JP4797987B2 - ヘッドスライダ、ヘッド支持装置およびディスク装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、浮上型のヘッドスライダ、浮上型のヘッドスライダを用いたヘッド支持装置、および、浮上型のヘッドスライダを用いたヘッド支持装置を搭載した磁気ディスク装置等のディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、磁気ディスク装置等のディスク装置に用いられる浮上型のヘッドスライダに関する様々な技術が提案されてきた。
【0003】
特に、近年、搭載される機器の小型化およびディスク状記録媒体の密度の向上にともなって、磁気ヘッドをディスク状記録媒体に近接させる必要があるので、浮上型のヘッドスライダに要求されるディスク状記録媒体からの浮上量は、約十数nmと、かなり小さくなってきている。
【0004】
このような低浮上量の磁気ディスク装置等においては、外部からの衝撃が加わったような場合に、ヘッドスライダがディスク状記録媒体に衝突し、ディスク状記録媒体を磁気的および機械的に傷つけ、記録再生が不可能になる可能性があるという課題があった。
【0005】
これらの課題に鑑みて、耐衝撃性に優れた浮上型ヘッドスライダを実現するため、ディスク状記録媒体に対向すべき面(以下、空気潤滑面と記す)の形状についても様々な検討がなされてきた。
【0006】
例えば、すでに出願人らは、ベース面上の空気流入端側および空気流出端側にそれぞれ空気軸受部を設け、これら二つの空気軸受部の記録媒体に対向すべき面の形状を適切に設計し、それぞれの空気軸受部の発生する圧力を制御することにより、衝撃を吸収し、ヘッドスライダと記録媒体との衝突を防ぐことのできるヘッドスライダを提案している。このようなヘッドスライダによれば、衝撃が付与された場合に、ヘッドスライダが正のピッチ角度を維持した状態でピッチ方向に回転して衝撃を吸収することで、ヘッドスライダと記録媒体との衝突を防ぐことができ、約1000G(1G=9.8m/s2)程度の高い耐衝撃性を有するヘッドスライダを提供することができた(例えば、特開2002−288959号公報を参照)。
【0007】
しかしながら、近年では、情報機器のモバイル化がさらに進んでおり、モバイル機器に搭載されるべき磁気ディスク装置にも、さらに高い耐衝撃性が求められている。一例としては、約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、情報の記録および再生の少なくとも一方の可能なディスク装置を実現することが要望されている。
【発明の開示】
【0008】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、例えば約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、情報の記録および再生の少なくとも一方が可能なディスク装置、ならびに、このようなディスク装置を実現するためのヘッドスライダ、および、ヘッド支持装置を提供するものである。
【0009】
本発明のヘッドスライダは、ヘッド部を有し、ヘッド部によって記録媒体に対して浮上した状態で記録および再生の少なくとも一方を行うヘッドスライダであって、ベース面上の空気流入端側に設けられた第1の空気軸受部と、ベース面上の第1の空気軸受部よりも空気流出端側に設けられ、ヘッド部を有し、第1の空気軸受部よりも面積の小さい第2の空気軸受部と、第1の空気軸受部とベース面との空気流入端側の段差部よりも空気流出端側の、ヘッドスライダの長手方向の中心軸の両側に設けられた一対の正圧発生部と、第1の空気軸受部と一対の正圧発生部のうちの一方の正圧発生部との間、および、第1の空気軸受部と一対の正圧発生部のうちの他方の正圧発生部との間に、それぞれ設けられたサイドレール部と、一対の正圧発生部の、ヘッドスライダの長手方向の中心軸の外側に、それぞれ設けられた外側サイドレール部とを備えたことを特徴としている。
【0010】
このような構成によれば、衝撃が印加されたときに、一対の正圧発生部と記録媒体との間で発生する圧力が、安定浮上時と比較して大きくなるので、ヘッドスライダはあたかも一対の正圧発生部と記録媒体との間で発生する圧力によって支えられたような状態でピッチ方向に回転して、衝撃を吸収することができるので、より高い衝撃、例えば、約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、記録媒体との間で衝突の発生しない構成を実現できる。さらに、第1の空気軸受部と記録媒体の間で発生する圧力を、第2の空気軸受部と記録媒体との間で発生する圧力よりも高くすることができるので、記録媒体の記録面に対して正のピッチ角度を保った状態で浮上することのできるヘッドスライダを実現できる。さらに、サイドレール部および外側サイドレール部によって、空気流が制御されて、一対の正圧発生部において、より高い圧力を発生させることができる。
【0011】
また、ベース面と第1の空気軸受部との間に設けられた第1のステップ部と、ベース面と第2の空気軸受部との間に設けられた第2のステップ部とをさらに備えた構成であってもよい。
【0012】
このような構成によれば、さらに、ベース面と第1の空気軸受部との間、および、ベース面と第2の空気軸受部との間のそれぞれに大きな段差を設けることができるので、それぞれの境界部分において、より大きな圧力を発生させることができる。
【0013】
また、第1の空気軸受部、第2の空気軸受部およびサイドレール部で囲まれた領域に負圧発生部を備えた構成であってもよい。
【0014】
このような構成によれば、さらに、負圧発生部において、効率的に負圧を発生させることが可能となる。
【0015】
また、第1の空気軸受部、第2の空気軸受部、サイドレール部、外側サイドレール部および一対の正圧発生部がベース面から同じ高さに形成されている構成であってもよい。
【0016】
このような構成によれば、さらに、製造を行う際に、基材の表面を第1の空気軸受部、第2の空気軸受部、サイドレール部、外側サイドレール部および一対の正圧発生部を規定する面とすることができるので、製造性に優れた構成を実現できる。
【0017】
また、第1のステップ部および第2のステップ部がベース面から同じ高さに形成されている構成であってもよい。
【0018】
このような構成によれば、さらに、第1のステップ部および第2のステップ部を同じ工程で作成することが容易になるので、さらに、製造性に優れた構成を実現できる。
【0019】
