JP4799268B2 - ムラ検査装置およびムラ検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査する技術に関する。
従来より、表示装置用のガラス基板や半導体基板等(以下、単に「基板」という。)の主面上に形成されたレジスト膜等の薄膜を検査する場合、光源からの光を薄膜に照射し、薄膜からの反射光における光干渉を利用して膜厚のムラが検査される。例えば、特許文献1では、光源から照射される光の基板上の膜からの反射光を受光することにより撮像部にて干渉画像を取得し、干渉画像に対して画像処理を施すことにより基板上の膜厚ムラを検査する装置において、撮像部にて受光される光の波長を選択的に変更することにより、基板上の膜の厚さが均一な部分と膜厚ムラの存在する部分との間の輝度差を所望の大きさにする技術が開示されている。
なお、特許文献2では、カラーブラウン管用のシャドウマスクの光透過率のムラ検査において、シャドウマスクの一方の主面側から光を照射して他方の主面側から撮像した画像の階調データに対して、メディアンフィルタにより平滑化処理を行って平滑化データを求め、階調データを平滑化データにより除算して算出した規格化データに基づいて検出すべきムラが強調されたシャドウマスクの画像を表示することにより、目視検査の簡略化、および、検査精度の向上を図る技術が開示されている。
特開2003−194739号公報 特許第3335503号公報
ところで、基板上の膜にて反射された一の波長の干渉光を受光することにより膜の画像を取得し、この画像に基づいて膜厚ムラを検査する際において、干渉光の強度は膜厚に対して周期的に変化するため、膜厚の変動に対する干渉光の強度変動の割合である感度も膜厚に依存して変化してしまう。したがって、基板上の膜の厚さや膜厚ムラの程度等によっては感度の変化の影響により、膜厚ムラが画像中に濃淡として反映される度合いがばらついてしまい、膜厚ムラを精度よく検査することができない場合がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板上に形成された膜の膜厚ムラを精度よく検査することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査装置であって、主面上に光透過性の膜が形成された基板を保持する保持部と、前記膜に所定の入射角にて光を照射する光照射部と、前記光照射部からの光のうち前記膜にて反射された特定波長の干渉光を受光して前記膜の元画像を取得する撮像部と、膜厚の変動に対する前記特定波長の干渉光の強度変動の割合である感度が前記膜厚に依存して変化する影響を補正しつつ、前記元画像または前記元画像から導かれる画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いを膜厚ムラとして検出するムラ検出部とを備え、前記ムラ検出部が、前記元画像に、前記所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理を行うフィルタ処理部と、前記フィルタ処理部により処理された後の前記元画像のコントラストを強調するコントラスト強調部とを備え、前記感度の変化の影響に対する補正が、前記コントラスト強調部におけるコントラスト強調の程度を変更することにより行われる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査装置であって、前記感度と前記特定波長の干渉光の強度との関係を示す感度情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記ムラ検出部が、前記元画像の各画素の値および前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラを検出する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査装置であって、前記感度と前記膜厚との関係を示す感度情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記ムラ検出部が、前記主面上の前記膜の厚さおよび前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラを検出する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のムラ検査装置であって、前記主面上の前記膜の厚さを取得する膜厚測定部をさらに備える。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記撮像部が、複数の撮像素子を有し、前記ムラ検出部が、前記元画像または前記元画像から導かれる画像の各画素に対して、対応する撮像素子に応じた個別の前記感度の変化の影響の補正を行う。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記特定波長を互いに異なる複数の波長の間で切り替える切替手段をさらに備える。
請求項に記載の発明は、基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査方法であって、基板の主面上に形成された光透過性の膜に光照射部から所定の入射角にて光を照射する光照射工程と、前記光照射部からの光のうち前記膜にて反射された特定波長の干渉光を撮像部にて受光して前記膜の元画像を取得する撮像工程と、膜厚の変動に対する前記特定波長の干渉光の強度変動の割合である感度が前記膜厚に依存して変化する影響を補正しつつ、前記元画像または前記元画像から導かれる画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いを膜厚ムラとして検出するムラ検出工程とを備え、前記ムラ検出工程が、前記元画像に、前記所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理を行う工程と、前記バンドパスフィルタ処理後の前記元画像のコントラストを強調する工程とを備え、前記感度の変化の影響に対する補正が、前記コントラストを強調する工程におけるコントラスト強調の程度を変更することにより行われる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のムラ検査方法であって、前記ムラ検出工程の前に、前記感度と前記特定波長の干渉光の強度との関係を示す感度情報を準備する準備工程をさらに備え、前記ムラ検出工程において、前記元画像の各画素の値および前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラが検出される。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のムラ検査方法であって、前記準備工程において、前記膜厚と前記特定波長の干渉光の強度との第1の関係、および、前記膜厚と前記感度との第2の関係が求められ、前記第1の関係および前記第2の関係から前記感度情報が取得される。
請求項1に記載の発明は、請求項に記載のムラ検査方法であって、前記ムラ検出工程の前に、前記感度と前記膜厚との関係を示す感度情報を準備する準備工程をさらに備え、前記ムラ検出工程において、前記主面上の前記膜の厚さおよび前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラが検出される。
