JP4805979B2 - 部材の締結構造 - Google Patents

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Description

本発明は部材の締結構造に係り、特に、嵌合穴と嵌合突起との嵌合により位置決めして締結する場合に、高い精度で位置決めできる締結構造に関するものである。
第1部材の板状部分に設けられた嵌合穴に、第2部材に設けられた嵌合突起が嵌合されるとともに、その嵌合穴よりも大径の挟圧部がその嵌合突起の先端に一体的に設けられることにより、その第1部材の前記嵌合穴の周囲がその挟圧部と前記第2部材との間で挟圧されて、それ等の第1部材と第2部材とが一体的に締結される締結構造が知られている。特許文献1に記載の締結構造はその一例で、車両用ドアパネルに関するものであり、嵌合突起(ボス32)と補強部材との入隅部に三角形の押圧部材(リブ34)が設けられ、その押圧部材の傾斜部(34a)に嵌合穴(ボス穴部7)が係合させられることにより、嵌合突起と嵌合穴との間の隙間詰めが行われ、嵌合突起に対して垂直方向の位置決めが行われて、第1部材(センターパッド3)の外枠部分が第2部材(鋼板6および表皮2)に密着させられるようになっている。
特開平11−189103号公報
しかしながら、このような従来の締結構造においては、傾斜部の中間位置に嵌合穴が引っ掛かった状態で位置決めが行われるため、僅かな寸法誤差などで位置ずれが生じるとともに、片当りになるため姿勢が不安定で必ずしも高い位置決め精度が得られない一方、経時的なへたりによってがたつきを生じるようになる可能性がある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、嵌合突起と嵌合穴との嵌合で位置決めが行われる場合に、常に安定して高い位置決め精度が得られるように両者の間の隙間詰めが行われるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、第1部材の板状部分に設けられた嵌合穴に、第2部材に設けられた嵌合突起が嵌合されるとともに、その嵌合穴よりも大径の挟圧部がその嵌合突起の先端に一体的に設けられることにより、その第1部材の前記嵌合穴の周囲がその挟圧部と前記第2部材との間で挟圧されて、それ等の第1部材と第2部材とが一体的に締結される締結構造において、(a) 前記第1部材の前記板状部分には、先端が前記嵌合穴に達しているとともに、その先端がその第1部材の板厚方向へ変位するように曲げ変形可能とされた押圧部が設けられているとともに、(b) その押圧部の先端であって前記挟圧部に対面する側には、所定寸法だけその挟圧部に向かう方向に突き出す凸部が設けられており、(c) その第1部材の前記嵌合穴の周囲がその挟圧部と前記第2部材との間で挟圧される際に、その凸部がその挟圧部に当接して前記押圧部が曲げ変形させられることにより、その押圧部の先端が前記嵌合突起の側面に押圧されてその嵌合突起と前記嵌合穴との間の隙間が0となるように隙間詰めが行われることを特徴とする。
第2発明は、第1発明の部材の締結構造において、前記第2部材には、前記嵌合突起の周囲に位置決めリブが設けられ、前記第1部材の前記嵌合穴の周囲の平坦な締結座面がその位置決めリブに当接させられることにより、その嵌合突起の突出方向におけるその第1部材および第2部材の位置決めが行われることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明の部材の締結構造において、前記第1部材には、前記嵌合穴から外周側へ一対のスリットが設けられ、その一対のスリットの間の部分が前記押圧部とされていることを特徴とする。
このような部材の締結構造においては、先端が嵌合穴に達する押圧部が第1部材に設けられるとともに、その押圧部の先端には挟圧部に向かう方向に突き出す凸部が設けられており、第1部材が挟圧部と第2部材との間で挟圧される際に、凸部が挟圧部に当接して押圧部が曲げ変形させられることにより、その押圧部の厚みや凸部の存在で先端の凸部側が嵌合穴内へ突き出して嵌合突起の側面に押圧され、その嵌合突起と嵌合穴との間の隙間が0となるように隙間詰めが行われ、嵌合突起に対して垂直方向の位置決めが行われる。その場合に、本発明では押圧部の先端が嵌合突起の側面に押圧されることにより、その嵌合突起に対して垂直方向へ第1部材および第2部材が相対的に平行移動させられて、嵌合突起と嵌合穴との間の隙間詰めが行われるため、両者の相対的な姿勢が安定して常に高い位置決め精度が得られるとともに、比較的大きな面積で押圧部の先端を嵌合突起の側面に接触させることができるため、経時的なへたりによってがたつきを生じるようになる可能性も少ない。
