JP4797475B2 - 自由曲面光学素子の保持構造 - Google Patents

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本発明は、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)等の反射型画像形成素子や透過型液晶素子等の透過型画像形成素子を備えたリアプロジェクション方式やフロントプロジェクション方式等の投射型画像表示装置等の光学系に使用される自由曲面光学素子の保持構造に関する。
近年、大画面でかつ薄型である投射型画像表示装置の需要が高まっている。大画面と薄型を同時に実現するうえで、自由曲面ミラーは必要不可欠な部品になっている。50インチ超の大画面では、例えば100×100を超える自由曲面ミラーが必要である。このような大型の自由曲面ミラーは、300tを超える成形機を用いてもせいぜい2個取りが限度であるので、生産性を上げるには、成形品を薄くして成形サイクルを短縮しなければならない。成型品の肉厚が5mm以下になると反りが発生し、所望の光学性能を発揮するのが困難になる。
このような自由曲面ミラーを保持する構造として、従来、特許文献1〜5に示すように種々のものが採用されている。しかし、いずれも自由曲面ミラーを高精度に取り付けることが要求されるものであり、自由曲面ミラーの反り、歪み、偏芯等の調整をする手段がなかった。
特開平5−183847号公報 特開2003−215713号公報 特開2004−309529号公報 特開2005−10568号公報 特開2005−99744号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、取付時に自由曲面光学素子の反り、歪み、偏芯等の調整をすることができる自由曲面光学素子の保持構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、
外形が略台形の自由曲面光学素子を保持部品に保持する構造において、
保持部品に設けた当たり面に対して自由曲面光学素子を自由曲面に直角な方向に取り付ける軸方向取付基準面を自由曲面光学素子の外形の左右の斜辺の略中央と下辺の略中央に設けるとともに、
保持部品に設けた前記当たり面以外の座面に対して自由曲面光学素子を自由曲面に直角な方向に当接する調整面を自由曲面光学素子の外形の左右の下角部に設けて、
前記座面又は調整面の高さを調整可能にしたものである。
前記構成の自由曲面光学素子の保持構造では、自由曲面光学素子を保持部品に取り付ける際に、保持部品の座面又は自由曲面光学素子の調整面の高さを調整することで、自由曲面光学素子の光学性能を見ながら自由曲面の反り、歪み、偏芯等を矯正することができる。
前記座面又は前記調整面の少なくともいずれか一方を削ることにより、又は前記座面と前記調整面の間にスペーサを挿入することにより、その高さを調整可能にすることが好ましい。
本発明において、前記略台形とは、上辺が下辺より大きい逆台形のもの、下辺がV字形に屈曲して全体として略五角形になっているものを含む。
前記自由曲面光学素子はミラーであることが好ましく、またレンズであってもよい。
本発明によれば、保持部品に設けた座面と自由曲面光学素子に設けた調整面の高さを調整可能にしたので、取付時に自由曲面光学素子の反り、歪み、偏芯等の調整をすることができ、低コストで高精度に自由曲面光学素子を取り付けることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図1は本発明の自由曲面ミラーを備えた投射型画像表示装置の実施形態であるリアプロジェクションテレビ(リアプロTV)1を示す。リアプロTV1のケーシング2内には、反射型画像形成素子の一例であるデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)3、このDMD3に照明光を照射する照明光学系4、及びDMD3で反射された投射光、すなわち画像光を拡大投射する投射光学系5が収容されている。また、ケーシング2の前面上方には、投射光学系5で拡大された画像が2枚の平面ミラー6A,6Bを介して投射されるスクリーン7が配設されている。
