JP4806320B2 - 基材の被覆方法および表面被覆基材 - Google Patents
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例えば、化学気相成長法(Chemical vapor deposition:CVD)、物理気相成長法(Physical vapor deposition:PVD)スパッタリング法、プラズマによる化学反応を利用した処理法などの、いわゆるドライ処理による方法のほか、めっき処理やゾル−ゲル法などの、いわゆるウェット処理による方法がある。
プラズマによる化学反応を利用した処理法としては、プラズマCVD装置によって発生させたプラズマCVDを用いることが検討されている。
一般的なプラズマCVD装置は、平行平板型電極を反応容器内に備え、一方の電極に高周波電力または直流電力を印加し、接地された他方の電極との間でプラズマを発生させ、発生させたプラズマ内に反応ガスを供給し、このプラズマにより反応ガスを分解することにより基板上に所望の金属被膜を被覆する。
さらに、近年では、例えば、非特許文献1のように、蒸気圧の低さをカバーする熱反応を利用した常圧CVD法なども報告されている。
(1)スパッタリング法による成膜では、加速されたイオンによってターゲットの表面の原子を叩き出すという、いわゆるスパッタリング現象に支配されるため、その成膜速度には自ずと限界がある。また、ターゲットも基材が大きい場合や、特殊な材料をターゲットとした場合には、非常に高価なものとなる。さらには、スパッタリングを行うためのスパッタリング装置そのものも大型であり、高品質な金属被膜を得るためには真空容器内を超高真空にするための高価な真空ポンプを使用する必要があるなど装置自体が非常に高価となり、生産性の低さと相まってコストが高くなるという問題があった。
(6)ゾル−ゲル法は、高温で焼成することが必要であり、また、ゾルに含まれる有機物成分が残留し、高純度な膜が得られないなどの問題があった。
(8)特許文献2に記載の方法によって形成された銅被膜は、使用される雰囲気中における水分と塩素が反応し、基材が容易に腐食し、所望する効果を得ることができないおそれがあった。
このように、本発明の基材の被覆方法はプラズマ領域の圧力が大気圧近傍の圧力であってもよいので、高価な真空容器や真空ポンプを必要とせず、圧力を調整する操作を省くことができるとともに、処理前の酸洗浄や脱脂などのウェット工程と、インライン的に組み合わせることが可能となる。また、グロー放電によって発生させたプラズマを利用することができるので、アーキングなどによる基材の損傷や、被覆が不均一となることを防止することができる。また、大気圧近傍でグロー放電によって発生させたプラズマを用いて基板をプラズマ処理するので、速い成膜速度で大面積かつ均一な金属被膜を基板上に形成することができる。また、このようなプラズマ処理を行うことにより、基板を連続的にプラズマ処理することも可能となる。
本発明の基材の被覆方法は、これらの還元性ガスを用いることによって、被膜を構成する金属元素を好適に還元し、金属被膜を基材上に被覆することができる。
このような平均粒径を有する微粒子を用いることにより、プラズマ処理による還元を行いやすくすることができる。
このように、本発明の表面被覆基材は、一種類の金属からなる金属被膜、または、二種類以上の金属でなる金属被膜(還元した金属元素で微粒子を結合させた金属酸化物被膜、金属元素を合金化させてなる金属被膜(金属元素を合金化するとともに合金化した金属元素により微粒子同士を結合させた金属酸化物被膜)、基材の一部と金属元素とを合金化させてなる金属被膜)が被覆されているので、基材にはない機能を付与させることができる。
また、これにより、本発明の基材の被覆方法は、基材にこのような金属被膜を被覆することができるので、従来の基材にはない機能を付与させることが可能である。
また、本発明の表面被覆基材は、熱に弱い基材であっても、環境に負担をかけないで従来の基材にはない機能を付与させることができる。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る基材の被覆方法は、付着工程S1と、プラズマ処理工程S2と、を含んでなる。
以下、各工程の内容について詳述する。
