JP4644105B2 - ベイナイト鋼レールの熱処理方法 - Google Patents

ベイナイト鋼レールの熱処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4644105B2
JP4644105B2 JP2005342848A JP2005342848A JP4644105B2 JP 4644105 B2 JP4644105 B2 JP 4644105B2 JP 2005342848 A JP2005342848 A JP 2005342848A JP 2005342848 A JP2005342848 A JP 2005342848A JP 4644105 B2 JP4644105 B2 JP 4644105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
rail
accelerated cooling
cooling
steel rail
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005342848A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007146237A (ja
Inventor
正治 上田
紀昭 小野寺
剛士 山本
恭平 園山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2005342848A priority Critical patent/JP4644105B2/ja
Publication of JP2007146237A publication Critical patent/JP2007146237A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4644105B2 publication Critical patent/JP4644105B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

本発明は、特に旅客鉄道の高速運転区間で使用されるベイナイト鋼レールの熱処理方法に関するものである。
近年、旅客鉄道では、輸送効率の向上を目的として、列車の高速化が進められている。これにともない主に高速運転が行われる直線区間のレールにおいては、レール使用環境の苛酷化により、レールと車輪の繰り返し接触によるダークスポット損傷と呼ばれるレール頭表面のころがり疲労損傷の発生が増加するものと予想されている。
このダークスポット損傷は、従来からのパーライト組織を呈したレールが使用されている旅客鉄道の高速運転区間のレールで発生しやすいものである。
本発明者らは、レールと車輪の繰り返し接触によって生成する疲労層(疲労ダメージ層、集合組織)の形成と金属組織の関係を研究した。
その結果、フェライト相とセメンタイト相の層状構造を成しているパーライト組織では、疲労ダメージ層が蓄積し易く、さらに、集合組織が発達し易いのに対して、柔らかなフェライト組織地に粒状の硬い炭化物が分散したベイナイト組織では、疲労ダメージ層が蓄積し難く、さらに、表面疲労損傷の引き金となる集合組織が発達し難く、結果としてダークスポット損傷が発生しにくいことが明らかとなった。そこで、ベイナイト組織を呈したレールとして下記に示すような熱処理製造法が開発され、旅客鉄道の直線区間のレール寿命を改善している(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特許文献1の開示技術では、低炭素成分でMn、Cr、Moなどの合金元素を添加し、熱間圧延後の高温度の熱を保有するレール、あるいは高温に加熱されたレールの頭部を常温まで加速冷却(冷却速度1〜10℃/sec)することにより、ベイナイト組織を呈する高強度レールを提供することができる。
特許文献2の開示技術では、低炭素成分でMn、Cr、Moなどの合金元素を添加し、熱間圧延後の高温度の熱を保有するレール、あるいは高温に加熱されたレールの頭部を加速冷却(冷却速度1〜10℃/sec)し、その後、レール内部からの復熱を利用して温度上昇させた後に自然冷却することにより、ベイナイト組織を呈する高強度レールを提供することができる。
また、特許文献3の開示技術では、低炭素成分でMn、Cr、Moなどの合金元素を添加し、熱間圧延後の高温度の熱を保有するレール、あるいは高温に加熱されたレールの頭部を加速冷却(冷却速度1〜10℃/sec)し、その後、制御冷却(冷却速度1〜40℃/min)することにより、ベイナイト組織を呈する高強度レールを提供することができる。
特開平6−316727号公報 特開平6−336613号公報 特開平6−248347号公報
しかし、特許文献1〜3の開示技術では、700℃以上温度を保有した熱間圧延後の鋼レールの頭部をベイナイト変態温度領域である500〜300℃、または、常温まで加速冷却するため、冷却速度が遅い場合等は、熱処理時間が長くなり、生産性が大きく低下するといった問題があった。
また、熱処理時間を短縮するために熱処理時の冷却速度を増加させると、加速冷却停止温度の制御が困難となり、レール頭部が過度に冷却された場合には、靭性に有害なマルテンサイト組織が生成し易くなるといった問題があった。
このような背景から、熱処理時間の短縮を図り、生産性を向上させたベイナイト鋼レールの熱処理製造方法の提供が望まれるようになった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み案出されたものであり、その目的とするところは、ベイナイト鋼レールの熱処理方法に要求される、熱処理時間の短縮を図り、生産性を向上させることを目的としたものである。
