JP2005093008A - 光ピックアップ装置および光ディスクドライブ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 オフセットの影響を無くし、メインビームのパワー低下を起こさせず、受光素子数が少なく済み、更にトラックピッチの異なる複数の種類のディスクには対応可能なトラッキングエラー信号検出方式を提供する。
【解決手段】 第1波長の光束を出射する第1光源と、第2波長の光束を出射する第2光源とを備え、これら第1および第2光源より出射した光束を共通の対物レンズにより光ディスク面上に集光し、その反射光をそれぞれ実質的にトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器で受光し、各検出器の差信号である各光束のプッシュプル信号からトラッキング誤差信号を生成する光ピックアップにおいて、一方の光源より出射した光束に対して収差補正を行なう収差補正手段を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1波長の光束を出射する第1光源と、第2波長の光束を出射する第2光源とを備え、これら第1および第2光源より出射した光束を共通の対物レンズにより光ディスク面上に集光し、その反射光をそれぞれ実質的にトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器で受光し、各検出器の差信号である各光束のプッシュプル信号からトラッキング誤差信号を生成する光ピックアップにおいて、一方の光源より出射した光束に対して収差補正を行なう収差補正手段を備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明はCD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)などの光ディスクドライブ装置に用いられる光ピックアップ装置に関し、より詳細には収差補正を行う光ピックアップ装置に関する。
光ディスクの記録/再生装置において採用されているトラッキングサーボ方式において、トラッキングエラー信号を検出する方式としてプッシュプル方式、3ビーム方式、DPP(差動プッシュプル)方式が従来より用いられている。
プッシュプル方式は光ディスクのランド部とグルーブ部との反射光の回折現象を利用したトラッキングエラー信号検出方式であるが、対物レンズのトラックサーボ動作による移動や、ディスクの傾きにより信号にオフセットが発生してしまうという問題点がある。
また3ビーム方式はレーザ光を3本のビームに分割しエラー信号を検出するものであるが、光源からのビームを3分割するためメインビームのパワー低下、受光素子数の増加、追記可能なディスクでは記録ピットの有無によりオフセットの発生、サブビームの位置調整が必要等の問題点がある。
更にDPP方式はプッシュプル方式と3ビーム方式とを合わせて追記可能なディスクにも対応できるように改善したものであり、オフセットは発生しないものの、やはりメインビームのパワーは低下、受光素子数の増加、サブビームの位置調整が必要等の問題点があり、また、トラックピッチの異なる複数の種類のディスクには対応できない、対物レンズの移動位置が常にディスクの中心線上(半径方向)になければならないという構成上の制約がある。
これらを改善するため、複数光源を用いる例として特許文献1があり、これによれば、波長の異なる2つの光束のうち記録再生を行なっていない方の盤面スポットを大きく設定し、大きいスポットのプッシュプル信号からは、トラック溝による信号は検出されずオフセット成分だけが検出される。従って、従来よりも受光素子の数を減らして、2つの光束のプッシュプル信号の差分からオフセットの除去されたプッシュプル信号を得ることができる。
プッシュプル方式は光ディスクのランド部とグルーブ部との反射光の回折現象を利用したトラッキングエラー信号検出方式であるが、対物レンズのトラックサーボ動作による移動や、ディスクの傾きにより信号にオフセットが発生してしまうという問題点がある。
また3ビーム方式はレーザ光を3本のビームに分割しエラー信号を検出するものであるが、光源からのビームを3分割するためメインビームのパワー低下、受光素子数の増加、追記可能なディスクでは記録ピットの有無によりオフセットの発生、サブビームの位置調整が必要等の問題点がある。
更にDPP方式はプッシュプル方式と3ビーム方式とを合わせて追記可能なディスクにも対応できるように改善したものであり、オフセットは発生しないものの、やはりメインビームのパワーは低下、受光素子数の増加、サブビームの位置調整が必要等の問題点があり、また、トラックピッチの異なる複数の種類のディスクには対応できない、対物レンズの移動位置が常にディスクの中心線上(半径方向)になければならないという構成上の制約がある。
これらを改善するため、複数光源を用いる例として特許文献1があり、これによれば、波長の異なる2つの光束のうち記録再生を行なっていない方の盤面スポットを大きく設定し、大きいスポットのプッシュプル信号からは、トラック溝による信号は検出されずオフセット成分だけが検出される。従って、従来よりも受光素子の数を減らして、2つの光束のプッシュプル信号の差分からオフセットの除去されたプッシュプル信号を得ることができる。
また、他の従来技術としては、特許文献2記載のように、複数光源のうち記録再生を行なっていない方の光源を用いて、ディスクチルト検出を行なう方法があるが、プッシュプル信号やチルト信号を得るためには受光素子の形状を大きくする必要があり、これにより検出信号のノイズが増加して周波数特性が低下する、さらに小型化できないなどの問題点があった。
さらに、単一のディスク反射光からオフセット補正を行なう例としては特許文献3に開示された従来技術があり、これによれば、1ビームのプッシュプル信号を0次光のみの領域から検出されたプッシュプル信号で補正し、0次光のみの領域から検出されたプッシュプル信号からは、トラック溝による信号は検出されずオフセット成分だけを検出することにより、従来よりも受光素子の数を減らして、2つの光束のプッシュプル信号の差分からオフセットの除去されたプッシュプル信号を得ることができる技術が開示されている。
しかし、特許文献3に記載された従来技術においてはビームの分割形状が複雑となり受光素子の位置合わせが困難、大きな軸ずれには対応できない、グルーブピッチや形状の異なるディスクに対応できないという問題点があった。
