JP2008230921A - 溶融スラグの水砕処理方法とその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スラグ冷却水内の懸濁物質の濃度を引下げることにより、重金属の溶出リスクを低減するようにした溶融スラグの水砕処理に於いて、凝集剤等を使用することなしに、経済的に、しかも確実に重金属類の溶出を抑制できるようにした水砕スラグを得る。
【解決手段】 溶融スラグの水砕処理方法において、スラグ水冷水をスラグ冷却水槽とスラグ冷却水貯水槽と冷却器とを通して循環させると共に、冷却器の上流側に磁気分離装置を介設し、当該磁気分離装置でもってスラグ冷却水内の懸濁物質を、当該懸濁物質に含まれている鉄成分を利用して分離除去することにより、重金属類の溶出を抑制した水砕スラグを得る。
【選択図】 図3

Description

本発明は、都市ごみや廃棄物焼却残渣等を溶融処理する溶融炉の溶融スラグの水砕処理に於いて、重金属類の溶出を抑制できる清浄な水砕スラグを得るための方法とその装置の改良に関するものであり、溶融スラグの水砕処理用のスラグ冷却水内の懸濁物質に含まれる高い鉄化合物濃度と、当該鉄化合物濃度と鉛化合物濃度との間の相関関係に着目し、担磁操作を行うことなしにスラグ冷却水内の懸濁物質を磁気分離することにより、凝集剤等の使用を一切排してより経済的に且つ確実に、重金属類の溶出の殆どない清浄な水砕スラグを得るようにした溶融スラグの水砕処理方法とその装置に関するものである。
一般に、廃棄物を焼却した際に生じる焼却灰や焼却飛灰(焼却残渣)には、ダイオキシン類(DXNs)や有毒な重金属類が含まれている。これら焼却残渣の処理方法の1つである溶融固化は、無害化、長期安定化、減容化、減量化及び水砕スラグのリサイクルが可能であり、焼却残渣の処理方法として有効な手段である。
また、溶融方法としては、熱分解ガスによるガス化溶融炉、電気式のプラズマ溶融炉、燃料式の表面溶融炉、コークスヘッド式の溶融炉などがある。
一方、溶融スラグ中には重金属類が含有されているため、水砕スラグ自体から極少量の重金属類が溶出することは、広く知られている。
しかし、水砕スラグから重金属類が溶出する原因の主たるものは、重金属類を含むスラグ冷却水が水砕スラグの表面に付着するか若しくは水砕時にスラグ表面に取り込まれることであると考えられており、この水砕スラグの表面に付着したスラグ冷却水が原因となって、環境庁告示46号の試験やJISK0058−1の試験において、重金属、特に鉛が溶出基準値を超過することになり、重大な問題点となっている。
ところで、上述の如き水砕スラグからの重金属の溶出リスクを低減する有効な方法として、スラグ冷却水内の懸濁物質を除去する方法が開発されており、これを特開2005−139027号として公開している。
図6は、上記特開2005−139027号に係る処理方法の実施系統図であり、図において21は焼却残渣等の被溶融物、22は溶融炉、23はスラグコンベア、24はスラグ冷却水槽、25はスラグ冷却水貯水槽、26はストレーナ、27は冷却器、28は懸濁物質除去手段、29は冷却水循環ポンプ、30はスラグピット、S0は溶融スラグ、S1は水砕スラグ、Wはスラグ冷却水である。
溶融炉22からの溶融スラグS0は、スラグ冷却水槽24内で急冷され、形成された水砕スラグS1はスラグコンベア23によりスラグピット30内へ排出される。また、スラグ冷却水槽24内の高温冷却水Wは、スラグ冷却水貯水槽25からポンプ29によりストレーナ26、懸濁物質除去装置28、冷却器27を通して浄化並びに冷却され、スラグ冷却水槽24へ戻される。
溶融スラグS0内には、例えば鉛が最大で約10ppm程度含まれており、また、スラグピット30内へ搬入された水砕スラグS1には、5〜10wt%の水分(スラグ冷却水W)が含まれている。
更に、溶融スラグS0を水砕処理した後のスラグ冷却水Wには、鉛が最大で約10ppm程度含まれており、しかもこの鉛成分の約90%は、スラグ冷却水W内の懸濁物質中に含まれている。