本発明のベイナイト鋼レールの熱処理方法は、熱処理開始の最適化を図り、熱処理時間の短縮を図り、生産性を向上させることにして創出されたものである。
すなわち、本発明の要旨とするところは、ベイナイト鋼レールの熱処理方法に要求される、熱処理時間の短縮を図るため、従来技術に比べて加速冷却開始温度を低下させる。さらに、加速冷却開始温度範囲を適切に制御することにより、加速冷却時間を低減、レール頭部の硬度低下を防止する。本発明の構成は下記のとおりである。
(A) 質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.01〜2.00%、Mn:0.10〜3.00%、Cr:0.10〜3.00%
を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼レールにおいて、レール形状に熱間圧延後、自然放冷し、その後、該鋼レールの頭部の温度が700〜500℃の温度域から冷却速度1〜20℃/secで加速冷却し、該鋼レールの頭部の温度が500〜300℃の間に達した時点で加速冷却を停止し、かつ、前記加速冷却開始温度と前記加速冷却停止温度との温度差が180℃以上であり、その後、常温まで自然放冷することを特徴とするベイナイト鋼レールの熱処理方法。
(B) 質量%で、C:0.15〜0.45%、Si:0.01〜2.00%、Mn:0.10〜3.00%、Cr:0.10〜3.00%
を含有し、さらに、Mo:0.01〜1.00%、Nb:0.0050〜0.0500%、V:0.01〜0.30%、B:0.0001〜0.0050%、Ni:0.05〜2.00%、Cu:0.05〜2.00%、Ti:0.0050〜0.0500%、Al:0.0020〜0.0500%の一種または二種以上を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼レールにおいて、レール形状に熱間圧延後、該鋼レールの頭部の温度が700〜500℃に達するまで自然放冷し、その後、該鋼レールの頭部を冷却速度1〜20℃/secで加速冷却し、該鋼レールの頭部の温度が500〜300℃の間に達した時点で加速冷却を停止し、かつ、前記加速冷却開始温度と前記加速冷却停止温度との温度差が180℃以上であり、その後、常温まで自然放冷することを特徴とするベイナイト鋼レールの熱処理方法。
(C) 上記(A)又は(B)に記載の熱処理方法において、加速冷却停止後の鋼レールの頭部に、該鋼レールの内部からの復熱による該鋼レールの頭部の温度上昇を加速冷却終了時の水準より50℃以下にする冷却を行い、復熱による温度上昇終了後、常温まで自然冷却することを特徴とするベイナイト鋼レールの高効率熱処理方法。
(D) 上記(A)又は(B)に記載の熱処理方法において、加速冷却後の鋼レールの頭部に、引き続き常温まで1〜40℃/minで制御冷却することを特徴とするベイナイト鋼レールの高効率熱処理方法。
本発明によれば、ベイナイト鋼レールの熱処理方法に要求される、熱処理時間の短縮を図るため、加速冷却開始温度を低下させる。さらに、加速冷却開始温度範囲を適切に制御することにより、加速冷却時間を低減し、生産性を向上させ、同時に、レール頭部の硬度低下を防止し、耐ころがり疲労損傷性に優れたベイナイト鋼レールを製造することができる。
発明の実施するための最良の形態
以下に本発明を実施する最良の形態として、ベイナイト鋼レールの高効率熱処理方法につき、詳細に説明する。以下、組成における質量は、単に%と記載する。
まず、本発明者らは、C、Si、Mn、Crの添加量を変化させた鋼を用いて、小型試験片によりベイナイト鋼レールの加速冷却による熱処理開始温度と硬さの関係を調査した。その結果、加速冷却速度が同一の場合、熱処理後の硬さは熱処理開始温度に大きく影響されず、ほぼ同一になることを確認した。
次に、本発明者らは、実レールを用いて加速冷却実験を行った。その結果、熱処理開始温度を低下させることにより、ベイナイト鋼レールの硬度を低下させず、熱処理時間を大きく低減できることを確認した。
さらに、本発明者らは、熱処理開始温度の最適な範囲を検討した。その結果、熱処理時間を大きく低減し、ベイナイト鋼レールの硬度低下を抑制するには、熱処理開始温度に一定の範囲が存在することを見出した。
すなわち、本発明は、ベイナイト鋼レールの熱処理方法において、熱処理開始の最適化を図り、熱処理時間の短縮を図り、生産性を向上させることを目的としたベイナイト鋼レールの熱処理方法に関するものである。
次に、本発明の限定理由について詳細に説明する。以下、組成における質量は、単に%と記載する。
(1)鋼レールの化学成分の限定理由
まず、レールの化学成分を上記のように定めた理由について説明する。
Cはベイナイト組織の強度と耐摩耗性を確保するための必須元素である。しかし、C量が0.15%未満では、ベイナイト組織中にフェライト組織が生成し、ベイナイトレールに必要とされる強度や耐摩耗性を確保することが困難となる。また、C量が0.45%を超えると、ベイナイト組織中にパーライト組織が多く生成し、ころがり疲労損傷の一種であるダークスポット損傷が発生することや、ベイナイト変態速度が著しく低下し、レールの靭性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなるため、C量を0.15〜0.45%に限定した。