投射光学系5は、DMD3側から順に、凹面ミラー8、可変絞り機構9、第1収差補正板10、凸面ミラー11、第2収差補正板12、第1自由曲面ミラー13、及び第2自由曲面ミラー14が配置されており、DMD3からの画像光はこの順でスクリーン7側へ導かれる。
前記DMD3と投射光学系5は、図2に示す投射光学系ユニット15に保持されている。投射光学系ユニット15は、下側台座部品16と上側台座部品17からなっている。下側台座部品16には、凹面ミラー8、可変絞り機構9、第1収差補正板10、凸面ミラー11、第2収差補正板12が保持され、上側台座部品17には、第1及び第2自由曲面ミラー13,14が保持されている。第2自由曲面ミラー14は、上側台座部品17に取り付けられる保持部品18に保持されている。
次に、本発明の自由曲面ミラーの一実施形態である前記第2自由曲面ミラー(以下、単に自由曲面ミラーという。)14について詳細に説明する。
図3は、自由曲面ミラー14を示す。自由曲面ミラー14は、流動性(MFR;Melt Flow Rate)が20以上、耐熱性(ガラス転移点温度Tg)が130℃以上,熱変形温度(Td)が115℃以上、吸湿率(WAC)が0.01%以下のシクロオレフィンポリマー(例えば、ZEONEX,ZEONOR(日本ゼオンの登録商標)等の熱可塑性樹脂からなり、射出成形により1mm〜5mmの範囲の均一厚さの曲面板状に成形されている。成形後に、自由曲面ミラー14をアニールすることで内部応力が除去されている。自由曲面ミラー14は、有効領域の面積が1800mm以上のものであり、3500mm以上、5000mm以上のものも可能である。
表1に示すように、流動性が20以上であることにより、成形品の内部応力が小さくなり、自由曲面の転写性が良く、環境信頼性試験による反りや歪みの発生を小さくすることができ、薄型にも拘わらず、外観歩留まりが著しく向上する。耐熱性(ガラス転移点温度Tg)が130℃以上,熱変形温度(Td)が115℃以上であることにより、反射面に塗布する反射コートの密着性が極めて良好で、膜はがれがなく、高反射率が得られるとともに、反りや歪みの発生を小さくすることができる。吸湿率(WAC)が0.01%以下の成形材を使用することで、反射コートの密着性が高くなるとともに、吸湿による面形状変化を抑えることができる。熱可塑性樹脂を用いることで、極めて高精度な自由曲面ミラー14を高い生産性で得ることができる。熱可塑性樹脂用の金型は製作が容易であり、大型で薄型の自由曲面ミラーを高精度に成形することができる。肉厚が均一であることにより、自由曲面の転写性が良くなり、成形性が安定し、自由曲面の補正が容易で光学性能を安定させることができる。肉厚が1mm以下では、反りの発生が大きくなり、自由曲面が安定せず、所望の自由曲面を得ることができない。生産サイクルは肉厚の2乗で決まるため、肉厚が5mm以上では生産性が悪くなる。よって、肉厚は、1mm〜5mmの範囲が好ましい。
Figure 0004797475
自由曲面ミラーの材料の特性
自由曲面ミラー14の有効領域21は、凸の自由曲面で形成され、1点鎖線で示すように、上辺21aと、上辺21aの両端から下方に互いに接近するように延びる左右辺21b,21cと、該左辺21bの下端から右斜め下方に中心線まで延びる左下辺21dと、右辺21cの下端から左斜め下方に中心線まで延びて左下辺21dと接続する右下辺21eとからなる略五角形をなしている。
