JP4795004B2 - ベイナイト系レール - Google Patents

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Description

本発明は、特に旅客鉄道の高速運転区間に要求される、耐ころがり疲労損傷性の向上と電気抵抗値の低減を可能としたベイナイト系レールに関するものである。
近年、旅客鉄道では、輸送効率の向上を目的として、列車の高速化が進められている。これにともない主に高速運転が行われる直線区間のレールにおいては、レール使用環境の苛酷化により、レールと車輪の繰り返し接触によるダークスポット損傷と呼ばれるレール頭表面のころがり疲労損傷の発生が増加するものと予想されている。
このダークスポット損傷は、従来からのパーライト組織を呈したレールが使用されている旅客鉄道の高速運転区間のレールで発生しやすいものである。
本発明者らは、レールと車輪の繰り返し接触によって生成する疲労層(疲労ダメージ層、集合組織)の形成と金属組織の関係を研究した。
その結果、フェライト相とセメンタイト相の層状構造を成しているパーライト組織では、疲労ダメージ層が蓄積し易く、さらに、集合組織が発達し易いのに対して、柔らかなフェライト組織地に粒状の硬い炭化物が分散したベイナイト組織では、疲労ダメージ層が蓄積し難く、さらに、表面疲労損傷の引き金となる集合組織が発達し難く、結果としてダークスポット損傷が発生しにくいことが明らかとなった。そこで、ベイナイト組織を呈したレールとして下記に示すような製品および製造法が開発され、旅客鉄道の直線区間のレール寿命を改善している(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1の開示技術では、低炭素成分でMn、Cr、Moなどの合金元素を多量に添加して圧延ままでベイナイト組織を呈する高強度レールを提供することができる。
また、特許文献2の開示技術では、低炭素成分でMn、Cr、Moなどの合金元素を添加し、熱間圧延後の高温度の熱を保有するレール、あるいは高温に加熱されたレールの頭部を加速冷却することにより、高強度ベイナイトレールを提供することができる。
しかし、特許文献1、2の開示技術では、ベイナイト組織を得るため合金添加量を増加させる必要がある。このため、レールの電気抵抗値が増加する。この結果、電車や電気機関車の動力源である軌道電流が低下し、列車の運行が密な線区では、電流低下により列車走行速度が低下するなどの運行上の問題が発生する。この対策として、電流損失を補い、軌道電流を確保するため、変電所間隔を短くする、軌道電圧を増加するなどの軌道電化システムの対応が考えられるが、これらの軌道電気設備の改造には多くの費用が必要となり、不経済であるという問題がある。
そこで、ベイナイト組織を呈したレールの電気抵抗を低減する方法として、下記に示すような製品が開発され、旅客鉄道の直線区間のレール寿命を改善している(例えば、特許文献3、4参照。)。
特許文献3の開示技術では、Mn、Cr、Moの合金元素を適度に抑え、電気抵抗値を23.7μΩ・cm以下にしたベイナイト組織を呈するレールを提供することができる。
また、特許文献4の開示技術では、ベイナイト組織の生成に有効なMnの添加量を増加させ、さらに、Cr、Moの合金添加量の適正化を図り、電気抵抗の低減を図ったベイナイト組織を呈するレールを提供することができる。
しかし、特許文献3、4において開示されている合金添加量の少ない発明レールでは、Mn、Cr、Moの合金元素の組み合わせや、レール圧延後の冷却速度の変化によっては、ベイナイト変態が安定せず、オーステナイト粒界に耐摩耗性に有害なフェライト組織や耐ころがり疲労損傷性に有害なパーライト組織が混入しやすく、ベイナイト組織のレールを安定的に製造することが困難である。また、電気抵抗値を低減させるため、ベイナイト組織の強化元素であるMn、Cr、Moの添加量に限界があり、ベイナイト組織の硬さを向上させることが困難である。
さらに、ベイナイト鋼レールの電気抵抗値の低減と高硬度化を同時に達成するため、下記に示すような製品が開発され、旅客鉄道の直線区間のレール寿命を改善している(例えば、特許文献5参照。)。
特許文献5の開示技術では、Moの添加量を大きく増加させ、電気抵抗値の低減と高強度化を図った高強度ベイナイトレールを提供することができる。
しかし、特許文献5において開示されているレールでは、電気抵抗の増加が少なく、ベイナイト組織の高強度化に寄与するMoの添加量を増加させるため、鋼片において偏析を助長し、靭性に有害なマルテンサイト組織が生成することや、高価な添加元素であるため製造コストが大幅に増加するといった問題がある。
