JP4811512B2 - 光学ドライブ装置 - Google Patents

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Description

本発明は光学ドライブ装置に関し、特に位相差検出法(DPD法)によるトラッキングサーボを行う光学ドライブ装置に関する。
光ディスクの記録再生の際に行うトラッキングサーボを実現するための方法のひとつに位相差検出法(DPD法)がある(例えば特許文献1を参照。)。DPD法は記録層上の符号(記録マーク)による回折を利用するもので、記録面で反射してきた光ビームを受光する光検出器としては、図18に示すような4分割光検出器100が用いられる。
光検出器100の受光面は光ビームを受光できる位置に配置され、図18に示すように、同一面積の4つの正方形(受光領域A〜D)に分割される。光検出器100は、受光領域ごとに、光ビームの強度を受光面で面積分して得られる値(受光量)の振幅を有する信号を出力する。
受光領域Xに対応する出力信号をIと表し、P(X,Y)を信号Xと信号Yの位相差を示す関数であるとすると、DPD法では、光検出器100の出力信号から、2つの位相差信号P(I,I)とP(I,I)とが取得される。そして、これらの加算信号P(I,I)+P(I,I)をローパスフィルタに通したものが、DPD法によるトラッキング誤差信号(DPD信号)となる。もしくは、P(I+I,I+I)をローパスフィルタに通したものをトラッキング誤差信号としてもよい。
特開2001−216663号公報
しかしながら、I,Iなどの出力信号には個別にノイズが重畳することがある。このノイズは位相差信号ひいてはDPD信号にもノイズとして現れ、DPD法によるトラッキングサーボの精度劣化の原因となっている。特に、多層化されたディスクでは、ディスクの反射率が小さくなるため、S/N比が悪化し、ノイズの影響が大きくなる。
したがって、本発明の目的の一つは、DPD法によるトラッキングサーボにおいて、光検出器の出力信号に重畳するノイズに起因する精度劣化を抑制できる光学ドライブ装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明による光学ドライブ装置は、光ディスクの記録面に対し、光ビームを照射する光学系と、複数の受光領域に分割され、前記光ビームの前記記録面からの反射光の受光量を示す信号を受光領域ごとに出力する光検出器と、前記複数の受光領域のうちの少なくとも一つに対応する前記光検出器の出力信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる第1の信号と、前記複数の受光領域のうちの他の少なくとも一つに対応する前記光検出器の出力信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる第2の信号とを生成する信号生成手段と、前記第2の信号に対する前記第1の信号の位相の進み量を示す位相進み出力信号を所定時間遅延させてなる第1の遅延信号と、前記第1の信号と前記第2の信号とがともにハイである場合にローとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがローである場合にハイとなる第1の論理信号がハイからローに変化するタイミングでハイに変化し、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とがともにローである場合にローとなる第2の論理信号がハイからローに変化するタイミングでローに変化する第3の論理信号とに基づいて位相進み検出信号を生成するとともに、前記第2の信号に対する前記第1の信号の位相の遅れ量を示す位相遅れ出力信号を所定時間遅延させてなる第2の遅延信号と、前記第3の論理信号とに基づいて位相遅れ検出信号を生成する第1の位相差検出信号生成手段と、前記位相進み検出信号及び前記位相遅れ検出信号に基づいて、前記第1の信号と前記第2の信号との位相差を示す位相差信号を生成し、該位相差信号に基づいてDPD信号を生成するDPD信号生成手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光検出器の出力信号に重畳するノイズが、位相差信号に現れることを防止できる。したがって、上記DPD信号を用いて行うトラッキングサーボでは、光検出器の出力信号に重畳するノイズに起因する精度劣化が抑制される。
上記光学ドライブ装置において、前記位相進み出力信号は、前記第1の信号がローであり、かつ前記第3の論理信号がハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み後側出力信号と、前記第1の信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み前側出力信号とを含み、前記第1の遅延信号は、前記位相進み後側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相進み後側遅延信号と、前記位相進み前側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相進み前側遅延信号とからなり、前記位相進み検出信号は、前記位相進み後側遅延信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み後側検出信号と、前記位相進み前側遅延信号と前記第3の論理信号とがともにハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み前側検出信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号であり、前記位相遅れ出力信号は、前記第2の信号がローであり、かつ前記第3の論理信号がハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ後側出力信号と、前記第2の信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ前側出力信号とを含み、前記第2の遅延信号は、前記位相遅れ後側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相遅れ後側遅延信号と、前記位相遅れ前側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相遅れ前側遅延信号とからなり、前記位相遅れ検出信号は、前記位相遅れ後側遅延信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ後側検出信号と、前記位相遅れ前側遅延信号と前記第3の論理信号とがともにハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ前側検出信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号であることとしてもよい。
上記光学ドライブ装置においてさらに、前記位相進み後側検出信号、前記位相進み前側検出信号、前記位相遅れ後側検出信号、及び前記位相遅れ前側検出信号を用いずに、位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号を生成する第2の位相差検出信号生成手段と、前記DPD信号の値に応じて、前記第1の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号と、前記第2の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号とのいずれかを選択する選択手段とをさらに備え、前記DPD信号生成手段は、前記選択手段により選択された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号に基づいて、前記位相差信号を生成することとしてもよい。