さらに、ヘッドスライダの空気流入端から一対の正圧発生部の空気流入端側の境界部までの長手方向の距離D1が、ヘッドスライダの長手方向の長さをDTとしたときに、
0.47≦(D1/DT)≦0.66
の関係を満たす構成であってもよい。
【0020】
このような構成によれば、さらに、衝撃が加わったときの、最小隙間の変動を、ヘッドスライダが記録媒体から離間する方向にすることのできる構成を実現できる。
【0021】
さらに、ヘッドスライダの空気流入端から第1の空気軸受部の段差部までの長手方向の距離D2が、ヘッドスライダの長手方向の長さをDTとしたときに、
0.18≦(D2/DT)≦0.35
の関係を満たす構成であってもよい。
【0022】
このような構成によれば、さらに、衝撃が加わったときの、最小隙間の変動を、ヘッドスライダが記録媒体から離間する方向にすることのできる構成を実現できる。
【0023】
次に、本発明のヘッド支持装置は、本発明のヘッドスライダと、ヘッドスライダに対し、ベース面の第1の空気軸受部および第2の空気軸受部が設けられた側と反対側から、所定の付勢力を付与するサスペンションとを備えたことを特徴としている。
【0024】
このような構成によれば、衝撃が印加されたときに、一対の正圧発生部と記録媒体との間で発生する圧力が、安定浮上時と比較して大きくなるので、ヘッドスライダはあたかも一対の正圧発生部と記録媒体との間で発生する圧力によって支えられたような状態でピッチ方向に回転して、衝撃を吸収することができるので、より高い衝撃、例えば、約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、記録媒体との間で衝突の発生しない構成を実現できる。
【0025】
また、サスペンションは、ヘッドスライダに対して所定の付勢力を付与するピボット部を有する構成であってもよい。
【0026】
このような構成によれば、さらに、ヘッドスライダに対して、より効率的に所定の付勢力を付与することができる構成を実現できる。
【0027】
次に、本発明のディスク装置は、本発明のヘッド支持装置と、ディスク状記録媒体と、ディスク状記録媒体を回転駆動させる駆動部と、ヘッド支持装置のサスペンションをディスク状記録媒体の半径方向に回動させる回動部と、駆動部の回転駆動および回動部の回動を制御する制御部とを備えたことを特徴としている。
【0028】
このような構成によれば、衝撃が印加されたときに、一対の正圧発生部と記録媒体との間で発生する圧力が、安定浮上時と比較して大きくなるので、ヘッドスライダはあたかも一対の正圧発生部と記録媒体との間で発生する圧力によって支えられたような状態でピッチ方向に回転して、衝撃を吸収することができるので、より高い衝撃、例えば、約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、記録媒体との間で衝突の発生しない構成を実現できる。
【0029】
また、ヘッド支持装置のサスペンションは、ヘッドスライダに対して所定の付勢力を付与するピボット部を有し、ピボット部とヘッドスライダとが接する位置をピボット位置としたとき、ヘッドスライダの重心位置とピボット位置とをディスク状記録媒体面に対して投影した位置が一致する構成であってもよい。
【0030】
このような構成によれば、さらに、衝撃が付与されたときに、慣性モーメントの発生の少ない、もっとも耐衝撃性に優れた構成を実現することができる。
【0031】
以上述べたように、本発明によれば、例えば約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、情報の記録および再生の少なくとも一方が可能なディスク装置、ならびに、このようなディスク装置を実現するためのヘッドスライダ、および、ヘッド支持装置を提供できる。
【発明の効果】
【0032】
以上述べたように、本発明によれば、例えば約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、情報の記録および再生の少なくとも一方が可能であるという効果を有するので、浮上型のヘッドスライダ、浮上型のヘッドスライダを用いたヘッド支持装置、および、浮上型のヘッドスライダを用いたヘッド支持装置を搭載したディスク装置等として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0034】
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態における、浮上型ヘッドスライダの構造について説明する。
【0035】
図1は、本発明の第1の実施の形態における浮上型ヘッドスライダ1(以下、浮上型を省略して、単にヘッドスライダと記す)の空気潤滑面(以下、ABS面とも記す)の形状を示した正面図である。また、図1に示したように、ヘッドスライダ1は、紙面に向かって左側から空気が流入する構成である。以下、図1における、ヘッドスライダ1の紙面に向かって左側を空気流入端側、紙面に向かって右側を空気流出端側と記す。また、図1に示したように、ヘッドスライダ1は、ディスク装置101(図示せず)に搭載されたときに、紙面に向かって上方向が記録媒体30(図示せず)の外周側に向いており、紙面に向かって下側が記録媒体30の内周側に向くように配置されるものとする。以下、図1におけるヘッドスライダ1の紙面に向かって上側を外周側、下側を内周側と記す。さらに、図2Aはヘッドスライダ1の背面図であり、図2Bはヘッドスライダ1の左側面図であり、図2Cはヘッドスライダ1の右側面図であり、図2Dはヘッドスライダ1の平面図であり、図2Eはヘッドスライダ1の底面図である。
【0036】
図1に示したように、ヘッドスライダ1は、そのベース面6上に、空気流入端側から順に、第1のステップ部7、第1のステップ部7上に、第1の空気軸受部2、第1の正圧発生部4および第2の正圧発生部5、さらに、第2のステップ部8、ならびに、第2のステップ部8上に第2の空気軸受部3を備えた構成である。ここで、空気軸受部とは、ヘッドスライダ1がディスク装置101に装着されたときに、対向する記録媒体30との間の空間に正圧を発生する部分のことをいう。また、第1の空気軸受部2と第2の空気軸受部3との間のベース面6の領域は、負圧が発生する負圧発生部12である。
【0037】
ヘッドスライダ1は、いわゆるFEMTOスライダであり、その寸法は、図1において、長手方向(空気流入方向)長さ×短手方向(空気流入方向に垂直な方向)長さ=0.85mm×0.70mmである。また、ヘッドスライダ1においては、第1の空気軸受部2、第1の正圧発生部4、第2の正圧発生部5および第2の空気軸受部3がそれぞれベース面6から同じ高さにある。また、ヘッドスライダ1においては、第1の空気軸受部2と第1の正圧発生部4の内側、および、第1の空気軸受部2と第2の正圧発生部5の内側が、それぞれサイドレール部13によって接続されている。サイドレール部13のベース面6からの高さも、第1の空気軸受部2、第1の正圧発生部4、第2の正圧発生部5および第2の空気軸受部3と同じ高さである。
