JP2011159352A - 光ピックアップ装置および光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2層および多層光ディスクの記録再生においてフォーカス誤差信号とトラッキング誤差信号ともに他層からの迷光の影響を受けず、安定したサーボ信号、高S/Nの再生信号を得ることが出来る光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】2層および多層光ディスクからの反射光を回折格子により複数の領域に分割する。回折格子の中心を通り、ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、中央領域を除く片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する受光部を結線し、もう片側も同様に結線し、信号を検出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光ピックアップ装置および光ディスク装置に関する発明である。
本技術分野の背景技術として、例えば特開2006−344344号公報(特許文献1)がある。本公報には課題として「複数の記録層を有する光ディスクから所望の信号を精度良く取得する」と記載があり、解決手段として「光源ユニット51から出射されたP偏光の光ビームは、光ディスク15で反射され、S偏光となってレンズ61に入射する。そして1/4波長板62、63では、いずれも、光軸の+X側に入射した光ビーム+1/4波長の光学的位相差が付与され。−X側に入射した光ビームに−1/4波長の光学位相差が与えられる。これにより、1/4波長板63を介した信号光はS偏光、迷光はP偏光となり、偏光光学素子64では信号光のみが透過する。」と記載されている。
また、例えば非特許文献1には課題として「2層ディスクを記録/再生するとき、目的の層とは異なる層から反射した光がある他層迷光がフォトディテクタに入射するとTE信号にオフセットが生じる。このため、他層迷光対策のない従来の構成では、2層ディスクでのTE信号のオフセットが単層の場合に比べ大きくなり、安定な制御が妨げられる。」と記載があり、解決手段として「トラッキング用フォトディテクタを他層迷光のない領域に配置する」と記載されている。また、その構成については特開2004−281026(特許文献2)においても記載されている。
特開2006−344344公報(第26頁、図3、図5) 特開2004−281026(第71頁、図22、図24、図25)
電子情報通信学会 信学技報CPM2005−149(2005−10)(第33頁、図4、図5)
光ピックアップ装置は、一般に光ディスク内にある所定の記録トラック上に正しくスポットを照射するため、フォーカス誤差信号の検出により対物レンズをフォーカス方向に変位させてフォーカス方向に調整が行われる他、トラッキング誤差信号を検出して対物レンズをディスク状記録媒体の半径方向へ変位させてトラッキング調整が行われる。これらのサーボ信号により対物レンズの位置制御が行われる。
上記サーボ信号のうち、トラッキング誤差信号については、記録層が2層存在する2層ディスクとなることで大きな課題がある。2層ディスクでは、目的の記録層を反射した信号光の他に目的でない記録層を反射した迷光が同じ受光部に入射する。受光部に信号光と迷光が入射すると、2つの光ビームが干渉し、その変動成分がトラッキング誤差信号に検出されてしまうのである。
この問題に対し、特許文献1では、光ディスクで反射した光ビームを集光レンズで絞り、2枚の1/4波長板と偏光光学素子を透過させて広がった光を集光レンズで絞ることで、迷光を検出器に入射させない構成としている。そのため、検出光学系が複雑となり光ピックアップ装置のサイズが大きくなるという課題がある。
非特許文献1(特許文献2)では、フォーカス用光検出器の周囲に生じるフォーカス用光ビームの他層からの迷光の外側にトラッキング用受光部を配置する構成にすることで変動成分のない信号を検出している。ところが、他層からの迷光の外側に受光部を配置する構成は、光検出器のサイズが大きくなることに伴うピックアップ装置のサイズの課題やコストの課題が発生する。
本発明は、複数の情報記録面を有する情報記録媒体を記録再生する場合に、安定したサーボ信号および高S/Nの再生信号を得ることが可能でかつ小型化可能な光ピックアップ装置およびこれを搭載した光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記目的は、一例として、特許請求の範囲に記載の発明によって達成できる。
本発明によれば複数の情報記録面を有する情報記録媒体を記録/再生する場合に、安定したサーボ信号および高S/Nの再生信号を得ることが可能でかつ小型化可能な光ピックアップ装置およびこれを搭載した光ディスク装置を提供することができる。
実施例1における本発明の光学系を説明する図である。 実施例1における本発明の回折格子を示す図である。 実施例1における本発明の受光部を示す図である。 実施例1における2層ディスクを記録/再生時の迷光の形状(検出器上)を示す図である。 実施例1における本発明の他の回折格子を示す図である。 実施例1における本発明の他の受光部を示す図である。 実施例2における本発明の受光部を示す図である。 実施例2における本発明の他の受光部を示す図である。 実施例3における本発明の受光部を示す図である。 実施例3における本発明の他の受光部を示す図である。 実施例4における本発明の受光部を示す図である。 実施例4における本発明の他の受光部を示す図である。 実施例5における本発明の回折格子を示す図である。 実施例5における本発明の受光部を示す図である。 実施例5における2層ディスクを記録/再生時の迷光の形状(検出器上)を示す図である。 実施例5における本発明の他の回折格子を示す図である。 実施例5における本発明の他の受光部を示す図である。 実施例6における本発明の受光部を示す図である。 実施例6における本発明の他の受光部を示す図である。 実施例7における光学的再生装置を説明する図である。 実施例8における光学的記録再生装置を説明する図である。
図1は本発明の第1の実施例に係る光ピックアップ装置の光学系を示したものである。ここではBD(Blu−ray Disc)について説明するが、DVD(Digital Versatile Disc)や他の記録方式であってもなんら構わない。なお、以下の説明において、光ディスクの層には、記録型光ディスクにおける記録層や、再生専用の光ディスクの再生層が含まれる。
半導体レーザ50からは、波長略405nmの光ビームが発散光として出射される。半導体レーザ50から出射した光ビームはビームスプリッタ52を反射する。なお一部の光ビームはビームスプリッタ52を透過しフロントモニタ53に入射する。一般的に記録型の光ディスクに情報を記録する場合には、光ディスクの情報記録面(記録層)に所定の光量を照射させるため、半導体レーザの光量を高精度に制御する必要がある。このため、フロントモニタ53は記録型の光ディスクに信号を記録する際に、半導体レーザ50の光量の変化を検出し、半導体レーザ50の駆動回路(図示せず)にフィードバックされる。これにより光ディスク上の光量をモニタすることが可能となる。
ビームスプリッタ52を反射した光ビームはコリメートレンズ51により略平行な光ビームに変換される。コリメートレンズ51を透過した光ビームはビームエキスパンダ54に入射する。ビームエキスパンダ54は、光ビームの発散・収束状態を変えることで、光ディスクのカバー層の厚み誤差による球面収差を補償することに使用される。ビームエキスパンダ54を出射した光ビームは立ち上げミラー55を反射、1/4波長板56を透過後、アクチュエータ5に搭載された対物レンズ2により光ディスク上に集光される。
光ディスクを反射した光ビームは、対物レンズ2、1/4波長板56、立ち上げミラー55、ビームエキスパンダ54、コリメートレンズ51、ビームスプリッタ52を透過し、回折格子11に入射する。回折格子11により光ビームは複数の領域に分割されて、領域ごとにそれぞれ異なった方向に進行し、光検出器10上に焦点を結ぶ。光検出器10上には複数の受光部が形成されており、それぞれの受光部には回折格子11によって分割された光ビームが照射される。受光部に照射された光量に応じて光検出器10から電気信号が出力され、これらの出力を演算して再生信号であるRF信号やフォーカス誤差信号やトラッキング誤差信号が生成される。
ここで、最初にトラッキング誤差信号検出について説明を行う。一般的なトラッキング誤差信号検出方法として、ディスク上に3つの光ビームを照射する3ビーム差動プッシュプル方式(DPP:Differential Push Pull方式)が知られている。この3ビームDPP方式は、回折格子によって光ビームをメインビーム(0次回折光)とサブビーム+1次回折光、サブビーム−1次回折光に分割し、ディスク上に3つのスポットを形成する。このとき、3つのスポットのディスク反射光を検出し、メインビーム(0次回折光)から得られるメインプッシュプル(MPP)信号とサブビーム+1次回折光とサブビーム−1次回折光から得られるサブプッシュプル(SPP)信号を以下の演算を行うことで対物レンズの変位に伴うDC成分を低減した3ビームDPP信号を検出している。