請求項1に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査方法であって、前記ムラ検出工程の前に、前記主面上の前記膜の厚さを取得する膜厚測定工程をさらに備える。
請求項1に記載の発明は、請求項ないし1のいずれかに記載のムラ検査方法であって、前記撮像部が、複数の撮像素子を有し、前記ムラ検出工程において、前記元画像または前記元画像から導かれる画像の各画素に対して、対応する撮像素子に応じた個別の前記感度の変化の影響の補正が行われる。
請求項1に記載の発明は、請求項ないし1のいずれかに記載のムラ検査方法であって、前記特定波長を互いに異なる2、3または4種類の波長の間で切り替えつつ、前記光照射工程から前記ムラ検出工程までを順次繰り返す繰返工程をさらに備える。
本発明によれば、膜厚に依存して変化する感度の影響を補正することにより、膜厚ムラを精度よく検査することができる。
また、請求項2ないし5、並びに、請求項ないし1の発明では、感度の変化の影響を容易に補正することができ、請求項5および1の発明では、撮像素子の出力特性の相違の影響も補正することができる。
また、請求項および1の発明では、膜の厚さの広い範囲において膜厚ムラを精度よく検査することができる。
図1はレジスト膜(以下、単に「膜」という。)が形成されたガラス基板(以下、「基板」という。)に一の波長の光を所定の入射角にて照射した場合における膜の(絶対)反射率の膜厚に対する変化を示す図である。図1では、波長(正確には、半値幅10nm程度の極めて狭い波長帯の中央値)550、600、650ナノメートル(nm)の入射光に対する膜の反射率をそれぞれ図1中に符号111,112,113を付す線にて示している。ここで、基板上の膜は基板に形成されたクロム層上に存在するものとしており、図1は入射光の入射角を60度、膜の屈折率を1.6、および、クロム層の屈折率を(3.77+4.8i)として演算にて求められる。なお、反射率を求める演算は周知の技術であるため、ここでは説明を省略する。
図1に示すように、いずれの波長においても膜の反射率は膜厚に対して周期的に変化することが判る。このような反射率の変化は、基板上の膜の反射光が、実際には入射光の基板上の膜の表面(上面)における反射光と基板上の膜の下面(すなわち、膜と基板本体との界面)における反射光との干渉光であることに起因する。ここで、基板上の膜の反射率は、入射光の強度に対する干渉光の強度の比率であり、図1中の縦軸は一定の強度の入射光に対する干渉光の強度と捉えることが可能であり、以下、反射率を入射光の強度が1である場合の干渉光の強度(以下、「相対反射強度」という。)として説明を行う。この場合、相対反射強度Rは、膜厚をdとして所定の関数fにて数1のように表すことができる。ただし、既述のように、基板上の膜の屈折率および膜の下側の層の屈折率、並びに、光の入射角は一定である。
Figure 0004799268
図2は、図1において膜厚が1nmだけ変動した場合の相対反射強度の変動を示す図である。図2では、膜厚の1nmの変動に対する干渉光の相対反射強度の変動の割合を感度として縦軸に表しており、波長550、600、650nmの干渉光における感度をそれぞれ図1中に符号121,122,123を付す線にて示している。図1および図2より、いずれの波長においても相対反射強度(または、反射率)の極大点近傍および極小点近傍では感度が非常に小さくなり、これらの膜厚においては十分なS/N比(信号/雑音比)を得ることができないことが判る。感度が所定の値以下となる膜厚の範囲を不感帯とすると、相対反射強度の極大点近傍では膜厚範囲の広い不感帯が存在し、極小点近傍では膜厚範囲の狭い不感帯が存在する。なお、感度Sは、膜厚をdとし、数1における関数fを膜厚dにて微分した関数f’を用いて数2のように表すことができる。
Figure 0004799268
ここで、1つの波長550nmに着目して感度と相対反射強度との関係について述べる。図3は感度と相対反射強度との関係を説明するための図である。図3中の上段の左側は感度の膜厚に対する変化を示し、上段の右側は感度の相対反射強度に対する変化を示し、下段の右側は相対反射強度の膜厚に対する変化を膜厚を縦軸にして示している。
図3中の上段の右側において符号130を付す2つの線は、図3中の上段の左側において膜厚の範囲の幅が比較的狭い谷の部分を挟んで存在する2つの山形の各組合せの左側の山形および右側の山形(図3中の下段の右側では、膜厚の増加に伴って相対反射強度が減小する部分、および、相対反射強度が増大する部分)にそれぞれ対応し、2つの線130はほぼ重なっている。また、図3中の上段の左側において2つの山形の複数の組合せ間において比較すると、左側の山形に対応する感度と相対反射強度との関係、および、右側の山形に対応する感度と相対反射強度との関係のそれぞれではほとんど差が生じない。したがって、感度と相対反射強度との関係は膜厚に依存することなくおよそ一定となるといえ、他の波長においても同様のことがいえる。
実際には、互いに異なる波長間において比較した場合でも、感度と相対反射強度との関係はおよそ同じになる。したがって、例えば図3中の上段の右側において2つの線130の一方が、あるいは、これらの線130の平均を示す線等が、図4に示すように各波長における感度と相対反射強度との関係を示すものとされる。感度と相対反射強度との関係において、相対反射強度の最大値をRkmax、最小値をRkminとすると、相対反射強度がRである場合の感度Sは所定の関数fを用いて数3のように表すことができる。
Figure 0004799268
以下、上記の感度と相対反射強度との関係を用いたムラ検査の詳細について説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るムラ検査装置1の構成を示す図である。ムラ検査装置1は、液晶表示装置等の表示装置に用いられるガラスの基板9において、一方の主面91上に形成されたパターン形成用のレジストの膜92の画像を取得し、この画像に基づいて膜厚ムラを検査する装置である。基板9上の膜92は、基板9の上面91上にレジスト液を塗布することにより形成される。
ここで、基板9上の膜92の膜厚ムラは人間の目がどのように感じるかに依存するものであり、定義は容易ではないが、例えば縦および横のそれぞれの長さが約2mとされ、かつ、1つの表示装置の組立部品となる基板9において、1周期に相当する距離が数mmから数cmの膜の厚さの変動(ムラ)が膜厚ムラの原因となり、その変動の振幅の度合いが膜厚ムラ(すなわち、ムラの程度)と捉えられる。また、複数のパネルのパターンが形成される基板9上において1つの表示装置のパネルに対応する領域内に、膜の厚さの変動の1周期に相当する距離が含まれない場合には、この厚さの変動は膜厚ムラを構成しない。したがって、基板9上の膜92を撮像した画像においては、所定の空間周波数帯域の振幅の度合い(すなわち、局所的な明暗変動の度合い)が膜厚ムラと捉えられる。
図5に示すように、ムラ検査装置1は、膜92が形成された主面91(以下、「上面91」という。)を上側(図5中の(+Z)側)に向けて基板9を保持するステージ2、ステージ2に保持された基板9上の膜92に所定の入射角にて光を照射する光照射部3、光照射部3から照射されて基板9の上面91上の膜92にて反射された光を受光する受光ユニット4、基板9と受光ユニット4との間に配置されて受光ユニット4が受光する光の波長を切り替える波長切替機構5、ステージ2を光照射部3、受光ユニット4および波長切替機構5に対して相対的に移動する移動機構21、受光ユニット4にて受光した光の強度分布(上面91の領域に対応する分布)に基づいて膜92の膜厚ムラを検出するムラ検出部7、ムラ検出部7における膜厚ムラの検出の際に利用される所定の情報を記憶する記憶部6、並びに、これらの構成を制御する制御部8を備える。
