JP4809513B2 - 磁性粒子の分離方法及び分離システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体内に含まれた磁性粒子を分離円筒で磁着分離し、ついで、遊離磁性体を消磁して前記磁性粒子を清掃流体により分離円筒内から排出し、清掃流体と磁性粒子とを分離して該磁性粒子を捕集することを目的とした磁性粒子の分離方法及び分離システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来磁着による工作物の選別は行われているが、工作物が強磁性である場合に限られ、分離捕集は消磁した後、機械的に強制分離する場合が多い。
【0003】
また弱磁性粒子を高磁場におけるマトリックスに吸着させるような提案もあり、試験的に着磁試験などが認められているが、消磁及び磁着と、磁性粒子の排出処理について、簡単な装置による連続運転の方法が提案されていないので、小型で比較的低廉な設備による磁性粒子の分離装置は未だ使用されていない。
【0004】
【発明により解決しようとする課題】
前記従来の磁性粒子の分離装置は、専ら強磁性工作物などの磁着と、消磁と機械的分離などであって、金属工作物の磁気分離又は廃棄物などから金属を磁着分離する場合には有効であり、多大の効果を奏する場合もあった。
【0005】
然し乍ら磁性粒子の磁着分離については、磁性粒子が小さい場合に(例えば0.1mm〜2mm)、これを送る手段が限られており(粉体移送などでは分離できない)水などを混入して送流した場合には、磁着できてもこの磁着物を自動的に排出することがむつかしい問題点があった。例えば強磁性粒子の場合には、比較的弱い磁場でも効率良く磁着するが、消磁しても残留磁気が残って、しばらくは取出しが完全には出来ないことがある。即ち磁着粒子自体が磁化されることになるからである。
【0006】
また弱磁性粒子の場合には、粒子自体の残留磁気は少ないが、弱磁性粒子の磁着には強磁場を必要とするので、強磁場内における磁極の消磁に時間を要する問題点があった。
【0007】
また弱磁性粒子の場合には、磁場内にマトリックスを充填するので、磁着面積は増大するが、各マトリックスの消磁を瞬時に行わなければ、着磁粒子の取出しの工業的利用ができないのみならず、装置の連続運転がむつかしくなり、かつ定置式マトリックスでは、磁性粒子を全磁着表面に均等に磁着させること及び短時間(0.1〜2秒)で消磁することは至難であった。そこで効率の低下と稼働率の低下は免れなかった。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
この発明は、内部に遊離強磁性体を収容した分離円筒を回転自在に架設すると共に、分離円筒の外側へ磁場強さの異なる(又は同一)複数のソレノイドコイルを並列設置し、前記分離円筒を複数本並列設置して各分離円筒毎の着磁、消磁及び磁性粒子の取出し操作を切替え自在とし、連続運転を可能にしたのである。
【0009】
更にソレノイドコイルの設置幅を自由に選定し、磁性粒子の性質に応じ、強磁性粒子から弱磁性粒子まで自由に磁着できるようにすると共に、各ソレノイドコイル毎の消磁を可能にして、同一分離円筒内の一部に磁着した磁性粒子のみを捕集することも可能にし、磁性粒子の特性に対応して効率よく運転できるようにしたものである。
【0010】
即ち方法の発明は、さの異なる複数の磁場を区画の網を介して直列に設置した、回転する分離円筒内へ、水と磁性粒子を含む粒子との混合流体を送流し、前記磁性粒子を、前記分離円筒各区画内に収容された遊離強磁性体に着磁させて、前記混合流体の中の磁性粒子を強磁性、弱磁性毎に分離した後、前記区画中所定の区画内の遊離強磁性体を消磁して該遊離強磁性体と磁性粒子との磁着をとき、ついで前記分離円筒内へ清掃流体を送流して、前記磁着をとかれた磁性粒子を清掃流体と共に取出すことを特徴とした磁性粒子の分離方法であり、場は、分離円筒の外側に並列装着したソレノイドコイルにより発生させることを特徴とした請求項1記載の磁性粒子の分離方法である。
【0011】