前記有効領域21の外側には、ほぼ一定幅の周辺領域22が形成され、この周辺領域22のさらに外側には周縁領域23が形成されている。周縁領域23は自由曲面又はそれに近い面からなっている。周縁領域23の外形は、有効領域21の外周に沿って形成され、有効領域21とほぼ同じ略五角形をなしている。周縁領域23の角部24a,24b,24c,24dは、肉厚tより大きな曲率半径R、好ましくは1.5t≦R≦6t、さらに好ましくは、2t≦R≦4tの曲率半径を有している。このため、角部24a,24b,24c,24dにおける成形樹脂の流動性がよく、成形性が良い。また、周縁領域23の縁には、ミラー面に垂直方向のリブは全く形成されていない。このようなリブは、樹脂の流動性を悪化させ、離型時に型に食い込んで成形面の精度を低下させる。本実施形態の自由曲面ミラー14は、このようなリブがないので、リブがあるものに比べて、成形樹脂の流動性がよいうえ、離型性がよく、ミラー面の面精度が向上する。
前記周縁領域23のうち左右辺の周縁領域23は、上辺及び左右下辺の周縁領域23よりも幅広に形成され、内側の自由曲面部25と、外側の平面部26とからなっている。自由曲面部25の上端は上辺の周縁領域23の自由曲面と連続し、自由曲面部25の下端は左右下辺の周縁領域23と連続している。自由曲面部25と平面部26は、図4に示すように、滑らかな面で連続している。
前記左右辺の周縁領域23の平面部26の縁には、矩形の第1耳部27aと第2耳部27bがそれぞれ左右方向に向かって突設されている。第1耳部27aと第2耳部27bの正面は、前記平面部と面一の平面からなり、自由曲面ミラー14の第1,第2軸方向取付基準面28a,28bとなっている。第1耳部27aと第2耳部27bの下端面は、自由曲面ミラー14の第1,第2上下方向取付基準面29a,29bとなっている。第1,第2上下方向取付基準面29a,29bは、前記有効領域21の図心30と該図心30から有効領域21の上端の間の1/2の位置31との間の範囲内、好ましくは図心30に位置している。このように、第1,第2上下方向取付基準面29a,29bを有効領域21の上寄りにする理由は、以下の通りである。自由曲面ミラー14は図1に示すように上辺部の入反射角が下辺部よりも大きく感度が大きいので、動作中の熱膨張による自由曲面の僅かな変位がスクリーン7上の投射画像に歪みを生じさせる。本実施形態では、第1,第2上下方向取付基準面29a,29bを有効領域21の図示より上方に設けることで、第1,第2上下方向取付基準面29a,29bより上方の熱膨張が抑えられ、スクリーン7上の投射画像の歪みを押さえることができる。
また、前記左右辺の周縁領域23の左右下辺の縁には、矩形の第3耳部27cが下方に向かって突設されている。第3耳部27cの正面は、平面からなり、自由曲面ミラー14の第3軸方向取付基準面28cとなっている。第3耳部27cの左側端面は、自由曲面ミラー14の左右方向取付基準面32となっている。第3耳部27cの幅を小さくすることで、左右方向取付基準面32をできるだけ中心線に近づけて左右の熱膨張をほぼ同じにし、スクリーン7上の投射画像の歪みを押さえることができる。なお、この第3耳部27cの右側端面又は下端面は自由曲面ミラー14の成型時に成形樹脂のゲートとされたところである。左右下角部24c,24dの平面部26には、調整面28d、28eが設けられている。
自由曲面ミラー14の裏面は、正面の有効領域21の曲面とほぼ相補する凹の自由曲面で形成されている。これにより、肉厚を均一にすることができる。
以上の構成からなる自由曲面ミラー14は、射出樹脂成形によって成形される。すなわち、この自由曲面ミラー14の成形型は、図5に示すように自由曲面ミラー14の端面に沿ったパーティングラインPLに沿ってミラー面(有効領域21)側の固定型101と、裏面側の可動型102とから構成されている。このため、ミラー面(有効領域21)と該ミラー面に直角な方向に取り付ける軸方向取付基準面28a,28b,28cとは共に固定型101に配置される。勿論、ミラー面(有効領域21)側を可動型とし、裏面側を固定型とすることも可能である。このため、同一金型101内でミラー面(有効領域21)と軸方向取付基準面28a,28b,28cの位置を高精度に設定することができ、軸方向取付基準面28a,28b,28cに対するミラー面(有効領域21)の偏芯精度を容易に調整し、かつ、安定させることができる。