第2発明では、嵌合突起の周囲に位置決めリブが設けられ、第1部材の嵌合穴の周囲の平坦な締結座面がその位置決めリブに当接させられることにより、その嵌合突起の突出方向における第1部材および第2部材の位置決めが行われるため、両者の相対的な姿勢が安定し、前記押圧部による嵌合突起に対して垂直方向の隙間詰めが一層適切に行われるようになる。
第3発明では、嵌合穴から外周側へ一対のスリットが設けられることにより、その一対のスリットの間の部分が前記押圧部とされるため、押圧部を別体に構成してねじなどで第1部材に一体的に取り付ける場合に比較して簡単且つ安価に構成される。
本発明の部材の締結構造は、例えば車両用ドアの内側のドアトリムアッパとドアトリムロアとを互いに密着させて一体的に組み付ける場合に好適に適用されるが、車両用の他の内装部品を締結したり、車両用以外の部材の締結に適用したりすることもできる。第1部材および第2部材は、例えば何れも合成樹脂材料にて構成され、必要に応じて合成樹脂製基材の表面に軟質の表皮が設けられるが、何れか一方或いは両方が鋼板やアルミニウム等の金属材料にて構成されている場合や、合成樹脂材料に金属材料が埋設されている場合など、本発明は種々の部材の締結構造に適用され得る。特に、第1部材と第2部材との境界に沿って複数の締結部が設けられ、その複数の締結部を介して両者が一体的に締結される場合、それ等の締結部に本発明の締結構造が適用され、複数の締結部における両者の位置決めが高い精度で行われることにより、境界部分の密着状態(表面に生じる隙間など)が略一定とされて見栄えが向上する。
前記第1部材が、合成樹脂製基材の表面に軟質の表皮が設けられたものである場合、嵌合穴の周囲の平坦な締結座面など第2部材に当接させられる部分には、両者の位置決め精度を確保する上で表皮を設けないようにすることが望ましい。第1部材が、例えば合成樹脂製基材の表面に軟質の表皮が設けられた内装部品(前記ドアトリムアッパやドアトリムロアなど)の場合、前記嵌合穴は、その内装部品の端縁において表皮と反対の裏面側へクランク状に曲がった形状とされた平板状の延出部に設けられ、平板状の第2部材(前記ドアトリムアッパやドアトリムロアの他方など)の裏面側に立設された嵌合突起と嵌合させられて一体的に締結されるように構成される。その場合に、嵌合突起の周囲に設けられた位置決めリブ等に当接させられる部分、すなわち上記締結座面等に表皮が存在すると、表皮の厚みのばらつきや弾性変形で締結姿勢が変化する可能性がある。
第1部材に設けられる押圧部は、一体的に締結される第1部材と第2部材とが、嵌合突起に対して垂直方向であって互いに密着させる方向へ相対移動するように設けられる。例えば、第1部材が前記内装部品で、クランク状に曲がった形状とされた平板状の延出部に嵌合穴が設けられるとともに、平板状の第2部材の裏面側に立設された嵌合突起と嵌合され、上記クランク状の立て壁部に第2部材が押圧されるように締結する場合、嵌合穴を挟んで立て壁部と反対側に押圧部が設けられ、その押圧部の先端が嵌合突起に押圧されることにより、相対的に第2部材が立て壁部に押圧されるように相対移動させられ、両者が密着させられる。嵌合穴の周囲の複数箇所に押圧部を設けることも可能である。
嵌合突起および嵌合穴は、一般に円形断面にて構成されるが、円形以外の異形断面を採用することも可能である。これ等の嵌合突起と嵌合穴との嵌合組付の作業性を確保しつつ隙間を小さくするため、嵌合突起の側面には、嵌合突起の先端側へ向かうに従って突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部を先端に有する隙間詰め用の突条が必要に応じて設けられる。嵌合突起そのものの先端にテーパを設けるようにしても良い。前記押圧部は、隙間詰め用の突条に押圧されるようになっていても良い。
第1部材の嵌合穴の周囲が挟圧部と第2部材との間で挟圧される際に、凸部が挟圧部に当接して押圧部が曲げ変形させられるが、その押圧部の基端側の変形を防止するために、その基端側部分を支持する支持部を設けることが望ましい。この支持部は、例えば第2部材に設けられて押圧部の基端側部分に当接させられるように構成されるが、押圧部の基端側部分に第2部材に向かって突き出すように設けられても良い。