特開2001−357543公報
特開2000−76679公報
特公平4−30094号公報
さらに、単一のディスク反射光からオフセット補正を行なう例としては特許文献3に開示された従来技術があり、これによれば、1ビームのプッシュプル信号を0次光のみの領域から検出されたプッシュプル信号で補正し、0次光のみの領域から検出されたプッシュプル信号からは、トラック溝による信号は検出されずオフセット成分だけを検出することにより、従来よりも受光素子の数を減らして、2つの光束のプッシュプル信号の差分からオフセットの除去されたプッシュプル信号を得ることができる技術が開示されている。
しかし、特許文献3に記載された従来技術においてはビームの分割形状が複雑となり受光素子の位置合わせが困難、大きな軸ずれには対応できない、グルーブピッチや形状の異なるディスクに対応できないという問題点があった。
本発明は上記のような従来のトラッキングエラー信号検出方式の問題点を解決するために成されたものであって、オフセットの影響を無くし、メインビームのパワー低下を起こさせず、受光素子数が少なく済み、更にトラックピッチの異なる複数の種類のディスクには対応可能なトラッキングエラー信号検出方式を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る光ピックアップ装置の請求項1記載の発明は、第1波長の光束を出射する第1光源と、第2波長の光束を出射する第2光源とを備え、これら第1および第2光源より出射した光束を共通の対物レンズにより光ディスク面上に集光し、その反射光をそれぞれ実質的にトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器で受光し、各検出器の差信号である各光束のプッシュプル信号からトラッキング誤差信号を生成する光ピックアップにおいて、一方の光源より出射した光束に対して収差補正を行なう収差補正手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項2記載の発明は、互いに波長の異なる複数の光源と、該光源からの光束を光ディスクに集光照射する各光源共通の対物レンズと、光ディスクからの反射光をそれぞれ実質的にトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器で受光し、各検出器の差信号である各ビームのプッシュプル信号からトラッキング誤差信号を生成する光ピックアップにおいて、ある光源に対応した種類の光ディスクの記録再生時に、他の光源からの光束に対して収差補正を行う収差補正手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、上記収差補正手段は球面収差補正を行うことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、上記収差補正手段は色収差補正を行うものとしたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項5記載の発明は、請求項2記載の光ピックアップ装置において、収差補正を行なう光束は、最も波長の長い光束としたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項6記載の発明は、請求項1〜4記載の光ピックアップ装置において、収差補正手段は光ディスクの基板厚変化に対応した収差を補正する収差補正素子を含むことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項2記載の発明は、互いに波長の異なる複数の光源と、該光源からの光束を光ディスクに集光照射する各光源共通の対物レンズと、光ディスクからの反射光をそれぞれ実質的にトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器で受光し、各検出器の差信号である各ビームのプッシュプル信号からトラッキング誤差信号を生成する光ピックアップにおいて、ある光源に対応した種類の光ディスクの記録再生時に、他の光源からの光束に対して収差補正を行う収差補正手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、上記収差補正手段は球面収差補正を行うことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、上記収差補正手段は色収差補正を行うものとしたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項5記載の発明は、請求項2記載の光ピックアップ装置において、収差補正を行なう光束は、最も波長の長い光束としたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項6記載の発明は、請求項1〜4記載の光ピックアップ装置において、収差補正手段は光ディスクの基板厚変化に対応した収差を補正する収差補正素子を含むことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項7記載の発明は、請求項1〜6記載の光ピックアップ装置において、収差補正を与えた光束のプッシュプル信号を用い、収差補正を与えない光束のプッシュプル信号のオフセットを補正したことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項8記載の発明は、請求項1〜7記載の光ピックアップ装置において、ディスクチルトセンサを用いて、収差補正を行なった光束のプッシュプル信号から対物レンズの位置信号を生成したことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項9記載の発明は、請求項1〜7記載の光ピックアップ装置において、レンズ位置センサを用いて、収差補正を行なった光束のプッシュプル信号からディスクチルト信号を生成したことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項10記載の発明は、請求項1〜9記載の光ピックアップ装置において、少なくとも1以上の波長の光束を出射する光源と、光ディスクからの反射光を受光する受光素