そのため、特開2005−139027号の発明に於いては、スラグ冷却水Wの循環回路にストレーナ26と懸濁物質除去手段28を設け、ストレーナ26により約500μm以上の比較的大きな粒径の懸濁物質を除去すると共に、数μm程度の微粒子を多く含む細かな懸濁物質を、凝集沈澱装置や砂濾過装置、膜濾過装置等の単独若しくは組み合せに係る懸濁物質除去手段28により除去するようにしており、具体的には凝集剤を併用した砂濾過装置が多く用いられている。
この特開2005−139027号に係る処理技術に於いては、循環使用をするスラグ冷却水W内の懸濁物質を除去することにより、スラグ冷却水W内に存在する重金属、例えば鉛成分が有効に除去されることになる。その結果、スラグピット30内に回収された水砕スラグS1は、その外表層部に重金属類を殆ど含有若しくは付着しないものとなり、水砕スラグS1のより安全な再利用が図れると云う優れた効用を奏するものである。
しかし、当該2005−139027号の処理技術にも、解決すべき問題が多く残されており、その中でも、特に、イ.懸濁物質除去装置28の除去効率をより高めること、及びロ.ランニングコストや設備費の削減を図ること等が、緊急に解決を要する問題点として残されている。
例えば、イ.懸濁物質除去装置として凝集沈澱方式の装置を用いた場合には、沈澱池の設置に大きなスペースを必要とするうえ、懸濁物質の分離除去に長時間を必要とし、除去処理能力の点に難点がある。
また、ロ.砂濾過装置を用いた場合には、スラグ冷却水中の懸濁物質の除去効率が相対的に低いため、懸濁物質が濾過層空隙から多量にリークすることになり、懸濁物質を高効率で確実に除去することが出来ないという難点がある。
更に、ハ.膜濾過装置を用いた場合には、頻繁な膜の洗浄が必要となり、膜のメンテナンスや膜濾過装置のランニングコストの大幅な引下げを図れないと云う難点がある。
加えて、ニ.凝集沈澱、砂濾過及び膜濾過方式の各懸濁物質除去装置は、その作動時に何れも凝集剤を必要とするため、凝集剤の供給装置のみならず多額の凝集剤費が必要になると云う難点がある。
特開2005−139027
本発明は、特開2005−139027号に開示されているようなスラグ冷却水Wを循環使用する方式の溶融スラグの水砕処理システムにおける上述の如き問題,即ちイ.凝集沈澱方式の懸濁物質除去装置を用いた場合には、除去処理時間の点から設備の小型化が図れないこと,ロ.砂濾過装置を用いた場合には、懸濁物質を確実に高効率で除去することが困難なこと、ハ.膜濾過装置を用いた場合には、メンテナンス費がかかり、ランニングコストの引下げが図れないこと,及びニ.懸濁物質除去装置の運転に凝集剤を必要とするため、ランニングコストの引下げが図り難いうえ、凝集剤による新たな循環汚損を生じる虞があること等の問題を解決せんとするものであり、懸濁物質除去装置として磁気分離方式の除去装置を用いることにより、スラグ冷却水W内の懸濁物質を、これに特別な担磁操作を行うことなしに高効率で、しかも確実により低いランニングコストでもって除去することにより、重金属類の溶出値の大幅な削減を可能とした水砕スラグを簡単且つ安価に得られるようにした、溶融スラグの水砕処理方法とその装置を提供することを発明の主目的とするものである。
本願発明者は、先ずスラグ冷却水内の懸濁物質を凝集剤を用いることなしに除去する方策として、磁気分離方式の利用を着想すると共に、焼却残渣用溶融炉からの溶融スラグの水砕処理に使用したスラグ冷却水について、その内部に含まれる懸濁物質の物理的性質及び化学的性質等を精査した。
而して、一般に水処理における汚濁物質は、物理的性状に応じて懸濁物質(100〜1μm)、コロイド(1μm〜1nm)及び溶解物質(1nm以下)等に大別されるが、焼却残渣の溶融スラグを水砕処理するスラグ冷却水内の懸濁物質は、鉄化合物の濃度が比較的高く、しかも、懸濁物質内の鉄化合物と鉛化合物の存在量の間には相関関係があり、懸濁物質の除去と共に鉄成分濃度及び鉛成分濃度が夫々低下することが判明した。
