JPH10192620A - 磁気分離処理システムおよびこのシステムを用いた廃液処理システム、磁気分離処理方法および廃液処理方法 - Google Patents

磁気分離処理システムおよびこのシステムを用いた廃液処理システム、磁気分離処理方法および廃液処理方法

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JPH10192620A
JPH10192620A JP9003249A JP324997A JPH10192620A JP H10192620 A JPH10192620 A JP H10192620A JP 9003249 A JP9003249 A JP 9003249A JP 324997 A JP324997 A JP 324997A JP H10192620 A JPH10192620 A JP H10192620A
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magnetic separation
waste liquid
filter
magnetic
processing system
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JP9003249A
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Takashi Amamiya
隆 雨宮
Shinichi Kimura
信一 木村
Shinichi Hanawa
伸一 塙
Jun Yoshikawa
潤 吉川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B03SEPARATION OF SOLID MATERIALS USING LIQUIDS OR USING PNEUMATIC TABLES OR JIGS; MAGNETIC OR ELECTROSTATIC SEPARATION OF SOLID MATERIALS FROM SOLID MATERIALS OR FLUIDS; SEPARATION BY HIGH-VOLTAGE ELECTRIC FIELDS
    • B03CMAGNETIC OR ELECTROSTATIC SEPARATION OF SOLID MATERIALS FROM SOLID MATERIALS OR FLUIDS; SEPARATION BY HIGH-VOLTAGE ELECTRIC FIELDS
    • B03C1/00Magnetic separation
    • B03C1/02Magnetic separation acting directly on the substance being separated
    • B03C1/025High gradient magnetic separators
    • B03C1/031Component parts; Auxiliary operations
    • B03C1/032Matrix cleaning systems

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  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気分離処理システムの処理効率を向上す
る。 【解決手段】この磁気分離処理システムの磁気分離ユニ
ットAは、被処理水の流路1A内に設けられたフィルタ
4Aと、このフィルタ4Aの配置された流路1Aの周囲
に設けられ、供給された励磁電流によって磁界を発生す
る電磁コイル2Aと、この電磁コイル2Aに励磁電流を
流すユニット電源3Aとを有する。この磁気分離ユニッ
トAには、同じ構成を有する磁気分離ユニットBが直列
に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形不純物を含む
被処理流体、例えば液体あるいはガスなどから磁気によ
って不純物を分離および除去する磁気分離処理システ
ム、廃液処理システム、磁気分離処理方法および廃液処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図24を参照して従来の磁気分離処理シ
ステムを説明する。
【0003】従来の磁気分離処理システムは、被処理水
の流路1周囲に電磁コイル2をまた流路1内にフィルタ
4をそれぞれ配置し電源3より電磁コイル2に直流電流
(励磁電流)を供給することで流路1内に磁界を発生
し、その磁界の作用でフィルタ4が被処理水中の磁性物
質を吸着して被処理水から不純物を除去するよう構成さ
れている。上記フィルタ4としては、磁界内で磁化され
ることで高い磁界勾配を生じるもの、例えば強磁性金属
でできた多孔板、細線および粒子などが使われている。
【0004】従来の磁気分離処理システムの場合、被処
理水は、上流ラインから上流弁7を介して流路1に導入
されフィルタ4を通過するときに、被処理水中の磁性物
質が上述の高磁界勾配の影響でフィルタ4側に吸引力を
受け吸着される。磁性物質が分離された後の被処理水
は、下流弁8を介して次の工程に送られる。
【0005】なお図示してはいないが被処理水の上流ラ
インにおいて、鉄粉などの磁性粉子と凝集剤とを投入す
ることにより被処理水中の磁性粒子を核に非磁性の懸濁
物質をフロック化させておく場合もある。この場合は、
下流の磁気分離処理システムにおいて被処理水がフィル
タ4を通過するときにフィルタ材4にフロックの単位で
吸着されるので、磁性粒子と共に非磁性の物質も被処理
水から分離および除去することができる。
【0006】そして、フィルタ4に吸着された不純物が
一定量以上堆積すると、磁界勾配が減少し、磁気分離効
率が低下したり流路1の目づまりを生じる。
【0007】そこで、この種の磁気分離処理システムに
は、流路1内のフィルタ4部分に堆積した堆積物を洗浄
し除去する洗浄機構が設けられている。
【0008】ここで、従来の磁気分離処理システムの洗
浄機構について説明する。
【0009】洗浄機構は、逆洗水タンク5、排水タンク
6、逆洗弁9、排水弁10などから構成されている。
【0010】この洗浄機構の場合、まず、電磁コイル2
への通電を断った後、被処理水の上流弁7、下流弁8を
共に閉とし、逆洗弁9と排水弁10とを開とする。する
と、逆洗水タンク5から逆流水が流路1を逆流しフィル
タ4を通じて排水タンク6に送られる。
【0011】つまり洗浄機構は、フィルタ4に磁場をか
けない状態で逆洗することによりフィルタ4に付着した
堆積物を除去し、その除去した堆積物を逆流水と共に排
水タンク6へ送り貯留するものである。なお洗浄機構
は、ここに例示したものばかりでなく、逆洗水以外の例
えば高圧空気やスチームなどを導入するものもある。
【0012】洗浄を行う間は、被処理水の流通を停止し
なくてはならないため、効率的な磁気分離を行うために
は、できるだけ逆洗の洗浄操作に要する時間を短くし、
かつ洗浄インターバルを長くすることが望ましい。引用
文献…電気学会技術報告(II部第114号)大勾配磁気
分離技術の現状と動向、磁気分離処理システム技術マニ
ュアル(財)下水道新技術推進機構発行ところで、上記
磁気分離処理システムが利用されている下水処理プラン
トなどでは、流路1内を流れる被処理水中に磁化率の異
なる金属粒子が含まれていることが多い。
【0013】これを従来の磁気分離処理システムで分離
処理しようとした場合、被処理水中の最も磁化率の小さ
い金属粒子に合わせて電磁コイル2に大電流を流し高い
磁界を発生させる必要がある。この場合、フィルタ材4
には、磁化率の小さい不純物から磁化率の大きい不純物
までを吸着させることができるものの、フィルタ4には
大量の不純物が堆積するようになる。
【0014】これでは、フィルタ材4が汚れる速度が早
まり、すぐに磁界勾配が低下しシステムの運転効率が低
下するなどの問題が生じるため、逆洗などの洗浄操作の
インターバルを短くする必要がある。
【0015】また上流工程において非磁性の不純物質を
含む磁性フロックを作った後、磁気分離処理する場合
も、小さいフロックから大きいフロックまでが同じ流路
1を通り1つのフィルタ4によって吸着・分離されるた
め、上記同様にフィルタ4への不純物の堆積速度が早ま
り、洗浄操作のインターバルを短くする必要がある。
【0016】しかしながら、逆洗などの洗浄操作の期間
には、被処理水の流通を停止することになるため、この
間、被処理水を処理することができず、システム全体の
処理効率が低下する。また、特に下水処理プラントなど
のように大量の水を連続的に処理するような設備では、
上記洗浄操作が必要な磁気分離処理システムは使用でき
ないという問題がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように上述した従
来の磁気分離処理システムでは、非処理流体中から不純
物を多く除去するようにすると、フィルタが早く汚れて
しまい、フィルタを洗浄する間隔が短くなり、システム
全体として非処理流体を処理する効率が低下するという
問題があった。
【0018】また非処理流体を連続的に処理する設備に
は、フィルタの洗浄を行うために非処理流体の流通を一
旦停止する必要がある磁気分離処理システムを適用する
ことができないという問題があった。
【0019】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、本発明の第1の目的は、処理流体の
処理効率を向上することのできる磁気分離処理システ
ム、廃液処理システム、磁気分離処理方法および廃液処
理方法を提供することにある。また本発明の第2の目的
は、被処理流体を連続的に処理する設備に適用すること
のできる磁気分離処理システム、廃液処理システム、磁
気分離処理方法および廃液処理方法を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明の磁気分離処理システム
は、被処理流体の流路に磁界を発生する電磁コイルと、
前記流路内に設けられ、前記電磁コイルにより発生され
た磁界の作用によって前記被処理流体中から所定の成分
を分離および吸着するフィルタ手段と、このフィルタ手
段を洗浄する洗浄機構とを有する第1の磁気分離ユニッ
トと、前記第1の磁気分離ユニットに直列に接続され、
前記第1の磁気分離ユニットと同じ構成要素を有する第
2の磁気分離ユニットと、前記第1および第2の磁気分
離ユニットの各電磁コイルに流す電流を個別に制御する
電流制御手段とを具備している。
【0021】また請求項2記載の発明の磁気分離処理シ
ステムは、被処理流体の流路に磁界を発生する超電導コ
イルと、前記流路内に設けられ、前記超電導コイルに流
された電流によって発生した磁界の作用によって前記流
路を流れる被処理流体中から所定の成分を分離および吸
着するフィルタ手段と、このフィルタ手段を洗浄する洗
浄機構とを有する第1の磁気分離ユニットと、前記第1
の磁気分離ユニットに直列に接続され、前記第1の磁気
分離ユニットと同じ構成要素を有する第2の磁気分離ユ
ニットと、前記第1および第2の磁気分離ユニットの各
超電導コイルを選択するスイッチ手段と、前記各超電導
コイルに流す電流を供給する電源と、前記スイッチ手段
を制御し前記電源から個々の超電導コイルに流す電流を
制御する電流制御手段とを具備している。
【0022】請求項3記載の発明の磁気分離処理システ
ムは、請求項1、2いずれか記載の磁気分離処理システ
ムにおいて、前記直列に接続した第1および第2の磁気
分離ユニットからなる複合磁気分離システムを並列に接
続してなることを特徴としている。
【0023】請求項4記載の発明の磁気分離処理システ
ムは、請求項1乃至3いずれか一記載の磁気分離処理シ
ステムにおいて、前記電流制御手段は、予め設定された
時間スケジュールと、前記被処理流体の流路上に設けた
所定の検出手段により検出された検出値のうち、少なく
とも一方に基づき前記各磁気分離ユニット毎の電流を制
御することを特徴としている。
【0024】請求項5記載の発明の磁気分離処理システ
ムは、請求項1乃至3いずれか一記載の磁気分離処理シ
ステムにおいて、前記洗浄機構は、予め設定された時間
スケジュールと、前記被処理流体の流路上に設けた所定
の検出手段により検出された検出値のうち、少なくとも
一方に基づき前記フィルタ手段を洗浄することを特徴と
している。