Siはベイナイト組織中の素地のフェライトに固溶することによって強度を向上させる元素であり、電気抵抗に対して最もその寄与度が高い元素である。しかし、Si量が0.01%未満では強度の向上が殆ど期待できない。また、Si量が2.00%以上になると、ベイナイト組織中にマルテンサイト組織が生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。このため、Si量を0.01〜2.00%に限定した。
Mnは、C同様に鋼の焼入性を高め、ベイナイト組織を安定的に生成させるためには欠かせない元素である。本成分系においては、Mn量が0.10%未満ではその効果が微弱であり、添加元素の組み合わせによっては、ベイナイト組織を安定的に得ることが困難となる。また、Mn量が3.00%を超えると、ベイナイト組織中にマルテンサイト組織が生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。このため、Mn量を0.10〜3.00%に限定した。
Crは、Mnと同様に、ベイナイト組織を安定化させ、ベイナイト組織中の炭化物を微細に分散させ、強度を確保するために重要な元素である。しかし、Cr量が0.10%未満ではその効果が微弱であり、添加元素の組み合わせによっては、ベイナイト組織を安定的に得ることが困難となる。また、Cr量が3.00%を超えると、ベイナイト組織中にマルテンサイト組織が生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。このため、Cr量を0.10〜3.00%に限定した。
また、上記の成分組成で製造されるレールは、ベイナイト変態の安定化、ベイナイト組織の硬度(強化)の向上、ベイナイト組織の延性の向上、鋼の脱酸を図る目的で、Mo、Nb、V、B、Ni、Cu、Ti、Alの元素を必要に応じて添加する。
ここで、Moは、ベイナイト変態を促進させ、ベイナイト組織の硬度を向上させる。Nb、Vは、熱間圧延後の冷却課程で生成した炭化物や窒化物による析出硬化により、ベイナイト組織の硬度を向上させる。また、再加熱時に炭化物や窒化物を安定的に生成させ、オーステナイト粒のピンニング効果によりベイナイト組織の延性や靭性を向上させる。Bは、旧オーステナイト粒界から生成する初析フェライト組織やパーライト組織の生成を抑制し、ベイナイト組織を安定的に生成させる。Niは、ベイナイト変態温度を低下させ、ベイナイト組織の強度を向上させる。Cuは、固溶強化によりベイナイト組織の強度を向上させる。Tiは、オーステナイト粒のピンニング効果により、ベイナイト組織の延性や靱性の改善に寄与する。Alは、脱酸材としてSi脱酸での脱酸不足を補うことが主な添加目的である。
これらの成分の限定理由について、以下に詳細に説明する。
Moは、MnあるいはCrと同様、安定的にベイナイト組織を生成させ、強度を上昇させることができる有望な元素である。しかし、Mo量が0.01%未満ではベイナイト組織の生成や強度への寄与は少なく、添加元素の組み合わせによっては、ベイナイト組織を安定的に得ることが困難となる。また、Mo量が1.00%を超えると、焼入れ性の増加により、マルテンサイト組織が生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。さらに、鋼片において偏析を助長し、偏析部に靭性に有害なマルテンサイト組織を生成する。このため、Mo量を0.01〜1.00%に限定した。
Nbは、旧オーステナイト粒界から生成する初析フェライト組織やパーライト組織の生成を抑制し、焼入れ性の増加によりベイナイト組織を安定的に生成させる元素であり、さらに、熱間圧延時の冷却過程で生成したNb炭・窒化物による析出硬化でベイナイト組織の強度を高めると同時に、高温度に加熱する熱処理が行われる際に結晶粒の成長を抑制する作用によりオーステナイト粒を微細化させ、ベイナイト組織の延性や靭性を向上させるのに有効な成分である。しかし、Nb量が0.0050%未満では、上記の効果が期待できない。また、Nb量が0.0500%を超えると、Nbの金属間化合物や粗大析出物(炭化物)が生成し、靭性を低下させることから、Nb量を0.0050〜0.0500%に限定した。
Vは、Nbと同様に、熱間圧延時の冷却課程で生成したV炭化物、V窒化物による析出硬化でベイナイト組織の強度を高めると同時に、高温度に加熱する熱処理が行われる際に結晶粒の成長を抑制する作用によりオーステナイト粒を微細化させ、ベイナイト組織の延性や靭性を向上させるのに有効な成分である。しかし、V量が0.01%未満ではその効果が十分に期待できない。また、V量が0.30%を超えて添加してもそれ以上の効果が期待できないことや、電気抵抗を不必要に上昇させることから、V量を0.01〜0.30%に限定した。
Bは、旧オーステナイト粒界から生成する初析フェライト組織や、これにともない変態するパーライト組織の生成を抑制し、ベイナイト組織を安定的に生成させる元素である。しかし、B量が0.0001%未満ではその効果は弱い。また、B量が0.0050%を超えても、それ以上の効果が期待できないことから、B量を0.0001〜0.0050%に限定した。
Niは、オーステナイトを安定化させる元素であり、ベイナイト変態温度を下げ、ベイナイト組織を微細化し、靭性を向上させる効果を有する。しかし、Ni量が0.05%未満ではその効果が著しく小さい。また、Ni量が2.00%を超えると、ベイナイト変態速度が大きく低下し、レールの靭性に有害なマルテンサイト組織を生成しやすくするため、Ni量を0.05〜2.00%に限定した。