特開平5−271871号公報 特開平6−248347号公報 特開平7−305144号公報 特開平9−13144号公報 特開平10−176245号公報
このような背景から、電気抵抗値の低減を図り、さらに、合金添加量を制御することにより、ベイナイト組織の生成を安定化させ、硬度確保を可能とし、耐ころがり疲労損傷性を向上させた低電気抵抗のベイナイト系レールの提供が望まれるようになった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み案出されたものであり、その目的とするところは、旅客鉄道の高速運転区間に要求される、耐ころがり疲労損傷性の向上と電気抵抗値の低減を可能し、レール使用寿命を向上させたベイナイト系レールを提供することにある。
本発明を適用したベイナイト系レールは、主にSiの添加量により支配されるレールの電気抵抗値、主にMn、Cr、Moの添加量によって支配されるベイナイト組織の生成、Si、Mn、Cr、Moの添加量によって支配されるベイナイト組織の硬さの相関に着目して創出されたものである。
すなわち、本発明の要旨とするところは、旅客鉄道の高速運転区間のレールに要求される耐ころがり疲労損傷性を向上、電気抵抗値の低減を可能とするため、ベイナイト鋼レールにおいて、Siの添加量を0.10%未満とする。さらに、Si、Mn、Cr、Moの添加量をそれぞれの関係式で最低化することにより、ベイナイト組織の生成を安定化させ、硬度確保する。本発明の構成は下記のとおりである。
(A) 質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.01〜0.10%未満、Mn:0.65〜1.80%、Cr:0.20〜1.80%、Mo:0.01〜0.50%未満、P:0.025%以下、S:0.025%以下を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼レールであって、下記の式1から算定される電気抵抗値が27.0μΩ・cm以下、さらに、下記の式2から算定されるBst値が0.010〜0.500の範囲であり、かつ、下記の式3から算定されるBeq値が0.72〜1.20の範囲であり、かつ、頭頂部およびその少なくとも一方側に位置する頭部コーナー部それぞれの表面を起点として、少なくとも深さ15mmの範囲が硬さHv240〜380であることを特徴とするベイナイト組織を呈した耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
電気抵抗計算値(μΩ・cm)
=10.1+6.1C+13.8Si+6.3Mn+5.2Cr+3.3Mo+17.2P+11.2S+5.0Nb+5.5V+2.5Ni+6.0Cu+2.9Ti+12.0Al−−−−−−−−−式1
Bst=Mo/(Mn+Cr) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−式2
Beq=C+1/6Si+1/3Mn+1/4Cr+1/3Mo −−−−−−−式3
(但し、式中の元素記号はそれぞれの質量%を表す)
(B) 質量%で、さらに、Nb:0.0050〜0.0500%、V:0.01〜0.30%の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする上記(A)に記載の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
(C) 質量%で、さらに、B:0.0001〜0.0050%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする上記(A)および(B)のいずれか1項に記載の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
(D) 質量%で、さらに、Ni:0.05〜1.00%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする上記(A)〜(C)のいずれか1項に記載の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
(E) 質量%で、さらに、Cu:0.05〜1.00%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする上記(A)〜(D)のいずれか1項に記載の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