上記光学ドライブ装置においてさらに、前記選択手段は、前記DPD信号の値が所定の範囲内にあるか否かに応じて、前記第1の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号と、前記第2の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号とのいずれかを選択し、前記所定時間は、前記DPD信号の値が前記所定の範囲の限界値である場合の、前記位相進み出力信号又は前記位相遅れ出力信号の生存時間以上の値であることを特徴とすることとしてもよい。
また、上記各光学ドライブ装置において、前記光検出器は、第1〜第4の受光領域に分割された4分割光検出器であり、前記第1の信号は、前記第1及び第2の受光領域それぞれに対応する前記光検出器の2つの出力信号の加算信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号であり、前記第2の信号は、前記第3及び第4の受光領域それぞれに対応する前記光検出器の2つの出力信号の加算信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号であることとしてもよい。
また、本発明の他の側面による光学ドライブ装置は、光ディスクの記録面に対し、光ビームを照射する光学系と、第1乃至第4の受光領域に分割され、前記光ビームの前記記録面からの反射光の受光量を示す信号を受光領域ごとに出力する光検出器と、それぞれ前記第1乃至第4の受光領域に対応する前記光検出器の出力信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる第1乃至第4の信号を生成する信号生成手段と、前記第1の信号と、前記第2の信号とに基づいて位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号を生成する第1の位相差検出手段と、前記第3の信号と、前記第4の信号とに基づいて位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号を生成する第2の位相差検出手段と、前記第1の位相差検出手段により生成される位相進み検出信号及び前記位相遅れ検出信号と、前記第2の位相差検出手段により生成される位相進み検出信号及び前記位相遅れ検出信号とに基づいてDPD信号を生成するDPD信号生成手段とを備え、前記第1及び第2の位相差検出手段はそれぞれ、前記第2及び第4の信号のうちの対応する信号に対する、前記第1及び第3の信号のうちの対応する信号の位相の進み量を示す位相進み出力信号を所定時間遅延させてなる第1の遅延信号と、前記第1の信号と前記第2の信号とがともにハイである場合にローとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがローである場合にハイとなる第1の論理信号がハイからローに変化するタイミングでハイに変化し、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とがともにローである場合にローとなる第2の論理信号がハイからローに変化するタイミングでローに変化する第3の論理信号とに基づいて位相進み検出信号を生成するとともに、前記第2及び第4の信号のうちの対応する信号に対する、前記第1及び第3の信号のうちの対応する信号の位相の遅れ量を示す位相遅れ出力信号を所定時間遅延させてなる第2の遅延信号と、前記第3の論理信号とに基づいて位相遅れ検出信号を生成する第1の位相差検出信号生成手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、DPD法によるトラッキングサーボにおいて、光検出器の出力信号に重畳するノイズに起因する精度劣化を抑制できる。
本発明の実施の形態による光学ドライブ装置の模式図である。 (a)は、本発明の実施の形態による光ディスクの1つの記録層の平面図である。(b)は、(a)のA−A’線断面図である。 センサレンズによって付与される非点収差の説明図である。 本発明の実施の形態による光検出器の上面図である。 本発明の実施の形態による処理部の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施の形態によるトラッキング誤差信号生成部内部の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施の形態による位相差検出部内部の機能ブロックを示す図である。 (a)は、論理信号生成部を構成する具体的な論理回路の例を示す図である。(b)は、位相差検出信号生成部を構成する具体的な論理回路の例を示す図である。(c)は、位相差出力信号生成部を構成する具体的な論理回路の例を示す図である。 (a)は、位相差検出信号生成部を構成する具体的な論理回路の例を示す図である。(b)は、位相検出準備信号生成部を構成する具体的な論理回路の例を示す図である。(c)は、位相差検出信号生成部を構成する具体的な論理回路の例を示す図である。 本発明の実施の形態による位相差検出部により生成される各信号のタイムチャートを示す図である。 本発明の実施の形態による位相差検出部により生成される各信号のタイムチャートを示す図である。 本発明の実施の形態によるトラッキング誤差信号を描画した図である。 本発明の実施の形態による選択部を構成する具体的な回路の例を示す図である。 設定信号の値、トラッキング誤差信号の値、2値信号の値、及び選択部から出力される位相差検出信号セットの組み合わせをまとめたものである。 (a)は、ノイズ除去モードにおけるトラッキング誤差信号を、図12と同様に描画した図である。(b)〜(d)はそれぞれ、光ビームの照射位置が図15(a)に示したA点〜C点にある場合の各信号を示す図である。遅延時間t=wとしている。 図15(a)と同様にトラッキング誤差信号を描画した図であり、図15(a)に示したC点で通常遅延モードにあり、そこから図中に矢印Dで示した方向に光ビームの焦点位置が移動した場合を示している。遅延時間t=wとしている。 図16(a)と同様にトラッキング誤差信号を描画した図であり、図15(a)に示したC点で通常遅延モードにあり、そこから図中に矢印Dで示した方向に光ビームの焦点位置が移動した場合を示している。遅延時間t=w/2としている。 本発明の背景技術による4分割光検出器の上面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態による光学ドライブ装置1の模式図である。
光学ドライブ装置1は光ディスク11の再生及び記録を行う。光ディスク11としてはCD、DVD、BD等の各種光記録媒体を用いることができるが、本実施の形態では特に、多層膜によって多層化された記録面を有する円盤状の光ディスクを用いる。また、光ディスクには、再生専用型(DVD−ROM、BD−ROMなど。)、追記型(DVD−R、DVD+R、BD−Rなど。)、書換型(DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、BD−REなど。)など、記録方法によって分類されるいくつかの種類があるが、本発明はいずれの型の光ディスクにも適用可能である。
図2(a)は、光ディスク11の1つの記録層の平面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A’線におけるこの記録層の断面図を示している。
図2に示すように、記録層には周期的に溝が設けられており、溝の凸部はランドL、凹部はグルーブGと呼ばれる。ただし、溝の凸部と凹部は相対的なものであり、凸部と凹部のいずれをランドLと呼ぶかについては、光ディスク11の表面・裏面のいずれを下とするかによって変わってくる。なお、図2ではランドLとグルーブGを直線的に描いているが、実際には、半径方向にわずかに蛇行(ウォブル)している。ランドLとグルーブGは差動プッシュプル法(DPP法)によるトラッキングサーボを行う際に用いるものであり、本発明においては必須ではない。
図2の例ではランドLが情報書込ラインであり、ランドLに情報を記憶するための符号(ピットまたは記録マーク)Mが設けられる。なお、図2では、符号Mの横幅がランドの幅に比べてかなり小さいように描いているが、これは図面の見易さを優先したためであり、実際の符号Mの横幅はランドの幅より少し小さい程度である。符号Mは、光ビームの照射によって記録又は消去される。光ディスク11の記録層の未記録領域は、この符号Mが記録されていない領域である。一方、記録領域は、符号Mが記録されている領域である。なお、情報書込ラインは、グルーブGに設けられる場合もあれば、ランドLとグルーブGの両方に設けられる場合もある。
