以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図17は本発明をパチンコ機に採用した一実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。前枠3の前側には、ガラス扉4と前面板5とが上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
前面板5には、その前側に、発射手段(図示省略)に供給するための遊技球を貯留する貯留皿6、発射手段を作動させるための発射ハンドル7等が設けられている。
ガラス扉4の裏側には、図2に示す遊技盤11が着脱自在に装着されている。遊技盤11の前面側には、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール12が環状に装着されると共に、そのガイドレール12の内側の遊技領域13内には、例えばその略中央に振り分け入賞手段14が、その周囲に普通図柄始動手段15、普通図柄表示手段24、普通演出図柄表示手段16、特別図柄始動手段17、特別図柄表示手段25、大入賞手段18、普通入賞手段19、アウト口20等が配置されている。振り分け入賞手段14上には、例えば振り分け演出図柄表示手段21が設けられている。
普通図柄始動手段15は、普通図柄表示手段24による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成されており、例えば振り分け入賞手段14の左側に配置されている。
普通図柄表示手段24は、普通図柄を変動表示するためのもので、7セグメント式等の表示手段により構成され、なるべく目立たないように例えば遊技領域13内の周辺部に小さく設けられており、普通図柄始動手段15が遊技球を検出することを条件に普通図柄を所定時間変動表示して、普通図柄始動手段15による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には所定の当たり態様で、一致しない場合には所定の外れ態様で停止させるようになっている。
また、例えば普通図柄表示手段24の変動表示中に普通図柄始動手段15が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶され、その後に普通図柄表示手段24が変動可能となる毎に順次消化されるようになっている。なお、普通図柄には、遊技者がその種類を容易に区別できないように任意の線や点の組み合わせのような特別な意味を持たない図柄を割り当てることが望ましい。
普通演出図柄表示手段16は、普通図柄表示手段24による普通図柄の変動を演出するもので、普通図柄表示手段24よりも目立つように例えば振り分け入賞手段14の上側に大きく設けられている。普通演出図柄表示手段16は、1個又は複数個、例えば3個の数字図柄等よりなる普通演出図柄を変動表示可能に構成されており、ある時は普通図柄表示手段24による普通図柄の変動と時間的に同期して普通演出図柄を変動させ、またある時は普通図柄の変動と同期することなく普通演出図柄を独自に変動させ又はその他の演出画像を表示させるように構成されている。
普通演出図柄には、例えば「0」〜「9」の10種類の数字図柄が用いられ、「6・6・6」「7・7・7」等、3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものが当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものが外れ態様となっており、例えば普通図柄の変動と時間的に同期して変動表示される場合には、普通図柄が当たり態様で停止する場合は当たり態様で、普通図柄が外れ態様で停止する場合は外れ態様で、夫々停止するようになっている。
なお、普通図柄表示手段24による普通図柄の変動は後述する大当たり状態中も行われるが、普通演出図柄表示手段16は大当たり状態中には所定の大当たり演出を行うようになっている。
特別図柄始動手段17は、特別図柄表示手段25による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段23により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り替え可能な作動式入賞手段により構成されており、例えば振り分け入賞手段14の下側に配置されている。この特別図柄始動手段17は、普通図柄表示手段24による普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉手段23が所定時間、所定回数だけ閉状態から開状態に変化して、開状態のときに入賞した遊技球を検出するように構成されている。
特別図柄表示手段25は、特別図柄を変動表示するためのもので、7セグメント式等の表示手段により構成され、なるべく目立たないように例えば遊技領域13内の周辺部に小さく設けられており、特別図柄始動手段17が遊技球を検出することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、特別図柄始動手段17による遊技球検出時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には例えば大当たり態様に対応する「7」等の図柄で、それ以外の場合には小当たり態様に対応する図柄で夫々停止するようになっている。