(F) 質量%で、さらに、Ti:0.0050〜0.0500%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする上記(A)〜(E)のいずれか1項に記載の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
(G) 質量%で、さらに、Al:0.0040〜0.0100%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする上記(A)〜(F)のいずれか1項に記載の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
本発明によれば、C、Si、Mn、Cr、Mo、P、Sの添加量を制御し、さらに、Bst値、Beq値を限定範囲内に制御することにより、旅客鉄道の高速運転区間に要求される、耐ころがり疲労損傷性の向上と電気抵抗値の低減を可能とし、レール使用寿命を改善が図れる。
発明の実施するための最良の形態
以下に本発明を実施する最良の形態として、耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レールにつき、詳細に説明する。以下、組成における質量は、単に%と記載する。
まず、本発明者らはベイナイト組織の安定性や硬さへの寄与が少なく、電気抵抗値への寄与が高い、Si添加量の低減を検討した。その結果、Si添加量を0.10%未満のある一定範囲に収めることにより、Si低減で懸念されていた溶鋼の脱酸不足によるブローホールの生成もなく、ベイナイト鋼レールの電気抵抗値が大幅に低減することを実験により見出した。さらに、レール鋼の電気抵抗値は、下記の式1に示すように、添加されている合金の質量%から算定できることを確認した。
電気抵抗計算値(μΩ・cm)
=10.1+6.1C+13.8Si+6.3Mn+5.2Cr+3.3Mo+17.2P+11.2S
+5.0Nb+5.5V+2.5Ni+6.0Cu+2.9Ti+12.0Al−−−−−−−式1
さらに、本発明者らは低Si成分の鋼において、ベイナイト組織を安定的に生成させる合金バランスを検討した。その結果、ベイナイト組織の形成と合金元素であるMn、Cr、Moの添加量には相関があることを見出した。
この結果に基づき、Mn、Cr、Moの添加量を変化させた溶解材を用いて、詳細なラボ実験を行い、ベイナイト組織の安定的な形成に必要な合金添加量を検討した。その結果、ベイナイト組織の生成は、下記の式2から算定されるBst値をある一定の範囲内に納めることにより、耐ころがり疲労損傷性に有害なパーライト組織や、靭性に有害なマルテンサイト組織が生成することなく、ベイナイト組織が安定的に生成することを確認した。
Bst=Mo/(Mn+Cr) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−式2
さらに、本発明者らは、式2を満足する成分系において、鋼の合金添加量とベイナイト組織の硬さの関係を検討した。合金添加量を変化させた溶解材を用いて、詳細なラボ実験を行った結果、ベイナイト組織の硬さと合金添加量には下記の式3に示す値との相関があることを実験的に見出した。
この結果に基づき、旅客鉄道の高速運転区間のベイナイト鋼レールに必要とされる硬さを確保するために必要な合金添加量を式3により算定した結果、Beq値をある一定の範囲内に納めることにより、硬さが確保されることを確認した。
Beq=C+1/6Si+1/3Mn+1/4Cr+1/3Mo −−−−−−−−−−式3
すなわち、本発明は、耐ころがり疲労損傷性の高いベイナイト鋼レールにおいて、電気抵抗の低減を図り、さらに、合金添加量を制御することにより、ベイナイト組織の生成を安定化させ、硬度確保を図ることを目的としたベイナイト系レールに関するものである。
(1)鋼レールの化学成分の限定理由
まず、レールの化学成分を上記のように定めた理由について説明する。
Cはベイナイト組織の強度と耐摩耗性を確保するための必須元素である。しかし、C量が0.15%未満では、ベイナイト組織中にフェライト組織が生成し、ベイナイトレールに必要とされる強度や耐摩耗性を確保することが困難となり、塑性変形起因のフレーキング損傷が発生する。また、C量が0.45%を超えると、ベイナイト組織中にパーライト組織が多く生成し、ころがり疲労損傷の一種であるダークスポット損傷が発生することや、ベイナイト変態速度が著しく低下し、レールの靭性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなるため、C量を0.15〜0.45%に限定した。
