JP4795866B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱手段を駆動するための周波数変換回路と、補助電源として使用される二次電池を充電する回路とを備える場合に、回路構成を小規模にすることができる加熱調理器を提供することにある。
また、請求項2記載の加熱調理器は、商用交流電源を整流し、電源周波数を変換して出力する周波数変換回路と、前記周波数が変換された電源が供給され、誘導加熱を行なう加熱コイルと、補助電源として使用される二次電池と、この二次電池に充電を行うための充電回路と、前記周波数変換回路により周波数変換された交流電源の出力先を、前記加熱コイルの入力側と前記充電回路の入力側とに切り換えて接続する接続手段とを備えたことを特徴とする。
斯様に構成すれば、マグネトロンの駆動回路(請求項1)、又は加熱コイル(請求項2)に対して高周波電流を供給する回路と、二次電池に充電を行うための回路の一部とを、1つの周波数変換回路で構成することが可能となる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図8を参照して説明する。図4乃至図6はオーブン機能付き電子レンジの構成を示すもので、縦断側面図並びに扉を開放,閉鎖した状態の正面図である。電子レンジ(加熱調理器)1は、前面を開放した矩形状の外箱2内に、同じく前面を開放した矩形状の内箱(筺体)3を固定して構成されている。内箱3の内部は加熱室4とされ、この加熱室4の前面開口部は、上下に回動する扉5によって開閉されるようになっている。
二次電池34は、端子電圧が例えば33V程度となるように設定され、図7に示すように12分程度で満充電することが可能であり、また、図8に示すように、5C以上で放電させた場合でも放電容量が大きく低下しないように構成されている(例えば、特開2004−296255号公報参照)。そして、二次電池34は、電子レンジ1背面側のバッテリカバーBCを取外すことで、交換可能となるように構成されている。
また、全波整流回路43の交流入力端子には、一方側にヒータ制御スイッチ46を介してファンモータ21及び熱風用ヒータ23の並列回路が接続されている。即ち、電源スイッチ41がONされた状態で、ヒータ制御スイッチ46がオンされると、ファンモータ21及び熱風用ヒータ23に対して商用電源が通電されるようになっている。
ダイオード55のカソードは、マグネトロン11の陽極に接続されていると共にアースされており、フィラメントコイル53cの両端子は、マグネトロン11の陰極(フィラメント兼用)の両端子に接続されている。駆動回路52は、例えば、4kV程度の直流電源をマグネトロン11の陽極に供給すると共に、陰極にも電源を供給する。
尚、下ヒータ17については、具体的には図示しないが、熱風用ヒータ23と同様にして商用電源が直接供給されるようになっている。
そして、制御回路66は、サーミスタ67によって加熱室4内部の温度(庫内温度)を検知し、インバータ回路47のIGBT48、49(ゲート:ア,イ)をオンオフ制御すると共に各スイッチ46,54,65を制御することで、各種の加熱調理を実行させるようになっている。また、制御回路66は、電子レンジ1の設定内容や調理時間経過,加熱室4の庫内温度などの動作状態や、二次電池34の充電状態などを表示部8に表示させる。
例えば、電圧100V,電流容量15Aの商用電源により出力1500Wで熱風用ヒータ23だけで予熱を行うと、庫内温度が250度に達するには約12分を要する場合、本実施例のように上ヒータ18も併用すると、約5分で250度に達するようになる。
また、充電回路36を両波倍電圧回路として構成しているので、トランス59の二次側の等価インダクタンスとコンデンサ61,62との共振作用も発生する。従って、トランス59の二次側電圧の瞬時値の2倍が、二次電池34の端子電圧EBより低くなる期間であっても、充電回路36の出力電圧を端子電圧EBよりも高くすることができ、充電が可能となる。更に、コンデンサ61,62には、二次電池34に内部短絡などが発生した場合に電流を制限する効果もある。
図13は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例の電子レンジ71では、直流電源ライン45a、45bの間に分圧抵抗72a,72bの直列回路が接続されており、それらの共通接続点は制御回路66の入力端子に接続されている。また、直流電源ライン45bにおけるインバータ回路47の手前には、例えばリレースイッチで構成される切換スイッチ(接続手段,選択手段)73が、固定接点a,可動接点cを接続して挿入されている。
以上のように第2実施例によれば、インバータ回路47の入力側において、二次電池34より供給される電源を、直流電源回路45の出力に対して直列に接続するためのスイッチ73を備えたので、より高い出力でマイクロ波加熱を行なうことができる。
図14は、本発明を誘導加熱調理器に適用した場合の第3実施例を示すものであり、第1実施例と異なる部分について説明する。第3実施例の誘導加熱調理器75では、マグネトロン11及びその駆動回路52に替えて、加熱コイル76が配置されている。即ち、加熱コイル76の一端は、切換スイッチ54の固定接点aに接続されており、他端は、コンデンサ50,51の共通接続点に接続されている。
また、商用電源の供給を受けている場合でも、直流電源回路45に二次電池34を並列に接続することで、電源供給能力を高めて加熱調理を行なうことも可能である。
図15は本発明の第4実施例を示すものであり、第3実施例と異なる部分について説明する。第4実施例の誘導加熱調理器81は、直流電源回路45の内部において、全波整流回路43とコンデンサ44との間に、アクティブフィルタ(電流制御手段)82を備えたものである。このアクティブフィルタ82は、電源ライン45aに挿入されたリアクタ83及びダイオード84の直列回路と、両者の共通接続点と電源ライン45bとの間に接続されるIGBT85とで構成されている。IGBT85は、制御回路(電流制御手段)78によって制御される。また、電源ライン45a,45b間には、第2実施例と同様の分圧抵抗72a,72bが配置されている。
このように動作させる結果、商用電源電流をインバータ回路47に連続的に供給することができるので、電流波形を正弦波に近づけて力率を「1」に近づけることができる。
図16は本発明の第5実施例を示すものである。第5実施例は、第2実施例の電子レンジ71の構成を誘導加熱調理器86に適用したものであり、誘導加熱調理器86について、第2実施例と同様の効果を得ることができる。
図17は本発明の第6実施例を示すものである。第5実施例は、第1実施例の電子レンジ1におけるインバータ回路47を、共振コンデンサ87及びIGBT88の直列回路で構成されるインバータ回路(周波数変換回路)89に置き換えたもので、両者の共通接続点は、スイッチ54の可動接点cに接続されている。また、充電回路36は、インダクタ90およびダイオード91の直列回路よりなる充電回路92に置き換えられており、インダクタ90側はスイッチの固定接点bに、ダイオード91のカソードは電源ライン45aに接続されている。
そして、二次電池34は、ダイオード91に並列に接続され、二次電池34の負側端子は、スイッチ93及び逆方向のダイオード94を介して電源ライン45bに接続されている。以上が、電子レンジ95を構成している。
更に、上記状態からスイッチ54の可動接点cを固定接点b側に切換えると、インバータ回路89の出力端子は充電回路92に接続され、二次電池34を充電するための電力を供給する。
以上のように構成される第6実施例によれば、充電回路92の構成を簡単にすることができる。
図18は本発明の第7実施例を示すものである。第7実施例は、第6実施例の構成を、誘導加熱調理器96に適用したものであり、加熱コイル76の他端側は、二次電池34の正側端子に直結されている。以上のように構成された第7実施例によれば、誘導加熱調理器96について、第6実施例と同様の効果が得られる。
図19は、本発明の第8実施例を示すものであり、例えば、第1実施例における充電回路36を構成している両波倍電圧回路を、半波倍電圧回路に置き換えたものを部分図として示す。即ち、トランス59の二次コイル59bには、コンデンサ97及びダイオード98の直列回路が接続されており、以上が充電回路99を構成している。そして、ダイオード98の両端に、二次電池34が接続されている。以上のように構成される第8実施例によれば、充電回路99をより少ない部品で構成することができる。
充電電流の監視は、トランス59の2次側で行っても良い。
例えば、第1,第2実施例の構成を組み合わせて、二次電池34からの電力供給先を、スイッチ65,73により上ヒータ18とインバータ回路47とに選択するようにしても良い。
Claims (7)
- 商用交流電源を整流し、電源周波数を変換して出力する周波数変換回路と、
加熱室内にマイクロ波を送出するマグネトロンと、
このマグネトロンを駆動する駆動回路と、
補助電源として使用される二次電池と、
この二次電池に充電を行うための充電回路と、
前記周波数変換回路により周波数変換された交流電源の出力先を、前記駆動回路の入力側と前記充電回路の入力側とに切り換えて接続する接続手段とを備えたことを特徴とする加熱調理器。 - 商用交流電源を整流し、電源周波数を変換して出力する周波数変換回路と、
前記周波数が変換された電源が供給され、誘導加熱を行なう加熱コイルと、
補助電源として使用される二次電池と、
この二次電池に充電を行うための充電回路と、
前記周波数変換回路により周波数変換された交流電源の出力先を、前記加熱コイルの入力側と前記充電回路の入力側とに切り換えて接続する接続手段とを備えたことを特徴とする加熱調理器。 - 前記二次電池からの電力供給先を選択するための選択手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理器。
- 前記選択手段として、周波数変換回路の入力側において、前記二次電池より供給される電源の出力端子を、商用交流電源を整流した直流電源の出力端子に対して並列又は直列に接続するための接続手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の加熱調理器。
- 前記二次電池に対して充電を行う場合に、商用交流電源の電流波形を正弦波状に制御する電流制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の加熱調理器。
- 前記電流制御手段を、アクティブフィルタにより構成したことを特徴とする請求項5記載の加熱調理器。
- 前記充電回路に、リーケージトランス、整流素子及びコンデンサからなる両波倍電圧回路を備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の加熱調理器。
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