Cuは、ベイナイト組織中の基地フェライトに固溶し、固溶強化によりベイナイト組織の強度を向上させる元素である。しかし、Cu量が0.05%未満では、その効果が期待できない。また、Cu量が2.00%を超えると、著しい焼入れ性向上により、レールの靭性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなる。このため、Cu量を0.05〜2.00%に限定した。
Tiは、溶解・凝固時に析出したTi炭化物、Ti窒化物がレール圧延時加熱の高温でも溶解しないことを利用して、レール圧延加熱時のオーステナイト結晶粒の微細化を図り、ベイナイト組織の延性や靱性の改善に寄与する。また、Tiは、高温度域でTiNを生成することで、Nb、Bの窒化物の生成を抑制し、ベイナイト変態を促進させるNb、Bの添加効果を高める元素である。しかし、Ti量が0.0050%未満では、これらの効果が十分に発揮されない。また、Ti量が0.0500%を超えると、粗大な窒化物(TiN)や炭化物(TiC)が生成し、レールの延性や靱性が低下すると同時に、疲労の起点となり、疲労損傷を助長するため、Ti量を0.0050〜0.0500%に限定した。
Alは、脱酸材として必須の成分であり、Si脱酸が十分でない場合に補助的に添加する。しかし、Al量が0.0020%未満ではその効果は弱い。また、Al量が0.0500%を超えると、鋼中に固溶させることが困難となり、疲労き裂の起点となる粗大なアルミナ系介在物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する。また、溶接時に酸化物が生成し、溶接性が著しく低下する。このため、Al量を0.0020〜0.0500%に限定した。
(2)ベイナイト鋼レールの冷却開始温度
次に、ベイナイト鋼レールの頭部の冷却開始温度を700〜500℃の範囲に限定した理由について説明する。
レールの熱間圧延の最終温度は圧延成形性の観点から900℃が下限である。冷却開始温度が700℃を超えると、冷却開始からベイナイト変態開始までの冷却時間が長くなり、熱処理時間の短縮が図れず、生産性が向上しない。また、冷却開始温度が500℃未満では、加速冷却時間が短くなり、加速冷却の効果が低減することや、成分系によっては、加速冷却前にベイナイト変態が始まり、レール頭部の硬度が向上しない。したがって、頭部の冷却開始温度を700〜500℃の範囲に限定した。
(3)ベイナイト鋼レールの加速冷却条件
次に、ベイナイト鋼レールの頭部の加速冷却速度を1〜20℃/secの範囲に限定した理由について説明する。
上記成分系において1℃/sec未満で冷却すると、成分系によってはフェライトやパーライト組織が生成する。また、冷却途中の高温度域でベイナイト変態が始まり、粗大なベイナイト組織が生成し、ころがり疲労損傷の一種であるダークスポット損傷やフレーキング損傷が発生する。また、20℃/secを超えて冷却すると、成分系によっては、加速冷却中にベイナイト変態を終了せず、マルテンサイト組織が生成し、ベイナイト組織中にマルテンサイト組織が多く生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。また、加速冷却後に引き続き1〜40℃/minの制御冷却を行う場合には、ベイナイト組織中にマルテンサイト組織が多く生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。以上の理由から、加速冷却速度範囲を1〜20℃/sec範囲に限定した。
(4)ベイナイト鋼レールの加速冷却停止条件
次に、加速冷却停止温度を500〜300℃の範囲に限定した理由について説明する。
本成分系において500℃を超えて冷却を停止すると、加速冷却直後の復熱途中の高温度域や加速冷却直後の制御冷却領域でベイナイト変態が始まり、ベイナイト組織の強度が低下する。また、300℃未満まで冷却すると、加速冷却途中やその後の制御冷却領域でベイナイト組織中に硬いマルテンサイト組織が生成することや、また、加速冷却直後にレール内部からの復熱が十分でなく、ベイナイト変態が完全に終了せず、マルテンサイト組織が多く残留することにより、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。以上の理由から、加速冷却停止温度を500〜300℃の範囲に限定した。なお、レール頭部において加速冷却の効果を得るには、加速冷却開始温度と加速冷却停止温度には一定の温度差が必要である。加速冷却によりベイナイト組織を安定に生成させ、十分な高硬度化を図るには、両温度差には180℃以上の差があることが望ましい。
(5)ベイナイト鋼レールの加速冷却後の復熱による温度上昇および制御冷却条件
次に、さらにレール頭部の高硬度化を図るため、加速冷却後の冷却において、復熱によるレール頭部の温度上昇を50℃以下、また、レール頭部の制御冷却速度を1〜40℃/minの範囲に限定した理由について説明する。
まず、復熱によるレール頭部の温度上昇を50℃以下に限定した理由について説明する。
本成分系レールの頭部をオーステナイト域温度から加速冷却し、500〜300℃の温度範囲で加速冷却を停止した場合、加速冷却速度の選び方によってはレール頭部において最高150℃の自然復熱による温度上昇が実験により確認されている。しかし、本冷却停止温度範囲で150℃程度の温度上昇が発生すると、加速冷却停止後の復熱領域でベイナイト変態が始まり、ベイナイト組織の強度が向上しない。そこで、本成分系レールの頭部をオーステナイト域温度から加速冷却し、500〜300℃の温度範囲で加速冷却を停止し、さらに加速冷却停止後のレール頭部においてレール内部からの復熱を抑える冷却実験を行った結果、本加速冷却速度範囲および加速冷却停止温度範囲においては、レール内部からの復熱を50℃以下に抑えることにより、強度が高いベイナイト組織が得られることを確認した。これらの結果から、本発明ではレール頭部の復熱による温度上昇を50℃以下に限定した。なお、この復熱冷却においては、復熱温度0〜50℃の範囲での恒温変態的な温度変化や不規則な温度変化も含んでいる。