Figure 2011159352

なお、kはメインビームとサブビームの光量比を補正する係数である。
ところが、3ビームDPP方式は2層およびそれ以上の記録層を有する光ディスクを再生した場合に問題が発生する。これについて最も簡単な2層ディスクで説明を行う。
2層ディスクは記録層が2層存在する光ディスクであり、それぞれの記録層で反射光が発生する。このため、2層ディスクでは光ビームは光ディスクによって2つに分離され、2つの光路を辿って検出器に入射する。例えば片方の層に焦点を合わせた場合、その光ビームは検出器面上にスポット(信号光)を形成し、もう片方の層を反射した光ビーム(迷光)が検出器上にぼけた状態で入射する。この時、検出器上ではそれぞれの層を反射した信号光と迷光とが検出器面上で重なり合い、干渉が発生する。本来、周波数の同じレーザを出射したビームは時間的に変化しないが、光ディスクの回転により層の間隔が変化するため、2つの光の位相関係が時間的に変化し、トラッキング誤差信号であるDPP信号の変動を引き起こす。この3ビームDPP信号の変動は主にSPP信号に大きく起因している。これは、メインビーム(0次回折光)とサブビーム+1次回折光とサブビーム−1次回折光の光量比が一般的に10:1:1〜20:1:1であり、メインビームに対してサブビームの光量が小さいため、サブビームの信号光とメインビームの迷光との干渉が光量の小さいサブビームの信号光に対して大きく発生してしまうのである。これにより、SPP信号が大きく変動してしまい、結果としてトラッキング誤差信号である3ビームDPP信号が大きく変動してしまうのである。トラッキング誤差信号の変動が発生すると、光ディスク上のスポットがトラックに沿って追従できなくなり、主に記録/再生性能劣化の問題が起こる。
この問題に対し、非特許文献1(特許文献2)では光ディスク上に1つのスポットを形成し、その反射光を複数の領域に分けることで信号光と迷光を分離して検出している。これによりトラッキング誤差信号を検出する受光部に迷光が入射しないため、安定したトラッキング誤差信号を検出することが可能となっている。しかし、フォーカス誤差信号検出用受光部の周囲に生じるフォーカス用光ビームの迷光の外側にトラッキング誤差信号検出用光受光部を配置する構成にしているため、光検出器のサイズが大きくなることに伴うピックアップ装置のサイズの課題やコストの課題が発生する。さらに、迷光の外側で信号光を検出する構成は、多層ディスクにはさらに不利な構成となる。
これに対し本実施例では、迷光の内側で信号光を検出する構成とするため、2層だけでなく多層ディスクに容易に対応することが可能である。
図2は、本実施例の回折格子11の形状を示している。実線は領域の境界線を示し、2点鎖線はレーザ光の光ビームの外形を示し、斜線部は光ディスクのトラックによって回折された0次回折光と±1次回折光との干渉領域(プッシュプルパターン)を示している。回折格子11は、ディスク上のトラックを回折した回折光の0次回折光のみが入射する領域De、Df、Dg、Dh(領域A)と、回折光の0次回折光、±1次光が入射する領域Da、Db、Dc、Dd(領域B)と、領域Di(領域C)で形成されている。
回折格子11の分光比は例えば0次光:+1次光:−1次光=0:7:3であるとする。光検出器10は、図3のようなパターンになっている。なお、図中において信号光を黒点で示している。ここで、回折格子11の領域Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh、Diを回折した+1次光はそれぞれ、図3に示す光検出器の受光部a1、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、i1に入射する。また、領域Da、Db、Dc、Ddを回折した−1次光は、フォーカス誤差信号検出用の受光部r、s、t、u、vに入射し、領域De、Df、Dg、Dhを回折した−1次光はそれぞれ、受光部e2、f2、g2、h2に入射する。受光部a1とb1とe1とf1、c1とd1とg1とh1が結線されており、受光部a1とb1とe1とf1、c1とd1とg1とh1に入射した光ビームはそれぞれ信号A、Bの電気信号に変換される。本実施例における光ピックアップ装置は、受光部a1とb1とe1とf1、c1とd1とg1とh1を結線することを大きな特徴としている。
また、受光部i1、r、s、t、u、v、e2、f2、g2、h2に入射した光ビームはそれぞれI1、R、S、T、U、V、E、F、G、Hの電気信号に変換される。これらの電気信号を以下の演算を行うことでフォーカス誤差信号(FES)、トラッキング誤差信号(TES)、RF信号を生成する。
Figure 2011159352

なお、ktは対物レンズが変位した際にトラッキング誤差信号でDC成分を発生させないようにする係数である。ここで、フォーカス誤差検出方式はナイフエッジ方式である。
図4に2層ディスク記録/再生時の信号光および他層からの迷光の関係を示す。(a)はL0記録/再生時、(b)はL1記録/再生時を示している。回折格子11のDi領域を回折した光ビーム以外は、受光部上で信号光と他層からの迷光が重なりあっていないことがわかる。ただし、受光部i1から検出された信号I1は、トラッキング誤差信号の検出に使用せず、再生信号の検出のみに用いているので迷光があっても実用上問題とならない。本実施例では、回折格子に入射した光ビームのうち、回折格子領域De、Df、Dg、Dh(領域A)に入射した光ビームは、受光部をディスク半径方向に相当する方向に並べることで、他層からの迷光をディスク接線方向に避けている。またDa、Db、Dc、Dd(領域B)に入射した光ビームは、受光部をディスク接線方向に相当する方向に並べることで、他層からの迷光をディスク半径方向に避けている。
本実施例のように、他層からの迷光を受光部の外側に配置することで、信号光と迷光の重なりを無くし、信号光と迷光の干渉による変動がないトラッキング誤差信号を検出することができる。また、他層からの迷光を外側に配置することから光検出器を小型にすることが可能となる。
次に本実施例の大きな特徴である信号検出方法について説明を行う。光ピックアップ装置では、再生信号であるRF信号のS/Nの観点から、光検出器のRF信号検出用のアンプ数を減らす課題がある。光検出器では、電気信号に変換する際に信号の増幅に伴ったノイズ成分が発生する。このため、光検出器のRF信号検出用のアンプ数が増加すると、アンプ数に応じたノイズが発生する。このノイズが再生性能を劣化させる。特に、多層ディスクなどでは、光ディスクから反射する光量が小さくなるため、ノイズを低減することは非常に重要となる。このため、本実施例では受光部a1とb1とe1とf1、c1とd1とg1とh1を結線し、結線した信号をアンプすることでアンプ数を低減し、その結果、ノイズを低減している。しかし、例えば本実施例とは異なり、回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線しても同様のS/Nが得られることは容易に類推できる。そこで、本実施例のもう一つの効果について説明を行う。本実施例では、再生性能を重視するため回折格子11の分光比を0次光:+1次光:−1次光=0:7:3とした。この場合には、−1次光は+1次光に対し、光量が小さいことから外乱や回折格子の領域間の分光比ずれや受光部の受光感度ずれに弱い。このため、トラッキング誤差信号において係数ktを小さくしたい要求がある。しかし、例えば同じS/Nを確保するために回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線すると同じ領域の信号成分をさらに差引くひつようがあるため、係数ktは大きくなってしまう。これでは再生性能は満足するもののトラッキング誤差信号性能が劣化してしまうことが懸念される。それに対し、本実施例は、回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線していることから回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線する場合に比べ、係数ktが小さくなる。これにより、安定したトラッキング誤差信号が得られるのである。
以上のように本実施例における光ピックアップ装置は、回折格子の中心を通り、ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、中央領域を除く片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する受光部を結線し、もう片側も同様に結線することでS/Nを向上することが可能となっている。