嵌合突起の先端に設けられて第2部材との間で第1部材を挟圧する挟圧部は、例えば嵌合穴から突き出す円筒状または円柱形状等の嵌合突起の先端部分を超音波や熱等により溶かして傘状にカシメ加工することによって設けられるが、嵌合穴の途中に先端が位置する筒状の嵌合突起にタッピンねじを螺合したり、その嵌合突起に形成されためねじに締付ねじを螺合したりしても良い。傘状のカシメ加工部やタッピンねじ、締付ねじの頭部が挟圧部に相当する。
押圧部の先端に設けられて挟圧部に当接させられる凸部の突出寸法は、その挟圧部との当接で押圧部が曲げ変形させられることにより、その押圧部の先端が嵌合突起の側面に確実に押圧されて隙間詰めを行うことができるように、押圧部の厚さや隙間の大きさ等に応じて適宜設定される。押圧部の基端部には、凸部と挟圧部との当接で押圧部が所定位置で曲げ変形させられるように、必要に応じてV字溝等の切欠が設けられる。押圧部の曲げ変形は、破断しない範囲で「へ」の字状に折り曲げられる場合でも良い。
第3発明では、嵌合穴から外周側へ一対のスリットが設けられることにより、第1部材に一体に押圧部が設けられているが、所定の弾性を有する押圧部材を別体に構成し、第1部材にインサート成形或いはねじ止め等により一体的に固定するようにしても良い。嵌合穴の近傍には、押圧部材を配設するための切欠等が必要に応じて設けられる。
第3発明の一対のスリットは、例えば嵌合穴の径方向へ直線状に延び出して扇状の押圧部が形成されるように設けられるが、互いに平行に設けられて長方形状の押圧部が形成されても良いなど、種々の態様が可能である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、車両用ドアの内装部品であるドアトリムアッパ10とドアトリムロア12とを連結固定する部分の締結構造に本発明が適用された場合を説明する図で、(a) は両者が組み合わされた状態、(b) はカシメ加工により一体的に締結された状態である。図1の(a) 、(b) の各々の上の図は平面図で下の図の上方から見た図であり、下の図はそれぞれ上の平面図におけるIA−IA断面、IB−IB断面を示す断面図である。また、図2は、組付前のドアトリムアッパ10を単独で示す図で、(a) は(b) の上方から見た平面図、(b) は(a) における IIB−IIB 断面図である。図3は、組付前のドアトリムロア12を単独で示す図で、(a) は(b) の上方から見た平面図、(b) は(a) におけるIIIB−IIIB断面図である。本実施例では、ドアトリムアッパ10が第1部材で、ドアトリムロア12が第2部材であり、両者の境界部分には境界に沿って複数の締結部が設けられているが、何れも図1〜図3と同様に構成されている。
ドアトリムアッパ10について、図1および図2を参照して具体的に説明すると、合成樹脂製基材14の表面に軟質の表皮16が一体的に固着されており、全体として板状を成しているとともに、図2において左側に位置する連結側の端縁は表皮16と反対の裏面側へクランク状に曲がった形状とされており、その先端の平板状の延出部18には表皮16が存在しないとともに円形の嵌合穴20が設けられている。この延出部18は板状部分に相当し、前記ドアトリムロア12に対向する側の面は平坦な締結座面22とされ、そのドアトリムロア12に当接させられて、ドアトリムロア12と略平行な姿勢に位置決めされる。表皮16は、クランクの立て壁部24まで設けられており、この立て壁部24に前記ドアトリムロア12の端部が密着させられる。嵌合穴20の周囲であって立て壁部24と反対側の部分には、その嵌合穴20の径方向へ直線状に延びるように一対のスリット26、28が設けられることにより、そのスリット26、28の間に先端が嵌合穴20に達している扇形状の押圧部30が設けられている。押圧部30は、スリット26、28の存在で先端が板厚方向へ変位するように曲げ変形可能であるとともに、その押圧部30の先端の裏面側、すなわち図2(b) における上面側には、その裏面側へ所定寸法だけ突き出す凸部32が一体に設けられている。このようなドアトリムアッパ10は、例えば合成樹脂製基材14を射出成形等により一体成形する際に、その成形型内に予め表皮16を設けておくことにより、合成樹脂製基材14の成形と同時に表皮16を成形して一体的に固着することができる。或いは、合成樹脂製基材14のみを射出成形により一体成形した後の別工程において、合成樹脂製基材14の表面に接着剤を塗布してから表皮16を真空成形やプレス圧着により一体的に固着しても良い。