図1に戻る。図1に示すように、光学ドライブ装置1は、レーザ光源2、光学系3、光検出器6、及び処理部7を備えて構成される。これらのうち、レーザ光源2、光学系3、及び光検出器6は光ピックアップを構成する。
光学系3は、回折格子21、ビームスプリッタ22、コリメータレンズ23、1/4波長板24、センサレンズ(シリンドリカルレンズ)25、対物レンズ4、及びアクチュエータ5を有している。光学系3は、レーザ光源2が発した光ビームを光ディスク11に導く往路光学系として機能するとともに、光ディスク11からの戻りビームを光検出器6に導く復路光学系としても機能する。
まず、往路光学系では、回折格子21は、レーザ光源2が発した光ビームを3ビーム(0次回折光及び±1次回折光)に分解しP偏光としてビームスプリッタ22に入射させる。ビームスプリッタ22は、入射されたP偏光を反射して、その進路を光ディスク11方向に折り曲げる。コリメータレンズ23は、ビームスプリッタ22から入射される光ビームを平行光とする。1/4波長板24は、コリメータレンズ23を通過した光ビームを円偏光とする。1/4波長板24を通過した光ビームは対物レンズ4に入射する。
対物レンズ4は、1/4波長板24から入射される光ビーム(平行光状態の光ビーム)を光ディスク11上に集光させるとともに、光ディスク11の記録面で反射してきた戻り光ビームを平行光に戻す。この戻り光ビームは記録面のランド・グループで回折されており、0次回折光及び±1次回折光に分解されている。この0次回折光及び±1次回折光は、回折格子21により生ずる0次回折光及び±1次回折光とは異なるもので、紛らわしいので、以下では回折格子21により分解された0次回折光,+1次回折光,−1次回折光をそれぞれメインビームMB,サブビームSB1,サブビームSB2と称し、0次回折光及び±1次回折光という場合には記録面のランド・グループでの回折によって生じた回折光を指すことにする。メインビームMB,サブビームSB1,サブビームSB2は、それぞれ独立して反射光を生ずる。
アクチュエータ5は、処理部7から入力される制御信号(コントロール電圧)に応じて、対物レンズ4の位置及び姿勢の制御を行う。アクチュエータ5は3軸構成とされており、対物レンズ4を光ディスク11の記録面に垂直な方向(フォーカスサーボ)と水平な方向(トラッキングサーボ)に直線移動させる他、光ディスク11の記録面(特にラジアル方向)に対して回転させる機能(チルトサーボ)も有する。対物レンズ4が光ディスク11の記録面に対して回転すると、光ディスク11への光ビームの入射角が変化する。
復路光学系では、対物レンズ4を通過し、1/4波長板24を往復することによりS偏光となった光ビームがコリメータレンズ23に入射する。コリメータレンズ23を通過した光ビームは、集光しつつビームスプリッタ22に入射する。ビームスプリッタ22は、入射してきた光ビームを透過してセンサレンズ25(シリンドリカルレンズ)に入射させる。センサレンズ25は、ビームスプリッタ22から入射された光ビームに非点収差を付与する。非点収差を付与された光ビームは光検出器6に入射する。
図3はセンサレンズ25によって付与される非点収差の説明図である。同図に示すように、センサレンズ25は一方方向(同図MY軸方向=子線方向。)にのみレンズ効果を有している。そのため、コリメータレンズ23(図1)とセンサレンズ25によって構成される光学系の焦点の位置は、MY軸方向と、MY軸方向に垂直な方向であるMX軸方向(母線方向)とで異なっている(図3に示すMY軸焦点とMX軸焦点)。なお、MY軸方向とMX軸方向の光ビームの長さが等しい点を合焦点と称する。
光学ドライブ装置1では、焦点を合わせようとする層(アクセス対象層)で反射した光ビーム(信号光)の合掌点がちょうど光検出器6上に位置するようにするための、対物レンズ4の位置制御が行われる(フォーカスサーボ)。逆に言えば、アクセス対象層以外の層で反射した光ビーム(迷光)の合掌点は光検出器6上に位置しないこととなり、迷光が光検出器6上に形成するスポット(迷光スポット)は、信号光が光検出器6上に形成するスポット(信号光スポット)に比べ、MY軸方向とMX軸方向の少なくとも一方に広がった形状を有することとなる。
図1に戻る。光検出器6は、光学系3から出射される戻り光ビームの光路に交差する平面上に設置される。光検出器6は3つの受光面を備えており、各受光面はそれぞれ複数の受光領域に分割されている。光学ドライブ装置1では、これらの受光領域を適宜組み合わせて用いることで、トラッキング誤差信号や、フォーカス誤差信号、全加算信号などの各種信号を生成することが可能となっている。
図4は、本実施の形態による光検出器6の上面図である。同図には、信号光が受光面上に形成するスポットの例も示している。スポット内の領域P1,P2は、0次回折光と±1次回折光とが干渉している領域(プッシュプル領域)である。同図に示すX,Y方向はそれぞれ、光ディスク接線方向,光ディスク半径方向に対応している。
図4に示すように、光検出器6は、いずれも正方形の3つの受光面61〜63を備えている。このうち受光面61は、同一面積の4つの正方形(受光領域61A〜61D)に分割されている。また、受光面62及び63は、上下2つに同一面積で分割されている(受光領域62A,62B及び受光領域63A,63B)。受光面61〜63はそれぞれ、メインビームMB、サブビームSB1、及びサブビームSB2を受光できる位置に配置されている。受光面62及び63も差動プッシュプル法によるトラッキングサーボを行う際に用いるものであり、本発明においては必須ではない。
光ビームを受光した光検出器6は、受光領域ごとに、光ビームの強度を受光面で面積分して得られる値(受光量)の振幅を有する信号を出力する。以下では、受光領域Xに対応する出力信号をIと表す。
図1に戻る。処理部7は、一例として多チャンネル分のアナログ信号をデジタルデータに変換するA/D変換機能を備えたDSP(Digital Signal Processor)で構成されており、光検出器6の出力信号を受け付けて、上記各信号を生成する。処理部7の処理の詳細については後述する。
CPU8はコンピュータやDVDレコーダー等に内臓される処理装置であり、図示しないインターフェイスを介し、処理部7に対して再生又は書き込みのいずれか一方を指示するとともに光ディスク11上のアクセス位置を特定するための指示信号を送信する。この指示信号を受信した処理部7は、対物レンズ4を制御し、光ディスク11の表面に平行に移動させる(この移動を「レンズシフト」という。)ことによりオントラック状態を実現する(トラッキングサーボ)。オントラック状態になると、CPU8は処理部7が生成するRF信号RFをデータ信号として取得する。
ここから、処理部7の処理の詳細について説明する。
図5は、処理部7の機能ブロックを示す図である。同図に示すように、処理部7は、トラッキング誤差信号生成部71、トラッキングサーボ部72を有している。
トラッキング誤差信号生成部71は、光検出器6の出力信号I61A〜I61Dに基づき、DPD法を用いてトラッキング誤差信号DPD(DPD信号)を生成する。以下、トラッキング誤差信号DPDを生成するための構成について、具体的に説明する。
図6は、トラッキング誤差信号生成部71内部の機能ブロックを示す図である。同図(a)は、信号I61Aと信号I61Bの位相差及び信号I61Cと信号I61Dの位相差を利用してトラッキング誤差信号DPDを生成する場合の機能ブロックを示しており、同図(b)は、信号I61A+I61Cと信号I61B+I61Dの位相差を利用してトラッキング誤差信号DPDを生成する場合の機能ブロックを示している。
図6(a)の例によるトラッキング誤差信号生成部71は、位相差検出部31−1(第1の位相差検出手段)、位相差検出部31−2(第2の位相差検出手段)、選択部32−1,2(選択部)、及びDPD信号生成部33(DPD信号生成手段)を有している。DPD信号生成部33は、位相差信号生成部34−1,2、加算部35、LPF(ローパスフィルタ)36を含んでいる。また、図6(b)の例によるトラッキング誤差信号生成部71は、位相差検出部41、選択部42(選択部)、及びDPD信号生成部43(DPD信号生成手段)を有している。DPD信号生成部43は、位相差信号生成部44とLPF(ローパスフィルタ)46を含んでいる。
