JP4808536B2 - 表皮材、内装部品、および放熱車体構造 - Google Patents
表皮材、内装部品、および放熱車体構造 Download PDFInfo
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Description
空間保持層中の空間が表皮材単位面積当りに占める容積、と定義される「空間保持層の空間容積(m3/m2)」が、0.40×10−4m3/m2以上、40×10−4m3/m2以下である表皮材である。
表皮材100を自動車用の内装部品、例えばインストルメントパネル170に部品化するためには、真空成形法によって、表皮材100に部品形状を付与する必要がある。すなわち、表皮材100をその構成樹脂材料の転移点温度以上に加熱し、部品の表面形状に合致した内面形状を有する金型に吸引して密着させ、その後冷却して、表皮材100に部品形状を付与する必要がある。
(2−a)空間保持層120の厚さをパラメータとした場合
空間保持層120の空気は断熱材として作用する。空間保持層120の厚さを小さくすると、日射透過層110および空間保持層120を透過した日射によって暖められた受熱層130の熱が日射透過層110に向かって逆流する量が増大する。この結果、日射透過層110の表面温度が高くなり、受熱層130の温度が低くなる傾向がある。したがって、「表皮材としての効果」を高めるためには、空間保持層120をできるだけ厚くする必要がある。
空間保持層120の面積空隙率が小さくなると、日射が空間保持層120を透過し難くなるため、日射透過層110に吸収される日射量が大きくなり、日射透過層110の表面温度が高くなる。したがって、「表皮材としての効果」を高めるためには、空間保持層120の面積空隙率をできるだけ大きくする必要がある。
日射透過層110の厚さが大きくなる程、日射透過層110の日射透過率が低下するため、日射透過層110に吸収される日射量が大きくなり、日射透過層110の表面温度が高くなる。したがって、「表皮材としての効果」を高めるためには、日射透過層110をできるだけ薄くする必要がある。「放熱車体構造としての効果」を高めるためにも、日射透過層110はできるだけ薄い方が好ましい。高温の車室内空気の熱が日射透過層110および空間保持層120を通って受熱層130まで伝わりやすくなり、高温の車室内空気の熱を受熱層130裏面を通じて車外に十分に放熱することができるからである。
実施例1の表皮材は、表面を艶消し絞押し加工したポリプロピレン製の無色透明の日射透過層と、半球状の突起を持つ熱可塑性オレフィン製の黒色の受熱層とを積層することによって、空間容積が1.224×10−4m3/m2、厚さが0.20mm、連続気泡の空間保持層を形成した。実施例1の表皮材は、図1(A)(B)に示される構造を有する。
実施例2の表皮材は、実施例1に比べて、空間保持層の空間容積が半分の0.6120×10−4m3/m2、厚さが半分の0.10mmである。これら以外は実施例1と同様である。
実施例3の表皮材は、実施例1に比べて、空間保持層の空間容積が5倍の6.120×10−4m3/m2、厚さが5倍の1.0mmである。これら以外は実施例1と同様である。
実施例4の表皮材は、実施例1に比べて、日射透過層の日射透過率が0.770、日射吸収率が0.155、厚さが0.40mmであり、空間保持層の空間容積が10倍の12.24×10−4m3/m2、厚さが10倍の2.0mmである。これら以外は実施例1と同様である。
実施例5の表皮材は、実施例1に比べて、空間保持層の空間容積および面積空隙率が約半分である。これら以外は実施例1と同様である。
実施例6の表皮材は、実施例1に比べて、日射透過層の日射透過率が0.770、日射吸収率が0.155、厚さが0.40mmであり、空間保持層の空間容積が1.680×10−4m3/m2、面積空隙率が0.840と大きい。これら以外は実施例1と同様である。
実施例7の表皮材は、実施例1に比べて、日射透過層の日射透過率が0.450、日射吸収率が0.475である。これら以外は実施例1と同様である。
実施例8の表皮材は、実施例1に比べて、日射透過層が透明青インク塗布されている。これ以外は実施例7と同様である。
実施例9の表皮材は、実施例1に比べて、空間保持層の空間容積が40.00×10−4m3/m2、厚さが5.0mm、面積空隙率が0.800と大きい。これら以外は実施例1と同様である。
比較例1の表皮材は、従来、自動車インストルメントパネル用表皮材として広く用いられている熱可塑性オレフィン(TPO)製の単層シートである。
