JP4811175B2 - 樹脂成形体と柱状体との組付品およびその製造方法、並びに製造装置 - Google Patents

樹脂成形体と柱状体との組付品およびその製造方法、並びに製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂よりなる樹脂成形体と、該熱可塑性樹脂よりも融点の高い材料よりなる中空又は中実の柱状体との組付加工技術に関する。
従来、たとえば熱可塑性樹脂成形体からなる板に金属等の軸を固定する方法としては、圧入か、あるいは溶剤による接着が主に行われていた。しかしながら、圧入は樹脂成形板が薄板化すると十分な強度を確保できず、また、溶剤による接着方法は、基本的に垂直度を出しにくく、形状も自由が利かず、接合時間もかかり製造効率が低下し、精密部品用の固定方法として導入しにく難点があった。
一方、超音波で樹脂成形体を溶融させて圧入する方法として、熱可塑性樹脂の第1部材上に、融点の高い第2部材を配置し、その第2部材に形成された平坦面に加工用ホーンの加工面を当接させ、その加工用ホーンに超音波振動を付与するとともに受治具と加工用ホーンの加工面との間に押圧力を付与し、超音波振動熱によって溶融される第1部材中に第2部材の一部を圧入することにより連結固定する装置において、加工用ホーンの少なくとも一部に凹部を形成するとともに、前記第2部材の平坦面の端部の少なくとも一部が前記凹部の下方に位置し、第2部材の圧入時に溶融される第1部材がその第2部材の平坦面側に回り込みその平坦面端部の少なくとも一部を覆うように前記第2部材を配置させた装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、このような方法は、第2部材を第1部材に押し付けるものであるため、第2部材の垂直度の低下は避けられない。また、第2部材の平坦面側に回り込んだ樹脂により固定するものであり、十分な回り込み量が必要な構造であるため、加工用ホーンの凹部に溶融樹脂が詰まる等すれば、確りとした結合が維持できなくなり管理が煩わしい。また、第2部材の平坦面が必須であり、このような平坦面のない軸体には適用できない。さらに、第1部材には第2部材の平坦面を埋入するだけの厚みが必要であり、薄板化に適用できない。また、特別な形状の加工用ホーンが第2部材の種類ごとに必要となりコストが嵩むなどの問題がある。
特開昭59−145112号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、樹脂成形板の薄板化にも十分に対応でき、強固な接合を実現できるとともに、垂直度などの組付精度も向上でき、組付け部材の形状も比較的自由に適用することができ、低コスト且つ短時間で組み付ることができ、精密部品用の固定方法として対応できる組付品およびその製造方法、製造装置を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、熱可塑性樹脂よりなる樹脂成形体と、該熱可塑性樹脂よりも融点の高い材料よりなる中空又は中実の柱状体との組付品の製造方法であって、前記樹脂成形体に、柱状体を挿入して組み付けるための貫通又は有底の取付穴を設ける工程と、前記取付穴に挿着される柱状体外周面の組付位置に、所定深さの周溝を形成する工程と、前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットする工程と、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するとともに、該圧縮面より超音波振動を付与し、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定する工程と、よりなることを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品の製造方法を提供する。
ここで、前記柱状体を摺動案内する挿通穴を有し、該柱状体にセットされる樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向一方側から当接支持する支持具と、前記取付穴周辺部を軸方向他方側からプレスする加圧具とにより前記取付穴周辺部を軸方向に圧縮するとともに、前記支持具および加圧具の一方又は双方における前記取付穴周辺部に当接する圧縮面より超音波振動を付与することが好ましい。
より具体的には、前記超音波振動を付与する圧縮面に、樹脂成形体外面を支持する支持面、および該支持面よりも突出して樹脂成形体内部に埋入される埋入部を設け、超音波振動とともに圧縮力を付与することにより、前記埋入部により押し退けた材料を取付穴内方へ移動させ、取付穴周辺部材料を周溝内に圧入させる。