位相差検出部31−1は2つの入力端子を有しており、それぞれに出力信号I61A及び出力信号I61Bが入力される。そして、これら入力される信号に基づき、3種類の位相差検出信号セット(位相進み検出信号PEDbと位相遅れ検出信号PADbとからなる第1のセット、位相進み検出信号PEDnと位相遅れ検出信号PADnとからなる第2のセット、及び位相進み検出信号PEDrと位相遅れ検出信号PADrとからなる第3のセット)を生成して選択部32−1に出力する。ここで、位相進み検出信号は、出力信号I61Bに対する出力信号I61Aの位相の進み量を示す信号であり、位相遅れ検出信号は、出力信号I61Bに対する出力信号I61Aの位相の遅れ量を示す信号である。
図7は、位相差検出部31−1内部の機能ブロックを示す図である。また、図8及び図9に示す各図は、図7に示す各機能ブロックの処理を実現するための具体的な論理回路の例を示す図である。また、図10及び図11は、位相差検出部31−1により生成される各信号のタイムチャートを示す図である。以下、これらの図を参照しながら、位相差検出部31−1の処理について詳しく説明する。
図7に示すように、位相差検出部31−1は、2値信号生成部50(信号生成手段)、論理信号生成部51、位相差検出信号生成部52(第2の位相差検出信号生成手段)、位相差出力信号生成部53、遅延信号生成部54、位相差検出信号生成部55(第2の位相差検出信号生成手段)、位相検出準備信号生成部56、位相差検出信号生成部57(第1の位相差検出信号生成手段)を含んでいる。
2値信号生成部50は、2つの入力端子それぞれに入力される出力信号I61A,I61Bごとに、これらが所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる2値信号を生成する。つまり、出力信号I61Aが所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる2値信号DAと、出力信号I61Bが所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる2値信号DBとをそれぞれ生成する。なお、ここでの所定値は各出力信号の最大値と最小値の中間の値とする。また、2値信号やそれに基づいた論理信号のハイ、ローを示す具体的な電圧値は、回路のダイナミックレンジ等を考慮してそれぞれ適宜に決められる。
図10に示す出力信号I61A_IDEAL,I61B_IDEALは、ノイズのない理想的な状態における出力信号I61A,I61Bの例を示している。なお、出力信号I61A,I61Bは受光素子からの出力信号であるため、その立ち上がり、立ち下がりは実際にはアナログ的に変化するが、ここでは模式的に矩形波形で表現している。実際にはノイズなどの影響によって、図10に示す出力信号I61A_REAL,I61B_REALのように、出力信号の波形が崩れる場合がある。同図では、網掛け部分がノイズなどの影響によって波形が崩れてしまっている部分に相当する。この場合、図10に示すように、2値信号DA,DBにも影響が現れる。以下、このようにノイズの影響を受けた2値信号DA,DBを前提として説明を進める。
論理信号生成部51は、2値信号DA,DBに論理演算を施すことにより、図10に示す第1〜第3の論理信号NAND,OR,Xを生成する。これらのうち第1の論理信号NANDは、2値信号DA,DBの否定論理積信号である。また、第2の論理信号ORは、2値信号DA,DBの和信号である。また、第3の論理信号Xは、第1の論理信号NANDの立ち下がりでハイとなり、第2の論理信号ORの立ち下がりでローとなる信号である。
図8(a)は、論理信号生成部51を構成する具体的な論理回路の例を示している。同図に示すように、論理信号生成部51は、NAND回路51a、OR回路51b、及びNAND回路51c,51dを用いて構成できる。この場合、2値信号DA,DBはともに、NAND回路51a及びOR回路51bの両方に入力される。第1の論理信号NANDはNAND回路51aの出力から取り出され、第2の論理信号ORはOR回路51bの出力から取り出される。
NAND回路51cには、第1の論理信号NANDと、NAND回路51dの出力信号とが入力される。一方、NAND回路51dには、第2の論理信号ORと、NAND回路51cの出力信号とが入力される。第3の論理信号XはNAND回路51cの出力から取り出される。
図7に戻る。位相差検出信号生成部52は、2値信号DA,DBと第3の論理信号Xとを用いて、図10に示す位相進み検出信号PEDbと位相遅れ検出信号PADbとを生成する。具体的には、2値信号DAと第3の論理信号Xとの排他的論理和を算出し、位相進み検出信号PEDbとする。また、2値信号DBと第3の論理信号Xとの排他的論理和を算出し、位相遅れ検出信号PADbとする。図10にも示すように、位相進み検出信号PEDbと位相遅れ検出信号PADbには、出力信号に重畳していたノイズが残っている。
図8(b)は、位相差検出信号生成部52を構成する具体的な論理回路の例を示している。同図に示すように、位相差検出信号生成部52は、ExOR回路52a,52bを用いて構成できる。この場合、ExOR回路52aには2値信号DAと第3の論理信号Xとが入力され、ExOR回路52bには2値信号DBと第3の論理信号Xとが入力される。位相進み検出信号PEDbと位相遅れ検出信号PADbとはそれぞれ、ExOR回路52a,52bの出力から取り出される。
図7に戻る。位相差出力信号生成部53は、2値信号DA,DBと第3の論理信号Xとを用いて、図11に示す位相進み後側出力信号PERO、位相進み前側出力信号PEFO、位相遅れ後側出力信号PARO、位相遅れ前側出力信号PAFOを生成する。具体的には、2値信号DAがロー、かつ第3の論理信号Xがハイのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相進み後側出力信号PEROとする。また、2値信号DAがハイ、かつ第3の論理信号Xがローのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相進み前側出力信号PEFOとする。また、2値信号DBがロー、かつ
第3の論理信号Xがハイのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相遅れ後側出力信号PAROとする。また、2値信号DBがハイ、かつ第3の論理信号Xがローのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相遅れ前側出力信号PAFOとする。
なお、上記各信号名に付している「後側」「前側」は、それぞれ2値信号の立ち下がり及び立ち上がりに対応する信号であることを意味している。後述する他の信号においても同様である。
図8(c)は、位相差出力信号生成部53を構成する具体的な論理回路の例を示している。同図に示すように、位相差出力信号生成部53は、AND回路53a〜53dを用いて構成できる。この場合、AND回路53aには2値信号DAの反転信号と第3の論理信号Xとが、AND回路53bには2値信号DAと第3の論理信号Xの反転信号とが、AND回路53cには2値信号DBの反転信号と第3の論理信号Xとが、AND回路53dには2値信号DBと第3の論理信号Xの反転信号とが、それぞれ入力される。位相進み後側出力信号PERO、位相進み前側出力信号PEFO、位相遅れ後側出力信号PARO、位相遅れ前側出力信号PAFOはそれぞれ、AND回路53a〜53dの出力から取り出される。
次に、遅延信号生成部54は、位相差出力信号生成部53が生成した各信号を所定の遅延時間tだけ遅延させることにより、図11に示すように、遅延信号PEROd,PEFOd(第1の遅延信号)と、遅延信号PAROd,PAFOd(第2の遅延信号)とを生成する。遅延時間tの具体的な値については後述する。