図1は、上記焼却残渣の溶融スラグを水砕処理するスラグ冷却水中の懸濁物質SSと、スラグ冷却水中の鉄成分及び鉛成分濃度との関係を示すグラフであり、本願発明者が測定した結果を示すものである。図1からも明らかなように、懸濁物質中には鉄成分が高濃度で存在し、且つ鉄成分と鉛成分との間には相関関係のあることが判る。
また、鉄成分が存在するため、当該鉄成分を磁気により分離除去することで、懸濁物質濃度を低下させ得ることが判る。
更に、Fe成分を磁気分離でもって除去することにより、スラグ冷却水中に残留する懸濁物質中のPb成分濃度が低下することも、図1から明らかである。
次に、前記焼却残渣の溶融スラグを水砕処理するスラグ冷却水中のPb成分濃度が低下すれば、環境庁告示46号に規定の鉛溶出試験値が低下することの確認試験を行った。
図2は、スラグ冷却水中の鉛濃度と鉛溶出量の関係を示す一例であり、本願発明者が実施した試験結果に基づくものである。
図2からも明らかなように、スラグ冷却水中のPb濃度が低下すれば、環境庁告示第46号に規定する鉛溶出試験値も低下することが判る。
本願発明者は、上記各基礎試験の結果に基づいて、磁気によりスラグ冷却水内の懸濁物質中の鉄成分を除去することで、懸濁物質濃度を低下させると共に、鉄成分の除去と同時に鉛濃度も低下させ得ることを着想した。
本願発明は、本願発明者の上記着想を基にして創作されたもので、請求項1の発明は溶融スラグの水砕処理方法において、スラグ冷却水をスラグ冷却水槽とスラグ冷却水貯水槽と冷却器とを通して循環させると共に、冷却器の上流側に磁気分離装置を介設し、当該磁気分離装置でもってスラグ冷却水内の懸濁物質を、当該懸濁物質に含まれている鉄成分を利用して分離除去することにより、重金属類の溶出を抑制した水砕スラグを得ることを発明の基本構成とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、磁気分離装置を冷却器の入口側とスラグ冷却水貯水槽との間を連通するスラグ冷却水の一部循環回路に介設するようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、磁気分離装置を超電導磁石を用いた磁気分離装置とするようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、スラグ冷却水貯水槽の上流側にスラグ冷却水のストレーナを設け、平均粒径が500μmを越える大径の懸濁物質を予め除去するようにしたものである。
請求項5の発明は、スラグ冷却水槽から高温のスラグ冷却水をスラグ冷却水貯水槽内へ導出すると共に、当該スラグ冷却水貯水槽からのスラグ冷却水を浄化処理装置で清浄化したあと冷却器により冷却し、低温のスラグ冷却水を前記スラグ冷却水槽へ導入するようにした溶融炉からの溶融スラグの水砕処理装置に於いて、前記スラグ冷却水の浄化処理装置を、スラグ冷却水のストレーナとその下流側に位置する磁気分離装置とから形成し、スラグ冷却水内の懸濁物質を、磁気分離装置でもって当該懸濁物質内に含まれる鉄成分を利用して分離除去することにより、重金属類の溶出を抑制した水砕スラグを得ることを発明の基本構成とするものである。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、磁気分離装置を、冷却器の入口側とスラグ冷却水貯水槽との間を連通するスラグ冷却水の一部循環回路に介設するようにしたものである。
請求項7の発明は、請求項5又は請求項6の発明において、磁気分離装置を、超電導磁石を用いた磁気分離装置としたものである。
磁気分離法による水中の懸濁物質の除去には、鉄系の凝集剤を添加する等の所謂担磁操作が一般に必要である。しかし、溶融スラグの水砕処理におけるスラグ冷却水の場合には、懸濁物質中の鉄分が多いためその必要がない。したがって、凝集剤添加設備や薬剤費の削減が可能となる。また、磁気分離に強磁場発生の可能な超電導磁石を用いることにより、懸濁物質除去装置を小型化できる。