本実施例では、回折格子11は図2で説明を行ったが図5(a)、(b)のようなパターンであっても同様の効果が得られることは言うまでもない。また本実施例では、回折格子領域DaとDb、DcとDdを分割したが、分割しなくとも同様の効果が得られることは言うまでもない。また、図3の受光部e1とf1、g1とh1は受光部を結線したが、必ずしも2つの受光部に分ける必要はなく、1つの受光部であっても問題ない。また、図3の受光部パターンは一例であり、例えば図6に示すような受光部パターンであっても良い。加えて、本実施例ではトラッキング誤差信号の受光部に入射する迷光を避ける構成としたが、例えば、トラッキング誤差信号の受光部に迷光が入射した構成であっても、本実施例のように受光部を結線することでS/Nを向上している構成であれば、本実施例と同様であることは言うまでもない。
さらに、本実施例では回折格子11はビームスプリッタ透過後に配置したが、回折格子11を偏光回折格子とし、ビームスプリッタ透過前に配置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。また、球面収差補正方式については限定されないことは言うまでもない。さらに、回折格子の分光比は一例であって、例えば0次光:+1次光:−1次光=0:1:1であっても良いことは言うまでもない。また、トラッキング誤差信号のDPD方式については説明しなかったが例えば、−1次光の信号E、F、G、Hの位相差から検出しても良い。さらに、光ピックアップ装置の出力ピン数の観点から受光部e2とf2、g2とh2を結線しても良い。また、Di領域を回折した−1次光については説明しなかったが例えば、Di領域を回折した−1次光を検出する受光部Di2を配置し、Di1と結線することで、RF信号検出用のアンプ数を増やさずに再生信号に加算しても良いことは言うまでもない。また、本実施例は回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線することが特徴であるため、例えば図3の場合には受光部e1とf1、g1とh1を同じ受光部で検出しても良いし、図7の場合には受光部a1とb1、c1とd1を同じ受光部で検出しても良い。
図7は本発明の第2の実施例に係る光ピックアップ装置の光検出器の受光部を示したものである。実施例1との違いは受光部の結線方法が異なることであり、それ以外は実施例1と同様の構成である。
ここで、図2に示す回折格子11の領域Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh、Diを回折した+1次光はそれぞれ、図7に示す光検出器の受光部a1、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、i1に入射する。また、領域Da、Db、Dc、Ddを回折した−1次光は、フォーカス誤差信号検出用の受光部r、s、t、u、vに入射し、領域De、Df、Dg、Dhを回折した−1次光はそれぞれ、受光部e2、f2、g2、h2に入射する。
受光部a1とb1とg1とh1、c1とd1とe1とf1は結線されており、受光部a1とb1とg1とh1、c1とd1とe1とf1に入射した光ビームはそれぞれ信号A、Bの電気信号に変換される。また、受光部i1、r、s、t、u、v、e2、f2、g2、h2に入射した光ビームはそれぞれI1、R、S、T、U、V、E、F、G、Hの電気信号に変換される。これらの電気信号を以下の演算を行うことでフォーカス誤差信号(FES)、トラッキング誤差信号(TES)、RF信号を生成する。
Figure 2011159352

なお、ktは対物レンズが変位した際にトラッキング誤差信号でDC成分を発生させないようにする係数である。ここで、フォーカス誤差検出方式はナイフエッジ方式である。
なお、本実施例における光ピックアップ装置は実施例1と検出器上でのスポットが同様の配置であるため、回折格子11の領域Diを回折した光ビーム以外は、2層ディスク記録/再生時の他層からの迷光が受光部に入射しない。ただし、受光部i0から検出された信号I0は、トラッキング誤差信号の検出に使用せず、再生信号に用いているので迷光があっても実用上問題とならない。
本実施例における光ピックアップ装置は、実施例1とは結線方法が異なっており、受光部a1とb1とg1とh1、c1とd1とe1とf1は結線し、結線した信号をアンプすることでアンプ数を低減し、その結果ノイズを低減している。
以上のように本実施例における光ピックアップ装置は、ディスク上のトラックを回折した回折光の0次回折光のみが入射する回折格子領域Aと、回折光の0次回折光、±1次光が入射する回折格子領域Bを回折格子の中心を通り、ディスク接線方向に伸びる分割線で分割し、領域Aの片側と分割線に対して反対側の領域Bを回折した光ビームを検出する受光部を結線することでS/Nを向上することが可能となっている。また実施例1同様に本実施例は、回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線していることから回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線する場合に比べ、係数ktが小さくなる。これにより、安定したトラッキング誤差信号が得られるのである。
本実施例では、回折格子11は図2で説明を行ったが図5(a)、(b)のようなパターンであっても同様の効果が得られることは言うまでもない。また本実施例では、回折格子領域DaとDb、DcとDdを分割したが、分割しなくとも同様の効果が得られることは言うまでもない。また、例えば、図7の受光部e1とf1、g1とh1は受光部を結線したが、必ずしも2つの受光部に分ける必要はなく、1つの受光部であっても問題ない。また、図7の受光部パターンは一例であり、例えば図8に示すような受光部パターンであっても良い。加えて、本実施例ではトラッキング誤差信号の受光部に入射する迷光を避ける構成としたが、例えば、トラッキング誤差信号の受光部に迷光が入射した構成であっても、本実施例のように受光部を結線することでS/Nを向上している構成であれば、本実施例と同様であることは言うまでもない。
さらに、本実施例では回折格子11はビームスプリッタ透過後に配置したが、回折格子11を偏光回折格子とし、ビームスプリッタ透過前に配置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。また、球面収差補正方式については限定されないことは言うまでもない。さらに、回折格子の分光比は一例であって、例えば0次光:+1次光:−1次光=0:1:1であっても良いことは言うまでもない。また、トラッキング誤差信号のDPD方式については説明しなかったが例えば、−1次光の信号E、F、G、Hの位相差から検出しても良い。さらに、光ピックアップ装置の出力ピン数の観点から受光部e2とf2、g2とh2を結線しても良い。また、Di領域を回折した−1次光については説明しなかったが例えば、Di領域を回折した−1次光を検出する受光部Di2を配置し、Di1と結線することで、RF信号検出用のアンプ数を増やさずに再生信号に加算しても良いことは言うまでもない。また、本実施例は回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線することが特徴であるため、例えば図7の場合には受光部e1とf1、g1とh1を同じ受光部で検出しても良いし、図8の場合には受光部a1とb1、c1とd1を同じ受光部で検出しても良い。
図9は本発明の第3の実施例に係る光ピックアップ装置の光検出器の受光部を示したものである。実施例1との違いは回折格子の分光比および受光部が異なることであり、それ以外は実施例1と同様の構成である。
回折格子11の領域Di以外の分光比は例えば0次光:+1次光:−1次光=0:7:3であり、領域Diは0次光:+1次光:−1次光=0:1:1とする。ここで、回折格子11の領域Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh、Diを回折した+1次光はそれぞれ、図9に示す光検出器の受光部a1、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、i1に入射する。また、領域Da、Db、Dc、Ddを回折した−1次光は、フォーカス誤差信号検出用の受光部r、s、t、u、vに入射し、領域De、Df、Dg、Dh、Diを回折した−1次光はそれぞれ、受光部e2、f2、g2、h2、i2に入射する。受光部a1とb1とe1とf1とi1、c1とd1とg1とh1とi2が結線されており、受光部a1とb1とe1とf1とi1、c1とd1とg1とh1とi2に入射した光ビームはそれぞれ信号A、Bの電気信号に変換される。本実施例における光ピックアップ装置は、受光部a1とb1とe1とf1とi1、c1とd1とg1とh1とi2を結線することを大きな特徴としている。
