JP4796757B2 - 原稿圧着板開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、印刷機、スキャナー等で原稿を圧着するのに用いられる原稿圧着板の開閉装置に関し、さらに詳しくは、原稿圧着板の回転中心であるヒンジピンの位置を上下させて厚物原稿に対応できるようにしたものでありながら、取付脚部が取付穴から抜けても大きく回動したり撥ね上がったりせず、しかも、原稿圧着板を中間位置の開き角度で停止させて保持できるうえ、開き操作を容易に行えるようにした、原稿圧着板開閉装置に関する。
従来、この種の原稿圧着板開閉装置には、例えば図6と図7に示すように装置本体(51)側に取り付けられる取付部材(52)と、原稿圧着板(53)を保持する支持部材(54)と、この支持部材(54)を上記の取付部材(52)へ回動可能に連結するヒンジピン(55)とを備えたものがある(特許文献1参照)。
図6に示すように、上記の取付部材(52)は、装置本体(51)に形成した取付穴(56)へ昇降可能に挿入される取付脚部(57)を備える。上記の装置本体(51)の原稿台(58)には厚物原稿(59)を載置する場合があり、この場合も上記の原稿圧着板(53)が原稿台(58)と略平行な閉じ姿勢となるように、上記の取付脚部(57)を上記の取付穴(56)内で昇降させ、原稿圧着板(53)の回転中心であるヒンジピン(55)の位置を装置本体(51)に対して上下できるようにしてある。
上記の取付部材(52)には、ヒンジピン(55)の周囲にカム部材(60)を固定してある。また上記の支持部材(54)には、スライダー(61)とこのスライダー(61)を上記のカム部材(60)に向けて弾圧付勢する付勢バネ(62)とを設けてある。上記のスライダー(61)は上記のカム部材(60)のカム面(63)に摺動する当接部(64)を備えている。このカム面(63)は、図7に示すように、原稿圧着板(53)が所定角度(θ)開いた状態で、上記の当接部(64)が当接する点での接線に対する垂線、即ち法線(65)が、回転中心である前記のヒンジピン(55)から偏位したカム形状に形成してある。このため、この開き角度(θ)では上記の付勢バネ(62)の弾圧力により、上記の原稿圧着板(53)を開く方向のヒンジトルクが発生する。この結果、上記の原稿圧着板(53)は、自重による閉じ方向の回転力(F)と上記の付勢バネ(62)の弾圧力による開き方向のヒンジトルクとがバランスした、中間位置の開き角度(θ)で停止して保持される。
実公平4−28094号公報
上記の取付脚部(57)は上記の取付穴(56)へ昇降可能に挿入されているため、原稿が厚すぎた場合などはこの取付穴(56)から不用意に抜け出てしまう場合がある。このとき、上記の付勢バネ(62)によるヒンジトルクが発生していると、取付穴(56)から抜け出た取付脚部(57)は装置本体(51)による支持力を失って、急激に回動して撥ね上がり、他物に衝突したり、その衝撃で破損したりする虞がある。
本発明の技術的課題は、上記の問題点を解消し、原稿圧着板の回転中心であるヒンジピンの位置を上下させて厚物原稿に対応できるようにしたものでありながら、取付脚部が取付穴から抜けても大きく回動したり撥ね上がったりせず、しかも、原稿圧着板を中間位置の開き角度で停止させて保持できるうえ、開き操作を容易に行えるようにした、原稿圧着板開閉装置を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1から図5に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