また、本発明は、これらの製造方法に用いる製造装置であって、前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットした状態で、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するプレス手段と、前記圧縮面より超音波振動を付与する超音波付与手段とを備え、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定することを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品の製造装置をも提供する。
より好ましくは、前記樹脂成形体に、柱状体を挿入して組み付けるための貫通又は有底の取付穴を設ける手段と、前記取付穴に挿着される柱状体外周面の組付位置に、所定深さの周溝を形成する手段と、前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットする手段と、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するプレス手段と、該圧縮面より超音波振動を付与する超音波付与手段とを備え、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定することを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品の製造装置を提供する。
ここで、前記プレス手段は、前記柱状体を摺動案内する挿通穴を有し、該柱状体にセットされる樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向一方側から当接支持する支持具と、前記取付穴周辺部を軸方向他方側からプレスする加圧具とを備え、前記取付穴周辺部を軸方向に圧縮してなるものが好ましい。
また、前記超音波付与手段は、前記支持具および加圧具の一方又は双方における前記取付穴周辺部に当接する圧縮面より超音波振動を付与することができる。
さらに、前記超音波振動を付与する前記圧縮面に、樹脂成形体外面を支持する支持面、および該支持面よりも突出して樹脂成形体内部に埋入される埋入部を設けてなり、前記プレス手段および超音波付与手段により超音波振動とともに圧縮力を付与することにより、前記埋入部により押し退けた材料を取付穴内方へ移動させ、取付穴周辺部材料を周溝内に圧入させるものとすればよい。
本発明は、熱可塑性樹脂よりなる樹脂成形体と、該熱可塑性樹脂よりも融点の高い材料よりなる中空又は中実の柱状体との組付品であって、樹脂成形体に、柱状体を挿入して組み付けるための貫通又は有底の取付穴を設け、前記取付穴に挿着される柱状体外周面の組付位置に、所定深さの周溝を形成し、前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットした状態で、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するとともに、該圧縮面より超音波振動を付与し、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定したことを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品をも提供する。
以上にしてなる本願発明によれば、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するとともに、該圧縮面より超音波振動を付与し、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定するものであるので、従来の単なる圧入や溶剤による接着に比べて、強固な接合が実現できるとともに、周溝に流入するだけの厚みが確保できれば、樹脂成形板を薄くしても接合強度を維持することができ、近年の精密部品の薄板化にも十分に対応できる。従来の単なる圧入方法のものでは、抜去力が30Nほどであったが、同素材、同寸法の本発明の組付品では100N以上の抜去力が確認できている。
また、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向に圧縮する簡単な方法であり、柱状体の垂直度などの組付精度も維持できるとともに、特別複雑な構造の装置は必要でなく、組付け部材の形状も柱状体に周溝を設けるだけで比較的自由に適用することができ、低コスト且つ短時間で組み付ることができ、精密部品用の固定方法として問題なく対応できる。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る組付品に用いる樹脂成形体2と柱状体3を示している。図1〜5は第1実施形態、図6は第2実施形態、図7は第3実施形態、図8は第4実施形態、図9は第5実施形態を示している。