【0038】
また、本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダ1は、第1のステップ部7および第2のステップ部8がそれぞれベース面6から同じ高さに設けられている。
【0039】
なお、本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダ1は、ベース面6から第1のステップ部7および第2のステップ部8までの高さが750nmであり、第1のステップ部7および第2のステップ部8から、第1の空気軸受部2、第2の空気軸受部3およびサイドレール部13までの高さは70nmである。また、ヘッドスライダ1の作成は、例えばエッチング法により行うことができる。
【0040】
本実施の形態においては、ヘッドスライダ1の第1のステップ部7と第1の空気軸受部2との空気流入端側の境界部分(空気流入端から0.16mmの位置)を段差部11と記し、第1の正圧発生部4および第2の正圧発生部5のコの字状の領域における、第1のステップ部7との境界領域(空気流入端から0.56mmの位置)を、それぞれ第1の境界部9および第2の境界部10と記す。第1の境界部9および第2の境界部10の、ヘッドスライダ1における長手方向の位置は、互いに略一致させるものとする。第1の境界部9および第2の境界部10のヘッドスライダ1における長手方向の位置を一致させることで、浮上時のバランス性に優れた構成を実現することができる。
【0041】
また、ヘッドスライダ1は、その第2の空気軸受部3のもっとも空気流出端側にヘッド部25を有する。また、第2の空気軸受部3は、ヘッドスライダ1の長手方向の中心軸に対して非対称な形状であるが、この形状は、ディスク装置101に搭載された場合の、記録媒体30の内周側における空気流入速度と外周側における空気流入速度との違いに応じて、浮上量が変動することを抑制するために設計されている。
【0042】
また、ヘッドスライダ1の第1の正圧発生部4および第2の正圧発生部5の外側には、それぞれ外側サイドレール部14が設けられている。本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダ1は、外側サイドレール部14、第1の境界部9、第2の境界部10およびサイドレール部13に囲まれた領域で空気流を圧縮することにより、第1の境界部9、第2の境界部10において、より効果的に正圧を発生させることができる。
【0043】
また、ヘッドスライダ1の長手方向のクラウン量は13nmである。クラウン量が大きいほど、後述するピッチ角度の変動を大きくすることができる。また、ヘッドスライダ1の短手方向のキャンバ量は0nmである。
【0044】
次に、本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダ1が、ディスク装置101に搭載されたときの挙動について説明する。図3Aおよび図3Bは、ヘッドスライダ1の浮上時の挙動を示す図であり、図3Aは、通常の安定浮上時の挙動を示す図であり、図3Bは、外部から衝撃が加わったときの挙動を示す図である。図3Aおよび図3Bともに、紙面に向かって左側から空気が流入しているものとする。
【0045】
まず、図3Aに示したように、ヘッドスライダ1は、その記録媒体30の回転時には、ヘッド支持装置107(図示せず)から記録媒体30に接近する方向に慣性作用点20(本実施の形態においては、ヘッドスライダ1の空気潤滑面の裏側の中心点)に対して付与される荷重による押圧力と、ヘッドスライダ1と記録媒体30との間に空気流が流入することによる、ヘッドスライダ1を記録媒体30から離反させる方向に作用する浮上力とが釣り合った状態で、ヘッドスライダ1は記録媒体30から安定に浮上することができる。ヘッドスライダ1は、図1に示したように、第1の空気軸受部2の面積が、第2の空気軸受部3の面積よりも大きく、これにより、第1の空気軸受部2において発生する圧力が、第2の空気軸受部3において発生する圧力よりも大きくなる。この圧力の差によって、ヘッドスライダ1は、記録媒体30の表面に対して、正のピッチ角度θaを保った状態で安定に浮上することができる。
【0046】
また、ヘッドスライダ1においては、ヘッド部25は第2の空気軸受部3の空気流出端側に設けられている。第2の空気軸受部3が発生する圧力領域(以下、正圧領域と記す)21によって、ヘッドスライダ1は支えられ、ヘッド部25は、記録媒体30から浮上量FHa(図3A参照)を保った状態で、記録媒体30に衝突することなく浮上することができる。
【0047】
次に、図3Bに示したように、ヘッドスライダ1に対して、ディスク装置101の落下等に伴い、慣性作用点20に対して外部からの衝撃力が印加された場合には、ヘッドスライダ1は、図面中、反時計回りに回転するように移動して、記録媒体30の記録面に対して、安定浮上時のピッチ角度θaよりも小さなピッチ角度θbを維持した状態で浮上を続ける。本発明の第1の実施の形態においては、第1の空気軸受部2と第1のステップ部7との境界領域の段差部11の位置が、空気流入端側よりもある程度内側に入った(離間した)構成となっているので、ヘッドスライダ1が衝撃を受けた場合に、ピッチ方向に回転しやすい構成となっている。
【0048】
ヘッドスライダ1においては、図3Bに示したように、外部から衝撃力が印加されたような場合には、第1の正圧発生部4の第1の境界部9および第2の正圧発生部5の第2の境界部10が発生する正圧領域22の圧力が通常時よりも高くなることによって、ヘッドスライダ1があたかも正圧領域22の空気軸受によって支えられるように、ヘッドスライダ1は記録媒体30に衝突することなく浮上量FHbを保った状態で浮上することができる。
【0049】