ここで、被膜を構成する金属元素としては、後記する金属被膜を被覆する場合にあっては、比較的還元されやすい金属元素を用いるのが好ましい。具体的には、エリンガム図でSiより上にある金属、具体的には、銅、鉛、ニッケル、鉄、コバルト、スズ、亜鉛、マンガンまたはクロムなどが挙げられる。
そして、本発明の基材の被覆方法においては、これらの金属元素を酸化した状態、すなわち、金属酸化物の状態とし、この金属酸化物を後記する理由から微粒子の形態で使用する。なお、金属酸化物の状態は特に限定されるものではなく、種々の金属酸化物を用いることができる。
また、前記した金属元素が酸化した金属酸化物の微粒子は、酸化した状態の金属元素以外にも、金属被覆を構成する目的を阻害しない程度であれば他の金属元素や顔料・染料などが含まれていてもよい。
一方、金属酸化物の微粒子の平均粒径が5μmを超えると、プラズマ処理によっても還元が困難になるおそれがあるので好ましくない。
そして、このような2種類以上の金属酸化物の微粒子を併用して、反応ガス(還元性ガス)の濃度や処理温度、処理時間を調整したプラズマ処理を行えば、還元性ガスを含む反応ガスを導入して微粒子の最表面を還元することにより、金属と金属酸化物とを含む金属酸化物被膜を基板上に被覆することも可能である。
また、この場合、例えば、基材に銅などの金属を用い、亜鉛やスズなどの比較的融点の低い金属の酸化物を微粒子として用いると、還元された微粒子と基材が合金化した金属被膜を被覆することも可能である。
このような界面活性剤としては、例えば、ビス(2−エチルヘキシル)スルホン酸ナトリウム(AOT)や(ポリ)オキシエチレン(20)ソルビタンオレートなどを用いることができ、pH調整剤としては、例えば、酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液や炭酸ナトリウム・炭酸水素ナトリウム緩衝液などを用いることができる。
詳細には、第1実施形態におけるプラズマ処理工程S2は、放電により発生させたプラズマ領域に、還元性ガスを含む反応ガスを導入して前記した微粒子を還元することにより、金属元素からなる金属被膜を基材上に被覆する。
かかるプラズマ処理は、プラズマ発生領域の圧力が大気圧近傍の圧力に調整され、プラズマの発生がグロー放電で行われるのが望ましい。なお、本発明におけるグロー放電とは、持続的なアーク放電やコロナ放電ではないという意味であり、誘電体バリア放電などで見られるストリーマー放電なども含む広い概念の放電を意味する。
互いに対向して配置される電極対である場合、その少なくとも一方の電極を回転電極とするのがより好ましい。回転電極を用いると、電界の集中がないためにアーク放電がおきにくく、また、回転する電極に沿ってガス流が幅方向で均一になるために連続的かつ生産性良く基材上に金属被膜を被覆することができる。なお、プラズマ装置については後記する。
不活性ガスとしては、ヘリウムガス、アルゴンガス、キセノンガス、クリプトンガス、窒素ガスなどを用いることができる。なお、不活性ガスは、準安定励起状態の寿命が長い点からはヘリウムガスを用いるのが好ましく、コストの点からは窒素ガスやアルゴンガスを用いるのが好ましい。
還元性ガスとしては、電極対間の領域で放電した際に反応性のラジカルを生成してプラズマ領域を発生させることのできる水素ガスを好適に用いることができる。また、メタンガス、一酸化炭素ガスなども用いることが可能である。メタンガス、一酸化炭素ガスを用いても生成の標準化エネルギーが水素から水をつくる過程とほぼ同等であり、水素ガスと同様の還元効果を得ることができる。
なお、本発明において用いることのできる還元ガスはこれに限定されるものではなく、プラズマによって前記した微粒子の酸化数を小さくすることのできるその他のガスも用いることができることはいうまでもない。
そのため、本発明の第2実施形態から第5実施形態に係る基材の被覆方法については、第1実施形態に係る基材の被覆方法の内容と重複する構成についての説明を省略し、第1実施形態に係る基材の被覆方法と異なる構成についてのみ説明することとする。
本発明の第2実施形態に係る基材の被覆方法のプラズマ処理工程S2は、放電により発生させたプラズマ領域に、還元性ガスを含む反応ガスを導入して、被膜を構成する金属元素が酸化した金属酸化物の微粒子の最表面を還元する。