次に、加速冷却後のレール頭部の制御冷却速度を1〜40℃/minの範囲に限定した理由について説明する。
1℃/min未満で冷却すると、加速冷却停止温度によっては加速冷却直後の高温度域でベイナイト変態が始まり、ベイナイト組織の強度が向上しない。このため冷却速度を1℃/min以上に限定した。また、40℃/minを超えて冷却すると、加速冷却後の冷却中にベイナイト変態を完全に終了せずにマルテンサイト変態を引き起こし、ベイナイト組織中にマルテンサイトが生成し、靭性が低下するばかりでなく、ころがり疲労損傷の一種であるスポーリング損傷が発生する。このため制御冷却速度を1〜40℃/minの範囲に限定した。
すなわち、本発明においてオーステナイト域温度から1〜20℃/secで加速冷却し、加速冷却停止温度を500〜300℃の範囲にすることによって、低温度域でベイナイト変態をさせ、場合によっては加速冷却後に、復熱による温度上昇を抑える冷却、制御冷却を施し、強度が高いベイナイト組織を安定的に生成させることが可能となる。
なお、成分系および加速冷却速度の選択によっては加速冷却途中の500〜300℃の範囲においてベイナイト変態が開始し、その後の自然冷却および制御冷却領域で変態を完了する場合と、加速冷却直後の自然冷却および制御冷却領域においてベイナイト変態が開始し、変態を完了する場合がある。しかし、本冷却停止温度範囲においてはいずれのベイナイト組織も耐ころがり疲労損傷性に優れ、かつ、強度が高いため、本特許のベイナイト組織としては、加速冷却途中の500〜300℃の冷却停止温度範囲において生成するベイナイト組織とその後の自然冷却および制御冷却領域時において生成するベイナイト組織の両方を含んでいる。
上記のような成分組成で構成されるレール鋼は、転炉、電気炉などの通常使用される溶解炉で溶製を行い、この溶鋼を造塊・分塊あるいは連続鋳造し、さらに熱間圧延を経てレールとして製造される。さらに、レール頭部の硬度を調整するため、熱間圧延した高温度の熱を保有するレール、あるいは熱処理する目的で高温に再加熱されたレール頭部に上記の加速冷却を施し、目標範囲の硬さのベイナイト組織を安定的に生成させることが可能となる。
また、本発明レール鋼の金属組織はベイナイト組織であることが望ましいが、成分系の組み合わせ、レールの冷却方法、素材の偏析状態によってはベイナイト組織中に微量にパーライト組織、マルテンサイト組織、初析フェライト組織が生成する場合がある。しかし、これらの組織がベイナイト組織中に微量に生成してもレールの耐ころがり疲労損傷性、耐摩耗性および強度に大きな影響をおよぼさないため、本ベイナイト系レールの組織としては若干の異組織の混在も含んでいる。
次に、本発明の実施例について説明する。
表1−1、表1−2に本発明のレール鋼の化学成分(残部は不可避的不純物およびFe)、レール頭部の熱処理条件(加速冷却開始温度、加速冷却速度、加速冷却停止温度、冷却時間)、その後の冷却条件、頭部ミクロ組織、レール頭部の硬さを示す。表1−1、表1−2において、レール頭部の冷却条件はレール頭頂部の表面下2mmの位置のものであり、レール頭部のミクロ組織および硬さそれぞれはレール頭頂部の表面下2mmの位置のものを示す。また、表1−2には、図1に示す方法で行ったころがり疲労損傷試験の結果も併記した。
Figure 0004644105
Figure 0004644105
表2−1、表2−2に比較レール鋼の化学成分(残部は不可避的不純物およびFe)、レール頭部の熱処理条件(加速冷却開始温度、加速冷却速度、加速冷却停止温度、冷却時間)、その後の冷却条件、頭部ミクロ組織、レール頭部の硬さを示す。表2−1、表2−2において、レール頭部の冷却条件はレール頭頂部の表面下2mmの位置のものであり、レール頭部のミクロ組織および硬さそれぞれはレール頭頂部の表面下2mmの位置のものを示す。また、表2−2には、図1に示す方法で行ったころがり疲労損傷試験の結果も併記した。
Figure 0004644105
Figure 0004644105
(1)本発明レール鋼(18本) 鋼:1〜18
上記限定の成分範囲、冷却条件内の高効率熱処理方法で製造したベイナイト鋼レール。
(2)比較レール鋼(16本) 鋼:19〜35
鋼:19〜20:
Cの添加量が上記限定の成分範囲外で、上記限定の冷却条件内の高効率熱処理方法で製造した比較レール鋼(2本)。
鋼:21〜23:
Siの添加量が上記限定の成分範囲外で、上記限定の冷却条件内の高効率熱処理方法で製造した比較レール鋼(3本)。
鋼:24〜31:
化学成分が上記限定の成分範囲内で、加速冷却開始温度が上記請求範囲外の高効率熱処理方法で製造した比較レール鋼(8本)。
鋼:32〜33:
化学成分が上記限定の成分範囲内で、加速冷却速度が上記限定の範囲外の高効率熱処理方法で製造した比較レール鋼(2本)。
鋼:34:
化学成分が上記限定の成分範囲内で、制御冷却速度が上記限定の範囲外の高効率熱処理方法で製造した比較レール鋼(1本)。
鋼:35:
化学成分が上記限定の成分範囲内で、加速冷却停止温度が上記限定の範囲外の高効率熱処理方法で製造した比較レール鋼(1本)。
ここで、本明細書中の図について説明する。図1はころがり疲労損傷試験機の概要を示した図、図2は加速冷却速度と加速冷却時間の関係を示した図、図3は加速冷却速度とレール頭部の硬さの関係を示した図である。
