JP4883762B2 - ムラ検査装置およびムラ検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物上に形成された膜の膜厚ムラを検査する技術に関する。
従来より、表示装置用のガラス基板や半導体基板等(以下、単に「基板」という。)の主面上に形成されたレジスト膜等の薄膜を検査する場合、光源からの光を薄膜に照射し、薄膜からの反射光や透過光における光干渉を利用して膜厚のムラが検査される。
このような膜厚ムラの検査において、ナトリウムランプ等の単色光源を用いた場合、薄膜の厚さや屈折率によっては十分な感度を得られない(すなわち、光干渉による干渉縞が明確に表れない)ことがある。そこで、目視による検査では、基板を傾けることにより光の入射角を変更して確実にムラ検出を行うことが行われている。また、基板に対して複数の波長の光を同時に照射することも行われているが、各波長に対応した干渉縞が同時に表れるため、全体として感度が低下してしまう可能性がある。
特許文献1では、被検体表面上の欠陥検査を行う表面欠陥検査装置において、被検体からの反射光の波長帯を制限する複数の狭帯域フィルタのうちの1つを、被検体表面上の薄膜の特性(材質、屈折率、膜厚、反射率等)に合わせて光路上に挿入することにより、適切な波長帯にて検査を行う技術が開示されている。また、被検体に光を照射する照明部の角度(すなわち、被検体に対する照明光の入射角)を薄膜の特性に合わせて変更する技術も開示されている。
また、特許文献2では、カラーブラウン管用のシャドウマスクの光透過率のムラ検査において、シャドウマスクの一方の主面側から光を照射して他方の主面側から撮像した画像の階調データに対して、メディアンフィルタにより平滑化処理を行って平滑化データを求め、階調データを平滑化データにより除算して算出した規格化データに基づいて検出すべきムラが強調されたシャドウマスクの画像を表示することにより、目視検査の簡略化、および、検査精度の向上を図る技術が開示されている。
特開2002−267416号公報 特許第3335503号公報
ところで、特許文献1の表面欠陥検査装置では、膜厚ムラを精度良く検出するために、狭帯域フィルタを切り替えて被検体を複数回撮像する必要がある。しかしながら、複数の狭帯域フィルタでは、透過波長帯以外の光学的特性(例えば、空間的均一性や厚さの均一性)も僅かながら互いに異なっているため、狭帯域フィルタを切り替えた場合、ラインセンサカメラにより取得される画像のシェーディング特性が僅かに異なってしまう。また、ラインセンサカメラの複数の受光素子の感度にも僅かなばらつきがあり、さらには、狭帯域フィルタを切り替えることによりラインセンサカメラに入射する光の波長帯が変更されると受光素子の感度のばらつきの程度も変わってしまう。
膜厚ムラを検査する装置では、通常、撮像された基板の画像に対して各画素の値(輝度値)の変動を強調する画像処理(例えば、特許文献2に開示されている画像処理)が行われるため、膜厚ムラに起因する各画素の値の変動のみならず、受光素子の感度のばらつきによる画素の値の変動までもが強調されてしまい、検出すべきムラのS/N比(信号/雑音比)が低下してムラの検出精度が低下してしまう。また、基板の撮像にラインセンサが利用されている場合には、受光素子の感度のばらつきによる画素の値の変動が、撮像された画像においてラインセンサの移動方向に平行なスジとして表れてしまい、このようなスジと膜厚ムラの1つであるスジムラとを区別することは非常に困難である。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、膜厚ムラを精度良く検出することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査装置であって、主面上に光透過性の膜が形成されている基板を保持する保持部と、前記膜に向けて光を出射する光出射部と、前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の特定の波長帯の光を複数の受光素子にて受光して前記主面からの前記特定の波長帯の光の強度分布を出力するセンサと、前記特定の波長帯または前記光出射部から前記センサに至る光学系の状態に対応する光学条件を複数の光学条件の間で切り替える光学条件切替手段と、前記センサの各受光素子に対して前記複数の光学条件にそれぞれ関連づけられた複数の補正情報を記憶する補正情報記憶部と、前記複数の補正情報から前記光学条件切替手段にて選択された光学条件に関連づけられた前記各受光素子の補正情報を選択、前記センサからの出力に基づいて生成された前記基板の上面の2次元画像である元画像の各画素の値前記補正情報に基づいて補正することにより補正済画像を生成する出力補正部と、前記補正済画像に対して前記膜の膜厚変動に起因する画素の値の差を強調する処理を行って強調画像を生成する強調処理部と、前記強調画像に基づいて前記膜の膜厚ムラを検出するムラ検出部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査装置であって、前記光出射部が複数の波長帯の光を含む光を出射し、前記光学条件切替手段が、前記複数の波長帯の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタと、前記複数の光学フィルタのうち前記光出射部から前記センサに至る光路上に配置される一の光学フィルタを他の光学フィルタに切り替えることにより前記特定の波長帯を変更する光学フィルタ切替機構とを備え、前記複数の光学条件が、前記複数の波長帯のそれぞれを前記特定の波長帯とする光学条件を含む。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査装置であって、前記光学条件切替手段が、偏光子と、前記偏光子を前記光出射部から前記センサに至る光路上の位置と前記光路から離れた位置との間で移動する偏光子移動機構とを備え、前記複数の光学条件が、前記偏光子が前記光路上に配置されている状態に対応する光学条件、および、前記偏光子が前記光路上から退避している状態に対応する光学条件を含む。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のムラ検査装置であって、前記光出射部が、複数の光源要素から互いに異なる複数の波長帯の光を個別に出射可能であり、前記光学条件切替手段が、前記光出射部を制御して出射される光の波長帯を切り替えることにより前記特定の波長帯を変更し、前記複数の光学条件が、前記複数の波長帯のそれぞれを前記特定の波長帯とする光学条件を含む。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記複数の補正情報のそれぞれが、前記センサの前記各受光素子からの出力値を変換する2次以上の関数である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記複数の補正情報のそれぞれが、前記センサの前記各受光素子からの出力値を変換するルックアップテーブルである。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記センサが、前記膜にて反射された後の前記特定の波長帯の光を受光する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のムラ検査装置であって、前記基板の前記主面に沿う所定の移動方向に前記保持部を前記光出射部および前記センサに対して相対的に移動する移動機構をさらに備え、前記光出射部が、光源と、前記光源からの光を前記移動方向に垂直な線状光に変換して前記主面へと導く光学系とを備え、前記センサが、前記線状光の前記基板上における照射領域にて反射された前記特定の波長帯の光の強度分布を前記保持部の移動に同期して繰り返し取得するラインセンサである。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記複数の補正情報を取得する補正情報取得部をさらに備え、前記補正情報取得部が、膜厚ムラの影響を受けない環境下にて前記光出射部から光を出射し、露光量を変更しつつ前記特定の波長の光を前記センサにて受光して複数の出力を取得する工程と、前記複数の出力に基づいて、前記センサの前記各受光素子からの出力値を露光量に対応する値へと変換する補正情報を求める工程と、前記複数の光学条件のそれぞれにおいて、前記複数の出力を取得する工程と前記補正情報を求める工程とを繰り返す工程とを実行する。