Siはベイナイト組織中の素地のフェライトに固溶することによって強度を向上させる元素であり、電気抵抗に対して最もその寄与度が高い元素である。しかし、Si量が0.01%未満では強度の向上が殆ど期待できない。また、Si量が0.10%以上になると、電気抵抗を増加させる影響が非常に大きくなるため、Si量を0.01〜0.10%未満に限定した。
Mnは、C同様に鋼の焼入性を高め、ベイナイト組織を安定的に生成させるためには欠かせない元素である。本成分系においては、Mn量が0.20%未満ではその効果が微弱であり、添加元素の組み合わせによっては、ベイナイト組織を安定的に得ることが困難となる。また、Mn量が1.80%を超えると、ベイナイト組織中にマルテンサイト組織が生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。さらに、電気抵抗値を規定値以内に納めることが非常に困難となるため、Mn量を0.20〜1.80%に限定した。
Crは、Mnと同様に、ベイナイト組織を安定化させ、ベイナイト組織中の炭化物を微細に分散させ、強度を確保するために重要な元素である。しかし、Cr量が0.20%未満ではその効果が微弱であり、添加元素の組み合わせによっては、ベイナイト組織を安定的に得ることが困難となる。また、Cr量が1.80%を超えると、ベイナイト組織中にパーライト組織が生成し、ころがり疲労損傷の一種であるダークスポット損傷が発生することや、Mn同様に電気抵抗を現行レール範囲に納めることができないことから、Cr量を0.20〜1.80%に限定した。
Moは、MnあるいはCrと同様、安定的にベイナイト組織を生成させ、さらに、MnあるいはCrのように電気抵抗を極端に増加させることなく強度を上昇させることができる有望な元素である。しかし、Mo量が0.01%未満ではベイナイト組織の生成や強度への寄与は少なく、添加元素の組み合わせによっては、ベイナイト組織を安定的に得ることが困難となる。また、Mo量が0.50%以上では、焼入れ性の増加により、マルテンサイト組織が生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。さらに、鋼片において偏析を助長し、偏析部に靭性に有害なマルテンサイト組織を生成する。このため、Mo量を0.01〜0.50%未満に限定した。
P、Sはあえて添加する元素ではないが、それぞれ0.025%を超えて含有すると、電気抵抗が過剰に増加する。さらに、偏析帯を形成し、靱性を低下させるマルテサイト組織などを生成しやすくするため、それぞれ0.025%以下に限定した。
また、上記の成分組成で製造されるレールは、ベイナイト変態の安定化、ベイナイト組織の硬度(強化)の向上、ベイナイト組織の延性の向上、鋼の脱酸を図る目的で、Nb、V、B、Ni、Cu、Ti、Alの元素を必要に応じて添加する。
ここで、Nb、Vは、熱間圧延後の冷却課程で生成した炭化物や窒化物による析出硬化により、ベイナイト組織の硬度を向上させる。また、再加熱時に炭化物や窒化物を安定的に生成させ、オーステナイト粒のピンニング効果によりベイナイト組織の延性や靭性を向上させる。Bは、旧オーステナイト粒界から生成する初析フェライト組織やパーライト組織の生成を抑制し、ベイナイト組織を安定的に生成させる。Niは、ベイナイト変態温度を低下させ、ベイナイト組織の強度を向上させる。Cuは、固溶強化によりベイナイト組織の強度を向上させる。Tiは、オーステナイト粒のピンニング効果により、ベイナイト組織の延性や靱性の改善に寄与する。Alは、脱酸材としてSi脱酸での脱酸不足を補うことが主な添加目的である。
これらの成分の限定理由について、以下に詳細に説明する。
Nbは、旧オーステナイト粒界から生成する初析フェライト組織やパーライト組織の生成を抑制し、焼入れ性の増加によりベイナイト組織を安定的に生成させる元素であり、さらに、熱間圧延時の冷却過程で生成したNb炭・窒化物による析出硬化でベイナイト組織の強度を高めると同時に、高温度に加熱する熱処理が行われる際に結晶粒の成長を抑制する作用によりオーステナイト粒を微細化させ、ベイナイト組織の延性や靭性を向上させるのに有効な成分である。しかし、Nb量が0.0050%未満では、上記の効果が期待できない。また、Nb量が0.0500%を超えると、Nbの金属間化合物や粗大析出物(炭化物)が生成し、靭性を低下させることから、Nb量を0.0050〜0.0500%に限定した。