なお、本実施形態では特別図柄表示手段25については普通図柄表示手段24のような保留機能、即ち例えば特別図柄表示手段25の変動表示中に特別図柄始動手段17に遊技球が入賞した場合にその入賞時に取得された大当たり判定乱数値等を夫々所定の上限保留個数を限度として記憶する機能を設けていないが、特別図柄表示手段25についても保留機能を設けてもよい。
振り分け入賞手段14は、図3〜図8に示すように、遊技盤11の前面に沿って配置され且つねじ止め等により遊技盤11に固定される前面装着板31と、この前面装着板31の前側に突出状に設けられる前構造体32と、前面装着板31の裏側に突出状に設けられ且つ装着孔11aに前側から嵌合する後構造体33とで構成され、前構造体32側に設けられ且つ開閉羽根34により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り替え可能な開閉式入賞口35と、例えば後構造体33側に設けられ且つ開閉式入賞口35に入賞した遊技球を所定の停留位置36で一旦停留させた後で停留解除動作を行う停留手段37と、例えば後構造体33側に設けられ且つ停留手段37による停留が解除された後の遊技球を特定通路(特定領域)38側に案内する特定案内状態と通常通路(通常領域)39側に案内する通常案内状態とに切り替え可能な振り分け可動手段40とを備えている。
前構造体32は、前面装着板31の上部側に設けられ且つ例えば振り分け演出図柄表示手段21等が配置された庇部32aと、前面装着板31の下部側に設けられる前部通路ケース32bとで構成されており、それら庇部32aと前部通路ケース32bとの間に入賞室41が設けられ、その入賞室41の内外を連通させるように左右一対の開閉式入賞口35が形成されている。
開閉式入賞口35は、前後方向の軸廻りに揺動可能な開閉羽根34によって通常は閉状態(図4に一点鎖線で示す)に保たれており、例えば特別図柄表示手段25による特別図柄の変動後の停止図柄が小当たり態様となって小当たり状態が発生したとき、電磁ソレノイド等の開閉駆動手段42が作動することにより開閉羽根34が外向きに揺動して所定時間開状態(図4に実線で示す)となり、その上に落下した遊技球を入賞室41側に案内するようになっている。
前部通路ケース32bには、図3及び図4に示すように、左右の開閉式入賞口35の内側近傍に配置され且つ開閉式入賞口35に入賞した遊技球を検出する左右一対の入賞検出スイッチ43と、その入賞検出スイッチ43の下流側から左右方向中央の合流案内部44まで遊技球を案内する左右一対の合流通路45とが設けられており、開閉式入賞口35に入賞した遊技球は、図3,図4に矢印で示すように左右の入賞検出スイッチ43の何れかを通過した後、合流通路45を経て合流案内部44まで流下するようになっている。合流案内部44は後ろ向き傾斜状に形成されており、合流通路45側から流入した遊技球を後ろ向きに案内するようになっている。
後構造体33は、図3に示すように、前面装着板31の裏側に沿って遊技盤11の板厚範囲内に配置される一層目の後部第1通路ケース46と、遊技盤11の背面側に沿ってその後側に配置される二層目の後部第2通路ケース47と、その後部第2通路ケース47の後側に設けられ且つ開閉駆動手段42等が配置される駆動ケース48とで構成されている。
後部第1通路ケース46には、図3,図5,図7等に示すように、その上部側の左右方向中央に停留部51が、その停留部51の左右両側に余剰球案内部52が設けられている。停留部51は、合流案内部44の後側に対応してそれよりも低い位置に設けられ、合流案内部44により後ろ向きに案内された遊技球はこの停留部51上に落下するようになっている。また、この停留部51上には、上向き突出状の突条53が前後方向に配置されており、この突条53上が、停留手段37により遊技球が一時停留される停留位置36となっている。
停留手段37は、その前端側に停留保持部54が設けられた停留可動部材55と、この停留可動部材55を前後方向にスライド移動させる電磁ソレノイド等よりなる停留駆動手段56とを備えており、例えば停留駆動手段56が作動することにより停留可動部材55が図3,図7等に示す前位置にあるとき、停留保持部54が停留部51上に位置するようになっている。なお、停留駆動手段56は例えば駆動ケース48上に配置されている。
停留保持部54は、左右一対の側壁54aと、それら左右の側壁54aの前端側及び後端側を夫々左右に接続する前壁54b及び後壁54cとで構成され、その内側に遊技球1個分の貫通孔57が上下方向に形成されており、例えば停留駆動手段56が作動して停留保持部54が停留部51上の停留位置36にあるとき(図7参照)、貫通孔57の下側が突条53により遊技球通過不能に閉鎖され、その上側に落下してきた遊技球はその停留保持部54内に保持されて停留位置36に停留するようになっている。
なお、停留保持部54により1個の遊技球が保持されている状態で更に後続の遊技球が流下してきた場合には、その遊技球は停留保持部54に保持されることなく左右の余剰球案内部52側に流下し、更にその後ろ側の余剰球通路58を経て遊技盤11の後側に案内されるようになっている。
後部第2通路ケース47には、図3,図6,図8等に示すように、上下方向の停留球流下口61と、この停留球流下口61の下側に配置される上下方向の特定通路流入口62と、この特定通路流入口62の下側に配置される上下方向の特定通路38と、停留球流下口61と特定通路流入口62との間から例えば左右方向の一方側に向けて配置される通常通路39と、例えば停留球流下口61の左右両側に外向きに配置される余剰球通路58とが設けられている。