ここで、ヘッドスライダ1が記録媒体30との間で発生する圧力分布について、さらに詳細に説明する。図4Aおよび図4Bは、ヘッドスライダ1と記録媒体30との間で発生する圧力分布を示す図であり、図4Aは、通常浮上時の圧力分布を示す図であり、図4Bは、衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図である。図4Aおよび図4Bにおいては、ヘッドスライダ1のABS面と記録媒体30との間で発生する圧力分布が、三次元のグラフで示されており、紙面に向かって上側は相対圧力値が正であること(大気圧よりも高い)を示し、下側は相対圧力値が負であること(大気圧よりも低い)を示す。なお、圧力分布の計算は、例えば、カリフォルニア大学バークレー校(U.C.Berkeley校)が開発した設計プログラム(CMLAir Bearing Design Program)を用いて行うことができる。シミュレーションの条件としては、荷重:通常時:1.5gf、衝撃印加時:10gf(約5300Gの衝撃力に相当する)、半径:9mm、回転数:3600r/m、スキュー角:6.44°、目標浮上量:10nmとして演算を行った。なお、ここで、衝撃印加時の衝撃力Gは、ヘッドスライダ1の質量が1.6mgであるとすると、
G=((10−1.5)/(1.6×0.001))=5312.5(G)
となることより算出した。5300Gの衝撃力とは、前述したように、約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置101と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合に、ディスク装置101が受ける衝撃に相当する。この衝撃力に対してヘッドスライダ1が記録媒体30に接触せず、浮上するということは、すなわち、5300Gの耐衝撃性を有するものと考えられる。
【0050】
図4Aに示したように、ヘッドスライダ1の安定浮上時には、ヘッドスライダ1と記録媒体30との間に、四つの正圧領域21,22(二つ),41が発生することがわかる。これら四つの正圧領域21,22,41は、それぞれ、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間、第1の正圧発生部4および第2の正圧発生部5と記録媒体30との間、ならびに、第1の空気軸受部2と記録媒体30との間で、空気流が圧縮された結果発生するものである。図4Aに示したように、ヘッドスライダ1の安定浮上時には、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値(一例として、正圧領域を形成する山部の最大値)が、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間で発生する正圧領域22それぞれの圧力値、ならびに、第1の空気軸受部2と記録媒体30との間で発生する正圧領域41の圧力値よりも高い。このように、ヘッドスライダ1は、通常の安定浮上時には、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する圧力がもっとも高い状態で浮上していることがわかる。これにより、ヘッドスライダ1は、通常時には、正圧領域21の空気軸受によって支えられ、記録媒体30と接触することなく浮上する。
【0051】
一方、ヘッドスライダ1が、外部からの衝撃を受けた場合には、図4Bに示すように、正圧領域21の圧力値よりも、正圧領域22の圧力値、すなわち、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間で発生する正圧の圧力値が大きくなっている。そして、衝撃が印加されたときの、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値は、図4Aに示した通常浮上時の正圧領域21の圧力値よりも小さくなっていることがわかる。これは、図3Aおよび図3Bに示したように、ヘッドスライダ1は、衝撃が印加された場合に、ピッチ角度が減少する方向にピッチ方向に回転して衝撃を吸収する。これにより、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間の距離が若干広がって、このために、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値が小さくなったものと考えられる。また、ヘッドスライダ1は、衝撃が加わったときに、あたかも圧力値の大きくなった正圧領域22の空気軸受に支えられながら、ピッチ方向に回転するような挙動を示すので、衝撃が印加された場合にも記録媒体30に衝突しにくい。
【0052】
以上述べたように、本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダ1は、通常浮上時に、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値が、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間でそれぞれ発生する正圧領域22の圧力値よりも高くなる。一方で、ヘッドスライダ1に衝撃が印加された場合には、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値よりも、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間でそれぞれ発生する正圧領域22の圧力値が高くなり、ヘッドスライダ1はあたかも正圧領域22の空気軸受に支えられながらピッチ方向に回転するようにして衝撃力を吸収することができる。なお、演算によれば、約5300Gという衝撃が加わっても、ヘッドスライダ1が記録媒体30と接触することがなく、高い耐衝撃性を実現することができる。
【0053】
次に、このような高い耐衝撃性を実現することのできるヘッドスライダ1の条件について説明する。まず、ヘッドスライダ1の第1の正圧発生部4の第1の境界部9、および、第2の正圧発生部5の第2の境界部10の、ヘッドスライダ1における長手方向の位置がヘッドスライダ1の耐衝撃性に影響を与える。
【0054】
図5は、ヘッドスライダ1の第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置と、衝撃を印加された場合の最小隙間およびピッチ角度の変動量との関係を示す図である。なお、ピッチ角度の単位はμradで示し、最小隙間の変動量の単位はnmで示す。最小隙間の変動量が正の値であることは、ヘッドスライダ1と記録媒体30との最小隙間が減少する方向(ヘッドスライダ1が記録媒体30に接近する方向)であることを示し、最小隙間の変動量が負の値であることは、ヘッドスライダ1と記録媒体30との最小隙間が増加する方向(ヘッドスライダ1が記録媒体から離間する方向)であることを示している。よって、最小隙間の値が変動しない、または、最小隙間の変動量が負の値となることが望ましい。
【0055】