また、受光部r、s、t、u、v、e2、f2、g2、h2に入射した光ビームはそれぞれR、S、T、U、V、E、F、G、Hの電気信号に変換される。これらの電気信号を以下の演算を行うことでフォーカス誤差信号(FES)、トラッキング誤差信号(TES)、RF信号を生成する。
Figure 2011159352

なお、ktは対物レンズが変位した際にトラッキング誤差信号でDC成分を発生させないようにする係数である。ここで、フォーカス誤差検出方式はナイフエッジ方式である。
ここで、受光部a1とb1とe1とf1とi1、c1とd1とg1とh1とi2を結線することで、RF信号を生成するためのアンプ数を少なくすることができる。このように、アンプ数を少なくすることで、受光部に入射した光ビームを電気信号に変換する際に発生するノイズを低減することが可能となる。特に、多層ディスクなどでは、光ディスクから反射する光量が小さくなるため、ノイズを低減することは非常に重要となる。このため、本実施例における光ピックアップ装置は受光部を結線することでノイズを低減している。ここで、回折格子に入射する光に対して回折格子領域Diを回折した光ビームはそれ以外の領域を回折した光ビームよりも大きな割合の光量を検出する構成となっているが実用上問題とはならない。
なお、本実施例における光ピックアップ装置は検出器上でのスポットが実施例1とほとんど同様の配置であるため、回折格子11の領域Diを回折した光ビーム以外は、2層ディスク記録/再生時の他層からの迷光が受光部に入射しない。ただし、受光部i1、i2から検出された信号I1、I2は、トラッキング誤差信号の検出に使用するものの、3ビームDPP方式のように光量の小さい信号が光量の大きな迷光と干渉する訳ではないため、迷光があっても実用上問題とならない。
以上のように本実施例における光ピックアップ装置は、回折格子の中心を通り、ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、中央領域を除く片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する受光部と中央領域を回折した光ビームを検出する受光部を結線し、もう片側も同様に結線することでS/Nを向上することが可能となっている。また実施例1同様に本実施例は、回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線していることから回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線する場合に比べ、係数ktが小さくなる。これにより、安定したトラッキング誤差信号が得られるのである。
本実施例では、回折格子11は図2で説明を行ったが図5(a)、(b)のようなパターンであっても同様の効果が得られることは言うまでもない。また本実施例では、回折格子領域DaとDb、DcとDdを分割したが、分割しなくとも同様の効果が得られることは言うまでもない。また、例えば、図9の受光部e1とf1、g1とh1は受光部を結線したが、必ずしも2つの受光部に分ける必要はなく、1つの受光部であっても問題ない。また、図9の受光部パターンは一例であり、例えば図10に示すような受光部パターンであっても良い。加えて、本実施例ではトラッキング誤差信号の受光部に入射する迷光を避ける構成としたが、例えば、トラッキング誤差信号の受光部に迷光が入射した構成であっても、本実施例のように受光部を結線することでS/Nを向上している構成であれば、本実施例と同様であることは言うまでもない。
さらに、本実施例では回折格子11はビームスプリッタ透過後に配置したが、回折格子11を偏光回折格子とし、ビームスプリッタ透過前に配置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。また、球面収差補正方式については限定されないことは言うまでもない。さらに、回折格子の分光比は一例であって、例えば回折格子の全ての領域が0次光:+1次光:−1次光=0:1:1であっても良いことは言うまでもない。また、トラッキング誤差信号のDPD方式については説明しなかったが例えば、−1次光の信号E、F、G、Hの位相差から検出しても良い。さらに、光ピックアップ装置の出力ピン数の観点から受光部e2とf2、g2とh2を結線しても良い。また、本実施例は回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線することが特徴であるため、例えば図9の場合には受光部e1とf1、g1とh1を同じ受光部で検出しても良いし、図10の場合には受光部a1とb1、c1とd1を同じ受光部で検出しても良い。
図11は本発明の第4の実施例に係る光ピックアップ装置の光検出器の受光部を示したものである。実施例1との違いは回折格子の分光比および受光部が異なることであり、それ以外は実施例1と同様の構成である。
回折格子11の領域Di以外の分光比は例えば0次光:+1次光:−1次光=0:7:3であり、領域Diは0次光:+1次光:−1次光=0:1:1とする。ここで、回折格子11の領域Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh、Diを回折した+1次光はそれぞれ、図11に示す光検出器の受光部a1、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、i1に入射する。また、領域Da、Db、Dc、Ddを回折した−1次光は、フォーカス誤差信号検出用の受光部r、s、t、u、vに入射し、領域De、Df、Dg、Dh、Diを回折した−1次光はそれぞれ、受光部e2、f2、g2、h2、i2に入射する。
受光部a1とb1とg1とh1とi1、c1とd1とe1とf1とi2は結線されており、受光部a1とb1とg1とh1とi1、c1とd1とe1とf1とi2に入射した光ビームはそれぞれ信号A、Bの電気信号に変換される。また、受光部r、s、t、u、v、e2、f2、g2、h2に入射した光ビームはそれぞれR、S、T、U、V、E、F、G、Hの電気信号に変換される。これらの電気信号を以下の演算を行うことでフォーカス誤差信号(FES)、トラッキング誤差信号(TES)、RF信号を生成する。
Figure 2011159352

なお、ktは対物レンズが変位した際にトラッキング誤差信号でDC成分を発生させないようにする係数である。ここで、フォーカス誤差検出方式はナイフエッジ方式である。
ここで、受光部a1とb1とh1とg1とi1、c1とd1とe1とf1とi2を結線することで、RF信号を生成するためのアンプ数を少なくすることができる。このように、アンプ数を少なくすることで、受光部に入射した光ビームを電気信号に変換する際に発生するノイズを低減することが可能となる。特に、多層ディスクなどでは、光ディスクから反射する光量が小さくなるため、ノイズを低減することは非常に重要となる。このため、本実施例における光ピックアップ装置は受光部を結線することでノイズを低減している。ここで、回折格子に入射する光に対して回折格子領域Diを回折した光ビームはそれ以外の領域を回折した光ビームよりも大きな割合の光量を検出する構成となっているが実用上問題とはならない。
なお、本実施例における光ピックアップ装置は検出器上でのスポットが実施例1とほとんど同様の配置であるため、回折格子11の領域Diを回折した光ビーム以外は、2層ディスク記録/再生時の他層からの迷光が受光部に入射しない。ただし、受光部i1、i2から検出された信号I1、I2は、トラッキング誤差信号の検出に使用するものの、3ビームDPP方式のように光量の小さい信号光が光量の大きな迷光と干渉する訳ではないため、迷光があっても実用上問題とならない。
以上のように本実施例における光ピックアップ装置は、ディスク上のトラックを回折した回折光の0次回折光のみが入射する回折格子領域Aと、回折光の0次回折光、±1次光が入射する回折格子領域Bを回折格子の中心を通り、ディスク接線方向に伸びる分割線で分割し、領域Aの片側と分割線に対して反対側の領域Bを回折した光ビームを検出する受光部を結線することでS/Nを向上することが可能となっている。また実施例1同様に本実施例は、回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線していることから回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線する場合に比べ、係数ktが小さくなる。これにより、安定したトラッキング誤差信号が得られるのである。