第2実施形態に係る基材の被覆方法では、このようなプラズマ処理を行うことにより、当該還元した金属元素で微粒子同士を結合させた金属酸化物被膜となし、基材上に当該金属酸化物被膜を被覆することができる。
本発明の第3実施形態に係る基材の被覆方法は、付着工程S1と、プラズマ処理工程S2とを含んでなる。
第3実施形態に係る基材の被覆方法において、付着工程S1は、被膜を構成する金属元素が酸化した金属酸化物の微粒子を2種類以上液体に分散させた分散液を用いることによって、2種類以上の微粒子を基材上に付着させる。
そして、プラズマ処理工程S2では、放電により発生させたプラズマ領域に、還元性ガスを含む反応ガスを導入して、被膜を構成する金属元素が酸化した金属酸化物の微粒子を還元する。
第3実施形態に係る基材の被覆方法では、このような付着工程S1およびプラズマ処理工程S2を行うことにより、2種類以上の金属元素を合金化させてなる金属被膜となし、基材上に当該金属被膜を被覆することができる。
本発明の第4実施形態に係る基材の被覆方法は、付着工程S1と、プラズマ処理工程S2とを含んでなる。
第4実施形態に係る基材の被覆方法の付着工程S1は、被膜を構成する金属元素が酸化した金属酸化物の微粒子を2種類以上液体に分散させた分散液を用いることによって、2種類以上の微粒子を基材上に付着させる。
そして、プラズマ処理工程S2では、放電により発生させたプラズマ領域に、還元性ガスを含む反応ガスを導入して、2種類以上の微粒子の最表面を還元する。
第4実施形態に係る基材の被覆方法では、このような付着工程S1およびプラズマ処理工程S2を行うことにより、2種類以上の金属元素を合金化するとともに、合金化した金属元素により異なる種類の微粒子同士を結合させた金属酸化物被膜となし、基材上に当該金属酸化物被膜を被覆することができる。
本発明の第5実施形態に係る基材の被覆方法のプラズマ処理工程S2は、放電により発生させたプラズマ領域に、還元性ガスを含む反応ガスを導入して微粒子を還元する。
第5実施形態に係る基材の被覆方法では、このようなプラズマ処理工程S2を行うことにより、金属製の基材の一部と金属元素とを合金化させてなる金属被膜となし、金属製の基材上に当該金属被膜を被覆することができる。
このような構成のプラズマ装置を用いた場合、はじめに、平面電極6上に基材7を配設する。基材7には、あらかじめ被膜を構成する金属元素が酸化した金属酸化物を分散させた分散液が塗布されている。なお、分散液の塗布は、前記したようにロールコーターやスピンコーターなどにより塗布するのがよい。また、プラズマ発生雰囲気を大気圧またはその近傍とした場合には、ガスカーテンなどでしきりを設けることで連続的に当該プラズマ装置内に基材7を搬入可能となる。
また、回転電極9の表面形状は特に限られず、平滑面の他、その表面に凹凸形状が形成されていてもよい。凹凸形状は、基材7上の所望の位置における回転電極9と基材7との距離を調整することに用いられ、例えば、回転方向に沿って凹凸形状を形成した場合には、基材7上の凸部に対向する部分においてのみ優先的にプラズマを発生させることができ、その部分のみに優先的に金属被膜を形成させることができる。従って、形成される金属被膜の表面に凹凸を形成することができる。回転電極9上に凹凸形状を設けた場合には、層流(粘性流)である反応ガスを拡散させる効果もある。
回転電極9の周速度としては3000cm/分以上であることが好ましい。回転電極9の周速度が3000cm/分未満の場合には、成膜速度が遅くなる傾向があり、好ましくは10000cm/分以上とするのが良いが、収率の向上ということを考慮すると100000cm/分以下であることがさらに好ましい。
そのため、回転電極9に高周波電力を印加する際には、100kHz以上の周波数が利用可能であるが、特に10MHz以上の高周波であることが好ましい。10MHz以上の高周波、例えば最も入手の容易な商用周波数である13.56MHzや電源として入手可能な70MHzや100MHz、150MHzの周波数を用いることによりプラズマ密度が向上し、安定なプラズマを発生させることが可能になる。
このプラズマ装置は、ガスの排気・置換工程を省略することにより生産性を高めるとともに、高価な真空容器の使用を避けるために大気からの直接的な基板の挿入と搬出が可能となっている。なお、基本的な回転電極部分の構成は図2と同様であるので、当該同様の部分については説明を省略する。
