JP4796418B2 - ガスハイドレート生成方法及び生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は原料ガスと原料水からガスハイドレートを生成する方法に関し、詳しくは結晶粒径が大きいガスハイドレートを生成する方法及び装置に関するものである。
近年、天然ガス等(以下、原料ガスという。)の安全かつ経済的な輸送・貯蔵手段として、原料ガスを水和させて固体状態の水和物としたガスハイドレートが注目されている。
このガスハイドレートは、例えば図5に示すメタンの相平衡図から分かるように、非平衡状態にある原料ガスと原料水を高圧低温状態にして平衡状態に移行させることにより生成させる。
このことは原料ガスの濃度という観点からは、図6に示すように、原料ガスを溶解した原料水を、飽和溶解度を境として安定領域(未飽和状態)から不安定領域(過飽和状態)に移行させて、ガスハイドレートを晶析させるという現象に相当するものである。
一般に晶析とは、結晶核の発生と結晶成長の両現象が相まって起こる現象であるとされている。ここで、未飽和溶液の温度を下げて飽和状態にしてもすぐには結晶核は発生せず、過飽和度がある程度大きくなったところ(図6中の点線)で初めて結晶核が発生する(過溶解度)。この過溶解度と溶解度の間は準安定領域と呼ばれ、結晶核の発生後にこの準安定領域に入ると結晶成長が起こることが知られている。
現在、工業的に用いられているガスハイドレートの生成方法は、水中に原料ガスを吹き込み撹拌する方法(気液撹拌方式)(例えば、特許文献1を参照。)や、原料ガス中に水を噴霧する方法(水スプレー方式)(例えば、特許文献2を参照。)などが代表的であるが、いずれにおいても、原料ガスの溶解、結晶核の発生及び結晶成長という3つの現象が1つの工程内で行なわれている。
そのため圧力と温度の制御性が悪く、準安定状態における結晶成長が十分でなくなるため、ガスハイドレートの結晶粒径が、例えば数十μmという小さな値となり、ガスハイドレートの化学的な安定性が低くなってしまうという課題があった。
特開2000−302701号公報 特開2000−264852号公報
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、結晶粒径が大きいガスハイドレートを生成することができるガスハイドレート生成方法及び生成装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、原料ガスと原料水とからガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成方法であって、前記原料水に前記原料ガスを溶解させて溶解水を生成する第1の工程と、ガスハイドレートの平衡条件下において前記溶解水からガスハイドレートの結晶核を発生させる第2の工程と、ガスハイドレートの準安定条件下に保持した前記溶解水中において前記結晶核を結晶成長させる第3の工程とを含むことを特徴とするガスハイドレート生成方法である。
ここで、原料ガスとは、例えば天然ガス又はその成分であるメタン、エタン、プロパンなどの炭化水素ガス及びそれらの混合ガス、あるいは二酸化炭素、硫化水素及びそれらの混合ガスなどを指すものとする。
ガスハイドレートの平衡状態とは、原料水に原料ガスを溶解した溶解水から、ガスハイドレートの結晶核が発生する圧力及び温度領域をいう。
ガスハイドレートの準安定状態とは、ガスハイドレートの結晶核が成長する圧力及び温度領域をいう。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のガスハイドレート生成方法を実施するためのガスハイドレート生成装置であって、前記第1の工程を実施する溶解槽と、前記溶解槽に接続し前記第2の工程を実施する第1の生成槽と、前記溶解槽と前記第1の生成槽とに接続し前記第3の工程を実施する第2の生成槽とからなることを特徴とするガスハイドレート生成装置である。
なお、第1及び第2の生成槽は、内部に撹拌羽根を有する密閉容器であることが望ましい。
本発明によれば、ガスハイドレートを、原料水への原料ガスを溶解させて溶解水を生成する工程と、その溶解水からガスハイドレートの平衡条件下において結晶核を発生する工程と、その結晶核をガスハイドレートの準安定状態に保持された前記溶解水中において結晶成長させる工程により生成することとしたため、結晶粒径の大きなガスハイドレートを生成することができ、その化学的安定性を向上させることができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
ガスハイドレートの生成においては、圧力及び温度によりガスハイドレートの結晶核の発生及び結晶成長が起こる。従って、その相平衡状態図においても、図1に示すような、準安定境界線により規定される準安定領域が存在する。
この準安定領域は結晶成長が起きる領域であり、その範囲は結晶核の数、不純物の存在や撹拌の程度などにより変化するものと考えられる。
本発明は、安定領域で発生したガスハイドレートの結晶核を、準安定領域で結晶成長を促すものである。