図5に示したように、ヘッドスライダ1において、空気流入端側からの、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置を移動させることによって、最小隙間の変動量の値も変化することがわかる。図5に示したように、ヘッドスライダ1(長手方向の長さが0.85mm)においては、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が空気流入端から約0.48mmのときに、最小隙間の変動が最小値(−0.75nm)となり、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が、空気流入端から0.4mm以上0.56mm以下であるときに、最小隙間の変動量が負の値、すなわち、ヘッドスライダ1が記録媒体30から離間する方向に最小隙間が変動するので、よりヘッドスライダ1と記録媒体30との接触の可能性を低くすることができる。また、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が、空気流入端から0.4mmのとき、および、0.56mmのときに、最小隙間の変動量が「0」となるので、もっとも耐衝撃性に優れたヘッドスライダ1を得ることが可能であるといえる。
【0056】
図6A〜図6Fに、ヘッドスライダ1において、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が、前述の条件を満たすときの圧力分布を確認のために示す。図6Aは、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が、空気流入端から0.4mmのときの、ヘッドスライダ51のABS面の構成を示す図であり、図6Bは、そのヘッドスライダ51の通常浮上時の圧力分布を示す図であり、図6Cは、そのヘッドスライダ51に衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図である。また、図6Dは、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が、空気流入端から0.56mmのときの、ヘッドスライダ52のABS面の構成を示す図であり、図6Eは、そのヘッドスライダ52の通常浮上時の圧力分布を示す図であり、図6Fは、そのヘッドスライダ52に衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図である。
【0057】
まず、図6Bおよび図6Eに示したように、第1の境界部9および第2の境界部10の、空気流入端からの長手方向の位置が0.40mmである場合、および、0.56mmである場合ともに、通常浮上時には、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値が、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間で発生する正圧領域22の圧力値よりも高くなっており、ヘッドスライダ51,52はそれぞれ、通常浮上時には、第2の空気軸受部3に搭載されたヘッド部25と記録媒体30との接触を防止しながら、安定して浮上することができる。
【0058】
また、図6Cおよび図6Fに示したように、第1の境界部9および第2の境界部10の、空気流入端からの長手方向の位置が0.40mmである場合、および、0.56mmである場合ともに、衝撃が印加されたときには、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値よりも、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間で発生する正圧領域22の圧力値が大きくなっている。ヘッドスライダ51,52はそれぞれ、衝撃が印加されたときには、正圧領域22に発生した空気軸受によって、あたかも支持されながらピッチ方向に回転するようにして、衝撃を吸収することができる。よって、上述したように、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が、0.40mmから0.56mmまでに位置するヘッドスライダ1,51,52は、それぞれ耐衝撃性に優れた構成であるといえる。また、この範囲においては、図5に示したように、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が空気流出端側から離間するほど、ヘッドスライダ1,51,52のピッチ角度の変動量が大きくなっていることがわかる。
【0059】
次に、ヘッドスライダ1の、第1のステップ部7と第1の空気軸受部2との間の段差部11の位置も、ヘッドスライダ1の耐衝撃性に影響を与える。図7は、本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダ1の段差部11の空気流入端からの位置と、ピッチ角度の変動量および最小隙間の変動量との関係を示す図である。図7に示した例においては、前述の第1の境界部9および第2の境界部10の空気流入端からの位置を0.56mmに固定して演算を行っている。
【0060】
図7に示したように、本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダ1においては、その段差部11の位置と最小隙間の変動値との間に相関があることがわかる。ヘッドスライダ1の長手方向における段差部11の位置が空気流入端から約0.26mmにある場合に、最小隙間の変動量がもっとも小さい−0.75nmとなり、段差部11の位置が空気流入端から0.15mmから0.30mmまでの範囲で、最小隙間の変動量が負の値、すなわち、ヘッドスライダ1が記録媒体30から離間する方向に最小隙間が変動するので、より耐衝撃性に優れた構成を実現することができる。
【0061】
図8A〜図8Fに、ヘッドスライダ1において、段差部11の長手方向の位置が、前述の条件を満たすときの圧力分布を確認のために示す。図8Aは、段差部11の長手方向の位置が空気流入端から0.15mmのときのヘッドスライダ61のABS面の構成を示す図であり、図8Bは、そのヘッドスライダ61の通常浮上時の圧力分布を示す図であり、図8Cは、そのヘッドスライダ61に衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図である。また、図8Dは、段差部11の長手方向の位置が空気流入端から0.30mmのときのヘッドスライダ62のABS面の構成を示す図であり、図8Eは、そのヘッドスライダ62の通常浮上時の圧力分布を示す図であり、図8Fは、そのヘッドスライダ62に衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図である。