なお、図1において、1は車輪試験片、2はレール円盤試験片、3は車輪側モーター、4がレール側モーター、5は水潤滑装置である。
ころがり疲労損傷試験は次のとおりとした。
[ころがり疲労試験機]
試験片形状:円盤状試験片(外形200mm)
(1)レール材断面形状:60Kレールの1/4モデル
(2)車輪材断面形状:円弧踏面車輪の1/4モデル
[試験片製造方法]
真空溶解→圧延・鍛造→熱処理→円盤加工
試験荷重:1.0トン(ラジアル荷重)
雰囲気:乾燥+水潤滑(60cc/min)
回転数:乾燥;100rpm、水潤滑;300rpm
繰返し回数:0〜5000回まで乾燥状態、その後、水潤滑により損傷発生まで。
(損傷が発生しない場合は200万回で試験を中止)
表1−1、表1−2、表2−1、表2−2に示したように、本発明レール鋼(鋼:1〜18)は、比較レール鋼(鋼:19〜23)と比べて、C、Si、Mn、Cr量を限定範囲内に収め、適切な冷却条件の高効率熱処理方法で製造することにより、フェライト・パーライト組織やマルテンサイト組織を生成させず、耐ころがり疲労損傷性に優れたベイナイト組織を生成させることが可能となる。
さらに、表1−1、表1−2、表2−1、表2−2、図2に示したように、本発明レール鋼(鋼:2、5、6、9)は、比較レール鋼(鋼:24、26、28、30)と比べて、加速冷却開始温度を低めた高効率熱処理方法で製造することにより、加速冷却時間を低減することが可能となる。
また、表1−1、表1−2、表2−1、表2−2、図3に示したように、本発明レール鋼(鋼:2、5、6、9)は、比較レール鋼(鋼:25、27、29、31)と比べて、加速冷却開始温度範囲を適切に制御した高効率熱処理方法で製造することにより、レール頭部の硬度低下を防止することが可能となる。
これらに加えて、表1−1、表1−2、表2−1、表2−2に示したように、本発明レール鋼(鋼:18、11、13)は、比較レール鋼(鋼:32、33、34、35)と比べて、加速冷却速度、加速冷却停止温度や制御冷却速度を適切に制御した高効率熱処理方法で製造することにより、パーライト組織やマルテンサイト組織を生成させず、耐ころがり疲労損傷性に優れたベイナイト組織を生成させることが可能となる。
これらの発明によれば、C、Si、Mn、Crの添加量を制御し、さらに、熱処理方法において、熱処理開始の最適化を図ることにより、ベイナイト鋼レールの熱処理時間の短縮を図り、生産性の向上が図れる。
ころがり疲労損傷試験機の概要を示した図。 加速冷却速度と加速冷却時間の関係を示した図。 加速冷却速度とレール頭部硬さの関係を示した図。
符号の説明
1:車輪試験片、
2:レール円盤試験片、
3:車輪側モーター、
4:レール側モーター、
5:水潤滑装置

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.15〜0.45%、Si:0.01〜2.00%、
    Mn:0.10〜3.00%、Cr:0.10〜3.00%
    を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼レールにおいて、レール形状に熱間圧延後、自然放冷し、その後、該鋼レールの頭部の温度が700〜500℃の温度域から冷却速度1〜20℃/secで加速冷却し、該鋼レールの頭部の温度が500〜300℃の間に達した時点で加速冷却を停止し、かつ、前記加速冷却開始温度と前記加速冷却停止温度との温度差が180℃以上であり、その後、常温まで自然放冷することを特徴とするベイナイト鋼レールの熱処理方法。
  2. 質量%で、
    C:0.15〜0.45%、Si:0.01〜2.00%、
    Mn:0.10〜3.00%、Cr:0.10〜3.00%
    を含有し、さらに、
    Mo:0.01〜1.00%、
    Nb:0.0050〜0.0500%、V:0.01〜0.30%
    B:0.0001〜0.0050%、
    Ni:0.05〜2.00%、
    Cu:0.05〜2.00%、
    Ti:0.0050〜0.0500%、
    Al:0.0020〜0.0500%
    の一種または二種以上を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼レールにおいて、レール形状に熱間圧延後、該鋼レールの頭部の温度が700〜500℃に達するまで自然放冷し、その後、該鋼レールの頭部を冷却速度1〜20℃/secで加速冷却し、該鋼レールの頭部の温度が500〜300℃の間に達した時点で加速冷却を停止し、かつ、前記加速冷却開始温度と前記加速冷却停止温度との温度差が180℃以上であり、その後、常温まで自然放冷することを特徴とするベイナイト鋼レールの熱処理方法。
  3. 請求項1又は2に記載の熱処理方法において、加速冷却停止後の鋼レールの頭部に、該鋼レールの内部からの復熱による該鋼レールの頭部の温度上昇を加速冷却終了時の水準より50℃以下にする冷却を行い、復熱による温度上昇終了後、常温まで自然冷却することを特徴とするベイナイト鋼レールの熱処理方法。
  4. 請求項1又は2に記載の熱処理方法において、加速冷却後の鋼レールの頭部に、引き続き常温まで1〜40℃/minで制御冷却することを特徴とするベイナイト鋼レールの熱処理方法。