停留球流下口61は、停留部51の後側に上向き開口状に設けられており、例えば停留駆動手段56が作動していないことにより停留手段37の停留可動部材55が図8に示す後位置に保持されているとき、停留保持部54がこの停留球流下口61上に位置するようになっている。停留保持部54に1個の遊技球が停留している状態(図7)で例えば停留駆動手段56の作動が停止されることにより停留可動部材55が後ろ向きに移動し、停留保持部54がその遊技球と共に停留球流下口61上の停留解除位置に到達すると(図8)、停留保持部54の貫通孔57は突条53による閉鎖状態から開放され、停留保持部54内に保持されていた遊技球はその貫通孔57を下向きに通過して停留球流下口61内に流下する。
停留球流下口61の下側には少なくとも遊技球1個分の通路長さの分岐部64が設けられ、その分岐部64の下側に特定通路流入口62を経て特定通路38が、左右方向一方側に通常通路39が夫々連通しており、特定通路流入口62は振り分け可動手段40により開閉可能となっている。
振り分け可動手段40は、図3,図7〜図9に示すように、前後方向にスライド可能に支持された振り分け可動部材65と、この振り分け可動部材65を、特定通路流入口62を閉鎖する特定通路閉鎖位置(図3、図9(a))と、その後側に待避して特定通路流入口62を開放する特定通路開放位置(図9(b))との間で前後方向にスライド移動させる電磁ソレノイド等よりなる振り分け駆動手段66と、この振り分け駆動手段66の駆動軸66aと振り分け可動部材65とを連動させるジョイント部材67及び連動アーム68とを備えている。
振り分け可動部材65は、遊技球を通常通路39側に案内するようにその上面側が例えば左右方向の傾斜状に形成されており、前側の特定通路閉鎖位置にあるとき、停留球流下口61側から流下してきた遊技球を図8に一点鎖線矢印で示すように通常通路39側に案内し(通常案内状態)、後側の特定通路開放位置にあるとき、停留球流下口61側から流下してきた遊技球を図8に実線矢印で示すように特定通路流入口62を介して特定通路38側に案内する(特定案内状態)ようになっている。なお、振り分け可動部材65の後端側には、連動アーム68側の可動側係合部68aが係合する左右方向の可動側係合軸65a(図3)が一体に設けられている。
振り分け駆動手段66は、例えば振り分け可動部材65の後側に配置され、その駆動軸66aを前側に向けた状態で例えば駆動ケース48上に固定されており、例えばOFF状態のときに駆動軸66aが前側に突出し、ON状態で駆動軸66aが後側に待避するように構成されている。なお、駆動軸66aの先端側には、連動アーム68側の駆動側係合軸68bに係合する駆動側係合部67aを備えたジョイント部材67が固定されている。
連動アーム68は、振り分け可動部材65の後端側とジョイント部材67とを連動させるためのもので、略上下方向に配置され、例えばその上端側に設けられた左右方向の揺動軸68cにおいて例えば駆動ケース48上の軸受部48aにより揺動自在に支持されると共に、例えばその下端側に設けられた可動側係合部68aが振り分け可動部材65側の可動側係合軸65aに、また例えばその長手方向の中間部分に設けられた左右方向の駆動側係合軸68bがジョイント部材67側の駆動側係合部67aに、夫々回転自在に係合している。
これにより、振り分け駆動手段66の駆動軸66aの動作が振り分け可動部材65側に伝達され、例えば振り分け駆動手段66がOFF状態で駆動軸66aが前側に突出した状態のときに振り分け可動部材65が前側の特定通路閉鎖位置に保持され(図9(a))、振り分け駆動手段66がON状態となって駆動軸66aが後側に待避したとき、振り分け可動部材65が後側の特定通路開放位置まで移動する(図9(b))ようになっている。
また振り分け可動手段40の近傍には、図9に示すように、振り分け可動手段40による特定案内状態と通常案内状態との切り替え動作に対応して特定検出状態と非特定検出状態とに切り替わることにより振り分け可動手段40の動作状態を検出する原点検出スイッチ(振り分け状態検出手段)71が設けられている。この原点検出スイッチ71は、例えば互いに対向する投光部と受光部とを備えた略コの字型の透過型フォトセンサにより構成されており、振り分け駆動手段66がON状態になって振り分け可動部材65が後側の特定通路開放位置にあるときに例えばジョイント部材67上に設けられた突起状の被検出部72を検出してON(特定検出状態)となり(図9(b))、振り分け駆動手段66がOFF状態になって振り分け可動部材65が前側の特定通路閉鎖位置に移動する途中で被検出部72の検出状態が解除されてOFF(非特定検出状態)となるように(図9(a))、センサ基板73を介して例えば駆動ケース48上に固定されている。
なお、原点検出スイッチ71のON(特定検出状態)/OFF(非特定検出状態)の範囲と、振り分け可動手段40の特定案内状態/通常案内状態の範囲とが完全に一致すれば理想的であるが、実際上は困難であるため、原点検出スイッチ71がON(特定検出状態)のときには振り分け可動手段40が必ず特定案内状態であるように、即ち振り分け可動手段40が特定案内状態にある範囲内で原点検出スイッチ71のON/OFFが切り替わるように構成することが望ましい。