(実施例1)
図2に示した回転電極を備えたプラズマ装置を用いて、ガラス製の基板7上に亜鉛膜の形成を行った。図2中、平面電極6としては、幅:170mm、長さ(移送方向長さ):170mmのものを使用し、この平面電極6上に基材7を載置してチャンバ1内に収納した。
このとき平面電極6の設定温度を200℃、回転電極9の設定温度を100℃、チャンバ1およびその部材の設定温度を100℃とし、基材7の温度も100℃とした。
また回転電極9の回転数は1500rpm(周速度:45000cm/分)とし、回転電極9と基材7との狭隙間は1mmに設定した。本実験では、基材7を固定し、プラズマの照射時間を5〜300秒の間で調整した。
次に、ガラス製の基板(無アルカリガラス・コーニング#1737)7およびアルミニウム製の基材7上に銅の金属被膜の被覆を行った。ガラス製の基材7は、実施例1に示した寸法で作製し、アルミニウム製の基材7は、幅:100mm、長さ(移送方向長さ):150mm、厚さ:300μmで作製した。微粒子としては酸化銅を用いた。ここでは、純度99.9%、平均粒径48nm、15質量%の水希釈のナノテックスラリー(シーアイ化成株式会社製)を用い、基材7上にロールコーターによって選択的に塗布した。そして、基材ホルダーの温度を100℃とし、全圧を0.09MPaとする以外は、実施例1と同様の方法で処理を行った。なお、圧力は、排気ポンプの排出量をガス導入量より大きく設定することで調整した。
なお、図7は、金属被膜を被覆したガラス製の基材7の断面を斜め上方向からSEMで撮影した写真である。図7の下部分にガラス製の基材7の断面、中部分に銅の金属被膜の断面、上部分に写真の奥行き方向に広がる銅の金属被膜の表面が観察できる。図8は、XPSの分析結果を示すグラフである。なお、図8において横軸はスパッタ深さ(Sputter Depth(nm))であり、縦軸は原子の濃度(Atomic Concentration(%))である。
微粒子として酸化銅(平均粒径1ミクロン(1000nm))と酸化亜鉛(平均粒径0.8ミクロン(800nm))を混合した微粒子を用いた。実施例1と同様にエタノール溶液に分散させ、ガラス製の基板(無アルカリガラス・コーニング#1737)7上に塗布し、プラズマ処理を行ったところ、プラズマの照射された領域のみが金色に変化した。XPSにより調査したところ、銅のピークに対応する567eVと亜鉛のピークに対応する494eV付近にピークが確認された(不図示)。この結果から、銅と亜鉛がともに還元され、真鍮になった合金金属被膜(合金化させてなる金属被膜)が形成されていることがわかった。
微粒子として酸化アルミニウムを用いた。微粒子の平均粒径31nmのナノテックスラリー(水希釈にて15質量%とした)(シーアイ化成株式会社製)をロールコーターにより塗布し、平面電極の温度を300℃として、プラズマ処理を行った。
回転電極9の回転数は500rpm(周速度:15000cm/分)とし、回転電極9とガラス製の基材(無アルカリガラス・コーニング#1737)7の狭隙間を3mmに設定した。このときの基材7のスキャン速度は3.3mm/秒としたので、基材7のスキャン方向における端間での放電時間は51秒となった。得られた被膜をSEMにより観察したところ、図9のような平坦な酸化アルミニウム粒子が結合した金属酸化物被膜が全面に得られた。なお、図9は、金属酸化物被膜を被覆したガラス製の基材7の断面を斜め上方向からSEMで撮影した写真である。図9の下部分にガラス製の基材7の断面、中部分に銅の金属酸化物被膜の断面、上部分に写真の奥行き方向に広がる銅の金属酸化物被膜の表面が観察できる。
銅板を基材7として処理を行った。微粒子として酸化亜鉛の微粒子(純度99.99%、300メッシュ)を用いた。微粒子の平均粒径は0.8ミクロン(800nm)である。粒子をあらかじめエタノール溶液に分散させ、スプレーにより表面に塗布して乾燥させた後、平面電極6上に設置した。