また、図5に示すように、軸方向取付基準面28aに対応する部分には、入れ子103が形成されて、入れ子103の固定型101の成形面に対する位置を調整することで、軸方向取付基準面28aの高さの調整が可能である。
成形型のゲートは、成形樹脂の均一な流動を考えると、ミラー面と反対側の裏面の中央に配置することも可能である。また、ピンポイントゲート等による多点ゲートにすると、低圧での樹脂充填が可能となり、転写性が向上する(形状誤差のPV値を小さくできる)。しかし、これらのゲートを自由曲面ミラー14に適用すると、流動樹脂の微小なうねりが発生し、補正で取り除くことが非常に困難になり、光学的に非常に大きな問題が生じる。そこで、本実施形態では、図6に示すように第3耳部27cの下端面にゲートを設定している。
図7に示すように、第1,第2上下方向取付基準面29a,29bを結ぶ直線と左右方向取付基準面32から延長した直線の交点Sは、成形後の自由曲面ミラー14のほぼ中心付近(本実施形態では図心30)に位置している。従来の構造では、図8に示すように、取付基準となるボスピンを有していたので、型を開いて離型するときに成形品が急速に冷やされて収縮する際にボスピンが金型に引っ掛かり、離型性が悪く、ミラー面に歪みが生じるうえ、取付基準としての精度が損なわれていたが、本実施形態では、第1〜第3耳部27a〜27cは、成形後の成形品の図7に矢印で示す収縮方向に対して引っ掛かりがなく、従順な収縮が可能である。したがって、本実施形態では、離型性がよく、各取付基準面29a,29b,32の精度が損なわれない。また、各取付基準面29a,29b,32はミラー面と同一金型により成形されるため、ミラー面に対する位置を高精度に設定できる。
以上のように、自由曲面ミラー14は、有効領域21の外周に沿って外形を形成しているので、有効領域21の面積が1800mm以上の大型であるにも拘わらず、外形が必要以上に大きくならず、無駄がない。また、外形の角部24a〜24eを肉厚より大きな曲率半径で形成したので、成形樹脂の流動性がよく、成形性が良好である。
続いて、前記構成の自由曲面ミラー14の保持部品18への取付構造について説明する。
図9において、自由曲面ミラー14の保持部品18は、合成樹脂で形成され、基部41と、該基部41の両端から斜め後方に延びる左右の腕部42a,42bと、該左右腕部42a,42bの背面の略中間部を連結する補強部43とからなっている。
基部41の底面には、図10に示すように、中央に突起44が突設されるとともに、後部に金属製の取付プレート45が取り付けられている。取付プレート45と基部41の両端部には、合計3つの取付孔46が形成されている。基部41の上面には自由曲面ミラー14の第3耳部27cが位置する第3凹部47cが形成され、該第3凹部47cの前側の壁は当該第3耳部27cの第3軸方向取付基準面28cが当接する第3当たり面48cとなっている。また第3凹部47cには、第3位置決め突起49cが突設され、この第3位置決め突起49cに対向して第3押さえばね50cが固着されている。また、第3押さえばね50cの近傍には、第3耳部27cを第3当たり面48cに押し付けて固定する第3固定金具51cがねじ孔52cに取り付けられるようになっている。
左右の腕部42a,42bの上部には、自由曲面ミラー14の第1,第2耳部27a,27bが位置する第1、第2凹部47a,47bが形成され、該第1,第2凹部47a,47bの前側の壁は当該第1,第2耳部27a,27bの第1,第2軸方向取付基準面28a,28bが当接する第1,第2当たり面48a,48bとなっている。また第1,第2凹部47a,47bには、第1,第2位置決め突起49a,49bが突設され、この第1,第2位置決め突起49a,49bに対向して第1,第2押さえばね50a,50bが固着されている。また、第1,第2押さえばね50a,50bの近傍には、第1,第2耳部27a、27bを第1,第2当たり面48a,48bに押し付けて固定する第1,第2固定金具51a,51bがねじ孔52a,52b(それぞれ2箇所)に取り付けられるようになっている。
