JP4804763B2 - 画像表示装置およびその使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、観察者が装置方向へ前後に移動すると、不思議な位置に浮き出た画像が突然に現れ、さらに同方向に移動するとこの画像が消失する画像表示装置であり、物品、文字、記号、写真画像のような精細な画像を表示することができ、観察者の関心を引くような宣伝広告、あるいはセキュリティ用途などにも応用可能な画像表示装置およびその使用方法に関する。
線間隔がほぼ等しい周期を有する2枚の格子を、格子を形成する線方向を互いにややずらして密着させて重ねると、これらの線とは異なる線模様が生じる。この現象はモアレ縞として一般に知られている。
このモアレ縞は、2枚の格子の干渉によって生じる現象であり、例えば2枚の格子を横方向に相対的に移動させるとモアレ縞の模様が動くといった現象も見られる。
特許文献1には、これを応用した表示装置が開示されている。このモアレ効果を利用した装置では、線周波数が互いに異なる2つの線パターンを見る観察者が移動するとともに、線パターンの干渉によってモアレ縞のパターンに動きが生じ、これにより特有の奥行きを有するパターンが認識される。
商品、サービスの宣伝広告などでは、観察者の関心を引くことが重要であり、例えば視覚的にインパクトを与えるような技術を利用できれば非常に効果的である。このような技術として上記したモアレ縞を応用することが考えられるが、現状では宣伝広告といった用途に充分に応用できるまでには至っていない。
特表2001−516899号公報
本発明は、上記した従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、観察者が表示装置の方向へ前後に移動すると、不思議な位置に浮き出た画像が突然に現れ、さらに同方向に移動するとこの画像が消失する画像表示装置であり、物品、文字、写真画像のような精細な画像を表示することができ、また観察者の関心を引くような宣伝広告、あるいはセキュリティ用途などにも応用可能な画像表示装置およびその使用方法を提供することにある。
本発明の画像表示装置は、基準格子が形成された第1面を有する基材と、
この基準格子に基づいてモアレ画像の情報を含ませた格子が形成された第2面を有する基材とを備え、
第1面と第2面とを、これらの面が略同一方向を向くように離間して配置することにより、第1面と第2面とを重ねてこれらの面を見た観察者の視点がこれらの面に対して接近または離反するように移動した際に、およびこれらの面を横切るように移動した際に、観察者の視点が所定位置に達した時点で、観察者が奥行きを有するモアレ画像を認識することを特徴とする(観察者を基準とした第1面および第2面の配置順は任意であり、観察者側に第1面が配置されていてもよく、観察者側に第2面が配置されていてもよい)。
このように構成された本発明では、例えば行および列で特定される画素位置にドットが配置されたドットパターンからなる基準格子が形成された第1面と、この基準格子に基づ
いてモアレ画像の情報を含ませたドットパターンからなる格子が形成された第2面とを離間させて配置することにより、観察者がこれらの面に対して接近または離反するように移動するか、あるいはこれらの面を横切るように移動すると、これらのドットパターンおよび面間距離により規定される所定位置に視点が達した際に、不思議な位置に浮き出たモアレ画像が突然に現れ、さらに同方向に移動するとこの画像が消失する。
したがって、例えば宣伝広告にも応用可能な、観察者の関心を引く画像表示装置を提供することができる。
さらに、第2面にモアレ画像として秘密情報を含ませることによって、セキュリティ用途に応用可能な画像表示装置を提供することができる。
本発明の画像表示装置は、基準格子が形成された第1面を有する基材と、
第2面を有する表示部と、
前記基準格子に基づいてモアレ画像の情報を含ませた格子を第2面に光学的に表示する表示装置とを備え、
第1面と第2面とを、これらの面が略同一方向を向くように離間して配置するとともに、前記表示装置により第2面にモアレ画像の情報を含ませた格子を表示することにより、第1面と第2面とを重ねてこれらの面を見た観察者の視点がこれらの面に対して接近または離反するように移動した際に、およびこれらの面を横切るように移動した際に、観察者の視点が所定位置に達した時点で、観察者が奥行きを有するモアレ画像を認識することを特徴とする。
上記の本発明において、前記表示装置は、異なるモアレ画像の情報を含ませた各格子を表示可能に構成させることにより、第2面の表示を一の格子から他の格子へ切り替えることによって、一のモアレ画像から他のモアレ画像へ切り替えることができる。
また、前記表示装置は、異なるモアレ画像の情報を含ませた各格子を連続的に表示可能に構成させることにより、第2面における格子の表示を連続的に切り替えることによって、モアレ画像を動画として表示することができる。
このように構成された本発明では、前述したように、第1面および第2面に対して所定の位置に観察者の視点が達した際に、不思議な位置に浮き出たモアレ画像が突然に現れ、さらに同方向に移動するとこの画像が消失する。さらに、本発明では格子を第2面に光学的に表示する表示装置を設けることによって、一のモアレ画像から他のモアレ画像へ切り替えることができる。
したがって、観察者は一の画像から他の画像へ切り替わるモアレ画像を認識し、あるいはモアレ画像を動画として認識することができ、観察者の関心を引く画像表示装置を提供することができる。また、例えば宣伝広告の表示を時間毎に切り替えるといった応用も可能である。
本発明の画像表示装置は、基準格子が形成された第1面を有する基材と、
この基準格子に基づいてモアレ画像の情報を含ませた格子が形成された、第2面および第3面〜第n面をそれぞれ有するn−1個の基材とを備え、
第1面〜第n面を、これらの面が略同一方向を向くように離間して配置することにより、これらの面を重ねて見た観察者の視点がこれらの面に対して接近または離反するように移動した際に、観察者の視点が第1面とその他の1つの面とにより規定される所定位置に達する毎に、観察者がこれら2つの面により発現する奥行きを有するモアレ画像を次々に認識することを特徴とする(観察者を基準とした第1面および第2面〜第n面の配置順は任意であり、観察者側から目視方向に向かって、これらの面がどのような順番で配置され