ステージ2の(+Z)側の表面は、好ましくは黒色艶消しとされる。移動機構21は、モータ211にボールねじ(図示省略)が接続された構成とされ、モータ211が回転することにより、ステージ2がガイド212に沿って基板9の上面91に沿う図5中のX方向に移動する。
光照射部3は、白色光(すなわち、可視領域の全ての波長の光を含む光)を出射する光源であるハロゲンランプ31、ステージ2の移動方向に垂直な図5中のY方向に伸びる円柱状の石英ロッド32、および、Y方向に伸びるシリンドリカルレンズ33を備える。光照射部3では、ハロゲンランプ31が石英ロッド32の(+Y)側の端部に取り付けられており、ハロゲンランプ31から石英ロッド32に入射した光は、Y方向に伸びる線状光(すなわち、光束断面がY方向に長い線状となる光)に変換されて石英ロッド32の側面から出射され、シリンドリカルレンズ33を介して基板9の上面91へと導かれる。換言すれば、石英ロッド32およびシリンドリカルレンズ33は、ハロゲンランプ31からの光をステージ2の移動方向に垂直な線状光に変換して基板9の上面91へと導く光学系となっている。
図5では、光照射部3から基板9に至る光路を一点鎖線にて示している(基板9から受光ユニット4に至る光路についても同様)。光照射部3から出射された光の一部は、基板9の上面91上の膜92の(+Z)側の上面にて反射される。膜92は光照射部3からの光に対して光透過性を有しており、光照射部3からの光のうち膜92の上面にて反射しなかった光は、膜92を透過して基板9の上面91(すなわち、膜92の下面)にて反射される。ムラ検査装置1では、基板9における膜92の上面にて反射された光と基板9の上面91にて反射された光との干渉光が、波長切替機構5を経由して受光ユニット4に入射する。
波長切替機構5は、互いに異なる複数の波長の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタ(例えば、半値幅10nmの干渉フィルター)51、複数の光学フィルタ51を保持する円板状のフィルタホイール52、および、フィルタホイール52の中心に取り付けられてフィルタホイール52を回転するフィルタ回転モータ53を備える。フィルタホイール52は、その法線方向が基板9から受光ユニット4に至る光路に平行になるように配置される。
図6は、波長切替機構5を基板9側からフィルタホイール52に垂直な方向に沿って見た図である。図6に示すように、フィルタホイール52には、6つの円形の開口521が周方向に等間隔に形成されており、そのうちの5つの開口521には互いに透過波長が異なる5種類の光学フィルタ51が取り付けられている。
図5に示す波長切替機構5では、制御部8に制御されるフィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52が回転し、5つの光学フィルタ51(図6参照)のうち、いずれか1つの光学フィルタ51(以下、他の光学フィルタ51と区別するために、「選択光学フィルタ51a」という。)が選択され、基板9から受光ユニット4に至る光路上に配置される。これにより、基板9からの反射光(すなわち、5つの光学フィルタ51に対応する5つの透過波長の干渉光を含む白色光の反射光)のうち、光路上に配置された選択光学フィルタ51aに対応する特定の波長(以下、「特定波長」という。)の干渉光のみが、選択光学フィルタ51aを透過して受光ユニット4へと導かれる。
そして、フィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52が回転すると、複数の光学フィルタ51のうち光照射部3から受光ユニット4に至る光路上に配置された選択光学フィルタ51aが他の光学フィルタ51に切り替えられ、受光ユニット4が受光する干渉光の波長(すなわち、特定波長)が変更される。このように、波長切替機構5は、選択光学フィルタ51aを複数の光学フィルタ51の間で切り替えることにより、膜厚ムラの検査に関連する特定波長を、複数の光学フィルタ51の透過波長の間で切り替える切替機構となっている。
受光ユニット4は撮像部41、および、撮像部41と波長切替機構5の選択光学フィルタ51aとの間に設けられて基板9からの反射光を撮像部41へと導くレンズ42を備える。
図7は、撮像部41の受光面を示す図である。図7に示すように、撮像部41には複数の撮像素子(例えば、CCD(Charge Coupled Device))411をY方向に直線状に配列して有するラインセンサ410が設けられる。図5の撮像部41では、光照射部3により照射されて基板9上における膜92にて反射された線状光のうち、選択光学フィルタ51aを透過した特定波長の干渉光が撮像素子411にて受光され、干渉光の強度分布(すなわち、各撮像素子411からの出力値のY方向における分布)が取得される。実際には、基板9のX方向への移動に伴って撮像部41のラインセンサ410にて干渉光の強度分布が繰り返し取得されることにより基板9上の膜92の2次元画像が取得される。
ムラ検出部7は、撮像部41からの出力を基板9上の膜92の多階調画像として受け付ける出力受付部71を備える。また、ムラ検出部7は、出力受付部71にて受け付けられた画像に対して所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理を行うフィルタ処理部72、フィルタ処理部72により処理された後の画像のコントラストを強調するコントラスト強調部73、および、コントラスト強調後の画像から膜厚ムラ(欠陥とされる膜厚ムラ)の有無の判定に利用される所定の評価値を求める評価値算出部74をさらに備える。
次に、ムラ検査装置1による膜厚ムラの検査の流れについて説明する。図8は、ムラ検査装置1が基板9上の膜92の膜厚ムラを検査する処理の流れを示す図である。基板9上の膜92の膜厚ムラが検査される際には、事前準備としてムラ検出部7における処理に利用される感度情報61が予め取得され、記憶部6に記憶されて準備される(ステップS10)。
感度情報61は、膜厚の変動に対する特定波長の干渉光の相対反射強度の変動の割合である感度と、特定波長の干渉光の相対反射強度との関係を示すものであり(図4参照)、図3を参照して説明したように、膜厚と相対反射強度との関係、および、膜厚と感度との関係が求められた後に、これらの関係から感度情報61が取得される。後述するように、特定波長は選択光学フィルタ51a以外の他の光学フィルタ51の透過波長にも切り替えられるため、複数の光学フィルタ51の透過波長のそれぞれに対して感度情報61が必要となるが、既述のように感度と干渉光の相対反射強度との関係は、ムラ検査装置1にて利用される他の全ての波長においてもほぼ同じとなるため、ここでは、1つの感度情報61のみが準備される。なお、感度情報61は、基板9上の膜92が光透過性の膜とされる限り、膜の材料等にはあまり依存せず、光照射部3からの光の膜92への入射角に大きく依存するため、実際には、ステップS10の処理はムラ検査装置1の組み立て時に行われて装置固有の情報として記憶部6に記憶され、ムラ検査装置1の通常の使用に際しては、以下の処理から開始される。
ムラ検査装置1では、図5中に実線にて示す検査開始位置に位置するステージ2上に基板9が保持された後、基板9およびステージ2の(+X)方向への移動が開始される(ステップS11)。続いて、光照射部3から出射されて基板9の上面91に対して入射角60°にて入射する線状光が、上面91上の直線状の照射領域(以下、「線状照射領域」という。)に照射され(ステップS12)、線状照射領域が基板9に対して相対的に移動する。