比較例2の表皮材は、ポリプロピレン繊維製の不織布により、空間容積が42.00×10−4m3/m2、面積空隙率が0.840、厚さが5.0mmの空間保持層を形成した。その他の仕様は実施例1と同様である。
比較例3の表皮材の空間保持層を上から見たときの上面図を図3に示す。比較例3の表皮材は、図3に示すように、空間保持層20が蓮根のように穴の空いた構造を有している。図中符号71が、蓮根のように穴の空いた空洞部分を示し、符号72が、日射透過層を支えて空間保持層の形状を保持する柱部分を示している。空間保持層は、実施例1のような連続気泡ではなく、独立気泡であり、外気と通じていない。その他の仕様は実施例1と同様である。
比較例4の表皮材は、実施例1に比べて、空間保持層の空間容積が41.00×10−4m3/m2、厚さが5.0mm、面積空隙率が0.820である。その他の仕様は実施例1と同様である。
10 日射透過層、
20 空間保持層、
30 受熱層、
21 柱状支持構造体、
50 熱伝導性材、
170 インストルメントパネル、
172 リアパーセルシェルフ、
173 ドアトリム。
Claims (13)
- 最表層から順に日射透過層、外気と通じている空間保持層、および受熱層が積層され、真空成形法によって部品形状が付与される表皮材であって、
空間保持層中の空間が表皮材単位面積当りに占める容積、と定義される「空間保持層の空間容積(m3/m2)」が、0.40×10−4m3/m2以上、40×10−4m3/m2以下である表皮材。 - 前記「空間保持層の空間容積(m3/m2)」が、0.40×10 −4 m3/m2以上、8.0×10 −4 m3/m2以下である請求項1に記載の表皮材。
- 前記空間保持層の厚さが、0.10mm以上、5.0mm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表皮材。
- 前記空間保持層の厚さが、0.10mm以上、1.0mm以下であることを特徴とする請求項3に記載の表皮材。
- 日射透過層の日射透過率が、0.5以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の表皮材。
- 前記日射透過層と前記受熱層との間に柱状支持構造体を配置することによって、外気と通じている空間保持層を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の表皮材。
- 空間保持層の面に投影した柱状支持構造体が単位面積当りに占める面積の割合を1から引いた値、と定義される「面積空隙率」が、0.4以上、0.8以下であることを特徴とする請求項6に記載の表皮材。
- 前記柱状支持構造体は、半球状、楕円半球状、山脈状、円錐状、円柱状、楕円柱状、および直方体状の群から選ばれた少なくとも1つの形態であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の表皮材。
- 日射透過層の表面が、艶消し絞加工、艶消し塗装、および透明着色塗装のうちの少なくとも1つの処理が施されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の表皮材。
- 日射透過層の材質が、塩化ビニル樹脂、熱可塑性オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびポリエステル樹脂の群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の表皮材。
- 受熱層の材質が、熱可塑性オレフィン樹脂、および塩化ビニル樹脂の群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の表皮材。
- 請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の表皮材を、自動車の内装部品に適用するとともに受熱層の裏面に熱伝導性材を配置し、車室内の熱を車外に放熱することを特徴とする放熱車体構造。
- 請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の表皮材を、自動車のインストルメントパネル、ドアトリム、およびリアパーセルシェルフの群から選ばれた少なくとも1種に適用することを特徴とする内装部品。
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