子と、前記光ディスクからの反射光を回折するホログラム素子とを一体に形成したホログラムユニットを用いたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項11記載の発明は、請求項1〜10記載の光ピックアップ装置を光ディスクドライブ装置に搭載したことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項8記載の発明は、請求項1〜7記載の光ピックアップ装置において、ディスクチルトセンサを用いて、収差補正を行なった光束のプッシュプル信号から対物レンズの位置信号を生成したことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項9記載の発明は、請求項1〜7記載の光ピックアップ装置において、レンズ位置センサを用いて、収差補正を行なった光束のプッシュプル信号からディスクチルト信号を生成したことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項10記載の発明は、請求項1〜9記載の光ピックアップ装置において、少なくとも1以上の波長の光束を出射する光源と、光ディスクからの反射光を受光する受光素子と、前記光ディスクからの反射光を回折するホログラム素子とを一体に形成したホログラムユニットを用いたことを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置の請求項11記載の発明は、請求項1〜10記載の光ピックアップ装置を光ディスクドライブ装置に搭載したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、収差補正により受光素子の形状を従来並にできるので、検出信号のノイズや周波数特性の低下を防ぐとともに、装置の小型化が可能となる。また、収差を補正した側のプッシュプル信号で、収差を補正しない方のプッシュプル信号を補正することによりオフセットのないトラック信号を得ることができる。さらに収差を補正した側のスポットは、トラック上のどの位置にあってもよく、従来の3ビーム法やDPP法で必要だったサブビームの位置合わせが不要となる。なおさらに収差補正量の設定は、プッシュプル信号を観察しながら振幅が0となるまで光学素子位置をずらすか、またはあらかじめ設計で定められ位置に光学素子を配置するなど、容易に可能である。
請求項2記載の発明によれば、複数の規格に対応したピックアップにおいて、記録再生時の光源と異なる光源によりプッシュプル信号のオフセットを補正するので、記録再生時の光束を3ビームにする必要がなく、メインスポットのパワー損失を改善できる。また、受光素子を常に有効に利用しているので、受光素子や回路の数を減らすことができる。さらにトラックピッチの異なる複数の種類のディスクに対応可能であるという効果を有す。
請求項3記載の発明によれば、光束の広がりが少ないので光量を有効に利用できる、受光素子上のスポットはデフォーカスする方式よりも小さくなるので、さらに受光素子やホログラムユニットを小型にできる。
請求項2記載の発明によれば、複数の規格に対応したピックアップにおいて、記録再生時の光源と異なる光源によりプッシュプル信号のオフセットを補正するので、記録再生時の光束を3ビームにする必要がなく、メインスポットのパワー損失を改善できる。また、受光素子を常に有効に利用しているので、受光素子や回路の数を減らすことができる。さらにトラックピッチの異なる複数の種類のディスクに対応可能であるという効果を有す。
請求項3記載の発明によれば、光束の広がりが少ないので光量を有効に利用できる、受光素子上のスポットはデフォーカスする方式よりも小さくなるので、さらに受光素子やホログラムユニットを小型にできる。
請求項4記載の発明によれば、さらに光束の広がりが少なくなるので光量を有効に利用できる、受光素子やホログラムユニットを小型にできる。
請求項5記載の発明によれば、DVDや青色ディスクのトラックピッチに対するプッシュプル信号は、どのような位置にコリメートレンズを配置しても発生しないので、コリメートレンズの駆動精度をゆるくできるとともに、CDホロユニット内の受光スポット径を最小に設定できる。
請求項6記載の発明によれば、多層基板の基板厚の違いによる球面収差を補正するためのエキスパンダレンズや液晶素子などの球面収差補正素子と、光源の種類による波長の違いで発生する収差を補正する収差補正手段とを兼用できるので、ピックアップ構成や駆動手順が簡易化できる。
請求項7記載の発明によれば、収差を補正した側のプッシュプル信号で、収差を補正しない方のプッシュプル信号を補正することによりオフセットのないトラック信号を得ることができる。
請求項8記載の発明によれば、対物レンズシフトによるオフセットSolを算出し、あらかじめ測定した換算表などにより対物レンズの位置を知ることができる。従って、レンズ位置センサやそのためのスペースが不用となり、低コスト小型化が可能となる。
請求項9記載の発明によれば、ディスクチルトによるオフセットSdiskを計算し、あらかじめ測定した換算表などによりディスクチルト量を知ることができる。従って、ディスクチルトセンサやそのためのスペースが不用となり、低コスト小型化が可能となる。
請求項10記載の発明によれば、記録再生時のビームを3ビームに分割する必要がないのでパワーロスやオフセットのないピックアップが実現できる。またサブスポットの位置調整が不要なホログラムユニットが実現できる。
請求項11記載の発明によれば、小型高信頼でエラー率の小さい光ディスクドライブ装置が実現できる。
請求項5記載の発明によれば、DVDや青色ディスクのトラックピッチに対するプッシュプル信号は、どのような位置にコリメートレンズを配置しても発生しないので、コリメートレンズの駆動精度をゆるくできるとともに、CDホロユニット内の受光スポット径を最小に設定できる。
請求項6記載の発明によれば、多層基板の基板厚の違いによる球面収差を補正するためのエキスパンダレンズや液晶素子などの球面収差補正素子と、光源の種類による波長の違いで発生する収差を補正する収差補正手段とを兼用できるので、ピックアップ構成や駆動手順が簡易化できる。
請求項7記載の発明によれば、収差を補正した側のプッシュプル信号で、収差を補正しない方のプッシュプル信号を補正することによりオフセットのないトラック信号を得ることができる。