ドアトリムロア12について、図1および図3を参照して具体的に説明すると、合成樹脂材料にて構成されている平板状の本体部40を備えているとともに、図3において右側に位置する連結側の端縁には、滑らかに略90°曲がった形状とされた枠部42が設けられており、この枠部42が前記ドアトリムアッパ10の立て壁部24に密着するように一体的に締結される。この連結側の端縁の近傍の裏面すなわち図3(b) における上面側には、前記嵌合穴20よりも僅かに小径の円筒形状の嵌合突起44が本体部40に対して略垂直に一体に立設されているとともに、その嵌合突起44の周囲には、外周側へ直線状に延び出して略十字形状を成すように4枚の補強リブ46a〜46dが所定の高さ寸法で本体部40に一体に設けられている。この中の3枚の補強リブ46a〜46cは同じ高さ寸法で、締結状態において前記平板状の延出部18の平坦な締結座面22に当接させられ、その延出部18を嵌合突起44に対して略垂直な姿勢、すなわち本体部40と略平行な姿勢に位置決めする位置決めリブとして機能する。この補強リブ46a〜46cに延出部18が当接させられた状態において、嵌合突起44は図1の(a) から明らかなように嵌合穴20から所定寸法突き出す長さ寸法を備えており、超音波カシメ等により図1(b) に示すようにカシメ加工されることにより、傘状のカシメ加工部54が形成され、そのカシメ加工部54と補強リブ46a〜46cとの間で延出部18が挟圧されて、ドアトリムアッパ10とドアトリムロア12とが一体的に締結される。カシメ加工部54は嵌合穴20よりも大径の挟圧部に相当する。
補強リブ46dは、嵌合突起44を挟んで枠部42と反対側に位置していて、前記ドアトリムアッパ10の押圧部30に対応する位置に設けられているとともに、その高さ寸法は他の補強リブ46a〜46cよりも低く、延出部18との間に押圧部30の曲げ変形を許容する所定の逃げ空間が形成される。この補強リブ46dの外周端には、他の補強リブ46a〜46cと同じ高さ寸法で、T字形状を成すように支持リブ48が本体部40に一体に設けられており、押圧部30の基端部分すなわちスリット26、28の先端の近傍部分に当接させられて支持するようになっている。この支持リブ48も、前記補強リブ46a〜46cと同様に位置決めリブとして機能する。また、補強リブ46dの内周端すなわち嵌合突起44に接する部分には、嵌合突起44の先端側へ延び出すとともに高さ寸法(嵌合突起44の外周面からの突出寸法)が徐々に小さくなる傾斜部が先端に設けられた突条50が設けられており、嵌合突起44に嵌合された嵌合穴20と係合させられることにより、それ等の間の隙間のうち精度が要求される密着方向すなわち図1(a) における左右方向の隙間を小さくする隙間詰めを行うようになっている。このようなドアトリムロア12は、例えば射出成形等により一体成形される。
そして、これ等のドアトリムアッパ10およびドアトリムロア12を一体的に締結する際には、先ず、図1の(a) に示すように、ドアトリムアッパ10の延出部18に設けられた嵌合穴20にドアトリムロア12の嵌合突起44を嵌合し、補強リブ46a〜46cおよび支持リブ48に延出部18の締結座面22が当接させられるように組み付ける。このように補強リブ46a〜46cおよび支持リブ48に延出部18の締結座面22が当接させられることにより、嵌合突起44の突出方向におけるドアトリムアッパ10およびドアトリムロア12の位置決めが行われる。この時、本実施例では嵌合突起44に設けられた突条50によって隙間詰めが行われるため、嵌合突起44と嵌合穴20との間に比較的大きな遊び(隙間)を設けることが可能で、両者を比較的容易に嵌合することができるとともに、必要に応じてロボット等により自動組付を行うことも可能である。