Vは、Nbと同様に、熱間圧延時の冷却課程で生成したV炭化物、V窒化物による析出硬化でベイナイト組織の強度を高めると同時に、高温度に加熱する熱処理が行われる際に結晶粒の成長を抑制する作用によりオーステナイト粒を微細化させ、ベイナイト組織の延性や靭性を向上させるのに有効な成分である。しかし、V量が0.01%未満ではその効果が十分に期待できない。また、V量が0.30%を超えて添加してもそれ以上の効果が期待できないことや、電気抵抗を不必要に上昇させることから、V量を0.01〜0.30%に限定した。
Bは、旧オーステナイト粒界から生成する初析フェライト組織や、これにともない変態するパーライト組織の生成を抑制し、ベイナイト組織を安定的に生成させる元素である。しかし、B量が0.0001%未満ではその効果は弱い。また、B量が0.0050%を超えても、それ以上の効果が期待できないことから、B量を0.0001〜0.0050%に限定した。
Niは、オーステナイトを安定化させる元素であり、ベイナイト変態温度を下げ、ベイナイト組織を微細化し、靭性を向上させる効果を有する。しかし、Ni量が0.05%未満ではその効果が著しく小さく、また、Ni量が1.00%を超えると、ベイナイト変態速度が大きく低下し、レールの靭性に有害なマルテンサイト組織を生成しやすくするため、Ni量を0.05〜1.00%に限定した。
Cuは、ベイナイト組織中の基地フェライトに固溶し、固溶強化によりベイナイト組織の強度を向上させる元素である。しかし、Cu量が0.05%未満では、その効果が期待できない。また、Cu量が1.00%を超えると、著しい焼入れ性向上により、レールの靭性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなる。このため、Cu量を0.05〜1.00%に限定した。
Tiは、溶解・凝固時に析出したTi炭化物、Ti窒化物がレール圧延時加熱の高温でも溶解しないことを利用して、レール圧延加熱時のオーステナイト結晶粒の微細化を図り、ベイナイト組織の延性や靱性の改善に寄与する。また、Tiは、高温度域でTiNを生成することで、Nb、Bの窒化物の生成を抑制し、ベイナイト変態を促進させるNb、Bの添加効果を高める元素である。しかし、Ti量が0.0050%未満では、これらの効果が十分に発揮されない。また、Ti量が0.0500%を超えると、粗大な窒化物(TiN)や炭化物(TiC)が生成し、レールの延性や靱性が低下すると同時に、疲労の起点となり、疲労損傷を助長するため、Ti量を0.0050〜0.0500%に限定した。
Alは、脱酸材として必須の成分であり、Si脱酸が十分でない場合に補助的に添加する。しかし、Al量が0.0040%未満ではその効果は弱い。また、Al量が0.0100%を超えると、鋼中に固溶させることが困難となり、疲労き裂の起点となる粗大なアルミナ系介在物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する。また、溶接時に酸化物が生成し、溶接性が著しく低下する。このため、Al量を0.0040〜0.0100%に限定した。
(2)ベイナイト鋼レールの電気抵抗値の限定理由
次に、前記(A)において、電気抵抗値(μΩ・cm)を下記の式2で示す計算式で27.0μΩ・cm以下に定めた理由について説明する。
表1に代表的な旅客鉄道用レールの化学成分、式1による電気抵抗計算値および実測値の一例を示す。
表1 代表的な旅客鉄道用レールの化学成分、電気抵抗の計算値および実測値(μΩ・cm)の一例
Figure 0004795004
電気抵抗計算値(μΩ・cm)
=10.1+6.1C+13.8Si+6.3Mn+5.2Cr+3.3Mo+17.2P+11.2S
+5.0Nb+5.5V+2.5Ni+6.0Cu+2.9Ti+12.0Al−−−−−−−式1
表1に示すように、レールの電気抵抗実測値は、式1による計算値と非常によい相関が認められる。レール化学成分の製造上のばらつきを考慮すると、電気抵抗値が計算値で27.0μΩ・cmを超えると、現在使用されている代表的な高炭素のパーライト組織を呈した旅客鉄道用レールと比較して実測においても電気抵抗値が大きくなる可能性が高いと考えられる。
したがって、電気抵抗の計算値が27.0μΩ・cmを超えると、実測においても電気抵抗が現行レールよりも増加し、上記のように電車の動力源である軌道電流が低下し、列車の運行が過密な線区では、電流低下により列車走行速度が低下するなどの運行上の問題が発生すると予測される。このため、レールの電気抵抗値を計算値で27.0μΩ・cm以下に限定した。