請求項8記載の発明によれば、対物レンズシフトによるオフセットSolを算出し、あらかじめ測定した換算表などにより対物レンズの位置を知ることができる。従って、レンズ位置センサやそのためのスペースが不用となり、低コスト小型化が可能となる。
請求項9記載の発明によれば、ディスクチルトによるオフセットSdiskを計算し、あらかじめ測定した換算表などによりディスクチルト量を知ることができる。従って、ディスクチルトセンサやそのためのスペースが不用となり、低コスト小型化が可能となる。
請求項10記載の発明によれば、記録再生時のビームを3ビームに分割する必要がないのでパワーロスやオフセットのないピックアップが実現できる。またサブスポットの位置調整が不要なホログラムユニットが実現できる。
請求項11記載の発明によれば、小型高信頼でエラー率の小さい光ディスクドライブ装置が実現できる。
以下、本発明の実施の形態例について図面を用いて説明する。図1は本発明に係る光ピックアップ装置の概要を示す図であり、1は収差を与えない光束の光源である第1光源を含むホログラムユニット、2はコリメートレンズ(収差補正手段)、3はビームスプリッタ、4は対物レンズ、5は光ディスク、6は反射ミラー、10は収差を与える光束の光源である第2光源を含むホログラムユニット、20はコリメートレンズ(収差補正手段)である。
図2はホログラムユニット1および10の構成を示す図であり、レーザ光源LDと、ディスクからの反射光を回折して必要な信号を得るためのホログラム素子HOEと、プッシュプル信号を生成するための受光素子PD1、PD2及び図示しないその他の受光素子により構成している。各受光素子PD1およびPD2はトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器であり、またホログラム素子HOEはトラックパターンを2分してそれぞれPD1、PD2へ出射する機能を有す。なお、説明上、ホログラムユニット1における受光素子はPD1、PD2とし、ホログラムユニット10における受光素子はPD10、PD20として説明をおこなう。
ホログラムユニット1のレーザ光源LDからの発散光束は、コリメートレンズ2で平行光にされた後、ビームスプリッタ3を透過して対物レンズ4により光ディスク5の記録面上に集光する。光ディスク5からの反射光は対物レンズ4、ビームスプリッタ3、コリメートレンズ2を介して再びホログラムユニット1に入射し、プッシュプル信号や図示しない受光素子からフォーカス信号や情報信号を生成する。対物レンズ4は図示しないアクチェータにより、フォーカス信号に従ってフォーカスサーボが行われ、常に光ディスク5の面上に回折限界のスポットを集光する。
したがって、ホログラムユニット1のレーザ光源LDから出射した光は光ディスク5上において図3(a)のS1に示したように光束が最も集光された状態となる。
一方、ホログラムユニット10のレーザ光源LDから出射した光はホログラムユニット1の波長とは異なるため、コリメートレンズ20の位置を調節し、平行光に変換すると、光ディスク5上では図3(a)のS10外側の点線のような大きさのスポットとなる。したがって、この大きさのスポットの反射光が対物レンズ4、ビームスプリッタ3、反射ミラー6を介してコリメートレンズ2、20に入射し、ホログラム素子HOEの面(図3(b))や受光素子PDの面(図3(c))でも点線のような大きさとなり、正常な信号を検出できなくなってしまう。この不具合を解消するためにはホログラム素子HOEや受光素子PDの形状を大きくする必要があった。
しかし、本発明においてはホログラムユニット10のレーザ光源LDから出射した発散光束をコリメートレンズ20に入射させる際、例えば図1に示したようにコリメートレンズ20の位置を平行光が得られる位置から矢印方向にずらし、球面収差補正を行うことにより完全な平行光とはならずに収差を持ちながら、反射ミラー6、ビームスプリッタ3を経由して対物レンズ4に入射させ、その結果、図3(a)のS10として示したようにスポット形状を小さくし、ホログラム素子HOEの面や受光素子PDの面においても反射光の形状を小さくすることができる(図3(b)、(c)参照)。
コリメートレンズ20をずらす量は、ホログラムユニット10から出射し、光ディスク5で反射した反射光にプッシュプル信号の振幅が発生しないように調整すればよい。
ホログラムユニット1のレーザ光源LDからの発散光束は、コリメートレンズ2で平行光にされた後、ビームスプリッタ3を透過して対物レンズ4により光ディスク5の記録面上に集光する。光ディスク5からの反射光は対物レンズ4、ビームスプリッタ3、コリメートレンズ2を介して再びホログラムユニット1に入射し、プッシュプル信号や図示しない受光素子からフォーカス信号や情報信号を生成する。対物レンズ4は図示しないアクチェータにより、フォーカス信号に従ってフォーカスサーボが行われ、常に光ディスク5の面上に回折限界のスポットを集光する。
したがって、ホログラムユニット1のレーザ光源LDから出射した光は光ディスク5上において図3(a)のS1に示したように光束が最も集光された状態となる。
一方、ホログラムユニット10のレーザ光源LDから出射した光はホログラムユニット1の波長とは異なるため、コリメートレンズ20の位置を調節し、平行光に変換すると、光ディスク5上では図3(a)のS10外側の点線のような大きさのスポットとなる。したがって、この大きさのスポットの反射光が対物レンズ4、ビームスプリッタ3、反射ミラー6を介してコリメートレンズ2、20に入射し、ホログラム素子HOEの面(図3(b))や受光素子PDの面(図3(c))でも点線のような大きさとなり、正常な信号を検出できなくなってしまう。この不具合を解消するためにはホログラム素子HOEや受光素子PDの形状を大きくする必要があった。
しかし、本発明においてはホログラムユニット10のレーザ光源LDから出射した発散光束をコリメートレンズ20に入射させる際、例えば図1に示したようにコリメートレンズ20の位置を平行光が得られる位置から矢印方向にずらし、球面収差補正を行うことにより完全な平行光とはならずに収差を持ちながら、反射ミラー6、ビームスプリッタ3を経由して対物レンズ4に入射させ、その結果、図3(a)のS10として示したようにスポット形状を小さくし、ホログラム素子HOEの面や受光素子PDの面においても反射光の形状を小さくすることができる(図3(b)、(c)参照)。