本発明に係る組付品は、図1に示すように、熱可塑性樹脂よりなる樹脂成形体2と前記熱可塑性樹脂よりも融点の高い材料よりなる中空又は中実の柱状体3とを超音波振動熱で溶融しながらプレスすることにより組みつけた組付品であり、とくに電子部品などに好適であるが、その他種々の部品、製品に適用できることは勿論である。
まず、図1〜5に基づき第1実施形態を説明する。
本実施形態の樹脂成形体2は板状体を例示しているが、後述する第4実施形態のように板状以外の形態のものでも良い。この樹脂成形体2は、熱可塑性樹脂からなる成形体であれば、ガラス等の種々の添加材、強化材等を添加したものも用いることができる。
樹脂成形体2には、柱状体3を挿入して組み付けるための貫通した取付穴20が形成されており、また、柱状体3には、外周面に所定深さ、所定幅の周溝30が形成される。
そして、これら樹脂成形体2および柱状体3について、図2に示すように、柱状体3を板状の樹脂成形体2の取付穴20に挿入し、取付穴20内周面と周溝30とが対向した組付位置にセットした状態で、樹脂成形体2の取付穴周辺部21を軸方向(図では上下方向)から圧縮力を付与するとともに、該圧縮面6より超音波振動を付与し、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で周溝30内に流入させることにより(図3の拡大図参照。)、樹脂成形体2の取付穴20に柱状体3が固定されることになる。
より具体的には、樹脂成形体2に、柱状体3を挿入して組み付けるための取付穴20を設ける図示しない取付穴加工部と、該取付穴20に挿着される柱状体外周面の組付位置に、所定深さの周溝を形成する図示しない溝加工手段と、前記柱状体3を樹脂成形体2の取付穴20に挿入し、該取付穴20の内周面と周溝30とが対向した組付位置にセットするロボットアーム等からなる図示しない取付手段と、樹脂成形体2の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するプレス手段4と、該圧縮面より超音波振動を付与する超音波付与手段5とを備えた製造装置を用いて加工される。
プレス手段4は、図2〜4にも示すように、柱状体3を摺動案内する挿通穴40を有し、該柱状体にセットされる樹脂成形体2の取付穴周辺部21を軸方向一方側(図では下側)から当接支持する支持具41と、取付穴周辺部21を軸方向他方側(図では上側)からプレスする加圧具42とより構成されている。
また、超音波付与手段5は、超音波発振器により図示しない超音波振動子に発振させ、図示しないコーン、ホーン等を介してプレス手段4を構成する加圧具42に振動伝達され、取付穴周辺部21に当接する圧縮面6より超音波振動を付与するものである。
樹脂成形体2に対して超音波振動を入力する加圧具42の圧縮面6には、樹脂成形体2の外面を支持する支持面60、および該支持面60よりも先端側に突出して樹脂成形体2の内部に埋入される埋入部61が設けられている。なお、このような埋入部は超音波振動が入力される加圧具42側に形成するもの以外に、超音波入力される側と反対側、本例では支持具41側の圧縮面に設けるようにしてもよい。
以下、図1〜5に基づき第1実施形態の製造方法を説明する。
まず、板状の樹脂成形体2に対して、柱状体3を挿入して組み付けるための貫通した取付穴20が形成される。樹脂成形体2には、少なくとも板状部分に開けられた取付穴20が存在すればよく、他の部分に板状以外の構造があってもよい。
一方、この取付穴20に挿入される柱状体3の外周面には、樹脂成形体2が取付けられる予定の組付位置に、所定深さ、所定幅の周溝30が形成される。なお、この周溝30は樹脂成形体2の取付穴20の長さに応じて、軸方向に沿って1本のみならず複数本形成しても良い。柱状体3には少なくとも外周面に形成された周溝30が存在すればよく、他の部分に軸状以外の構造があってもよい。
また、この周溝30内に樹脂成形体2の材料が流入して固定されることから、この周溝30の幅はあまり細いと強度が保てない。反対にあまり広いと樹脂成形体2の材料充填が不十分となり、組付品の垂直度が低下するなど、逆に強度面でも悪くなる。深さについても浅いと抜け強度が保てなくなり、反対に深すぎると材料充填が不十分となり上記同様のデメリットが生じる。周溝30の深さと幅は、上記の点に考慮しつつ樹脂成形体2の材料、大きさ、柱状体3の大きさなどから適宜な寸法に決定すればよい。
本例では、樹脂成形体2の取付穴20の形状を円形とし、柱状体をそれに嵌挿される断面視円形の外周面を有する軸体としたが、本発明はこのような形状になんら限定されず、たとえば断面視異形状、円弧状、あるいは角型形状等の柱状体3でも、図10に示すように、それに応じた形状の取付穴20を形成することにより樹脂成形体2を組付けることが可能である。また、双方の形状が同じでなくてもよく、たとえば柱状体3が断面視多角形であり、取付穴20がこれに外接する円形のものや、柱状体3が断面視円形で、取付穴20をこれに外接する多角形としたものなども好ましい。柱状体3は中実であってもよいし、薄板を筒状にしたものでもよい。
柱状体3は、樹脂成形体2を構成している熱可塑性樹脂よりも融点の高い材料よりなるものであれば、金属や合成樹脂、セラミックス、木製、複合繊維など、その他種々の素材からなるものを適用できる。
次に、図2に示すように、柱状体3を内部に摺動案内できる挿通穴40を有しかつ樹脂成形体2の取付穴周辺部21を下面から当接支持する支持具41に樹脂成形体2が取り付けられ、該樹脂成形体2の取付穴20と支持具41の挿通穴40に対し、柱状体3が周溝30を上にして上面が樹脂成形体2の上面と面一となる位置にセットされる。これにより取付穴20内周面と周溝30とが対向した状態となる。
そして、支持具41にセットされた樹脂成形体2および柱状体3に対し、上方から加圧具42を押下し、取付穴周辺部21を軸方向から上下に圧縮力を付与するとともに、加圧具42の圧縮面6より超音波振動を付与する。超音波振動熱により樹脂成形体2の取付穴周辺部21は溶融し、この状態で加圧具42の圧縮面6の埋入部61により押し退けた材料を、支持面60および圧縮面7で支持しながら、図3に示すように取付穴内方へ移動させ、取付穴周辺部材料が周溝30内に流入することにより柱状体3が樹脂成形体2に固定される。
次に、図6に基づき第2実施形態の製造方法を説明する。
上記の第1実施形態では加圧具42の圧縮面6から超音波振動を付与し、主に該加圧具42の埋入部61で樹脂成形体2の取付穴周辺部21を取付穴内方へ移動させるものについて説明したが、本実施形態では、加圧具42の圧縮面6だけでなく、支持具41側の圧縮面7からも同時に超音波振動を付与し、当該圧縮面7に形成した埋入部71と前記加圧具42側の埋入部61の双方から取付穴周辺部21を押圧して取付穴周辺部材料を周溝30内に効率よく流入させるものである。
この場合、双方の埋入部61、71の各突出量は、上記第1実施形態の埋入部61の場合に比べて少なくて済み、組付品に形成される押圧痕も、上記第1実施形態では加圧具側に深い押圧痕が残ったが、本例では両面に浅い押圧痕が残るだけで、見栄えもよく、強度の点でも有利となる。この埋入部61、71を図示したように互いに対向する位置に設けてもよいが、互いに対向しないずれた位置に設ければ、押圧痕も互いにずれた位置となり、強度的により有利となる。
なお、本例のように支持具41側から超音波振動を入力すれば、第1実施形態と同様に加工することができることから、加圧具42側からは超音波振動を入力せずに、支持具41側からのみ入力したものでも良い。柱状体3、樹脂成形体2の素材や構造その他の変形例などは、第1実施形態と同様に適用できる。
次に、図7に基づき第3実施形態を説明する。
上記の第1、第2実施形態では、樹脂成形体2に形成される取付穴20が貫通穴であったが、本実施形態では有底の取付穴20に組付けるものである。このように、取付穴20が貫通してなくても同様の方法により樹脂成形体2と柱状体3とを組付けることができる。なお、図7では加圧具42側から超音波振動を入力して圧縮面6の埋入部61で取付穴周辺部21を押し出して取付穴周辺部材料を周溝30内に流入させているが、支持具41側から超音波振動を入力してもよいし、上記第2実施形態で説明したように、双方から入力しても良いことは勿論である。また、柱状体3、樹脂成形体2の素材や構造その他の変形例などは、第1実施形態と同様に適用できる。
次に、図8に基づき第4実施形態を説明する。
上記の各実施形態では樹脂成形体2として板状体とした例を説明したが、その他の形状でも良いことは上述した通りである。本実施形態では、樹脂成形体2を板状ではなく幅のある立体物とした例について説明する。
この場合、取付穴20の長さは長くなる。柱状体3の周溝30は、超音波振動が入力される加圧具42側に近い位置に形成され、溶融した取付穴周辺部の材料が効率よく周溝30に流れこむように設定される。本例のように、取付穴20が長い場合には周溝30を複数形成することが望ましい。とくに、上記第2実施形態で説明したように、支持具41側からも超音波振動を同時入力し、支持具41の圧縮面7に近い位置に周溝30をさらに形成しておけば、長い取付穴20の両端側で固定できることから、確りとした取付強度が得られるため好ましい。柱状体3、樹脂成形体2の素材や構造その他の変形例などは、第1実施形態と同様に適用できる。
次に、図9に基づき第5実施形態を説明する。
上記各実施形態では、柱状体3の端部に樹脂成形体2を組付ける例について説明したが、本実施形態では柱状体3の軸方向途中部に樹脂成形体2を組付ける例について説明する。本例では、支持具41にセットされる柱状体3の樹脂成形体2よりも上方に突出した部分に、下端部に圧縮面6が形成されたスペーサ部材8が別途被着される。
そして、上方から加圧具42で前記スペーサ部材8を押下することにより、該スペーサ部材8を介して樹脂成形体2の取付穴周辺部21が支持具41との間で圧縮されるとともに、加圧具42から超音波振動がスペーサ部材8を介して当該取付穴周辺部21に入力され、第1実施形態と同様、溶融した周辺部材料が周溝30内部に流入して組付品1が得られる。
スペーサ部材8は下側に開口した有底の形状に構成しているが、上側も開口した筒形状に構成してもよい。スペーサ部材8は加圧具42からの超音波振動を効率よく伝達できる金属材料などから構成され、好ましくは加圧具42と同じ素材で構成される。なお、スペーサ部材8を設ける代わりに、加圧具42の下端部にスペーサ部材8と同様の筒状部を一体的に形成したものも好ましい。その他、柱状体3、樹脂成形体2の素材や構造、超音波の入力方向その他の変形例などは、第1、第2実施形態と同様に適用できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
次に、本発明の製造方法により組み付けられた実施例1、2の各組付品について引き抜き強度試験を行った結果を説明する。
実施例1、2は、それぞれ上記第1実施形態の方法でステンレス素材の円柱状の軸体の端部に30%ガラス含有のポリカーボネート樹脂(デジタルカメラのレンズの鏡筒によく用いられる材料)よりなる板状成形体を組み付けたものであり、軸体の外径、板状成形体の板厚は表1のとおりである。加工条件は、超音波振動数40KHz、加工時間1秒、雰囲気気圧3kgf/cm2とした。
引き抜き強度は、基台に板状成形体を固定し、上方に延びる軸体を掴んで真上に引っ張り、板状成形体の取付穴より抜けるまでの最大引っ張り力(抜去力)を測定した。試験結果は表2のとおり、十分な強度を確認できた。
また、実施例3として、同じく上記第1実施形態の方法でステンレス素材の円柱状の軸体(外径2mm)の端部に、ポリアセタール樹脂(POM)よりなる板状成形体(板厚2mm)を組付けた組付品を作成し、軸外周面に沿って切断した断面写真を図11に示す。図11の写真より、板状成形体の取付穴周辺部の材料が軸体の周溝内に充填され、その食込みにより確実に取り付けられている様子がわかる。
本発明の第1実施形態に係る組付品の各部材を示す斜視図。 同じく第1実施形態において、各部材を支持具41に取り付けた状態を示す断面図。 溶融した取付穴周辺部の材料が周溝に充填される様子を示す断面図。 組付完了した様子を示す断面図。 同じく組付完了した組付品を示す断面図。 (a)および(b)は第2実施形態の製造方法を示す断面図。 (a)および(b)は第3実施形態の製造方法を示す断面図。 (a)および(b)は第4実施形態の製造方法を示す断面図。 (a)および(b)は第5実施形態の製造方法を示す断面図。 組付品の各部材の変形例を示す説明図。 (a)は実施例3の断面写真、(b)はその拡大写真。
符号の説明
1 組付品
2 樹脂成形体
3 柱状体
4 プレス手段
5 超音波付与手段
6 圧縮面
7 圧縮面
8 スペーサ部材
20 取付穴
21 取付穴周辺部
30 周溝
40 挿通穴
41 支持具
42 加圧具
60 支持面
61 埋入部
70 支持面
71 埋入部

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂よりなる樹脂成形体と、該熱可塑性樹脂よりも融点の高い材料よりなる中空又は中実の柱状体との組付品の製造方法であって、
    前記樹脂成形体に、柱状体を挿入して組み付けるための貫通又は有底の取付穴を設ける工程と、
    前記取付穴に挿着される柱状体外周面の組付位置に、所定深さの周溝を形成する工程と、
    前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットする工程と、
    樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するとともに、該圧縮面より超音波振動を付与し、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定する工程と、
    よりなることを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品の製造方法。