【0025】請求項6記載の発明の磁気分離処理システ
ムは、請求項4、5いずれか記載の磁気分離処理システ
ムにおいて、前記検出手段は、前記各磁気分離ユニット
毎の流路を流れる前記被処理流体の性質を検出する性質
検出手段、前記被処理流体の流量を検出する流量検出手
段、前記流路の圧力損失量を検出する圧力損失検出手段
および前記流路の圧力を検出する圧力検出手段のうち、
少なくとも一つであることを特徴としている。
【0026】前記性質検出手段は、例えば導電度、濁
度、BOD、CODなどを検出するものである。前記流
量検出手段は、例えば磁気分離処理システムへの全流入
量、システムからの流出量、各ユニットまたは特定ユニ
ット周りの流入量、流出量、システム内流体流路の特定
ポイントの流量などを検出するものである。前記圧力損
失検出手段は、例えば磁気分離処理システム全体の入口
出口間圧力損失、各ユニットまたは特定ユニット周りの
入口出口間圧力損失、またはシステム内流体流路の特定
ポイント間の圧力損失などを検出するものである。前記
圧力検出手段は、例えば磁気分離処理システム全体の入
口圧力、各ユニットまたは特定ユニットの入口または出
口圧力、またはシステム内流体流路の特定ポイントの圧
力などを検出するものである。
【0027】請求項7記載の発明の磁気分離処理システ
ムは、請求項1、2いずれか記載の磁気分離処理システ
ムにおいて、前記洗浄機構により前記フィルタ手段が洗
浄されたときに排出される排出液から水分を低減する水
分低減装置をさらに具備している。
【0028】請求項8記載の発明の磁気分離処理システ
ムは、請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分離処理シ
ステムを有する第1のシステムと、前記磁気分離処理シ
ステムの洗浄機構がフィルタ手段の洗浄を行って排出さ
れる排出液を被処理流体として磁気分離処理する請求項
1乃至7いずれか一記載の磁気分離処理システムを有す
る第2のシステムとを具備している。
【0029】請求項9記載の発明の廃液処理システム
は、廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる沈砂池と、
前記沈砂池から流出する廃液を被処理流体として磁気分
離処理する請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分離処
理システムと、前記磁気分離処理システムにより磁気分
離処理された液体から浮遊固形物を取り除く最初沈殿池
と、前記最初沈殿池により浮遊固形物が取り除かれた液
体を貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養し
て前記液体中の有機物を分解し汚泥化させる曝気槽と、
前記曝気槽により汚泥化された液体中の有機物を沈殿さ
せる最終沈殿池とを具備している。
【0030】請求項10記載の発明の廃液処理システム
は、廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる沈砂池と、
前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、前記最初沈殿池
により浮遊固形物が取り除かれた廃液を被処理流体とし
て磁気分離処理する請求項1乃至7いずれか一記載の磁
気分離処理システムと、前記磁気分離処理システムによ
り磁気分離処理された液体を貯留しつつ内部に気泡を発
生し浄化微生物を培養して前記液体中の有機物を分解す
る曝気槽と、前記曝気槽により汚泥化された液体中の有
機物を沈殿させる最終沈殿池とを具備している。
【0031】請求項11記載の発明の廃液処理システム
は、廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる沈砂池と、
前記沈砂池から流出する廃液を被処理流体として磁気分
離処理する請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分離処
理システムと、前記磁気分離処理システムにより磁気分
離処理された液体を貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化
微生物を培養して前記廃液中の有機物を分解する曝気槽
と、前記曝気槽により汚泥化された液体中の有機物を沈
殿させる最終沈殿池とを具備している。
【0032】請求項12記載の発明の廃液処理システム
は、廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる沈砂池と、
前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、前記最初沈殿池
により浮遊固形物が取り除かれた廃液を貯留しつつ内部
に気泡を発生し浄化微生物を培養して前記廃液中の有機
物を分解する曝気槽と、前記曝気槽により有機物が分解
された廃液を被処理流体として磁気分離処理する請求項
1乃至7いずれか一記載の磁気分離処理システムとを具
備している。
【0033】請求項13記載の発明の廃液処理システム
は、廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる沈砂池と、
前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、前記最初沈殿池
により浮遊固形物が取り除かれた廃液を貯留しつつ内部
に気泡を発生し浄化微生物を培養して前記廃液中の有機
物を分解する曝気槽と、前記曝気槽により汚泥化された
廃液中の有機物を沈殿させる最終沈殿池と、前記最終沈
殿池により汚泥化した有機物が取り除かれた廃液を被処
理流体として磁気分離処理する請求項1乃至7いずれか
一記載の磁気分離処理システムとを具備している。
【0034】請求項14記載の発明の廃液処理システム
は、廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる沈砂池と、
前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、前記最初沈殿池
により浮遊固形物が取り除かれた廃液を貯留しつつ内部
に気泡を発生し浄化微生物を培養して前記廃液中の有機
物を分解する曝気槽と、前記曝気槽により汚泥化された
廃液中の有機物を沈殿させる最終沈殿池と、前記最終沈
殿池により汚泥化した有機物が取り除かれた廃液を被処
理流体として磁気分離処理する請求項1乃至7いずれか
一記載の磁気分離処理システムと、前記磁気分離処理シ
ステムにより磁気分離処理された液体中に残留する有機
物および不純物を低減または取り除く高度処理装置とを
具備している。
【0035】請求項15記載の発明の廃液処理システム
は、廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる沈砂池と、
前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、前記最初沈殿池
により浮遊固形物が取り除かれた廃液を貯留しつつ内部
に気泡を発生し浄化微生物を培養して前記廃液中の有機
物を分解する曝気槽と、前記曝気槽により汚泥化された
廃液中の有機物を沈殿させる最終沈殿池と、前記最初沈
殿池および最終沈殿池に沈殿した汚泥を被処理流体とし
て磁気分離処理し、磁気分離処理後の液体を前記曝気槽
へ帰還させる請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分離
処理システムとを具備している。
【0036】請求項16記載の発明の廃液処理システム
は、請求項15記載の廃液処理システムにおいて、前記
磁気分離処理システムの洗浄機構がフィルタ手段の洗浄
を行って排出される濃縮汚泥を貯留する濃縮汚泥タンク
をさらに具備している。
【0037】請求項17記載の発明の磁気分離処理方法
は、被処理流体の流路に配置した第1のフィルタに対し
て発生させた第1の磁界の作用によって前記被処理流体
中の第1の成分を第1のフィルタに吸着させる第1の工
程と、前記第1の工程の後、前記第1の磁界とは異なる
第2の磁界の作用によって前記被処理流体中から第2の
成分を第2のフィルタに吸着させる第2の工程とを有し
ている。
【0038】請求項18記載の発明の磁気分離処理方法
は、被処理流体を第1および第2の流路に分岐させる工
程と、前記第1の流路に配置した第1のフィルタに対し
て発生させた第1の磁界の作用によって前記被処理流体
中の第1の成分を前記第1のフィルタに吸着させる工程
と、前記第1の流路の第1のフィルタ後方に配置した第
2のフィルタに対して発生させた第1の磁界とは異なる
第2の磁界の作用によって、前記第1の成分を除去した
被処理流体中から第2の成分を前記第2のフィルタに吸
着させる工程と、前記第2の流路に配置した第3のフィ
ルタに対して発生させた第3の磁界の作用によって前記
被処理流体中の第3の成分を前記第3のフィルタに吸着
させる工程と、前記第2の流路の第3のフィルタ後方に
配置した第4のフィルタに対して発生させた第3の磁界
とは異なる第4の磁界の作用によって、前記第3の成分
を除去した被処理流体中から第4の成分を前記第4のフ
ィルタに吸着させる工程と、前記第1〜第4のフィルタ
により各成分を取り除いた前記被処理流体を合流させる
工程とに有している。
【0039】請求項19記載の発明の磁気分離処理方法
は、請求項17、18いずれか記載の磁気分離処理方法
において、各フィルタに吸着させたそれぞれの成分を各
フィルタ毎に洗浄する工程をさらに有している。
【0040】請求項20記載の発明の磁気分離処理方法
は、請求項19記載の磁気分離処理方法において、前記
フィルタ毎に洗浄して排出される排出液の流路に配置し
た第5のフィルタに対して発生させた磁界の作用によっ
て前記排出液中の第5の成分を前記第5のフィルタに吸
着させる工程をさらに有している。
【0041】請求項21記載の発明の磁気分離処理方法
は、請求項20記載の磁気分離処理方法において、各フ
ィルタ毎の洗浄を、予め設定した時間スケジュールによ
って行うことを特徴としている。
【0042】請求項22記載の発明の廃液処理方法は、
廃液中の砂分を沈殿させて取り除く工程と、砂分を取り
除いた廃液の流路に配置した第1のフィルタに対して発
生させた第1の磁界の作用によって前記廃液中の第1の
成分を第1のフィルタに吸着させる工程と、前記第1の
工程の後、前記第1の磁界とは異なる第2の磁界の作用
によって前記廃液中から第2の成分を第2のフィルタに
吸着させる工程と、前記第1および第2の成分が取り除
かれた液体中から浮遊固形物を取り除く工程と、前記浮
遊固形物が取り除かれた液体中の有機物を分解し汚泥化
させる工程と、汚泥化された有機物を沈殿させて液体か
ら取り除く工程とを有している。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0044】本発明が対象とする被処理流体としては、
例えば水、油などの液体やガスなどの気体があるが、実
際には水処理の分野への適用が多いものと想定される。
したがって、以下、各実施形態では、被処理流体を水
(被処理水)として説明する。図1は本発明に係る第1
の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図、図
2は個々の磁気分離ユニットを示す図である。
【0045】図1において、Aは第1の磁気分離ユニッ
トとしての磁気分離ユニットである。この磁気分離ユニ
ットAは、被処理水の流路1A内に設けられ、ここに生
じた磁界の作用によって被処理水中から所定の成分、例
えば磁化率の小さい金属粒子などの不純物を分離および
吸着するフィルタ4Aと、このフィルタ4Aの配置され
た流路1Aの周囲に設けられ、供給された励磁電流によ
って磁界を発生する電磁コイル2Aと、この電磁コイル
2Aに励磁電流を供給するユニット電源3Aとを有して
いる。この磁気分離ユニットAの直前の被処理水の流入
経路上には上流弁7が設けられている。この上流弁7と
磁気分離ユニットA間の水路はT字状に分岐し、分岐し
た側に排水弁10Aを介して排水タンク6が接続されて
いる。
【0046】この磁気分離ユニットAには、第2の磁気
分離ユニットとしての磁気分離ユニットBが直列に接続
されている。この磁気分離ユニットBは、被処理水の流
路1B内に設けられ、ここに生じた磁界の作用によって
被処理水中から所定の成分、例えば磁化率の大きな金属
