッサ)21、記憶部(ストレージ)22、通信部(トランシーバ)23及びI/F部24等を備えて構成されている。処理部21は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理装置を用いて構成され、記憶部22に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、種々の演算処理を行う。本実施の形態において処理部21は、車内ネットワークの通信線6a及び6b間の通信を中継する処理、並びに、通信線6a,6bの通信に異常が発生した場合に通信を復旧させる処理等に必要な演算処理を行う。
記憶部22は、フラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性のメモリ素子を用いて構成されている。記憶部22は、処理部21が実行する各種のプログラム、及び、処理部21の処理に必要な各種のデータを記憶する。本実施の形態において記憶部22は、処理部21が実行する制御プログラムと、この制御プログラムの実行に必要なデータとして組み合わせ情報とを記憶している。なお制御プログラムは、例えばゲートウェイ2の製造段階において記憶部22に書き込まれてもよく、また例えば遠隔のサーバ装置などが配信するものをゲートウェイ2が通信にて取得してもよく、また例えばメモリカード又は光ディスク等の記録媒体9に記録されたものをゲートウェイ2が読み出して記憶部22に記憶してもよく、また例えば記録媒体9に記録されたものを書込装置が読み出してゲートウェイ2の記憶部22に書き込んでもよい。制御プログラムは、ネットワークを介した配信の態様で提供されてもよく、記録媒体9に記録された態様で提供されてもよい。
本実施の形態において記憶部22には、組み合わせ情報が記憶されている。記憶部22の組み合わせ情報は、複数のECU3a〜3hのうち、1つ以上のECU3a〜3hに対する電力供給を遮断して動作を停止させる場合に、優先して動作させるべきECU3a〜3hの組み合わせに関する情報を記憶したものである。ゲートウェイ2は、システムを復旧させるECU3a〜3hの組み合わせとして複数の組み合わせが選択し得る場合、記憶部22に記憶された組み合わせ情報に基づいて、1つの組み合わせを選択することができる。
本実施の形態に係るゲートウェイ2は、2つの通信部23a,23bを備えている。通信部23a,23bは、車内ネットワークを構成する通信線6a,6bがそれぞれ接続され、所定の通信規格に従ってデータの送受信を行う。本実施の形態において、通信部23a,23bはCANの通信規格に基づく通信を行うものとするが、通信規格はCAN以外のどのようなものであってもよい。通信部23a,23bは、処理部21からデジタルデータとして与えられたメッセージを電気信号に変換して通信線6a,6bへ出力することによってメッセージを送信すると共に、通信線6a,6bの電位をサンプリングして取得することによりメッセージを受信し、受信したメッセージを処理部21へ与える。
I/F部24は、電気接続箱5a,5bにそれぞれ信号線を介して接続され、信号線を介して電気接続箱5a,5bに制御のための信号を出力する。I/F部24が出力する信号は、電気接続箱5a,5b内に備えられた複数のスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替える信号である。I/F部24は、処理部21の処理に従って、電気接続箱5a,5bへの信号出力を行う。
また処理部21には、記憶部22に記憶された制御プログラムが実行されることによって、切替制御部21a、異常検出部21b、判定処理部21c及び情報収集部21d等がソフトウェア的な機能ブロックとして実現される。切替制御部21aは、I/F部24による電気接続箱5a,5bへの信号の出力を制御することによって、電気接続箱5a,5bが備えるスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を個別に制御する処理を行う。
異常検出部21bは、通信部23a,23bにより通信線6a,6b上の通信に異常が生じたことを検出する。異常検出部21bは、例えば通信線6a,6bに対して特定のIDを有するメッセージが連続して送信され続けている場合に、異常を検出する構成とすることができる。また異常検出部21bは、例えば通信線6a,6bの通信負荷(一定期間に送受信されるメッセージ量)が閾値を超えた場合に、異常を検出する構成とすることができる。また異常検出部21bは、例えば通信線6a,6bに対してECU3a〜3hがメッセージの送信を全く行わない状態が続いた場合に、異常を検出する構成とすることができる。