光照射部3からの光は基板9の上面91にて反射し、波長切替機構5の選択光学フィルタ51aを透過することにより特定波長の光(干渉光)のみが取り出された後、撮像部41へと導かれる。撮像部41では、特定波長の干渉光がラインセンサ410にて受光され、基板9上の線状照射領域における干渉光の強度分布が取得される(ステップS13)。ラインセンサ410の各撮像素子411からの出力は、ムラ検出部7へと送られて出力受付部71にて受け付けられる。
ムラ検査装置1では、制御部8により、基板9およびステージ2が図5中に二点鎖線にて示す検査終了位置まで移動したか否かが基板9の移動中に繰り返し確認されており(ステップS14)、検査終了位置まで移動していない場合には、ステップS13に戻って特定波長の干渉光を受光して、線状照射領域における特定波長の光の強度分布を取得することが繰り返される。そして、基板9およびステージ2が検査終了位置まで移動すると(ステップS14)、移動機構21による基板9およびステージ2の移動が停止され、照明光の照射も停止される(ステップS15)。ムラ検査装置1では、ステージ2が(+X)方向に移動している間、ステップS13の動作がステージ2の移動に同期して繰り返されることにより、基板9の全体における膜92の画像データが取得される(すなわち、撮像が行われる。)。
基板9の上面91全体の膜92が撮像されると(または、この動作に並行して)、ムラ検出部7の出力受付部71では、蓄積されたラインセンサ410の各撮像素子411からの出力が所定の変換式に基づいて例えば8bit(もちろん、8bit以外であってもよい。)の値(画素値)に変換されつつ時系列順に配列される。これにより、ムラ検出部7における処理用の2次元画像(実質的には撮像部41にて取得された画像であるとともに、後述する処理が施される前の画像であり、以下、「元画像」という。)が生成され、フィルタ処理部72に出力される。既述のように、膜92の厚さが異なると膜92の反射率も異なるため、ラインセンサ410にて受光する反射光の強度も異なる。したがって、膜92の厚さの分布にムラが存在している場合には、理想的には元画像にも画素の値のムラが生じることとなる。
また、出力受付部71では、各撮像素子411に対して、後述する処理にて利用される相対反射強度の最大値および最小値が取得される。ここで、一般的に、基板9上の膜92の外縁部では、膜92の厚さが外側に向かって漸次減少する傾斜部となっており、撮像の際におけるこの部分の強度分布の取得時に、通常、干渉光の最大強度および最小強度にそれぞれ対応する撮像素子411の出力の最大値および最小値が取得される。したがって、例えばある1つの撮像素子411からの出力に基づいて画素値が取得される元画像中の画素であって、X方向に対応する方向に1列に並ぶ複数の画素のうち画素値が最大値および最小値となるものが求められ、これらの値がそれぞれ255にて除算されることにより、この撮像素子411に対する相対反射強度の最大値および最小値が実質的に取得される。なお、各撮像素子411における相対反射強度の最大値および最小値は、当該撮像素子411の光照射部3に対する配置に依存するものであるため、感度情報と同様にムラ検査装置1の組み立て時に取得され、当該値が記憶部6にて記憶されて検査時に用いられてもよい。
続いて、フィルタ処理部72により元画像が圧縮されて第1画像が生成される。ここで、元画像において座標(X,Y)に位置する画素の画素値をFXYと表すと、元画像をs画素×s画素の範囲を単位として圧縮して生成された第1画像において、座標(x,y)に位置する注目画素の画素値Axyは、数4により求められる。
Figure 0004799268
本実施の形態ではsが4(画素)であるため、数4の演算により第1画像のS/N比は元画像の4倍に向上する。第1画像(圧縮後の元画像)が生成されると、第1画像に対するローパスフィルタ処理が行われ、第1画像から高周波ノイズの影響が抑制されて平滑化された第2画像が生成される。ローパスフィルタ処理の演算範囲を決定するウィンドウは、1辺の長さが(2s+1)画素の正方形であり、第2画像において座標(x,y)に位置する注目画素の画素値Lxyは、注目画素近傍の各画素の第1画像における画素値A(数4参照)を用いて、数5により求められる。
Figure 0004799268
その後、第2画像に対してハイパスフィルタ処理が行われ、第2画像から後述のコントラスト強調処理の妨げとなる低周波の濃度変動が除去された第3画像が生成される。ここで、座標(x,y)に位置する注目画素の画素値Hxyは、注目画素近傍の各画素の第2画像における画素値L(数5参照)を用いて、数6にて求められる。
Figure 0004799268
数6は、ハイパスフィルタ処理の演算範囲を決定するウィンドウとして、注目画素を中心とする各辺の長さが(2s+1)画素の正方形のウィンドウが用いられる場合を示している。以上のように、フィルタ処理部72では元画像を圧縮した第1画像に対して、ローパスフィルタ処理を施した後に、ハイパスフィルタ処理を施すことにより、所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理が行われる(ステップS16)。
フィルタ処理部72における処理が完了すると、コントラスト強調部73により第3画像に対してコントラスト強調処理が行われて強調画像が生成される(ステップS17)。強調画像において座標(x,y)に位置する注目画素の画素値Exyは、第3画像における注目画素の画素値Hxy、コントラスト係数(ここでは、可視化対象(ターゲット)のコントラスト幅に関する係数)r、バンドパスフィルタ処理前の第1画像の注目画素の画素値Axyを255にて除算することにより正規化した後の値Cxy、出力受付部71にて取得される(または、記憶部6にて予め記憶される)とともに注目画素の画素値を導く撮像素子411の相対反射強度の最大値Rkmaxおよび最小値Rkmin、図4の感度情報61に基づいて取得される関数f(数3参照)、並びに、背景値bを用いて、数7にて求められる。
Figure 0004799268
本実施の形態では、コントラスト係数rは0.05とされ、背景値bは127とされる。また、第3画像は圧縮された画像であるため、実際には複数の撮像素子411が注目画像に対応することとなるが、数7の演算時にはいずれか1つの撮像素子411の相対反射強度の最大値Rkmaxおよび最小値Rkminが用いられる。なお、画素値Exyの量子化に際して、値が0よりも小さくなる場合には画素値Exyは0とされ、値が255よりも大きくなる場合には画素値Exyは255とされる。
数7では、元画像から導かれる第3画像の各画素に対するコントラスト係数rと、実質的には元画像である第1画像の対応する画素の画素値Axyから導かれる感度とが乗算されることにより、第3画像の各画素に対して、元画像取得時の感度が高いほど程度が小さいコントラスト強調が施される。すなわち、コントラスト強調部73では、感度に応じて第3画像の各画素に対するコントラスト強調の程度が変更されることにより、元画像における感度が膜厚に依存して変化する影響が強調画像において容易に補正される(低減される)こととなる。また、数7では、第3画像の各画素の画素値が、対応する撮像素子411に応じた相対反射強度の最大値および最小値を用いて補正されるため、複数の撮像素子411間における出力特性の相違の影響も同時に補正することが可能となる。