左右の腕部42a,42bの下部には、自由曲面ミラー14の左右下の角部24c,24dが位置する第4、第5凹部47d,47eが形成され、該第4、第5凹部47d,47eの前側の壁は当該左右下の角部24c,24dの第1,第2調整面28d,28eが当接する第1,第2座面48d,48eとなっている。また、第1,第2調整面28d,28eを第1,第2座面48d,48eに押し付けて固定する第4,第5固定金具51d,51eがねじ孔52d,52eに取り付けられるようになっている。
前記自由曲面ミラー14を保持部品18に取り付けるには、まず、自由曲面ミラー14を後方に傾けた状態で保持部品18に上方から差し込み、第3耳部27cを第3凹部47cの第3押さえばね50cと第3位置決め突起49cとの間に挿入する。続いて、自由曲面ミラー14を前方に押して第1,第2耳部27a,27bを第1,第2凹部47a,47bの第1,第2押さえばね50a,51bと第1,第2位置決め突起49a,49bとの間に挿入する。これにより、図10,11に示すように、自由曲面ミラー14は、第1,第2押さえばね50a,50bにより第1,第2耳部27a、27bの2箇所の第1,第2上下方向取付基準面29a,29bが第1,第2位置決め突起49a,49bに押し付けられることで、上下方向に位置決めされる。また、第3押さえばね50cにより第3耳部27cの1箇所の左右方向取付基準面32が第3位置決め突起49cに押し付けられることで、左右方向に位置決めされる。
このように、本実施形態では、第1〜第3耳部27a〜27cの3箇所を第1〜第3押さえばね50a〜50cにより第1〜第3位置決め突起49a〜49cに片寄せして、自由曲面ミラー14を位置決めしている。すなわち、上下方向を第1,第2耳部27a,27bの第1,第2上下方向取付基準面29a,29bで規制し、左右方向を第3耳部27cの左右方向取付基準面32で規制している。このため、ボスピンと穴の嵌合により位置決めを行っていた従来の構造に比べて、本実施形態では、基準面が平面で済み、成型時の離型性がよく、基準面の変形を抑制することができる。
次に、第1〜第5固定金具51a〜51eを所定位置に取り付け、第1〜第3耳部27a〜27cの軸方向基準面28a〜28cを第1〜第3当たり面48a〜48cに押し付けるとともに、左右下の角部24c,24dの第4,第5軸方向取付基準面28d,28eを第4,第5当たり面48d,48eに押し付ける。これにより、図2に示すように、自由曲面ミラー14は保持部品18に軸方向に高精度で位置決めして簡単に取り付けることができる。
なお、以上のようにして自由曲面ミラー14を保持部品18に取り付けた後、図13(a)に示すように、必要に応じて保持部品18の座面48d,48e又は自由曲面ミラー14の調整面28d、28eの高さを調整する。具体的には、自由曲面ミラー14の光学性能を見ながら、図13(b)に示すように、高さを低くする必要がある場合は、保持部品18の第1,第2座面48d,48eを適宜削ってトリミングし、ミラー面の反り、歪み、偏芯等を矯正する。保持部品18の第1,第2座面48d,48eを削る代わりに、自由曲面ミラー14の第1,第2調整面28d,28eを削ってもよい。逆に、高さを高くする場合は、それらの間にスペーサを挿入して固着することができる。
このようにして、保持部品18に保持された自由曲面ミラー14は、図2に示すように、基部41の突起44を上側台座部品17の長孔53に挿入し、3つの取付孔46を上側台座部品17の対応する取付孔54に合致させて、図示しないねじをねじ込むことで、上側台座部品17に固定することができる。