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のムラ検査装置であって、前記センサが、前記膜にて反射された後の前記特定の波長帯の光を受光し、前記膜厚ムラの影響を受けない環境において、前記保持部が基板に代えてミラーまたは拡散板を保持する。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のムラ検査装置であって、前記基板の前記主面に沿う所定の移動方向に前記保持部を前記光出射部および前記センサに対して相対的に移動する移動機構をさらに備え、前記光出射部が、光源と、前記光源からの光を前記移動方向に垂直な線状光に変換して前記主面へと導く光学系とを備え、前記センサが、前記線状光の前記基板上における照射領域にて反射された前記特定の波長帯の光の強度分布を前記保持部の移動に同期して繰り返し取得するラインセンサである。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のムラ検査装置であって、前記複数の出力を取得する工程において、一の露光量に対して前記ミラーまたは拡散板を移動しつつ複数の仮出力の取得が繰り返され、前記複数の仮出力から前記一の露光量に対応する最終の出力が求められる。
請求項13に記載の発明は、請求項9ないし12のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記補正情報を求める工程において、前記各受光素子からの前記複数の出力に対応する複数の出力値のうち所定の上限値と下限値との間の出力値のみが利用される。
請求項14に記載の発明は、請求項9ないし13のいずれかに記載のムラ検査装置であって、前記補正情報を求める工程において、前記複数の出力に基づいて前記露光量に対応する値と前記各受光素子からの出力値との関係を示す近似曲線が求められ、前記各受光素子からの前記複数の出力に対応する複数の出力値から前記近似曲線との残差が閾値よりも大きい出力値が除かれた上で前記補正情報が取得される。
請求項15に記載の発明は、基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査方法であって、ムラ検査に利用される光の波長帯または光学系の状態に対応する光学条件を複数の光学条件から選択する工程と、基板の主面に形成されている光透過性の膜に向けて光を出射する工程と、前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の特定の波長帯の光を複数の受光素子にて受光して前記主面からの前記特定の波長帯の光の強度分布をセンサから出力する工程と、前記センサの各受光素子に対して前記複数の光学条件にそれぞれ関連づけられた複数の補正情報から、選択された前記光学条件に関連づけられた前記各受光素子の補正情報を選択し、前記センサからの出力に基づいて生成された前記基板の上面の2次元画像である元画像の各画素の値を補正することにより補正済画像を生成する工程と、前記補正済画像に対して前記膜の膜厚変動に起因する画素の値の差を強調する処理を行って強調画像を生成する工程と、前記強調画像に基づいて前記膜の膜厚ムラを検出する工程とを備える。
本発明では、膜厚ムラを精度良く検出することができる。請求項10および11の発明では、容易に補正情報を取得することができる。請求項12ないし14の発明では、補正情報の精度を向上することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るムラ検査装置1の構成を示す正面図である。ムラ検査装置1は、液晶表示装置等の表示装置に用いられるガラス基板(以下、単に「基板」という。)9において、一方の主面91上に形成されたパターン形成用のレジスト膜(以下、単に「膜」という。)92の膜厚ムラを検査する装置である。基板9上の膜92は、基板9の上面91上にレジスト液を塗布することにより形成される。
図1に示すように、ムラ検査装置1は、膜92が形成された主面91(以下、「上面91」という。)を上側(図1中の(+Z)側)に向けて基板9を保持するステージ2、ステージ2に保持された基板9の上面91に向けて光を出射する光出射部3、光出射部3から出射されて基板9の上面91上の膜92にて反射された光を受光する受光部4、基板9と受光部4との間に配置されて受光部4が受光する光の波長帯を切り替える波長帯切替機構5、ステージ2を光出射部3、受光部4および波長帯切替機構5に対して相対的に移動する移動機構21、受光部4にて受光した光の強度分布(上面91の領域に対応する分布)に基づいて膜92の膜厚ムラを検査する検査部7、並びに、これらの構成を制御する制御部8を備える。
ステージ2の(+Z)側の表面は、好ましくは黒色艶消しとされる。移動機構21は、モータ211にボールねじ(図示省略)が接続された構成とされ、モータ211が回転することにより、ステージ2がガイド212に沿って基板9の上面91に沿う図1中のX方向に移動する。
光出射部3は、白色光(すなわち、可視領域の全ての波長帯の光を含む光)を出射する光源であるハロゲンランプ31、ステージ2の移動方向に垂直な図1中のY方向に伸びる円柱状の石英ロッド32、および、Y方向に伸びるシリンドリカルレンズ33を備える。光出射部3では、ハロゲンランプ31が石英ロッド32の(+Y)側の端部に取り付けられており、ハロゲンランプ31から石英ロッド32に入射した光は、Y方向に伸びる線状光(すなわち、光束断面がY方向に長い線状となる光)に変換されて石英ロッド32の側面から出射され、シリンドリカルレンズ33を介して基板9の上面91へと導かれる。換言すれば、石英ロッド32およびシリンドリカルレンズ33は、ハロゲンランプ31からの光をステージ2の移動方向に垂直な線状光に変換して基板9の上面91へと導く光学系となっている。
図1では、光出射部3から基板9に至る光路を一点鎖線にて示している(基板9から受光部4に至る光路についても同様)。光出射部3から出射された光の一部は、基板9の上面91上の膜92の(+Z)側の上面にて反射される。膜92は光出射部3からの光に対して光透過性を有しており、光出射部3からの光のうち膜92の上面にて反射しなかった光は、膜92を透過して基板9の上面91(すなわち、膜92の下面)にて反射される。ムラ検査装置1では、基板9における膜92の上面にて反射された光と基板9の上面91にて反射された光との干渉光(以下、単に「反射光」という。)が、波長帯切替機構5を経由して受光部4に入射する。
波長帯切替機構5は、互いに異なる複数の狭い波長帯の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタ(例えば、半値幅10nmの干渉フィルター)51、複数の光学フィルタ51を保持する円板状のフィルタホイール52、および、フィルタホイール52の中心に取り付けられてフィルタホイール52を回転するフィルタ回転モータ53を備える。フィルタホイール52は、その法線方向が基板9から受光部4に至る光路に平行になるように配置される。
図2は、波長帯切替機構5を基板9側からフィルタホイール52に垂直な方向に沿って見た図である。図2に示すように、フィルタホイール52には、6つの円形の開口521が周方向に等間隔に形成されており、そのうちの5つの開口521には互いに透過波長帯が異なる5種類の光学フィルタ51が取り付けられている。
図1に示す波長帯切替機構5では、制御部8に制御されるフィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52が回転し、5つの光学フィルタ51(図2参照)のうち、検査対象となる膜92の膜厚や屈折率等に応じていずれか1つの光学フィルタ51(以下、他の光学フィルタ51と区別するために、「選択光学フィルタ51a」という。)が選択され、基板9から受光部4に至る光路上に配置される。これにより、基板9からの反射光(すなわち、5つの光学フィルタ51に対応する5つの透過波長帯の光を含む白色光の反射光)のうち、光路上に配置された選択光学フィルタ51aに対応する特定の波長帯(以下、「選択波長帯」という。)の光のみが、選択光学フィルタ51aを透過して受光部4へと導かれる。