本発明であるガスハイドレート生成方法を実施するためのガスハイドレート生成装置を図2に示す。
この生成装置は、原料ガス1と原料水2から結晶粒径の大きいガスハイドレートを生成するためのものであり、溶解槽3、第1の生成槽である結晶核発生槽5、及び第2の生成槽である結晶成長槽9から主に構成される。
溶解槽3は、原料水2に原料ガス1を溶解してガス溶解水を生成するものであり、溶解方法は特に規定しないが、例えば気液界面を撹拌羽根等により撹拌する方法や、水中にガス気泡を吹き込む方法などを用いることができる。
結晶核発生槽5は、溶解槽3と移送管4により接続されており、ガスハイドレートの結晶核を発生させるためのものである。結晶核発生槽5の内部には撹拌羽根6が設けられており、外周部には熱交換器7により低温に保たれた冷却ジャケット8が設置されている。
結晶成長槽9は、溶解槽3及び結晶核発生槽5の両方と移送管10、11により接続されており、ガスハイドレートの結晶核を成長させるためのものである。なお、結晶発生槽5と同じく、撹拌羽根12と冷却ジャケット14が備えられている。
このような生成装置によるガスハイドレートの生成方法を、図2及び図3に基づいて以下に説明する。なお、図3は、ガスハイドレートの相平衡図である。
まず、非平衡領域(図3のX点)において、原料ガス1と原料水2を溶解槽3に投入してガス溶解水を生成する。そして、生成したガス溶解水を、結晶核発生槽5と結晶成長槽9にそれぞれ移送管4、11を通じて移送する。
結晶核発生槽5に移送されたガス溶解水を、ガスハイドレートの平衡領域の圧力P1及び温度T1(図3のY点)の下で撹拌して、ガスハイドレートの結晶核を発生させる。
また、結晶成長槽9においては、移送されたガス溶解水を準安定領域の圧力P2及び温度T2(図3のZ点)において撹拌することにより内部の状態を均一化して保持する。そして、その中へ結晶核発生槽5から移送管10を通じて結晶核を移送して結晶成長槽9内で結晶成長させ、結晶粒径の大きいガスハイドレート15を生成する。
本実施例においては、原料ガス1としてメタンガスを用い、表1に示すように、圧力を一定(5.3 MPa)として温度のみを変化させることにより相変化を行った。この一定圧力(5.3 MPa)におけるメタンガスハイドレートの平衡温度(相平衡曲線との交点)は7.3℃となるため、平衡領域の温度T1及び準平衡領域の温度T2を、それぞれ2.3℃及び6.3℃とした。
また、比較例として、結晶成長槽9内で結晶核発生のみを行う処理も実施した。
Figure 0004796418
本実施例について、図4を参照して説明する。図4は、メタンガスハイドレートの相平衡図である。
まず、溶解槽3においてメタンガス溶解水を生成した(図4のA点)。次に、結晶核発生槽5内において、圧力一定(5.3 MPa)の状態でメタンガス溶解水の温度を、平衡温度(7.3℃:図3のB点)以下である平衡領域の温度2.3℃(図3のC点)まで低下させて結晶核を発生させる。そして、既に準安定領域の温度である6.3℃(図3のD点)に保持されている結晶成長槽9内に、発生した結晶核を投入して結晶成長を行った。
このようにして生成されたメタンガスハイドレートの結晶粒径は300μmとなり、結晶成長を行わない比較例よりも結晶粒径が10倍大きくなった。
ガスハイドレートの相平衡状態を示す模式図である。 本発明に係るガスハイドレート生成装置である。 本発明に係るガスハイドレート生成方法を説明する相平衡図である。 実施例の条件を説明するガスハイドレートの相平衡線図である。 メタンガスハイドレートの相平衡線図である。 晶析現象を説明するための溶解度曲線図である。
符号の説明
1 原料ガス 2 原料水 3 溶解槽
4 移送管 5 結晶核発生槽 6 撹拌羽根
7 熱交換器 8 冷却ジャケット 9 結晶成長槽
10 移送管 11 移送管 12 撹拌羽根
13 熱交換器 14 冷却ジャケット 15 ガスハイドレート

Claims (3)

  1. 原料ガスと原料水とからガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成方法であって、
    前記原料水に前記原料ガスを溶解させて溶解水を生成する第1の工程と、
    ガスハイドレートの平衡条件下において前記溶解水からガスハイドレートの結晶核を発生させる第2の工程と、
    ガスハイドレートの準安定条件下に保持した前記溶解水中において前記結晶核を結晶成長させる第3の工程とを含むことを特徴とするガスハイドレート生成方法。
  2. 請求項1に記載のガスハイドレート生成方法を実施するためのガスハイドレート生成装置であって、
    前記第1の工程を実施する溶解槽と、
    前記溶解槽に接続し、前記第2の工程を実施する第1の生成槽と、
    前記溶解槽と前記第1の生成槽とに接続し、前記第3の工程を実施する第2の生成槽とからなることを特徴とするガスハイドレート生成装置。
  3. 前記第1の生成槽と前記第2の生成槽とは、内部に撹拌羽根を有する密閉容器であることを特徴とする請求項2に記載のガスハイドレート生成装置。
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