なお、式中の元素記号はそれぞれの質量%を表す。また、Bについては電気抵抗に対する寄与度が小さいため、上記式より除外した。
(3)Bst値の限定理由
次に、前記(A)において、下記の式2に示すBst値を0.010〜0.500の範囲に限定した理由について説明する。
Bst値が0.010未満では、上記限定の成分系で、安定してベイナイト組織が得られず、ベイナイト組織中にパーライト組織やフェライト組織が生成し、ころがり疲労損傷性が発生するためである。また、Bst値が0.500を超えると、Mn、Crの添加量と比較して、相対的にMo添加量が増加する。この結果、焼入れ性の増加により、マルテンサイト組織が生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。さらに、鋼片において偏析を助長し、偏析部に靭性に有害なマルテンサイト組織を生成する。また、高価な添加元素であるため製造コストが大幅に増加する。このため、Bst値を0.010〜0.500の範囲に限定した。なお、式中の元素記号はそれぞれの質量%を表す。
Bst=Mo/(Mn+Cr) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−式2
(4)Beq値の限定理由
次に、前記(A)において、下記の式3に示すBeq値を0.72〜1.20の範囲に限定した理由について説明する。
Beq値が0.72未満では、上記限定の成分系で、旅客鉄道の高速運転区間のベイナイト鋼レールに必要とされる硬さを確保するために必要な合金添加量が得られず、ベイナイト鋼レールの硬さが低下し、きしみ割れやフレーキングなどの塑性変形起因の表面損傷が発生する。また、Beq値が1.20を超えると、焼入れ性の増加により、ベイナイト組織中にマルテンサイト組織が生成し、レールの靭性が大きく低下する。このため、Beq値を0.72〜1.20の範囲に限定した。なお、式中の元素記号はそれぞれの質量%を表す。
Beq=C+1/6Si+1/3Mn+1/4Cr+1/3Mo −−−−−−−−−−式3
(5)ベイナイト組織の硬さの限定理由
次に、前記(H)において、ベイナイト組織の硬さをHv240〜380の範囲に限定した理由について説明する。
硬さがHv240未満では、レールに要求されている基本的な強度や耐摩耗性を確保することが困難となる。さらに、緩曲線区間では、G.C.部にレールと車輪の強い接触によるメタルフローが生成し、これにともないきしみ割れやフレーキングなどの表面損傷が発生する。また、硬さがHv380を超えると、旅客鉄道の高速運転区間の使用を前提とした場合、摩耗の抑制により、ころがり面に疲労ダメージ層が蓄積し、集合組織の発達により、ダークスポット損傷が発生し易くなる。このため、ベイナイト組織の硬さをHv240〜380の範囲に限定した。
(6)ベイナイト組織の範囲限定理由
次に、前記(H)において、硬さHv240〜380のベイナイト組織を有する範囲を、頭部コーナー部および頭頂部の該頭部表面を起点として深さ15mmの範囲に限定した理由について説明する。
レール頭部については、高速鉄道の直線区間で使用されるレールの摩耗寿命が15mmである。したがって、ベイナイト組織を有する範囲が15mm未満ではレール頭部に必要とされているころがり疲労損傷を防止する領域としては小さく、摩耗寿命に達する前にダークスポット損傷やフレーキング損傷などの表面損傷が発生し、十分な寿命改善効果が期待できない。このため、ベイナイト組織を有する範囲を15mm以上に限定した。
ここで、図1に本発明の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レールの頭部断面表面位置の呼称を示す。レール頭部において1は頭頂部、2は頭部コーナー部であり、頭部コーナー部2の一方は車輪と主に接触するゲージ・コーナー(G.C.)部である。
上記のような成分組成で構成されるレール鋼は、転炉、電気炉などの通常使用される溶解炉で溶製を行い、この溶鋼を造塊・分塊あるいは連続鋳造し、さらに熱間圧延を経てレールとして製造される。さらに、レール頭部の硬度を調整するため、熱間圧延した高温度の熱を保有するレール、あるいは熱処理する目的で高温に再加熱されたレール頭部に加速冷却を施し、目標範囲の硬さのベイナイト組織を安定的に生成させることが可能となる。
なお、レールの熱処理方法については、特許2912123、特許3169741、特許3253852等に開示されている、レール頭部に加速冷却を主体とした熱処理を適用することにより、ベイナイト組織の硬さを制御することが可能である。