更に、スラグ冷却水を磁気分離方式によって浄化処理することにより、製品である水砕スラグからの鉛溶出値を土壌環境基準値以下に低下させることが出来る。
以下、図面に基づいて本発明の各実施形態を説明する。
図3は、本発明に係るスラグ処理方法の第1実施形態を示す全体系統図であり、図3において、1は都市ごみや都市ごみの焼却残渣等の被溶融物、2は溶融炉、3はスラグ冷却水槽、4はスラグコンベア、5はスラグピット、6はスラグ冷却水貯水槽、7はスラグ冷却水のストレーナ、8は磁気分離装置、9はスラグ冷却水の冷却器、10はスラグ冷却水の循環ポンプである。
焼却残渣などの被溶融物1は溶融炉2に供給され、1200〜1600℃の高温で溶融される。溶融スラグS0はスラグ冷却水Wを張ったスラグ冷却水槽3内で水砕処理されて粒状の水砕スラグS1となり、スラグコンベア4によってスラグピット5に搬出される。
高温のスラグ冷却水Wは、一旦スラグ冷却水貯水槽6に貯留した後、ポンプ10によって圧送され、ストレーナ7、磁気分離装置8および冷却器9を介してスラグ冷却水槽3へ戻される。スラグ冷却水W中の懸濁物質については、ストレーナ6によって所定の粒径(例えば、500μm)以上の物質が除去された後、磁気分離装置8によってそれ以下の物質が除去される。これによって、溶融スラグS0は、常に清浄に処理されたスラグ冷却水Wによって水砕処理されることになり、重金属類の溶出の少ない状態でスラグピット5に搬出される。
また、ストレーナ7としては、一般に耐蝕性の金属製濾材が用いられるが、具体的には、スラグの種類によって適宜選択される。冷却器9の位置も、図1のような位置に限定されるものではないが、懸濁物質などによる汚染を考慮すると、磁気分離装置8の下流位置が好ましい。懸濁物質は冷却器9の内壁へ付着して熱交換率を低下させることがあるためである。
前記磁気分離装置8は、強磁場の発生が可能な超電導磁石を内蔵するものであり、スラグ冷却水W内の懸濁物質に比較的多量に含まれている鉄成分を磁化すると共に、これを超電導磁石へ吸着するように構成されている。
勿論、超電導磁石による前記鉄成分の吸着は、鉄成分のみの単独吸着ではなしに、鉄成分や鉛成分を含有する懸濁物質のフロックを吸着する形態で行われ、これによって鉄成分や鉛成分・その他の重金属類を含んだ懸濁物質がスラグ冷却水W内から磁力によって分離されることになる。
尚、本発明で使用する超電導磁石そのものは公知であるため、ここではその詳細な説明を省略するが、磁化の強さは0.5〜3T位の磁化力で十分である。
また、磁気分離装置8で使用する磁石は、超電導磁石以外の電磁石や永久磁石であっても良いことは勿論であり、磁石の磁化の強さはスラグ冷却水Wの処理量や処理時間、懸濁物質の含有量、懸濁物質中の鉄成分濃度やその粒径等に応じて適宜に選定される。
図4は、本発明の第2実施形態を示すものであり、スラグ冷却水のストレーナ7の出口側からスラグ冷却水Wを分岐させ、分岐せしめたスラグ冷却水W1を磁気分離装置8によって分離処理したあと、スラグ冷却水貯水槽6へ戻すようにしたものであり、磁気分離装置8により処理するスラグ冷却水W1の流量は、循環するスラグ冷却水Wの懸濁物質濃度等によって適宜に調整される。
図5は、本発明の一実施例によるスラグ冷却水中の懸濁物質(SS)の磁気分離試験の結果を示すものである。
先ず、300mlのビーカに、実稼動溶融炉のスラグ冷却水槽から採取したスラグ冷却水W約280mlを入れ、当該ビーカの中に永久磁石(φ30mm×20mm、磁化の強さ5000G=0.5T)を沈め、水を緩やかに攪拌することにより磁石に懸濁物質を付着させたあと、スラグ冷却水Wを取り出しした。
同様の処理操作を3回行い、約880mlのスラグ冷却水の磁気分離処理を行った。
次に、前記処理済みのスラグ冷却水と、未処理のスラグ冷却水について、含有する懸濁物質SS、鉄成分Fe及び鉛成分Pbの分析を行うことにより、懸濁物質SSに対する磁気分離の効果(即ち、懸濁物質の除去効果)を確認した。