ていてもよい)。
このように構成された本発明では、例えば行および列で特定される位置にドットが配置されたドットパターンからなる基準格子が形成された第1面と、この基準格子に基づいて、それぞれが同一または異なるモアレ画像の情報を含ませたドットパターンからなる格子が形成された2つ以上の面を、互いに離間させて配置することにより、観察者がこれらの面に対して接近または離反するように移動していくと、第1面と、第2面〜第n面から選ばれるいずれかの一面との面間距離およびこれらの面に形成された格子によって規定される所定位置に視点が達した際に、不思議な位置に浮き出たモアレ画像が突然に現れ、さらに同方向に移動するとこの画像が消失する。そして、さらに観察者が同方向へ移動していくと、第1面と、上記とは別の一面とにより規定される所定位置に視点が達した際に、同様にモアレ画像が突然に現れ、さらに同方向に移動するとこの画像が消失する。
このようにして、観察者がこれらの面に対して前後に移動することにより、観察者の目には、第2面〜第n面に対応するモアレ画像が次々に現われ、消失することが繰り返される。
したがって、観察者の関心を引く画像表示装置を提供することができる。
上記した各発明における好ましい態様では、第1面およびその他の面の各格子は、行および列で特定される画素位置にドットが配置されたドットパターンからなる。
上記した各発明における好ましい態様では、第1面の格子が、ドットがランダムに配置されたパターンからなり、第2面の格子または第2面〜第n面の各格子が、このランダムパターンに基づいてモアレ画像の情報を含ませた、ドットが見かけ上ランダムに配置されたパターンからなる。
上記した各発明における好ましい態様では、第1面の格子が、ドットが周期的に配置されたパターンからなり、第2面の格子または第2面〜第n面の各格子が、この周期パターンに基づいてモアレ画像の情報を含ませたパターンからなる。
上記した各発明における好ましい態様では、第1面のパターンを形成するドットと、第2面のパターンまたは第2面〜第n面の各パターンを形成するドットとが異なる色で着色されるとともに、2つの面によりモアレ画像を形成する際に観察者側に配置される面におけるドットが半透明色である。
上記した各発明における好ましい態様では、少なくとも観察者から最も離れた位置に配置される基材以外の基材もしくは前記表示部が透明もしくは半透明である。
上記した各発明における好ましい態様では、モアレ画像が物品、文字、記号、および写真画像から選ばれる少なくとも1種を含む。
本発明の広告方法は、上記の画像表示装置を用い、
少なくとも第2面に商品もしくはサービスの広告を含むモアレ画像の情報を含ませた格子を形成し、
観察者に対してモアレ画像として前記広告を表示することを特徴とする。
本発明のセキュリティ保護方法は、上記の画像表示装置を用い、
第2面に秘密情報を含むモアレ画像の情報を含ませた格子を形成し、
第1面と、第2面と、観察者の視点とが特定の位置関係となった場合のみ前記秘密情報がモアレ画像として観察者に表示され、
これにより第3者から秘密情報を保護することを特徴とする。
本発明によれば、観察者の関心を引く画像表示装置、あるいはセキュリティ用途に適用可能な画像表示装置およびその使用方法が提供される。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。図1および図2は、本発明の一実施形態における画像表示装置を説明する図である。
図1に示したように、本実施形態の画像表示装置は透明なシート状の基材1および基材2からなり、図1(a)に示したように、基材1の一方の表面(第1面)には、行および列で特定される位置に黒色で印刷されたドット3がランダムに配置されたドットパターン4からなる基準格子が形成されている。
一方、図1(b)に示したように、基材2の一方の表面(第2面)には、このドットパターン4に基づいてモアレ画像の情報を含ませた、黒色で印刷されたドットが見かけ上ランダムに配置されたドットパターン5からなる格子が形成されている。このドットパターン5は、基材1のドットパターン4よりもそのサイズが大きくなるように構成されている。
これらの基材1、2は、図2に示したように、基材1の第1面と、基材2の第2面とが、これらの面が同一方向を向き、且つ面に対して垂直な方向に離間するように対向配置される。本実施形態では、基準格子であるドットパターン4を観察者6側に配置し、モアレ画像の情報を含ませたドットパターン5をその後方に配置している。
このように配置された基材1、2に対して、図2の位置Bにいる観察者6が第1面と第2面とを重ねて眺めるようにこれらの面に向かって接近して行き、ドットパターン4のサイズとドットパターン5のサイズとが観察者6の視覚で一致してその輪郭が重なる位置Aの近傍に達すると、観察者6の目には図1(c)に示したように、「土」の文字が奥行きを有するモアレ画像として突然に現れ、この文字があたかも空間に浮き出ているように認識される。
観察者6が位置Aの近傍からさらにこれらの面に向かって接近していくと、この「土」の文字は観察者6の目から再び消失して、ランダムなパターンのみが認識される状態になる。
同様に、図2の位置Cにいる観察者6が第1面と第2面とを重ねて眺めるようにこれらの面から遠ざかるように移動し、ドットパターン4のサイズとドットパターン5のサイズとが観察者6の視覚で一致する位置Aの近傍に達すると、観察者6の目には図1(c)に示したように「土」の文字がモアレ画像として突然に現れ、観察者6が位置Aの近傍からさらに遠ざかると、この「土」の文字は観察者6の目から再び消失して、ランダムなパターンのみが認識される状態になる。
この現象は、観察者6が面方向へ前後に移動した場合だけでなく、図2の位置Aの近傍を基準として観察者6が第1面および第2面と平行な方向に移動した際にも同様に生じる。すなわち、観察者6が、その視点が位置Aの近傍を通過するように、これらの面に対して上下もしくは左右に横切って移動すると、ドットパターン4の輪郭とドットパターン5の輪郭とが観察者6の視覚で一致する位置Aの近傍に達した時点で、観察者6の目には「土」の文字がモアレ画像として突然に現れ、観察者6が位置Aの近傍からさらに同方向へ移動すると、この「土」の文字は観察者6の目から再び消失して、ランダムなパターンのみが認識される状態になる。
このように、後述するような特定のドットパターンの組み合わせによって、第1面のドットパターンのサイズと第2面のドットパターンのサイズとが観察者の視覚で一致する位置を中心とする所定の許容範囲内においてモアレ画像が認識されるようになる。なお、モアレ画像の情報を含ませたドットパターンを観察者側に配置し、基準格子となるドットパターンをその後方に配置することも可能である。
本発明では、モアレ画像として、例えば物品、文字、記号のような精細な画像を表示することができ、商品の宣伝広告などを掲示する用途にも使用することができる。ドット位置を特定する画素の行列を細かく区切り、ドットパターンを充分に微細化することにより、例えば写真画像のような複雑な画像を表示することも可能である。
以下、第1面および第2面に形成されるドットパターンについて説明する。これらのドットパターンは、これらの面において行および列で規則的に区切られた画素位置にドットを配列して形成される。観察者側に配置される面は、例えば基材として光透過性の材料を用いることによって、ドットを配置した部分以外の画素を透明もしくは半透明とする必要がある。
画素のサイズは、2つのドットパターンの輪郭が観察者の視覚で一致する図2の位置Aから、後方側のパターン面(図2ではドットパターン5が形成された第2面)を視角20°で観察する場合において、例えば後方側のパターン面における辺の長さが1m、位置Aから後方側のパターン面までの距離が2.74m、前方側のパターン面までの距離が1.37m、前方側のパターン面における辺の長さが0.5mである場合、その画素数は好ましくは100〜100万、より好ましくは1万〜10万である。また、2つのドットパターンの輪郭が観察者の視覚で一致する図2の位置Aから、後方側のパターン面(図2ではドットパターン5が形成された第2面)を視角20°で観察する場合において、例えば後方側のパターン面における辺の長さが5m、位置Aから後方側のパターン面までの距離が13.7m、前方側のパターン面までの距離が6.85m、前方側のパターン面における辺の長さが2.5mである場合でも、その画素数は好ましくは100〜100万、より好ましくは1万〜10万である。
観察者から見て前方側のパターンにおける画素のサイズと、後方側のパターンにおける画素のサイズとの比率は、図2を例とすると位置Aおよび辺X1で定まる三角形と、位置Aおよび辺X2で定まる三角形の比率によって規定されるが、好ましくは、画素の辺の長さの比率で前方側:後方側=1:1.05〜1:2、より好ましくは1.1:1.5〜1:1.5である。
画素の形状は、正方形もしくは長方形であることが好ましいが、敷き詰められる形状であればよく、例えば図7(a)のように三角形を配置した画素10aとしてもよく、図7(b)のように六角形を配置した画素10bとしてもよい。この他、図7(c)のように丸形のドット3を画素10cに配置するようにしてもよい。
基準格子を構成するドットパターンの好ましい態様では、行および列で区切られた位置に乱数に基づいてドットがランダムに配列され、あるいは行および列で区切られた位置にドットが周期的な配置となるように配列されるが、場合によっては、例えばモアレ画像とは異なる画像をドットにより形成したパターンなどを用いることもできる。
この基準格子を構成するドットパターンに基づいて、モアレ画像の情報を含ませたドットパターンを形成する。基準格子であるランダムパターンにモアレ画像の情報を含ませる具体的な方法としては、例えば透明な基材フィルムの表面に規定したn行×n列の画素に
対して、「0」と「1」の数字をランダムにn×n回出した結果に基づいて「0」であれば画素をインクで黒く塗り、「1」であれば画素を着色しないようにして形成されたランダムドットパターン(基準格子)を用意し、一方、この基準格子に含ませたい物品、文字などの画像(ここでは文字「土」を例として説明する)が印刷されたシートを用意する。
次いで、基準格子と、文字「土」が印刷されたシートとを重ねた際に、格子と文字とが重なる領域において、上記の「0」に対応する着色した画素(ドット)と「1」に対応する無着色の画素とを反転した新しいドットパターンを有し、且つ、基準格子よりも画素面積をm×m倍に拡大した格子を用意する。このようにして、基準格子に「土」の文字の情報を含ませた見かけ上ランダムな格子が形成され、この格子を観察者から見て後方に配置し、基準格子を前方に配置することによって文字「土」のモアレ画像を観察することができる。
本発明では、2つのドットパターンのサイズが観察者の視覚で一致する図2の位置Aにおいて最も良好にモアレ画像を観察することができるが、この位置Aから前後、上下もしくは左右方向へ多少ずれた位置においても所定の許容範囲内であればモアレ画像を認識することができる。この許容範囲は、例えば物品、文字、記号のような情報を伴う精細なモアレ画像を表示する場合には、ドットサイズ(画素サイズ)などに依存して各条件下で異なるが、例えば観察者から見て後方側のパターン面における辺の長さを6m、位置Aから後方側のパターン面までの距離を12m、前方側のパターン面における辺の長さを5m、位置Aから前方側のパターン面までの距離を10mとし、画素数を1万とした場合では、位置Aからの許容範囲は、前方向では0.87m以内、好ましくは0.23m以内であり、後方向では1.06m以内、好ましくは0.24m以内であり、上下もしくは左右方向では±0.24m以内、好ましくは±0.06m以内である。
また、例えば観察者から見て後方側のパターン面における辺の長さを4m、位置Aから後方側のパターン面までの距離を4m、前方側のパターン面における辺の長さを3m、位置Aから前方側のパターン面までの距離を3mとし、画素数を1万とした場合では、位置Aからの許容範囲は、前方向では0.18m以内、好ましくは0.04m以内であり、後方向では0.20m以内、好ましくは0.04m以内であり、上下もしくは左右方向では±0.10m以内、好ましくは±0.02m以内である。
この許容範囲は、例えば次の基準式に基づいて推定することができる。図3(a)、(b)は、この基準式のパラメータを説明する図であり、同図において、
Y1:基準格子の大きさ
Y2:モアレ画像の情報を含む格子の大きさ(前述したように基準格子とモアレ画像の情報を含む格子の配置は同図と反対であってもよい)
X1:観察者から基準格子までの距離
X2:観察者からモアレ画像の情報を含む格子までの距離
ΔY:モアレ画像の情報を含む格子における1画素(ドットを配列する行列の1単位分)だけずれた際の距離
ΔXa:2つの格子のサイズが観察者の視覚で一致する位置Aから前方(面側へ向かう方向)への許容範囲(図3(a))
ΔXb:2つの格子のサイズが観察者の視覚で一致する位置Aから後方(面から離れる方向)への許容範囲(図3(b))
である。
上記の式に基づいて、モアレ画像を認識し得る許容範囲を推定することができる。しかし、観察者の視覚において、位置Aを基準とした場合における基準格子とモアレ画像の情報を含む格子とのずれが1画素分に近づくと、モアレ画像を認識できるとは限らず、通常は、1画素分のずれを100%として10〜20%程度がモアレ画像を認識し得る許容範囲の概ねの目安となる。また、上記の式では前後方向における許容範囲の基準を示したが、上下および左右方向への許容範囲についても同様の手法に基づいてその許容範囲を推定できる。
本発明では、図8のように基材1の第1面11と、基材2の第2面12とが観察者6の視線方向に対して垂直面となるように互いに平行に配置される場合の他、例えば図9のように、観察者6側の第1面11が観察者6の視線方向に対してやや傾斜していてもよく、あるいは図10のように、後方側の第2面12が観察者の視線方向に対してやや傾斜していてもよい。また、図11のように、第1面11と第2面12とが共に観察者の視線方向に対してやや傾斜していても、第1面と第2面とが向く方向が略同一であればよく、第1面と第2面とが成す角度は90度以内、好ましくは30度以内であり、また観察者の視線方向に対する垂直面からの、これらの面の傾斜角度は45度以内、好ましくは30度以内である。
図1および図2の実施形態では、ドットパターンを形成する基材として透明なシート状の基材を用いたが、このような基材としては、例えばプラスチックフィルム、プラスチック板、ガラス板などが挙げられる。観察者側に配置する基材は、少なくともパターンにおけるドットが配置されていない画素部分が透明もしくは半透明である必要があるため、通常は透明もしくは半透明の材料で形成される。一方、その後方に配置する他方の基材は必ずしも光透過性ではなくてもよく、例えば印刷などによってパターンを形成することができる面を有していれば、例えば軟質フィルム、硬質の板状部材など特に限定されず、建造物の壁面であってもよい。また、平行な2面を有し、透明もしくは半透明である1つの基材の各面に基準格子のパターンとモアレ画像の情報を含む格子のパターンを形成してもよい。
ドットの色は黒色に限らず、青色、黄色、赤色などの有彩色を使用してもよい。また、第1面のパターンを形成するドットと、第2面のパターンを形成するドットとを異なる色で着色するとともに、2つの面によりモアレ画像を形成する際に観察者側に配置される面におけるドットを半透明色とすることにより、これらの色が合成された色のモアレ画像が得られる。
本発明の画像表示装置は、大いに観察者の興味を引くことができるため、展示のみを目的として使用することもできるが、例えば日常的に用いられるあらゆる物品に組み込んだり、あるいは建造物における窓ガラスと壁面で構成したりすることも可能である。
また、商品もしくはサービスの宣伝広告に好適に使用することができ、モアレ画像として商品もしくはサービスの宣伝広告を表示することで観察者の関心を引くことができる。
あるいは、モアレ画像としてパスワード、暗証番号のような秘密情報を含ませることによってセキュリティ用途に好適に使用することができる。すなわち、2つの基材を重ね合わせて、観察者の視点または観察者側に配置される基材を移動させることにより秘密情報がモアレ画像として表示されるが、この画像は1つの基材単独では表示されず、さらにこ
れらを重ね合わせても、2つの基材および観察者の視点が所定の距離関係となる場合しか表示されないため、第三者がこの秘密情報を認知することはきわめて困難であり、安全に秘密を保持することができる。
図4および図5は、本発明の他の実施形態における画像表示装置を説明する図である。本実施形態の画像表示装置は、基準格子が形成された透明な基材1と、液晶ディスプレイ7と、この液晶ディスプレイ7にモアレ画像の情報を含ませた格子を表示する液晶表示装置8とからなる。図4(a)に示したように、基材1の一方の表面には、行および列で特定される位置に印刷された有色のドット3がランダムに配置されたドットパターン4からなる基準格子が形成されている。
本実施形態では、モアレ画像の情報を含ませた格子が表示される表示部として液晶ディスプレイ7を使用するとともに、この表示部に当該格子を液晶画像として表示する表示装置として、格子画像の情報を格納する記憶部、CPU、および液晶ドライバなどからなる液晶表示装置8を使用している。図4(b)に示したように、液晶表示装置によって、液晶ディスプレイ7には基材1に形成されたドットパターン4に基づいてモアレ画像の情報を含ませた、ドットが見かけ上ランダムに配置されたドットパターン9からなる格子が表示される。
基材1と液晶ディスプレイ7は、図5に示したように、基材1におけるドットパターン4が形成された面(第1面)と、液晶ディスプレイ7におけるドットパターン9が表示された表示面(第2面)とが略同一方向を向き、且つ面に対して垂直な方向に離間するように対向配置される。
このように配置された第1面および第2面に対して、図5の位置Bにいる観察者6が第1面と第2面とを重ねて眺めるようにこれらの面に向かって接近して行き、ドットパターン4のサイズとドットパターン9のサイズとが観察者6の視覚で一致してその輪郭が重なる位置Aの近傍に達すると、観察者6の目には図4(c)に示したように、「土」の文字が奥行きを有するモアレ画像として突然に現れ、この文字があたかも空間に浮き出ているように認識される。
観察者6が位置Aの近傍からさらにこれらの面に向かって接近していくと、この「土」の文字は観察者6の目から再び消失して、ランダムなパターンのみが認識される状態になる。観察者が第1面および第2面から遠ざかるように移動する場合、および位置Aの近傍を基準として観察者6がこれらの面と平行な方向に移動した場合においても、前述した実施形態と同様にして、位置Aの近傍でモアレ画像が現れるとともに、この領域外ではこのモアレ画像が消失する。
本実施形態では、使用するパターンの条件などの構成は前述した実施形態と同様であるが、モアレ画像の情報を含ませたドットパターン9を液晶表示装置8を用いて液晶ディスプレイ7に表示しているので、液晶表示装置8の記憶部に予めそれぞれ異なるモアレ画像の情報、例えば「土」、「日」、「月」といった各モアレ画像に対応した情報を含ませた各格子の画像データを格納させておくことにより、ある時間では「土」の文字がモアレ画像として観察者の目に現れ、他の時間では「日」あるいは「月」の文字がモアレ画像として観察者の目に現れるといった操作が可能となる。すなわち、一のモアレ画像から他のモアレ画像に経時で表示を切り替えることができる。
さらに、液晶表示装置8の記憶部に予め対応する格子画像のデータを格納しておくことにより、液晶ディスプレイ7における格子の表示を連続的に切り替えることによって、モアレ画像を動画として表示することができる。
本実施形態では、モアレ画像の情報を含ませた格子が表示される表示部として液晶ディスプレイ7を使用し、この表示部に当該格子を表示する表示装置として液晶表示装置8を使用したが、例えば表示部として有機EL素子を用いた発光ディスプレイを使用し、表示装置としてこのディスプレイに表示する格子画像の情報を格納する記憶部、CPUなどを備える表示装置を使用する構成とすることもでき、あるいは、表示装置としてプロジェクタのような映写装置を使用し、映写面を有する表示部に格子画像を映写する構成とすることもできる。映写装置を使用する場合には、表示部として透明もしくは半透明の基材を用いることにより、表示部を観察者側に配置し、基準格子が形成された基材をその後方に配置することも可能である。
このように、表示部と、この表示部に光学的に格子画像を表示する表示装置によってモアレ画像の情報を含ませた格子を形成することにより、観察者は一の画像から他の画像へ切り替わるモアレ画像を認識し、あるいはモアレ画像を動画として認識することができ、観察者が興味を引く画像表示装置を提供することができる。また、例えば宣伝広告の表示を時間毎に切り替えるといった応用も可能である。
図6は、本発明の他の実施形態における画像表示装置を説明する図である。本実施形態の画像表示装置は、基準格子が形成された第1面を有する基材1と、この基準格子に基づいてモアレ画像の情報を含ませた格子が形成された第2面〜第4面を有する基材2a、2bおよび2cとを備えている。
基材1の表面には、行および列で特定される画素位置に印刷されたドットがランダムに配置された有色のドットパターン4からなる基準格子が形成されている。
基材2aの表面には、ドットパターン4に基づいて文字「土」のモアレ画像の情報を含ませた、ドットが見かけ上ランダムに配置されたドットパターン5aからなる格子が形成されている。
基材2bの表面には、ドットパターン4に基づいて文字「日」のモアレ画像の情報を含ませた、ドットが見かけ上ランダムに配置されたドットパターン5bからなる格子が形成されている。
基材2cの表面には、ドットパターン4に基づいて文字「月」のモアレ画像の情報を含ませた、ドットが見かけ上ランダムに配置されたドットパターン5cからなる格子が形成されている。
これらの基材1および2a〜2cは、図6に示したように、これらの表面に形成された各格子が略同一方向を向き、且つ格子面に対して垂直な方向に離間するように対向配置される。本実施形態では、基準格子であるドットパターン4(図1を参照)を観察者6側に配置するとともに、モアレ画像の情報を含ませたドットパターン5a〜5c(図1を参照)をその後方に順に配置している。
このように配置された基材1および2a〜2cに対して、図6の位置Bにいる観察者6が各格子面を重ねて眺めるようにこれらの面に向かって接近して行き、ドットパターン4のサイズとドットパターン5aのサイズとが観察者6の視覚で一致する位置A1の近傍に達すると、観察者6の目には図1(c)に示したような文字「土」のモアレ画像が現れる。観察者6が位置A1の近傍からさらにこれらの面に向かって接近していくと、この「土」の文字は観察者6の目から再び消失して、ランダムなパターンのみが認識される状態になる。
さらに観察者6がこれらの面に向かって接近して行き、ドットパターン4のサイズとドットパターン5bのサイズとが観察者6の視覚で一致する位置A2の近傍に達すると、観察者6の目には文字「日」のモアレ画像が現れる。観察者6が位置A2の近傍からさらに面方向に向かって接近していくと、この「日」の文字は観察者6の目から再び消失して、ランダムなパターンのみが認識される状態になる。
さらに観察者6がこれらの面に向かって接近して行き、ドットパターン4のサイズとドットパターン5cのサイズとが観察者6の視覚で一致する位置A3の近傍に達すると、観察者6の目には文字「月」のモアレ画像が現れる。観察者6が位置A3の近傍からさらにこれらの面に向かって接近していくと、この「月」の文字は観察者6の目から再び消失して、ランダムなパターンのみが認識される状態になる。
このように、観察者がこれらの面に向かって前方へ移動することにより、あるいはこれらの面から遠ざかるように後方へ移動することにより、観察者の目には、異なるモアレ画像が次々に現われ、消失することが繰り返される。
本実施形態ではモアレ画像の情報を含ませた格子が形成された基材を3個使用したが、本発明ではこれ以上の数の基材を使用してもよく、基準格子が形成された第1面を有する基材と、この基準格子に基づいてモアレ画像の情報を含ませた格子が形成された、第2面および第3面〜第n面をそれぞれ有するn−1個の基材とを備える構成とすることによって、観察者がこれらの面に対して接近または離反するように移動することにより、観察者の目には、異なるモアレ画像が次々に現われ、消失することが繰り返される。なお、基準格子が形成された第1面は、いずれの位置に配置してもよく、観察者側に最も近い位置、第2面〜第n面に挟まれた位置、および観察者側から最も離れた位置に配置することができる。また、少なくとも観察者から最も離れた位置に配置される基材以外の基材は、ドットが配置されていない画素が透明もしくは半透明である必要があるため、透明もしくは半透明の材料で形成することが好ましい。
前述した各実施形態では、ドットがランダムに配置されたランダムパターンからなる格子を用いたが、以下に、ドットが周期的に配置された周期パターンからなる格子を用いる場合について説明する。
ここで、ドットを周期的に配置するとは、その周期分だけパターンを移動した際に、移動後の全てのドットが移動前にドットが存在していた場所に位置するように各ドットが規則的な間隔で配置されることを表し、具体例としては、図12(a)のように正方形の黒色のドット3が行方向および列方向に一画素おきに配置された市松模様状のドットパターン4が挙げられる。図12において、図12(a)は基準格子であるドットパターン4が形成された第1面を示し、図12(b)は、図12(a)のドットパターン4にモアレ画像の情報を含ませたドットパターン5が形成された第2面を示し、図12(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示している。
この他の例としては、例えば図13(a)に示したように、丸形状のドット3が行方向および列方向へ一画素おきに配置されたドットパターン4が挙げられる。この場合にも、図13(a)に示したドットパターン4が形成された第1面と、図13(a)のドットパターン4にモアレ画像の情報を含ませたドットパターン5が形成された図13(b)の第2面とを、所定間隔をおいて重ね合わせて観察すると、図13(c)に示したようにモアレ像(文字「矢」)が現れる。
また、ドットパターンの総画素数は任意であり、画素数を変えた図12と同様の例を図
14〜図18に示す(総画素数は、図12が30画素、図14が40画素、図15が50画素、図16が60画素、図17が80画素、図18が100画素である)。
また、モアレ画像を、図19に示したように、黒色ドット3を背景とした反転画像(ネガ画像)とすることも可能である。
ドットを周期的に配置することによって、第1面のドットパターン4と、第2面のドットパターン5とがずれて重なっても、モアレ画像が観察される。図12の各パターン(総画素数30画素)をずらして重ねた場合を図20に、図18の各パターン(総画素数100画素)をずらして重ねた場合を図21に示した。すなわち、モアレ画像が観察される位置から横方向に視点が移動した際に、基準格子であるドットパターン4と、モアレ画像の情報を含ませたドットパターン5とが相対的に1周期づつずれることにより、これらの両パターンが、モアレ画像が観察される位置関係で再び一致することが周期ごとに繰り返される。
この効果により、視点がパターン面を横切る方向に移動する際におけるモアレ画像を観察可能な範囲が大幅に拡大する。すなわち、所定の位置に離間して配置された第1面と第2面に対して、観察者がこれらの面を横切る方向に移動しながら第1面と第2面とが重なった像を観察した場合、長い移動距離に渡ってモアレ画像が観察されることになる。なお、図21のように画素の数が文字等のモアレ画像に対して相対的に多いほど、この上下左右の方向におけるモアレ画像が観察可能な範囲は拡大する。
このモアレ画像が視認可能な許容範囲は、ドットサイズ(画素サイズ)などに依存して各条件下で異なるが、例えば、観察者から見て手前側のパターン面における辺の長さを0.84m、後方側のパターン面における辺の長さを0.87m、手前側のパターン面から後方側のパターン面までの距離を0.10mとし、画素数を1辺300画素(総画素数9万画素)とした場合では、モアレ画像が観察可能な許容範囲は、パターン面に対して前後方向では、手前側のパターン面から1.40m〜16m、好ましくは1.40m〜12mである。また、パターン面に対して上下もしくは左右方向では、モアレが観察される中心位置から±4m以内、好ましくは±3m以内である。
このように、周期パターンを使用することによりパターン面を横切る方向におけるモアレ画像が観察可能な範囲が広がる。このため、例えば観察者側に基準格子となる第1面を配置し、その後方にモアレ画像の情報を含ませた格子となる第2面を配置する場合、第1面の画素数を第2面の画素数よりも増やすことによって、モアレ画像の観察可能な範囲を拡大することができる。
以上、本発明を各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることはなく、本発明の効果を有する範囲内で種々の変形、変更が可能である。
図1は、本発明の一実施形態における画像表示装置を説明する図である。 図2は、本発明の一実施形態における画像表示装置を説明する図である。 図3は、モアレ画像を認識できる許容範囲の基準式におけるパラメータを説明する図である。 図4は、本発明の他の実施形態における画像表示装置を説明する図である。 図5は、本発明の他の実施形態における画像表示装置を説明する図である。 図6は、本発明の他の実施形態における画像表示装置を説明する図である。 図7は、格子を形成するために適用可能な画素形状およびドット形状を説明する図である。 図8は、第1面と第2面の配置角度の一例を示した図である。 図9は、第1面と第2面の配置角度の一例を示した図である。 図10は、第1面と第2面の配置角度の一例を示した図である。 図11は、第1面と第2面の配置角度の一例を示した図である。 図12(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図12(b)は、図12(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図12(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示す。 図13(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図13(b)は、図13(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図13(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示す。 図14は、図12から画素数を変更(40画素)した場合を示した図であり、図14(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図14(b)は、図14(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図14(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示す。 図15は、図12から画素数を変更(50画素)した場合を示した図であり、図15(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図15(b)は、図15(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図15(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示す。 図16は、図12から画素数を変更(60画素)した場合を示した図であり、図16(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図16(b)は、図16(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図16(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示す。 図17は、図12から画素数を変更(80画素)した場合を示した図であり、図17(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図17(b)は、図17(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図17(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示す。 図18は、図12から画素数を変更(100画素)した場合を示した図であり、図18(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図18(b)は、図18(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図18(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れるモアレ像(文字「矢」)を示す。 図19は、黒色ドットを背景としてモアレ画像を反転表示した例を示した図であり、図19(a)は基準格子である周期パターンが形成された第1面を示し、図19(b)は、図19(a)の周期パターンにモアレ画像の情報を含ませたパターンが形成された第2面を示し、図19(c)はこれらの第1面および第2面を所定間隔をおいて重ね合わせて観察した際に現れる反転モアレ像(文字「矢」)を示す。 図20は、図12の第1面および第2面を横方向にずらして重ねた場合を説明する図である。 図21は、図18の第1面および第2面を横方向にずらして重ねた場合を説明する図である。
符号の説明
1 基材
2 基材
2a 基材
2b 基材
2c 基材
3 ドット
4 ドットパターン
5 ドットパターン
5a ドットパターン
5b ドットパターン
5c ドットパターン
6 観察者
7 液晶ディスプレイ
8 液晶表示装置
9 ドットパターン
10a 画素
10b 画素
10c 画素
11 第1面
12 第2面

Claims (15)

  1. 着色された画素と、無着色の画素とによって構成される物品、文字、記号、および写真画像から選ばれる少なくとも1種を含む所定の画像をモアレ画像として表示する画像表示装置であって、
    着色された画素と、無着色の画素とによって構成される基準格子が形成された第1面を有する基材と、
    前記所定の画像と、前記基準格子とを重ねた際に、
    所定の画像の着色された画素と基準格子の着色された画素が重なる位置は無着色の画素であり、
    所定の画像の着色された画素と基準格子の無着色の画素が重なる位置は着色された画素であるドットパターンを所定倍率に拡大した格子が形成された第2面を有する基材とを備え、
    第1面と第2面とを重ねてこれらの面を見た観察者の視点がこれらの面に対して接近または離反するように移動した際に、あるいは、これらの面を横切るように移動した際に、観察者の視点が所定位置に達した時点で、観察者が奥行きを有するモアレ画像を認識するように、第1面と第2面とを、これらの面が略同一方向を向くように離間して配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  2. 着色された画素と、無着色の画素とによって構成される物品、文字、記号、および写真画像から選ばれる少なくとも1種を含む所定の画像をモアレ画像として表示する画像表示装置であって、
    着色された画素と、無着色の画素とによって構成される基準格子が形成された第1面を有する基材と、
    第2面を有する表示部と、
    前記所定の画像と、前記基準格子とを重ねた際に、
    所定の画像の着色された画素と基準格子の着色された画素が重なる位置は無着色の画素であり、
    所定の画像の着色された画素と基準格子の無着色の画素が重なる位置は着色された画素であるドットパターンを所定倍率に拡大した格子を、前記第2面を有する表示部に光学的に表示する表示装置とを備え、
    第1面と第2面とを重ねてこれらの面を見た観察者の視点がこれらの面に対して接近または離反するように移動した際に、あるいは、これらの面を横切るように移動した際に、観察者の視点が所定位置に達した時点で、観察者が奥行きを有するモアレ画像を認識するように、第1面と第2面とを、これらの面が略同一方向を向くように離間して配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  3. 前記表示装置は、異なるモアレ画像の情報を含ませた各格子を表示可能に構成され、
    第2面の表示を一の格子から他の格子へ切り替えることにより、一のモアレ画像から他のモアレ画像へ切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記表示装置は、異なるモアレ画像の情報を含ませた各格子を連続的に表示可能に構成され、
    第2面における格子の表示を連続的に切り替えることにより、モアレ画像を動画として表示可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  5. 着色された画素と、無着色の画素とによって構成される物品、文字、記号、および写真画像から選ばれる少なくとも1種を含む所定の複数の画像をモアレ画像として表示する画像表示装置であって、
    着色された画素と、無着色の画素とによって構成される基準格子が形成された第1面を有する基材と、
    前記所定の画像と、前記基準格子とを重ねた際に、
    所定の画像の着色された画素と基準格子の着色された画素が重なる位置は無着色の画素であり、
    所定の画像の着色された画素と基準格子の無着色の画素が重なる位置は着色された画素であるドットパターンを所定倍率に拡大した格子がそれぞれ形成された、第2面および第3面〜第n面をそれぞれ有するn−1個の基材とを備え、
    第1面〜第n面を重ねて見た観察者の視点がこれらの面に対して接近または離反するように移動した際に、観察者の視点が第1面とその他の1つの面とにより規定される所定位置に達する毎に、観察者がこれら2つの面により発現する奥行きを有するモアレ画像を次々に認識するように、第1面〜第n面を、これらの面が略同一方向を向くように離間して配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  6. 前記ドットパターンが、前記所定の画像と、前記基準格子とを重ねた際に、
    所定の画像の無着色の画素と基準格子の着色された画素が重なる位置は着色された画素であり、
    所定の画像の無着色画素と基準格子の無着色の画素が重なる位置は無着色の画素であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像表示装置。
  7. 前記ドットパターンが、前記所定の画像と、前記基準格子とを重ねた際に、
    所定の画像の無着色の画素と基準格子の着色された画素が重なる位置は無着色の画素であり、
    所定の画像の無着色画素と基準格子の無着色の画素が重なる位置は着色された画素であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像表示装置。
  8. 前記観察者が奥行きを有するモアレ画像を認識することができる範囲が、
    前記所定位置から前記第1面を有する基材側へ向かう方向へΔXa、すなわち、
    以内であるとともに、
    前記所定位置から前記第1面を有する基材から離れる方向へΔXb、すなわち、
    以内であるように構成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像表示装置。
  9. 第1面およびその他の面の各格子は、行および列で特定される画素位置にドットが配置されたドットパターンからなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像表示装置。
  10. 第1面の格子は、ドットがランダムに配置されたパターンからなり、
    第2面の格子または第2面〜第n面の各格子は、このランダムパターンに基づいてモアレ画像の情報を含ませた、ドットが見かけ上ランダムに配置されたパターンからなることを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 第1面の格子は、ドットが周期的に配置されたパターンからなり、
    第2面の格子または第2面〜第n面の各格子は、この周期パターンに基づいてモアレ画像の情報を含ませたパターンからなることを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。
  12. 第1面のパターンを形成するドットと、第2面のパターンまたは第2面〜第n面の各パターンを形成するドットとが異なる色で着色されるとともに、2つの面によりモアレ画像を形成する際に観察者側に配置される面におけるドットが半透明色であることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の画像表示装置。
  13. 少なくとも観察者から最も離れた位置に配置される基材以外の基材もしくは前記表示部が透明もしくは半透明であることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の画像表示装置。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の画像表示装置を用い、
    少なくとも第2面に商品もしくはサービスの広告を含むモアレ画像の情報を含ませた格子を形成し、
    観察者に対してモアレ画像として前記広告を表示することを特徴とする広告方法。
  15. 請求項1〜13に記載の画像表示装置を用い、
    第2面に秘密情報を含むモアレ画像の情報を含ませた格子を形成し、
    第1面と、第2面と、観察者の視点とが特定の位置関係となった場合にのみ前記秘密情報がモアレ画像として観察者に表示され、
    これにより第3者から秘密情報を保護することを特徴とするセキュリティ保護方法。
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