また、本発明レール鋼の金属組織はベイナイト組織であることが望ましいが、成分系の組み合わせ、レールの冷却方法、素材の偏析状態によってはベイナイト組織中に微量にパーライト組織、マルテンサイト組織、初析フェライト組織が生成する場合がある。しかし、これらの組織がベイナイト組織中に微量に生成してもレールの耐ころがり疲労損傷性、耐摩耗性および強度に大きな影響をおよぼさないため、本ベイナイト系レールの組織としては若干の異組織の混在も含んでいる。
次に、本発明の実施例について説明する。
表2-1、表2-2に本発明レール鋼の化学成分(残部は不可避的不純物およびFe)、電気抵抗計算値(前記式1で算定した。単位:μΩ・cm)、Bst値(前記式2で算定した)、Beq値(前記式3で算定した)、頭部ミクロ組織とその生成比率、レール頭部の硬さを示す。表2-1、表2-2において、頭表部はレール頭頂部の表面下2mmの位置を示し、頭部内部はレール頭頂部の表面下15mmの位置を示す。また、表2-2には、図2に示す方法で行ったころがり疲労損傷試験の結果も併記した。
Figure 0004795004
Figure 0004795004
表3−1、表3−2に比較レール鋼の化学成分(残部は不可避的不純物およびFe)、電気抵抗計算値(前記式1で算定した。単位:μΩ・cm)、Bst値(前記式2で算定した)、Beq値(前記式3で算定した)、頭部ミクロ組織とその生成比率、レール頭部の硬さを示す。表3−1、表3−2において、頭表部はレール頭頂部の表面下2mmの位置を示し、頭部内部はレール頭頂部の表面下15mmの位置を示す。また、表3−2には、図2に示す方法で行ったころがり疲労損傷試験の結果も併記した。
Figure 0004795004
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(1)本発明レール鋼(14本) 鋼:1〜14
上記限定成分範囲内で、レール頭部がベイナイト組織であることを特徴とする耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レール。
(2)比較レール鋼(14本) 鋼:15〜27
鋼:15〜16:
Cの添加量が上記限定の成分範囲外の比較レール鋼(2本)。
鋼:17〜18:
Siの添加量が上記限定の成分範囲外の比較レール鋼(2本)。
鋼:19〜21:
Mn、Cr、Moの添加量が上記限定の成分範囲外の比較レール鋼(3本)。
鋼:22〜23:
P、Sの添加量が上記限定の成分範囲外の比較レール鋼(2本)。
鋼:24〜25:
Bst値が上記限定の範囲外の比較レール鋼(2本)。
鋼:26〜27:
Beq値が上記限定の範囲外の比較レール鋼(2本)。
ここで、本明細書中の図について説明する。図1は本発明の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レールの頭部断面表面位置での呼称、および、前記(H)で限定したベイナイト組織が必要とされる領域を示した図、図2はころがり疲労損傷試験機の概要を示した図、図3はBst値とベイナイト組織の生成比率の関係を示した図、図4はBeq値と頭表部の硬さの関係を示した図である。
なお、図1において、1は頭頂部、2は頭部コーナー部である。また、図2において、3は車輪試験片、4はレール円盤試験片、5は車輪側モーター、6がレール側モーター、7は水潤滑装置である。
ころがり疲労損傷試験は次のとおりとした。
[ころがり疲労試験機]
試験片形状:円盤状試験片(外形200mm)
(1)レール材断面形状:60Kレールの1/4モデル
(2)車輪材断面形状:円弧踏面車輪の1/4モデル
[試験片製造方法]
真空溶解→圧延・鍛造→熱処理→円盤加工
試験荷重:1.0トン(ラジアル荷重)
雰囲気:乾燥+水潤滑(60cc/min)
回転数:乾燥;100rpm、水潤滑;300rpm
繰返し回数:0〜5000回まで乾燥状態、その後、水潤滑により損傷発生まで。
(損傷が発生しない場合は200万回で試験を中止)
表2-1、表2-2、表3−1、表3−2に示したように、本発明レール鋼(鋼:1〜14)は、比較レール鋼(鋼:15〜16、19〜23)と比べて、C、Mn、Cr、Mo、P、S量を限定範囲内に収めることにより、フェライト・パーライト組織やマルテンサイト組織を生成させず、耐ころがり疲労損傷性に優れたベイナイト組織を生成させることが可能となる。
さらに、本発明レール鋼(鋼:1〜14)は、比較レール鋼(鋼:17〜18)と比べて、Si量を限定範囲内に収めることにより、電気抵抗値の増加を抑えることが可能となる。
