JP2007291418A - 靭性に優れたパーライト系レールの製造方法 - Google Patents

靭性に優れたパーライト系レールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高炭素含有のレール鋼において、レール頭部内部における初析セメンタイト組織の生成を抑制し、靭性の低下を防止する。
【解決手段】質量%で、C:0.85〜1.20%、Si:0.10〜2.00%、Mn:0.10〜2.00%、V:0.01〜0.30%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるレール圧延用鋼片を加熱炉で加熱処理し、その後前記レール圧延用鋼片を熱間圧延することによりパーライト系レールを製造する、靭性に優れたパーライト系レールの製造方法であって、前記加熱処理において、鋼片の加熱温度(T、℃)が、鋼レールのC量(C、%)及びV量(V、%)からなる関数で示される値(T、T)に対してT<T<Tを満たし、かつこの加熱温度での保持時間(t、min)が、鋼レールのC量(C、%)、V量(V、%)からなる関数で示される値(t、t)に対してt<t<tを満たすことを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、重荷重鉄道で使用されるレールにおいて、靭性を向上させることを目的としたパーライト系レールの製造方法に関するものである。
高炭素含有で主たる基地をパーライトとした鋼材は、その優れた耐摩耗性から鉄道用レール材料として使用されてきた。一般的にはC量が0.60〜0.85質量%のパーライト鋼材がレール材料として適用されている(非特許文献1、2)。しかしながら、近年、海外の石炭や鉄鉱石を輸送する重荷重鉄道あるいは国内の貨物鉄道では、より一層の鉄道輸送の高効率化を達成するために、貨物の高積載化が進められている。このため、特に急曲線のレールでは、G.C.(ゲージ・コーナー)部や側頭部において必要な耐摩耗性が高くなり、その結果、摩耗によるレール寿命の低下が問題となってきた。
この問題を解決するため、従来のレール材料以上のC量を有する過共析鋼(C:0.85質量%超〜1.2質量%)を用いて、パーライト組織中のラメラセメンタイトの密度を増加させた耐磨耗性に優れたレールが開発された(特許文献1)。
しかし、特許文献1のレール鋼は、高炭素化により耐摩耗性の向上は図れるものの、鋼の成分系やレール頭部の熱処理製造条件によっては、比較的冷却速度の遅いレール頭部内部において、パーライト組織中に粗大な初析セメンタイト組織が生成し、靭性が低下する、あるいはそれが疲労損傷の起点となり、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する等の問題があった。
これらの粗大な初析セメンタイト組織の生成を抑制するため、熱処理時のレール頭部の冷却速度を増加させることにより、その生成を抑制する製造法が考案された(特許文献2)。
ところが、特許文献2の製造方法の場合、レール頭部のように断面積が大きい部位では、レール頭表面ではその効果が期待できるが、冷却速度を増加させることが困難であるレール頭部内部ではその効果が期待できず、結果として粗大な初析セメンタイト組織が生成してしまい、靭性の改善に至らないという問題があった。
そこで、初析セメンタイトの生成を抑制する効果を有するSi、Alを添加することにより、レール頭部内部における初析セメンタイトの生成が十分に抑制され、レール頭表部から内部まで高い強度を有し、かつ耐内部疲労損傷性を示すパーライト系レールが開発された。このレールの主な特徴は、SiあるいはAlを多量に添加すると、共析変態温度が高温側へ、共析炭素濃度が高炭素側へ、それぞれ移動し、パーライト変態時の過冷度の増加と相まって、高強度化と初析セメンタイト組織の生成の抑制が同時に達成されるというものであった(特許文献3)。
しかしながら、特許文献3のようにSi、Alの添加量が多くなると、レールの内部にSi、Al酸化物のクラスターが形成し靭性が低下するという問題がある。
一方で、SiやAl以外にも、初析セメンタイトの生成を抑制する元素がある。例えば、非特許文献3ではC量が1.10%の鋼にVを0.15%添加した上で、鋼を1100℃で90min保持し、その後室温まで空冷した鋼を、再度1050℃にて10min保持した後、所定の変態温度にて恒温変態処理を施すことにより初析セメンタイトの生成・成長を抑制している。V添加の効果は旧オーステナイト粒界にV炭化物が形成することで、初析セメンタイトの生成に必要なCの供給を阻害し、それの生成を抑制するというものである。
特開平8-144016号公報 特開平9-137227号公報 特開2002-69585号公報 JIS E 1101 JIS E 1120 Materials Science and Engineering A190(1995)pp.207-214
しかしながら、非特許文献3では、上記したように鋼を1100℃で90min保持し、室温まで空冷した鋼を、再度1050℃にて10min保持した後、所定の変態温度にて恒温変態処理を施す必要がある。この手法をレール製造プロセスに適用する場合、生産効率が低下するため適用が困難である。