実施例1と同様にプラズマ処理したところ、プラズマ処理された領域が金色に変化した。XPSにより分析したところ、銅のピークに対応する567eVと亜鉛のピークに対応する494eV付近にピークが確認された(不図示)。そのため、図10に示すように、基材の銅と酸化亜鉛の亜鉛とが合金化し、真鍮(銅−亜鉛合金)になった合金金属被膜(合金化させてなる金属被膜)が形成されていることがわかった。このとき、酸素はほとんど検出されなかった。一方、プラズマ処理されていない領域では変化は見られなかった。なお、図10は、XPSの分析結果を示すグラフである。なお、図10において横軸はスパッタ深さ(Sputter Depth(nm))であり、縦軸は原子の濃度(Atomic Concentration(%))である。
なお、前記の変更・改変した例は、金属酸化物被膜についても同様であることはいうまでもない。
S2 プラズマ処理工程
1 チャンバ
2a 基材導入用ロードロック室
2b 基材搬出用ロードロック室
3a〜3d ゲートバルブ
4a〜4f ガス導入口
5a〜5f リーク口
6 平面電極
7 基材
8 ベアリング
9 回転電極
10 架台
11a〜11c 絶縁体
12 合成石英ガラス
13 近赤外線ランプ
14 覗き窓
15 放射温度計
16,19 高周波電源
17,20 整合器
18 ヒータ
21 グロー放電領域
22 ベルト電極
23,24 ローラ
25 基材移送機構
26 ベルトコンベア
27 エアーカーテン
28 対向電極
29 送り出しロール
30 巻き取りロール
31 ガス遮断ロール
Claims (9)
- 被膜を構成する金属元素が酸化した金属酸化物の微粒子を液体に分散させた分散液を用いて前記微粒子を基材上に付着させる付着工程と、
前記微粒子を付着させた前記基材をプラズマ処理するプラズマ処理工程と、
を含んでなり、
前記プラズマ処理工程は、
放電により発生させたプラズマ領域に、還元性ガスを含む反応ガスを導入して前記微粒子の最表面を還元することにより、当該還元した金属元素で前記微粒子同士を結合させた金属酸化物被膜となし、前記基材上に前記金属酸化物被膜が被覆されることを特徴とする基材の被覆方法。 - 前記分散液は、前記微粒子を2種類以上分散させたものであり、
前記金属酸化物被膜は、2種類以上の前記金属元素を合金化させ、当該合金化させた金属元素により前記微粒子同士を結合させたものであることを特徴とする請求項1に記載の基材の被覆方法。 - 被膜を構成する金属元素が酸化した金属酸化物の微粒子を液体に分散させた分散液を用いて前記微粒子を金属製の基材上に付着させる付着工程と、
前記微粒子を付着させた前記基材をプラズマ処理するプラズマ処理工程と、
を含んでなり、
前記プラズマ処理工程は、
放電により発生させたプラズマ領域に、還元性ガスを含む反応ガスを導入して前記微粒子を還元することにより、前記金属製の基材の一部と前記金属元素とを合金化させてなる金属被膜となし、前記金属製の基材上に前記金属被膜が被覆されることを特徴とする基材の被覆方法。 - 前記分散液は、前記微粒子を2種類以上分散させたものであり、
前記金属被膜は、2種類以上の前記金属元素を合金化させたものであることを特徴とする請求項3に記載の基材の被覆方法。 - 前記プラズマ領域の圧力が大気圧近傍の圧力であり、前記プラズマ領域で発生させたプラズマがグロー放電によるものであることを特徴する請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の基材の被覆方法。
- 前記還元性ガスが、水素、メタン、一酸化炭素からなる群から選ばれる少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の基材の被覆方法。
- 前記微粒子の平均粒径が100nm以下であることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の基材の被覆方法。
- 前記基材が、アルミ部材、銅部材または鉄鋼部材であることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の基材の被覆方法。
- 請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の基材の被覆方法によって表面が前記金属被膜または前記金属酸化物被膜で被覆されていることを特徴とする表面被覆基材。
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