次にシステムの発明は、水と磁性粒子を含む粒子との混合流体の送流手段と、回転する分離円筒内に混合流体の流動方向と平行して強さの異なる磁場を、区画の網を介して列設置し、前記各区画内へ遊離強磁性体を夫々収容し、前記各磁場内の遊離強磁性体の消磁を行うようにした磁着分離手段と、電磁石の電流を遮断する消磁手段と、清掃流体による磁性粒子の排出手段との組み合わせにより分離装置を構成すると共に、該分離装置に前記混合流体又は清掃流体を送流させる連結パイプラインと、該連結パイプラインに前記混合流体又は清掃流体の送流方向を決める切替えバルブを介装し、前記各手段が自動的に作動するように前記各手段の自動制御装置を付設したことを特徴とする磁性粒子の分離システムである。
【0012】
この発明において分離できる強磁性粒子とは、Fe、Co、Niである。また弱磁性粒子(単体と化合物)とは、Ti、V、Cr、Mn、Y、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、U、Pu、Amである。また単体のみ弱磁性のものは、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、La、Zr、Hf、Nb、Al、Ca、Su、O、Lu、Thである。更に酸化物のみ弱磁性のものは、Rb、Cs、Au、Cu、Tl、Nである。従って単体のみ弱磁性のものは、単体として磁着分離し、酸化物のみ弱磁性のものは酸化物にして磁着すればよいことになる。
【0013】
前記の他の元素は非磁性であるけれども、磁性粒子と結合させれば、磁性粒子と同様に磁着分離できる。例えばSi、Asは非磁性であるが、磁性物質(シード剤)を添加することによって磁性を持つことになり、磁着分離できる。前記シード剤としては、例えば鉄粉、磁鉄鉱、水酸化鉄などが使用される。
【0014】
一般に磁着効率を高く保つ為には、次の点を解決しなければならない。
1.分離すべき磁性粒子に対応する磁力があること、
2.磁着に必要な磁極を有すること、
3.磁極が清掃されていること(運転当初と常時同一状態を保つ)、
4.磁極が変化しないこと(錆などを生じない)、
5.磁性粒子と、磁極の接触の機会が多いこと、
6.磁着粒子を容易に取除くことができること(消磁容易その他)。
【0015】
この発明は、混合流体の流動方向と平行して、複数の強さの異なる磁場を直列に設置したので、混合流体中に強磁性粒子と弱磁性粒子が混在しても、十分対応できると共に、ソレノイドコイルの巻数を異にすれば、電流量を代えることのみにより、必要な強さの磁場を再現することができる。前記において分離すべき磁性粒子を含む混合流体の特性が既知の場合(途中で変化しない場合)には、当該磁性粒子の特性に対応する磁場を作るように設計すればよいので、前記1の要件は簡単に達成することができる。
【0016】
次に分離円筒内へ遊離マトリックス(例えばねじ類)を充填することによって必要な磁極を得ることができるので、前記要件2を容易に達成することができる。
【0017】
また分離円筒内へ清掃流体として送水すると共に、確実に消磁するので、磁着状態に応じて清掃時間間隔を制御すれば(例えば5分〜60分位)前記要件3を簡単に達成することができる。
【0018】
更に分離円筒をステンレス製にするなど、発錆その他表面が変化しにくい材質にすることにより、前記4の条件を容易に達成することができる。
【0019】
次に分離円筒を回転することにより、遊離強磁性体(磁極)と磁性粒子との接触の機会を増大させることができると共に、磁性粒子が磁極又は分離円筒の内壁面へ均等に磁着することになる。即ち磁着飽和になるまで有効に磁着することができる。前記遊離強磁性体は円筒内へ30〜90%(容量)収容する。
【0020】
また分離円筒の回転と磁性粒子の特性に合せて磁場の強さを定めることができるので、瞬時に消磁し得ると共に、清掃流体による消磁と磁性粒子の移動と相挨って、前記6の要件を簡単に達成することができる。
【0021】
即ち強磁性体の磁着には磁場の強度を小さくし(例えば0.テスラ以下とか)、弱磁性粒子に対しては、当該磁性の強度に比例した磁場の強度を定める。従って5テスラで確実に磁着する粒子に対してソレノイドコイルの通電遮断により、瞬時に0.テスラまで残留磁気が低下したとすれば、当該磁性粒子は最早磁着力を失うので、完全な消磁と同様に清掃流体により磁着粒子を容易に取出すことができる。
【0022】
一方強磁性粒子に対しては、磁場の強度を0.テスラ以下にしても十分磁着できるので、ソレノイドコイルに対する通電遮断により、瞬時に0.0テスラ以下に低下すれば、最早磁着力の大部分が失われ、清掃流体を加圧送流することにより強磁性粒子を遊離強磁性体と容易に分離し、これを排出することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明は、磁性粒子を含む混合流体を遊離強磁性体が収容されている回転分離円筒内に送流し、前記磁性粒子を分離円筒と遊離強磁性体に磁着させた後、消磁すると共に、前記分離円筒内へ清掃流体を送流して、前記磁性粒子を清掃流体と共に系外へ取出し、かつ磁性粒子と流体とを分離することを特徴とした磁性粒子の分離方法である。
【0024】
また他の発明は、混合流体の送流手段と、分離円筒による磁着分離手段と、消磁手段と、清掃流体による磁性粒子の排出手段とを連結すると共に、混合流体と清掃流体を通過させる連結パイプ装置及び混合流体と、清掃流体の送流方向を定めるバルブ装置に、自動制御装置を付設したことを特徴とする磁性粒子の分離システムである。
【0025】
この発明において、混合流体は磁性粒子と非磁性粒子と水(例えば水分70〜90重量%)とを混合したものである。また分離すべき粒子が非磁性の場合には、磁性粒子と一体化(接着吸着又は化合物として)させて磁着分離することができる。
【0026】
【実施例1】
鉱山原水を内径20cm、長さ50cmの分離円筒内へ、毎秒10cmの流速で送流し、分離円筒のソレノイドコイルに3kwの電力をかけて2テスラの磁場とし、20分間分離処理した後、ソレノイドコイルへの電気を遮断して消磁後、水を逆送(毎秒10cm)した所、表1の結果を得た。
【0027】
【表1】
Figure 0004809513
【0028】
次に前記と同一装置により、同一条件で坑廃水を処理した所、表2の結果を得た。非磁性のZn、PbもFeの存在により分離できたものと認める。
【0029】
【表2】
Figure 0004809513
【0030】
【実施例2】
この発明のシステムを図1に基づいて説明する。タンク1の鉱山原水(以下原水という)を、ポンプ2により分離円筒4へ送り込む。この場合に、バルブ5,6,7,8を開き、バルブ9,10,11,12,23を閉じれば、原水は矢示14,15のように分離円筒4内へ入る。該分離円筒4は、内側に強磁性体のねじ(遊離強磁性体)16が80%(見掛け容積)充填され、外側に複数組のソレノイドコイル17、17a、17b、17cが順次並列設置してある。前記ソレノイドコイル17、17a、17b、17cは、混合液給送の下流側にゆく程磁力が強くなるようにしてある。前記におけるソレノイドコイル17は0.テスラ、17aは0.テスラ、17bは1テスラ、17cは2テスラとしてある。
【0031】
従って原水中比較的磁着し易い強磁性のFe、Niは比較的磁力の小さいソレノイドコイル17、17aに対応する分離円筒4内のねじ16に磁着し、比較的磁着し難い弱磁性のPb、Cu、Znは、ソレノイドコイル17b、17cに対応する分離円筒4内のねじ16に磁着する。前記ソレノイドコイル17、17a、17bはほぼ30cmの幅に亘って装着され、ソレノイドコイル17cは1mの幅に亘って装着されている。即ち瞬時の磁着がむつかしい元素に対しては、磁着面積を増加させて、磁極と、元素との接触の機会を格段に増加させてある。前記のようにして処理水は、矢示19、20、21、39のように、バルブ6、7、8を経て処理水タンク22へ溜る。
【0032】
前記のように処理し、磁着した元素が多くなったならば(実際上は、予備実験し、分離効率の低下前に)、バルブ5、7を閉じ(例えばタイマーによる)、バルブ23、12を開き、バルブ24、3を閉じると、原水は矢示14、35、36のように分離円筒4aに入り、ねじ16に磁着し、処理水はバルブ12、8を経て矢示37、38のように処理水タンク22へ溜る。
【0033】
一方バルブ11、9を開き、ポンプ25を始動して、清掃用の清水を水タンク26から、矢示27、28、29、30のように送水(例えば5kg/cm2 )し、分離円筒4内の原水をタンク1に戻す。
【0034】
次にバルブ9を閉じ、バルブ10を開くと共に、全ソレノイドコイル17、17a、17b、17cの電流を遮断し、消磁する。ついでポンプ25により清水を圧送すると、磁着していた各元素は清水と共に、矢示28、29、31、32のように流動し、捕集タンク33へ送られる。該捕集タンク33内に集まった元素は、濾過その他の処理により粒子と排水に分離し、排水は再び清掃水として使用し、分離粒子は、各元素毎に分別し、有効利用又は排棄する。
【0035】
前記分離円筒4aの処理が所定時間になったならば、タイマーなどによりバルブ23、12を閉じると共に、バルブ5、6、7を開いて、当初と同様にポンプ2により原水を分離円筒4に送り、分離円筒4内のねじ16に元素を磁着させ、処理水を処理水タンク22へ排出させる。
【0036】
一方バルブ3、13を開き、バルブ11を閉じてポンプ25を始動し、清水を水タンク26から矢示27、34のように分離円筒4a内に送って、矢示40、41、30のように分離円筒4a内に残留している原水をタンク1に戻す。このようにして分離円筒4a内の原水が清掃されたならば、バルブ3、10を閉じ、バルブ24を開くと共に、分離円筒4aの全ソレノイドコイル17、17a、17b、17cの電源を遮断すると、分離円筒4a内のねじ16は消磁されるので、分離円筒4a内へ清掃水を圧送することにより、分離円筒4a内の全磁着元素を清掃水と共に捕集タンク33へ集めることができる。捕集タンク33に集った元素入り清掃水の処理は、前記分離円筒4の元素を含む清掃水の処理と同様である。前記分離円筒4、4aは10回〜60回/分回転する。
【0037】
前記システムによれば、分離円筒4、4aによって原水を連続処理できると共に、各部制御は、バルブの開閉、通電、遮断、ポンプの運転、停止などにより全自動で可動させることができる。従って管理は監視用員のみとなり、全自動連続長時間稼働も可能となる。
【0038】
前記に使用した鉱山原水は、表1のような各種元素を含むけれども、処理水の各元素は許容基準をはるかに下回る低濃度となるので、そのまま系外へ放流することができる。
【0039】
前記において原水の品質により、一回の処理で放流基準値以下にできない場合には、この発明のシステムに二回かけたり、他の分離方法と併用するなどの手段により、低濃度化してから放流する。
【0040】
前記実施例においては、全ソレノイドコイル17、17a、17b、17cを一度に消磁したので、全磁着粒子が混合して係外へ排出される。従って排出後磁性粒子を分別することになる。
【0041】
然し乍らソレノイドコイルを各別に消磁して清掃流体を送流すれば、当該ソレノイドコイルに対応する分離円筒4内に磁着した磁性粒子のみが清掃流体によって排出されるので、排出後の分離は不必要となる。即ち磁気篩とすることができる。
【0042】
【実施例3】
この発明の他の実施例を図2、3、4、5、6に基づいて説明する。図2において、分離円筒4の外側には、内筒42を介してソレノイドコイル17、17a、17b、17cを装着すると共に、最外側へ保護筒43を装着する。前記内筒42内には、ねじ16を80%(見掛け容量)収容すると共に、前記各ソレノイドコイル17、17a、17b、17c毎の境に対応する内筒42内へ網44を張設する。図中45は入力用プーリー、46は軸受けである。ねじ16は磁着時に図4(a)、(b)のようになり、消磁時には図5(a)、(b)のようになると考えられる。図2中47は送入パイプ、48は排出パイプ、49は分離円筒4の回転方向を示す。
【0043】
前記実施例の磁着分離操作は実施例2と全く同一に付詳細な説明を省略する。但し分離円筒4を回転し、かつ遊離強磁性体であるから、消磁が速かに、かつ確実にできる。
【0044】
前記ねじ16に代えて小球16a又は楕円ボール16bを用いることも出来る。前記ねじ16の長さは10mm〜20mm、外径は2mm〜5mm程度であり、小球の本体直径も外径5mm程度である(図6)。
【0045】