位相差検出信号生成部55は、各遅延信号PEROd,PEFOd,PAROd,PAFOdを用いて、図11に示す位相進み検出信号PEDnと位相遅れ検出信号PADnとを生成する。具体的には、遅延信号PEROd,PEFOdの論理和を算出し、位相進み検出信号PEDnとする。また、遅延信号PAROd,PAFOdの論理和を算出し、位相遅れ検出信号PADnとする。図11にも示すように、位相進み検出信号PEDnと位相遅れ検出信号PADnにも、出力信号に重畳していたノイズが残っている。これらの信号は、遅延時間tだけ遅延している点で、位相進み検出信号PEDb及び位相遅れ検出信号PADbと異なっている。
図9(a)は、位相差検出信号生成部55を構成する具体的な論理回路の例を示している。同図に示すように、位相差検出信号生成部55は、OR回路55a,55bを用いて構成できる。この場合、OR回路55aには遅延信号PEROd,PEFOdが入力され、OR回路55bには遅延信号PAROd,PAFOdが入力される。位相進み検出信号PEDnと位相遅れ検出信号PADnとはそれぞれ、OR回路55a,55bの出力から取り出される。
位相検出準備信号生成部56は、遅延信号PEROd,PEFOd,PAROd,PAFOdを用いて、図11に示す位相進み後側検出信号PERD、位相進み前側検出信号PEFD、位相遅れ後側検出信号PARD、位相遅れ前側検出信号PAFDを生成する。具体的には、遅延信号PEROdがハイ、かつ第3の論理信号Xがローのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相進み後側検出信号PERDとする。また、遅延信号PEFOdがハイ、かつ第3の論理信号Xがハイのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相進み前側検出信号PEFDとする。また、遅延信号PAROdがハイ、かつ第3の論理信号Xがローのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相遅れ後側検出信号PARDとする。また、遅延信号PAFOdがハイ、かつ第3の論理信号Xがハイのときにハイとなり、それ以外のときにローとなる信号を生成し、位相遅れ前側検出信号PAFDとする。
図9(b)は、位相検出準備信号生成部56を構成する具体的な論理回路の例を示している。同図に示すように、位相検出準備信号生成部56は、AND回路56a〜56dを用いて構成できる。この場合、AND回路56aには遅延信号PEROdと第3の論理信号Xの反転信号とが、AND回路56bには遅延信号PEFOdと第3の論理信号Xとが、AND回路56cには遅延信号PAROdと第3の論理信号Xの反転信号とが、AND回路56dには遅延信号PAFOdと第3の論理信号Xとが、それぞれ入力される。位相進み後側検出信号PERD、位相進み前側検出信号PEFD、位相遅れ後側検出信号PARD、位相遅れ前側検出信号PAFDはそれぞれ、AND回路56a〜56dの出力から取り出される。
位相差検出信号生成部57は、位相進み後側検出信号PERD、位相進み前側検出信号PEFD、位相遅れ後側検出信号PARD、位相遅れ前側検出信号PAFDを用いて、図11に示す位相進み検出信号PEDrと位相遅れ検出信号PADrとを生成する。具体的には、位相進み後側検出信号PERDと位相進み前側検出信号PEFDの論理和を算出し、位相進み検出信号PEDrとする。また、位相遅れ後側検出信号PARDと位相遅れ前側検出信号PAFDの論理和を算出し、位相遅れ検出信号PADrとする。図11にも示すように、位相進み検出信号PEDrと位相遅れ検出信号PADrでは、出力信号に重畳していたノイズが消えている。
図9(c)は、位相差検出信号生成部57を構成する具体的な論理回路の例を示している。同図に示すように、位相差検出信号生成部57は、OR回路57a,57bを用いて構成できる。この場合、OR回路57aには位相進み後側検出信号PERD,位相進み前側検出信号PEFDが入力され、OR回路57bには位相遅れ後側検出信号PARD,位相遅れ前側検出信号PAFDが入力される。位相進み検出信号PEDrと位相遅れ検出信号PADrとはそれぞれ、OR回路57a,57bの出力から取り出される。
以上、位相差検出部31−1の処理について詳しく説明した。
図6に戻る。位相差検出部31−2,41についても、機能は位相差検出部31−1と同様である。ただし、入力される信号が位相差検出部31−1とは異なっている。すなわち、位相差検出部31−2の非反転入力端子と反転入力端子には、それぞれ出力信号I61C及び出力信号I61Dが入力される。位相差検出部41の非反転入力端子と反転入力端子には、それぞれ信号I61A+I61C(出力信号I61Aと出力信号I61Cの加算信号)及び出力信号I61B+I61D(出力信号I61Bと出力信号I61Dの加算信号)が入力される。
選択部32−1,32−2及び選択部42は、対応する位相差信号生成部から入力される3種類の位相差検出信号セットの中から1種類を選択し、位相進み検出信号PEDと位相遅れ検出信号PADからなる位相差検出信号セットとして、対応するDPD信号生成部33,43に出力する。各選択部には、設定信号SE1,SE2と、対応するDPD信号生成部33,43により生成されるトラッキング誤差信号DPDとが入力されており、各選択部はこれらの信号に基づいて上記選択を行う。設定信号SE1,SE2及び選択部の処理の詳細については後述する。
DPD信号生成部33は、選択部32−1,32−2から入力される位相差検出信号セットを用いてトラッキング誤差信号DPDを生成する。具体的には、まず位相差信号生成部34−1,34−2がそれぞれ、位相差信号P(I61A,I61B)及び位相差信号P(I61C,I61D)を生成する。P(X,Y)は、上述したように、信号Xと信号Yの位相差を示す関数である。
位相差信号生成部34−1を例にとって具体的に説明すると、位相差信号生成部34−1は減算回路となっており、位相進み検出信号PEDから位相遅れ検出信号PADを減算し、その結果を位相差信号P(I61A,I61B)として出力する。すなわち、光検出器6の出力信号I61Bの位相に対して出力信号I61Aの位相が進んでいる場合には、位相進み検出信号PEDに応じて位相差信号P(I61A,I61B)をプラス側に出力し、位相が遅れている場合には位相遅れ検出信号PADに応じて位相差信号P(I61A,I61B)をマイナス側に出力する。ここで、プラス側、マイナス側とは、位相差がない場合の位相差信号P(I61A,I61B)を基準値とし、その基準値に対してプラス側、マイナス側の意である。基準値の具体的な値は、回路のダイナミックレンジ等を考慮して決められる。位相差信号P(I61A,I61B)は、図示していないが必要に応じて増幅される。
位相差信号生成部34−1,34−2により生成された位相差信号P(I61A,I61B)及び位相差信号P(I61C,I61D)は加算部35に入力される。加算部35は、位相差信号P(I61A,I61B)と位相差信号P(I61C,I61D)を加算して信号P(I61A,I61B)+P(I61C,I61D)を生成し、LPF36に出力する。
LPF36は積分回路によって構成される。加算部35から入力される信号P(I61A,I61B)+P(I61C,I61D)は、LPF36を通過することによって高周波成分を除去され、トラッキング誤差信号DPDとして図12に示した波形となり、図5に示したトラッキングサーボ部72に出力される。
DPD信号生成部43についても、DPD信号生成部33と同様である。ただし、DPD信号生成部43には加算部は設けられておらず、位相差信号生成部44の出力信号P(I61A+I61C,I61B+I61D)が直接LPF46に出力される。
図12は、以上のようにして生成されるトラッキング誤差信号DPDの例を描画した図であり、横軸は光ディスク半径方向(トラックジャンプ方向)としている。同図の下部には、参考のために記録面の平面図(符号MとランドL及びグルーブGとを含む。)を示している。同図に示す線分Cは、トラック中心を示している。同図の例では、トラック中心はランドLの中心と一致している。
図12に示すように、トラッキング誤差信号DPDは、光ビームの焦点位置がランドL又はグルーブGの中心にある場合に0となる信号である。トラック中心であるランドLの中心付近では、トラッキング誤差信号DPDは比較的緩やかな単調増加関数となっている。トラッキング誤差信号DPDは、本来ランドグルーブがないROMで用いられるものであるため、ランドグルーブがなくても同様な波形となるのは言うまでもない。