そして、フィルタ回転モータ53によりフィルタホイール52が回転すると、複数の光学フィルタ51のうち光出射部3から受光部4に至る光路上に配置された選択光学フィルタ51aが他の光学フィルタ51に切り替えられ、受光部4が受光する光の波長帯(すなわち、選択波長帯)が変更される。このように、フィルタ回転モータ53およびフィルタホイール52は光学フィルタ切替機構となっている。また、波長帯切替機構5は、選択光学フィルタ51aを複数の光学フィルタ51の間で切り替えることにより、膜厚ムラの検査に関連する光学的な条件である選択波長帯を、複数の光学フィルタ51の透過波長帯の間で切り替える光学条件切替機構といえる。
受光部4は、複数の受光素子であるCCD(Charge Coupled Device)がY方向に直線状に配列されたラインセンサ41、および、ラインセンサ41と波長帯切替機構5の選択光学フィルタ51aとの間に設けられて基板9からの反射光をラインセンサ41へと導くレンズ42を備える。ラインセンサ41は、光出射部3から出射されて基板9上における照射領域の膜92にて反射された線状光のうち、選択光学フィルタ51aを透過した選択波長帯の光を受光し、受光した光の強度分布(すなわち、各CCDからの出力値のY方向における分布)を取得する。
検査部7は、ラインセンサ41からの出力(すなわち、ラインセンサ41の各CCDからの出力値の集合)を受け付ける出力受付部71、および、出力受付部71にて受け付けられたラインセンサ41からの出力を補正する(すなわち、各CCDからの出力値をそれぞれ補正する)出力補正部72を備える。ムラ検査装置1では、基板9を移動しつつラインセンサ41により基板9からの反射光の強度分布が繰り返し取得され、検査部7により基板9の上面91の2次元画像が生成される。出力補正部72では、ラインセンサ41からの出力が補正されて補正済みの2次元画像が生成される。検査部7は、出力補正部72により生成された補正済みの2次元画像に対して膜厚の変動に起因する画素の値の差を強調する画像処理(すなわち、強調処理)を行う強調処理部73、および、強調処理された2次元画像の各画素の値から膜92の膜厚ムラを検出するムラ検出部74をさらに備える。
検査部7は、また、ラインセンサ41の各CCDに対して上記複数の光学条件(すなわち、波長帯切替機構5の複数の光学フィルタ51の透過波長帯)にそれぞれ関連づけられた複数の補正情報を取得する補正情報取得部75、および、補正情報取得部75により取得された複数の補正情報を記憶する補正情報記憶部76をさらに備える。補正情報記憶部76に記憶される複数の補正情報は、ラインセンサ41の各CCDに関して、CCDの感度のばらつき等の影響を含んだCCDからの出力値(以下、「入力画素値」という。)を、感度誤差がない理想的なCCDにおける実際の露光量に対応する画素の値(以下、「補正画素値」という。)へと変換する2次関数である。
出力補正部72では、補正情報記憶部76に予め記憶されている複数の補正情報から、波長帯切替機構5にて選択された光学条件(すなわち、選択波長帯)に関連づけられた各CCDの補正情報が選択され、当該補正情報に基づいてラインセンサ41からの出力が補正される。
次に、ムラ検査装置1による膜厚ムラの検査の流れについて説明する。図3および図4は、ムラ検査装置1による検査の流れを示す図である。ムラ検査装置1により基板9の上面91上の膜92の膜厚ムラが検査される際には、まず、図1中に実線にて示す検査開始位置に位置するステージ2上に基板9が保持された後、基板9およびステージ2の(+X)方向への移動が開始される(ステップS11)。続いて、光出射部3から出射されて基板9の上面91に対して入射角60°にて入射する線状光が、上面91上の直線状の照射領域(以下、「線状照射領域」という。)に照射され(ステップS12)、線状照射領域が基板9に対して相対的に移動する。
光出射部3からの光は基板9の上面91にて反射し、波長帯切替機構5の選択光学フィルタ51aを透過することにより特定の波長帯(例えば、中心波長が550nm、半値幅が10nm)の光のみが取り出された後、受光部4へと導かれる。受光部4では、基板9の上面91における反射後の選択波長帯の光がラインセンサ41により受光され(ステップS13)、基板9上の線状照射領域からの反射光の選択波長帯における強度分布が取得される(ステップS14)。ラインセンサ41の各CCDからの入力画素値は、検査部7へと送られて出力受付部71にて受け付けられる(ステップS15)。
ムラ検査装置1では、制御部8により、基板9およびステージ2が図1中に二点鎖線にて示す検査終了位置まで移動したか否かが基板9の移動中に繰り返し確認されており(ステップS16)、検査終了位置まで移動していない場合には、ステップS13に戻って反射光のうちの選択波長帯の光の受光、線状照射領域における選択波長帯の光の強度分布の取得および出力受付部71による入力画素値の受け付け(ステップS13〜S15)が繰り返される。ムラ検査装置1では、ステージ2が(+X)方向に移動している間、ステップS13〜S16の動作が繰り返されて基板9上の線状照射領域からの反射光の強度分布がステージ2の移動に同期して繰り返し取得されることにより、基板9の全体について上面91からの反射光の選択波長帯における強度分布が取得される。
そして、基板9およびステージ2が検査終了位置まで移動すると(ステップS16)、移動機構21による基板9およびステージ2の移動が停止され、照明光の照射も停止される(ステップS17)。検査部7の出力受付部71では、出力受付部71に蓄積されたラインセンサ41からの出力が時系列順に配列されて基板9の上面91全体の2次元画像(ラインセンサ41により取得された補正前の画像であり、以下、「元画像」という。)が生成される(ステップS21)。
元画像が生成されると、補正情報取得部75により取得されて補正情報記憶部76に予め記憶されているラインセンサ41の各CCDに関する複数の補正情報から、選択光学フィルタ51aの選択波長帯に関連づけられた補正情報が出力補正部72により選択される。そして、出力補正部72により、選択された補正情報に基づいて元画像の各画素に対する補正が行われ(すなわち、ラインセンサ41からの出力が補正され)、元画像から、ハロゲンランプ31、選択光学フィルタ51aおよびレンズ42のシェーディング特性による影響、並びに、ラインセンサ41の各CCDのばらつきの影響(例えば、総階調数8bitの画素において1%以下、すなわち、1〜2階調の誤差)が除去された補正済画像が生成される(ステップS22)。なお、補正情報取得部75による補正情報の取得については後述する。
続いて、元画像および補正済画像がディスプレイ等の表示装置に表示された後、強調処理部73により、膜厚変動に起因する画素の値の差を強調する画像処理(例えば、補正済画像に対してメディアンフィルタにより平滑化処理を行って平滑化画像を求め、補正済画像の各画素の値を平滑化画像の対応する画素の値で除算することにより、膜厚変動によるものよりも大きく広範囲に亘る画素の値の変動を除去する等の処理)が補正済画像に対して行われて強調画像が生成される(ステップS23)。強調画像は、必要に応じてディスプレイ等に表示され、さらに、検査部7のムラ検出部74により、強調画像に基づいて膜厚ムラの検出が行われる(ステップS24)。
図5は、基板9の上面91上に形成された膜92の膜厚と反射率との関係を示す図である。図5中の線101は、波長550nmの光に対する反射率を示しており、波長が変更されると膜厚と反射率との関係も変化する。
図5に示すように、膜92の膜厚が異なると膜92の反射率も異なるため、ラインセンサ41にて受光する反射光の強度も異なる。したがって、膜92の膜厚分布にムラが存在している場合には、検査部7により生成された基板9の上面91の2次元画像(元画像、補正画像および強調画像)にも画素の値のムラが生じる。ムラ検査装置1では、検査部7のムラ検出部74により、上面91の強調画像における各画素の画素の値のばらつきの程度が検査され、予め設定されているムラ閾値よりもばらつきの程度が大きい領域が存在する場合、上面91上の対応する領域が許容範囲を超える膜厚ムラが存在する領域として検出される。