コリメートレンズ20をずらす量は、ホログラムユニット10から出射し、光ディスク5で反射した反射光にプッシュプル信号の振幅が発生しないように調整すればよい。
図4は横軸がディスクの半径方向移動量、縦軸が各プッシュプル信号である。ホログラムユニット1、10からのプッシュプル信号をそれぞれP1、P10とするとプッシュプル信号オフセット(Soff)の無い時には(Soff=0)、
P1=PD1−PD2 ・・・(1)
P10=PD10−PD20≒0 ・・・(2)
となり、ホログラムユニット1のスポットS1とホログラムユニット10のスポットS10の光量比をk:1とすると、ディスクチルトや対物レンズシフトによってP1にはP10のk倍のオフセットが発生する。
従って、(3)式の演算を行うことによりオフセットのないトラック信号Trが得られる。
Tr=P1−kP10
=(PD1−PD2+kSoff)−kSoff
=PD1−PD2 ・・・(3)
スポットS10は、トラック上のどの位置にあってもプッシュプル信号を発生しないので、従来の3ビーム法やDPP法で必要だったサブビームの位置合わせが不要となる。また、コリメートレンズ20のずらし量の設定は、P10信号を観察しながらプッシュプル信号の振幅が0となるまでずらすか、またはあらかじめ設計で定められ位置にコリメートレンズ20を配置するなど、容易に設定可能である。
P1=PD1−PD2 ・・・(1)
P10=PD10−PD20≒0 ・・・(2)
となり、ホログラムユニット1のスポットS1とホログラムユニット10のスポットS10の光量比をk:1とすると、ディスクチルトや対物レンズシフトによってP1にはP10のk倍のオフセットが発生する。
従って、(3)式の演算を行うことによりオフセットのないトラック信号Trが得られる。
Tr=P1−kP10
=(PD1−PD2+kSoff)−kSoff
=PD1−PD2 ・・・(3)
スポットS10は、トラック上のどの位置にあってもプッシュプル信号を発生しないので、従来の3ビーム法やDPP法で必要だったサブビームの位置合わせが不要となる。また、コリメートレンズ20のずらし量の設定は、P10信号を観察しながらプッシュプル信号の振幅が0となるまでずらすか、またはあらかじめ設計で定められ位置にコリメートレンズ20を配置するなど、容易に設定可能である。
次に本発明に係る他の実施例について説明する。前述した実施例においては光ディスク5上のスポット形状を調整するためにコリメートレンズ20の位置をずらし、非平行光とすることにより収差を与え、スポット径の小径化を図ったが、光学素子により球面収差を与えても同様の効果を得ることができる。
図5は球面収差を与えてスポット径の小径化を図る際の光学系の構成図であり、図1と同一の部位には同一の符号を付してある。図5の実施例が図1に示したものと異なる点はコリメートレンズ20をずらすのではなく、コリメートレンズ20の次段にコリメートレンズ20からの光束に球面収差を与える収差レンズ21(収差補正手段)を配置した点である。収差レンズ21としては、通常の非球面レンズのほか、液晶素子、非平面ガラス板などが考えられる。図1に示したコリメートレンズ20をずらしてデフォーカスする場合と比較し、光束の広がりがほとんどないので光量を有効に利用でき、また受光素子上のスポットをデフォーカスする場合よりも小さくできるので受光素子PDやホログラムユニットHOEを小型にできるなどのメリットがある。
図6は本発明の他の実施例を示す図であり、共通光路中に色収差補正を与える素子を配置し、スポット形状を設定したものである。図6の対物レンズ4a(収差補正手段)は、波長分散の異なる2種類のガラスを貼り合せた対物レンズであり、光ディスク5面上のスポット形状は、ホログラムユニット1からの出射光によるスポットS1が集光している時に、ホログラムユニット10からの出射光によるスポットS10によりプッシュプル信号が発生しないよう、かつ適切な大きさとなるように硝材を設定すればよい。
図5は球面収差を与えてスポット径の小径化を図る際の光学系の構成図であり、図1と同一の部位には同一の符号を付してある。図5の実施例が図1に示したものと異なる点はコリメートレンズ20をずらすのではなく、コリメートレンズ20の次段にコリメートレンズ20からの光束に球面収差を与える収差レンズ21(収差補正手段)を配置した点である。収差レンズ21としては、通常の非球面レンズのほか、液晶素子、非平面ガラス板などが考えられる。図1に示したコリメートレンズ20をずらしてデフォーカスする場合と比較し、光束の広がりがほとんどないので光量を有効に利用でき、また受光素子上のスポットをデフォーカスする場合よりも小さくできるので受光素子PDやホログラムユニットHOEを小型にできるなどのメリットがある。
図6は本発明の他の実施例を示す図であり、共通光路中に色収差補正を与える素子を配置し、スポット形状を設定したものである。図6の対物レンズ4a(収差補正手段)は、波長分散の異なる2種類のガラスを貼り合せた対物レンズであり、光ディスク5面上のスポット形状は、ホログラムユニット1からの出射光によるスポットS1が集光している時に、ホログラムユニット10からの出射光によるスポットS10によりプッシュプル信号が発生しないよう、かつ適切な大きさとなるように硝材を設定すればよい。
図7は本発明に係る光ピックアップ装置の他の実施例を示す図であり、図1と同一の部位には同一の符号を付す。
3つのホログラムユニット1、10、100は、それぞれ図2に示すようなレーザ光源LD、ホログラムHOEと受光素子PDで形成される信号検出系を持つ。レーザ光源LDの波長は例えば、ホログラムユニット1は400nmの青色ディスク用、10は660nmのDVDディスク用、100は780nmのCDディスク用とする。
7はレンズ7aと7bとで構成した青色2層ディスク対応用のエキスパンダレンズ系であり、1層目と2層目とで7bのレンズ位置が矢印方向へ移動して、層厚さの違いによる球面収差を補正する。8は3種類のディスク基板厚の違いや波長の違いによる球面収差や色収差を補正する互換素子であり、アクティブ液晶素子や波長選択性位相シフタなどがある。9は波長毎に透過する開口径を変える波長フィルタ、4は対物レンズ、5は各波長に対応した厚さの異なるディスクである。エキスパンダレンズ7と互換素子8を併せて収差補正素子と称す。