【0062】
まず、図8Bおよび図8Eに示したように、段差部11の空気流入端からの長手方向の位置が0.15mmである場合、および、0.30mmである場合ともに、通常浮上時には、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値が、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間で発生する正圧領域22の圧力値よりも大きくなっており、ヘッドスライダ61,62はそれぞれ、通常浮上時には、第2の空気軸受部3に搭載されたヘッド部25と記録媒体30との接触を防止しながら、安定して浮上することができる。
【0063】
また、図8Cおよび図8Fに示したように、衝撃が印加されたときには、段差部11の、空気流入端からの長手方向の位置が0.15mmである場合、および、0.30mmである場合ともに、第2の空気軸受部3と記録媒体30との間で発生する正圧領域21の圧力値よりも、第1の正圧発生部4と記録媒体30との間、および、第2の正圧発生部5と記録媒体30との間で発生する正圧領域22の圧力値が大きくなっており、ヘッドスライダ61,62はそれぞれ、衝撃が印加されたときには、正圧領域22に発生した空気軸受によって、あたかも支持されたような状態でピッチ方向に回転して、衝撃を吸収することができるので、ヘッドスライダ1は記録媒体30と接触しない。よって、上述したように、第1の境界部9および第2の境界部10の長手方向の位置が、0.15mmから0.30mmまでに位置するヘッドスライダ1,61,62は、それぞれ耐衝撃性に優れた構成であるといえる。また、この範囲においては、図7に示したように、段差部11の長手方向の位置が空気流出端側から離間するほど、ヘッドスライダ1,61,62のピッチ角度の変動量が大きくなっていることがわかる。
【0064】
以上述べたように、ヘッドスライダ1においては、第1の境界部9および第2の境界部10の空気流入端からの距離D1を、
0.40mm≦D1≦0.56mm (1)
とし、かつ、段差部11の空気流入端からの距離D2を、
0.15mm≦D2≦0.30mm (2)
とすることによって、もっとも耐衝撃性に優れたヘッドスライダ1を実現することができる。
【0065】
なお、前述したように、ヘッドスライダ1はFEMTOスライダであり、その長手方向の長さは、0.85mmであることから、(1)式および(2)式をヘッドスライダ1の長さで正規化すると、ヘッドスライダ1の長手方向の長さをDTとした場合に、
(0.40/0.85)≦(D1/DT)≦(0.56/0.85) (3)
(0.15/0.85)≦(D2/DT)≦(0.30/0.85) (4)
が得られる。これらを計算すると、
0.47≦(D1/DT)≦0.66 (5)
0.18≦(D2/DT)≦0.35 (6)
となり、(5)式および(6)式の関係を満たすヘッドスライダ1は、耐衝撃性に優れたヘッドスライダであるということができる。
【0066】
なお、本発明の第1の実施の形態においては、第1の正圧発生部4および第2の正圧発生部5がそれぞれ、ヘッドスライダ1の長手方向の中心軸に対して外側に、外側サイドレール部14を有する例を用いて説明を行ったが、本発明はこの例に限定されるものではない。例えば、図9に示したヘッドスライダ85のように、第1の正圧発生部4および第2の正圧発生部5が、外側サイドレール部14を有しない構成であっても、前述のヘッドスライダ1と同様に、衝撃が加わった場合には、第1の正圧発生部4および第2の正圧発生部5から高い圧力が発生し、空気軸受を形成するので、耐衝撃性に優れた構成を実現できる。
【0067】
なお、本発明の第1の実施の形態においては、磁気ディスク装置用のヘッドスライダについての説明を行ったが、本発明のヘッドスライダはその用途を磁気ディスク装置用に限定されず、例えば、光磁気ディスク装置や光ディスク装置等に用いる浮上型ヘッドスライダをも含む。
【0068】
また、本発明の第1の実施の形態においては、所定の条件におけるシミュレーション結果にもとづいて説明したが、本発明の浮上型ヘッドスライダは、そのシミュレーションの際の回転数、荷重、ヘッドスライダの大きさ等に限定されるものではない。
【0069】
例えば、本発明のヘッドスライダは、実用的に磁気ディスク装置に用いられる回転数においては、良好な耐衝撃性を示すものである。さらに、本発明の浮上型ヘッドスライダは、小型磁気ディスク装置において一般的に用いられる、2000〜5000rpm程度の比較的低い回転数においても、上述したような良好な耐衝撃性を示すことが可能である。
【0070】
また、本発明の第1の実施の形態においては、長手方向(空気流入方向)長さ×短手方向(空気流入方向に垂直方向)長さ=0.85mm×0.70mmの大きさ(いわゆる20%スライダまたはFEMTOスライダ)を用いて説明を行ったが、本発明のヘッドスライダはその大きさに限定されない。一例として、いわゆる30%スライダまたはPICOスライダと呼ばれるヘッドスライダを用いても同様の効果を得ることが可能である。
【0071】
さらに、本発明のヘッドスライダは、上述した使用時の荷重に限定されるものではない。一例としては、前述のPICOスライダまたはFEMTOスライダを用いた場合、0.5gから2.5gまでの荷重において使用することが可能である。
【0072】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態におけるヘッド支持装置107およびディスク装置101について、図面を用いて詳細に説明する。
【0073】
図10は、ディスク装置101の要部斜視図である。ここでは、ディスク装置101の例として、磁気ディスク装置を用いて示す。また、図11は、ヘッド支持装置107の要部斜視図である。
【0074】
図10に示すディスク装置101において、記録媒体(ディスク状記録媒体)30は主軸103に回転自在に支持され、駆動部104により回転駆動される。この駆動部104としては、例えばスピンドルモータを用いることができる。
【0075】
記録媒体30に対して記録再生を行うヘッド部25(図示せず)を備えたヘッドスライダ1が、サスペンションに取り付けられてヘッド支持装置107が構成され、このヘッド支持装置107はアクチュエータアーム108に固定され、さらに、アクチュエータアーム108は回動部110によって回動自在なアクチュエータ軸109に取り付けられている。駆動部104の回転駆動および回動部110の回動は制御部(図示せず)によって制御されている。
【0076】