これらに加えて、表2-1、表2-2、表3−1、表3−2、図3に示したように、本発明レール鋼(鋼:1〜14)は、比較レール鋼(鋼:24〜25)と比べて、Bst値を限定範囲内に制御することにより、ベイナイト組織を安定的に生成させることが可能となる。
また、表2-1、表2-2、表3−1、表3−2、図4に示したように、本発明レール鋼(鋼:1〜14)は、比較レール鋼(鋼:26〜27)と比べて、Beq値を限定範囲内に制御することにより、レール頭表部の硬さの最適化が図られ、耐ころがり疲労損傷性を向上することが可能となる。
このように、本発明によれば、C、Si、Mn、Cr、Mo、P、Sの添加量を制御し、さらに、Bst値、Beq値を限定範囲内に制御することにより、旅客鉄道の高速運転区間に要求される、耐ころがり疲労損傷性の向上と電気抵抗値の低減を可能し、レール使用寿命を改善が図れる。
本発明の耐ころがり疲労損傷性に優れた低電気抵抗ベイナイト系レールの頭部断面表面位置での呼称、および、前記(H)で限定したベイナイト組織が必要とされる領域を示した図。 ころがり疲労損傷試験機の概要を示した図。 Bst値とベイナイト組織の生成比率の関係を示した図。 Beq値と頭表部の硬さの関係を示した図。
符号の説明
1:頭頂部、
2:頭部コーナー部、
3:車輪試験片、
4:レール円盤試験片、
5:車輪側モーター、
6:レール側モーター、
7:水潤滑装置

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.15〜0.45%、Si:0.01〜0.10%未満、
    Mn:0.65〜1.80%、Cr:0.20〜1.80%、
    Mo:0.01〜0.50%未満、
    P:0.025%以下、
    S:0.025%以下
    を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼レールであって、下記の式1から算定される電気抵抗値が27.0μΩ・cm以下、さらに、下記の式2から算定されるBst値が0.010〜0.500の範囲であり、かつ、下記の式3から算定されるBeq値が0.72〜1.20の範囲であり、かつ、頭頂部およびその少なくとも一方側に位置する頭部コーナー部それぞれの表面を起点として、少なくとも深さ15mmの範囲が硬さHv240〜380であることを特徴とするベイナイト組織を呈したベイナイト系レール。
    電気抵抗計算値(μΩ・cm)
    =10.1+6.1C+13.8Si+6.3Mn+5.2Cr+3.3Mo+17.2P+11.2S+5.0Nb+5.5V+2.5Ni+6.0Cu+2.9Ti+12.0Al −−−−−式1
    Bst=Mo/(Mn+Cr) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−式2
    Beq=C+1/6Si+1/3Mn+1/4Cr+1/3Mo −−−−−−式3
    (但し、式中の元素記号はそれぞれの質量%を表す)
  2. 質量%で、さらに、
    Nb:0.0050〜0.0500%、
    V:0.01〜0.30%
    の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1に記載のベイナイト系レール。
  3. 質量%で、さらに、
    B:0.0001〜0.0050%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のベイナイト系レール。
  4. 質量%で、さらに、
    Ni:0.05〜1.00%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のベイナイト系レール。
  5. 質量%で、さらに、
    Cu:0.05〜1.00%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のベイナイト系レール。
  6. 質量%で、さらに、
    Ti:0.0050〜0.0500%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のベイナイト系レール。
  7. 質量%で、さらに、
    Al:0.0040〜0.0100%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のベイナイト系レール。
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