本実施例では、回折格子11は図2で説明を行ったが図5(a)、(b)のようなパターンであっても同様の効果が得られることは言うまでもない。また本実施例では、回折格子領域DaとDb、DcとDdを分割したが、分割しなくとも同様の効果が得られることは言うまでもない。また、例えば、図11の受光部e1とf1、g1とh1は受光部を結線したが、必ずしも2つの受光部に分ける必要はなく、1つの受光部であっても問題ない。また、図11の受光部パターンは一例であり、例えば図12に示すような受光部パターンであっても良い。加えて、本実施例ではトラッキング誤差信号の受光部に入射する迷光を避ける構成としたが、例えば、トラッキング誤差信号の受光部に迷光が入射した構成であっても、本実施例のように受光部を結線することでS/Nを向上している構成であれば、本実施例と同様であることは言うまでもない。
さらに、本実施例では回折格子11はビームスプリッタ透過後に配置したが、回折格子11を偏光回折格子とし、ビームスプリッタ透過前に配置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。また、球面収差補正方式については限定されないことは言うまでもない。さらに、回折格子の分光比は一例であって、例えば回折格子の全ての領域が0次光:+1次光:−1次光=0:1:1であっても良いことは言うまでもない。また、トラッキング誤差信号のDPD方式については説明しなかったが例えば、−1次光の信号E、F、G、Hの位相差から検出しても良い。さらに、光ピックアップ装置の出力ピン数の観点から受光部e2とf2、g2とh2を結線しても良い。また、本実施例は回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線することが特徴であるため、例えば図11の場合には受光部e1とf1、g1とh1を同じ受光部で検出しても良いし、図12の場合には受光部a1とb1、c1とd1を同じ受光部で検出しても良い。
図14は本発明の第5の実施例に係る光ピックアップ装置の光検出器の受光部を示したものである。実施例1との違いは回折格子および受光部が異なることであり、それ以外は実施例1と同様の構成である。
図13は、回折格子11の形状を示している。実線は領域の境界線を示し、2点鎖線はレーザ光の光ビームの外形を示し、斜線部は光ディスクのトラックによって回折された0次回折光と±1次回折光との干渉領域(プッシュプルパターン)を示している。回折格子11は、ディスク上のトラックを回折した回折光の0次回折光のみが入射する領域De、Df、Dg、Dh(領域A)と、回折光の0次回折光、±1次光が入射する領域Da、Db、Dc、Dd(領域B)と、領域Di1、Di2、Di3、Di4(領域C)で形成されている。
回折格子11の分光比は例えば0次光:+1次光:−1次光=0:7:3であるとする。光検出器10は、図14のようなパターンになっている。なお、図中において信号光を黒点で示している。ここで、回折格子11の領域Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh、Di1とDi3、Di2とDi4を回折した+1次光はそれぞれ、図3に示す光検出器の受光部a1、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、i13、i24に入射する。また、領域Da、Db、Dc、Ddを回折した−1次光は、フォーカス誤差信号検出用の受光部r、s、t、u、vに入射し、領域De、Df、Dg、Dhを回折した−1次光はそれぞれ、受光部e2、f2、g2、h2に入射する。受光部a1とb1とe1とf1とi13、c1とd1とg1とh1とi24が結線されており、受光部a1とb1とe1とf1とi13、c1とd1とg1とh1とi24に入射した光ビームはそれぞれ信号A、Bの電気信号に変換される。本実施例における光ピックアップ装置は、受光部a1とb1とe1とf1とi13、c1とd1とg1とh1とi24を結線することを大きな特徴としている。
また、受光部r、s、t、u、v、e2、f2、g2、h2に入射した光ビームはそれぞれR、S、T、U、V、E、F、G、Hの電気信号に変換される。これらの電気信号を以下の演算を行うことでフォーカス誤差信号(FES)、トラッキング誤差信号(TES)、RF信号を生成する。
Figure 2011159352

なお、ktは対物レンズが変位した際にトラッキング誤差信号でDC成分を発生させないようにする係数である。ここで、フォーカス誤差検出方式はナイフエッジ方式である。
図15に2層ディスク記録/再生時の信号光および他層からの迷光の関係を示す。(a)はL0記録/再生時、(b)はL1記録/再生時を示している。回折格子11のDi領域を回折した光ビーム以外は、受光部上で信号光と他層からの迷光が重なりあっていないことがわかる。ただし、受光部i13、i24から検出された信号I13、I24は、トラッキング誤差信号の検出に使用するものの、3ビームDPP方式のように光量の小さい信号が光量の大きな迷光と干渉する訳ではないため、迷光があっても実用上問題とならない。また、本実施例における光ピックアップ装置は回折格子領域Di1〜4以外を回折した他層からの迷光を外側に配置することから光検出器を小型にすることが可能となる。
次に本実施例の信号検出方法について説明を行う。光ピックアップ装置では、再生信号であるRF信号のS/Nの観点から、光検出器のRF信号検出用のアンプ数を減らす課題がある。光検出器では、電気信号に変換する際に信号の増幅に伴ったノイズ成分が発生する。このため、光検出器のRF信号検出用のアンプ数が増加すると、アンプ数に応じたノイズが発生する。このノイズが再生性能を劣化させる。特に、多層ディスクなどでは、光ディスクから反射する光量が小さくなるため、ノイズを低減することは非常に重要となる。このため、本実施例では受光部a1とb1とe1とf1とi13、c1とd1とg1とh1とi24を結線し、結線した信号をアンプすることでアンプ数を低減し、その結果、ノイズを低減している。
以上のように本実施例における光ピックアップ装置は、回折格子の中心を通り、ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、中央領域を除く片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する受光部を結線し、もう片側も同様に結線することでS/Nを向上することが可能となっている。また実施例1同様に本実施例は、回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線していることから回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線する場合に比べ、係数ktが小さくなる。これにより、安定したトラッキング誤差信号が得られるのである。
本実施例では、回折格子11は図13で説明を行ったが図16(a)、(b)のようなパターンであっても同様の効果が得られることは言うまでもない。また本実施例では、回折格子領域DaとDb、DcとDdを分割したが、分割しなくとも同様の効果が得られることは言うまでもない。また、例えば、図14の受光部e1とf1、g1とh1は受光部を結線したが、必ずしも2つの受光部に分ける必要はなく、1つの受光部であっても問題ない。また、図14の受光部パターンは一例であり、例えば図17に示すような受光部パターンであっても良い。加えて、本実施例ではトラッキング誤差信号の受光部に入射する迷光を避ける構成としたが、例えば、トラッキング誤差信号の受光部に迷光が入射した構成であっても、本実施例のように受光部を結線することでS/Nを向上している構成であれば、本実施例と同様であることは言うまでもない。
さらに、本実施例では回折格子11はビームスプリッタ透過後に配置したが、回折格子11を偏光回折格子とし、ビームスプリッタ透過前に配置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。また、球面収差補正方式については限定されないことは言うまでもない。さらに、回折格子の分光比は一例であって、例えば0次光:+1次光:−1次光=0:1:1であっても良いことは言うまでもない。また、トラッキング誤差信号のDPD方式については説明しなかったが例えば、−1次光の信号E、F、G、Hの位相差から検出しても良い。さらに、光ピックアップ装置の出力ピン数の観点から受光部e2とf2、g2とh2を結線しても良い。また、本実施例は回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線することが特徴であるため、例えば図14の場合には受光部e1とf1、g1とh1を同じ受光部で検出しても良いし、図17の場合には受光部a1とb1、c1とd1を同じ受光部で検出しても良い。
図18は本発明の第6の実施例に係る光ピックアップ装置の光検出器の受光部を示したものである。実施例5との違いは受光部の結線方法が異なることであり、それ以外は実施例1と同様の構成である。