コントラスト強調処理が完了すると、図5に示す評価値算出部74により強調画像に対して所定の演算処理が行われ、基板9の全面に亘ってムラが点在する全体ムラ、基板9上の一部に部分的にムラが存在する部分ムラ、および、行方向または列方向に線状のムラが生じるスジムラの各種ムラについてムラの程度(いわゆる、ムラ強度)が定量化され、強調画像から導かれるムラの程度(振幅の度合い)を示す値である評価値が算出される(ステップS18)。
ところで、特定波長の光に対する膜92の反射率は、図1に示すように、膜厚に対して周期性をもって変動し、図1および図2を参照して説明したように、反射率の極大点近傍および極小点近傍では感度が非常に小さくなる。したがって、膜92の厚さが感度が微小となる膜厚の近傍である(すなわち、不感帯に含まれる)場合には、取得された元画像において画素の値がほとんど変動せず、ムラ(すなわち、膜厚の変動)の検出の精度が低下してしまう。
仮に、基板9上の膜92の厚さが不感帯において変動しているとすると、このような膜厚ムラをこの特定波長のみに基づいて高精度に検出することは難しい。そこで、ムラ検査装置1では、上述のように1つの光学フィルタ51を選択光学フィルタ51aとして、この選択光学フィルタ51aの透過波長を特定波長とした上記ステップS11〜S18の処理を行った後(ステップS19)、制御部8により波長切替機構5のフィルタ回転モータ53が駆動されてフィルタホイール52が回転し、他の光学フィルタ51が基板9から受光ユニット4に至る光路上に配置されて波長切替機構5における特定波長が変更される(ステップS20)。特定波長が変更されることにより、図2に示すように、膜厚の不感帯も移動する。
その後、移動機構21によりステージ2が検査開始位置に戻され、再びステージ2の移動が開始される(ステップS11)。ムラ検査装置1では、ステージ2が検査終了位置に到達するまで、光照射部3からの光の基板9における反射光のうち、1回目のムラ検出時とは異なる特定波長の光が撮像部41により受光され、基板9上の線状照射領域からの反射光の強度分布がステージ2の移動に同期して繰り返し取得されてムラ検出部7へと送られた後、ステージ2の移動が停止される(ステップS12〜S15)。
そして、変更後の特定波長の干渉光において取得された元画像を圧縮した第1画像に対して、所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理が行われる(ステップS16)。続いて、コントラスト強調部73にてコントラスト強調処理が行われて強調画像が生成され(ステップS17)、強調画像における膜厚ムラの評価値が算出される(ステップS18)。変更後の特定波長におけるステップS11〜S18の処理が終了すると(ステップS19)、1回目および2回目の処理とは異なるさらに他の光学フィルタ51が基板9から受光ユニット4に至る光路上に配置されて特定波長が変更され(ステップS20)、ステップS11〜S18の処理が繰り返される。
ムラ検査装置1では、5個の光学フィルタ51のそれぞれの透過波長を特定波長としてステップS11〜S18の処理が繰り返されると(ステップS19)、5個の光学フィルタ51を用いてそれぞれ取得された5個の元画像のうち、基板9上の膜92の所定の領域(表示装置における表示面に相当する領域)に対応する部分に含まれる画素の画素値の標準偏差が大きい2個の元画像が、コントラストが比較的高いものとして選択される。なお、コントラストが比較的高い元画像の選択は他の手法により行われてもよい。
続いて、これらの2つの元画像に対して取得された膜厚ムラの評価値のうち、大きい方の値が所定のしきい値と比較される。そして、当該値がしきい値よりも大きい場合には基板9上の膜92に許容範囲を超える膜厚ムラ(以下、「膜厚ムラ欠陥」という。)が存在するとされて膜厚ムラ欠陥が検出され、当該値がしきい値以下の場合には基板9上の膜92に許容範囲を超える膜厚ムラ(膜厚ムラ欠陥)が存在しないとされ(ステップS21)、ムラ検査装置1による膜厚ムラの検査処理が終了する。
なお、基板9と同じロットの他の基板(すなわち、膜の厚さが基板9と同等であると考えられる基板)に対して膜厚ムラの検査処理が継続される場合には、コントラストが比較的高いものとして選択された2つの画像に対応する2つの光学フィルタ51の透過波長のそれぞれのみを特定波長としてステップS11〜S18の処理が行われる(後述する第2の実施の形態において同様。)。この場合、基板9のX方向への往復移動の往路にて一方の光学フィルタ51の透過波長を特定波長として画像を取得しつつ評価値の算出が行われ(ステップS19)、基板9の復路にて他方の光学フィルタ51の透過波長を特定波長とした同様の処理が行われることとなる(ステップS20,S11〜S19)。そして、2つの波長において取得された評価値のうち大きい方の値がしきい値と比較され、膜厚ムラ欠陥の検出が行われる(ステップS21)。
図9は、各光学フィルタ51に対応する波長の干渉光における感度と膜厚との関係を示す図である。図9では、各膜厚において所定の基準により選択されることが好ましいとされる2つの波長を、各波長における感度と膜厚との関係を示す線上に横長の菱形を重ねることにより示している。2つの波長の選択の基準としては、例えば、可能な範囲で不感帯に属することがなく、かつ、2つの波長における感度の傾きが互いに反対となるもの等とされる。上述のように、ムラ検査装置1では元画像において膜92の所定の領域に対応する部分の画素値の標準偏差が大きくなる2つの波長が選択されて、これらの波長における膜厚ムラの評価値が膜厚ムラ欠陥の有無の判定対象とされるが、基板9の膜92のおよその厚さが既知である場合には、図9に示すように、各膜厚において選択されることが好ましいとされる2つの波長を予め決定しておき、膜92のおよその厚さに基づいて使用する2つの波長が特定されてこれらの波長のそれぞれのみを特定波長として上記処理が行われてもよい。
次に、テスト画像に対して上記ムラ検出部7と同様の処理を行った場合について述べる。まず、所定の行方向に伸びるスジ状のムラを有する基板上の膜を示すM行M列のムラ画像が準備される。ムラ画像では同じ行に属する画素の明るさは同一とされ、ムラ成分およびノイズ成分を含まない基板上の理想的な膜の一定の厚さ(背景膜厚とも呼ばれる。)をB、ムラの深さをa、ムラの波長をλ、ムラ画像の第1行から第M行までの行番号をy、ムラ画像の中央の行番号をyとして、650nmの波長の干渉光における数1の関数fを用いてムラを含むムラ画像を示す相対反射強度Gが数8にて求められる。実際には、ムラ画像は1周期分のムラのみを含むものとされる。
Figure 0004799268
そして、数8にて示されるムラ画像の各画素に、ノイズ成分の大きさの標準偏差をσとして0.0〜1.0の乱数rndを用いて数9にて表されるノイズ成分nが加算され、650nmの波長の干渉光におけるテスト画像として準備される。
Figure 0004799268
このように、テスト画像は、背景膜厚、ムラおよびノイズに単純化されており、様々な背景膜厚およびムラ深さを組み合わせた多数のテスト画像が準備される。実際には、テスト画像の大きさは1200×1200画素とされ、数8におけるムラの波長λは64とされ、数9におけるノイズ成分の大きさの標準偏差σは1.0とされる。
各テスト画像は8bitの元画像に変換され、その後、数4を用いてs画素×s画素の範囲を単位として圧縮処理が施され、第1画像が取得される。このとき、数4におけるsは4とされる。続いて、第1画像に対して数5を用いてローパスフィルタ処理が施されて第2画像が取得された後、第2画像に対して数6を用いたハイパスフィルタ処理を施すことにより、第3画像が取得される。そして、第3画像に対して数7を用いたコントラスト強調が施されることにより、強調画像が取得される。なお、数7において相対反射強度の最大値Rkmaxおよび最小値Rkminは任意の撮像素子411におけるものが利用され、コントラスト係数rは0.05とされる。
ここで、数10に示すように、各強調画像において全ての行のそれぞれに対して、画素値と背景値bとの差の絶対値の当該行に属する複数の画素における平均値を背景値bにて割った値が求められ、最大のものがスジ状の膜厚ムラに対する評価値である相対検出強度mとして算出される。ここで、背景値bは数7と同様に127とされ、heiおよびwidのそれぞれはM/4となる。
Figure 0004799268
上記処理は、ムラ深さを1、2、5、10、20、50、100nmに変更し、各ムラ深さに対して背景膜厚を様々な値とした複数のテスト画像のそれぞれに対して行われて相対検出強度が取得される。
図10は、複数のテスト画像から取得される相対検出強度の背景膜厚に対する変化を示す図である。また、図11は、図10に対する比較例として、上記コントラスト強調処理において、数7中のf(βxy)を1にて一定とした場合(すなわち、コントラスト強調の度合いを一定とした場合)にテスト画像から取得される相対検出強度の背景膜厚に対する変化を示す図である。なお、図10および図11(並びに、後述する図12)では、値が1以上となる相対検出強度を1として図示している。
コントラスト強調の度合いを一定とした場合には、図11に示すように、例えば背景膜厚1670nmでは1nmの深さのムラの相対検出強度が0.2として検出されるのに対して、背景膜厚1600nmの近傍では50nmの深さのムラであるにもかかわらず相対検出強度が0.2以下として検出されてしまう。これは、感度が膜厚に依存して変化することに起因しており、この場合、膜厚ムラを精度よく取得することが困難となる。これに対し、コントラスト強調の度合いを感度に応じて変更した場合には、図10に示すように、ムラ深さが50nmより小さいムラに対しては、不感帯を除き、相対検出強度の膜厚に対する変化がおよそ平坦化される(ほぼ一定となる)。
ムラ検査装置1では、既述のように5種類の波長の干渉光が利用されるため、各背景膜厚において好ましい波長の干渉光における元画像が選択されつつ、この元画像に対してコントラスト強調の度合いを感度に応じて変更する処理が行われることにより、図12に示すように、各ムラ深さにおいて、相対検出強度の膜厚に対する変化がさらに平坦化されることとなる。図12では、10nm以下のムラ深さでは相対検出強度がほぼ一定となるとともに相対検出強度がムラ深さにおよそ比例し、20および50nmのそれぞれのムラ深さでは、相対検出強度の最大値が最小値の2倍程度となって相対検出強度の変動の幅が小さくなっている。また、100nmのムラ深さではほとんどの背景膜厚において相対検出強度が飽和しており、安定して膜厚ムラが検出可能であるといえる。
図10ないし図12中の各ムラ深さにおける相対検出強度の背景膜厚に対する変化において、各ムラ深さにおける相対検出強度の平均値に対して相対検出強度が±20%の範囲内となる背景膜厚の範囲の全体(テスト画像が準備された背景膜厚の全範囲)に対する比率(以下、「安定検出範囲の比率」という。)を表1に示す。なお、既述のように図11は単一の波長において取得され、感度の変化の影響の補正が行われていない画像における相対検出強度を示し、図10は単一の波長において取得され、感度の変化の影響の補正後の画像における相対検出強度を示し、図12は複数の波長から膜厚に応じて選択された波長において取得されたものであって、感度の変化の影響の補正後の画像における相対検出強度を示し、表1では、図11における安定検出範囲の比率を表す項目名を「補正なしの場合」として示し、図10における安定検出範囲の比率を表す項目名を「補正ありの場合」として示し、図12における安定検出範囲の比率を表す項目名を「波長選択および補正ありの場合」として示している。
Figure 0004799268
表1に示すように、膜厚に依存して変化する感度の影響を補正することにより、相対検出強度が大きくばらついてしまう膜厚範囲が大幅に減少する(すなわち、安定検出範囲の比率が増大する)ことが判る。また、感度の変化の影響を補正しつつ複数の波長から膜厚に応じて波長を選択する場合には、ムラ深さ1、2、5、10、20、50、100nmの全ての場合において、安定検出範囲の比率が約90%となり、より広い膜厚範囲において高精度な膜厚ムラの検出が可能となることが判る。
以上に説明したように、ムラ検査装置1では撮像部41における元画像の取得時に感度が膜厚に依存して変化する影響を感度情報61および元画像の各画素の画素値を参照することにより容易に補正しつつ、元画像から導かれる画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いが膜厚ムラとして検出される。これにより、基板9上に形成された膜92の膜厚ムラを精度よく検査することが可能となる。また、ムラ検出部7では、元画像から導かれる第3画像の各画素に対して、対応する撮像素子411に応じた個別の感度の変化の影響の補正が行われることにより、複数の撮像素子411間における出力特性の相違の影響も同時に補正することが実現される。
また、ムラ検査装置1では、2、3または4個の光学フィルタ51のみが用いられ、図8のステップS19,S20において、特定波長が互いに異なる2、3または4種類の波長の間で切り替えられつつ、ステップS11〜S18が繰り返されてもよい(後述する第2の実施の形態において同様。)。これにより、ムラ検査装置1では、5個の光学フィルタ51を用いて基板9のX方向への移動を5回繰り返す上記処理例よりも高速にムラ検査処理を行いつつ、膜の厚さの広い範囲において膜厚ムラを精度よく検査することが実現される。
図13は、第2の実施の形態に係るムラ検査装置1aの構成を示す図である。図13のムラ検査装置1aは図5のムラ検査装置1に、例えば白色干渉式の膜厚測定部11を追加したものである。膜厚測定部11は、測定部移動機構12により基板9の主面に沿う図13中のY方向に移動可能とされる。他の構成は図5のムラ検査装置1と同様であり、同符号を付している。
図14は、ムラ検査装置1aが基板9上の膜92の膜厚ムラを検査する処理の流れの一部を示す図であり、図8中のステップS10とステップS11との間に行われる処理を示している。ムラ検査装置1aが、基板9上の膜92の膜厚ムラを検査する際には、事前準備として感度と膜厚との関係を示す感度情報61aが準備されて記憶部6に記憶される(図8:ステップS10)。ここで、本実施の形態における感度情報61aは、図2に示すように、複数の光学フィルタ51のそれぞれにおける透過波長の干渉光の感度と膜厚との関係を示すものである(ただし、図2では3種類の透過波長のみの感度と膜厚との関係を示している。)。
続いて、移動機構21および測定部移動機構12を制御しつつ、膜厚測定部11の測定位置が基板9上の膜92の所定の位置に合わせられ、当該位置における膜92の厚さが取得される(ステップS31)。実際には、基板9上の膜92においておよそ一様に配置された複数の位置(例えば、25点)での膜92の厚さが測定され、膜92の厚さの分布が取得される。
その後、移動機構21によりステージ2が検査開始位置に戻され、ステージ2の移動が開始される(図8:ステップS11)。ムラ検査装置1aでは、ステージ2の移動に同期して、特定波長の光が撮像部41により受光されつつ基板9上の線状照射領域からの反射光の強度分布が繰り返し取得され、ステージ2が検査終了位置に到達すると、ステージ2の移動が停止される(ステップS12〜S15)。
そして、ムラ検出部7において元画像が圧縮された後、圧縮後の元画像である第1画像に対して、所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理が行われて第3画像が取得され(ステップS16)、その後、コントラスト強調処理が行われて強調画像が生成される(ステップS17)。このとき、膜厚測定部11にて取得される膜92の厚さの分布から注目画素に対応する位置での膜92の厚さが導かれ、この厚さから感度と膜厚との関係を示す感度情報61aを参照することにより得られる感度が、強調画像中の注目画素に対する数7の演算においてf(βxy)に替えて利用される。そして、強調画像における膜厚ムラの評価値が算出される(ステップS18)。
ムラ検査装置1aでは、5個の光学フィルタ51のそれぞれの透過波長を特定波長としてステップS11〜S18の処理が繰り返されると(ステップS19,S20)、5個の光学フィルタ51を用いてそれぞれ取得された5個の元画像において、コントラストが比較的高い2個の元画像が選択され、これらの2つの元画像に対して取得された膜厚ムラの評価値のうち、大きい方の値が所定のしきい値と比較される。そして、当該値がしきい値よりも大きい場合には基板9上の膜92に許容範囲を超える膜厚ムラが存在するとされて膜厚ムラ欠陥が検出され、当該値がしきい値以下の場合には基板9上の膜92に許容範囲を超える膜厚ムラが存在しないとされ(ステップS21)、ムラ検査装置1aによる膜厚ムラの検査処理が終了する。なお、図9に示すように、各膜厚において選択されることが好ましいとされる2つの波長が予め決定されている場合には、取得された膜92の厚さに基づいて使用する2つの波長が特定されてこれらの波長のそれぞれのみを特定波長として上記処理が行われてよい。
以上に説明したように、図13のムラ検査装置1aでは、撮像部41における元画像の取得時に感度が膜厚に依存して変化する影響を膜92の厚さおよび感度情報61aを参照することにより容易に補正しつつ、元画像から導かれる画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いが膜厚ムラとして検出される。これにより、基板9上に形成された膜92の膜厚ムラを精度よく検査することが可能となる。なお、ムラ検査装置1aにおいても、各撮像素子411毎に感度と膜厚との関係を示すテーブルを準備する等して、ムラ検出部7において、元画像から導かれる第3画像の各画素に対して、対応する撮像素子411に応じた個別の感度の変化の影響の補正が行われてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記実施の形態、様々な変形が可能である。
上記第1および第2の実施の形態では、干渉光の強度を一般化して捉えるため、入射光の強度が1である場合の干渉光の強度である相対反射強度を用いて説明を行ったが、特定波長の相対反射強度と特定波長の干渉光の強度とは実質的には同義であることから、感度を膜厚の変動に対する特定波長の干渉光の強度変動の割合として捉えることができる。この場合、上記第1の実施の形態における感度情報61は、感度と特定波長の干渉光の強度との関係を示すものとなる。
例えば、撮像部41にて取得される元画像の各画素に対して画素値から(または、膜92の対応する位置における厚さから)感度情報を参照して対応する感度が求められ、この感度に応じた係数を当該画素値に乗じることにより、感度の変化の影響が低減された画像が取得されてもよい。その際、元画像の各画素に対して対応する撮像素子411に応じた個別の感度の変化の影響の補正が行われる。そして、この画像にバンドパスフィルタのみを作用させることにより、所定の空間周波数帯域の振幅の度合いを示す画像が膜厚ムラの検出結果として出力される。この場合、ムラ検出部では、感度の変化の影響の補正がコントラスト強調処理から独立した処理として行われ、元画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いを示す画像にて膜厚ムラが検出される。以上のように、感度が膜厚に依存して変化する影響を補正しつつ、元画像または元画像から導かれる画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いが膜厚ムラとして検出されるのであれば、ムラ検出部では様々な処理が行われてもよく、膜厚ムラの検出結果も評価値以外に当該膜厚ムラを示す画像とされてよい。
上記第1の実施の形態において、感度と相対反射強度との関係を示す感度情報61は、必ずしも演算にて求められる必要はなく、例えば、様々な膜厚の基板を準備し、相対反射強度と膜厚との関係を実際の測定により求めることにより、感度と相対反射強度との関係が導かれてもよい。さらに、図4に示す感度と相対反射強度との関係に近似した形状となる関数を感度情報として取得して、元画像における感度の変化の影響がこの関数に基づいて補正されてもよい。この場合においても、膜厚に依存して変化する感度の影響をある程度補正することが可能である。
上記第1および第2の実施の形態では、コントラスト強調部73におけるコントラスト強調の程度を変更することにより、撮像部41にて取得される元画像から導かれる画像に対して感度の変化の影響の補正が効率よく行われるが、既述のように、感度の変化の影響の補正がコントラスト強調処理から独立した処理として行われる場合には、画像のコントラストを強調する処理として、既述の特許文献2の手法を部分的に用いることも可能である。この手法では、元画像に対して、メディアンフィルタにより平滑化処理を行って平滑化画像が求められ、元画像の各画素の画素値を平滑化画像の対応する画素値により除算することにより検出すべきムラが強調された強調画像が取得される。
ムラ検査装置1,1aでは、波長切替機構5が受光ユニット4の基板9側にて光学フィルタ51を切り替えることにより特定波長が互いに異なる複数の波長の間で切り替えられるが、例えば、光照射部3にそれぞれが互いに異なる単一波長の光を出射する複数の光源が設けられ、制御部8の制御により能動化される光源が切り替えられることにより、撮像部41にて受光される干渉光の波長である特定波長が互いに異なる複数の波長の間で切り替えられてもよい。
光出射部では、石英ロッド32に代えて複数の光ファイバが直線状に配列されたファイバアレイが設けられ、ハロゲンランプ31からの光がファイバアレイを通過することにより線状光に変換されてもよい。また、ハロゲンランプ31および石英ロッド32に代えて、直線状に配列された複数の発光ダイオードが線状光を出射する光源として設けられてもよい。また、撮像部41において、基板9の撮像時間を短縮する必要がある場合等には、ラインセンサ410に代えて2次元CCDセンサが設けられてもよい。
基板9を保持する保持部は、基板9の下面に当接して基板9を支持するステージ2以外に、例えば基板9の外縁部を把持することにより基板9を保持するもの等であってもよい。
上記実施の形態に係るムラ検査装置は、レジスト膜以外の他の膜、例えば、基板9上に形成された絶縁膜や導電膜の膜厚ムラの検出に利用されてもよい。また、ムラ検査装置は、半導体基板等の他の基板上に形成された膜の膜厚ムラの検査に利用されてよい。
膜の反射率の膜厚に対する変化を示す図である。 感度の膜厚に対する変化を示す図である。 感度と相対反射強度との関係を説明するための図である。 感度と相対反射強度との関係を示す図である。 第1の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す図である。 波長切替機構を示す図である。 撮像部の受光面を示す図である。 基板上の膜の膜厚ムラを検査する処理の流れを示す図である。 複数の波長の干渉光における感度と膜厚との関係を示す図である。 相対検出強度の背景膜厚に対する変化を示す図である。 相対検出強度の背景膜厚に対する変化を示す図である。 相対検出強度の背景膜厚に対する変化を示す図である。 第2の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す図である。 基板上の膜の膜厚ムラを検査する処理の流れの一部を示す図である。
符号の説明
1,1a ムラ検査装置
2 ステージ
3 光照射部
5 波長切替機構
6 記憶部
7 ムラ検出部
9 基板
11 膜厚測定部
41 撮像部
61,61a 感度情報
72 フィルタ処理部
73 コントラスト強調部
91 主面
92 膜
411 撮像素子
S10,S12〜S14,S16〜S21,S31 ステップ

Claims (13)

  1. 基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査装置であって、
    主面上に光透過性の膜が形成された基板を保持する保持部と、
    前記膜に所定の入射角にて光を照射する光照射部と、
    前記光照射部からの光のうち前記膜にて反射された特定波長の干渉光を受光して前記膜の元画像を取得する撮像部と、
    膜厚の変動に対する前記特定波長の干渉光の強度変動の割合である感度が前記膜厚に依存して変化する影響を補正しつつ、前記元画像または前記元画像から導かれる画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いを膜厚ムラとして検出するムラ検出部と、
    を備え
    前記ムラ検出部が、
    前記元画像に、前記所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理を行うフィルタ処理部と、
    前記フィルタ処理部により処理された後の前記元画像のコントラストを強調するコントラスト強調部と、
    を備え、
    前記感度の変化の影響に対する補正が、前記コントラスト強調部におけるコントラスト強調の程度を変更することにより行われることを特徴とするムラ検査装置。
  2. 請求項1に記載のムラ検査装置であって、
    前記感度と前記特定波長の干渉光の強度との関係を示す感度情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記ムラ検出部が、前記元画像の各画素の値および前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラを検出することを特徴とするムラ検査装置。
  3. 請求項1に記載のムラ検査装置であって、
    前記感度と前記膜厚との関係を示す感度情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記ムラ検出部が、前記主面上の前記膜の厚さおよび前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラを検出することを特徴とするムラ検査装置。
  4. 請求項3に記載のムラ検査装置であって、
    前記主面上の前記膜の厚さを取得する膜厚測定部をさらに備えることを特徴とするムラ検査装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記撮像部が、複数の撮像素子を有し、
    前記ムラ検出部が、前記元画像または前記元画像から導かれる画像の各画素に対して、対応する撮像素子に応じた個別の前記感度の変化の影響の補正を行うことを特徴とするムラ検査装置。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記特定波長を互いに異なる複数の波長の間で切り替える切替手段をさらに備えることを特徴とするムラ検査装置。
  7. 基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査方法であって、
    基板の主面上に形成された光透過性の膜に光照射部から所定の入射角にて光を照射する光照射工程と、
    前記光照射部からの光のうち前記膜にて反射された特定波長の干渉光を撮像部にて受光して前記膜の元画像を取得する撮像工程と、
    膜厚の変動に対する前記特定波長の干渉光の強度変動の割合である感度が前記膜厚に依存して変化する影響を補正しつつ、前記元画像または前記元画像から導かれる画像における所定の空間周波数帯域の振幅の度合いを膜厚ムラとして検出するムラ検出工程と、
    を備え
    前記ムラ検出工程が、
    前記元画像に、前記所定の空間周波数帯域のバンドパスフィルタ処理を行う工程と、
    前記バンドパスフィルタ処理後の前記元画像のコントラストを強調する工程と、
    を備え、
    前記感度の変化の影響に対する補正が、前記コントラストを強調する工程におけるコントラスト強調の程度を変更することにより行われることを特徴とするムラ検査方法。
  8. 請求項に記載のムラ検査方法であって、
    前記ムラ検出工程の前に、前記感度と前記特定波長の干渉光の強度との関係を示す感度情報を準備する準備工程をさらに備え、
    前記ムラ検出工程において、前記元画像の各画素の値および前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラが検出されることを特徴とするムラ検査方法。
  9. 請求項に記載のムラ検査方法であって、
    前記準備工程において、前記膜厚と前記特定波長の干渉光の強度との第1の関係、および、前記膜厚と前記感度との第2の関係が求められ、前記第1の関係および前記第2の関係から前記感度情報が取得されることを特徴とするムラ検査方法。
  10. 請求項に記載のムラ検査方法であって、
    前記ムラ検出工程の前に、前記感度と前記膜厚との関係を示す感度情報を準備する準備工程をさらに備え、
    前記ムラ検出工程において、前記主面上の前記膜の厚さおよび前記感度情報を参照して前記感度の変化の影響を補正しつつ膜厚ムラが検出されることを特徴とするムラ検査方法。
  11. 請求項1に記載のムラ検査方法であって、
    前記ムラ検出工程の前に、前記主面上の前記膜の厚さを取得する膜厚測定工程をさらに備えることを特徴とするムラ検査方法。
  12. 請求項ないし1のいずれかに記載のムラ検査方法であって、
    前記撮像部が、複数の撮像素子を有し、
    前記ムラ検出工程において、前記元画像または前記元画像から導かれる画像の各画素に対して、対応する撮像素子に応じた個別の前記感度の変化の影響の補正が行われることを特徴とするムラ検査方法。
  13. 請求項ないし1のいずれかに記載のムラ検査方法であって、
    前記特定波長を互いに異なる2、3または4種類の波長の間で切り替えつつ、前記光照射工程から前記ムラ検出工程までを順次繰り返す繰返工程をさらに備えることを特徴とするムラ検査方法。
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