以上の振り分け可動手段40により特定通路38側、通常通路39側に案内された遊技球は共に下流端側の特定通路排出口38a、通常通路排出口39aから遊技盤11の裏側に向けて排出されるが、特定通路38側に案内された遊技球については、その特定通路38を通過する際に特定領域検出スイッチ74によって検出される。
なお、特定通路38の前側には、特定通路流入口62及び特定領域検出スイッチ74を経由することなく分岐部64と特定通路排出口38aとを接続するバイパス通路75が設けられており、例えば特定通路流入口62が開放するまで遊技球を分岐部64で不正に停留させるべく、振り分け入賞手段14の前側に磁石が置かれたような場合には、遊技球はその磁石に引かれて前側のバイパス通路75に流入し、特定通路38側に誘導することはできないようになっている。
振り分け演出図柄表示手段21は、振り分け可動手段40による遊技球の振り分け動作を演出するもので、7セグメント式等の表示手段により例えば1個の振り分け演出図柄を変動表示可能に構成されている。この振り分け演出図柄表示手段21は、例えば開閉式入賞口35に遊技球が入賞することを条件に振り分け演出図柄の変動を開始し、その遊技球が振り分け可動手段40により特定通路38側に振り分けられた場合に「7」等の特定図柄で、それ以外の場合に「−」等の非特定図柄で停止するように構成されている。
大入賞手段18は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り替え可能な開閉板76を備えた作動式入賞手段により構成され、例えば振り分け入賞手段14の右側に配置されている。この大入賞手段18は、特別図柄表示手段25による特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様となるか、又は振り分け入賞手段14の開閉式入賞口35に入賞した遊技球が特定通路38側に振り分けられることにより大当たり状態が発生したときに、開閉板76が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
なお、遊技領域13の下部側には多数の入球口が横一列に配列されており、それらのうちの1又は複数個が普通入賞手段19で、それ以外は全てアウト口20となっている。
図10は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図10において、80aは主制御基板、80bは演出制御基板で、これら各制御基板80a,80bは、遊技盤11の裏側等、前枠3及び遊技盤11を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板80aは、主に遊技盤11側の遊技動作に関わる制御を行うためのもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段81、普通始動口チェック処理手段82、普通乱数記憶手段83、普通図柄処理手段84、普通図柄表示制御手段85、普通利益状態発生手段86、特別乱数作成処理手段91、特別始動口チェック処理手段92、特別乱数記憶手段93、特別図柄処理手段94、特別図柄表示制御手段95、振り分け入賞制御手段96、大当たり状態発生手段97、振り分け動作エラー判定手段98、エラー処理手段99、制御コマンド送信手段100等を備えている。
普通乱数作成処理手段81は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段82は、普通図柄始動手段15による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段15が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段81で作成された当たり判定乱数値を1個取得し、その当たり判定乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として普通乱数記憶手段83に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段84は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段24が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段83に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段83に最も早く記憶された当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
普通図柄表示制御手段85は、普通図柄処理手段84による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段24の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段24が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段83に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段24による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段84で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段84で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段86は、普通図柄処理手段84による判定結果が当たり判定となり、普通図柄表示手段24の変動後の停止図柄が当たり態様となったときに、特別図柄始動手段17の開閉手段23を所定時間開状態に変化させるようになっている。