粒子などの不純物を分離および吸着するフィルタ4B
と、このフィルタ4Bの配置された流路1Bの周囲に設
けられ、ユニット電源3Bからの励磁電流によって磁界
を発生する電磁コイル2Bと、この電磁コイル2Bに電
流を流すユニット電源3Bとを有している。この磁気分
離ユニットBの直前の水路はほぼT字状に分岐し、分岐
した側は排水弁10Bを介して排水タンク6に接続され
ている。つまりこの磁気分離ユニットBは、磁気分離ユ
ニットと同じ構成要素を有しているが、それぞれ分離お
よび吸着する不純物が異なるものである。なお電磁コイ
ル2A、2Bに生じさせる磁界を一致させることで同じ
不純物をそれぞれ除去することもできる。磁気分離ユニ
ットAのユニット電源3Aおよび第2の磁気分離ユニッ
トBのユニット電源3Bには、それぞれに制御信号12
A、12Bを送出し各ユニット電源3A、3Bを個別に
制御する制御装置11が接続されている。磁気分離ユニ
ットBの出口側ライン(磁気分離処理された処理水を排
出する下流経路)は逆T字状に分岐し、一方は下流弁8
を介して次工程へ接続され、他方は逆洗弁9を介して逆
洗タンク5に接続されている。
【0047】図2に上記各磁気分離ユニットA(B)の
具体的な構成例を示す。
【0048】同図に示すにように、磁気分離ユニットA
(B)は、下の注水口21から被処理水(これから処理
される水)を流入し、処理後の水(処理水)を上の排水
口22から排水する流路の一部をなすフィルタ容器23
と、このフィルタ容器23内にフィルタ4A(4B)を
挟むように配置されたポールピース24と、フィルタ容
器23の周囲に配置され、流された直流電流の量に応じ
て磁力線を発生する電磁コイル2A(2B)と、この電
磁コイル2A(2B)から発生する磁力線を導くヨーク
25と、フィルタ容器23の上部に設けられた逆洗エア
の注入部26とからなる。ポールピース24は均一な磁
場をフィルタに発生させるものである。以下、この第1
の実施形態の磁気分離処理システムの動作を説明する。
【0049】この第1の実施形態の磁気分離処理システ
ムの場合、制御装置11は、磁気分離ユニットAの電磁
コイル2A(2B)に流す励磁電流を弱く、磁気分離ユ
ニットBの電磁コイル2Bに流す励磁電流を強くするよ
うに各ユニット電源3A、3Bを制御する。
【0050】これにより、磁気分離ユニットAのフィル
タ4Aには強磁性体の微粒子や大きい磁性フロックが吸
着される。そして、磁気分離ユニットAを通過した処理
水は、磁気分離ユニットBへ流入し、フィルタ4Bに
は、フィルタ4Aによって吸着されなかった磁性のより
低い微粒子やより磁性小さいフロックが吸着される。
【0051】したがって、磁気分離ユニットAと磁気分
離ユニットBそれぞれの吸着物に合わせて各フィルタ4
A、4Bの形状や材質を適切に選ぶことにより、磁界勾
配の低下や処理水流路の目づまりの進行を緩和すること
ができる。
【0052】このため、いずれか一方の磁気分離ユニッ
トのみで同じ程度に磁性の低い微粒子や小さい磁気フロ
ックを吸着処理しようとする場合に比べて、逆洗などの
フィルタ洗浄のインタバルを長くすることができ、磁気
分離運転をより効率的に行うことができる。
【0053】ここで、この磁気分離処理システムのフィ
ルタ洗浄動作について説明する。
【0054】洗浄動作は、制御装置11が個々のユニッ
ト電源3A、3Bを所定タイミングで制御し、磁気コイ
ル2A、2Bへの通電をそれぞれ個別に断った後、処理
水の上流弁7、下流弁8を閉とし、排水弁10Bと逆洗
弁9を開にして行われる。すると、逆洗水タンク5から
逆洗水が逆洗弁9を通じて水路を逆流し、第2の磁気分
離ユニットBの流路1B内のフィルタ材4Bが逆洗水に
より洗浄(逆洗)され、フィルタ材4Bに付着した堆積
物が剥離および除去されて排水弁10Bを通じて排水タ
ンク6に流される。
【0055】続いて、排水弁10Bを閉とし、排水弁1
0Aを開け、磁気分離ユニットAのフィルタ材4Aの逆
洗を同じように行う。この後、逆洗弁9と排水弁10A
を閉とし、再び上流弁7と下流弁8を開け通常の運転状
態に戻る。
【0056】なお、この第1の実施形態の磁気分離処理
システムでは、逆洗水タンク5を第2の磁気分離ユニッ
トBの出口側ラインのみに接続したが、これに限定され
ることはなく、例えば第1の磁気分離ユニットAの出口
側ライン(出口側水路)にも逆洗水タンク5や逆洗水タ
ンク5からの注水水路等を接続し、逆洗機構を並列状態
にし、磁気分離ユニットAと磁気分離ユニットBとの逆
洗を個別に(独立して)行うようにしても良い。またフ
ィルタ4A、4Bを洗浄する洗浄体は、この実施形態の
逆洗水(液体)のみに限定されるものではなく、高圧空
気やスチーム等の気体を導入する方法もある。さらに、
この第1の実施形態では、磁気分離ユニットA、Bの2
組を直列に接続してシステムを構成しているが、さらに
3つ以上の磁気分離ユニットを直列に接続する構成も当
然に考えられる。
【0057】このようにこの第1の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、磁気分離ユニットAと磁気分離
ユニットBとを直列に接続し、各電磁コイル2A、2B
の励磁電流を制御装置11で異なる強さに調節すること
により、各磁気分離ユニットA、Bのフィルタ4A、4
B毎に微粒子やフロック等の不純物の種類を細かく分け
て吸着させることができる。また吸着させる不純物の種
類に合わせてフィルタ材4A、4Bの形状や材質を適切
に選ぶことにより、フィルタ洗浄が必要となるインタバ
ルを短くすることができる。さらに排水タンク6を別々
に設けることで個々のフィルタ4A、4Bで吸着した物
質を個別に回収することができる。
【0058】続いて、図3を参照して第2の実施形態の
磁気分離処理システムについて説明する。図3は第2の
実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図であ
る。
【0059】同図に示すように、この第2の実施形態の
磁気分離処理システムは、図1に示した直列構成の磁気
分離ユニットA、Bを1セットとして、このセットとほ
ぼ同じ構成を有する磁気分離ユニットC、Dを並列に接
続したものである。
【0060】この第2の実施形態の場合、磁気分離ユニ
ットAと磁気分離ユニットCの電磁コイル2A、2Cに
よる磁界を弱く、磁気分離ユニットBと磁気分離ユニッ
トDの磁界を強くするように電磁コイル2B、2Dの励
磁電流を調節する。磁気分離ユニットA、Bの系列と、
磁気分離ユニットC、Dの系列とは図2の場合の構成と
作用は同様である。
【0061】そして、例えば磁気分離ユニットA、Bの
系列のフィルタ逆洗を行うときは、上流弁71、下流弁
81を閉とし、逆洗弁9B、排水弁10A、10Bを用
いて逆洗水流路を構成しフィルタ4A、4Bの堆積物を
除去する。この間、上流弁72、下流弁82は開のまま
にして、磁気分離ユニットC、D側の系列のみに被処理
水を通流して通常の磁気分離処理、つまりシステムを稼
働させる。
【0062】逆に、磁気分離ユニットA、B側の系例を
通流運転しつつ磁気分離ユニットC、D側の系列のフィ
ルタ4C、4Dの逆洗を行うときは、上流弁72、下流
弁82を閉とし、逆洗弁9D、排水弁10C、10Dを
用いて逆洗水流路を構成し、磁気分離ユニットA、B側
の系列と同様の手順でフィルタ4C、4Dの堆積物を除
去する。
【0063】このようにこの第2の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、被処理水の流入経路を二つに分
岐させてそれぞれに磁気分離ユニットA、Bと磁気分離
ユニットC、Dとを設けて並列ライン構成とし、それぞ
れの系列が独立運転可能に上流弁71、72、逆洗弁9
B、9D、排水弁10A〜10Dおよび下流弁81、8
2等を設けたので、片方の系列を洗浄動作させている
間、他方の系列を通常の磁気分離運転を行うことがで
き、1系列づつ洗浄動作を行えば、システム全体を停止
することなく常に稼働させることができる。
【0064】次に、図4を参照して第3の実施形態の磁
気分離処理システムについて説明する。図4は第3の実
施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図である。
【0065】この第3の実施形態の磁気分離処理システ
ムでは、図4に示すように、制御装置11に時間信号1
3が入力される。この時間信号13は、磁気分離ユニッ
トA−Bの系列ないしは磁気分離ユニットC−Dの系列
に被処理水が導入されてからの経過時間を表す信号であ
る。
【0066】この場合、被処理水が導入されると、制御
装置11に時間信号13が入力されるので、制御装置1
1は、それからの各磁気分離ユニットA〜Dの電磁コイ
ル2A〜2Dの励磁電流の制御(磁界調節)を予め内部
のROMやメモリなどに設定した時間スケジュールに従
って行う。
【0067】第1の実施形態で示した磁気分離処理シス
テム(図2)では、各磁気ユニットA、Bの流路1A、
1Bにおいて、一定の磁界をかけた運転を続けると、フ
ィルタ4A、4Bへの不純物の堆積が進むほど堆積表面
での磁界勾配が小さくなるため、フィルタ4A、4Bへ
の磁性物質の吸着性が低下する。
【0068】そこで、このような吸着性能の低下を防止
し、できるだけ長時間にわたり安定した磁気分離処理性
能を維持するためには、運転時間に応じて各磁気分離ユ
ニットA〜Dの磁界を次第に強めるよう励磁電流の調節
を制御装置11を介して行えば良い。これによりフィル
タ4A〜4D上の堆積表面の磁界勾配を一定に保持で
き、安定した磁気分離処理性能を維持することができ
る。
【0069】このように運転時間により磁界の強さを制
御するためには、予め各磁気分離ユニットA〜Dの不純
物堆積特性を調べておき、その特性に応じて磁界の強さ
の増加レベルを適切に選定すれば良い。
【0070】磁界の制御方法の一つとして、例えば制御
装置11において、予め運転時間に応じた各磁気分離ユ
ニットA〜Dの励磁電流の設定値を関数的に設定してお
き、実際の運転時間信号に従って各磁気分離ユニットA
〜Dの電磁コイル2A〜2Dの励磁電流を変化させるこ
とで上記の作用を実現することができる。
【0071】このようにこの第3の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、各磁気分離ユニットA〜Dの電
磁コイル2A〜2Dの励磁電流の制御(磁界調節)を予
め制御装置11内部のROMやメモリなどに設定した時
間スケジュールに従って行うので、個々の磁気分離ユニ
ットA〜Dを最良の状態で運転することができる。
【0072】なお、時間信号13は、外部から制御装置
11に入力する形態に限らず、制御装置11内部にカウ
ンタ回路等を設け、時間信号13を発生することにより
同様の作用を実現する機能を制御装置11自体に持たせ
ることも可能である。
【0073】次に、図5を参照して第4の実施形態の磁
気分離処理システムについて説明する。図5は第4の実
施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図である。
【0074】この第4の実施形態の磁気分離処理システ
ムは、各磁気分離ユニットA〜Dの電磁コイル2A〜2
Dの磁界の調節を、処理水の水質パラメータの検出値、
計測値または推定値に応じて行うよう構成されている。
【0075】すなわち、図5に示すように、処理水の排
出ライン上に水質検出器14を設け、検出信号を制御装
置11に入力する。ここに利用する水質検出器として
は、例えば導電度計、濁度計、BOD計、COD計ある
いはこれらの組合せでも良い。
【0076】この場合も、上記同様にフィルタ4A、4
Bの吸着性能の低下を防止し、できるだけ長時間にわた
り安定した磁気分離処理性能を維持するために、処理水
出口側に設置した水質検出器14で水質パラメータの変
化を検出し、磁気分離処理性能の低下が一定のレベルを
超えないように、各磁気分離ユニットA〜Dの電磁コイ
ル2A〜2Dの励磁電流を増加させ、磁界強度を高める
ように調節するようにすれば良い。
【0077】このように第4の実施形態の磁気分離処理
システムによれば、入口の処理水の水質が一時的に悪化
することがあっても、処理水出口側の水質を検出し、そ
の低下が一定のレベルを超えないように各磁気分離ユニ
ットA〜Dの磁界を個別に調節できるので、処理水出口
側の水質を常に安定させた状態で運転を行うことができ
る。さらに、水質検出器14の位置は、処理水出口ライ
ン上の一カ所に限定されることなく、処理水ライン上の
複数の位置にあっもよい。また各磁気分離ユニットの出
口側にあってもよい。これらの水質検出器14からの検
出信号は、制御装置11に導入され、予め定めた関数に
より演算処理して各磁気分離ユニットA〜D毎に、適切
な励磁電流値を決めてから各磁気分離ユニットA〜Dの
電源3A〜3Dへ励磁電流調整信号を与えるように構成
すればよい。
【0078】次に、図6を参照して第5の実施形態の磁
気分離処理システムについて説明する。図6は第5の実
施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図である。
【0079】この第5の実施形態の磁気分離処理システ
ムは、各磁気分離ユニットA〜Dの電磁コイル2A〜2
Dの磁界の調節を、被処理水の流量の検出値、計測値ま
たは推定値に応じて行うよう構成したものである。
【0080】すなわち、図6に示すように、処理水の通
水系統毎に流量計161、162を設け、この出力とし
て得られる流量信号を制御装置11に送る。制御装置1
1では、この流量信号に応じて各磁気分離ユニットA〜
Dの電磁コイル2A〜2Dの電源へ送る励磁電流信号を
調整する。例えば流量計161で得られた流量が所定の
レベルより小さい場合には、同じ通水系統の磁気分離ユ
ニットAと磁気分離ユニットBの電磁コイル2A、2B
の励磁電流を増加するように励磁電流信号を送信する。
また流量計161からの流量信号に対しては、同様に磁
気分離ユニットCと磁気分離ユニットDとの励磁電流を
調整する。
【0081】図1で示した直列構成のみの磁気分離処理
システムでは、各磁気分離ユニットA、Bで一定の磁界
をかけた運転を続けると、フィルタ4A、4Bへの堆積
が進むなどして堆積表面での磁界勾配が小さくなり、フ
ィルタ4A、4Bへの磁性物質の吸着性能が低下する。
【0082】そこで、このような吸着性能の低下を防止
し、できるだけ長時間にわたり安定した磁気分離処理性
能を維持するためには、フィルタ4A〜4Dの不純物の
堆積量に応じて各電磁コイル2A〜2Dの励磁電流を増
加させ、磁界強度を高めるように励磁電流を調節すれば
良い。フィルタ4A〜4Dの不純物の堆積量が増加する
と、フィルタ4A〜4Dを有する処理水通路の圧力損失
が増加し、通水量が減少するので、この信号変化を流量
計161、162で検出することができる。
【0083】このようにこの第5の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、流量計161、162により検
出された検出値、計測値または推定値を基に電磁コイル
2A〜2Dの励磁電流を個別に調節することにより、長
期にわたり安定した磁気分離性能を得ることができる。
なお流量計161、162の位置は、図示した位置のみ
に限定されることはなく、上記の主旨で処理水量の変化
を検出できる位置であれば、処理水通路のどこに配置し
てもよい。また単一の流量計を切換えて用いても良い。
【0084】次に、図7を参照して第6の実施形態の磁
気分離処理システムについて説明する。図7は第6の実
施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図である。
【0085】この第6の実施形態の磁気分離処理システ
ムは、磁気分離ユニットA〜Dの電磁コイル2A〜2D
の磁界の調節を、各磁気分離ユニットA〜Dの処理水通
路の圧力損失の検出値、計測値または推定値に応じて行
うよう構成したものである。すなわち、図7に示すよう
に、各磁気分離ユニットA〜Dの処理水が出入する出入
口間の処理水通路に圧力損失を測る圧損計18A〜18
Dを設け、それぞれの圧損計18A〜18Dから得られ
る圧損信号19A〜19Dを制御装置11に入力する。
制御装置11では、各磁気分離ユニットA〜Dから得ら
れた圧損信号19A〜19Dに応じてそれぞれの磁気分
離ユニットA〜Dの電磁コイル2A〜2Dの磁界強度を
調節するように励磁電流調整信号12A〜12Dを各ユ
ニット電源3A〜3Dに与える。
【0086】例えば圧損計18Aなどの圧測値が所定の
レベル信号を電源3Aに与える。そして圧損計18Aの
圧測値が所定のレベルを超えた場合に、磁気分離ユニッ
トAの電磁コイル2Aの励磁電流を増加する。
【0087】図1で示した直列構成のみの磁気分離処理
システムでは、それぞれ磁気分離ユニットA、Bで一定
の磁界をかけた運転を続けると、フィルタ4A、4Bへ
の不純物の堆積が進むなどして堆積表面での磁界勾配が
小さくなり、フィルタ4A、4Bへの磁性物質の吸着性
能が低下する。
【0088】そこで、このような吸着性能の低下を防止
し、できるだけ長時間にわたり安定した磁気分離処理性
能を維持するためには、フィルタ4A、4Bへの堆積量
に応じて各電磁コイル2A、2Bの励磁電流を増加さ
せ、磁界強度を高めるようにすれば良い。フィルタ4
A、4Bの堆積量が増加すると、それぞれのフィルタ4
A、4Bを有する処理水通路の圧力損失が増加するの
で、この圧力損失の増加を圧損計18A〜18Dで検出
することができる。
【0089】このようにこの第6の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、圧損計18A〜18Dにより検
出された検出値、計測値または推定値を基に電磁コイル
2A〜2Dの励磁電流を個別に調整することにより、長
期にわたり安定した磁気分離性能を得ることができる。
なお圧損計18A〜18Dの位置は、図示した位置に限
定されるものではなく、直列に接続された複数の磁気分
離ユニットA、Bまたは磁気分離ユニットC、Dを含め
た圧損を測定する位置に設けても良い。
【0090】例えば磁気分離ユニットAの処理水入口か
ら磁気分離ユニットBの処理水出口までの圧損を測る圧
損計を設け、この圧損値が所定レベルを超えた場合は、
磁気分離ユニットA及び磁気分離ユニットBの電磁コイ
ル2A、2Bの励磁電流を同時に増加させ、電磁コイル
2A、2Bの磁界強度を共に増加させるようにすること
も考えられる。なお上流弁71、72と下流弁81、8
2のいずれかを自動調節弁にしておき、磁気分離ユニッ
トA、Bと磁気分離ユニットC、Dの圧損が高まっても
通水量が一定値を保つようにすることも可能である。
【0091】次に、図8を参照して第7の実施形態の磁
気分離処理システムについて説明する。図8は第7の実
施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図である。
【0092】上記第6の実施形態では、圧損計18A〜
18Dを使用した例について説明したが、この第7の実
施形態では、圧力計を使用した例について説明する。
【0093】この第7の実施形態の磁気分離処理システ
ムは、図8に示すように、磁気分離ユニットAの出口側
に圧力計20Aを配置し、磁気分離ユニットCの出口側
に圧力計20Cを配置し、下流弁81、82から合流し
た水路に圧力計201を配置して構成されている。
【0094】この場合、圧力計20A、20Cと圧力計
201により処理水路の圧力値が検出されると、圧力信
号21A、21C、211が制御装置11に出力され
る。そして制御装置11は、入力されたると、制御装置
11では互いの差を演算して各磁気分離ユニットA〜D
の処理水路のフィルタ圧損を求め、それに応じて磁界強
度を増すように各磁気分離ユニットA〜Dの電磁コイル
2A〜2Dの励磁電流を調整する。例えば処理水入口の
圧力は、上流側ポンプの吐出圧などを参考にして予め推
定値を決めておく。
【0095】磁気分離ユニットAの圧損は、圧力計20
Aと上記処理水入口圧推定値の差から求めることができ
る。磁気分離ユニットBの圧損は、圧力計201と圧力
計20Aとの圧力差を算出することにより求めることが
できる。これと同様に磁気分離ユニットC、磁気分離ユ
ニットDについても圧損を求めることができる。
【0096】このようにこの第7の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、磁気分離ユニットA、Cの出口
側と下流弁81、82から合流した水路に単純な圧力計
20A、20C、201を設けることによってフィルタ
圧損が求められ、それを基に電磁コイル2A〜2Dの励
磁電流を個別に調整することにより、長期にわたり安定
した磁気分離性能を得ることができる。
【0097】上記第3〜第7の実施形態では、個々の検
出器について説明したが、異なる種類の検出器や予め設
定した時間スケジュールとの組合せによって各磁気分離
ユニットA〜Dの電磁コイル2A〜2Dの磁界強度を調
整するようにしても良い。これにより、各磁気分離ユニ
ットA〜Dのフィルタ4A〜4Dに不純物が吸着し堆積
が進んだとしても磁界勾配を低下させずに安定した磁気
分離処理性能を維持することができる。
【0098】次に、図9を参照して第8の実施形態の磁
気分離処理システムについて説明する。図9は第8の実
施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図である。
【0099】この第8の実施形態では、自動遮断弁を用
いた場合の洗浄制御動作について説明する。
【0100】この第8の実施形態は、図9に示すよう
に、直列接続した磁気分離ユニットA、Bを1セットと
してこのセットと同様に構成した磁気分離ユニットC、
Dを上流弁71、72、下流弁81、82を介して並列
に接続した図3の構成に、さらに隔離弁31、32を設
け、これらの弁をいずれも自動遮断弁としたものであ
る。 つまりこの第8の実施形態では、各磁気分離ユニ
ットA〜Dの入口側流路もしくは出口側流路あるいは磁
気分離ユニットA〜D間の流路に自動遮断弁を設け、各
ユニットの処理水流路の洗浄タイミングに合わせてこれ
らの自動遮断弁の開閉を行う。これらの弁31、32、
81、82、71、72には、制御装置11から弁開閉
制御信号が送出されて各弁の開閉動作が行われる。な
お、この例では、各磁気分離ユニットA〜Dのフィルタ
堆積物の洗浄を行うための逆洗弁9A、9B、9C、9
Dおよび排水弁10A、10B、10C、10Dが設け
られており、これらの弁も制御装置11からの弁開閉制
御信号により開閉動作する自動遮断弁とされている。
【0101】通常、磁気分離処理運転が継続されると、
磁気分離ユニットA〜Dのフィルタ4A〜4Dへの不純
物の堆積量が増える。そこで、上記実施形態で説明した
ように電磁コイル2A〜2Dにより発生される磁界強度
を増大する方法もあるが、これには限度がある。つまり
磁界強度を増大していったとしても、フィルタ4A〜4
D上の堆積面上での磁界勾配の低下が次第に大きくな
り、不純物の吸着性能が一定のレベルを下回ることにな
る。この場合は、フィルタ4A〜4Dの洗浄が必要とな
る。
【0102】この場合、例えば磁気分離ユニットA等の
フィルタ洗浄が必要になったことを制御装置11が判断
すると、上流弁71、隔離弁31を自動的に遮断し、逆
洗弁9A、排水弁10Aを一定時間開き逆洗を行う。
【0103】そして、逆洗が終了した後、制御装置11
は、弁開信号を上流弁71、隔離弁31へ送出し、上流
弁71および隔離弁31を開とし、再び通常の通流運転
に戻す。同様に、磁気分離ユニットBのフィルタ洗浄を
行う場合には、隔離弁31、下流弁81を自動的に遮断
し、逆洗弁9B、排水弁10Bを一定時間開き逆洗を行
う。逆洗が終了した後は弁31、81を自動的に開とし
て、再び通流運転に戻す。同様に、磁気分離ユニットC
のフィルタ洗浄を行う場合には、上流弁72、隔離弁3
2を自動的に遮断し、逆洗弁9C、排水弁10Cを一定
時間開き逆洗を行なう。逆洗が終了した後は上流弁7
2、隔離弁32を自動開として、再び通流運転に戻す。
同様に磁気分離ユニットDのフィルタ洗浄を行う場合に
は、隔離弁32、下流弁82を自動的に遮断し、逆洗弁
9D、排水弁10Dを一定時間開き、逆洗を行う。逆洗
が終了した後は隔離弁32、下流弁82を自動開とし
て、再び通流運転に戻す。なお、各磁気分離ユニットA
〜Dの逆洗時、制御装置11は、それぞれの電磁コイル
2A〜2Dの励磁を停止または低減する制御を行い、フ
ィルタ堆積物が除去しやすくする。
【0104】このようにこの第8の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、磁気分離ユニットA〜Dのう
ち、いずれかのフィルタ洗浄が必要になったことを制御
装置11が判断すると、上流弁71、72、隔離弁3
1、32、逆洗弁9A〜9D、排水弁10A〜10Dを
制御して個別に磁気分離ユニットA〜Dを一定時間逆洗
するので、システム全体を停止させずに済み、処理効率
を向上することができる。次に、図10を参照して第9
の実施形態の磁気分離処理システムについて説明する。
図10は第9の実施形態の磁気分離処理システムの構成
を示す図である。この第9の実施形態の磁気分離処理シ
ステムは、図10に示すにように、第8の実施形態のも
のをさらに発展させ、隔離弁32A〜32D、バイパス
弁33等を設けて構成したものである。
【0105】この場合、磁気分離ユニットAの逆洗時
は、上流弁71、隔離弁31Aを閉としバイパス弁33
を開とする。磁気分離ユニットBの逆洗時は、隔離弁3
1B、下流弁81を閉としバイパス弁33を開とする。
磁気分離ユニットCの逆洗時は、弁72、隔離弁32C
を閉としバイパス弁33を開とする。磁気分離ユニット
Dの逆洗時は、隔離弁32D、下流弁82を閉としバイ
パス弁33を開とする。
【0106】このようにこの第9の実施形態の磁気分離
処理システムによれば、直列に接続された処理水系列の
磁気分離磁気分離ユニットA、BまたはC、Dのうち、
いずれか一つの系列に対して逆洗を行っていても、他の
磁気分離ユニットC、DまたはA、Bは、磁気分離処理
を続けることができ、システム全体としての磁気分離処
理の安定化を図り、処理効率を向上することができる。
【0107】次に、図11を参照して第10の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図11は第
10の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0108】この第10の実施形態は、各磁気分離ユニ
ットA〜Dの処理水流路の洗浄操作のタイミングを予め
設定した時間スケジュールに基づき行うように構成した
ものである。
【0109】この第10の実施形態では、図11に示す
にように、制御装置11に時間信号13が入力される。
この時間信号13は、例えば磁気分離ユニットA−B系
列ないしは磁気分離ユニットC−D系列に処理水が導入
されてからの経過時間を表す信号とする。
【0110】この場合、磁気分離ユニットA−B系列な
いしは磁気分離ユニットC−D系列に被処理水が導入さ
れると、制御装置11に時間信号13が入力されるの
で、制御装置11では、この時間信号13を基に各磁気
分離ユニットA〜Dが必要とする逆洗のタイミングを決
定し、予め設定したタイムシーケンスに従って各磁気分
離ユニットA〜Dの通水路の隔離弁及び逆洗弁、排水弁
の制御を行なう。
【0111】このようにこの第10の実施形態の磁気分
離処理システムによれば、各磁気分離ユニットA〜Dの
洗浄操作を予め設定した時間スケジュールに従って行う
ので、個々の磁気分離ユニットA〜Dを常に最良の状態
で運転することができる。
【0112】なお時間信号13は、制御装置11に外部
から入力するだけに限らず、制御装置11内部にカウン
タ回路等を設けることにより同様の機能を制御装置11
自体に持たせることができる。
【0113】次に、図12を参照して第11の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図12は第
11の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0114】この第11の実施形態は、各磁気分離ユニ
ットA〜Dの処理水流路の洗浄操作のタイミングを処理
水の水質パラメータの検出値・測定値または推定値に応
じて定めるよう構成したものである。
【0115】すなわち、図12に示すように、処理水の
排出ライン上に水質検出器14を設け、検出信号を制御
装置11に入力する。水質検出器14としては、例とし
て導電率計、温度計、BOD計、COD計あるいはこれ
らの組合せで良い。
【0116】この場合、制御装置11は、各水質検出器
14から入力された水質検出信号15を比較演算するこ
とにより、各磁気分離ユニットA〜Dの磁気分離処理性
能の変化を推定し、これがあるレベル以下に低下した場
合に当該する磁気分離ユニットA〜Dのフィルタ洗浄を
行う。
【0117】例えば水質検出器14により検出された処
理水出口の水質があるレベル以下になると、制御装置1
1は、複数の磁気分離ユニットA〜Dの中のいずれかの
フィルタ4A〜4Dへの堆積が過大になったものと判断
して、洗浄する磁気分離ユニットA〜Dの処理水入口側
および出口側に設けられた遮断弁、つまり上流弁71、
72、隔離弁31、32、下流弁81、82等のうちい
ずれかを閉として、対応する逆洗弁9A〜9Dのいずれ
かを開き、逆洗水タンク5から逆洗水を逆流させること
で対応するフィルタ4A〜4Dを一定時間逆洗する。
【0118】このように第11の実施形態の磁気分離処
理システムによれば、処理水出口側の水質を水質検出器
14で検出し、入口の処理水の水質が低下し、その低下
がある一定レベル以下になると、磁気分離ユニットA〜
Dの処理水入口出口側の遮断弁を制御して一定時間逆洗
するので、処理水出口側の水質を常に安定させた状態で
運転を行うことができる。なお水質検出器14の位置
は、図示の出口ライン上の一カ所に限定されることな
く、処理水ライン上の複数の位置にあっても良い。また
各磁気分離ユニットA〜Dの出口側に設けても良い。
【0119】次に、図13を参照して第12の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図13は第
12の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0120】この第12の実施形態は、各磁気分離ユニ
ットA〜Dの洗浄操作のタイミングを処理水の流量の検
出値、測定値または推定値に応じて設定するよう構成し
たものである。
【0121】すなわち、図13に示すように、磁気分離
ユニットB、Cの出口から下流弁81、82に至るまで
の通水路にそれぞれ流量計161、162を設け、流量
信号171、172を制御装置11に入力する。
【0122】磁気分離ユニットA〜Dのフィルタ堆積が
進むと、流路の圧損が大きくなり、流水量が低下する。
したがって、流量があるレベル以下になった場合には、
対応する磁気分離ユニットA〜Dの洗浄操作を行う。
【0123】例えば流量計161が検出する流量がある
レベル以下となった場合には、磁気分離ユニットAまた
は磁気分離ユニットBの洗浄操作を行う。
【0124】各磁気分離ユニットA〜Dの洗浄操作の自
動遮断弁開閉手順は上記第11の実施形態と同様であ
る。
【0125】このように第12の実施形態の磁気分離処
理システムによれば、通水系統毎に設けた流量計16
1、162でそれぞれの流量を検出し、この検出値、計
測値または推定値を基に制御装置11が洗浄タイミング
を判断し、磁気分離ユニットA〜Dのフィルタ4A〜4
Dを洗浄するので、処理水出口側の流量を常に安定させ
た状態で運転を行うことができる。
【0126】なお、流量計161、162の位置は、図
示した位置に限定されず、上記の主旨で処理水量の変化
を検出できる位置であればどこに設置しても良い。また
単一の流量計を切替えて用いることもできる。
【0127】次に、図14を参照して第13の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図14は第
13の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0128】この第13の実施形態は、各磁気分離ユニ
ットの洗浄操作のタイミングを各磁気分離ユニットA〜
Dの処理水通路の圧力損失の検出値、測定値または推定
値に応じて設定するよう構成したものである。
【0129】すなわち、図13に示すように、各磁気分
離ユニットA〜Dの処理水通路の入出口間の圧力損失を
測る圧損計18A〜18Dを設け、圧損信号19A〜1
9Dを制御装置11に入力する。
【0130】磁気分離ユニットA〜Dのフィルタ堆積が
進むと、流路の圧損が大きくなる。したがって、複数の
磁気分離ユニットA〜Dの中のいずれかの流路圧損があ
るレベル以上になった場合に、制御装置11は、対応す
る遮断弁を開閉制御して磁気分離ユニットA〜Dの洗浄
操作を行う。各磁気分離ユニットA〜Dの洗浄操作の自
動遮断弁開閉手順は第11の実施形態と同様である。
【0131】このように第13の実施形態の磁気分離処
理システムによれば、圧損計18A〜18Dにより検出
された検出値、計測値または推定値を基にいずれかの磁
気分離ユニットA〜Dの洗浄操作を行うので、処理水の
圧力を常に安定させた状態で運転を行うことができる。
なお、圧損計18A〜18Dは、図示の位置に限定され
ず、直列に接続された複数の磁気分離ユニットを含めた
圧損を推定する位置に設けても良い。この場合圧損計が
あるレベル以上なった場合には、対応する流水ラインの
磁気分離ユニットA〜Dを予め決めておいた順序で洗浄
を行う等の方法が考えられる。
【0132】次に、図15を参照して第14の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図15は第
14の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0133】上記第13の実施形態では、圧損計18A
〜18Dを使用した例について説明したが、この第14
の実施形態では、圧力計を使用した例について説明す
る。
【0134】この第14の実施形態の磁気分離処理シス
テムは、図15に示すように、磁気分離ユニットAの出
口側に圧力計20Aを配置し、磁気分離ユニットCの出
口側に圧力計20Cを配置し、下流弁81、82から合
流した水路に圧力計201を配置して構成されている。
【0135】この場合、圧力計20A、20C、201
によって処理水路の圧力値が検出されると、圧力信号2
1A、21C、211が制御装置11入力される。制御
装置11は、それぞれから入力された圧力信号21A、
21C、211を基にフィルタ圧損を求め、規定値と比
較する。そしてフィルタ圧損が増大し、規定値を上回っ
た場合、対応する遮断弁を開閉制御して磁気分離ユニッ
トA〜Dのいずれかの洗浄操作を行う。圧力計20A、
20C、201の圧力信号21A、21C、211から
各磁気分離ユニットA〜Dの圧損を求める手順は第7の
実施形態と同様である。
【0136】このようにこの第14の実施形態の磁気分
離処理システムによれば、磁気分離ユニットA、Cの出
口側と下流弁81、82から合流した水路に単純な圧力
計20A、20C、201を設けることによってフィル
タ圧損が求められ、それを基に磁気分離ユニットA〜D
の洗浄操作を行うので、処理水の圧損を常に安定させた
状態で運転を行うことができる。
【0137】上記第11〜第14の実施形態では、個々
の検出器について説明したが、異なる種類の検出器や第
10の実施形態で示した時間スケジュールとの組合せに
よって制御装置11で演算を行い、これにより、各磁気
分離ユニットA〜Dの適切な洗浄タイミングを決定し洗
浄操作を行っても良い。
【0138】次に、図16を参照して第15の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図16は第
15の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0139】この第15の実施形態の磁気分離処理シス
テムは、複数の磁気分離ユニットA〜Dからなる磁気分
離処理システムにおいて、各磁気分離ユニットA〜Dの
洗浄操作により排出される排出液を水分低減装置に導入
するように構成したものである。
【0140】通常、この磁気分離処理システムにおい
て、フィルタ4A〜4Dを逆洗したときに排出される排
出水は、不純物を多く含む液体であることから、通常、
そのまま廃棄することはできない。
【0141】そこで、この第15の実施形態の磁気分離
処理システムは、図16に示すように、排水タンク6に
貯留された排出液を導入し水分を低減する水分低減装置
40と、この水分低減装置40により分離された低水分
汚泥42を焼却処理する汚泥焼却装置43と、水分低減
装置40により分離された水分41を例えばトイレ等の
洗浄用やプールの足洗い用程度に再利用可能な水質に処
理する水処理装置44とを備えている。水分低減装置4
0としては、例えば遠心力や分離膜を用いた脱水機や加
熱を用いた乾燥機などを用いる。
【0142】この場合、各磁気分離ユニットA〜Dの洗
浄操作により各フィルタ4A〜4Dに堆積した不純物が
逆洗水にて除去されて排水タンク6に集められる。排水
タンク6に貯留された排出液は、水分低減装置40に導
入されて水分を低減する処理が行われて、水分41と低
水分汚泥42とに分離され、水分41は水処理装置44
へ、また低水分汚泥42は汚泥焼却装置43へ送られ
る。
【0143】水処理装置44では、送られてきた水分4
1が再利用可能な程度まで処理されて再利用されるか、
または無害化処理の後に河川等に放流される。また汚泥
焼却装置43では、送られてきた低水分汚泥42を焼却
処理あるいはセメントを混ぜて固形化する処理が行われ
る。
【0144】このようにこの第15の実施形態の磁気分
離処理システムによれば、フィルタ4A〜4Dを洗浄し
たときに排出される排出液を再利用したり、廃棄処理す
ることができる。なお、この他、別の例として、図示し
ない凝集剤回収装置に送り、磁気分離処理に必要な凝集
剤を回収することも考えられる。
【0145】次に、図17を参照して第16の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図17は第
16の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0146】この第16の実施形態の磁気分離処理シス
テムは、図17に示すように、第1のシステムPで洗浄
操作が行われたときに排出される排出液を被処理水とし
て第2のシステムQに導入するよう互いのシステムを相
互に接続して構成されている。 この場合、第1のシス
テムPには、金属および非金属などの固形不純物を含む
被処理水が導入され、磁気分離処理される。
【0147】そして、この第1のシステムPを洗浄操作
する際にフィルタ4A〜4Dに堆積した金属及び非金属
を含む固形不純物が逆洗水(洗浄液)と共に逆流し排水
タンク6に貯留される。この排水タンク6に貯留された
排出液は、第2のシステムQへ送られ、第2のシステム
Qにおいて再度磁気分離処理される。なお、第2のシス
テムQの電磁コイル2A〜2Dに発生する磁界強度を適
切に調節しておくことで、洗浄時に固形不純物のうち金
属成分のみを排水タンク6に貯留することができる。
【0148】排水タンク6に貯留された排出液(金属分
を多く含む固形成分を含んだ洗浄液)は、排水タンク6
から水分低減装置401に送られ、脱水・乾燥等により
水分が低減された後、固形成分は次工程に送られる。そ
して、次工程では、例えば焼却、溶融、製錬などによっ
て、金属成分の無害化、固形化あるいは再利用などを行
うことができる。
【0149】一方、第2のシステムQの処理液出口95
には、金属分を含まない固形分を多く含む処理水が排出
されることになるので、これは水分低減装置402に送
られる。水分低減装置402では、脱水・乾燥等により
水分を低減した後、固形分を系外へ排出または再利用工
程等へ送るようにすることもできる。
【0150】このようにこの第16の実施形態の磁気分
離処理システムによれば、第1のシステムPの洗浄時に
排出される排出液を第2のシステムQの被処理水として
導入するように複合システムを構成することにより、被
処理水の中の所定の成分を抽出し固形化されたり、再利
用することができる。例えば金属及び非金属を含む固形
不純物が含まれた被処理水から金属成分のみを取り出す
ことができる。
【0151】次に、図18を参照して第17の実施形態
の磁気分離処理システムについて説明する。図18は第
17の実施形態の磁気分離処理システムの構成を示す図
である。
【0152】この第17の実施形態の磁気分離処理シス
テムは、電磁コイルとして超電導電磁コイルを用いた場
合の例である。超電導コイルは、コイル内が極めて低イ
ンピーダンスにされたものであるので、内部に流れる電
流がほぼ損失なく流れつづける。
【0153】したがって、一旦、超電導電磁コイルに励
磁を行った後は、長時間にわたり、電源より入力する励
磁電流が極めて小さいか、あるいは励磁電流が全く無く
ても磁励電流回路をクローズループとしておくだけで永
久電流が流れ続け、磁界が保持されるという特徴を持
つ。
【0154】この第17の実施形態の磁気分離処理シス
テムは、図18に示すように、各磁気分離ユニットA〜
Dに配設された電磁コイルとしての超電導磁気コイル2
SA〜2SDと、励磁電流を出力する1個の電源3と、
各磁気分離ユニットA〜Dへ個々に励磁回路70A〜7
0Dを切り替えて供給する励磁回路切替スイッチ70
と、各励磁回路70A〜70Dに設けられたコイル短絡
スイッチ71A〜71D、抵抗投入スイッチ72A〜7
2Dおよび放電抵抗73A〜73Dと、電源3および磁
回路切替スイッチ70を制御する制御装置11とを有し
ている。
【0155】つまり、この第17の実施形態の磁気分離
処理システムは、電磁コイルとして超電導磁気コイル2
SA〜2SDを用い、1個の電源3から出力された励磁
電流を磁回路切替スイッチ70で切替えて各磁気分離ユ
ニットA〜Dへ供給するよう構成している。
【0156】この第17の実施形態の磁気分離処理シス
テムでは、超電導磁気コイル2SA〜2SDの励磁を開
始する場合、励磁回路切替スイッチ70が磁気分離ユニ
ットAからB、C、Dなどの順に励磁回路を切替えて励
磁を1つづつ行なう。
【0157】そして、一旦、各超電導磁気コイル2SA
〜2SDに励磁してしまえば、電源3を切り離しコイル
短絡スイッチ71A〜71Dを閉とする。
【0158】これにより各超電導磁気コイル2SA〜2
SDを含む励磁回路が閉回路となり、超電導磁気コイル
2SA〜2SDに永久電流が流れ続け磁界が維持され
る。そして閉回路とされた励磁回路に流れる永久電流が
熱ロス等により低下した場合には、その超電導磁気コイ
ルのみ、例えば超電導磁気コイル2SAなどに電源3を
接続し、再び励磁することで永久電流を回復させること
ができる。
【0159】一方、例えば超電導磁気コイル2SAなど
の励磁を停止する場合には、対応する抵抗投入スイッチ
72Aをオンし、励磁回路を放電抵抗73Aを介するよ
うにすることで、永久電流が放電抵抗73Aで消費さ
れ、超電導磁気コイル2SAへの励磁が停止される。
【0160】なお、放電抵抗73A〜73Dなどの代わ
りに逆送電用の電源回路を接続し、電源側に逆送電して
永久電流を低下させることも考えられる。また上記電源
と各超電導磁気コイルとの励磁回路の接続/開離は、半
導体スイッチを用いても容易に行える。これらの電源と
の接続/開離あるいは励磁電流の調節はすべて制御装置
11から送られる制御信号12により行われる。
【0161】このようにこの第17の実施形態の磁気分
離処理システムによれば、直列に接続した磁気分離ユニ
ットA、Bと磁気分離ユニットC、Dとを並列に接続し
たシステム構成のものに超電導磁気コイル2SA〜2S
Dを用いることで、トータルの励磁電力消費を小さく維
持できる。したがって、従来の常導電磁気コイルを用い
た場合と比較して運転コストを大幅に節約することがで
きる。また超電導磁気コイル2SA〜2SDに対して1
個の電源3から出力された励磁電流を励磁回路切替スイ
ッチ70で切替えて供給するので、設備コストおよびス
ペース等の点でも大きな効果が得られる。
【0162】以下、図19〜図23を参照して本発明に
係る廃液処理システムについて説明する。
【0163】まず、図19を参照して本発明の廃液処理
システムに係る第1の実施形態の下水処理システムにつ
いて説明する。図19は第1の実施形態の下水処理シス
テムの構成を示す図である。
【0164】図19に示すように、この第1の実施形態
の下水処理システムは、下水中に混入してきた砂や砂利
などの粗大な粒子を除き下流に排水する沈殿池及びポン
プ51と、この沈殿池及びポンプ51から導入された下
水を被処理水として磁気分離処理し、処理済みの水(処
理水)を最初沈殿池52へ導入する磁気分離処理システ
ム(各構成は図3と同様)と、沈殿池及びポンプ51ま
たは磁気分離処理システムから導入された処理水中の浮
遊固形物質等を取り除く最初沈殿池52と、この最初沈
殿池52により分離された処理水を導入し、活性汚泥法
による有機物分解を行う曝気槽53と、曝気槽53によ
り分解された有機物を沈殿させる最終沈殿池54と、こ
の最終沈殿池54から排出された処理水から残留有機物
を低減したり、窒素やリンなどの不純物が除去する高度
処理装置55と、下水中の重金属含有量が少ない場合や
一時的に下水量が多くなって磁気分離システムへの通水
許容量を超える場合に弁を開いて下水をそのまま最初沈
殿池52に流入させるバイパス弁56とから構成されて
いる。曝気槽53と最終沈殿池54で行われる処理は、
下水中に含まれる有機物を培養基として浄化微生物を連
続培養し、上記有機物を分解して沈殿除去する一連の処
理である。
【0165】この第1の実施形態の下水処理システムの
場合、下水中に混入してくる砂や砂利などの粗大な粒子
が沈殿池で取り除かれてポンプ51で下流に放水され
る。
【0166】通常、バイパス弁56は閉じられているの
で、ポンプ51から放出された下水は、被処理水として
磁気分離処理システムへ導入され、磁気分離処理された
後、処理済みの水(処理水)が最初沈殿池52へ導入さ
れる。最初沈殿池52では、処理水中の浮遊固形物が池
底部に沈降し汚泥として排出され、浮遊固形物の取り除
かれた水が曝気槽53に導入される。曝気槽53内で
は、下水中に含まれる有機物を培養基として浄化微生物
が連続培養されており、導入された下水中に含まれる有
機物を分解して沈殿除去し、これらが除去された水が最
終沈殿池54へ導入される。曝気槽53内には、空気が
吸い込まれており、微生物増殖を促進させている。最終
沈殿池54では導入された水の中に含まれる有機物が汚
泥化して池底部より排出され、最終沈殿池54で有機物
分離された処理水が排水として系外へ排出されるか、ま
たは高度処理装置55へ導入される。高度処理装置55
では、さらに残留有機物を低減したり、窒素やリンなど
の不純物が除去され、処理された水は各種の再利用工程
に送られる。なお沈殿池及びポンプ51から導入される
下水の量が磁気分離処理システムの処理量を超過した場
合は、バイパス弁56を開き、沈殿池及びポンプ51か
らの下水を最初沈殿池52へ導入させる。
【0167】この第1の実施形態の下水処理システムで
は、沈砂池及びポンプ51からの下水を複数の磁気分離
ユニットA〜Dからなる磁気分離処理システムに導入
し、磁気分離後の処理水を最初沈殿池52入口側に流入
させるライン構成としている。下水には、各種の重金属
成分(鉄、銅、亜鉛、水銀、カドミウムなど)の粒子を
含む場合があり、これを処理システム内で除去あるいは
分離回収することが望ましいが、従来効率的な処理方法
が無いという問題があった。
【0168】そこで、この第1の実施形態の下水処理シ
ステムでは、直列に接続した磁気分離ユニットA、Bと
同様な構成の磁気分離ユニットC、Dを並列構成とした
磁気分離処理システムに下水を流入させ、磁気分離処理
システムの各電磁コイル2A〜2Dの励磁電流を個々に
調節することにより、磁性の強い金属粒子や磁性の弱い
金属粒子も効率的に除去処理する。
【0169】この第1の実施形態の下水処理システムに
よれば、磁気分離ユニットA、Bと磁気分離ユニット
C、Dとを並列に接続した磁気分離処理システムを沈殿
池及びポンプ51と最初沈殿池52との間に配置したこ
とにより、磁性の強い金属粒子や磁性の弱い金属粒子を
個別に除去するので、下水中に含まれる不純物(重金属
成分)をより低減した形でシステム外へ排出することが
できる。
【0170】また、磁気分離処理システムは2つのユニ
ット系列が並列運転されるので、いずれか一方の系統の
直列磁気分離ユニット側で逆洗により処理水の通水を中
断しても、他方の側の系統への通水を増やすことがで
き、全体としての処理水の流れを止める必要がなくな
り、常に被処理水が流入する下水処理施設などにおいて
磁気分離処理システムを利用することができる。
【0171】次に、図20を参照して第2の実施形態の
下水処理システムについて説明する。図20は第1の実
施形態の下水処理システムの構成を示す図である。
【0172】図20に示すように、この第2の実施形態
の下水処理システムは、最初沈殿池52を磁気分離処理
システムに代えて利用したものである。
【0173】本例では、最初沈殿池52を省略してお
り、磁気分離処理システムにより処理された水(処理
水)は、曝気槽53へ導入される。
【0174】この場合は、下水中の重金属分だけでなく
浮遊固形物も磁気分離処理システムで分離除去するよう
に電磁コイル2A〜2Dの磁界強度を適切に設定する。
必要に応じて磁気分離処理システムの前段で凝集剤や鉄
粉などのシーディング剤を加える方法も適用すると良
い。
【0175】この第1の実施形態の下水処理システムに
よれば、下水処理設備の沈砂池51から流出した水を磁
気分離処理システムに導入して磁気分離処理後、曝気槽
53へ導入するよう構成することにより、最初沈殿池を
省略できるので、この最初沈殿池の分のスペースおよび
製造コストを節約することができる。
【0176】次に、図21を参照して第3の実施形態の
下水処理システムについて説明する。図21は第3の実
施形態の下水処理システムの構成を示す図である。
【0177】図21に示すように、この第3の実施形態
の下水処理システムは、曝気槽53により分解された有
機物を含む下水を被処理水として磁気分離処理システム
に導入して磁気分離処理後、高度処理装置55または系
外へ排出するよう構成されている。
【0178】すなわち、この第3の実施形態の下水処理
システムは、曝気槽53からの下水を磁気分離処理シス
テムに流通させ、磁気分離処理システムの処理水を下流
側へ送るライン構成としたものである。
【0179】この場合、上記第2の実施形態と同様に、
磁気分離処理システムにて重金属及び浮遊の有機物汚泥
を分離除去することができる。
【0180】このようにこの第3の実施形態の下水処理
システムによれば、曝気槽53以降の最終沈殿池の代わ
りに磁気分離処理システムを配置することにより、最終
沈殿池54を省略した分のスペースおよびコストを節約
することができる。
【0181】次に、図22を参照して第4の実施形態の
下水処理システムについて説明する。図22は第4の実
施形態の下水処理システムの構成を示す図である。
【0182】図22に示すように、この第4の実施形態
の下水処理システムは、最終沈殿池54と高度処理装置
55間に磁気分離処理システムを配置して構成されてい
る。すなわち、この第4の実施形態の下水処理システム
は、最終沈殿池54の出口水を磁気分離処理システムに
流通させて、磁気分離処理後の処理水を高度処理装置5
5へ送るようなライン構成としたものである。
【0183】この場合、最終沈殿池で除去しきれない浮
遊固形物や重金属類を磁気分離処理システムで分離除去
することができるので、下流の高度処理装置の負荷が軽
減できる。また最終沈殿池の分離処理負荷を軽減するこ
とができる。
【0184】このようにこの第4の実施形態の下水処理
システムによれば、最終沈殿池54と高度処理装置55
間に磁気分離処理システムを配置したことにより最終沈
殿池54や高度処理装置55を小型化してスペースおよ
びコストを節約することができる。また最終沈殿池54
以降に磁気分離処理システムを配置したことにより、上
記第1〜第3の実施形態よりも磁気分離処理システム側
のフィルタの汚れを少なくすることができる。
【0185】次に、図23を参照して第5の実施形態の
下水処理システムについて説明する。図23は第5の実
施形態の下水処理システムの構成を示す図である。
【0186】図23に示すように、この第5の実施形態
の下水処理システムは、最初沈殿池52および最終沈殿
池54に沈殿した汚泥を被処理水として磁気分離処理シ
ステムに導入し、磁気分離処理後の処理水を曝気槽53
へ導入するよう構成されている。
【0187】一般に、沈殿池から排出される汚泥は、固
形分に対し水分が非常に高く、含水率が98%以上ある。
【0188】そこで、この第5の実施形態の下水処理シ
ステムでは、最終沈殿池52からの汚泥と最終沈殿池5
4からの汚泥とを合わせて、磁気分離処理システムの被
処理水として導入し、汚泥固形成分を分離し、汚泥固形
成分分離後の処理水を曝気槽53へ返送する。また磁気
分離処理システムのフィルタ洗浄により分離された固形
物を含む洗浄排水は、固形分含有率が高くなった濃縮汚
泥として、濃縮汚泥タンク60へ送られる。濃縮汚泥タ
ンク60に貯留された濃縮汚泥はさらに水分低減装置4
0へ送られ、脱水、乾燥の処理が行われる。
【0189】なお、この第5の実施形態では、最初沈殿
池52からの汚泥と最終沈殿池54からの汚泥を合流し
て処理しているが、これ以外にも、最初沈殿池52また
は最終沈殿池54のうちいずれか一方の汚泥のみを導入
するように構成しても良い。このようにこの第5の実施
形態の下水処理システムによれば、最初沈殿池52から
の汚泥と最終沈殿池54からの汚泥とを、個々の電磁コ
イル2A〜2Dに発生する磁界強度を個別に調節するこ
とが可能な磁気分離システムに流入させ、処理水を曝気
槽53へ返送(帰還)させるよう構成したことにより、
汚泥中の重金属分を選択して分離除去することができ
る。また汚泥の濃縮を効率的に行うことができる。さら
に重金属分を多く含む濃縮汚泥として濃縮汚泥タンク6
0に貯留し、そこに溜まった汚泥をさらに次工程に送
り、重金属分を抽出するように構成することで、重金属
分を回収し再利用することが可能となる。この場合は磁
気分離システムの出口水は曝気槽53にそのまま返送せ
ず、別の汚泥処理装置へ送り、汚泥固形残分の分離を行
うようにする。
【0190】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
処理流体の流路に磁界を発生する電磁コイルと、前記流
路内に設けられ、前記電磁コイルにより発生された磁界
の作用によって前記被処理流体中から所定の成分を分離
および吸着するフィルタ手段と、このフィルタ手段を洗
浄する洗浄機構とを有する第1の磁気分離ユニットと、
前記第1の磁気分離ユニットに直列に接続され、前記第
1の磁気分離ユニットと同じ構成要素を有する第2の磁
気分離ユニットと、前記第1および第2の磁気分離ユニ
ットの各電磁コイルに流す電流を個別に制御する電流制
御手段とを具備したことにより、被処理流体中から異な
る成分を各フィルタ手段で分離除去でき、処理流体の処
理効率を向上することができる。
【0191】また前記直列に接続した第1および第2の
磁気分離ユニットからなる複合磁気分離システムを並列
に接続したことにより、被処理流体を連続的に処理する
設備に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図2】図1の磁気分離処理システムの磁気分離ユニッ
トの具体例を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図5】本発明の第4の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図7】本発明の第6の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図8】本発明の第7の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図9】本発明の第8の実施形態の磁気分離処理システ
ムの構成を示す図である。
【図10】本発明の第9の実施形態の磁気分離処理シス
テムの構成を示す図である。
【図11】本発明の第10の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図12】本発明の第11の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図13】本発明の第12の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図14】本発明の第13の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図15】本発明の第14の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図16】本発明の第15の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図17】本発明の第16の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図18】本発明の第17の実施形態の磁気分離処理シ
ステムの構成を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施形態の廃液処理システム
の構成を示す図である。
【図20】本発明の第2の実施形態の廃液処理システム
の構成を示す図である。
【図21】本発明の第3の実施形態の廃液処理システム
の構成を示す図である。
【図22】本発明の第4の実施形態の廃液処理システム
の構成を示す図である。
【図23】本発明の第5の実施形態の廃液処理システム
の構成を示す図である。
【図24】従来の磁気分離処理システムを示す図であ
る。
【符号の説明】
A〜D…磁気分離ユニット、1A〜1D…流路、2A〜
2D…、3A〜3D…ユニット電源、4A〜4D…フィ
ルタ、5…逆洗水タンク、6…排水タンク、7、71、
72…上流弁、8、81、82…下流弁、9、9A〜9
D…逆洗弁、10A〜10D…排水弁、11…制御装
置、21…注水口、22…排水口、23…フィルタ容
器、24…ポールピース、25…ヨーク、26…逆洗エ
アの注入部、31、32…隔離弁、40…水分低減装
置、41…水分、42…低水分汚泥、43…汚泥焼却装
置、44…水処理装置、51…沈殿池及びポンプ、52
…最初沈殿池、53…曝気槽、54…最終沈殿池、55
…高度処理装置、60…濃縮汚泥タンク。
フロントページの続き (72)発明者 吉川 潤 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理流体の流路に磁界を発生する電磁
    コイルと、前記流路内に設けられ、前記電磁コイルによ
    り発生された磁界の作用によって前記被処理流体中から
    所定の成分を分離および吸着するフィルタ手段と、この
    フィルタ手段を洗浄する洗浄機構とを有する第1の磁気
    分離ユニットと、 前記第1の磁気分離ユニットに直列に接続され、前記第
    1の磁気分離ユニットと同じ構成要素を有する第2の磁
    気分離ユニットと、 前記第1および第2の磁気分離ユニットの各電磁コイル
    に流す電流を個別に制御する電流制御手段とを具備した
    ことを特徴とする磁気分離処理システム。
  2. 【請求項2】 被処理流体の流路に磁界を発生する超電
    導コイルと、前記流路内に設けられ、前記超電導コイル
    に流された電流によって発生した磁界の作用によって前
    記流路を流れる被処理流体中から所定の成分を分離およ
    び吸着するフィルタ手段と、このフィルタ手段を洗浄す
    る洗浄機構とを有する第1の磁気分離ユニットと、 前記第1の磁気分離ユニットに直列に接続され、前記第
    1の磁気分離ユニットと同じ構成要素を有する第2の磁
    気分離ユニットと、 前記第1および第2の磁気分離ユニットの各超電導コイ
    ルを選択するスイッチ手段と、 前記各超電導コイルに流す電流を供給する電源と、 前記スイッチ手段を制御し前記電源から個々の超電導コ
    イルに流す電流を制御する電流制御手段とを具備したこ
    とを特徴とする磁気分離処理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1、2いずれか記載の磁気分離処
    理システムにおいて、 前記直列に接続した第1および第2の磁気分離ユニット
    からなる複合磁気分離システムを並列に接続してなるこ
    とを特徴とする磁気分離処理システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれか一記載の磁気分
    離処理システムにおいて、 前記電流制御手段は、 予め設定された時間スケジュールと、前記被処理流体の
    流路上に設けた所定の検出手段により検出された検出値
    のうち、少なくとも一方に基づき前記各磁気分離ユニッ
    ト毎の電流を制御することを特徴とする磁気分離処理シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3いずれか一記載の磁気分
    離処理システムにおいて、 前記洗浄機構は、 予め設定された時間スケジュールと、前記被処理流体の
    流路上に設けた所定の検出手段により検出された検出値
    のうち、少なくとも一方に基づき前記フィルタ手段を洗
    浄することを特徴とする磁気分離処理システム。
  6. 【請求項6】 請求項4、5いずれか記載の磁気分離処
    理システムにおいて、前記検出手段は、 前記各磁気分離ユニット毎の流路を流れる前記被処理流
    体の性質を検出する性質検出手段、前記被処理流体の流
    量を検出する流量検出手段、前記流路の圧力損失量を検
    出する圧力損失検出手段および前記流路の圧力を検出す
    る圧力検出手段のうち、少なくとも一つであることを特
    徴とする磁気分離処理システム。
  7. 【請求項7】 請求項1、2いずれか記載の磁気分離処
    理システムにおいて、 前記洗浄機構により前記フィルタ手段が洗浄されたとき
    に排出される排出液から水分を低減する水分低減装置を
    さらに具備したことを特徴とする磁気分離処理システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分
    離処理システムを有する第1のシステムと、 前記磁気分離処理システムの洗浄機構がフィルタ手段の
    洗浄を行って排出される排出液を被処理流体として磁気
    分離処理する請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分離
    処理システムを有する第2のシステムとを具備したこと
    を特徴とする磁気分離処理システム。
  9. 【請求項9】 廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させる
    沈砂池と、 前記沈砂池から流出する廃液を被処理流体として磁気分
    離処理する請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分離処
    理システムと、 前記磁気分離処理システムにより磁気分離処理された液
    体から浮遊固形物を取り除く最初沈殿池と、 前記最初沈殿池により浮遊固形物が取り除かれた液体を
    貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養して前
    記液体中の有機物を分解し汚泥化させる曝気槽と、 前記曝気槽により汚泥化された液体中の有機物を沈殿さ
    せる最終沈殿池とを具備したことを特徴とする廃液処理
    システム。
  10. 【請求項10】 廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させ
    る沈砂池と、 前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
    浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、 前記最初沈殿池により浮遊固形物が取り除かれた廃液を
    被処理流体として磁気分離処理する請求項1乃至7いず
    れか一記載の磁気分離処理システムと、 前記磁気分離処理システムにより磁気分離処理された液
    体を貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養し
    て前記液体中の有機物を分解する曝気槽と、 前記曝気槽により汚泥化された液体中の有機物を沈殿さ
    せる最終沈殿池とを具備したことを特徴とする廃液処理
    システム。
  11. 【請求項11】 廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させ
    る沈砂池と、 前記沈砂池から流出する廃液を被処理流体として磁気分
    離処理する請求項1乃至7いずれか一記載の磁気分離処
    理システムと、 前記磁気分離処理システムにより磁気分離処理された液
    体を貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養し
    て前記廃液中の有機物を分解する曝気槽と、 前記曝気槽により汚泥化された液体中の有機物を沈殿さ
    せる最終沈殿池とを具備したことを特徴とする廃液処理
    システム。
  12. 【請求項12】 廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させ
    る沈砂池と、 前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
    浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、 前記最初沈殿池により浮遊固形物が取り除かれた廃液を
    貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養して前
    記廃液中の有機物を分解する曝気槽と、 前記曝気槽により有機物が分解された廃液を被処理流体
    として磁気分離処理する請求項1乃至7いずれか一記載
    の磁気分離処理システムとを具備したことを特徴とする
    廃液処理システム。
  13. 【請求項13】 廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させ
    る沈砂池と、 前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
    浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、 前記最初沈殿池により浮遊固形物が取り除かれた廃液を
    貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養して前
    記廃液中の有機物を分解する曝気槽と、 前記曝気槽により汚泥化された廃液中の有機物を沈殿さ
    せる最終沈殿池と、 前記最終沈殿池により汚泥化した有機物が取り除かれた
    廃液を被処理流体として磁気分離処理する請求項1乃至
    7いずれか一記載の磁気分離処理システムとを具備した
    ことを特徴とする廃液処理システム。
  14. 【請求項14】 廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させ
    る沈砂池と、 前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
    浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、 前記最初沈殿池により浮遊固形物が取り除かれた廃液を
    貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養して前
    記廃液中の有機物を分解する曝気槽と、 前記曝気槽により汚泥化された廃液中の有機物を沈殿さ
    せる最終沈殿池と、 前記最終沈殿池により汚泥化した有機物が取り除かれた
    廃液を被処理流体として磁気分離処理する請求項1乃至
    7いずれか一記載の磁気分離処理システムと、 前記磁気分離処理システムにより磁気分離処理された液
    体中に残留する有機物および不純物を低減または取り除
    く高度処理装置とを具備したことを特徴とする廃液処理
    システム。
  15. 【請求項15】 廃液を貯留しその中の砂分を沈殿させ
    る沈砂池と、 前記沈砂池から流出する廃液を貯留しつつ前記廃液中の
    浮遊固形物を沈殿させる最初沈殿池と、 前記最初沈殿池により浮遊固形物が取り除かれた廃液を
    貯留しつつ内部に気泡を発生し浄化微生物を培養して前
    記廃液中の有機物を分解する曝気槽と、 前記曝気槽により汚泥化された廃液中の有機物を沈殿さ
    せる最終沈殿池と、 前記最初沈殿池および最終沈殿池に沈殿した汚泥を被処
    理流体として磁気分離処理し、磁気分離処理後の液体を
    前記曝気槽へ帰還させる請求項1乃至7いずれか一記載
    の磁気分離処理システムとを具備したことを特徴とする
    廃液処理システム。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の廃液処理システムに
    おいて、 前記磁気分離処理システムの洗浄機構がフィルタ手段の
    洗浄を行って排出される濃縮汚泥を貯留する濃縮汚泥タ
    ンクをさらに具備したことを特徴とする廃液処理システ
    ム。
  17. 【請求項17】 被処理流体の流路に配置した第1のフ
    ィルタに対して発生させた第1の磁界の作用によって前
    記被処理流体中の第1の成分を第1のフィルタに吸着さ
    せる第1の工程と、 前記第1の工程の後、前記第1の磁界とは異なる第2の
    磁界の作用によって前記被処理流体中から第2の成分を
    第2のフィルタに吸着させる第2の工程とを有すること
    を特徴とする磁気分離処理方法。
  18. 【請求項18】 被処理流体を第1および第2の流路に
    分岐させる工程と、 前記第1の流路に配置した第1のフィルタに対して発生
    させた第1の磁界の作用によって前記被処理流体中の第
    1の成分を前記第1のフィルタに吸着させる工程と、 前記第1の流路の第1のフィルタ後方に配置した第2の
    フィルタに対して発生させた第1の磁界とは異なる第2
    の磁界の作用によって、前記第1の成分を除去した被処
    理流体中から第2の成分を前記第2のフィルタに吸着さ
    せる工程と、 前記第2の流路に配置した第3のフィルタに対して発生
    させた第3の磁界の作用によって前記被処理流体中の第
    3の成分を前記第3のフィルタに吸着させる工程と、 前記第2の流路の第3のフィルタ後方に配置した第4の
    フィルタに対して発生させた第3の磁界とは異なる第4
    の磁界の作用によって、前記第3の成分を除去した被処
    理流体中から第4の成分を前記第4のフィルタに吸着さ
    せる工程と、 前記第1〜第4のフィルタにより各成分を取り除いた前
    記被処理流体を合流させる工程とに有することを特徴と
    する磁気分離処理方法。
  19. 【請求項19】 請求項17、18いずれか記載の磁気
    分離処理方法において、 各フィルタに吸着させたそれ
    ぞれの成分を各フィルタ毎に洗浄する工程をさらに有す
    ることを特徴とする磁気分離処理方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の磁気分離処理方法に
    おいて、 前記フィルタ毎に洗浄して排出される排出液の流路に配
    置した第5のフィルタに対して発生させた磁界の作用に
    よって前記排出液中の第5の成分を前記第5のフィルタ
    に吸着させる工程をさらに有することを特徴とする磁気
    分離処理方法。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の磁気分離処理方法に
    おいて、 各フィルタ毎の洗浄を、予め設定した時間スケジュール
    によって行うことを特徴とする磁気分離処理方法。
  22. 【請求項22】 廃液中の砂分を沈殿させて取り除く工
    程と、 砂分を取り除いた廃液の流路に配置した第1のフィルタ
    に対して発生させた第1の磁界の作用によって前記廃液
    中の第1の成分を第1のフィルタに吸着させる工程と、 前記第1の工程の後、前記第1の磁界とは異なる第2の
    磁界の作用によって前記廃液中から第2の成分を第2の
    フィルタに吸着させる工程と、 前記第1および第2の成分が取り除かれた液体中から浮
    遊固形物を取り除く工程と、 前記浮遊固形物が取り除かれた液体中の有機物を分解し
    汚泥化させる工程と、 汚泥化された有機物を沈殿させて液体から取り除く工程
    とを有することを特徴とする廃液処理方法。
JP9003249A 1997-01-10 1997-01-10 磁気分離処理システムおよびこのシステムを用いた廃液処理システム、磁気分離処理方法および廃液処理方法 Withdrawn JPH10192620A (ja)

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