ところで、膜92の反射率は、図5に示すように、膜厚の変動に対して周期性をもって変動する。図6は、膜92の膜厚が1nmだけ変動した場合の反射率の変動を示す図である。図5および図6に示すように、反射率の極大点近傍および極小点近傍では、膜厚の変動に対する反射率の変動が非常に小さくなる。このため、膜厚の変動が僅かである場合には、検査部7により生成された2次元画像において画素の値がほとんど変動せず、ムラ検出部74によるムラ(すなわち、膜厚の変動)の検出の精度が低下してしまう。以下、膜厚の変動に対する反射率の変動の割合が非常に小さい膜厚の領域を、「低感度領域」という。
仮に、基板9上の膜92の膜厚が線101の低感度領域において変動しているとすると、このような膜厚ムラを線101のみに基づいて高精度に検出することは難しい。そこで、ムラ検査装置1では、上述のように1つの光学フィルタ51を選択光学フィルタ51aとして1回目の膜厚ムラの検出を行った後(ステップS25)、制御部8により波長帯切替機構5のフィルタ回転モータ53が駆動されてフィルタホイール52が回転し、他の光学フィルタ51が基板9から受光部4に至る光路上に配置されて波長帯切替機構5における選択波長帯が変更される(ステップS251)。選択波長帯が変更されることにより、膜厚の低感度領域も移動する。
その後、移動機構21によりステージ2が検査開始位置に戻され、再びステージ2の移動が開始される(ステップS11)。ムラ検査装置1では、ステージ2が検査終了位置に到達するまで、光出射部3からの光の基板9における反射光のうち、1回目のムラ検出時とは異なる選択波長帯の光が受光部4により受光され、基板9上の線状照射領域からの反射光の強度分布がステージ2の移動に同期して繰り返し取得されて検査部7へと送られた後、ステージ2の移動が停止される(ステップS12〜S17)。
そして、検査部7の出力受付部71により、基板9の上面91の元画像が生成され(ステップS21)、出力補正部72により、補正情報記憶部76に予め記憶されている補正情報に基づいて元画像が補正されて補正画像が生成される(ステップS22)。続いて、強調処理部73により、補正画像に強調処理が行われて強調画像が生成され(ステップS23)、ムラ検出部74により、強調画像における画素の値のばらつきの程度から膜厚ムラが検出される(ステップS24)。2回目の膜厚ムラの検出が終了すると(ステップS25)、1回目および2回目の検出結果に基づき、基板9の上面91上に形成された膜92の膜厚ムラが最終的に検出されてムラ検査装置1による膜厚ムラの検出が終了する。
ムラ検査装置1では、波長帯切替機構5の複数の光学フィルタ51により互いに異なる複数の波長帯の間で選択波長帯を切り替えることにより、1回目のムラ検出と2回目のムラ検出とで膜厚の低感度領域を異ならせている。これにより、膜92の膜厚の変動幅の一部(または全部)が、例えば1回目のムラ検出時の低感度領域に含まれている場合であっても、2回目のムラ検出時には低感度領域が異なっているため、1回目のムラ検出時に低感度領域に含まれていた部分についても、膜厚ムラを精度良く検出することができる。
次に、ムラ検査装置1の補正情報取得部75による補正情報の取得について説明する。ムラ検査装置1では、図7に示すように、基板9に代えてステージ2上に保持されたミラー90に光出射部3から光が照射され、ミラー90からの反射光を受光したラインセンサ41からの出力に基づいて補正情報が取得される。図8および図9は、補正情報取得部75による補正情報の取得の流れを示す図である。補正情報が取得される際には、まず、膜92が形成された基板9に代えて均一な反射率を有するミラー90がステージ2上に保持され(ステップS31)、膜厚ムラの検査時と同様に、ミラー90およびステージ2の(+X)方向への移動が開始される(ステップS32)(図8および図9中に記載した「拡散板」については後述する。)。
続いて、ステージ2上にミラー90が保持されるた状態で、すなわち、膜92の膜厚ムラの影響を受けない環境下にて、光出射部3から線状光が出射され、ミラー90の主面901上の線状照射領域に照射される(ステップS33)。光出射部3からの光はミラー90にて反射し、波長帯切替機構5の選択光学フィルタ51aを透過した後、受光部4へと導かれる。受光部4では、選択波長帯の光がラインセンサ41により受光され(ステップS34)、ミラー90上の線状照射領域からの反射光の強度分布が取得される(ステップS35)。このとき、ラインセンサ41による線状照射領域の撮像時間、すなわち、線状照射領域からの反射光のラインセンサ41における露光時間は1msecとされる。ラインセンサ41からの出力(以下、後述の「平均出力」と区別するために「仮出力」という。)は、検査部7へと送られて出力受付部71にて受け付けられる(ステップS36)。
ムラ検査装置1では、制御部8により、ラインセンサ41による撮像回数(すなわち、反射光の強度分布の取得回数)が所定の撮像回数(以下、「設定回数」という。)に達したか否かが判断され(ステップS37)、撮像回数が設定回数に等しくなるまで、ステップS34に戻ってミラー90上の線状照射領域からの反射光の強度分布がステージ2の移動に同期して繰り返し取得され、ラインセンサ41からの仮出力が出力受付部71にて受け付けられる(ステップS34〜S37)。
このように、ムラ検査装置1では、ラインセンサ41における露光時間が1msecという条件下にて、換言すれば、露光時間1msecの場合のラインセンサ41における露光量に対して、ミラー90を移動しつつラインセンサ41からの仮出力の取得が設定回数だけ繰り返され、設定回数に等しい個数の仮出力が出力受付部71にて受け付けられて図10に示すように補正情報取得に利用される矩形状の第1画像111が生成される(ステップS38)。第1画像111のY方向の画素数はラインセンサ41のCCDの個数と等しく、X方向の画素数は設定回数に等しい(後述の第2画像112〜第10画像120についても同様)。
第1画像111が生成されると、図7に示す制御部8により、所定の個数(本実施の形態では、10個)の補正情報取得用の画像が生成されたか否かが判断される(ステップS41)。次の画像の取得が必要な場合には、ラインセンサ41の露光時間が変更され(ステップS411)、ステップS34に戻り、ミラー90を移動しつつラインセンサ41からの仮出力の取得が設定回数だけ繰り返されて図10に示す第2画像112が生成される(ステップS34〜S38)。
ムラ検査装置1では、ラインセンサ41の露光時間が1msecから10msecまで1msec毎に変更される(ステップS41,S411)。そして、このようにラインセンサ41における露光量を変更しつつ補正情報取得用の画像の生成が10回繰り返され、各露光時間における露光量に対応する第1画像111〜第10画像120が順次生成される(ステップS34〜S41)。ムラ検査装置1では、ミラー90を低速(例えば、2〜3mm/sec)にて移動させつつミラー90からの反射光が受光されて第1画像111〜第10画像120が生成されるため、万一ミラーに傷や汚れ、ムラや異物の付着があった場合であっても、このような傷等による反射光の不具合等の影響を抑制することができる。第1画像111〜第10画像120の生成が終了すると、ミラー90およびステージ2の移動、並びに、照明光の照射が停止される(ステップS42)。
続いて、検査部7の補正情報取得部75により、第1画像111〜第10画像120のそれぞれにおいて、ラインセンサ41の各CCDに対応する複数(すなわち、設定回数に等しい個数)の出力値(すなわち、画素の値)が平均されて平均出力値が求められる。換言すれば、補正情報取得部75により、露光時間1msec〜10msecにおける露光量のそれぞれに対して、ラインセンサ41からの仮出力から各露光量に対応する最終の平均出力(すなわち、各CCDからの平均出力値の集合)が求められる(ステップS43)。
露光時間1msec〜10msecにおける露光量に対応する10個の平均出力が取得されると、ラインセンサ41の各CCDについて、露光量と平均出力値との関係が求められる。図11は、1つのCCDに注目して、露光量とCCDからの平均出力値との関係を示す図である。図11中の複数の点131は、各露光量における平均出力値を示す。線132は、露光量と平均出力値との関係を示す2次の近似曲線であり、以下、「近似曲線132」という。