判定処理部21cは、異常検出部21bが異常を検出した場合に、異常の原因となっているECU3a〜3hがいずれであるかの判定、及び、システムを復旧させるためにいずれのECU3a〜3hを動作させ、いずれのECU3a〜3hを停止させるかの判定等の処理を行う。判定処理部21cは、異常が検出された通信線6a,6bについて、電気接続箱5a,5bが備えるスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の切り替えを適宜に切替制御部21aに行わせ、切り替えた状態で通信線6a,6bを介して行われた通信を評価することで、上記の判定を行う。判定処理部21cによる判定処理の詳細は、後述する。
情報収集部21dは、通信線6a,6bを介した通信を行うことにより、通信線6a,6bに接続されたECU3a〜3hから動作状況に関する所定の情報を収集する処理を行う。本実施の形態においてECU3a〜3hは自己診断機能を備えており、情報収集部21dは、各ECU3a〜3hから自己診断の結果に関する情報を収集する。情報収集部21dが収集するECU3a〜3hの情報は、いわゆるダイアグデータと呼ばれるものであってよい。情報収集部21dは、収集した情報を例えば記憶部22に記憶する。情報収集部21dが収集した情報は、判定処理部21cの判定処理に用いられる。
図4は、本実施の形態に係るECU3aの構成を示すブロック図である。なお図3においては1つのECU3aの構成のみを図示し、他のECU3b〜3hの構成についてはECU3aと同様であるためは図示を省略する。また図3には、複数のECU3a〜3hに共通する機能ブロックを図示し、ECU3a〜3h毎に異なる固有の機能ブロックについては図示を省略する。本実施の形態に係るECU3aは、処理部31、記憶部32及び通信部33等を備えて構成されている。処理部31は、例えばCPU又はMPU等の演算処理装置を用いて構成され、記憶部32に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、種々の演算処理を行う。本実施の形態において処理部31は、通信線6aを介して他のECU3b〜3hとの間でメッセージを送受信する処理、及び、自身の故障などを診断する処理等を行う。
記憶部32は、フラッシュメモリ又はEEPROM等の不揮発性のメモリ素子を用いて構成されている。記憶部32は、処理部31が実行する各種のプログラム、及び、処理部31の処理に必要な各種のデータを記憶する。なおプログラムは、例えばECU3aの製造段階において記憶部32に書き込まれてもよく、また例えば遠隔のサーバ装置などが配信するものをECU3aが通信にて取得してもよく、また例えばメモリカード又は光ディスク等の記録媒体に記録されたものをECU3aが読み出して記憶部32に記憶してもよく、また例えば記録媒体に記録されたものを書込装置が読み出してECU3aの記憶部32に書き込んでもよい。プログラムは、ネットワークを介した配信の態様で提供されてもよく、記録媒体に記録された態様で提供されてもよい。また本実施の形態においては、記憶部32は、自己診断の結果であるダイアグデータを記憶する。
通信部33は、通信線6aに接続され、所定の通信規格に従って通信線6aを介したメッセージの送受信を行う。本実施の形態において通信部33は、CANの通信規格に基づいて通信を行うものとする。通信部33は、処理部31からデジタルデータとして与えられたメッセージを電気信号に変換して通信線6aへ出力することによってメッセージを送信すると共に、通信線6aの電位をサンプリングして取得することによりメッセージを受信し、受信したメッセージを処理部31へ与える。
また処理部31には、記憶部32に記憶されたプログラムが実行されることによって、通信処理部31a及び自己診断部31b等がソフトウェア的な機能ブロックとして実現される。通信処理部31aは、他のECU3b〜3hとの間でのメッセージの送受信に係る処理を行う。通信処理部31aは、自身の処理にて取得又は生成された情報を他のECU3b〜3hへ送信する必要が生じた場合、この情報を含むメッセージを生成して通信部33へ与えることにより、このメッセージを他のECU3b〜3hへ送信する。また通信処理部31aは、通信部33が他のECU3b〜3hから受信したメッセージを取得し、メッセージに含まれる情報に応じた適宜の処理を行う。
自己診断部31bは、自装置の故障又は異常等の有無を診断し、診断結果をダイアグデータとして記憶部32に記憶する処理を行う。本実施の形態において自己診断部31bは、少なくとも通信処理部31aが他のECU3b〜3hに対するメッセージ送信を行って失敗した場合に、失敗した際の状況、例えばメッセージ送信を試みたタイミング、このときに送信されていた他のECU3b〜3hによるメッセージのID又はアービトレーション処理にて送信を待機した回数等の情報を取得し、ダイアグデータとして記憶部32に記憶する。なお自己診断部31bが記憶する情報は上記のものに限らず、種々の情報であってよい。