3つのホログラムユニット1、10、100は、それぞれ図2に示すようなレーザ光源LD、ホログラムHOEと受光素子PDで形成される信号検出系を持つ。レーザ光源LDの波長は例えば、ホログラムユニット1は400nmの青色ディスク用、10は660nmのDVDディスク用、100は780nmのCDディスク用とする。
7はレンズ7aと7bとで構成した青色2層ディスク対応用のエキスパンダレンズ系であり、1層目と2層目とで7bのレンズ位置が矢印方向へ移動して、層厚さの違いによる球面収差を補正する。8は3種類のディスク基板厚の違いや波長の違いによる球面収差や色収差を補正する互換素子であり、アクティブ液晶素子や波長選択性位相シフタなどがある。9は波長毎に透過する開口径を変える波長フィルタ、4は対物レンズ、5は各波長に対応した厚さの異なるディスクである。エキスパンダレンズ7と互換素子8を併せて収差補正素子と称す。
青色ディスクが記録再生中の時にはホログラムユニット1からの光を入射するコリメートレンズ2は光ディスク5の盤面上で収差を発生しない正規の位置にあり、一方、ホログラムユニット10またはホログラムユニット100からの光を入射するコリメートレンズ20または200は矢印方向に移動して、DVD又はCD光束について青色ディスク条件(基板厚、対物レンズ−基板間隔がDVD又はCDの時と異なる)での収差補正が行なわれる。
この結果、青色ディスク用のスポットは図3(a)のスポットS1のように集光するが、DVDスポット又はCDスポットは図3(a)のスポットS10のようにプシュプル信号を発生せず、かつ最小の大きさとなり、オフセット成分のみの差信号が得られる。
同様に、DVDディスクが記録再生中の時には、コリメートレンズ2および200が移動し、DVDスポットが図3(a)のスポットS1のように集光し、青色スポットやCDスポットは図3(a)のスポットS10のようになる。さらにCDディスクが記録再生中の時には、コリメートレンズ2および20が移動する。
また、青色ディスク又はDVDディスクの記録再生時に、CD光源であるホログラムユニット100のレーザ光源LDが点灯し、コリメートレンズ200が移動して収差補正が行われ、その際のスポットS10からプッシュプル振幅のないオフセット成分のみの差信号を得ることもできる。
この場合、CDディスク用ホログラムユニット100の半導体レーザの波長はDVDディスク用ホログラムユニット10や青色ディスク用ホログラムユニット1に備えられた半導体レーザの波長よりも長いので、コリメートレンズ200を調整し、集光スポットを最小にした場合であってもDVDスポットや青色スポットよりもスポット径は大きい。従ってDVDや青色ディスクのトラックピッチに対するプッシュプル信号は、コリメートレンズ200をどのような位置においても発生しないので、コリメートレンズ200の駆動精度をゆるくできる。
この結果、青色ディスク用のスポットは図3(a)のスポットS1のように集光するが、DVDスポット又はCDスポットは図3(a)のスポットS10のようにプシュプル信号を発生せず、かつ最小の大きさとなり、オフセット成分のみの差信号が得られる。
同様に、DVDディスクが記録再生中の時には、コリメートレンズ2および200が移動し、DVDスポットが図3(a)のスポットS1のように集光し、青色スポットやCDスポットは図3(a)のスポットS10のようになる。さらにCDディスクが記録再生中の時には、コリメートレンズ2および20が移動する。
また、青色ディスク又はDVDディスクの記録再生時に、CD光源であるホログラムユニット100のレーザ光源LDが点灯し、コリメートレンズ200が移動して収差補正が行われ、その際のスポットS10からプッシュプル振幅のないオフセット成分のみの差信号を得ることもできる。
この場合、CDディスク用ホログラムユニット100の半導体レーザの波長はDVDディスク用ホログラムユニット10や青色ディスク用ホログラムユニット1に備えられた半導体レーザの波長よりも長いので、コリメートレンズ200を調整し、集光スポットを最小にした場合であってもDVDスポットや青色スポットよりもスポット径は大きい。従ってDVDや青色ディスクのトラックピッチに対するプッシュプル信号は、コリメートレンズ200をどのような位置においても発生しないので、コリメートレンズ200の駆動精度をゆるくできる。
なお、図7に示した実施例では各コリメートレンズ2、20、200が移動する例を挙げて説明したが、各コリメートレンズが移動する代わりに図5および図6で説明したように、コリメートレンズの次段にコリメートレンズからの光束に球面収差を与える収差レンズを配置したり、あるいは共通光路中に色収差を与える素子を配置し、スポット形状を設定するようにしてもよい。
また、図7に示した実施例では青色ディスク多層基板の基板厚の違いによる球面収差を補正するために、エキスパンダレンズ7や液晶素子などの互換素子8を用いているが、このようにエキスパンダレンズ7や互換素子8を駆動することは、収差的にはコリメートレンズ2をずらすことと同等なので、上記の説明のようにコリメートレンズ2を駆動する代わりにこれらの素子を用いることができる。
すなわち、CD又はDVDの記録再生時には常にこの収差補正素子であるエキスパンダレンズ7や互換素子8を用いて、収差補正を行なえば、コリメートレンズ20又は200の駆動部も不用となる。
また、図7に示した実施例では青色ディスク多層基板の基板厚の違いによる球面収差を補正するために、エキスパンダレンズ7や液晶素子などの互換素子8を用いているが、このようにエキスパンダレンズ7や互換素子8を駆動することは、収差的にはコリメートレンズ2をずらすことと同等なので、上記の説明のようにコリメートレンズ2を駆動する代わりにこれらの素子を用いることができる。
すなわち、CD又はDVDの記録再生時には常にこの収差補正素子であるエキスパンダレンズ7や互換素子8を用いて、収差補正を行なえば、コリメートレンズ20又は200の駆動部も不用となる。
図8(a)〜(c)および図9(a)〜(c)は本発明に係る光ピックアップ装置の他の実施の形態を説明するための図である。プッシュプル信号のオフセットは主に、光ディスク5のチルト又は対物レンズ4のシフト変動によって発生する。図8(a)、(b)に示したように、光ディスク5が傾くと、アパーチャによりφAで対物レンズに入射した光束は、下方にシフトしたφBの径で対物レンズを出射して、さらにアパーチャで下側をカットされる。従って、出射光の中心は元の光軸(1点鎖線)からずれてしまう。