ここで、図13に示す回折格子11の領域Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh、Di1とDi3、Di2とDi4を回折した+1次光はそれぞれ、図18に示す光検出器の受光部a1、b1、c1、d1、e1、f1、g1、h1、i13、i24に入射する。また、領域Da、Db、Dc、Ddを回折した−1次光は、フォーカス誤差信号検出用の受光部r、s、t、u、vに入射し、領域De、Df、Dg、Dhを回折した−1次光はそれぞれ、受光部e2、f2、g2、h2に入射する。
受光部a1とb1とg1とh1とi13、c1とd1とe1とf1とi24は結線されており、受光部a1とb1とg1とh1とi13、c1とd1とe1とf1とi24に入射した光ビームはそれぞれ信号A、Bの電気信号に変換される。また、受光部r、s、t、u、v、e2、f2、g2、h2に入射した光ビームはそれぞれR、S、T、U、V、E、F、G、Hの電気信号に変換される。これらの電気信号を以下の演算を行うことでフォーカス誤差信号(FES)、トラッキング誤差信号(TES)、RF信号を生成する。
Figure 2011159352

なお、ktは対物レンズが変位した際にトラッキング誤差信号でDC成分を発生させないようにする係数である。ここで、フォーカス誤差検出方式はナイフエッジ方式である。
なお、本実施例における光ピックアップ装置は実施例5と検出器上でのスポットが同様の配置であるため、回折格子11の領域Diを回折した光ビーム以外は、2層ディスク記録/再生時の他層からの迷光が受光部に入射しない。ただし、受光部i13、i24から検出された信号I13、I24は、トラッキング誤差信号の検出に使用するものの、3ビームDPP方式のように光量の小さい信号が光量の大きな迷光と干渉する訳ではないため、迷光があっても実用上問題とならない。また、本実施例における光ピックアップ装置は回折格子領域Di1〜4以外を回折した他層からの迷光を外側に配置することから光検出器を小型にすることが可能となる。
次に本実施例の信号検出方法について説明を行う。光ピックアップ装置では、再生信号であるRF信号のS/Nの観点から、光検出器のRF信号検出用のアンプ数を減らす課題がある。光検出器では、電気信号に変換する際に信号の増幅に伴ったノイズ成分が発生する。このため、光検出器のRF信号検出用のアンプ数が増加すると、アンプ数に応じたノイズが発生する。このノイズが再生性能を劣化させる。特に、多層ディスクなどでは、光ディスクから反射する光量が小さくなるため、ノイズを低減することは非常に重要となる。このため、本実施例では受光部a1とb1とg1とh1とi13、c1とd1とe1とf1とi24を結線し、結線した信号をアンプすることでアンプ数を低減し、その結果、ノイズを低減している。
以上のように本実施例における光ピックアップ装置は、ディスク上のトラックを回折した回折光の0次回折光のみが入射する回折格子領域Aと、回折光の0次回折光、±1次光が入射する回折格子領域Bを回折格子の中心を通り、ディスク接線方向に伸びる分割線で分割し、領域Aの片側と分割線に対して反対側の領域Bを回折した光ビームを検出する受光部を結線することでS/Nを向上することが可能となっている。また実施例1同様に本実施例は、回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線していることから回折格子の中央分割線に対して同じ領域同士の信号を結線する場合に比べ、係数ktが小さくなる。これにより、安定したトラッキング誤差信号が得られるのである。
本実施例では、回折格子11は図13で説明を行ったが図16(a)、(b)のようなパターンであっても同様の効果が得られることは言うまでもない。また本実施例では、回折格子領域DaとDb、DcとDdを分割したが、分割しなくとも同様の効果が得られることは言うまでもない。また、例えば、図18の受光部e1とf1、g1とh1は受光部を結線したが、必ずしも2つの受光部に分ける必要はなく、1つの受光部であっても問題ない。また、図18の受光部パターンは一例であり、例えば図19に示すような受光部パターンであっても良い。加えて、本実施例ではトラッキング誤差信号の受光部に入射する迷光を避ける構成としたが、例えば、トラッキング誤差信号の受光部に迷光が入射した構成であっても、本実施例のように受光部を結線することでS/Nを向上している構成であれば、本実施例と同様であることは言うまでもない。
さらに、本実施例では回折格子11はビームスプリッタ透過後に配置したが、回折格子11を偏光回折格子とし、ビームスプリッタ透過前に配置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。また、球面収差補正方式については限定されないことは言うまでもない。さらに、回折格子の分光比は一例であって、例えば0次光:+1次光:−1次光=0:1:1であっても良いことは言うまでもない。また、トラッキング誤差信号のDPD方式については説明しなかったが例えば、−1次光の信号E、F、G、Hの位相差から検出しても良い。さらに、光ピックアップ装置の出力ピン数の観点から受光部e2とf2、g2とh2を結線しても良い。また、本実施例は回折格子の中央分割線に対して反対の領域同士の信号を結線することが特徴であるため、例えば図18の場合には受光部e1とf1、g1とh1を同じ受光部で検出しても良いし、図19の場合には受光部a1とb1、c1とd1を同じ受光部で検出しても良い。
実施例7では、光ピックアップ装置170を搭載した、光学的再生装置について説明する。図20は光学的再生装置の概略構成である。光ピックアップ装置170は、光ディスク100のRad方向に沿って駆動できる機構が設けられており、アクセス制御回路172からのアクセス制御信号に応じて位置制御される。
レーザ点灯回路177からは所定のレーザ駆動電流が光ピックアップ装置170内の半導体レーザに供給され、半導体レーザからは再生に応じて所定の光量でレーザ光が出射される。なお、レーザ点灯回路177は光ピックアップ装置170内に組み込むこともできる。
光ピックアップ装置170内の光検出器10から出力された信号は、サーボ信号生成回路174および情報信号再生回路175に送られる。サーボ信号生成回路174では前記光検出器10からの信号に基づいてフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号ならびにチルト制御信号などのサーボ信号が生成され、これを基にアクチュエータ駆動回路173を経て光ピックアップ装置170内のアクチュエータを駆動して、対物レンズの位置制御がなされる。
前記情報信号再生回路175では、前記光検出器10からの信号に基づいて光ディスク100に記録されている情報信号が再生される。
前記サーボ信号生成回路174および情報信号再生回路175で得られた信号の一部はコントロール回路176に送られる。このコントロール回路176にはスピンドルモータ駆動回路171、アクセス制御回路172、サーボ信号生成回路174、レーザ点灯回路177、球面収差補正素子駆動回路179などが接続され、光ディスク100を回転させるスピンドルモータ180の回転制御、アクセス方向およびアクセス位置の制御、対物レンズのサーボ制御、光ピックアップ装置170内の半導体レーザ発光光量の制御、ディスク基板厚さの違いによる球面収差の補正などが行われる。
実施例8では、光ピックアップ装置170を搭載した、光学的記録再生装置について説明する。図21は光学的記録再生装置の概略構成である。この装置で前記図20に説明した光学的情報記録再生装置と相違する点は、コントロール回路176とレーザ点灯回路177の間に情報信号記録回路178を設け、情報信号記録回路178からの記録制御信号に基づいてレーザ点灯回路177の点灯制御を行って、光ディスク100へ所望の情報を書き込む機能が付加されている点である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
2:対物レンズ、5:アクチュエータ、10:光検出器、11:回折格子、50:半導体レーザ、51:コリメートレンズ、52:ビームスプリッタ、53:フロントモニタ、54:ビームエキスパンダ、55:立ち上げミラー、56:1/4波長板、170:光ピックアップ装置、171:スピンドルモータ駆動回路、172:アクセス制御回路、173:アクチュエータ駆動回路、174:サーボ信号生成回路、175:情報信号再生回路、176:コントロール回路、177:レーザ点灯回路、178:情報記録回路、179:球面収差補正素子駆動回路、180:スピンドルモータ、Da〜Di:回折格子の領域、Di1〜Di4:回折格子の領域、a1〜i1:光検出器上受光部、a2〜h2:光検出器上受光部、r〜v:光検出器上受光部

Claims (21)

  1. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子中央領域を除く回折格子領域のうち、