図5は、上記実施例1の試験結果を示すものであり、磁気処理後のスラグ冷却水W内の懸濁物質濃度は20mg/L以下にまで低下することになり、磁気による懸濁物質の除去が十分可能であることが当該試験の結果から判る。
また、懸濁物質濃度の低下に伴い、スラグ冷却水W内の鉄成分Fe及び鉛成分Pb濃度も低下することが確認できた。
尚、前記鉛成分濃度の低下は、約0.5mg/Lまで可能なことが確認されている。
更に、前記図2の試験データからも明らかなように、スラグ冷却水W内の鉛成分濃度が0.5mg/Lまで低下すれば、磁気処理後のスラグ冷却水Wを循環的に溶融スラグS0の水砕処理に利用することにより、水砕スラグS1からの鉛溶出量を土壌環境基準で定める値以下に抑制できることとなる。
本発明に係る溶融スラグの水砕処理方法及び装置は、都市ごみや都市ごみ焼却炉からの焼却残渣等の溶融処理炉のみならず、あらゆる種類の溶融炉における溶融スラグの水砕処理に利用できるものである。
溶融スラグの水砕処理におけるスラグ冷却水W内の懸濁物質濃度と、鉛成分濃度及び鉄成分濃度との関係を示すグラフである。 スラグ冷却水W内の鉛成分濃度と環境庁告示46号溶出試験における鉛溶出量との関係を示す線図である。 本発明の第1実施形態に係る水砕スラグ処理方法を示す構成系統図である。 本発明の第2実施形態に係る水砕スラグ処理方法を示す構成系統図である。 本発明の実施例に係るスラグ冷却水W内の懸濁物質に対する磁気分離効果を示す線図である。 従前のスラグ処理方法におけるスラグ冷却水処理を示す構成系統図である。
符号の説明
0は溶融スラグ
1は水砕スラグ
Wはスラグ冷却水
Wcは炉冷却水
1は被溶融物
2は溶融炉
3はスラグ冷却水槽
4はスラグコンベア
5はスラグピット
6はスラグ冷却水貯水槽
7はスラグ冷却水のストレーナ
8は磁気分離装置
9はスラグ冷却水の冷却器
10はスラグ冷却水の循環ポンプ

Claims (7)

  1. 溶融スラグの水砕処理方法において、スラグ冷却水をスラグ冷却水槽とスラグ冷却水貯水槽と冷却器とを通して循環させると共に、冷却器の上流側に磁気分離装置を介設し、当該磁気分離装置でもってスラグ冷却水内の懸濁物質を、当該懸濁物質に含まれている鉄成分を利用して分離除去することにより、重金属類の溶出を抑制した水砕スラグを得る構成としたことを特徴とする溶融スラグの水砕処理方法。
  2. 磁気分離装置を、冷却器の入口側とスラグ冷却水貯水槽との間を連通するスラグ冷却水の一部循環回路に介設するようにした請求項1に記載の溶融スラグの水砕処理方法。
  3. 磁気分離装置を超電導磁石を用いた磁気分離装置とするようにした請求項1又は請求項2に記載の溶融スラグの水砕処理方法。
  4. スラグ冷却水貯水槽の下流側にスラグ冷却水のストレーナを設け、平均粒径が500μmを越える大径の懸濁物質を予め除去するようにした請求項1に記載の溶融スラグの水砕処理方法。
  5. スラグ冷却水槽から高温のスラグ冷却水をスラグ冷却水貯水槽内へ導出すると共に、当該スラグ冷却水貯水槽からのスラグ冷却水を浄化処理装置で清浄化したあと冷却器により冷却し、低温のスラグ冷却水を前記スラグ冷却水槽へ導入するようにした溶融スラグの水砕処理装置に於いて、前記スラグ冷却水の浄化処理装置をスラグ冷却水のストレーナとその下流側に位置する磁気分離装置とから形成し、スラグ冷却水内の懸濁物質を、磁気分離装置でもって当該懸濁物質内に含まれる鉄成分を利用して分離除去することにより、重金属類の溶出を抑制した水砕スラグを得ることを特徴とする溶融スラグの水砕処理装置。
  6. 磁気分離装置を、冷却器の入口側とスラグ冷却水貯水槽との間を連通するスラグ冷却水の一部循環回路に介設するようにした請求項5に記載の溶融スラグの水砕処理装置。
  7. 磁気分離装置を、超電導磁石を用いた磁気分離装置とした請求項5又は請求項6に記載の溶融スラグの水砕処理装置。
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