同様に、図9(a)、(b)に示したように、アパーチャと対物レンズ4が矢印方向へシフトした時は、対物レンズ4に入射する光束φAや出射する光束φBの中心は元の光軸(1点鎖線)からずれてしまう。従って、いずれの場合もディスク反射光の中心が、ディスクへ向かう元の光束の中心とずれてしまうために、光ディスク5からの反射光を受光する受光素子PD1、PD2から生成されるプッシュプル信号にオフセットが発生してしまう。
そこで、本発明により収差を与えた側の光束からこれらを合わせたオフセットを検出し、かつどちらか片方の変動を検出することにより、他方の変動量を知ることができる。1例として図8(c)のようなLED光源15aと2つの受光素子15bからなるディスクチルトセンサ15を備えた光ピックアップ装置を想定する。
このような光ピックアップ装置ではLED光源15aからの光束が光ディスク5で反射し、2分割受光素子(2PD)15bの境界領域に入射する。光ディスク5が傾くと2つの受光素子で受光する光量のバランスがくずれるので、その差信号からチルト量及びオフセット量を算出する。
収差を与えた光束から検出されるプッシュプル信号オフセットをSoff、ディスクチルトによるオフセットをSdisk、対物レンズシフトによるオフセットをSolとすると、
Soff=Sdisk+Sol ・・・(4)
なので、
Sol=Soff−Sdisk ・・・(5)
により、対物レンズシフトによるオフセットSolを算出して、あらかじめ測定した換算表などにより対物レンズの位置を知ることができる。すなわち、光ディスク5のディスクチルト量Sdiskおよびプッシュプル信号オフセットSoffから対物レンズシフト量Solを知ることができる。対物レンズの位置信号は、シーク動作終了時の対物レンズ振動の静定に使われ、アクセス時間の短縮が可能となる。
同様に、図9(a)、(b)に示したように、アパーチャと対物レンズ4が矢印方向へシフトした時は、対物レンズ4に入射する光束φAや出射する光束φBの中心は元の光軸(1点鎖線)からずれてしまう。従って、いずれの場合もディスク反射光の中心が、ディスクへ向かう元の光束の中心とずれてしまうために、光ディスク5からの反射光を受光する受光素子PD1、PD2から生成されるプッシュプル信号にオフセットが発生してしまう。
そこで、本発明により収差を与えた側の光束からこれらを合わせたオフセットを検出し、かつどちらか片方の変動を検出することにより、他方の変動量を知ることができる。1例として図8(c)のようなLED光源15aと2つの受光素子15bからなるディスクチルトセンサ15を備えた光ピックアップ装置を想定する。
このような光ピックアップ装置ではLED光源15aからの光束が光ディスク5で反射し、2分割受光素子(2PD)15bの境界領域に入射する。光ディスク5が傾くと2つの受光素子で受光する光量のバランスがくずれるので、その差信号からチルト量及びオフセット量を算出する。
収差を与えた光束から検出されるプッシュプル信号オフセットをSoff、ディスクチルトによるオフセットをSdisk、対物レンズシフトによるオフセットをSolとすると、
Soff=Sdisk+Sol ・・・(4)
なので、
Sol=Soff−Sdisk ・・・(5)
により、対物レンズシフトによるオフセットSolを算出して、あらかじめ測定した換算表などにより対物レンズの位置を知ることができる。すなわち、光ディスク5のディスクチルト量Sdiskおよびプッシュプル信号オフセットSoffから対物レンズシフト量Solを知ることができる。対物レンズの位置信号は、シーク動作終了時の対物レンズ振動の静定に使われ、アクセス時間の短縮が可能となる。
さらに、図9(c)のように対物レンズアクチェータ16にLED光源17a、受光素子17b、遮光板17cからなるレンズ位置センサ17を設けてもよい。LED光源17aからの光束は、対物レンズアクチェータ16につけられた遮光板17cで一部を遮光されて受光素子17bに入射する。対物レンズアクチェータ16の矢印方向の動きに従って受光素子17bに入射する光量が変化するので、対物レンズ4の矢印方向の位置を知ることができる。さらにあらかじめ測定した換算表などにより、この位置信号から対物レンズシフトによるオフセット量を知ることができる。
従って上記と同様に、プッシュプル信号オフセットをSoff、ディスクチルトによるオフセットをSdisk、対物レンズシフトによるオフセットをSolとすると、
Sdisk=Soff−Sol ・・・(6)
により、Sdiskを計算してあらかじめ測定した換算表などによりディスクチルト量を知ることができる。ディスクチルト信号は、ディスクチルトによるコマ収差補正素子の駆動信号として用いられる。
従って上記と同様に、プッシュプル信号オフセットをSoff、ディスクチルトによるオフセットをSdisk、対物レンズシフトによるオフセットをSolとすると、
Sdisk=Soff−Sol ・・・(6)
により、Sdiskを計算してあらかじめ測定した換算表などによりディスクチルト量を知ることができる。ディスクチルト信号は、ディスクチルトによるコマ収差補正素子の駆動信号として用いられる。
1、10、100 ホログラムユニット、2、20、200 コリメートレンズ(収差補正手段)、3 ビームスプリッタ、4 対物レンズ、4a 対物レンズ(収差補正手段)、5 光ディスク、6 反射ミラー、7 エキスパンダレンズ(収差補正素子)、8 互換素子(収差補正素子)、9 波長フィルタ、15 ディスクチルトセンサ、17 レンズ位置センサ、21 収差レンズ(収差補正手段)、PD1、PD2、PD10、PD20 受光素子(分割検出器)
Claims (11)