近似曲線132を求める際には、図11中に線133にて示す上限値(露光量の変化に対する平均出力値の変化の割合が急激に小さくなる境界値であり、例えば、総階調数8bitにおける240)と線134にて示す下限値(例えば、平均出力値に含まれるノイズの割合が大きくなる境界値であり、総階調数8bitにおける10)との間の平均出力値のみが利用される。補正情報取得部75(図7参照)では、上限値と下限値との間の平均出力値に対して最小自乗法による近似が行われ、近似曲線132が求められる。そして、補正情報取得部75により、近似曲線132の横軸である露光量のスケールが適宜変換されて補正画素値とされることにより近似曲線132が規格化され、図12に示すように、補正画素値と各CCDからの平均出力値との関係を示す規格化曲線135が求められる(ステップS44)。このとき、規格化曲線135の傾きが約45°となるように規格化が行われるため、規格化曲線135では、補正画素値の最大値および最小値が、平均出力値の最大値および最小値(図11中の上限値133および下限値134)にほぼ等しくされる。
規格化曲線135が求められると、規格化曲線135を求める際に利用された複数の点136(すなわち、近似曲線132を求める際に利用された図11中の上限値133および下限値134の間の点131に対応する。)について、各点136と規格化曲線135との残差が求められる。そして、残差が所定の残差閾値(例えば、総階調数8bitにおける5階調分)よりも大きい点136にて示す平均出力値がある場合には、当該平均出力値が除かれた上で、残りの平均出力値に対して再度最小自乗法による近似が行われる。これにより、ラインセンサ41の各CCDに関する補正情報が、i番目のCCDからの出力値である入力画素値をx(i)、CCDの露光量に対応する補正画素値をy(i)として数1に示すように求められ(ステップS45)、補正情報記憶部76に記憶される(ステップS46)。
Figure 0004883762
数1中の係数An(i,k)(k:0〜2)は、入力画素値と補正画素値との関係を示す係数である。数1により、CCDからの入力画素値を補正画素値に変換することができる。
上述の元画像を補正して補正画像を生成する工程(図4:ステップS22)では、上記補正情報を利用して、元画像の各画素の値をX(i,j)、補正画像の対応する画素の値をY(i,j)として数2または数3に示す式により、元画像の画素の値X(i,j)から補正画像の画素の値Y(i,j)が求められる。数2および数3中のiは、数1と同様にi番目のCCDに対応する画素であることを示し、jはラインセンサ41の移動方向においてj番目の列の画素であることを示す。
Figure 0004883762
Figure 0004883762
このように、ラインセンサ41からの複数の平均出力に基づいて、光路上に配置された1つの光学フィルタ51(すなわち、選択光学フィルタ51a)について、ラインセンサ41の各CCDからの入力画素値を補正画素値に変換する補正情報が求められると、制御部8により、波長帯切替機構5の全ての光学フィルタ51について補正情報が求められたか否かが確認され(ステップS47)、まだ補正情報が求められていない次の光学フィルタ51がある場合には、選択光学フィルタ51aが次の光学フィルタ51に変更される(ステップS471)。
そして、ステップS32に戻り、ミラー90およびステージ2の移動、並びに、照明光の照射が開始され、ラインセンサ41により基板9上の線状照射領域からの反射光の強度分布がステージ2の移動に同期して露光量を変更しつつ繰り返し取得され、ラインセンサ41からの出力が出力受付部71に送られて第1画像111〜第10画像120(図10参照)が生成される(ステップS32〜S41,S411)。続いて、ミラー90およびステージ2の移動、並びに、照明光の照射が停止され、補正情報取得部75により、露光時間1msec〜10msecにおける露光量に対応する10個の平均出力が取得され、さらに、ラインセンサ41の各CCDについて、各CCDからの入力画素値を補正画素値に変換する補正情報が求められて補正情報記憶部76に記憶される(ステップS42〜S46)。
ムラ検査装置1では、全ての光学フィルタ51について、ラインセンサ41からの複数の平均出力が取得されて補正情報が求められ、補正情報記憶部76に記憶されることが繰り返されることにより、各光学フィルタ51に関連づけられた補正情報の取得が終了する(ステップS47)。なお、補正情報取得部75により求められたラインセンサ41の各CCDからの入力画素値を各CCDにおける露光量に対応する補正画素値へと変換する補正情報は、必ずしも数1に示す数式として補正情報記憶部76に記憶される必要はなく、予め入力画素値と補正画素値との関係が計算されてルックアップテーブルが作成され、当該ルックアップテーブルが補正情報として補正情報記憶部76に記憶されてもよい。
ムラ検査装置1では、補正情報取得部75による補正情報の取得において、図7に示すミラー90に代えて拡散板が用いられてもよい。この場合、ステージ2上に保持された拡散板に光出射部3から光が照射され、拡散板からの反射光を受光したラインセンサ41からの出力に基づいて補正情報が取得される。補正情報の取得の流れは、ミラー90を用いる場合と同様である(図8および図9参照)。ムラ検査装置1では、ミラー90および拡散板のいずれを用いて取得した補正情報を利用しても膜厚ムラを検査することができる。
特に、表面が比較的粗い膜92(例えば、基板9にて反射された光に含まれる散乱光の正反射光に対する割合が1%以上となる膜92)が形成された基板9の膜厚ムラの検査を行う場合には、拡散板を用いて取得した補正情報を利用して検査することにより、膜厚ムラをより精度良く検出することができる。また、表面が比較的平滑な膜92(例えば、基板9にて反射された光に含まれる散乱光の正反射光に対する割合が1%未満となる膜92)が形成された基板9の膜厚ムラの検査を行う場合は、ミラー90を用いて取得した補正情報を利用して検査することにより、膜厚ムラをより精度良く検出することができる。
以上に説明したように、ムラ検査装置1では、波長帯切替機構5の複数の光学フィルタ51の透過波長帯(すなわち、複数の光学条件)に関連づけられた複数の補正情報が、補正情報記憶部76に記憶されている。そして、波長帯切替機構5により選択光学フィルタ51aが変更された場合、ハロゲンランプ31、選択光学フィルタ51aおよびレンズ42等の光学系のシェーディング特性による影響、並びに、選択波長帯の変更に伴うラインセンサ41のCCD感度のばらつきの影響が、選択波長帯(すなわち、選択された光学条件)に対応する補正情報に基づいて補正された後、検査部7のムラ検出部74により膜厚ムラの検査が行われる。このように、ムラ検査装置1では、出力補正部72により光学系のシェーディング特性による影響やラインセンサ41のCCD感度のばらつきの影響が除去されるため、選択光学フィルタ51aを変更しつつ膜厚ムラをより精度良く(すなわち、高いS/N比(信号/雑音比)にて)検出することができる。特に、補正画像が生成される際に、ラインセンサ41のCCD感度のばらつきによるスジが生じないため、スジ状の膜厚ムラも精度良く検出することができる。
ムラ検査装置1では、また、光出射部3から線状光を出射し、線状光に対して垂直な方向に移動する基板9からの反射光を、ラインセンサ41により基板9の移動に同期して受光することにより、基板9に対する光の入射角を上面91全体において一定とすることができる。これにより、膜厚ムラの検出において入射角による反射率への影響を考慮する必要がないため、膜厚ムラの検出処理を簡素化することができる。また、ラインセンサ41により基板9からの反射光を受光して膜厚ムラを検出するため、基板9が光透過性を有しない場合であっても、膜厚ムラを適切に検査することができる。さらには、露光量とCCDからの平均出力値との関係を示す近似曲線132が規格化されて補正画素値と平均出力値との関係を示す規格化曲線135が求められ、さらに、規格化曲線135に基づいて各CCDからの入力画素値を補正済画像に変換する補正情報が求められるため、元画像から容易に補正画像を生成してディスプレイ等に表示することができる。