その後、超音波カシメ等により図1(b) に示すように嵌合突起44を先端側から溶かしてカシメ加工し、傘状のカシメ加工部54を形成するとともに、そのカシメ加工部54により補強リブ46a〜46cおよび支持リブ48との間で延出部18を挟圧する。この時、押圧部30の先端に設けられた凸部32にカシメ加工部54が当接させられると、押圧部30がその凸部32の突出寸法分だけ曲げ変形させられるため、その押圧部30の板厚や凸部32の存在で先端の凸部32側が嵌合穴20内へ突き出して嵌合突起44の側面、具体的には嵌合突起44に設けられた突条50に押圧され、その嵌合突起44と嵌合穴20との間の隙間詰めが行われる。すなわち、カシメ加工部54が延出部18に当接すると略同時或いはその直前に、嵌合突起44と嵌合穴20との間の密着方向(図1(b) おける左右方向)の隙間が0となり、ドアトリムロア12の枠部42がドアトリムアッパ10の立て壁部24に所定の密着状態で押圧されるように高い精度で位置決めされるのである。嵌合突起44と嵌合穴20との間の隙間が0になった後は、押圧部30を更に変形させつつカシメ加工が行われ、カシメ加工部54により補強リブ46a〜46cおよび支持リブ48との間で延出部18が挟圧され、がたつきを生じることがないように所定の締結強度で一体的に締結される。
上記凸部32の突出寸法は、カシメ加工部54との当接で押圧部30が曲げ変形させられることにより、その押圧部30の先端が嵌合突起44の側面に確実に押圧されて隙間詰めが行われるように、押圧部30の板厚や隙間の大きさ等に応じて設定される。本実施例では、前記突条50によっても隙間詰めが行われるため、その突条50と嵌合穴20との間の隙間は極めて小さく、凸部32の突出寸法が比較的小さくても押圧部30の先端が突条50に押圧され、上記密着方向の隙間が確実に0になるように隙間詰めを行うことができる。なお、図面の隙間は理解を容易にするために大き目に示されているが、実際の隙間は極僅かである。
ここで、本実施例の締結構造では、押圧部30の先端が嵌合突起44の側面(実施例では突条50)に押圧されることにより、その嵌合突起44に対して垂直方向へドアトリムアッパ10およびドアトリムロア12が相対的に平行移動させられて、嵌合突起44と嵌合穴20との間の隙間詰めが行われるため、両者の相対的な姿勢が安定して常に高い位置決め精度が得られるとともに、比較的大きな面積で押圧部30の先端を嵌合突起44の側面に接触させることができるため、経時的なへたりによってがたつきを生じるようになる可能性も少ない。
本実施例では、上記ドアトリムアッパ10とドアトリムロア12との境界に沿って複数の締結部が設けられ、その複数の締結部を介して両者が一体的に締結されるが、何れの締結部も上記のような締結構造を有して密着方向において高い精度で位置決めが行われることにより、軟質の表皮16の存在に拘らず境界部分の密着状態(表面に生じる枠部42と立て壁部24との間のV字状の隙間など)が略一定とされて見栄えが向上する。
また、本実施例では、嵌合突起44の周囲に補強リブ46a〜46cおよび支持リブ48が設けられ、ドアトリムアッパ10の嵌合穴20の周囲の平坦な締結座面22がその補強リブ46a〜46cおよび支持リブ48に当接させられることにより、その嵌合突起44の突出方向におけるドアトリムアッパ10およびドアトリムロア12の位置決めが行われ、延出部18がドアトリムロア12の本体部40と略平行な姿勢に保持されるため、両者の相対的な姿勢が安定し、前記押圧部30による嵌合突起44に対して垂直方向の隙間詰めが一層適切に行われるようになる。特に、本実施例では締結座面22に表皮16が無いため、その締結座面22と補強リブ46a〜46cおよび支持リブ48との間の摩擦が小さく、前記押圧部30が嵌合突起44に押圧されることによるドアトリムアッパ10およびドアトリムロア12の相対的な平行移動が円滑に行われ、隙間詰めが安定して行われるようになって両者の位置決め精度が一層安定する。
また、本実施例では、嵌合穴20から外周側へ一対のスリット26、28が設けられることにより、その一対のスリット26、28の間の部分が押圧部30とされるため、押圧部を別体に構成してドアトリムアッパ10に一体的に取り付ける場合に比較して簡単且つ安価に構成される。
また、本実施例ではドアトリムロア12に支持リブ48が一体に設けられ、押圧部30の基端側部分が支持されるようになっているため、押圧部30の曲げ変形のばらつきが抑制され、その押圧部30による嵌合突起44に対して垂直方向の隙間詰めが安定して行われ、位置決め精度等の締結品質が安定する。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図4は前記図1に対応する図で、(a) 、(b) の各々の上の図は平面図、下の図はそれぞれ上の図の IVA−IVA 断面、 IVB−IVB 断面を示す断面図であり、前記実施例に比較して押圧部30の基端側部分の裏面側、すなわち締結座面22と反対側の面にV字溝60が設けられている。これにより、押圧部30の曲げ変形が容易になり、常にV字溝60が設けられた位置から略一定の形状で曲げ変形させられるようになるため、押圧部30による嵌合突起44に対して垂直方向の隙間詰めが一層安定し、位置決め精度等の締結品質が一層安定する。