図14に示すように、第1〜第3耳部27a〜27c(図では27cのみを示す)の取付基準面29a,29b,32(図では32のみを示す)と、その反対側の第1〜第3押さえばね50a〜50c(図では50cのみを示す)が押し当てられる面とは、平行であることが好ましい。これにより、自由曲面ミラー14の保持部品18への取付時に押さえばね50a〜50cのばね力によるモーメントが生じることがなく、自由曲面ミラー14の浮き上がりを防止し、歪みを小さくすることができる。
また、図15(a),(b)に示すように、第1〜第3耳部27a〜27c(図では27cのみを示す)の取付基準面29a,29b,32(図では32のみを示す)と、その反対側の第1〜第3押さえばね50a〜50c(図では50cのみを示す)が押し当てられる面とは、平行でなくとも、取付時に第1〜第3耳部27a〜27cを保持部品18の当たり面48a〜48cに対して押さえ付ける方向にモーメントが生じるように、いずれか一方の面(図12(aでは右側端面、図12(b)では左側端面)を傾斜させてもよい。これにより、自由曲面ミラー14の浮き上がりを防止し、安定して取り付けることができるとともに、歪みを小さくすることができる。
なお、本発明は、自由曲面を有するミラーに限らず、例えば、反射面形状が回転対称形であっても反射面の中心に回転対称軸がないミラー、回転対称軸がミラー外形内にないミラーにも適用することができる。また、本願発明は、ミラーに限らず、レンズにも適用可能である
本発明の自由曲面ミラーを備えた投射型画像表示装置の実施形態であるリアプロジェクションテレビの断面図。 図1のリアプロジェクションテレビの投射光学系ユニットの分解斜視図。 (a)自由曲面ミラーの正面図、(b)右側面図、(c)底面図。 図3(a)のIV−IV線断面図。 成形金型の一部断面図。 成形金型のゲート位置を示す断面図。 自由曲面ミラーの基準面と収縮方向の関係を示す正面図。 取付基準としてボスピンを有する従来のミラーの正面図及び底面図。 自由曲面ミラーの保持部品の分解斜視図。 自由曲面ミラーの保持部品の側面図。 自由曲面ミラーを保持した保持部品の背面図。 自由曲面ミラーを保持した保持部品の正面図。 (a)図11のXIII−XIII線断面図、(b)図13(a)の拡大図。 耳部に作用する力を示す耳部の概略拡大断面図。 (a)耳部に作用する力を示す他の形態の耳部の概略拡大断面図、(b)耳部に作用する力を示すさらに他の形態の耳部の概略拡大断面図。
符号の説明
14 自由曲面ミラー
18 保持部品
21 有効領域(ミラー面)
27a〜27c 耳部
28a〜28c 軸方向取付基準面
29a,29b 上下方向取付基準面
32 左右方向取付基準面
101 固定型
102 可動型
103 入れ子
PL パーティングライン

Claims (4)

  1. 外形が略台形の自由曲面光学素子を保持部品に保持する構造において、
    保持部品に設けた当たり面に対して自由曲面光学素子を自由曲面に直角な方向に取り付ける軸方向取付基準面を自由曲面光学素子の外形の左右の斜辺の略中央と下辺の略中央に設けるとともに、
    保持部品に設けた前記当たり面以外の座面に対して自由曲面光学素子を自由曲面に直角な方向に当接する調整面を自由曲面光学素子の外形の左右の下角部に設けて、
    前記座面又は調整面の高さを調整可能にしたことを特徴とする自由曲面光学素子の保持構造。
  2. 前記座面又は前記調整面の少なくともいずれか一方を削ることによりその高さを調整可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の自由曲面光学素子の保持構造。
  3. 前記座面と前記調整面の間にスペーサを挿入することによりその高さを調整可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の自由曲面光学素子の保持構造。
  4. 前記自由曲面光学素子はミラーであることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の自由曲面光学素子の保持構造。
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