特別乱数作成処理手段91は、変動後の特別図柄を大当たり態様、小当たり態様の何れにするかについての判定に用いる大当たり判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄の選択に用いる特別停止図柄選択乱数、特別図柄の変動パターンの選択に用いる変動パターン選択乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段92は、特別図柄始動手段17への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、特別図柄始動手段17が遊技球を検出することに基づいて、特別乱数作成処理手段91で作成された大当たり判定乱数値等を取得し、特別乱数記憶手段93に記憶させるように構成されている。
特別図柄処理手段94は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、特別図柄表示手段25が変動表示可能な状態となったときに、特別乱数記憶手段93に記憶された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/小当たりの判定を行う大当たり判定機能、その大当たり/小当たりの判定結果等に基づいて特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり/小当たりの判定結果等に基づいて特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択機能等を備えている。
特別図柄表示制御手段95は、特別図柄表示手段25の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段94による特別図柄処理に基づいて、特別図柄表示手段25により特別図柄の変動を所定の変動パターンに従って開始させ、その変動パターンに対応する変動時間が経過したときに、所定の停止図柄で特別図柄の変動を停止させるようになっている。
振り分け入賞制御手段96は、振り分け入賞手段14の動作を制御するもので、開閉制御手段101、停留制御手段102、振り分け制御手段103等を備えている。開閉制御手段101は、開閉羽根34を駆動する開閉駆動手段42を制御するもので、特別図柄処理手段94による大当たり/小当たりの判定結果が小当たり判定となり、特別図柄表示手段25による特別図柄の変動後の停止図柄が小当たり態様となったときに、開閉駆動手段42を所定時間作動させることにより、閉状態に保持されていた開閉羽根34を所定時間開状態に切り替えて開閉式入賞口35を開放するようになっている。
停留制御手段102は、停留可動部材55を駆動する停留駆動手段56を制御するもので、例えば開閉式入賞口35の開放と略同時に停留駆動手段56を作動させることにより、停留可動部材55の停留保持部54を停留球流下口61上の停留解除位置からその前側の停留部51上の停留位置36まで移動させて保持し(図7)、それから一定時間経過後に停留駆動手段56の作動を停止することにより、停留可動部材55の停留保持部54を停留部51上からその後側の停留球流下口61上の停留解除位置まで移動させる(停留解除動作)(図8)ようになっている。
振り分け制御手段103は、振り分け可動手段40による振り分け動作を制御するもので、所定の振り分けパターンに従って特定案内状態と通常案内状態とに交互に切り替えるべく振り分け駆動手段66を制御するように構成されている。本実施形態では、特定案内状態の継続時間(以下、特定継続時間という)と、通常案内状態の継続時間(以下、通常継続時間という)とが夫々常に一定に維持される振り分けパターンが採用されており、例えば特定継続時間が600ms、通常継続時間が5400msの6000ms周期で振り分け動作が繰り返されるようになっている。
大当たり状態発生手段(利益状態発生手段)97は、特別図柄処理手段94による判定結果が大当たり判定となって特別図柄が大当たり態様で停止するか、又は振り分け入賞手段14の開閉式入賞口35に入賞した遊技球が特定通路38側に振り分けられて特定領域検出スイッチ74がその遊技球を検出したときに、大入賞手段18の開閉板76が所定の開放パターンに従って前側に開放する大当たり状態を発生させるように構成されている。なお、不正行為による大当たり発生を防止すべく、特定領域検出スイッチ74による検出は停留解除動作の前後一定期間等に限って有効化することが望ましい。
振り分け動作エラー判定手段98は、振り分け可動手段40による振り分け動作に関するエラー判定を行うもので、例えば所定時間(4ms等の微少時間)毎に振り分けエラー判定処理を実行するように構成されている。
振り分け動作エラー判定手段98による振り分けエラー判定処理では、例えば図11に示すように、まずエラーフラグの値が判定される(S1)。ここで、エラーフラグには例えばエラー状態中でない場合は0が、エラー状態中で且つエラー原因が既に解消されている場合には1が、エラー状態中で且つエラー原因が未だ解消されていない場合には2が設定されるようになっている。