図5に戻り、トラッキングサーボ部72は、CPU7から上述した指示信号が入力されると、トラッキング誤差信号生成部71から入力されるトラッキング誤差信号DPDを用いてトラッキングサーボを開始する。具体的には、アクチュエータ5を用い、光ディスク11の記録面に水平な方向に対物レンズ4を移動させることにより、トラッキング誤差信号DPDの値が0となるようにする。
なお、トラッキングサーボ部72は、次の式(1)で表されるRF信号RF(全加算信号)も用い、トラッキングサーボを行うことが好適である。すなわち、ランドLとグルーブGとでは反射率が異なるため、式(1)に示したRF信号RFの値は、光ビームの照射位置がランドLにある場合とグルーブGにある場合とで異なる。したがって、トラッキングサーボ部72は、RF信号RFの値により光ビームの照射位置がランドL(情報書込ライン)上にあることが示される場合にのみトラッキングサーボを行うようにすることで、光ビームを、グルーブGではなくランドL上にオンさせることが可能になる。
Figure 0004811512
次に、選択部32−1,32−2及び選択部42(図6)の処理の詳細、及び遅延時間t(図11)の具体的な値について説明する。
まず、各選択部の処理について説明する。各選択部の処理は同様であるので、以下、選択部32−1を例にとって説明する。
上述したように、選択部32−1には、設定信号SE1,SE2と、対応するDPD信号生成部33により生成されるトラッキング誤差信号DPDとが入力される。なお、設定信号SE1,SE2は、それぞれハイ又はローのいずれかの論理値を取る信号であり、外部から設定される。
図13は、選択部32−1を構成する具体的な回路の例を示す図である。同図に示すように、選択部32−1は、第1のスイッチ回路32−1a、2値信号生成部32−1b、及び第2のスイッチ回路32−1cを有している。
第1のスイッチ回路32−1aは、位相進み検出信号PEDb及び位相遅れ検出信号PADbからなる位相差検出信号セットと、位相進み検出信号PEDn及び位相遅れ検出信号PADnからなる位相差検出信号セットとが入力されており、設定信号SE1の値に応じていずれか一方の位相差検出信号セットを出力する。具体的には、設定信号SE1がハイである場合に位相進み検出信号PEDb及び位相遅れ検出信号PADbからなる位相差検出信号セットを出力し、設定信号SE1がローである場合に位相進み検出信号PEDn及び位相遅れ検出信号PADnからなる位相差検出信号セットを出力する。
2値信号生成部32−1bは、設定信号SE2及びトラッキング誤差信号DPDに応じて、ハイ又はローのいずれかの論理値を取る2値信号DDPDを生成して出力する。具体的には、設定信号SE2の値がローである場合には、2値信号DDPDの値をローとする。一方、設定信号SE2の値がハイである場合には、トラッキング誤差信号DPDの値が+Δから−Δの範囲内にある場合に2値信号DDPDの値をハイ、そうでない場合に2値信号DDPDの値をローとする。なお、上記範囲の限界値+Δ(−Δ)はトラッキング誤差信号DPDの最大値(最小値)と0の間の任意の数値であり、予め2値信号生成部32−1bに設定される。
第2のスイッチ回路32−1cは、第1のスイッチ回路32−1aの出力と、位相進み検出信号PEDr及び位相遅れ検出信号PADrからなる位相差検出信号セットとが入力されており、2値信号DDPDの値に応じていずれか一方を出力する。具体的には、2値信号DDPDがローである場合に第1のスイッチ回路32−1aの出力を出力し、2値信号DDPDがハイである場合に位相進み検出信号PEDr及び位相遅れ検出信号PADrからなる位相差検出信号セットを出力する。第2のスイッチ回路32−1cの出力が、選択部32−1の出力(選択結果)となる。
図14に示した表は、設定信号SE1,SE2の値、トラッキング誤差信号DPDの値、2値信号DDPDの値、及び選択部32−1から出力される位相差検出信号セットの組み合わせをまとめたものである。同図にも示すように、以下では、設定信号SE2,SE1がそれぞれロー,ハイである場合を「強制通常モード」、設定信号SE2,SE1がともにローである場合を「強制通常遅延モード」、設定信号SE2,SE1がともにハイであり、かつトラッキング誤差信号DPDの値が+Δから−Δの範囲内にない場合を「通常モード」、設定信号SE2,SE1がそれぞれハイ,ローであり、かつトラッキング誤差信号DPDの値が+Δから−Δの範囲内にない場合を「通常遅延モード」、設定信号SE2がハイであり、かつトラッキング誤差信号DPDの値が+Δから−Δの範囲内にある場合を「ノイズ除去モード」と称する。
各モードは、次の基準に従って選択することが好適である。すなわち、光ディスク11や光学ドライブ装置1の状態に鑑みてノイズがあまり問題にならない場合や、トラックジャンプを伴って光ディスク11のサーチを行う場合には、設定信号SE2をローとし、「ノイズ除去モード」を用いないようにしてもよい。後述するように、常に「ノイズ除去モード」に設定していると、トラッキング誤差信号DPDの値が+Δから−Δの範囲内に制限されるが、設定信号SE2をハイとし、トラッキング誤差信号DPDの値によってモードが切り替わるようにし、かつ設定信号SE1の設定と合わせて使用すれば、このような制限がなくなりトラッキング誤差信号DPDをフルに用いることができるようになる。
また、こうすることで、少なくとも光ビームの照射位置がトラック中心にある場合、光検出器6の出力信号に重畳するノイズに起因して発生する、トラッキングサーボの精度劣化が抑制される。なお、一旦「ノイズ除去モード」になった場合、上述したようにトラッキング誤差信号DPDの値が+Δから−Δの範囲内に制限されるため、自動的にはその他のモードに戻ることはない。そこで、トラックジャンプを伴って光ディスク11のサーチを行う場合などには、設定信号SE2をローとすることで、強制的に「ノイズ除去モード」を解除する必要がある。
次に、遅延時間tの具体的な値について説明する。図11には位相進み後側出力信号PEROなどの時間的な幅(ノイズの影響がない状態での生存時間(ハイの継続時間))wを図示しているが、この幅wは、光ビームの照射位置がトラック中心から離れるほど大きくなる。トラッキング誤差信号DPDが図12に示したような信号となるのは、このためである。遅延時間tは、トラッキング誤差信号DPDの値が上述した限界値+Δ又は−Δとなっているときの上記幅w(以下、DPD限界値対応時間幅wと称する。)以上の値に設定することが好ましい。以下、その理由を説明する。
図15(a)は、常にノイズ除去モードの設定になっている場合のトラッキング誤差信号DPDを、図12と同様に描画した図である。また、図15(b)〜(d)はそれぞれ、光ビームの照射位置が図15(a)に示したA点〜C点にある場合の第3の論理信号X,位相進み後側出力信号PERO,遅延信号PEROd,及び位相進み検出信号PEDを示している。この例では、遅延時間t=wとしている。
光ビームの照射位置が図15(a)に示したA点にある場合、図15(b)に示すように、位相進み後側出力信号PEROを遅延時間t=w0だけ遅延させることにより得られる遅延信号PEROdの全体が、位相進み検出信号PEDに残っている。光ビームの照射位置が図15(a)に示したB点にある場合も同様であり、図15(c)に示すように、遅延信号PEROdの全体が、位相進み検出信号PEDに残る。
これに対し、光ビームの照射位置が図15(a)に示したC点にある場合、図15(d)に示すように、位相進み検出信号PEDに残るのは遅延信号PEROdの一部分のみである。この一部分の時間幅は、wに相当する。つまり、遅延信号PEROdの一部分が削られてしまうわけであるが、こうなる理由は、位相進み後側検出信号PERDを生成する際に、第3の論理信号Xの反転信号と遅延信号PEROdとの論理積を用いているからである(図9(b)参照)。結果として、光ビームの照射位置がB点を超えてトラック中心から離れても、位相進み検出信号PEDの時間幅wは、B点の位置での値以上に増えることはない。