補正情報取得部75では、膜厚ムラの影響を受けない環境下にて補正情報が求められることにより、補正情報を適切に取得することができる。また、ラインセンサ41における各露光量において、ラインセンサ41からの複数の仮出力から平均出力が取得され、平均出力に基づいて補正情報が求められるため、補正情報の精度を向上することができる。さらには、基板9に代えてステージ2上に保持されたミラー90または拡散板を利用することにより、補正情報を容易に取得することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るムラ検査装置について説明する。図13は、第2の実施の形態に係るムラ検査装置の光出射部3aの一部を拡大して示す側面図である。第2の実施の形態に係るムラ検査装置では、図1に示すムラ検査装置1から波長帯切替機構5が省略されるとともに、光出射部3に代えて光出射部3aが設けられる。その他の構成は図1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
図13に示すように、光出射部3aは、図1に示す光出射部3のハロゲンランプ31に代えて、互いに異なる波長帯の光を出射する2つの光源要素31a,31b(例えば、発光ダイオード等の半導体発光素子)を石英ロッド32の(+Y)側に備える。第2の実施の形態に係るムラ検査装置では、制御部8により光出射部3aが制御されて光源要素31a,31bが個別に点灯されることにより、互いに異なる波長帯の線状光が光出射部3aから個別に出射可能とされる。換言すれば、制御部8は、点灯する光源要素を光源要素31a,31bの間で切り替えることにより、光出射部3aから出射される光の波長帯を切り替えて受光部4にて受光される光の波長帯(すなわち、選択波長帯)を変更し、膜厚ムラの検査に関連する光学的な条件である選択波長帯を、複数の光源要素31a,31bからの光の波長帯の間で切り替える光学条件切替機構である。
第2の実施の形態に係るムラ検査装置による膜厚ムラの検査の流れは、第1の実施の形態とほぼ同様であり、以下、図3および図4を参照しつつ説明する。まず、基板9およびステージ2の移動が開始され、光出射部3aにおいて光源要素31aのみが点灯され、光源要素31aに対応する波長帯の線状光が光出射部3aから出射されて基板9上の線状照射領域に照射される(ステップS11,S12)。
光出射部3aからの光は、基板9の上面91にて反射されて受光部4のラインセンサ41により受光され、線状照射領域からの反射光の選択波長帯における強度分布が取得されて検査部7の出力受付部71にて受け付けられる(ステップS13〜S15)。そして、ステージ2が検査終了位置に到達するまで(ステップS16)、基板9上の線状照射領域からの反射光の強度分布がステージ2の移動に同期して繰り返し取得されることにより、上面91からの反射光の選択波長帯における強度分布が取得される(ステップS13〜S16)。その後、基板9およびステージ2の移動、並びに、照明光の照射が停止され、出力受付部71により元画像が生成される(ステップS17,S21)。
続いて、補正情報記憶部76に予め記憶されている複数の補正情報から選択波長帯(すなわち、光源要素31aからの光の波長帯)に関連づけられた補正情報が選択され、出力補正部72により、選択された補正情報に基づいて元画像の各画素に対する補正が行われて補正画像が生成される(ステップS22)。次に、強調処理部73により、補正画像に対して強調処理が行われて強調画像が生成され、ムラ検出部74により、強調画像に基づいて1回目の膜厚ムラの検出が行われる(ステップS23,S24)。
1回目の膜厚ムラの検出が終了すると、制御部8により光源要素31aが消灯されるとともに光源要素31bが点灯されて選択波長帯が変更され(ステップS25,S251)、ステージ2が検査開始位置に戻された後、2回目の膜厚ムラの検出が行われる(ステップS11〜S24)。そして、1回目および2回目の検出結果に基づき、基板9の上面91上に形成された膜92の膜厚ムラが最終的に検出されてムラ検査装置による膜厚ムラの検出処理が終了する(ステップS25)。
次に、第2の実施の形態に係るムラ検査装置の補正情報取得部75による補正情報の取得について説明する。第2の実施の形態に係るムラ検査装置における補正情報の取得の流れは、第1の実施の形態とほぼ同様であり、以下、図8および図9を参照しつつ説明する。まず、均一な反射率を有するミラー90(図7参照)がステージ2上に保持された後、ミラー90およびステージ2の移動が開始される(ステップS31,S32)。
続いて、光源要素31aに対応する波長帯の線状光が光出射部3aから出射されてミラー90上の線状照射領域に照射され、ミラー90からの反射光が受光部4のラインセンサ41により受光され、強度分布が取得されて検査部7の出力受付部71にて受け付けられる。そして、ラインセンサ41による撮像回数が設定回数に等しくなるまで、ミラー90上の線状照射領域からの反射光の強度分布がステージ2の移動に同期して繰り返し取得され、ラインセンサ41からの仮出力が出力受付部71にて受け付けられて第1画像111が生成される(ステップS33〜S38)。
第2の実施の形態に係るムラ検査装置では、ラインセンサ41の露光時間(すなわち、露光量)が変更されつつ(ステップS41,S411)、各露光時間における露光量と対応する第1画像111〜第10画像120が順次生成される(ステップS34〜S41,S411)。続いて、ミラー90およびステージ2の移動、並びに、照明光の照射が停止され、各露光量に対応する平均出力が求められて補正画素値とラインセンサ41の各CCDからの平均出力値との関係を示す規格化曲線135(図12参照)が求められる(ステップS42〜S44)。そして、規格化曲線135に基づいて各CCDに関する補正情報が求められて補正情報記憶部76に記憶される(ステップS45,S46)。
光源要素31aに対応する補正情報の取得が終了すると、第2の実施の形態に係るムラ検査装置では、図9中のステップS47,S471に代えて、次の光源要素が存在するか否かが判断され、光出射部3aにおいて点灯する光源要素の光源要素31bへの変更が行われる。そして、ラインセンサ41からの複数の平均出力が取得されて補正情報が求められ、補正情報記憶部76に記憶されることが繰り返されることにより、補正情報取得部75による補正情報の取得が終了する(ステップS32〜S47)。第2の実施の形態に係るムラ検査装置でも、第1の実施の形態と同様に、補正情報の取得においてミラー90に代えて拡散板が利用されてもよい。
以上に説明したように、第2の実施の形態に係るムラ検査装置でも、第1の実施の形態と同様に、選択波長帯を変更して2回の膜厚ムラの検出を行うことにより、膜厚ムラを精度良く検出することができる。第2の実施の形態に係るムラ検査装置では、光学系のシェーディング特性による影響、特に、光源要素31a,31bの光学特性(例えば、両光源要素から出射される光の強度分布のムラ)による影響、および、光源要素31a,31bの切り替えに伴うラインセンサ41のCCD感度のばらつきの影響が出力補正部72により除去されるため、膜厚ムラをより精度良く検出することができる。また、第1の実施の形態と同様に、線状光を出射する光出射部3aおよびラインセンサ41により、基板9に対する光の入射角を上面91全体において一定とすることができるため、膜厚ムラの検出を簡素化することができる。
補正情報取得部75でも、第1の実施の形態と同様に、膜厚ムラの影響を受けない環境下にて補正情報が求められることにより、補正情報を適切に取得することができる。また、ラインセンサ41からの複数の仮出力から求められる平均出力に基づいて補正情報が求められるため、補正情報の精度を向上することができる。さらには、ミラー90または拡散板を利用することにより、補正情報を容易に取得することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るムラ検査装置1aについて説明する。図14は、ムラ検査装置1aの構成を示す正面図である。図14に示すように、ムラ検査装置1aは、偏光子61および偏光子移動機構62を備える。その他の構成は図1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