    前記回折格子の略中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する複数の受光部が結線されており、
    もう片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する複数の受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子中央領域を除く回折格子領域のうち、
    前記回折格子の略中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する複数の受光部と回折格子中央領域を回折した光ビームを検出する受光部が結線されており、
    もう片側の回折格子領域から回折した光ビームを検出する複数の受光部と回折格子中央領域を回折した光ビームを検出する受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子は、中心領域の他に前記回折格子の略中心を通り、前記光ディスク略接線方向に伸びる分割線により領域1、領域2に分けられ、
    前記回折格子領域1および領域2は、2つ以上の小領域を有しており、
    前記回折格子領域1の小領域を回折した光ビームを検出する複数の受光部が結線されており、
    前記回折格子領域2の小領域を回折した光ビームを検出する受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子は、中心領域の他に前記回折格子の略中心を通り、前記光ディスク略接線方向に伸びる分割線により領域1、領域2に分けられ、
    前記回折格子領域1および領域2は、2つ以上の小領域を有しており、
    前記回折格子領域1の小領域を回折した光ビームを検出する受光部と前記回折格子領域2の小領域を回折した光ビームを検出する受光部とが少なくとも2つは結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項4記載の光ピックアップ装置において、
    結線された受光部に入射する光ビームが透過した前記回折格子領域1の小領域と領域2の小領域は、
    前記回折格子面上において異なる外形であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項4又は5記載の光ピックアップ装置において、
    結線された受光部に入射する光ビームが透過した前記回折格子領域1の小領域と領域2の小領域は、
    前記回折格子面上において線もしくは点もしくは回転に対し、非対称であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項3から請求項6のいずれか一項記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子領域1の小領域と領域2の小領域は、
    前記回折格子面上において前記回折格子の略中心を通り、前記光ディスク略接線方向に伸びる分割線に対し、線対称であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項3から請求項7のいずれか一項記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子領域1の小領域と領域2の小領域は、
    前記回折格子面上において前記回折格子の略中心を通り、前記光ディスク略半径方向に伸びる分割線に対し、線対称であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 請求項3から請求項8のいずれか一項記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子領域1の小領域と領域2の小領域は、前記回折格子の略中心に対し、点対称であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  10. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子は領域A、領域B、領域Cの3つの領域を有し、
    前記光ディスク上のトラックにより回折されたディスク回折光のうち、
    前記領域Aには、0次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Bには、0次、±1次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Cには、0次ディスク回折光の中心光ビームが入射し、
    前記領域Aは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線によってDA1とDA2の回折格子領域に分けられており、
    前記領域Bは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線によってDB1とDB2の回折格子領域に分けられており、
    前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、DA1とDB1は同じ領域にあり、
    前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、DA2とDB2は同じ領域にあり、
    前記回折格子領域DA1を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部と前記回折格子領域DB1を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部が結線されており、
    前記回折格子領域DA2を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部と前記回折格子領域DB2を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  11. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子は領域A、領域B、領域Cの3つの領域を有し、
    前記光ディスク上のトラックにより回折されたディスク回折光のうち、
    前記領域Aには、0次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Bには、0次、±1次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Cには、0次ディスク回折光の中心光ビームが入射し、
    前記領域Aは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線によってDA1とDA2の回折格子領域に分けられており、
    前記領域Bは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線によってDB1とDB2の回折格子領域に分けられており、
    前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、DA1とDB1は同じ領域にあり、
    前記回折格子の中心を通り、前記光ディスク接線方向に伸びる分割線に対し、DA2とDB2は同じ領域にあり、
    前記回折格子領域DA1を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部と前記回折格子領域DB2を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部が結線されており、
    前記回折格子領域DA2を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部と前記回折格子領域DB1を回折した光ビームを検出する1つ以上の受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子は領域A、領域B、領域Cの3つの領域を有し、
    前記光ディスク上のトラックにより回折されたディスク回折光のうち、
    前記領域Aには、0次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Bには、0次、±1次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Cには、0次ディスク回折光の中心光ビームが入射し、
    前記領域Aは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスクの接線方向に伸びる分割線と半径方向に伸びる分割線によって回折格子領域De、Df、Dg、Dhに分けられており、
    前記回折格子領域Dg、Dhは前記光ディスク内周側であり、前記回折格子領域De、Dfは前記光ディスクの外周方向であり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域De、Dhは同じ領域にあり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域Dg、Dfは同じ領域にあり、
    前記領域Bは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスクの接線方向に伸びる分割線と半径方向に伸びる分割線によって回折格子領域Da、Db、Dc、Ddに分けられており、
    前記回折格子領域Dc、Ddは前記光ディスク内周側であり、前記回折格子領域Da、Dbは前記光ディスクの外周方向であり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域Da、Ddは同じ領域にあり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの域に対し、前記回折格子領域Dc、Dbは同じ領域にあり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域Da、Dd、De、Dhは同じ領域にあり、
    前記回折格子領域Daを回折した光ビームを検出する受光部a1と前記回折格子領域Dbを回折した光ビームを検出する受光部b1と前記回折格子領域Deを回折した光ビームを検出する受光部e1と前記回折格子領域Dfを回折した光ビームを検出する受光部f1が結線されており、
    前記回折格子領域Dcを回折した光ビームを検出する受光部c1と前記回折格子領域Ddを回折した光ビームを検出する受光部d1と前記回折格子領域Dgを回折した光ビームを検出する受光部g1と前記回折格子領域Dhを回折した光ビームを検出する受光部h1が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  13. 光ピックアップ装置であって、
    レーザ光を出射する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射された光ビームを光ディスクに照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを前記光ディスク半径方向に変位させるためのアクチュエータと、
    光ディスクから反射した光ビームを分岐する回折格子と、
    前記回折格子により分岐された光ビームを受光する複数の受光部を有する光検出器とを備え、
    前記回折格子は領域A、領域B、領域Cの3つの領域を有し、
    前記光ディスク上のトラックにより回折されたディスク回折光のうち、
    前記領域Aには、0次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Bには、0次、±1次ディスク回折光が入射し、
    前記領域Cには、0次ディスク回折光の中心光ビームが入射し、
    前記領域Aは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスクの接線方向に伸びる分割線と半径方向に伸びる分割線によって回折格子領域De、Df、Dg、Dhに分けられており、
    前記回折格子領域Dg、Dhは前記光ディスク内周側であり、前記回折格子領域De、Dfは前記光ディスクの外周方向であり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域De、Dhは同じ領域にあり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域Dg、Dfは同じ領域にあり、
    前記領域Bは、前記回折格子の中心を通り、前記光ディスクの接線方向に伸びる分割線と半径方向に伸びる分割線によって回折格子領域Da、Db、Dc、Ddに分けられており、
    前記回折格子領域Dc、Ddは前記光ディスク内周側であり、前記回折格子領域Da、Dbは前記光ディスクの外周方向であり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域Da、Ddは同じ領域にあり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの域に対し、前記回折格子領域Dc、Dbは同じ領域にあり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域Da、Dd、De、Dhは同じ領域にあり、
    前記回折格子領域Daを回折した光ビームを検出する受光部a1と前記回折格子領域Dbを回折した光ビームを検出する受光部b1と前記回折格子領域Dgを回折した光ビームを検出する受光部g1と前記回折格子領域Dhを回折した光ビームを検出する受光部h1が結線されており、前記回折格子領域Dcを回折した光ビームを検出する受光部c1と前記回折格子領域Ddを回折した光ビームを検出する受光部d1と前記回折格子領域Deを回折した光ビームを検出する受光部e1と前記回折格子領域Dfを回折した光ビームを検出する受光部f1が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  14. 請求項12又は13記載の光ピックアップ装置において、
    前記受光部a1と前記回折格子領域Cの回折光を検出する受光部が結線されており、
    前記受光部c1と前記回折格子領域Cの別の回折光を検出する受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  15. 請求項12又は13記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子領域Cは、Di1、Di2、Di3、Di4に分けられており、
    前記回折格子領域Di3、Di4は前記光ディスク内周側であり、前記回折格子領域Di1、Di2は前記光ディスクの外周方向であり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの領域に対し、前記回折格子領域Di1、Di4は同じ領域にあり、
    かつ前記回折格子中心を通り、前記光ディスクの半径方向に伸びる分割線で分けられた2つの域に対し、前記回折格子領域Di2、Di3は同じ領域にあり、
    前記受光部a1と前記回折格子領域Di1を回折した光ビームを検出する受光部とDi3を回折した光ビームを検出する受光部が結線されており、
    前記受光部c1と前記回折格子領域Di2を回折した光ビームを検出する受光部とDi4を回折した光ビームを検出する受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  16. 請求項12又は13記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子領域Cの回折光を検出する2つ以上の受光部が結線されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  17. 請求項10から請求項16のいずれか一項記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子領域Aを回折した光ビームを検出する受光部が少なくとも2つディスク半径方向に並んでいることを特徴とする光ピックアップ装置。
  18. 請求項10から請求項16のいずれか一項記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子領域Bを回折した光ビームを検出する受光部が少なくとも2つディスク接線方向に並んでいることを特徴とする光ピックアップ装置。
  19. 請求項1から請求項18のいずれか一項記載の光ピックアップ装置において、
    前記回折格子は、+1次光の光量と−1次光の光量が略同じであることを特徴とする光ピックアップ装置。
  20. 請求項1から請求項19のいずれか一項記載の光ピックアップ装置において、
    再生信号を検出する複数の受光部が結線されており、
    前記受光部に入射した光ビームを電気信号に変換増幅するときのアンプ数が3つ以下であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  21. 請求項1から請求項20のいずれか一項記載の光ピックアップ装置と、
    前記光ピックアップ装置内における前記半導体レーザを駆動するレーザ点灯回路と、
    前記光ピックアップ装置内の前記光検出器から検出された信号を用いてフォーカス誤差信号及びトラッキング誤差信号を生成するサーボ信号生成回路と、
    光ディスクに記録された情報信号を再生する情報信号再生回路とを搭載した光ディスク装置。
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