<通信復旧処理>
図5は、本実施の形態に係る通信システムにおける通信復旧処理を説明するための模式図である。図示の例では、通信線6aに接続されたECU3dに異常が発生し、ECU3dが通信線6aに対して高頻度でのメッセージ送信を繰り返し行ったことによって、他のECU3a〜3cが通信線6aを介した通信を行うことができなくなった状況を想定している。またECU3bは、ECU3dと協働して車両1の制御処理などを行うECUであり、ECU3dに異常が発生したことにより処理を行うことができなくなる可能性があるものとする。
図5は、本実施の形態に係る通信システムにおける通信復旧処理を説明するための模式図である。図示の例では、通信線6aに接続されたECU3dに異常が発生し、ECU3dが通信線6aに対して高頻度でのメッセージ送信を繰り返し行ったことによって、他のECU3a〜3cが通信線6aを介した通信を行うことができなくなった状況を想定している。またECU3bは、ECU3dと協働して車両1の制御処理などを行うECUであり、ECU3dに異常が発生したことにより処理を行うことができなくなる可能性があるものとする。
本実施の形態に係るゲートウェイ2では、処理部21の異常検出部21bが通信部23aによる通信線6aを介した通信を監視している。異常検出部21bは、通信線6aにおいて特定のメッセージが高頻度で繰り返し送信されている事を検出し、通信線6aを介した通信に異常が発生していることを検出する。異常を検出したゲートウェイ2は、例えば車両1の運転席近傍に設けられたディスプレイなどに異常が発生した旨を通知するメッセージを表示し、通信復旧処理の実行許可をユーザに求めることができる。このときにゲートウェイ2は、もし車両1が走行中であれば車両1の停車を促し、車両1の停車後に通信復旧処理の実行許可を求めてもよい。ゲートウェイ2は、例えば車両1の運転席近傍に設けられたボタン、スイッチ又はディスプレイのタッチパネル等の操作部にてユーザから通信復旧処理の実行許可を受け付けることができる。
通信復旧処理の実行許可が与えられた場合、ゲートウェイ2の判定処理部21cは、電気接続箱5aに対するスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の切替制御を行い、異常の原因となるECU3a〜3dがいずれであるかを判定する処理を行う。なお本例においては、通信の異常が検出された通信線6aのみを対象に、スイッチSWa〜SWdの通電/遮断の切替制御などの通信復旧処理を行うが、2つの通信線6a,6bを対象として通信復旧処理を行ってもよい。
図6は、ゲートウェイ2の判定処理部21cが行う処理を説明するための模式図である。まず、通信復旧処理において判定処理部21cは、通信に異常が検出された通信線6aに接続された4つのECU3a〜3dのうち、いずれか1つのECU3a〜3dの動作を停止し、残りの3つのECU3a〜3dを動作させる第1の組み合わせにてECU3a〜3dを動作させることにより、異常の原因となるECU3a〜3bを判定する。本実施の形態においては通信線6aに4つのECU3a〜3dが接続されているため、第1の組み合わせは図6の上段に示すように4通りが存在し得る。即ち第1の組み合わせは、電気接続箱5aのスイッチSWaのみを遮断してECU3aのみ停止するパターンと、スイッチSWbのみを遮断してECU3bのみ停止するパターンと、スイッチSWcのみを遮断してECU3cのみ停止するパターンと、スイッチSWdのみを遮断してECU3dのみ停止するパターンとの4通りである。
判定処理部21cは、切替制御部21aに電気接続箱5aのスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の切替制御を行わせることにより、第1の組み合わせの4つのパターンで順にECU3a〜3dを動作させ、各パターンにおいて通信線6aの通信の異常が解消されたか否かを判定する。このときに判定処理部21cは、例えば特定のメッセージが高頻度で繰り返し送信されている事で異常を検出していた場合、このメッセージの送信が停止された事で異常が解消されたと判定することができる。なお、第1の組み合わせの各パターンにて通信の異常が解消されたか否かの判定結果は、図6において「判定1」として例示されており、「異常あり」又は「異常解消」のいずれかが判定結果として示されている。本例では、スイッチSWa〜SWcの1つを遮断したパターンでは異常が解消せず(判定1=異常あり)、スイッチSWdを遮断したパターンで異常が解消した(判定1=異常解消)と判定されたものとする。