偏光子61および偏光子移動機構62は、ステージ2上に保持された基板9と波長帯切替機構5との間に配置され、偏光子61を光路に平行な中心軸を中心に回動する偏光子移動機構62により、偏光子61が、光出射部3から受光部4のラインセンサ41に至る光路上の位置と光路から離れた位置(図14中に二点鎖線にて示す。)との間で移動する。偏光子61が光路上に配置されている状態では、基板9の上面91に形成された膜92からの反射光が、偏光子61を透過することにより偏光光とされる。換言すれば、偏光子移動機構62は、偏光子61を光出射部3からラインセンサ41に至る光路に対して進退させることにより、光出射部3からラインセンサ41に至る光学系の状態に対応する光学条件を、偏光子61が光路上に配置されている状態に対応する光学条件、および、偏光子61が光路上から退避している状態に対応する光学条件の間で切り替える光学条件切替機構である。
ムラ検査装置1aによる膜厚ムラの検査の流れは、光学フィルタ51の選択に加えて偏光子61が光路上に配置されるか否かが選択される点を除き、第1の実施の形態と同様である。また、ムラ検査装置1aの補正情報取得部75による補正情報の取得の流れについても、各光学フィルタ51に関して、偏光子61が光路上に配置されている状態に対応する光学条件、および、偏光子61が光路上から退避している状態に対応する光学条件においてそれぞれ補正情報が取得される点を除き、第1の実施の形態と同様である。
ムラ検査装置1aでは、特に、光路上における偏光子61の有無によるラインセンサ41のCCD感度のばらつきの影響や偏光子61の光学特性(例えば、偏光子61の厚さムラ)による影響が、検査部7の出力補正部72により除去されるため、膜厚ムラをより精度良く検出することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態に係るムラ検査装置1bについて説明する。図15はムラ検査装置1bの構成を示す正面図である。図15に示すように、ムラ検査装置1bでは、基板9に向けて光を出射する光出射部3が、基板9の(−Z)側(すなわち、基板9の膜92が形成された上面91とは反対側)に配置される。また、ステージ2aは、基板9に対応する開口を有しており、光透過性を有する基板9を周囲から保持する。その他の構成は図1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
光出射部3は、第1の実施の形態と同様に、白色光を出射するハロゲンランプ31、ステージ2aの移動方向に垂直な図15中のY方向に伸びる石英ロッド32およびシリンドリカルレンズ33を備える。ムラ検査装置1bでは、光出射部3から出射された線状光が、ステージ2aの開口を通過して基板9に(−Z)側から入射し、基板9および膜92を透過し、波長帯切替機構5の選択光学フィルタ51aを透過して選択波長帯の光に変換された後、受光部4のラインセンサ41により受光される。
ムラ検査装置1bによる膜厚ムラの検査の流れは、第1の実施の形態と同様である。また、ムラ検査装置1bの補正情報取得部75による補正情報の取得では、ミラー90(図7参照)や拡散板は利用されず、光出射部3からの光が、何も保持しないで停止した状態のステージ2aの開口を介して(すなわち、膜厚ムラの影響を受けない環境下にて)受光部4に直接照射される点を除いて第1の実施の形態と同様である。
ムラ検査装置1bでは、第1の実施の形態と同様に、光学系のシェーディング特性による影響やラインセンサ41のCCD感度のばらつきの影響が、検査部7の出力補正部72により除去されるため、膜厚ムラをより精度良く検出することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、ステージは、光出射部および受光部4に対して相対的に移動すればよく、ステージが固定され、光出射部および受光部4が、互いに固定された状態で移動されてもよい。
光出射部では、石英ロッド32に代えて複数の光ファイバが直線状に配列されたファイバアレイが設けられ、ハロゲンランプ31からの光がファイバアレイを通過することにより線状光に変換されてもよい。また、ハロゲンランプ31および石英ロッド32に代えて、直線状に配列された複数の発光ダイオードが線状光を出射する光源として設けられてもよい。
ムラ検査装置では、ハロゲンランプ31等の光源から出射される光に基板9上に形成された膜92に好ましくない影響を与える波長帯の光が含まれている場合、当該波長帯の光を透過しないフィルタ等が光源から基板9に至る光路上に設けられる。また、基板9の上面91上の膜92が赤外線に対して透過性を有する場合、赤外線を出射する光源が光出射部に設けられてもよい。
基板9に対する光の入射角を上面91全体において一定とすることにより膜厚ムラの検出を簡素化するという観点からは、基板9に対して相対的に移動するラインセンサ41により光出射部からの線状光の反射光(または、膜92を透過した後の線状光)を受光することが好ましいが、基板9の撮像時間を短縮する必要がある場合等には、ラインセンサ41に代えて2次元CCDセンサが受光部4に設けられてもよい。
波長帯切替機構5は、必ずしも基板9から受光部4に至る光路上に配置される必要はなく、例えば、光出射部から基板9に至る光路上に配置されてもよい。第3の実施の形態に係るムラ検査装置1aでは、偏光子61および偏光子移動機構62が、波長帯切替機構5から受光部4に至る光路上に配置されてもよく、また、光出射部から基板9に至る光路上に配置されてもよい。第2の実施の形態に係るムラ検査装置では、光出射部3aに3つ以上の光源要素が設けられることにより、3つ以上の波長帯の間で選択波長帯を切り替えることが可能とされてもよい。
また、補正画像をディスプレイ等に表示する必要がない場合、補正情報の取得において、露光量と平均出力値との関係を示す近似曲線132を規格化して規格化曲線135を求める工程は省略されてもよい。この場合、数1に示す2次関数に代えて、近似曲線132に基づいて露光量と平均出力値との関係を示す式が求められ、当該式が補正情報として補正情報記憶部76に記憶されてもよい。また、補正情報記憶部76に記憶される補正情報は、必ずしも2次関数には限定されず、3次以上の関数であってもよい。
上記実施の形態に係るムラ検査装置は、レジスト膜以外の他の膜、例えば、基板9上に形成された絶縁膜や導電膜の膜厚ムラの検出に利用されてよく、これらの膜は、塗布液の塗布以外の方法、例えば、蒸着法や化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)、スパッタリング等により形成されたものであってもよい。また、ムラ検査装置は、半導体基板等の他の基板上に形成された膜の膜厚ムラの検査に利用されてよい。
第1の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す正面図である。 波長帯切替機構を示す図である。 膜厚ムラの検査の流れを示す図である。 膜厚ムラの検査の流れを示す図である。 膜厚と反射率との関係を示す図である。 膜厚と反射率の変動との関係を示す図である。 ムラ検査装置を示す正面図である。 補正情報の取得の流れを示す図である。 補正情報の取得の流れを示す図である。 補正情報取得に利用される画像を示す図である。 露光量とCCDからの平均出力値との関係を示す図である。 補正画素値とCCDからの平均出力値との関係を示す図である。 第2の実施の形態に係る光出射部の一部を拡大して示す側面図である。 第3の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す正面図である。 第4の実施の形態に係るムラ検査装置の構成を示す正面図である。
符号の説明
1,1a,1b ムラ検査装置
2,2a ステージ
3,3a 光出射部
5 波長帯切替機構
8 制御部
9 基板
21 移動機構
31 ハロゲンランプ
31a,31b 光源要素
32 石英ロッド
41 ラインセンサ
51 光学フィルタ
51a 選択光学フィルタ
52 フィルタホイール
53 フィルタ回転モータ
61 偏光子
62 偏光子移動機構
72 出力補正部
75 補正情報取得部
76 補正情報記憶部
90 ミラー
91 上面
92 膜
135 規格化曲線
S11〜S17,S21〜S25,S31〜S38,S41〜S47,S251,S411,S471 ステップ

Claims (15)

  1. 基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査装置であって、
    主面上に光透過性の膜が形成されている基板を保持する保持部と、