次に、図16(a)は、図15(a)と同様にトラッキング誤差信号DPDを描画した図であるが、同図では、図15(a)に示したC点で通常遅延モードにあり、そこから図中に矢印Dで示した方向に光ビームの焦点位置が移動した場合を示している。図16(b)〜(d)はそれぞれ、光ビームの照射位置が図16(a)に示したA点〜C点にある場合の上記各信号を示している。この例でも、遅延時間t=wとしているが、t>wでも同様な結果となる。遅延時間tを大きくしすぎると、図11から分かるように、ノイズが完全に除去できない場合が出てくるため、できる限り上述の限界値Δを小さくし、遅延時間tを小さくできるようにすれば、ノイズ除去の割合が大きくなる。ただし、様々なオフセット成分やノイズの影響でトラッキング誤差信号DPDは、トラッキングサーボオンの状態でもトラック中心からずれた状態になりうるため、このずれによるトラッキング誤差信号DPDの変動分が限界値Δより大きくなると、十分にノイズ除去の効果が現れない。よって、限界値Δをあまり小さくしすぎることもできない。
図16(d)に示すように、光ビームの照射位置が図16(a)に示したC点にある場合、遅延信号PEROdの全体が、位相進み検出信号PEDに残っている。これは、通常遅延モードでは、遅延信号PEROdがそのまま位相進み検出信号PEDに残るためである(図9(a)参照)。結果として、光ビームの照射位置がC点からB点に近づく際、位相進み検出信号PEDの時間幅wはトラック中心からの距離に比例して減少する。
光ビームの照射位置がちょうどB点に達したとき、通常遅延モードでは、位相進み検出信号PEDの値はちょうどwとなる。B点では、通常遅延モードからノイズ除去モードに切り替わることになるが、ノイズ除去モードに切り替わっても位相進み検出信号PEDの値はwであって変化しない(図16(c)参照)。つまり、通常遅延モードでの位相進み検出信号PEDの値と、ノイズ除去モードでの位相進み検出信号PEDの値は連続している。
光ビームの照射位置がさらにトラック中心に近づく場合には、各信号の値は図16(b)のようになるが、これは図15(a)を参照しながら説明したものと同様であるので、詳しい説明を省略する。
次に、図17(a)は、図16(a)と同様にトラッキング誤差信号DPDを描画した図である。同図においても、図16(a)と同様、図15(a)に示したC点で通常遅延モードにあり、そこから図中に矢印Dで示した方向に光ビームの焦点位置が移動した場合を示している。図17(b)〜(d)はそれぞれ、光ビームの照射位置が図17(a)に示したA点〜C点にある場合の上記各信号を示している。この例では、遅延時間t=w/2としている。
光ビームの照射位置が図17(a)のC点にある場合の各信号の値は図17(d)のようになるが、これは図16(d)を参照しながら説明したものと同様であるので、詳しい説明を省略する。
光ビームの照射位置がちょうどB点に達したとき、通常遅延モードでの位相進み検出信号PEDの値は、上述の通りちょうどwとなる。しかし、ノイズ除去モードに切り替わった後、図17(c)に示すように、位相進み検出信号PEDの値はw/2に変化する。つまり、この場合の位相進み検出信号PEDの値は、B点においてWからw/2に不連続に変化することになる。
位相進み検出信号PEDの値が、このように不連続に変化することは好ましくない。この不連続な変化は、遅延時間tをDPD限界値対応時間幅wより小さい値としたために生じたものである。したがって、遅延時間tは、位相進み検出信号PEDの値の不連続を生じないよう、DPD限界値対応時間幅w以上の値とすることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態による光学ドライブ装置1によれば、ノイズ除去モードとしている場合には、光検出器の出力信号に重畳するノイズが、位相差信号に現れることを防止できる。したがって、ノイズ除去モードで行うトラッキングサーボでは、光検出器の出力信号に重畳するノイズに起因する精度劣化が抑制される。
また、ノイズ除去モードの他にもノイズを残す各種のモードを設け、設定信号及びトラッキング誤差信号DPDに応じてモードを切り替え可能としたので、ノイズ除去と大きな値を有するトラッキング誤差信号DPDとを必要に応じて使い分けることが可能になっている。
さらに、遅延時間tをDPD限界値対応時間幅w以上の値とすることで、位相差信号に不連続が生ずることを防止できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、上記実施の形態において、ハイとローを入れ替えて用いてもよい。この場合には、上記実施の形態において説明した各論理回路については、ハイとローを入れ替えたことに伴う入れ替えが行われる。また、遅延させる方法としては、2値信号DA、DB(もしくは2値化される前の信号)を遅延させた信号に基づいて同様に生成される信号と遅延のない論理信号Xを用いて位相差信号を生成してもよい。
1 光学ドライブ装置
2 レーザ光源
3 光学系
4 対物レンズ
5 アクチュエータ
6 光検出器
7 処理部
8 CPU
11 光ディスク
21 回折格子
22 ビームスプリッタ
23 コリメータレンズ
24 1/4波長板
25 センサレンズ
31−1,31−2,41 位相差検出部
32−1,32−2,42 選択部
32−1a 第1のスイッチ回路
32−1b 2値信号生成部
32−1c 第2のスイッチ回路
33,43 DPD信号生成部
34−1,34−2,44 位相差信号生成部
35 加算部
36,46 LPF
50 2値信号生成部
51 論理信号生成部
51a,51c,51d NAND回路
51b,55a,55b,57a,57b OR回路
52,55,57 位相差検出信号生成部
52a,52b ExOR回路
53 位相差出力信号生成部
53a〜53d,56a〜56d AND回路
54 遅延信号生成部
56 位相検出準備信号生成部
61〜63 受光面
61A〜61D,62A,62B,63A,63B 受光領域
71 トラッキング誤差信号生成部
72 トラッキングサーボ部
DA,DB,DDPD 2値信号
DPD トラッキング誤差信号
L ランド
M 符号
G グルーブ
61A〜I61D 光検出器の出力信号
NAND 第1の論理信号
OR 第2の論理信号
X 第3の論理信号
P( ) 位相差信号
PAD,PADb,PADn,PADr 位相遅れ検出信号
PAFD 位相遅れ前側検出信号
PAFO 位相遅れ前側出力信号
PAFOd 位相遅れ前側出力信号の遅延信号
PARD 位相遅れ後側検出信号
PARO 位相遅れ後側出力信号
PAROd 位相遅れ後側出力信号の遅延信号
PED,PEDb,PEDn,PEDr 位相進み検出信号
PEFD 位相進み前側検出信号
PEFO 位相進み前側出力信号
PEFOd 位相進み前側出力信号の遅延信号
PERD 位相進み後側検出信号
PERO 位相進み後側出力信号
PEROd 位相進み後側出力信号の遅延信号
RF RF信号
SE1,SE2 設定信号
t 遅延時間
DPD限界値対応時間幅

Claims (6)

  1. 光ディスクの記録面に対し、光ビームを照射する光学系と、
    複数の受光領域に分割され、前記光ビームの前記記録面からの反射光の受光量を示す信号を受光領域ごとに出力する光検出器と、
    前記複数の受光領域のうちの少なくとも一つに対応する前記光検出器の出力信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる第1の信号と、前記複数の受光領域のうちの他の少なくとも一つに対応する前記光検出器の出力信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる第2の信号とを生成する信号生成手段と、
    前記第2の信号に対する前記第1の信号の位相の進み量を示す位相進み出力信号を所定時間遅延させてなる第1の遅延信号と、
    前記第1の信号と前記第2の信号とがともにハイである場合にローとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがローである場合にハイとなる第1の論理信号がハイからローに変化するタイミングでハイに変化し、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とがともにローである場合にローとなる第2の論理信号がハイからローに変化するタイミングでローに変化する第3の論理信号と