第1の組み合わせに基づく判定結果、即ちスイッチSWdのみを遮断し、他のスイッチSWa〜SWcを通電したパターンで異常が解消されたとする判定結果から、判定処理部21cは、スイッチSWdを介して電源4から電力供給を受けるECU3dが異常の原因であると判定することができる。判定処理部21cは、異常が解消する第1の組み合わせとなるように、切替制御部21aに電気接続箱5aのスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の切り替えを行わせ、このパターンでECU3a〜3cが通信を再開した場合の各ECU3a〜3cの動作に係る情報を情報収集部21dが収集する。
このときに情報収集部21dは、動作している3つのECU3a〜3cに対してダイアグデータの送信を要求する。この要求に応じて各ECU3a〜3cは記憶部32に記憶されたダイアグデータを読み出してゲートウェイ2へ送信する。各ECU3a〜3cからダイアグデータを受信した情報収集部21dは、受信したダイアグデータを記憶部22に記憶する。
判定処理部21cは、情報収集部21dが収集したダイアグデータに基づいて、この組み合わせで通信を復旧した場合に、通信を安定して行うことができるか否かを判定する。判定処理部21cは、例えば各ECU3a〜3cのダイアグデータから、異常の原因となるECU3dを停止した後に行われた通信についての情報を抽出し、通信におけるエラーの発生頻度が閾値を超えるか否かを判定する。判定処理部21cは、エラーの発生頻度が閾値を超えた場合に通信が不安定であると判定し、閾値を超えない場合に通信が安定していると判定することができる。ただし、判定処理部21cはこれ以外の方法で通信が安定しているか否かを判定してよい。なお、判定処理部21cによる通信が安定しているか否かの判定結果は、図6において「判定2」として例示されており、「安定」又は「不安定」のいずれかが判定結果として示されている。
次いで判定処理部21cは、異常が解消すると判定した第1の組み合わせに対して、更に1つ以上のECU3a〜3cの動作を停止する第2の組み合わせにおいて、通信を安定して行うことができるか否かの判定を行う。第2の組み合わせは、3つのECU3a〜3cに対応する3つのスイッチSWa〜SWcを適宜に通電/遮断する組み合わせであるため、図6の下段に示すように6通りが存在し得る。即ち第2の組み合わせは、3つのスイッチSWa〜SWcのいずれか1つのみを遮断する3つのパターンと、3つのスイッチSWa〜SWcのうちの2つを遮断する3つのパターンとが含まれ得る。
判定処理部21cは、第2の組み合わせの各パターンについて、切替制御部21aに電気接続箱5aのスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の切替制御を行わせ、情報収集部21dにダイアグデータの収集を行わせる。判定処理部21cは、各パターンについて収集されたダイアグデータに基づいて、各パターンにおいて通信が安定しているか否かをそれぞれ個別に判定する。ここで、第1の組み合わせ及び第2の組み合わせのいずれにおいても通信が安定していると判定されるパターンが存在しない場合、判定処理部21cは通信の復旧が不可能であると判断し、その旨を車両1のディスプレイなどに表示してもよい。
判定処理部21cは、通信が安定していると判定された一又は複数のパターンから、いずれか1つのパターンを選択する。図6に示す例では、スイッチSWa,SWcを通電し、スイッチSWb,SWdを遮断するパターンと、スイッチSWcを通電し、スイッチSWa,SWb,SWdを遮断するパターンと、スイッチSWaを通電し、スイッチSWb〜SWdを遮断するパターンとの3つのパターンにおいて、通信が安定すると判定されている。よって判定処理部21cは、この3つのパターンの中からいずれか1つのパターンを選択する。
本実施の形態において判定処理部21cによるパターンの選択は、ゲートウェイ2の記憶部22に記憶された組み合わせ情報に基づいて行われる。図7は、組み合わせ情報の一例を示す模式図である。本実施の形態においてゲートウェイ2の記憶部22に記憶される組み合わせ情報は、電気接続箱5aのスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の組み合わせのパターンと、このパターンを採用すべき優先度とが対応付けられた情報である。また更に、組み合わせ情報には、組み合わせのパターンを採用した場合にゲートウェイ2が行う処理が対応付けて記憶されていてもよい。図7に示す例では、優先度として設定される数値は、その値が小さいほど優先度が高いものとする。また組み合わせのパターンに対する処理として「修理を促す」又は「走行禁止」のいずれかが設定される。