即ち、本発明1は原稿圧着板開閉装置に関し、装置本体(6)側に取り付けられる取付部材(2)と、原稿圧着板(8)を保持する支持部材(3)と、この支持部材(3)を上記の取付部材(2)へ回動可能に連結するヒンジピン(4)とを備え、上記の取付部材(2)は、装置本体(6)に形成した取付穴(7)へ昇降可能に挿入される取付脚部(5)を備え、上記の取付部材(2)と支持部材(3)のいずれか一方の上記のヒンジピン(4)の周囲にカム部材(11)を設けるとともに、他方にスライダー(12)とこのスライダー(12)を上記のカム部材(11)に向けて弾圧付勢する付勢バネ(13)とを設け、上記のスライダー(12)は上記のカム部材(11)のカム面(14)に摺動する当接部(15)を備えた、原稿圧着板開閉装置であって、上記のカム面(14)の中間部に、上記の当接部(15)が嵌合する少なくとも1つの凹部(16)を形成し、この凹部(16)は、これに嵌合した上記の当接部(15)が上記の付勢バネ(13)の弾圧力に抗して閉じ側へ移動する際、このときの原稿圧着板(8)の自重による閉じ方向の回転力(F)よりも大きな回転力を必要とするように形成され、上記の凹部(16)の底部(19)における接線(20)に対し、この凹部(16)の開き側斜面の立上り角度(α)を、この凹部(16)の閉じ側斜面の立上り角度(β)よりも小さく形成し、上記の凹部(16)を形成したカム面部分(18)と上記の当接部(15)との、少なくとも一方を弾性材料で形成したことを特徴とする。
また、本発明2は原稿圧着板開閉装置に関し、装置本体(6)側に取り付けられる取付部材(2)と、原稿圧着板(8)を保持する支持部材(3)と、この支持部材(3)を上記の取付部材(2)へ回動可能に連結するヒンジピン(4)とを備え、上記の取付部材(2)は、装置本体(6)に形成した取付穴(7)へ昇降可能に挿入される取付脚部(5)を備え、上記の取付部材(2)と支持部材(3)のいずれか一方の上記のヒンジピン(4)の周囲にカム部材(11)を設けるとともに、他方にスライダー(12)とこのスライダー(12)を上記のカム部材(11)に向けて弾圧付勢する付勢バネ(13)とを設け、上記のスライダー(12)は上記のカム部材(11)のカム面(14)に摺動する当接部(15)を備えた、原稿圧着板開閉装置であって、上記のカム面(14)の中間部に、上記の当接部(15)が嵌合する少なくとも1つの凹部(16)を形成し、この凹部(16)は、これに嵌合した上記の当接部(15)が上記の付勢バネ(13)の弾圧力に抗して閉じ側へ移動する際、このときの原稿圧着板(8)の自重による閉じ方向の回転力(F)よりも大きな回転力を必要とするように形成され、上記の当接部(15)の先端(21)における接線(22)に対し、この当接部(15)の開き側斜面の立上り角度(γ)を、この当接部(15)の閉じ側斜面の立上り角度(δ)よりも小さく形成し、上記の凹部(16)を形成したカム面部分(18)と上記の当接部(15)との、少なくとも一方を弾性材料で形成したことを特徴とする。
カム面上を移動する当接部が上記の凹部に達して嵌合すると、この当接部が上記の付勢バネの弾圧力に抗して閉じ側へ移動するためには、このときの原稿圧着板の自重による閉じ方向の回転力よりも大きな回転力を必要とすることから、原稿圧着板は自重のみによっては閉じることがない。
なお、上記の凹部に嵌合した上記の当接部が閉じ側へ移動するために必要な回転力は、凹部での当接部の嵌合深さ、即ち凹部と当接部の形状により、付勢バネの弾圧力や原稿圧着板の重量等を考慮して設定される。
上記の凹部に嵌合した当接部は、付勢バネの弾圧力のみでは上記の凹部に確りと嵌合するだけであり、この凹部から移動することがないので、この状態で上記の取付脚部が取付穴から外れても、回動せず撥ね上がることがない。
上記の当接部が凹部へ十分に嵌合していない状態では、この当接部は付勢バネの弾圧力で付勢されて凹部へ深く嵌合するように移動する。しかしこの当接部は上記の凹部へ最も深く嵌合する位置まで移動すると、付勢バネの弾圧力で付勢されてそれ以上は移動できなくなる。このため、この当接部が凹部へ十分に嵌合していない状態で取付脚部が上記の取付穴から外れた場合には、この取付脚部は僅かに回動するが、直ちに停止するので大きく回動することがない。