そして、S1でエラーフラグが0であると判定された場合(S1:Yes)には例えば図12に示すエラー発生判定処理(S2)が実行される。このエラー発生判定処理(図12)では、まず原点検出スイッチ71の検出状態に変化があったか否か、即ちON→OFF又はOFF→ONとなったか否かが判定される(S11)。そして、S11で原点検出スイッチ71の検出状態に変化があったと判定された場合(S11:Yes)には、例えば図13に示す計時開始処理(S12)が実行される。
この計時開始処理(図13)では、原点検出スイッチ71の検出状態の変化がOFF→ON、ON→OFFの何れであるかが判定され(S21)、OFF→ON(S21:Yes)であれば特定検出継続時間の計時が新たに開始され(S22)、ON→OFF(S21:No)であれば非特定検出継続時間の計時が新たに開始される(S23)。
例えば図16の例では、a1の時点で特定検出継続時間の計時が、a2の時点で非特定検出継続時間の計時が開始され、図17の例では、b1,b3の時点で特定検出継続時間の計時が、b2の時点で非特定検出継続時間の計時が開始される。
一方、エラー発生判定処理(図12)のS11で原点検出スイッチ71の検出状態に変化がなかったと判定された場合(S11:No)には、例えば図14に示す判定処理(S13)が実行される。この判定処理(図14)では、まず原点検出スイッチ71はONであるかOFFであるかが判定される(S31)。そして、ONの場合(S31:Yes)には特定検出継続時間が予め設定された特定エラー判定時間を超えた場合に(S32:Yes)、OFFの場合(S31:No)には非特定検出継続時間が予め設定された非特定エラー判定時間を超えた場合に(S33:Yes)、エラー判定条件が満たされたものとしてエラー発生と判定される(S34)。
ここで、特定エラー判定時間は特定継続時間(ここでは600ms)よりも長い時間に、非特定エラー判定時間は非特定継続時間(ここでは5400ms)よりも長い時間に、夫々設定する必要がある。本実施形態では、特定エラー判定時間は、特定継続時間である600msよりも若干長い1000msに設定され、非特定エラー判定時間は、非特定継続時間よりも長いだけでなく、これに特定継続時間を加算した6000ms、即ち振り分けパターンの周期よりも更に若干長い6200msに設定されているものとする。
即ち本実施形態では、振り分け制御手段103により、5400ms(非特定継続時間)の通常案内状態と600ms(特定継続時間)の特定案内状態とに交互に切り替わるように振り分け駆動手段66が制御されているにも拘わらず、原点検出スイッチ71がOFF(非特定検出状態)のままで非特定エラー判定時間である6200msを超えるか、又はON(特定検出状態)のままで特定エラー判定時間である1000msを超えた場合に、エラーが発生したものと判定されるようになっている。
そして、エラー発生判定処理(図12)では、S13の判定処理(図14)でエラー発生と判定されたことを条件に(S14:Yes)、エラー状態が開始されると共に(S15)、エラーフラグにエラー状態中で且つエラー原因が未だ解消されていない場合に対応する2がセットされ(S16)、エラー継続時間の計時が新たに開始される(S17)。なお、エラー状態が開始されると、そのエラー状態が解除されるまで、後述のエラー処理手段99によるエラー処理が実行される。
図16の例では、a3の時点で非特定検出継続時間が非特定エラー判定時間である6200msを超えたと判定され、図17の例では、b4の時点で特定検出継続時間が特定エラー判定時間である1000msを超えたと判定され、夫々エラー状態が開始される。
以上のエラー発生判定処理(S2)においてエラー発生と判定されてエラーフラグに0以外の値がセットされると、振り分けエラー判定処理(図11)において例えば図15に示すエラー解除判定処理(S3)が実行される。このエラー解除判定処理(図15)では、まずエラー継続時間が予め設定されたエラー解除判定時間に達したか否かが判定される(S41)。
ここで、エラー解除判定時間は、エラー発生後、エラー状態を解除するか否かを判定するまでの時間であり、少なくとも振り分けパターンの周期(ここでは6000ms)よりも長い時間に設定することが望ましい。本実施形態では、エラー解除判定時間を、振り分けパターンの周期の5倍にあたる30000msに設定している。なお、エラー状態は、その発生から少なくともエラー解除判定時間が経過するまでは解除されないため、このエラー解除判定時間をある程度長い時間に設定しておけば、例えばエラー発生の原因が不正行為によるものであった場合にその発見がより容易となる。
エラー継続時間がエラー解除判定時間に達するまでの間は(S41:No)、例えば以下のようにエラー発生判定処理(図12)と略同様の処理によりエラー原因が解消したか否かの判定が行われる。即ち、まず原点検出スイッチ71の検出状態に変化があったか否かが判定される(S42)。そして、S42で原点検出スイッチ71の検出状態に変化があったと判定された場合(S42:Yes)には、とりあえずエラー発生の原因は解除されたものとしてエラーフラグに1がセットされる(S43)と共に、例えばエラー発生判定処理(図12)のS12と同じ計時開始処理(図13)が実行される(S44)。