JP2005342848A 2005-11-28 2005-11-28 ベイナイト鋼レールの熱処理方法 Expired - Fee Related JP4644105B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005342848A JP4644105B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 ベイナイト鋼レールの熱処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005342848A JP4644105B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 ベイナイト鋼レールの熱処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007146237A JP2007146237A (ja) 2007-06-14
JP4644105B2 true JP4644105B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=38207995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005342848A Expired - Fee Related JP4644105B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 ベイナイト鋼レールの熱処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4644105B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106048175A (zh) * 2016-07-12 2016-10-26 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种道岔轨及其制备方法

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5482559B2 (ja) * 2009-08-18 2014-05-07 新日鐵住金株式会社 ベイナイト系レール
CN102839268B (zh) * 2012-08-28 2014-08-13 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种贝氏体道岔钢轨的热处理方法
CN102899471B (zh) * 2012-10-17 2014-08-06 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 贝氏体钢轨的热处理方法
KR101736621B1 (ko) * 2015-12-15 2017-05-30 주식회사 포스코 인성과 절단균열저항성이 우수한 고경도 내마모강 및 그 제조방법
JP6787426B2 (ja) * 2019-03-19 2020-11-18 Jfeスチール株式会社 レールの製造方法
CN112501417B (zh) * 2020-11-16 2022-05-24 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种重载铁路用钢轨及其制备方法
CN113416818B (zh) * 2021-05-12 2022-09-23 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种高强韧性贝马复相贝氏体钢轨的热处理工艺
CN113817970A (zh) * 2021-08-31 2021-12-21 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种高强韧性60at1贝氏体道岔钢轨及其热处理工艺
CN114015945B (zh) * 2021-11-09 2023-07-25 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种具有均匀硬度梯度的贝氏体钢轨及其生产方法
CN113999962A (zh) * 2021-11-09 2022-02-01 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种高韧性贝氏体钢轨及其生产方法
CN114015944A (zh) * 2021-11-09 2022-02-08 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 具有低轨顶面硬度波动的贝氏体钢轨及生产方法
CN114058965B (zh) * 2021-11-30 2022-05-13 宝武集团马钢轨交材料科技有限公司 一种高抗接触疲劳微合金钢车轮及其生产方法
CN114182179A (zh) * 2021-12-13 2022-03-15 芜湖新兴铸管有限责任公司 一种工程机械用高强斗齿钢及其生产方法与热处理工艺

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06330175A (ja) * 1993-05-21 1994-11-29 Nippon Steel Corp ベイナイト組織を呈し耐表面損傷性に優れた高強度レールの製造法
JPH0734132A (ja) * 1993-07-22 1995-02-03 Nippon Steel Corp 耐表面損傷性に優れた高強度・高靭性ベイナイト系レールの製造法
JPH09296254A (ja) * 1996-05-08 1997-11-18 Nkk Corp 耐フレーキング損傷性に優れた高強度ベイナイト鋼レールおよびその製造方法