    前記膜に向けて光を出射する光出射部と、
    前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の特定の波長帯の光を複数の受光素子にて受光して前記主面からの前記特定の波長帯の光の強度分布を出力するセンサと、
    前記特定の波長帯または前記光出射部から前記センサに至る光学系の状態に対応する光学条件を複数の光学条件の間で切り替える光学条件切替手段と、
    前記センサの各受光素子に対して前記複数の光学条件にそれぞれ関連づけられた複数の補正情報を記憶する補正情報記憶部と、
    前記複数の補正情報から前記光学条件切替手段にて選択された光学条件に関連づけられた前記各受光素子の補正情報を選択し、前記センサからの出力に基づいて生成された前記基板の上面の2次元画像である元画像の各画素の値前記補正情報に基づいて補正することにより補正済画像を生成する出力補正部と、
    前記補正済画像に対して前記膜の膜厚変動に起因する画素の値の差を強調する処理を行って強調画像を生成する強調処理部と、
    前記強調画像に基づいて前記膜の膜厚ムラを検出するムラ検出部と、
    を備えることを特徴とするムラ検査装置。
  2. 請求項1に記載のムラ検査装置であって、
    前記光出射部が複数の波長帯の光を含む光を出射し、
    前記光学条件切替手段が、
    前記複数の波長帯の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタと、
    前記複数の光学フィルタのうち前記光出射部から前記センサに至る光路上に配置される一の光学フィルタを他の光学フィルタに切り替えることにより前記特定の波長帯を変更する光学フィルタ切替機構と、
    を備え、
    前記複数の光学条件が、前記複数の波長帯のそれぞれを前記特定の波長帯とする光学条件を含むことを特徴とするムラ検査装置。
  3. 請求項1に記載のムラ検査装置であって、
    前記光学条件切替手段が、
    偏光子と、
    前記偏光子を前記光出射部から前記センサに至る光路上の位置と前記光路から離れた位置との間で移動する偏光子移動機構と、
    を備え、
    前記複数の光学条件が、前記偏光子が前記光路上に配置されている状態に対応する光学条件、および、前記偏光子が前記光路上から退避している状態に対応する光学条件を含むことを特徴とするムラ検査装置。
  4. 請求項1に記載のムラ検査装置であって、
    前記光出射部が、複数の光源要素から互いに異なる複数の波長帯の光を個別に出射可能であり、
    前記光学条件切替手段が、前記光出射部を制御して出射される光の波長帯を切り替えることにより前記特定の波長帯を変更し、
    前記複数の光学条件が、前記複数の波長帯のそれぞれを前記特定の波長帯とする光学条件を含むことを特徴とするムラ検査装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記複数の補正情報のそれぞれが、前記センサの前記各受光素子からの出力値を変換する2次以上の関数であることを特徴とするムラ検査装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記複数の補正情報のそれぞれが、前記センサの前記各受光素子からの出力値を変換するルックアップテーブルであることを特徴とするムラ検査装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記センサが、前記膜にて反射された後の前記特定の波長帯の光を受光することを特徴とするムラ検査装置。
  8. 請求項7に記載のムラ検査装置であって、
    前記基板の前記主面に沿う所定の移動方向に前記保持部を前記光出射部および前記センサに対して相対的に移動する移動機構をさらに備え、
    前記光出射部が、
    光源と、
    前記光源からの光を前記移動方向に垂直な線状光に変換して前記主面へと導く光学系と、
    を備え、
    前記センサが、前記線状光の前記基板上における照射領域にて反射された前記特定の波長帯の光の強度分布を前記保持部の移動に同期して繰り返し取得するラインセンサであることを特徴とするムラ検査装置。
  9. 請求項1ないし6のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記複数の補正情報を取得する補正情報取得部をさらに備え、
    前記補正情報取得部が、
    膜厚ムラの影響を受けない環境下にて前記光出射部から光を出射し、露光量を変更しつつ前記特定の波長の光を前記センサにて受光して複数の出力を取得する工程と、
    前記複数の出力に基づいて、前記センサの前記各受光素子からの出力値を露光量に対応する値へと変換する補正情報を求める工程と、
    前記複数の光学条件のそれぞれにおいて、前記複数の出力を取得する工程と前記補正情報を求める工程とを繰り返す工程と、
    を実行することを特徴とするムラ検査装置。
  10. 請求項9に記載のムラ検査装置であって、
    前記センサが、前記膜にて反射された後の前記特定の波長帯の光を受光し、
    前記膜厚ムラの影響を受けない環境において、前記保持部が基板に代えてミラーまたは拡散板を保持することを特徴とするムラ検査装置。
  11. 請求項10に記載のムラ検査装置であって、
    前記基板の前記主面に沿う所定の移動方向に前記保持部を前記光出射部および前記センサに対して相対的に移動する移動機構をさらに備え、
    前記光出射部が、
    光源と、
    前記光源からの光を前記移動方向に垂直な線状光に変換して前記主面へと導く光学系と、
    を備え、
    前記センサが、前記線状光の前記基板上における照射領域にて反射された前記特定の波長帯の光の強度分布を前記保持部の移動に同期して繰り返し取得するラインセンサであることを特徴とするムラ検査装置。
  12. 請求項11に記載のムラ検査装置であって、
    前記複数の出力を取得する工程において、一の露光量に対して前記ミラーまたは前記拡散板を移動しつつ複数の仮出力の取得が繰り返され、前記複数の仮出力から前記一の露光量に対応する最終の出力が求められることを特徴とするムラ検査装置。
  13. 請求項9ないし12のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記補正情報を求める工程において、前記各受光素子からの前記複数の出力に対応する複数の出力値のうち所定の上限値と下限値との間の出力値のみが利用されることを特徴とするムラ検査装置。
  14. 請求項9ないし13のいずれかに記載のムラ検査装置であって、
    前記補正情報を求める工程において、前記複数の出力に基づいて前記露光量に対応する値と前記各受光素子からの出力値との関係を示す近似曲線が求められ、前記各受光素子からの前記複数の出力に対応する複数の出力値から前記近似曲線との残差が閾値よりも大きい出力値が除かれた上で前記補正情報が取得されることを特徴とするムラ検査装置。
  15. 基板上に形成された膜の膜厚ムラを検査するムラ検査方法であって、
    ムラ検査に利用される光の波長帯または光学系の状態に対応する光学条件を複数の光学条件から選択する工程と、
    基板の主面に形成されている光透過性の膜に向けて光を出射する工程と、
    前記膜にて反射された、または、前記膜を透過した後の特定の波長帯の光を複数の受光素子にて受光して前記主面からの前記特定の波長帯の光の強度分布をセンサから出力する工程と、
    前記センサの各受光素子に対して前記複数の光学条件にそれぞれ関連づけられた複数の補正情報から、選択された前記光学条件に関連づけられた前記各受光素子の補正情報を選択し、前記センサからの出力に基づいて生成された前記基板の上面の2次元画像である元画像の各画素の値を補正することにより補正済画像を生成する工程と、
    前記補正済画像に対して前記膜の膜厚変動に起因する画素の値の差を強調する処理を行って強調画像を生成する工程と、
    前記強調画像に基づいて前記膜の膜厚ムラを検出する工程と、
    を備えることを特徴とするムラ検査方法。
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