そして、S42で原点検出スイッチ71の検出状態に変化がなかったと判定された場合(S42:No)には、エラーフラグが1であることを条件に、例えばエラー発生判定処理(図12)のS13と同じ判定処理(図14)が実行され(S46)、ここでエラー発生と判定された場合には(S47:Yes)、エラーフラグが2に戻される(S48)。
そして、エラー継続時間がエラー解除判定時間に達すると(S41:Yes)、エラーフラグが1,2の何れであるかが判定される(S49)。ここでエラーフラグが2であれば(S49:No)、エラー継続時間がリセットされ(S50)、その時点から更にエラー解除判定時間が経過するまでこのエラー解除判定処理(図15)が繰り返される。
一方、S49においてエラーフラグが1であれば(S49:Yes)、エラー解除と判定されてエラー状態が終了し(S51,S52)、エラーフラグに0がセットされる(S53)。
図16の例では、1回目のエラー解除判定時(a4)にはエラーフラグが2のままであるためにエラー状態は解除されていないが、その後の例えばa5の時点で原点検出スイッチ71がOFFからONに切り替わってエラーフラグが1となり、そのまま維持されたことにより2回目のエラー解除判定時(a6)にエラー状態が解除されている。一方、図17の例では、1回目のエラー解除判定時(b6)までのb5の時点で原点検出スイッチ71がONからOFFに切り替わってエラーフラグが一旦1となったが、その後のb6の時点で非特定検出継続時間が非特定エラー判定時間である6200msを超えたと判定されてエラーフラグが再び2となり、そのまま維持されたことにより1回目のエラー解除判定時(b7)にはエラー状態が解除されていない。
このように、本実施形態では、エラー発生後、エラー解除判定時間が経過する毎にエラー解除の判定を行うが、エラー発生後にエラー判定条件を満たさなくなり、且つその状態がエラー解除判定時まで継続している場合にのみエラー解除と判定され、例えば一旦エラー判定条件が満たされなくなっても、エラー解除判定時までに再度エラー判定条件が満たされた場合にはエラー解除とは判定されないようになっている。
エラー処理手段99は、振り分け動作エラー判定手段98によりエラー発生と判定されてエラー状態が開始された場合に、そのエラー状態が終了するまで、画像・音声・ランプ等によるエラー報知、遊技停止(発射動作、払い出し動作等の停止)、特定領域検出スイッチ74の無効化等のエラー処理を実行するように構成されている。
制御コマンド送信手段100は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板80b等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、普通図柄処理手段84による普通図柄処理に基づいて普通演出図柄の変動制御コマンド、例えば変動時間を指定する変動時間指定コマンド、停止図柄を指定する停止図柄指定コマンド、変動停止を指定する変動停止指定コマンド等を演出制御基板80b側に送信する機能、振り分け入賞制御手段96による振り分け入賞制御に基づいて、振り分け演出図柄の変動制御コマンド、例えば振り分け演出図柄の変動開始を指定する振り分け演出開始コマンド、振り分け演出図柄の停止を指定する振り分け演出停止コマンド等を演出制御基板80b側に送信する機能、エラー処理手段99のエラー処理動作に基づいてエラー状態開始コマンド、エラー状態終了コマンド等を演出制御基板80b側に送信する機能等を備えている。
演出制御基板80bは、普通演出図柄表示手段16、振り分け演出図柄表示手段21、音声出力手段104、ランプ手段105等の各種演出手段を制御するためのもので、普通演出図柄制御手段111、振り分け演出図柄制御手段112、エラー報知制御手段113等を備えている。
普通演出図柄制御手段111は、普通演出図柄表示手段16の表示制御を行うもので、主制御基板80a側から送信される普通演出図柄の変動制御コマンドに基づいて、例えばある時は普通図柄表示手段24による普通図柄の変動と時間的に同期して普通演出図柄表示手段16上で普通演出図柄を変動させ、またある時は普通図柄の変動と同期することなく普通演出図柄表示手段16上で普通演出図柄を独自に変動させ又はその他の演出画像を表示させるように構成されている。
振り分け演出図柄制御手段112は、振り分け演出図柄表示手段21の表示制御を行うもので、主制御基板80a側から送信される振り分け演出図柄の変動制御コマンドに基づいて、例えば開閉式入賞口35への遊技球の入賞と同時に振り分け演出図柄の変動を開始させ、その遊技球が振り分け可動手段40により特定通路38側に振り分けられて特定領域検出スイッチ74がそれを検出した場合に「7」等の特定図柄で、それ以外の場合に 「−」等の非特定図柄でその変動を停止させるように構成されている。