上記の凹部から当接部が閉じ側へ移動するには、原稿圧着板を停止して保持するよりも大きな回転力を必要とするため、この凹部や当接部の開き側斜面が閉じ側斜面と同じ立上り角度であると、当接部を開き側へ移動する際に大きな抵抗を受けることになる。
本発明では、上記の凹部の、底部における接線に対する開き側斜面の立上り角度や、当接部の、先端における接線に対する開き側斜面の立上り角度を、閉じ側斜面の立上り角度よりも小さく形成したので、この凹部に嵌合した当接部を開き側へ移動する際に受ける抵抗が小さく済み、原稿圧着板は軽い操作力で開き操作される。
ここで、上記の凹部の底部とは、凹部のうちの最も深い位置、即ち、上記のヒンジピンに最も近接した位置をいう。また、上記の当接部の先端とは、当接部のうちの最もカム面側の位置、即ち、上記のヒンジピンに最も近接した位置をいう。
また、上記の凹部と当接部は、その形状によってはこの当接部が凹部内面の全域に当接しない場合がある。従って、上記の凹部と当接部の開き側斜面や閉じ側斜面は、凹部と当接部とが互いに実質的に当接する範囲内での斜面をいう。
上記の凹部は、カム面の中間部の1箇所にのみ形成してもよいが、複数箇所に形成すると各凹部のいずれかで当接部が受け止められるため、より好ましい。なお、この凹部の形状は、上記の当接部が嵌合できる形状であればよく、溝状など任意の形状に形成することができる。
上記の凹部以外のカム面は、原稿圧着板を中間位置の開き角度で停止させて保持する必要がないので、上記の付勢バネの弾圧力により原稿圧着板を開き方向へ回動させる回転力(いわゆるヒンジトルク)を発生させる必要がない。このため、この凹部以外のカム面を、法線が前記のヒンジピンを通過するカム形状に形成することができる。この場合は、上記の凹部以外のカム面に当接部が位置する状態で取付脚部が取付穴から外れても、上記のヒンジトルクを生じていないので、この取付脚部は回動せず撥ね上がることがない。
上記の凹部は、カム面の任意の位置に形成することができるが、通常は、上記の装置本体に対する原稿圧着板の開き角度が10度以上の範囲内で、より好ましくは20以上度の範囲内で、更に好ましくは30度以上の範囲内で、上記の当接部が当接する位置のカム面に形成される。
上記のカム部材やスライダーは、通常、ポリアセタール系樹脂やポリアミド系樹脂などが用いられるが、上記の凹部を形成したカム面部分や上記の当接部は、エラストマー系材料などの弾性材料で形成すると、当接部がこの凹部に嵌まり込む時の衝撃音を緩和することができ、好ましい。この場合、上記の弾性材料で形成したカム面部分や当接部は、予め別部材として形成しておいて、これをカム部材本体やスライダー本体に接着剤等で固定してもよく、あるいは、いわゆる2色成形によりカム部材やスライダーと一体的に成形してもよい。
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
(1) カム面上を移動する当接部が上記の凹部に達して嵌合すると、原稿圧着板は自重のみによっては閉じることができず、この原稿圧着板をこの凹部に対応する中間位置で停止させて保持することができる。
(2) 凹部に受け止められた当接部は、付勢バネの弾圧力のみではこの凹部に確りと嵌合するだけであり、この凹部から移動しないことから、原稿圧着板の回転中心であるヒンジピンの位置を上下させて厚物原稿に対応できるようにしたものでありながら、仮に取付脚部が取付穴から抜けてもこの取付脚部は回動せず、撥ね上がることがない。また、当接部が凹部へ十分に嵌合していない状態で、上記の取付脚部が取付穴から外れても、取付脚部は僅かに回動したのち停止するので、大きく回動することがない。この結果、この取付脚部の回動や撥ね上がりによる他物との衝突などを防止することができる。
(3) 凹部の、底部における接線に対する開き側斜面の立上り角度や、当接部の、先端における接線に対する開き側斜面の立上り角度を、閉じ側斜面の立上り角度よりも小さく形成したので、この凹部に嵌合した当接部を開き側へ移動する際に受ける抵抗が小さく済むことから、原稿圧着板の開き操作を軽い操作力で容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1から図4は本発明の原稿圧着板開閉装置の第1実施形態を示し、図1は原稿圧着板を閉じた状態を示す原稿圧着板開閉装置の一部破断図、図2は原稿が厚い場合の使用例を示す原稿圧着板開閉装置の断面図、図3は原稿圧着板を中間の開き角度で停止させた状態を示す原稿圧着板開閉装置の断面図、図4はカム部材近傍の拡大断面図である。
図1に示すように、この原稿圧着板開閉装置(1)は、取付部材(2)と、支持部材(3)と、この支持部材(3)を上記の取付部材(2)へ回動可能に連結するヒンジピン(4)とを備える。
上記の取付部材(2)は取付脚部(5)を備えており、この取付脚部(5)は複写機などの装置本体(6)に形成された取付穴(7)へ昇降可能に挿入されている。一方、上記の支持部材(3)は原稿圧着板(8)に固定され、上記のヒンジピン(4)を中心に回動することで、上記の原稿圧着板(8)が装置本体(6)の原稿台(9)に対し開閉される。
図2に示すように、上記の原稿台(9)に厚物原稿(10)が載置される場合には、上記の取付脚部(5)が上記の取付穴(7)内を昇降して、原稿圧着板(8)の回転中心であるヒンジピン(4)が装置本体(6)に対し上下する。これにより、原稿圧着板(8)が原稿台(9)上の厚物原稿(10)とほぼ平行になり、この厚物原稿(10)をほぼ均一に押圧した状態で覆うことができる。
図1と図2に示すように、上記の取付部材(2)には、上記の取付脚部(5)の上部にカム部材(11)が一体的に設けてある。上記のヒンジピン(4)はこのカム部材(11)を貫通するとともに、上記の支持部材(3)の一端側に挿通してあり、これにより、このヒンジピン(4)を介して上記の支持部材(3)が取付部材(2)へ回動可能に連結されている。
一方、上記の支持部材(3)の内部には、支持部材(3)の内面に沿って進退可能なスライダー(12)と付勢バネ(13)とが配置してあり、このスライダー(12)は付勢バネ(13)の弾圧力で上記のカム部材(11)に向けて弾圧付勢されている。そして、このスライダー(12)には上記のカム部材(11)のカム面(14)に当接して摺動する当接部(15)が一体に形成してある。
図3に示すように、上記のカム面(14)の中間部に、具体的には、上記の原稿台(9)に対する原稿圧着板(8)の開き角度(θ)が約30度から全開姿勢である約100度の範囲内にあるとき上記の当接部(15)が当接する位置に、複数の、例えば5つの凹部(16)が形成してある。なお、この実施例では開き角度(θ)が30度以上に対応する位置に複数の凹部(16)を形成したが、本発明では10度以上、好ましくは20度以上、より好ましくは30度以上の範囲内の任意の位置に、少なくとも1つの凹部(16)を形成することができる。
上記の凹部(16)は、これに嵌合した当接部(15)が上記の付勢バネ(13)の弾圧力に抗して閉じ側へ移動する際、このときの原稿圧着板(8)の自重による閉じ方向の回転力(F)よりも大きな回転力を必要とするように、上記の当接部(15)が嵌合する深さや形状を、付勢バネ(13)の弾圧力と原稿圧着板(8)の自重等を考慮して設定してある。このため、この凹部(16)に嵌合した当接部(15)は、原稿圧着板(8)の自重のみでは開き側へ移動することができず、例えば図3に示すように、原稿圧着板(8)はこの中間位置の開き角度(θ)で停止した状態に確実に保持される。そして、作業者がこの原稿圧着板(8)を閉じ方向へ回動させると、その回動力と原稿圧着板(8)の自重による上記の回転力(F)とで当接部(15)が凹部(16)から閉じ側へ容易に移動し、これにより原稿圧着板(8)が簡単に閉じられる。
なお、上記の当接部(15)が上記の凹部(16)に嵌合する際には、クリック様の感触が作業者に伝わるので、作業者はその感触により、原稿圧着板(8)が中間位置の開き角度や全開姿勢に停止され保持されることを容易に認知することができる。
上記の凹部(16)に嵌合した当接部(15)が、この凹部(16)から抜け出て開き側や閉じ側へ移動するには、前記のスライダー(12)を付勢バネ(13)の弾圧力に抗して後退させる必要がある。従って、この当接部(15)は、付勢バネ(13)の弾圧力のみでは上記の凹部(16)に確りと嵌合するだけであり、この凹部(16)から開き側や閉じ側へ移動することがない。このため、この当接部(15)が凹部(16)に嵌合した状態で上記の取付脚部(5)が取付穴(7)から外れても、この取付脚部(5)が付勢バネ(13)の弾圧力で回動したり撥ね上がったりすることはない。
図に示すように、上記のカム部材(11)のカム面(14)のうち、上記の凹部(16)を形成したカム面部分(18)は、カム部材(11)の本体とは異なり、エラストマー系の弾性材料で形成してある。即ち、エラストマー系の弾性材料で片面を凹凸形状にしたベルト状のカム面部分(18)を予め形成しておき、このカム面部分(18)を接着剤でカム部材(11)の本体へ固定してある。このため、この凹部(16)にスライダー(12)の当接部(15)が嵌まり込む際は、その衝撃がこのカム面部分(18)の弾力性により吸収され、発生する衝撃音が緩和される。
なお、上記のカム面部分(18)は、接着剤での固定に代えて、カム部材(11)をポリオキシメチレン樹脂(POM)などで成形する際に、この材料と弾性材料との2種類の材料を用いて、いわゆる2色成形により弾性材料からなるカム面部分(18)をカム部材(11)と一体に成形してもよい
また、この実施形態では上記のカム面部材を弾性材料で形成することで、当接部が凹部へ嵌まり込む際の衝撃を吸収するように構成したが、本発明では、上記の当接部を弾性材料で形成することで、当接部が凹部へ嵌まり込む際の衝撃を吸収するように構成してもよい。
上記の凹部(16)は、閉じ側斜面に比べて開き側斜面が緩やかな勾配となるように形成してある。即ち、図4に示すように、上記の凹部(16)の底部(19)における接線(20)に対し、この凹部(16)の開き側斜面の立上り角度(α)を、この凹部(16)の閉じ側斜面の立上り角度(β)よりも小さく形成してある。このため、この凹部(16)に嵌合した当接部(15)は、閉じ側へ移動するには大きな抵抗を受け、原稿圧着板(8)の自重により閉じ側へ移動しようとする当接部(15)をこの凹部(16)に確実に受け止めることができる。これに対し、原稿圧着板(8)を開き操作する際には、この凹部(16)に嵌合した当接部(15)を開き側へ移動する際に受ける抵抗が小さく済むので、軽い操作力で容易に行うことができる。
図1に示すように、上記の凹部(16)以外のカム面(14)は、上記の当接部(15)との当接点における法線(17)が、支持部材(3)の回動中心であるヒンジピン(4)を通過するカム形状に形成してある。このため、上記の付勢バネ(13)による押圧力は、取付部材(2)に対し支持部材(3)を回動させるヒンジトルクを発生しない。従って、当接部(15)が凹部(16)以外のカム面(14)に位置する状態で、仮に上記の取付部材(2)の取付脚部(5)が装置本体(6)の取付穴(7)から抜け出たとしても、上記の付勢バネ(13)の弾圧力でこの取付脚部(5)が撥ね上がることはない。また、原稿圧着板(8)を開き側へ回動させるヒンジトルクが発生しないことから、装置本体(6)の原稿台(9)上に原稿圧着板(8)を閉じた際に、この原稿圧着板(8)は自重による閉じ方向の回転力で確りと閉じ姿勢に保持される。
図5は本発明の第2実施形態を示す、カム部材近傍の拡大断面図である。
図5に示すように、この第2実施形態では凹部(16)の閉じ側斜面と開き側斜面とを同じ程度の勾配に形成してあるが、この凹部(16)に嵌合する当接部(15)は、閉じ側斜面に比べて開き側斜面が緩やかな勾配となるように形成してある。即ち当接部(15)の先端(21)における接線(22)に対し、この当接部(15)の開き側斜面の立上り角度(γ)を、この当接部(15)の閉じ側斜面の立上り角度(δ)よりも小さく形成してある。
このため、上記の凹部(16)に嵌合した当接部(15)は、閉じ側へ移動するには大きな抵抗を受け、原稿圧着板(8)が自重により閉じ側へ移動しようとする際に上記の凹部(16)へ確実に受け止められる。これに対し、原稿圧着板(8)を開き操作する際には、この凹部(16)に嵌合した当接部(15)を開き側へ移動する際に受ける抵抗が小さく済むので、軽い操作力で容易に行うことができる。
なお、この第2実施形態では、上記の当接部(15)をエラストマー系の弾性材料で予め形成しておき、この当接部(15)を接着剤でスライダー(12)の本体へ固定してある。但し、この当接部(15)は、2色成形によりスライダー(12)の本体と一体に形成してもよい。さらに、この第2実施形態においても、上記の凹部(16)を形成したカム面部分をエラストマー系の弾性材料で形成することも可能である。
さらに、上記の第2実施形態では、凹部(16)の閉じ側斜面と開き側斜面とを同じ程度の勾配に形成したが、この凹部(16)を前記の第1実施形態と同様、閉じ側斜面に比べて開き側斜面が緩やかな勾配となるように形成してもよい。この場合は、開き操作を容易に行えるものでありながら、当接部と凹部の断面を互いに類似した形状にできるので、この当接部を凹部へ深く嵌合させることができ、原稿圧着板を中間位置の開き角度で確りと受け止めることができる。その他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
上記の各実施形態で説明した原稿圧着板開閉装置は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、各部材の材質や形状、構造などをこれらの実施形態のものに限定するものではなく、さらには装置本体や原稿圧着板の形状、構造、種類なども上記の各実施形態のものに限定されないものであって、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
例えば上記の各実施形態では、カム部材を取付部材に形成し、スライダーと付勢バネとを支持部材に設けたが、本発明ではカム部材を支持部材に設け、スライダーと付勢バネとを取付部材に設けてもよい。また、カム部材は取付部材などに固定してあればよく、必ずしも一体に形成する必要はない。凹部の形状や形成位置、形成個数、接当部の形状等も、上記の各実施形態のものに限定されないことはいうまでもない。
本発明の原稿圧着板開閉装置は、原稿圧着板の回転中心であるヒンジピンの位置を上下できるようにしたものでありながら、取付脚部が取付穴から抜けても大きく回動したり撥ね上がったりせず、しかも、原稿圧着板を中間位置の開き角度で停止させて保持できるうえ、開き操作を容易に行えるようにしたので、特に厚物原稿なども取り扱う複写機や印刷機、スキャナーのほか、各種の画像形成装置などに好適に利用される。
本発明の第1実施形態を示し、原稿圧着板を閉じた状態を示す原稿圧着板開閉装置の一部破断図である。 第1実施形態の、原稿が厚い場合の使用例を示す原稿圧着板開閉装置の一部破断図である。 第1実施形態の、原稿圧着板を中間の開き角度で停止させた状態を示す原稿圧着板開閉装置の断面図である。 第1実施形態の、カム部材近傍の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態を示す、カム部材近傍の拡大断面図である。 従来技術を示す、図2相当図である。 従来技術を示す、図3相当図である。
1…原稿圧着板開閉装置
2…取付部材
3…支持部材
4…ヒンジピン
5…取付脚部
6…装置本体
7…取付穴
8…原稿圧着板
11…カム部材
12…スライダー
13…付勢バネ
14…カム面
15…当接部
16…凹部
18…凹部(16)を形成したカム面部分
19…凹部(16)の底部
20…底部(19)における接線
21…当接部(15)の先端
22…先端(21)における接線
F…原稿圧着板(8)の自重による閉じ方向の回転力
α…凹部(16)の開き側斜面の立上り角度
β…凹部(16)の閉じ側斜面の立上り角度
γ…当接部(15)の開き側斜面の立上り角度
δ…当接部(15)の閉じ側斜面の立上り角度

Claims (3)

  1. 装置本体(6)側に取り付けられる取付部材(2)と、原稿圧着板(8)を保持する支持部材(3)と、この支持部材(3)を上記の取付部材(2)へ回動可能に連結するヒンジピン(4)とを備え、
    上記の取付部材(2)は、装置本体(6)に形成した取付穴(7)へ昇降可能に挿入される取付脚部(5)を備え、
    上記の取付部材(2)と支持部材(3)のいずれか一方の上記のヒンジピン(4)の周囲にカム部材(11)を設けるとともに、他方にスライダー(12)とこのスライダー(12)を上記のカム部材(11)に向けて弾圧付勢する付勢バネ(13)とを設け、
    上記のスライダー(12)は上記のカム部材(11)のカム面(14)に摺動する当接部(15)を備えた、原稿圧着板開閉装置であって、
    上記のカム面(14)の中間部に、上記の当接部(15)が嵌合する少なくとも1つの凹部(16)を形成し、
    この凹部(16)は、これに嵌合した上記の当接部(15)が上記の付勢バネ(13)の弾圧力に抗して閉じ側へ移動する際、このときの原稿圧着板(8)の自重による閉じ方向の回転力(F)よりも大きな回転力を必要とするように形成され、
    上記の凹部(16)の底部(19)における接線(20)に対し、この凹部(16)の開き側斜面の立上り角度(α)を、この凹部(16)の閉じ側斜面の立上り角度(β)よりも小さく形成し
    上記の凹部(16)を形成したカム面部分(18)と上記の当接部(15)との、少なくとも一方を弾性材料で形成したことを特徴とする、原稿圧着板開閉装置。
  2. 装置本体(6)側に取り付けられる取付部材(2)と、原稿圧着板(8)を保持する支持部材(3)と、この支持部材(3)を上記の取付部材(2)へ回動可能に連結するヒンジピン(4)とを備え、
    上記の取付部材(2)は、装置本体(6)に形成した取付穴(7)へ昇降可能に挿入される取付脚部(5)を備え、
    上記の取付部材(2)と支持部材(3)のいずれか一方の上記のヒンジピン(4)の周囲にカム部材(11)を設けるとともに、他方にスライダー(12)とこのスライダー(12)を上記のカム部材(11)に向けて弾圧付勢する付勢バネ(13)とを設け、
    上記のスライダー(12)は上記のカム部材(11)のカム面(14)に摺動する当接部(15)を備えた、原稿圧着板開閉装置であって、
    上記のカム面(14)の中間部に、上記の当接部(15)が嵌合する少なくとも1つの凹部(16)を形成し、
    この凹部(16)は、これに嵌合した上記の当接部(15)が上記の付勢バネ(13)の弾圧力に抗して閉じ側へ移動する際、このときの原稿圧着板(8)の自重による閉じ方向の回転力(F)よりも大きな回転力を必要とするように形成され、
    上記の当接部(15)の先端(21)における接線(22)に対し、この当接部(15)の開き側斜面の立上り角度(γ)を、この当接部(15)の閉じ側斜面の立上り角度(δ)よりも小さく形成し
    上記の凹部(16)を形成したカム面部分(18)と上記の当接部(15)との、少なくとも一方を弾性材料で形成したことを特徴とする、原稿圧着板開閉装置。
  3. 上記の凹部(16)の底部(19)における接線(20)に対し、この凹部(16)の開き側斜面の立上り角度(α)を、この凹部(16)の閉じ側斜面の立上り角度(β)よりも小さく形成した、請求項2に記載の原稿圧着板開閉装置。
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