- 第1波長の光束を出射する第1光源と、第2波長の光束を出射する第2光源とを備え、これら第1および第2光源より出射した光束を共通の対物レンズにより光ディスク面上に集光し、光ディスクからの反射光をそれぞれ実質的にトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器で受光し、各検出器の差信号である各光束のプッシュプル信号からトラッキング誤差信号を生成する光ピックアップにおいて、一方の光源より出射した光束に対して収差補正を行なう収差補正手段を備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 互いに波長の異なる複数の光源と、該光源からの光束を光ディスクに集光照射する各光源共通の対物レンズと、光ディスクからの反射光をそれぞれ実質的にトラック方向に平行な分割線で分割された2分割検出器で受光し、各検出器の差信号である各ビームのプッシュプル信号からトラッキング誤差信号を生成する光ピックアップにおいて、ある光源に対応した種類の光ディスクの記録再生時に、他の光源からの光束に対して収差補正を行う収差補正手段を備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、上記収差補正手段は球面収差補正を行うものであることを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、上記収差補正手段は色収差補正を行うものであることを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項2記載の光ピックアップ装置において、収差補正を行なう光束は、最も波長の長い光束であることを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1〜4記載の光ピックアップ装置において、収差補正手段は光ディスクの基板厚変化に対応した収差を補正する収差補正素子を含むことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1〜6記載の光ピックアップ装置において、収差補正を与えた光束のプッシュプル信号を用い、収差補正を与えない光束のプッシュプル信号のオフセットを補正したことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1〜7記載の光ピックアップ装置において、ディスクチルトセンサを用いて、収差補正を行なった光束のプッシュプル信号から対物レンズの位置信号を生成したことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1〜7の光ピックアップ装置において、レンズ位置センサを用いて、収差補正を行なった光束のプッシュプル信号からディスクチルト信号を生成することを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1〜9の光ピックアップ装置において、少なくとも1以上の波長の光束を出射する光源と、光ディスクからの反射光を受光する受光素子と、前記光ディスクからの反射光を回折するホログラム素子とを一体に形成したホログラムユニットを用いたことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項1〜10に記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とする光ディスクドライブ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003326968A JP2005093008A (ja) | 2003-09-18 | 2003-09-18 | 光ピックアップ装置および光ディスクドライブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003326968A JP2005093008A (ja) | 2003-09-18 | 2003-09-18 | 光ピックアップ装置および光ディスクドライブ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005093008A true JP2005093008A (ja) | 2005-04-07 |
Family
ID=34456964
Family Applications (1)
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JP2003326968A Pending JP2005093008A (ja) | 2003-09-18 | 2003-09-18 | 光ピックアップ装置および光ディスクドライブ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005093008A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007108446A1 (ja) * | 2006-03-23 | 2007-09-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 光学ヘッド、光ディスク装置および光学ヘッドの製造方法 |
JPWO2012039318A1 (ja) * | 2010-09-24 | 2014-02-03 | 三菱電機株式会社 | 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 |
CN113606551A (zh) * | 2018-09-26 | 2021-11-05 | 株式会社小糸制作所 | 车辆用灯具 |
-
2003
- 2003-09-18 JP JP2003326968A patent/JP2005093008A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007108446A1 (ja) * | 2006-03-23 | 2007-09-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 光学ヘッド、光ディスク装置および光学ヘッドの製造方法 |
JPWO2012039318A1 (ja) * | 2010-09-24 | 2014-02-03 | 三菱電機株式会社 | 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 |
CN113606551A (zh) * | 2018-09-26 | 2021-11-05 | 株式会社小糸制作所 | 车辆用灯具 |
CN113606551B (zh) * | 2018-09-26 | 2024-05-03 | 株式会社小糸制作所 | 车辆用灯具 |
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