エラー報知制御手段113は、普通演出図柄表示手段16等の画像表示手段、音声出力手段104、ランプ手段105等の報知手段による振り分け動作エラー、その他のエラーの報知を制御するもので、主制御基板80a側から送信されるエラー状態開始コマンド、エラー状態終了コマンド等に基づいて、エラー状態の開始から終了まで、普通演出図柄表示手段16等の画像表示手段にエラー報知画像を表示し、音声出力手段104によりエラー報知音声を出力し、ランプ手段105を所定のエラー報知パターンで発光させる等のエラー報知動作を実行するように構成されている。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、振り分け可動手段40による特定案内状態と通常案内状態との切り替え動作に対応して特定検出状態と非特定検出状態とに切り替わるように構成された原点検出スイッチ71と、この原点検出スイッチ71の検出状態が所定のエラー判定条件を満たした場合にエラー発生と判定する振り分け動作エラー判定手段98と、この振り分け動作エラー判定手段98によりエラー発生と判定された場合に所定のエラー処理を実行するエラー処理手段99とを備え、特定検出状態の継続時間が予め定められた特定エラー判定時間を超えたか、又は非特定検出状態の継続時間が予め定められた非特定エラー判定時間を超えた場合にエラー判定条件が満たされたものと判定されるように構成されているため、振り分け可動手段40の動作異常を早期に発見することができ、無用のトラブルや不正行為による損害を防止することが可能となる。
また、実施形態の振り分けパターンでは、特定案内状態、通常案内状態の各継続時間が夫々一定の特定継続時間、通常継続時間に設定され、特定エラー判定時間は特定継続時間より、非特定エラー判定時間は通常継続時間より夫々長い時間に設定されているが、特定エラー判定時間は振り分けパターンの周期よりは短い時間に設定されているため、特定案内状態のまま維持される異常状態が発生した場合には迅速にエラー状態を開始させることにより不正行為等による被害を最小限に抑えることができ、一方で非特定エラー判定時間は振り分けパターンの周期よりも長い時間に設定されているため、若干の動作遅れにより正常状態に復帰するような軽微な異常の場合にはエラーとは判定しないでそのまま遊技を継続させることができる。
振り分け可動手段40は、振り分け可動部材65と、この振り分け可動部材65を通常案内状態に対応する位置と特定案内状態に対応する位置との間で移動させる振り分け駆動手段66とで構成されており、原点検出スイッチ71が振り分け可動部材65と同期して動作するジョイント部材67上の被検出部72を検出した状態が特定検出状態、被検出部72を検出していない状態が非特定検出状態となっているため、振り分け可動手段40による実際の動作状態を正確に検出することが可能である。
振り分け動作エラー判定手段98は、エラー発生と判定した後、原点検出スイッチ71の検出状態に基づいてエラー解除判定を行うように構成され、エラー処理手段99は、振り分け動作エラー判定手段98によりエラー解除と判定された場合にエラー処理を終了するように構成されているため、振り分け可動手段40による実際の動作状態に応じてエラー処理を終了させることができる。
振り分け動作エラー判定手段98は、エラー解除判定を、所定のエラー解除判定時間が経過する毎に行うように構成されているため、短時間にエラーが解消された場合でも一定時間はエラー処理を継続することができ、例えばエラー発生の原因が不正行為によるものであった場合にその発見がより容易となる。
エラー解除判定時間は、振り分けパターンの周期よりも長い時間に設定されており、また振り分け動作エラー判定手段98は、エラー解除判定時間内にエラー判定条件が満たされなくなった場合にエラー解除と判定するように構成されているため、エラー原因が解消されたか否かを確実に判定することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば実施形態では、エラー状態開始後にエラー判定条件が満たされなくなり、かつその状態がエラー解除判定時間経過時まで維持されていた場合にエラー解除と判定するように構成したが、例えば図18に示すように、エラー解除判定処理において、エラー継続時間がエラー解除判定時間に達するまでの間に原点検出スイッチ71の検出状態に変化があれば(S42:Yes)、エラーフラグを1に切り替えて(S43)そのまま維持し(S41a)、エラー解除判定時間経過時にエラー解除と判定するように構成してもよい。
実施形態では、原点検出スイッチ71を主制御基板80a側に接続したが、原点検出スイッチ71を演出制御基板80b側に接続してもよい。但しこの場合には、エラー処理としてエラー報知等のみしか行うことができず、遊技停止(発射動作、払い出し動作等の停止)、特定領域検出スイッチ74の無効化等、遊技制御に関するエラー処理を行うことはできない。
振り分け状態検出手段71は、振り分け可動手段40による特定案内状態と通常案内状態との切り替え動作に対応して特定検出状態と非特定検出状態とに切り替わるものであればどのようなものでもよい。例えば、実施形態とは逆に、振り分け可動手段40が通常案内状態側にあるときにONになるものであってもよい。また、実施形態では被検出部72をジョイント部材67上に設けたが、例えば振り分け可動部材65上に設けてもよい。
振り分け可動手段40は、遊技球を特定領域38側に案内する特定案内状態とそれ以外の通常案内状態とに切り替え可能なものであればどのようなものでもよく、実施形態のように特定領域38の流入口を開閉するものの他、特定領域38の位置を移動させるもの等でもよい。
開閉式入賞口35、停留手段37等は必須ではなく、遊技球が何らかの手段により振り分け可動手段40側に案内されるようになっていればよい。
また、本発明はパチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の弾球遊技機においても同様に実施することが可能である。