JPH10176244A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Nkk Corp 低熱膨張率を有する高強度ベイナイトレールおよびその 製造方法
JP2001152291A (ja) * 1999-11-26 2001-06-05 Nippon Steel Corp 耐ころがり疲労損傷性、耐内部疲労損傷性、溶接継ぎ手特性に優れたベイナイト系レールおよびその製造法
JP2002249825A (ja) * 2001-02-22 2002-09-06 Nkk Corp 高強度ベイナイト型レールの製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06330175A (ja) * 1993-05-21 1994-11-29 Nippon Steel Corp ベイナイト組織を呈し耐表面損傷性に優れた高強度レールの製造法
JPH0734132A (ja) * 1993-07-22 1995-02-03 Nippon Steel Corp 耐表面損傷性に優れた高強度・高靭性ベイナイト系レールの製造法
JPH09296254A (ja) * 1996-05-08 1997-11-18 Nkk Corp 耐フレーキング損傷性に優れた高強度ベイナイト鋼レールおよびその製造方法
JPH10176244A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Nkk Corp 低熱膨張率を有する高強度ベイナイトレールおよびその 製造方法
JP2001152291A (ja) * 1999-11-26 2001-06-05 Nippon Steel Corp 耐ころがり疲労損傷性、耐内部疲労損傷性、溶接継ぎ手特性に優れたベイナイト系レールおよびその製造法
JP2002249825A (ja) * 2001-02-22 2002-09-06 Nkk Corp 高強度ベイナイト型レールの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106048175A (zh) * 2016-07-12 2016-10-26 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 一种道岔轨及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007146237A (ja) 2007-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4644105B2 (ja) ベイナイト鋼レールの熱処理方法
JP3290669B2 (ja) 耐表面疲労損傷性および耐摩耗性に優れたベイナイト系レール
JP3513427B2 (ja) 耐摩耗性、耐内部疲労損傷性に優れたパーライト系レールおよびその製造方法
JP2005171327A (ja) 耐表面損傷性および耐内部疲労損傷性に優れたパーライト系レールの製造方法およびレール
JPH09316598A (ja) 耐摩耗性および溶接性に優れたパーライト系レールおよびその製造法
JP5267306B2 (ja) 高炭素鋼レールの製造方法
JP4964489B2 (ja) 耐摩耗性および延性に優れたパーライト系レールの製造方法
JP5326343B2 (ja) 高内部硬度レールの製造方法
JP4949144B2 (ja) 耐表面損傷性および耐摩耗性に優れたパーライト系レールおよびその製造方法
JPH11152520A (ja) 耐表面損傷性および耐摩耗性に優れた高強度ベイナイト系レールの製造法
JP2000199041A (ja) 耐ころがり疲労損傷性、耐内部疲労損傷性に優れたベイナイト系レ―ル
JP3631712B2 (ja) 耐表面損傷性および靭性に優れた熱処理パーライト系レールおよびその製造法
JPH10195601A (ja) 耐摩耗性・耐内部疲労損傷性に優れたパーライト系レールおよびその製造法
JP4598265B2 (ja) パーライト系レールおよびその製造法
JP2007291418A (ja) 靭性に優れたパーライト系レールの製造方法
JP2007169727A (ja) 高強度パーライト系レールおよびその製造方法
JP4795004B2 (ja) ベイナイト系レール
JP2000178690A (ja) 耐摩耗性、耐内部疲労損傷性に優れたパ―ライト系レ―ルおよびその製造法
JP3522613B2 (ja) 耐ころがり疲労損傷性、耐内部疲労損傷性、溶接継ぎ手特性に優れたベイナイト系レールおよびその製造法
JP5053190B2 (ja) 耐摩耗性および延性に優れたパーライト系レール
JP2005171326A (ja) 耐表面損傷性および耐内部疲労損傷性に優れた高炭素鋼レール
JP3117916B2 (ja) 耐摩耗性に優れたパーライト系レールの製造法
JP2000226636A (ja) 耐摩耗性と耐内部疲労損傷性に優れたパーライト系レールおよびその製造方法
JP2006057128A (ja) 耐落重破壊特性に優れたパーライト系レールの製造方法
JP3117915B2 (ja) 高耐摩耗パーライトレールの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101203

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4644105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees