JP2005021801A - 超伝導磁界を用いた物質分離回収方法および物質分離回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を抑え、かつ、高速な連続運転が可能な超伝導次回を用いた物質分離回収方法および装置を提供する。
【解決手段】汚液を超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1内に導入し、高速回転する回転体12に送り、汚液に遠心力を加えて、遠心力分離回収対象物質18を汚液から分離する。また、加えられた遠心力によって霧状に状態変化し、回転体12の上面をオーバーフローした汚液にドライマグネット11の超伝導磁界を作用させて、磁着分離回収対象物質17を磁着分離し、回収する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイオキシン類(PCDDおよびPCDF)や不溶性ピロタイト(Fe)、PCBの他、多種の重金属類を含有する液体から、それぞれダイオキシン類、不溶性ピロタイト、PCB、重金属類等を磁気分離する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
科学の進歩は目覚ましく、生活を便利にしてくれるたくさんの化学物質や重金属を生み出した。しかし、ダイオキシン類やPCBなどの一部の化学物質や重金属は、強い毒性を持ち、環境の正常な営みに対しいびつな影響を与え被害をもたらすという問題を発生させており、これら有害物質の分離・回収再利用技術が求められている。また、エネルギーに関しては、石油からの硫黄分分離・再利用技術などが求められている。物質の分離方法には、物理的分離方法と化学的分離方法があるが、物理的分離方法は化学的な二次処理を必要とせずに行えるという利点がある。かかる物理的分離分野において、特に、磁気分離を利用すると、原子・分子レベルの大きさの微粒子が懸濁している懸濁液系で所望する微粒子物質を多量に高速に分離・回収することが可能となる。ここで、強磁場の下では、反磁性物質や常磁性物質でさえ引きつけることができることが判明した。水や石英ガラスといった反磁性物質やアルミニウムや酸素のような常磁性物質や非磁性物質は、比磁化率の大きさが10−3〜10−4であり、強磁性物質の比磁化率10の1/10〜1/10程度と小さい。このため従来は上記非磁性物質等のエネルギーは、過少として無視されてきた。日常生活で使用されている磁石は、100ガウス(0.01T(テスラ))程度のものであるが、10T磁場を利用すると、これの10倍の磁場を利用できることになる。磁気エネルギーは磁場の二乗に比例することから10Tをこえる強磁場内では非磁性体の分離ができることとなる。従来、磁力を用いて物質を分離・除去する磁力分離システムとして、分離円筒の外側へ磁場強さの異なる複数のソレノイドコイルを並列設置し、前記分離円筒を複数本並列設置して磁着分離回収対象物質を分離回収するシステムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−296303号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来技術を用いて強磁性体、常磁性体のみならず、非磁性体をも引きつけて分離しようとすると、高い磁力を発生させるために分離機に用いるマグネットを窒素ガスで冷やす必要があるため、システム全体が大規模な施設とならざるを得なかった。また、システム運転時の消費電力が約60kWとなるなど過大なものであった。さらに、従来技術のものでは、分離機の回転速度が1分間に5回程度であって、高速な連続運転ができないものであった。
【0004】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものでありその目的は、消費電力を抑え、かつ、高速な連続運転が可能な超伝導磁界を用いた物質分離回収方法および装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、磁着分離回収対象物質の分離に超伝導マグネットを用いる。超伝導物体を冷やしていくと、ある温度で抵抗がなくなり、完全導電性を有するようになる。この完全導電性を有することとなった超伝導物体をコイルに用いて電磁石としたものが超伝導マグネットである。従来、超伝導物体を冷却するのに液体ヘリウムを用いていたが、近年、高温超伝導体を用いて、液体ヘリウムを使用しないいわゆる無冷媒方式の超伝導マグネット(以下、「ドライマグネット」と称する)が開発された。かかるドライマグネットは、無冷媒方式なので、ドライマグネットを用いれば物質分離回収装置の規模を小さく抑えることが可能となる。そして、このためもあって、消費電力も小さくすることができる。
【0006】
本発明は、まず、物質分離回収装置内に導入された磁着分離回収対象物質を含んだ液体に対して、遠心力を加えることにより、遠心分離回収対象物質を遠心分離する。本発明では第一の処理過程で分離される物質の質量に応じて、加える遠心力の大きさを制御する。また、加えられた遠心力により、前記液体が、霧状に状態変化する。
【0007】
また、本発明は、霧状に状態変化した前記液体にドライマグネットを用いた超伝導磁界を作用させて前記液体から磁着分離回収対象物質を分離し、回収する第二の処理過程を有する。作用させる超伝導磁界の大きさは前記磁着分離回収対象物質の磁化率に対応させて設定する。超伝導磁界の作用により分離された磁着分離回収対象物質は、ドライマグネットを消磁することを通じて物質分離回収装置の下部に設けたスライドに落とされ、物質分離回収装置外に排出される。ドライマグネットの着磁と消磁は、1分程度で可能であるため、本発明の超伝導磁界を用いた物質分離回収装置は高速な連続運転が可能となる。
【0008】
本発明は、上記のように第一の処理過程と第二の処理過程とを有することにより、まず、第一の処理過程において、遠心力分離回収対象物質を分離した上で、第二の処理過程において、磁着分離回収対象物質をドライマグネットを用いて磁気分離することができるため、磁着分離回収対象物質の磁気分離を効率よく行うことが可能となる。
【0009】
すなわち、本発明は、超伝導磁界を用いた物質分離回収方法であって、磁着分離回収対象物質を含んだ液体を物質分離回収装置内に導入するステップと、前記物質分離回収装置内において、回転軸を中心に高速回転する回転体を用いて前記導入した液体に遠心力を加えることを通じて前記液体から遠心力分離回収対象物質を遠心分離するとともに、前記液体を霧状に状態変化させるステップと、前記霧状に状態変化した液体に磁着分離回収対象物質の磁化率に対応した超伝導磁界を作用させて磁着分離回収対象物質を分離し、回収するステップと、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明において、前記磁着分離回収対象物質を含んだ液体は、原油、重油または軽油であり、前記磁着分離回収対象物質は、不溶性ピロタイトであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明において、前記磁着分離回収対象物質は、ダイオキシン類(PCDDおよびPCDF)であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明において、前記磁着分離回収対象物質は、重金属類であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、超伝導磁界を用いた物質分離回収装置であって、中空円筒状の回転体と、前記回転体の回転軸と、前記回転体の内周に回転可能に設けられた複数枚の掻き落とし板と、前記回転体の回転軸と中心軸が同一である前記掻き落とし板の回転軸と、前記回転体の外周に設けられて中空円筒状に配置されたドライマグネットと、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明を用いることにより、物質分離回収装置全体の規模を小さく抑え、消費電力を小さくすることができるとともに、高速な連続運転ができる物質分離回収方法および装置の提供が可能となる。また、本発明を用いることにより、効率のよい物質分離回収を行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の原理説明図である。1は超伝導磁界を用いた物質分離回収装置、11はドライマグネット、12は回転軸13を中心に高速回転する回転体、13は回転軸、14は超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1内に導入された汚液の通路となる汚液管である。また、17は汚液に含まれる磁着分離回収対象物質、18は汚液に含まれる遠心力分離回収対象物質である。
【0016】
本発明の原理は、まず、汚液を図1のように超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1内に導入する。導入された汚液は、汚液管14を通り、高速回転している回転体12に送られる。そして、回転体12によって汚液に遠心力が加えられて、遠心力分離回収対象物質18が汚液から分離され、回転体12の内周付近に沈殿する。沈殿した遠心力分離回収対象物質18は、後述する回転体12の内周に取り付けられた掻き落とし板の作用によって、超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1下部に掻き落とされ、除去される。また、汚液は加えられた遠心力によって、例えば7μm程度の大きさの分子の霧状に状態変化し、回転体12の上面を超えてオーバーフローする。
【0017】
次に、回転体12の上面を超えてオーバーフローした前記霧状に状態変化した汚液中の磁着分離回収対象物質17は、ドライマグネット11の超伝導磁界の作用により、汚液から分離し、図1に示すように超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1のドライマグネット11が設置された部分の内壁に磁着する。そして、ドライマグネット11を消磁することを通じて超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1の内壁に磁着した磁着分離回収対象物質17が内壁から落ち、回収される。また、汚液は磁着分離回収対象物質17が分離されることによって清澄液となり、超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1外から排出される。
【0018】
図2は、本発明の実施の形態における超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1の詳細な構成の一例を示す図である。斜線部に示す12は回転体である。20は回転軸13を回転させるモータ、21は回転体12の内周に付けられた2枚の羽根の形をした掻き落とし板、22は回転体の回転軸13と中心軸が同一である掻き落とし板21の羽根軸、23はブロック、24は回転軸13を制動するストッパ、25はスライド、26は排出管、27は清澄液が排出される排液口である。なお、2枚の掻き落とし板21は、回転体12を挟んで例えば、互いに180°の方向に付けられている。
【0019】
本発明の実施の形態においては、まず、磁着分離回収対象物質17を含む汚液がポンプで超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1内に導入される。導入された汚液は、汚液管14を通って図2に示すように回転体12内に送られる。そして、汚液には高速回転する回転体12の作用により、遠心力が加えられる。遠心力が加えられた汚液から遠心力分離回収対象物質18が分離され、回転体12の内周付近に沈殿する。
【0020】
次に、羽根軸22を回転させることによって回転体12の回転方向と逆方向に掻き落とし板21を回転させ、回転体12の内周付近に沈殿した遠心力分離回収対象物質18を掻き落とす。ここで、羽根軸22の回転は、手動で行っても自動で行ってもよい。掻き落とされた遠心力分離回収対象物質18は、スライド25上に落ち、スライド25に開いた穴から排出管26に送られ、排出管26を通って超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1外に排出される。
【0021】
次に、高速回転する回転体12により遠心力が加えられた汚液は、霧状に状態変化し、回転体12の内側から図2の矢印に示すように回転体12の上面をオーバーフローする。そして、回転体12の上面をオーバーフローした霧状の汚液内の磁着分離回収対象物質は、当該の磁着分離回収対象物質17の磁化率に対応して設定したドライマグネット11の超伝導磁界の作用により、汚液から分離し、図2に示すように超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1のドライマグネット11が設置された部分の内壁に磁着する。そして、ドライマグネット11を適宜のタイミングにおいて消磁することを通じて超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1の内壁に磁着した磁着分離回収対象物質17が内壁からスライド25に落ち、スライド25に開いた穴から排出管26に送られ、排出管26を通って超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1外に排出される。また、汚液は磁着分離回収対象物質17が分離されることによって清澄液となり、排液口27から超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1外に排出される。
【0022】
図3(A)は、本発明の実施の形態における超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1の正面図の一例である。また、図3(B)は超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1の側面図の一例である。図3に示す超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1のモータ20の駆動電力は例えば3.7kWであり、処理流量は、毎分200Lである。超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1の大きさは図3に示すものに限られず、小型にしてモータ20の駆動電力を例えば2.2kWとすることも可能である。
【0023】
上記のように、本発明の超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1の消費電力は、例えば3.7kW程度であり、従来技術の消費電力が例えば60kW程度であるのに対して消費電力が極めて少ない。また、本発明は、例えば4000回転/分で回転体12を高速回転させて遠心力分離回収対象物質を汚液からまず分離させた後にドライマグネット11の作用によって磁着分離回収対象物質18を分離することから、磁着分離回収対象物質18を効率よく分離回収することが可能となる。
【0024】
次に、本発明にかかる超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いた実施例について説明する。実施例1では、超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて原油、重油または軽油から硫黄分の主成分である不溶性ピロタイト(Fe)を分離する。現在、原油、重油または軽油から硫黄分を如何にローコストで分離できるかが重要となっている。原油中の硫黄分の主成分は、不溶性ピロタイト(Fe)粒子として存在することが、XRD(走査電子顕微鏡)により判明している。また、不溶性ピロタイトは磁化率の大きな常磁性物質であり、かつ8ナノメートル〜25ナノメートル程度の大きさのものが約70%を占めていることが判明している。
【0025】
かかる不溶性ピロタイトを含む原油に超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて60000Gauss(6T)以上の高磁界を作用させることにより不溶性ピロタイトを分離回収することができる。具体的には、本発明の超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて、原油から不溶性ピロタイト(Fe)を分離し、原油中の硫黄分を例えば当初の0.677ppmから0.034ppmへと20分の1程度の値にまですることができる。もちろん、本発明に係る超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて、原油と同様にして重油または軽油から不溶性ピロタイト(Fe)を分離することも可能である。
【0026】
実施例2では、超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて焼却灰を水に溶かした焼却灰液からダイオキシン類(PCDDおよびPCDF)を分離する。ダイオキシン類の除去を化学的方法で行うと、装置が大掛かりとなり、処理コストも高額となる。かかるダイオキシン類を含む焼却灰に超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて10000Gauss(1T)程度の高磁気を作用させることにより、ダイオキシン類を分離回収することができる。例えば、前記焼却灰液に含まれるダイオキシン類(PCDDおよびPCDF)については、焼却灰液中の濃度が当初110ピコグラムであったが、本発明の超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いることにより、検出下限値以下となり、ダイオキシン類が殆ど分離される。また、例えば、焼却場の煙突に付着した煤煙を洗った洗浄液に含まれるダイオキシン類を超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて分離した結果、当初ダイオキシン類の濃度が36万ピコグラムであったが、その99%程度が分離除去された。また、超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いてPCBを含んだ液体からPCBを分離することも可能である。
【0027】
さらに、本発明の超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1は、上記不溶性ピロタイト、ダイオキシン類、PCBを分離できるのみでなく、以下に示す重金属類を分離することができる。例えば、強磁性粒子である鉄粒子やMnは、超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて1000ガウス(0.1T)程度の超伝導磁界を作用させて磁着することができる。また、弱磁性粒子であるCaやMgは、10000ガウス(1T)程度の超伝導磁界を作用させて磁着することができる。また、反磁性粒子である金や窒素についても、50000ガウス(5T)程度の超伝導磁界を作用させて磁着することができるため、これらの物質を含む液体からそれぞれ分離することができる。
【0028】
また、燃焼残澄(灰)を水に溶解し、含水率が70%〜90%である液体に超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を作用させて磁気分離した場合の実験結果を図4に示す。かかる実験では、毎分40Lを処理し、濃度の単位はmg/L、分析方法としては、フレーム原子吸光法を用いた。
【0029】
より具体的には、本発明の超伝導磁界を用いた物質分離回収装置1を用いて、強磁性粒子であるFe、Co、Ni、単体と化合物の双方が弱磁性粒子であるTi、V、Cr、Mn、Y、Mo、Tc、Ru、Rh、Pb、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、U、Pu、Am、また、単体のみ弱磁性のLi、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、La、Zr、Hf、Nd、Al、Lu、O,酸化物のみ弱磁性のRb、Cs、Cu、Au、Ti、Nをも磁着分離することができる。単体のみ弱磁性の物は単体として磁着分離し、酸化物のみ弱磁性の物は酸化物として磁着分離できる。
【0030】
前記以外の他の粒子は非磁性であるので磁性粒子と結合させれば磁性粒子と同様に磁着分離できる。例えば、Si、Asは非磁性であるが磁性物質(シード剤)を添加することによって磁性を持つことになり磁着分離できる。シード剤としては、鉄粉、磁鉄鉱、水酸化鉄等が使用できる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明を用いることにより、物質分離回収装置全体の規模を小さく抑え、消費電力を小さくすることができ、高速な連続運転ができる物質分離回収方法及び装置の提供が可能となる。また、本発明を用いることにより、効率のよい物質分離回収を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】超伝導磁界を用いた物質分離回収装置の詳細な構成の一例を示す図である。
【図3】超伝導磁界を用いた物質分離回収装置の正面図および側面図の一例である。
【図4】燃焼残澄を水に溶解した液体からの磁気分離の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 超伝導磁界を用いた物質分離回収装置
11 ドライマグネット
12 回転体
13 回転軸
14 汚液管
17 磁着分離回収対象物質
18 遠心力分離回収対象物質
20 モータ
21 書き落とし板
22 羽根軸
23 ブロック
24 ストッパ
25 スライド
26 排出管
27 廃液口

Claims (5)

  1. 超伝導磁界を用いた物質分離回収方法であって、
    磁着分離回収対象物質を含んだ液体を物質分離回収装置内に導入するステップと、
    前記物質分離回収装置内において、一つの回転軸を中心に高速回転する回転体を用いて前記導入した液体に遠心力を加えることを通じて前記液体から遠心力分離回収対象物質を遠心分離するとともに、前記液体を霧状に状態変化させるステップと、
    前記霧状に状態変化した液体に磁着分離回収対象物質の磁化率に対応した超伝導磁界を作用させて磁着分離回収対象物質を分離し、回収するステップと、を有することを特徴とする超伝導磁界を用いた物質分離回収方法。
  2. 前記磁着分離回収対象物質を含んだ液体は、原油、重油または軽油であり、
    前記磁着分離回収対象物質は、不溶性ピロタイトであることを特徴とする請求項1記載の超伝導磁界を用いた物質分離回収方法。
  3. 前記磁着分離回収対象物質は、ダイオキシン類(PCDDおよびPCDF)であることを特徴とする請求項1記載の超伝導磁界を用いた物質分離回収方法。
  4. 前記磁着分離回収対象物質は、重金属類であることを特徴とする請求項1記載の超伝導磁界を用いた物質分離回収方法。
  5. 超伝導磁界を用いた物質分離回収装置であって、
    中空円筒状の回転体と、
    前記回転体の回転軸と、
    前記回転体の内周に転可能に設けられた複数枚の掻き落とし板と、
    前記回転体の回転軸と中心軸が同一である前記掻き落とし板の回転軸と、
    前記回転体の外周に設けられて中空円筒状に配置されたドライマグネットと、を備えることを特徴とする超伝導磁界を用いた物質分離回収装置。
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