前記遊離強磁性体の収容量は、30%〜90%(見掛け容量)であり、通常80%前後を用いる。前記遊離強磁性体の収容量が30%以下では効力が小さく、90%以上では分離円筒4の回転に際し、遊離強磁性体の移動、磁着と磁性体の分離などの自由度を勘案すれば、好ましくない場合が多い。
【0046】
即ち磁着した磁性粒子は、遊離強磁性体を消磁し、磁着力0の状態で清掃流体を送流することにより、分離円筒4外へ取出すのであるから、遊離強磁性体が多いと効率が悪くなり、少ないと磁着量が少なくなって能率を損うので、分離すべき磁性粒子毎に遊離強磁性体の形状、大きさ及び収容量を定めることが好ましい。また遊離強磁性体が発錆すると、磁着力が急激に低下(特に弱磁性粒子の磁着に対し)するので、例えば強磁性であって、発錆しないステンレススチールなどを用いる。
【0047】
【発明の効果】
この発明によれば、強磁性粒子はもとより弱磁性粒子又は非磁性粒子であっても連続して全自動分離できる効果がある。
【0048】
然して可動機械部分は、ポンプ、バルブ及び分離円筒のみであるから故障のおそれがなく、システムの信頼度は大きく、長時間運転による分離効率低下のおそれもない。
【0049】
従来微粒子の分離は、濾過、吸着その他の化学処理など、連続運転がむつかしかったり、二次処理(化学処理の場合)を必要とするなど、特に被処理物が多量の場合には幾多の難点があって、有効な手段がなかったが、この発明により、比較的簡単に、連続全自動運転による高効率分離処理が可能となり、産業上の貢献度はきわめて大きい。特に、従来処置なしとされていた鉱山廃水なども有効、かつ効率よく処理できるので、公害を未然に防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のシステムの概念図。
【図2】この発明の分離円筒の実施例の一部を破切し、一部を省略した正面図。
【図3】(a)同じく縦断側面図。
(b)同じく一部縦断正面図。
【図4】(a)同じく磁着時の縦断側面説明図。
(b)同じく縦断正面説明図。
【図5】(a)同じく消磁時の縦断側面説明図。
(b)同じく縦断正面説明図。
【図6】(a)同じく遊離強磁性体の実施例のねじの斜視図。
(b)同じく他のねじの斜視図。
(c)同じく楕円ボールの正面図。
(d)同じく小球の正面図。
【符号の説明】
1 タンク
2 ポンプ
3、5、6、7、8、9、10、11、12、13、23、24 バルブ
4、4a 分離円筒
16 ねじ
17、17a、17b、17c ソレノイドコイル
22 処理水タンク
25 ポンプ
26 水タンク
33 捕集タンク
42 内筒
43 保護筒
44 網
45 入力用プーリー
46 軸受け
47 送入パイプ
48 排出パイプ

Claims (3)

  1. さの異なる複数の磁場を区画の網を介して直列に設置した、回転する分離円筒内へ、水と磁性粒子を含む粒子との混合流体を送流し、前記磁性粒子を、前記分離円筒各区画内に収容された遊離強磁性体に着磁させて、前記混合流体の中の磁性粒子を強磁性、弱磁性毎に分離した後、前記区画中所定の区画内の遊離強磁性体を消磁して該遊離強磁性体と磁性粒子との磁着をとき、ついで前記分離円筒内へ清掃流体を送流して、前記磁着をとかれた磁性粒子を清掃流体と共に取出すことを特徴とした磁性粒子の分離方法。
  2. 場は、分離円筒の外側に並列装着したソレノイドコイルにより発生させることを特徴とした請求項1記載の磁性粒子の分離方法。
  3. 水と磁性粒子を含む粒子との混合流体の送流手段と、回転する分離円筒内に混合流体の流動方向と平行して強さの異なる磁場を、区画の網を介して列設置し、前記各区画内へ遊離強磁性体を夫々収容し、前記各磁場内の遊離強磁性体の消磁を行うようにした磁着分離手段と、電磁石の電流を遮断する消磁手段と、清掃流体による磁性粒子の排出手段との組み合わせにより分離装置を構成すると共に、該分離装置に前記混合流体又は清掃流体を送流させる連結パイプラインと、該連結パイプラインに前記混合流体又は清掃流体の送流方向を決める切替えバルブを介装し、前記各手段が自動的に作動するように前記各手段の自動制御装置を付設したことを特徴とする磁性粒子の分離システム。
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