  2. 前記柱状体を摺動案内する挿通穴を有し、該柱状体にセットされる樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向一方側から当接支持する支持具と、前記取付穴周辺部を軸方向他方側からプレスする加圧具とにより前記取付穴周辺部を軸方向に圧縮するとともに、前記支持具および加圧具の一方又は双方における前記取付穴周辺部に当接する圧縮面より超音波振動を付与してなる請求項1記載の樹脂成形体と柱状体との組付品の製造方法。
  3. 前記超音波振動を付与する圧縮面に、樹脂成形体外面を支持する支持面、および該支持面よりも突出して樹脂成形体内部に埋入される埋入部を設け、超音波振動とともに圧縮力を付与することにより、前記埋入部により押し退けた材料を取付穴内方へ移動させ、取付穴周辺部材料を周溝内に圧入させてなる請求項1又は2記載の樹脂成形体と柱状体との組付品の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂成形体と柱状体との組付品の製造方法に用いる製造装置であって、前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットした状態で、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するプレス手段と、前記圧縮面より超音波振動を付与する超音波付与手段とを備え、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定することを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品の製造装置。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂成形体と柱状体との組付品の製造方法に用いる製造装置であって、前記樹脂成形体に、柱状体を挿入して組み付けるための貫通又は有底の取付穴を設ける手段と、前記取付穴に挿着される柱状体外周面の組付位置に、所定深さの周溝を形成する手段と、前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットする手段と、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するプレス手段と、該圧縮面より超音波振動を付与する超音波付与手段とを備え、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定することを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品の製造装置。
  6. 前記プレス手段が、前記柱状体を摺動案内する挿通穴を有し、該柱状体にセットされる樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向一方側から当接支持する支持具と、前記取付穴周辺部を軸方向他方側からプレスする加圧具とを備え、前記取付穴周辺部を軸方向に圧縮してなる請求項4又は5記載の樹脂成形体と柱状体との組付品の製造装置。
  7. 前記超音波付与手段が、前記支持具および加圧具の一方又は双方における前記取付穴周辺部に当接する圧縮面より超音波振動を付与してなる請求項6記載の樹脂成形体と柱状体との組付品の製造装置。
  8. 前記超音波振動を付与する前記圧縮面に、樹脂成形体外面を支持する支持面、および該支持面よりも突出して樹脂成形体内部に埋入される埋入部を設けてなり、前記プレス手段および超音波付与手段により超音波振動とともに圧縮力を付与することにより、前記埋入部により押し退けた材料を取付穴内方へ移動させ、取付穴周辺部材料を周溝内に圧入させる請求項4〜7の何れか1項に記載の樹脂成形体と柱状体との組付品の製造装置。
  9. 熱可塑性樹脂よりなる樹脂成形体と、該熱可塑性樹脂よりも融点の高い材料よりなる中空又は中実の柱状体との組付品であって、樹脂成形体に、柱状体を挿入して組み付けるための貫通又は有底の取付穴を設け、前記取付穴に挿着される柱状体外周面の組付位置に、所定深さの周溝を形成し、前記柱状体を樹脂成形体の取付穴に挿入し、該取付穴の内周面と柱状体の周溝とが対向した組付位置にセットした状態で、樹脂成形体の取付穴周辺部を軸方向から圧縮力を付与するとともに、該圧縮面より超音波振動を付与し、超音波振動熱によって溶融される取付穴周辺部材料を圧縮力で前記柱状体の周溝内に流入させることにより、前記樹脂成形体の取付穴に前記柱状体を固定したことを特徴とする樹脂成形体と柱状体との組付品。

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