判定処理部21cは、通信が安定していると判定した一又は複数のパターンについて、記憶部22の組み合わせ情報と比較することによりそれぞれの優先度を取得する。判定処理部21cは、最も優先度が高い1つのパターンを選択する。判定処理部21cは、選択したパターンとなるように、電気接続箱5aのスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の切替制御を切替制御部21aに行わせ、以降はこの切り替えの状態を維持する。
またゲートウェイ2は、判定処理部21cが選択したパターンに対して設定された処理を実施する。「修理を促す」が設定されている場合、ゲートウェイ2は、例えば車両1のディスプレイに修理を促すメッセージを表示する。このときに表示するメッセージは、例えば「車両1をディーラ又は整備工場等へ持っていって修理を実施してください。」などとすることができる。また、「走行禁止」が設定されている場合、ゲートウェイ2は、例えば車両1のエンジン又はモータ等の原動機を停止して車両1を走行できない状態とし、ユーザに走行できない旨を通知するメッセージをディスプレイに表示する。このときに表示するメッセージは、例えば「車両を走行させることができません。修理又は救助を読んでください。」などとすることができる。
ゲートウェイ2の記憶部22に記憶される組み合わせ情報は、車両1又は通信システムの設計段階などにおいて設計者などが予め決定する情報である。組み合わせ情報の優先度は、車両1が走行可能な状態となるパターンを高優先度に設定し、走行可能なパターンの中ではより走行に悪影響を与えないパターンを高優先度に設定することが好ましい。図7に示す例では、ECU3aが車両1の走行に不可欠なECUであるものとし、電源4からECU3aへの電力供給経路中に配されるスイッチSWaを通電状態とするパターンを高優先度に設定している。また組み合わせ情報では、車両1が走行可能なパターンに対して「修理を促す」の処理が設定され、車両1が走行不可能なパターンに対して「走行禁止」の処理が設定されている。
<フローチャート>
図8及び図9は、本実施の形態に係るゲートウェイ2が行う通信復旧処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るゲートウェイ2の処理部21の異常検出部21bは、通信部23a,23bにて通信線6a,6b上のメッセージ送受信を監視することにより、通信線6a,6b上の通信に異常があるか否かを判定する(ステップS1)。異常がない場合(S1:NO)、異常検出部21bは、異常を検出するまで監視を継続して行う。異常がある場合(S1:YES)、処理部21は、例えば車両1の運転席近傍に設けられたディスプレイに、異常を検出した旨を通知すると共に、通信復旧処理の実行許可を求めるメッセージを表示する(ステップS2)。処理部21は、例えば車両1の運転席近傍に設けられた操作部にて通信復旧処理の実行を許可する操作がなされたか否かを判定する(ステップS3)。通信復旧処理の実行を許可する操作がなされていない場合(S3:NO)、処理部21は、ステップS2へ処理を戻し、メッセージの表示を継続する。通信復旧処理の実行を許可する操作がなされた場合(S3:YES)、処理部21の判定処理部21cは、異常が検出された通信線6a,6bについて、以下の処理を行う。
図8及び図9は、本実施の形態に係るゲートウェイ2が行う通信復旧処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るゲートウェイ2の処理部21の異常検出部21bは、通信部23a,23bにて通信線6a,6b上のメッセージ送受信を監視することにより、通信線6a,6b上の通信に異常があるか否かを判定する(ステップS1)。異常がない場合(S1:NO)、異常検出部21bは、異常を検出するまで監視を継続して行う。異常がある場合(S1:YES)、処理部21は、例えば車両1の運転席近傍に設けられたディスプレイに、異常を検出した旨を通知すると共に、通信復旧処理の実行許可を求めるメッセージを表示する(ステップS2)。処理部21は、例えば車両1の運転席近傍に設けられた操作部にて通信復旧処理の実行を許可する操作がなされたか否かを判定する(ステップS3)。通信復旧処理の実行を許可する操作がなされていない場合(S3:NO)、処理部21は、ステップS2へ処理を戻し、メッセージの表示を継続する。通信復旧処理の実行を許可する操作がなされた場合(S3:YES)、処理部21の判定処理部21cは、異常が検出された通信線6a,6bについて、以下の処理を行う。
判定処理部21cは、電気接続箱5a,5bのスイッチSWa〜SWdのいずれか1つを遮断し、残りのスイッチSWa〜SWdを通電する第1の組み合わせとなるように、切替制御部21aにスイッチSWa〜SWdの切替制御を行わせる(ステップS4)。判定処理部21cは、スイッチSWa〜SWdの切り替え後に行われる通信線6a,6b上の通信を監視することによって、ステップS1にて検出された異常が解消したか否かを判定する(ステップS5)。異常が解消していない場合(S5:NO)、判定処理部21cは、第1の組み合わせの全パターンについて切替制御及び異常解消の判定の処理を行ったか否かを判定する(ステップS6)。第1の組み合わせの全パターンについて処理を行った場合(S6:YES)、処理部21は、通信の復帰が不可能である旨のメッセージをディスプレイに表示して(ステップS7)、処理を終了する。第1の組み合わせの全パターンについて処理を行っていない場合(S6:NO)、判定処理部21cは、ステップS4へ処理を戻し、第1の組み合わせの別のパターンについてスイッチSWa〜SWdの切替制御及び異常解消の判定の処理を行う。通信線6a,6bの異常が解消したと判定した場合(S5:YES)、判定処理部21cは、異常が解消した第1の組み合わせを維持し、情報収集部21dにECU3a〜3hのダイアグデータを収集させる(ステップS8)。
次いで判定処理部21cは、異常が解消された第1の組み合わせのパターンに対し、1つ以上のスイッチSWa〜SWdを遮断する第2の組み合わせで、切替制御部21aにスイッチSWa〜SWdの切替制御を行わせる(ステップS11)。スイッチSWa〜SWdの切り替え後、判定処理部21cは、情報収集部21dにECU3a〜3hのダイアグデータを収集させる(ステップS12)。データ収集の完了後、判定処理部21cは、第2の組み合わせの全パターンについて、ダイアグデータを収集する処理を行ったか否かを判定する(ステップS13)。第2の組み合わせの全パターンについて処理を行っていない場合(S13:NO)、判定処理部21cは、ステップS11へ処理を戻し、第2の組み合わせの別のパターンについてスイッチSWa〜SWdの切替制御及びダイアグデータの収集の処理を行う。
第2の組み合わせの全パターンについて処理を行った場合(S13:YES)、判定処理部21cは、各パターンについて収集したダイアグデータに基づいて、各パターンにおける通信の安定性を判定する(ステップS14)。判定処理部21cは、記憶部22に記憶された組み合わせ情報を参照し(ステップS15)、ステップ14にて通信が安定していると判定した第1の組み合わせ又は第2の組み合わせの一又は複数のパターンから、最も優先度の高い1つのパターンを選択する(ステップS16)。次いで、切替制御部21aは、ステップS16にて選択されたパターンとなるように、スイッチSWa〜SWdを切り替える(ステップS17)。その後、処理部21は、記憶部22に記憶された組み合わせ情報に基づき、ステップS16にて選択されたパターンに対応付けられたメッセージ表示などの処理を行い(ステップS18)、処理を終了する。
<まとめ>
以上の構成の本実施の形態に係る車載通信システムは、複数のECU3a〜3hが接続された通信線6a,6bに対してゲートウェイ2が接続され、ゲートウェイ2は通信線6a,6bを介して複数のECU3a〜3hと通信することができる。電源4から各ECU3a〜3hまでの電力供給経路にはそれぞれスイッチSWa〜SWdが設けられ、ゲートウェイ2は各スイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替える制御を行う。ゲートウェイ2は、通信線6a,6bを介した通信に異常を検出した場合、複数のスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の組み合わせを変化させて、通信の異常が解消するか否かを判定する。異常が解消される組み合わせが存在すると判定した場合、ゲートウェイ2は、判定に係る組み合わせとなるように複数のスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替えた状態を維持する。これにより、異常が解消される状態でネットワークが維持され、正常なECU3a〜3hが通信を再開することが可能となる。