なお、本発明の第2の実施の形態におけるヘッドスライダ1は、本発明の第1の実施の形態で説明した、図1に示したようなABS面を有する構成であり、前述の(5)式および(6)式を満たすものとする。
【0077】
回動部110としては、例えばボイスコイルモータを用いることができ、アクチュエータアーム108を回動させて、ヘッドスライダ1を記録媒体30面上の任意のトラック位置に移動させる。筐体111は、これらの構成要素を所定の位置関係に保って保持している。
【0078】
図11は、サスペンション106とヘッドスライダ1とを有するヘッド支持装置107の要部斜視図である。ヘッドスライダ1は、スライダ保持部112の先端側の一端に設けられた舌状部113に固定されている。また、スライダ保持部112の他端はビーム114に固着されている。
【0079】
スライダ保持部112としては、例えばジンバルスプリングが用いられ、ヘッドスライダ1のピッチ動作およびロール動作を許容する。ヘッドスライダ1のスライダ保持部112への固定は、例えば接着剤による接着で行われ、スライダ保持部112のビーム114への固着は、例えば溶着により行うことができる。ビーム114の先端部にはヘッドスライダ1に対して荷重を付勢するピボット部115があり、このピボット部115を介してヘッドスライダ1に所定の荷重が付勢される。このピボット部115がヘッドスライダ1と当接する点、すなわちピボット位置が、第1の実施の形態で述べたような、慣性作用点20、つまり、ヘッドスライダ1に外乱等による衝撃等の慣性力が印加された場合に、その慣性力が作用する作用点となる。
【0080】
このとき、ヘッドスライダ1の重心位置とピボット位置とを記録媒体30面に対して投影した位置が一致するようにヘッド支持装置107を構成することにより、慣性モーメントの発生を抑制することができるので、もっとも耐衝撃性に優れたヘッド支持装置107を得ることが可能である。
【0081】
このようなヘッド支持装置107を用いて、回転する記録媒体30上で記録再生を行う場合、ヘッドスライダ1にはピボット部115から加わる荷重、ならびにヘッドスライダ1の空気潤滑面の設計により、空気流によりヘッドスライダ1を記録媒体30から浮上させる方向に作用する正圧力、および、記録媒体30に接近させる方向に作用する負圧力の三つの力が作用し、これらの力の釣り合いによりヘッドスライダ1は安定に浮上し、この浮上量を一定に保った状態で回動部110を駆動してヘッドスライダ1を所望のトラック位置に位置決めしながら記録媒体30に対してヘッド部25による記録および再生の少なくとも一方を行うことが可能である。
【0082】
このような構成の、ヘッドスライダ1を搭載したヘッド支持装置107およびディスク装置101を用いることにより、耐衝撃性に優れたヘッド支持装置およびディスク装置を得ることができる。
【0083】
なお、本発明は、例として示した磁気ディスク装置に何ら限定されるものではなく、光磁気ディスク装置や、光ディスク装置等の浮上型のヘッドスライダを用いたディスク装置に適用可能である。
【0084】
また、本発明は、ディスク形状の媒体を用いたディスク装置に限定されるものではなく、他のいかなる形状の媒体を用いた記録再生装置にも適用可能である。
【0085】
以上述べたように、本発明のヘッドスライダを用いれば、約5300Gという大きな加速度の慣性力がヘッドスライダに印加された場合においても、ヘッドスライダが、ディスク状記録媒体に衝突せず、ディスク状記録媒体上を安定して浮上することのできる浮上型のヘッドスライダを実現できる。
【0086】
また、本発明のヘッドスライダを用いてヘッド支持装置およびディスク装置を構成することにより、ヘッドスライダがディスク上を浮上しているときに大きな外部からの衝撃による慣性力が作用しても、ヘッドスライダの記録媒体表面への衝突を防止できる、耐衝撃性の高いヘッド支持装置ならびにディスク装置を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
以上述べたように、本発明によれば、例えば約1.5mの高さ(人が立った状態の手の高さを想定している)からコンクリートの床に対して直接、ディスク装置と情報機器との間に緩衝材のない状態で落下させた場合にも、情報の記録および再生の少なくとも一方が可能であるという効果を有するので、浮上型のヘッドスライダ、浮上型のヘッドスライダを用いたヘッド支持装置、および、浮上型のヘッドスライダを用いたヘッド支持装置を搭載したディスク装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの空気潤滑面の形状を示した正面図
【図2A】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの背面図
【図2B】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの左側面図
【図2C】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの右側面図
【図2D】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの平面図
【図2E】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの底面図
【図3A】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの通常の安定浮上時の挙動を示す図
【図3B】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの外部から衝撃が加わったときの挙動を示す図
【図4A】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダがと記録媒体との間で発生する圧力分布を示す図
【図4B】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダがと記録媒体との間で発生する圧力分布を示す図
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの第1の境界部および第2の境界部の長手方向の位置と、衝撃を印加された場合の最小隙間およびピッチ角度の変動量との関係を示す図
【図6A】本発明の第1の実施の形態における、第1の境界部および第2の境界部の長手方向の位置が空気流入端から0.4mmのときの、ヘッドスライダのABS面の構成を示す図
【図6B】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの通常浮上時の圧力分布を示す図