図5は、嵌合穴20から突き出す嵌合突起44を超音波等により溶かしてカメシ加工する代りに、タッピンねじ70を円筒状の嵌合突起72に螺合することにより、そのタッピンねじ70の大径の頭部で延出部18を挟圧して一体的に締結する場合である。この場合は、嵌合突起72の先端が嵌合穴20の途中に位置しており、それ等の嵌合寸法が小さいが、本実施例では締結座面22に表皮16が無いため、タッピンねじ70を締め付ける前に表皮16の弾性等で嵌合突起72が嵌合穴20から抜け出す可能性が小さく、タッピンねじ70の締付作業を容易に行うことができる。本実施例ではタッピンねじ70の頭部が挟圧部に相当する。図5の(a) 、(b) は、それぞれ前記図1の(a) 、(b) の下の図に相当する断面図である。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が車両用ドアの内装部品の締結構造に適用された場合の一実施例を説明する図で、(a) はカシメ加工を行う前の組付状態を示す図、(b) はカシメ加工により一体的に締結された状態を示す図である。 図1の実施例の第1部材としてのドアトリムアッパを単独で示す図で、(a) は平面図、(b) は(a) における IIB−IIB 断面図である。 図1の実施例の第2部材としてのドアトリムロアを単独で示す図で、(a) は平面図、(b) は(a) におけるIIIB−IIIB断面図である。 本発明の他の実施例を説明する図で、図1に対応する図である。 本発明の更に別の実施例を説明する図で、(a) 、(b) はそれぞれ図1の(a) 、(b) の下の図に相当する断面図である。
符号の説明
10:ドアトリムアッパ(第1部材) 12:ドアトリムロア(第2部材) 18:延出部(板状部分) 20:嵌合穴 22:締結座面 26、28:スリット 30:押圧部 32:凸部 44、72:嵌合突起 46a〜46c:補強リブ(位置決めリブ) 48:支持リブ(位置決めリブ) 54:カシメ加工部(挟圧部) 70:タッピンねじ(挟圧部)

Claims (3)

  1. 第1部材の板状部分に設けられた嵌合穴に、第2部材に設けられた嵌合突起が嵌合されるとともに、該嵌合穴よりも大径の挟圧部が該嵌合突起の先端に一体的に設けられることにより、該第1部材の前記嵌合穴の周囲が該挟圧部と前記第2部材との間で挟圧されて、該第1部材と該第2部材とが一体的に締結される締結構造において、
    前記第1部材の前記板状部分には、先端が前記嵌合穴に達しているとともに、該先端が該第1部材の板厚方向へ変位するように曲げ変形可能とされた押圧部が設けられているとともに、
    該押圧部の先端であって前記挟圧部に対面する側には、所定寸法だけ該挟圧部に向かう方向に突き出す凸部が設けられており、
    該第1部材の前記嵌合穴の周囲が該挟圧部と前記第2部材との間で挟圧される際に、該凸部が該挟圧部に当接して前記押圧部が曲げ変形させられることにより、該押圧部の先端が前記嵌合突起の側面に押圧されて該嵌合突起と前記嵌合穴との間の隙間が0となるように隙間詰めが行われる
    ことを特徴とする部材の締結構造。
  2. 前記第2部材には、前記嵌合突起の周囲に位置決めリブが設けられ、前記第1部材の前記嵌合穴の周囲の平坦な締結座面が該位置決めリブに当接させられることにより、該嵌合突起の突出方向における該第1部材および該第2部材の位置決めが行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の部材の締結構造。
  3. 前記第1部材には、前記嵌合穴から外周側へ一対のスリットが設けられ、該一対のスリットの間の部分が前記押圧部とされている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の部材の締結構造。
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