以上の構成の本実施の形態に係る車載通信システムは、複数のECU3a〜3hが接続された通信線6a,6bに対してゲートウェイ2が接続され、ゲートウェイ2は通信線6a,6bを介して複数のECU3a〜3hと通信することができる。電源4から各ECU3a〜3hまでの電力供給経路にはそれぞれスイッチSWa〜SWdが設けられ、ゲートウェイ2は各スイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替える制御を行う。ゲートウェイ2は、通信線6a,6bを介した通信に異常を検出した場合、複数のスイッチSWa〜SWdの通電/遮断の組み合わせを変化させて、通信の異常が解消するか否かを判定する。異常が解消される組み合わせが存在すると判定した場合、ゲートウェイ2は、判定に係る組み合わせとなるように複数のスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替えた状態を維持する。これにより、異常が解消される状態でネットワークが維持され、正常なECU3a〜3hが通信を再開することが可能となる。
またゲートウェイ2は、通信に異常が検出された場合に、複数のスイッチSWa〜SWdのうちの1つのスイッチSWa〜SWdを遮断し且つ残りのスイッチSWa〜SWdを通電する第1の組み合わせで異常が解消されるか否かを判定する。第1の組み合わせは、スイッチSWa〜SWdの数に等しいパターンが存在し得る。通信線6a,6bに接続された複数のECU3a〜3hのうち1つのECU3a〜3hに異常が生じている場合、このECU3a〜3hの電源が遮断されて動作が停止することにより、残りのECU3a〜3hによる通信が再開されて異常が解消する可能性がある。
またゲートウェイ2は、異常が解消されると判定した第1の組み合わせにスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替え、この状態で動作するECU3a〜3hの動作に係る情報を収集する。動作に係る情報は、例えばECU3a〜3hが自己診断機能を備える者であれば、自己診断の結果であるダイアグデータとすることができる。これによりゲートウェイ2は、第1の組み合わせにスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替えた状態での各ECU3a〜3hの動作状況などを把握し、通信の安定性などを判定することが可能となる。
またゲートウェイ2は、異常が解消されると判定した第1の組み合わせに対して更に1つ以上の別のスイッチSWa〜SWdを遮断する第2の組み合わせで、スイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替える。第2の組み合わせは複数のパターンが存在し、ゲートウェイ2はこれら第2の組み合わせの複数のパターンを順に切り替え、第2の組み合わせの各パターンについてECU3a〜3hの動作に係る情報を収集する。第1の組み合わせにおいてスイッチSWa〜SWdが遮断されて動作しなくなったECU3a〜3hと協働するECU3a〜3hが存在する場合、このECU3a〜3hが通常の動作を行うことができなくなることによって他のECU3a〜3hへ悪影響が及ぼされる虞がある。第2の組み合わせでは、第1の組み合わせで電源が遮断されるECU3a〜3hと協働するECU3a〜3hの電源をも遮断することができる。ゲートウェイ2は、第2の組み合わせにて収集した情報に基づき、第1の組み合わせよりも安定して通信を行うことができる組み合わせが存在するか否かを調べることが可能となる。
またゲートウェイ2は、第1の組み合わせ及び第2の組み合わせにてそれぞれ収集した情報に基づいて、第1の組み合わせ及び第2の組み合わせの複数のパターンの中から1つを選択する。ゲートウェイ2は、第1の組み合わせ及び第2の組み合わせの複数のパターンの中から、例えば車両1の走行に対して影響の少ないものを選択することができる。ゲートウェイ2は、選択した組み合わせのパターンとなるように、複数のスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を切り替えた状態を維持する。これにより、より安定した状態でECU3a〜3hが通信を再開することが可能となる。
なお本実施の形態においては、ゲートウェイ2及びECU3a〜3hが車両1に搭載されるものとしたが、これに限るものではなく、本技術は車載以外の通信システムにも適用可能である。また本実施の形態に係るゲートウェイ2は、いずれか1つのスイッチSWa〜SWdを遮断する第1の組み合わせでの判定を行った後、2つ以上のスイッチSWa〜SWdを遮断する第2の組み合わせでの判定を行う構成としたが、これに限るものではない。例えばゲートウェイ2は、第1の組み合わせにて異常が解消し、この組み合わせで通信が安定していると判定した場合に、第2の組み合わせでの判定を行うことなく、異常が解消した第1の組み合わせでスイッチSWa〜SWdの通電/遮断を維持する構成としてもよい。