    に基づいて位相進み検出信号を生成するとともに、
    前記第2の信号に対する前記第1の信号の位相の遅れ量を示す位相遅れ出力信号を所定時間遅延させてなる第2の遅延信号と、
    前記第3の論理信号と
    に基づいて位相遅れ検出信号を生成する第1の位相差検出信号生成手段と、
    前記位相進み検出信号及び前記位相遅れ検出信号に基づいて、前記第1の信号と前記第2の信号との位相差を示す位相差信号を生成し、該位相差信号に基づいてDPD信号を生成するDPD信号生成手段とを備えることを特徴とする光学ドライブ装置。
  2. 前記位相進み出力信号は、
    前記第1の信号がローであり、かつ前記第3の論理信号がハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み後側出力信号と、
    前記第1の信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み前側出力信号とを含み、
    前記第1の遅延信号は、
    前記位相進み後側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相進み後側遅延信号と、
    前記位相進み前側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相進み前側遅延信号とからなり、
    前記位相進み検出信号は、
    前記位相進み後側遅延信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み後側検出信号と、前記位相進み前側遅延信号と前記第3の論理信号とがともにハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相進み前側検出信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号であり、
    前記位相遅れ出力信号は、
    前記第2の信号がローであり、かつ前記第3の論理信号がハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ後側出力信号と、
    前記第2の信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ前側出力信号とを含み、
    前記第2の遅延信号は、
    前記位相遅れ後側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相遅れ後側遅延信号と、
    前記位相遅れ前側出力信号を前記所定時間遅延させてなる位相遅れ前側遅延信号とからなり、
    前記位相遅れ検出信号は、
    前記位相遅れ後側遅延信号がハイであり、かつ前記第3の論理信号がローである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ後側検出信号と、前記位相遅れ前側遅延信号と前記第3の論理信号とがともにハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる位相遅れ前側検出信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学ドライブ装置。
  3. 前記位相進み後側検出信号、前記位相進み前側検出信号、前記位相遅れ後側検出信号、及び前記位相遅れ前側検出信号を用いずに、位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号を生成する第2の位相差検出信号生成手段と、
    前記DPD信号の値に応じて、前記第1の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号と、前記第2の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号とのいずれかを選択する選択手段とをさらに備え、
    前記DPD信号生成手段は、前記選択手段により選択された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号に基づいて、前記位相差信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の光学ドライブ装置。
  4. 前記選択手段は、前記DPD信号の値が所定の範囲内にあるか否かに応じて、前記第1の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号と、前記第2の位相差検出信号生成手段により生成された位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号とのいずれかを選択し、
    前記所定時間は、前記DPD信号の値が前記所定の範囲の限界値である場合の、前記位相進み出力信号又は前記位相遅れ出力信号のノイズの影響がない状態での生存時間以上の値であることを特徴とする請求項3に記載の光学ドライブ装置。
  5. 前記光検出器は、第1〜第4の受光領域に分割された4分割光検出器であり、
    前記第1の信号は、前記第1及び第2の受光領域それぞれに対応する前記光検出器の2つの出力信号の加算信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号であり、
    前記第2の信号は、前記第3及び第4の受光領域それぞれに対応する前記光検出器の2つの出力信号の加算信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる信号であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学ドライブ装置。
  6. 光ディスクの記録面に対し、光ビームを照射する光学系と、
    第1乃至第4の受光領域に分割され、前記光ビームの前記記録面からの反射光の受光量を示す信号を受光領域ごとに出力する光検出器と、
    それぞれ前記第1乃至第4の受光領域に対応する前記光検出器の出力信号が所定値以上である場合にハイとなり、そうでない場合にローとなる第1乃至第4の信号を生成する信号生成手段と、
    前記第1の信号と、前記第2の信号とに基づいて位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号を生成する第1の位相差検出手段と、
    前記第3の信号と、前記第4の信号とに基づいて位相進み検出信号及び位相遅れ検出信号を生成する第2の位相差検出手段と、
    前記第1の位相差検出手段により生成される位相進み検出信号及び前記位相遅れ検出信号と、前記第2の位相差検出手段により生成される位相進み検出信号及び前記位相遅れ検出信号とに基づいてDPD信号を生成するDPD信号生成手段とを備え、
    前記第1及び第2の位相差検出手段はそれぞれ、
    前記第2及び第4の信号のうちの対応する信号に対する、前記第1及び第3の信号のうちの対応する信号の位相の進み量を示す位相進み出力信号を所定時間遅延させてなる第1の遅延信号と、
    前記第1の信号と前記第2の信号とがともにハイである場合にローとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがローである場合にハイとなる第1の論理信号がハイからローに変化するタイミングでハイに変化し、前記第1の信号と前記第2の信号とのいずれかがハイである場合にハイとなり、前記第1の信号と前記第2の信号とがともにローである場合にローとなる第2の論理信号がハイからローに変化するタイミングでローに変化する第3の論理信号と
    に基づいて位相進み検出信号を生成するとともに、
    前記第2及び第4の信号のうちの対応する信号に対する、前記第1及び第3の信号のうちの対応する信号の位相の遅れ量を示す位相遅れ出力信号を所定時間遅延させてなる第2の遅延信号と、
    前記第3の論理信号と
    に基づいて位相遅れ検出信号を生成する第1の位相差検出信号生成手段を有する
    ことを特徴とする光学ドライブ装置。
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