【図6C】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダに衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図
【図6D】本発明の第1の実施の形態における、第1の境界部および第2の境界部の長手方向の位置が、空気流入端から0.56mmのときの、ヘッドスライダのABS面の構成を示す図
【図6E】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの通常浮上時の圧力分布を示す図
【図6F】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダに衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの段差部の空気流入端からの位置と、ピッチ角度の変動量および最小隙間の変動量との関係を示す図
【図8A】本発明の第1の実施の形態における、段差部の長手方向の位置が空気流入端から0.15mmのときの、ヘッドスライダのABS面の構成を示す図
【図8B】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダの通常浮上時の圧力分布を示す図
【図8C】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドスライダに衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図
【図8D】本発明の第1の実施の形態において、段差部の長手方向の位置が空気流入端から0.30mmのときの、ヘッドスライダのABS面の構成を示す図
【図8E】本発明の第1の実施の形態のヘッドスライダの通常浮上時の圧力分布を示す図
【図8F】本発明の第1の実施の形態のヘッドスライダに衝撃が印加されたときの圧力分布を示す図
【図9】本発明の第1の実施の形態における第1の正圧発生部および第2の正圧発生部が、外側サイドレール部を有しないヘッドスライダの構成を示す図
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるディスク装置の要部斜視図
【図11】本発明の第2の実施の形態におけるヘッド支持装置の要部斜視図
【符号の説明】
【0089】
1,51,52,61,62,85 ヘッドスライダ
2 第1の空気軸受部
3 第2の空気軸受部
4 第1の正圧発生部
5 第2の正圧発生部
6 ベース面
7 第1のステップ部
8 第2のステップ部
9 第1の境界部
10 第2の境界部
11 段差部
12 負圧発生部
13 サイドレール部
14 外側サイドレール部
20 慣性作用点
21,22,41 正圧領域
25 ヘッド部
30 記録媒体
101 ディスク装置
103 主軸
104 駆動部
106 サスペンション
107 ヘッド支持装置
108 アクチュエータアーム
109 アクチュエータ軸
110 回動部
111 筐体
112 スライダ保持部
113 舌状部
114 ビーム
115 ピボット部
Claims (9)
- ヘッド部を有し、前記ヘッド部によって記録媒体に対して浮上した状態で記録および再生の少なくとも一方を行うヘッドスライダであって、
ベース面上の空気流入端側に設けられた第1の空気軸受部と、
前記ベース面上の前記第1の空気軸受部よりも空気流出端側に設けられ、前記ヘッド部を有し、前記第1の空気軸受部よりも面積の小さい第2の空気軸受部と、
前記第1の空気軸受部と前記ベース面との空気流入端側の段差部よりも空気流出端側の、前記ヘッドスライダの長手方向の中心軸の両側に設けられた一対の正圧発生部と、
前記第1の空気軸受部と前記一対の正圧発生部のうちの一方の正圧発生部との間、および、前記第1の空気軸受部と前記一対の正圧発生部のうちの他方の正圧発生部との間に、それぞれ設けられたサイドレール部と、
前記一対の正圧発生部の、前記ヘッドスライダの長手方向の中心軸の外側に、それぞれ設けられた外側サイドレール部とを備え、
前記外側サイドレール部の前記サイドレール部と対向する側が、前記第1の空気軸受部のもっとも外側の端部よりも、外側に配置されたことを特徴とするヘッドスライダ。 - 前記ベース面と前記第1の空気軸受部との間に設けられた第1のステップ部と、
前記ベース面と前記第2の空気軸受部との間に設けられた第2のステップ部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドスライダ。 - 前記第1の空気軸受部、前記第2の空気軸受部および前記サイドレール部で囲まれた領域に負圧発生部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドスライダ。
- 前記第1の空気軸受部、前記第2の空気軸受部、前記サイドレール部、前記外側サイドレール部および前記一対の正圧発生部が前記ベース面から同じ高さに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドスライダ。
- 前記第1のステップ部および前記第2のステップ部が前記ベース面から同じ高さに形成されていることを特徴とする請求項2に記載のヘッドスライダ。
- 請求項1に記載のヘッドスライダと、
前記ヘッドスライダに対し、前記ベース面の前記第1の空気軸受部および前記第2の空気軸受部が設けられた側と反対側から、所定の付勢力を付与するサスペンションとを備えたことを特徴とするヘッド支持装置。 - 前記サスペンションは、前記ヘッドスライダに対して前記所定の付勢力を付与するピボット部を有することを特徴とする請求項6に記載のヘッド支持装置。
- 請求項6に記載のヘッド支持装置と、
ディスク状記録媒体と、
前記ディスク状記録媒体を回転駆動させる駆動部と、
前記ヘッド支持装置の前記サスペンションを前記ディスク状記録媒体の半径方向に回動させる回動部と、
前記駆動部の回転駆動および前記回動部の回動を制御する制御部とを備えたことを特徴とするディスク装置。 - 前記ヘッド支持装置の前記サスペンションは、前記ヘッドスライダに対して前記所定の付勢力を付与するピボット部を有し、
前記ピボット部と前記ヘッドスライダとが接する位置をピボット位置としたとき、
前記ヘッドスライダの重心位置と前記ピボット位置とを前記ディスク状記録媒体面に対して投影した位置が一致することを特徴とする請求項8に記載のディスク装置。
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