また例えばゲートウェイ2は、第1の組み合わせの判定のみを行い、第2の組み合わせの判定を行わない構成であってもよい。また本実施の形態に係るゲートウェイ2は、第2の組み合わせとして遮断するスイッチSWa〜SWdを、異常が検出された通信線6a,6bに係る一方の電気接続箱5a,5bが備えるスイッチSWa〜SWdのみとしているが、これに限るものではない。例えば通信線6aに異常が検出された場合に、第2の組み合わせとして電気接続箱5aのスイッチSWa〜SWdのみでなく、もう一方の通信線6bに係る電気接続箱5bのスイッチSWa〜SWdも含めて切り替えを行ってもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両
2 ゲートウェイ(車載制御装置)
3a〜3h ECU(通信装置)
4 電源
5a,5b 電気接続箱
6a,6b 通信線
7,7a〜7d 電力線
9 記録媒体
21 処理部
21a 切替制御部
21b 異常検出部
21c 判定処理部
21d 情報収集部
22 記憶部
23a,23b 通信部
24 I/F部
31 処理部
31a 通信処理部
31b 自己診断部
32 記憶部
33 通信部
51 I/F部
52 接続部
53a〜53d 接続部
SWa〜SWd スイッチ
2 ゲートウェイ(車載制御装置)
3a〜3h ECU(通信装置)
4 電源
5a,5b 電気接続箱
6a,6b 通信線
7,7a〜7d 電力線
9 記録媒体
21 処理部
21a 切替制御部
21b 異常検出部
21c 判定処理部
21d 情報収集部
22 記憶部
23a,23b 通信部
24 I/F部
31 処理部
31a 通信処理部
31b 自己診断部
32 記憶部
33 通信部
51 I/F部
52 接続部
53a〜53d 接続部
SWa〜SWd スイッチ
Claims (8)
- 車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、
電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部と、
前記通信線を介した通信に異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部が異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する処理を行う判定処理部と
を備える、車載制御装置。 - 前記異常が解消されると前記判定処理部が判定した後、該判定に係る組み合わせとなるように、前記切替制御部が複数の前記スイッチの通電及び遮断を切り替えた状態を維持する、請求項1に記載の車載制御装置。
- 前記判定処理部は、複数の前記スイッチのうちの1つのスイッチを遮断し且つ残りのスイッチを通電する第1の組み合わせで前記異常が解消されるか否かを判定する、請求項1又は請求項2に記載の車載制御装置。
- 前記異常が解消されると前記判定処理部が判定した前記第1の組み合わせにて動作する前記通信装置の動作に係る情報を収集する情報収集部を更に備える、請求項3に記載の車載制御装置。
- 前記切替制御部は、前記異常が解消されると前記判定処理部が判定した前記第1の組み合わせに対して更に1つ以上のスイッチを遮断する第2の組み合わせで通電及び遮断の切り替えを行い、
前記情報収集部は、前記第2の組み合わせにて動作する前記通信装置の動作に係る情報を更に収集する、請求項4に記載の車載制御装置。 - 前記情報収集部が収集した情報に基づいて、前記第1の組み合わせ又は前記第2の組み合わせの中から1つの組み合わせを選択し、選択した組み合わせとなるように、前記切替制御部が複数の前記スイッチの通電及び遮断を切り替えた状態を維持する、請求項5に記載の車載制御装置。
- 車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部とを備える車載制御装置に、
前記通信線を介した通信に異常を検出し、
異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する処理を行わせる、制御プログラム。 - 車両に搭載された複数の通信装置が接続された通信線を介して通信を行う通信部と、電源から各通信装置までの電力供給経路中にそれぞれ設けられたスイッチの通電及び遮断の切り替えを制御する切替制御部とを備える車載制御装置が、
前記通信線を介した通信に異常を検出し、
異常を検出した場合に、複数の前記スイッチの通電及び遮断の組み合わせを前記切替制御部にて変化させ、前記異常が解消されるか否かを判定する、制御方法。
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