また、Cの添加量とVの添加量によっては、非特許文献3に記載した方法では十分な靭性を得ることができない場合があった。
本発明は上述の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、高炭素含有のレール鋼において、生産効率を低下させることなく、かつ靭性のばらつきを抑制することができる靭性に優れたパーライト系レールの製造方法を提供することにある。
本発明のパーライト系レールの製造方法は、加熱温度、保持時間の適正化を図ることにより、生産効率を低下させることなく、かつレール頭部内部の靭性を安定的に向上させることを目的として創出されたものである。
即ち、本発明の要旨とするところは、高炭素含有のパーライト系レールにおいて、熱間圧延の前の加熱温度及び保持時間をC量及びV量に応じて制御することにより、熱間圧延後の冷却中における初析セメンタイトの生成を抑制し、レール頭部内部の靭性の向上を達成するものである。本発明の構成は下記のとおりである。
(1) 質量%で、C:0.85〜1.20%、Si:0.10〜2.00%、Mn:0.10〜2.00%、V:0.01〜0.30%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるレール圧延用鋼片を加熱炉で加熱処理し、その後前記レール圧延用鋼片を熱間圧延することによりパーライト系レールを製造する、靭性に優れたパーライト系レールの製造方法であって、
前記加熱処理において、鋼片の加熱温度(T、℃)が、鋼レールのC量(C、%)及びV量(V、%)からなる下記式1および式2で示される値(T、T)に対してT<T<Tを満たし、かつこの加熱温度での保持時間(t、min)が、鋼レールのC量(C、%)、V量(V、%)からなる下記式3および式4で示される値(t、t)に対してt<t<tを満たすことを特徴とする靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
最高加熱温度、T=(1150+600×V)/(1+0.1×C) … (式1)
最低加熱温度、T=(900+50×C)/(1+0.1×V) … (式2)
最高保持時間、t=(100+100×V)/C … (式3)
最低保持時間、t=(30+100×V)/C … (式4)
上記(1)のレールには、質量%でさらに、下記a)〜i)の成分を選択的に含有させることができる。
a)Cr:0.05〜2.00%、Mo:0.01〜0.50%の1種または2種、
b)Nb:0.002〜0.050%、
c)B :0.0001〜0.0050%、
d)Co:0.10〜2.00%、Cu:0.05〜1.00%の1種または2種、
e)Ni:0.01〜1.00%、
f)Ti:0.0050〜0.0500%、Mg:0.0005〜0.0200%、Ca:0.0005〜0.0150%の1種または2種、
g)Al:0.0100〜1.00%、
h)Zr:0.0001〜0.2000%
i)N:0.0010〜0.0200%
本発明によれば、V含有鋼レールにおいて、C量、V量に応じて加熱温度、保持時間を制御することにより、高炭素鋼レールで靭性劣化の原因となる、レール頭部内部における初析セメンタイトの形成を安定して抑制することを可能とし、靭性に優れたレールを安定して製造することが出来る。また加熱処理が1回でよいため、生産効率が低下しない。
以下に本発明に係る靭性に優れたパーライト系レールの製造方法について、詳細に説明する。このパーライト系レールの製造方法は、転炉、電気炉などの通常使用される溶解炉を用いて溶鋼の化学的成分を調整し、この溶鋼を鋳造すること(例えば連続鋳造又は造塊・分塊)によりレール圧延用鋼片を形成し、その後レール圧延用鋼片を熱間圧延することによりレールを形成し、さらに熱間圧延直後に加速冷却処理を行うものである。レール圧延用鋼片は鋳造後に冷却されているため、熱間圧延の前に加熱処理する必要がある。本発明は、この加熱処理における加熱温度及び保持時間を、レール圧延用鋼片中に含まれるC量及びV量に応じて制御することにより、レール頭部内部における初析セメンタイトの形成を安定して抑制することを可能とし、その結果、靭性に優れたレールを安定して製造できるようにするものである。
以下、詳細に説明する。
まず、本発明者は、実験によりC量、V量を適宜変化させた鋼材を加熱保持した後に熱間圧延する場合に、加熱温度と保持時間を変化させることにより旧オーステナイト粒界における初析セメンタイトの生成状況がどのように変化するか、調査した。
その結果、十分加熱処理を行った鋼材では、V炭化物がオーステナイト中に完全に固溶してしまい、旧オーステナイト粒界に肥厚な初析セメンタイトが生成することが判明した。また、加熱処理が不十分な鋼材では、レール圧延用鋼片の鋳造時に鋼片中心部に生じる偏析が完全に解消できず、偏析部に粗大なセメンタイトが生成してしまうことが判明した。これに対し、適切な加熱処理が行われた鋼材では、上記した偏析が解消され、かつV炭化物がオーステナイト粒界に残存するため初析セメンタイトの生成が抑制されることが判明した。
以上の実験結果により、初析セメンタイトの生成を抑制し、靭性を確保するためには加熱温度、保持時間をある範囲に制御する必要があることが判明した。
さらに本発明者は、この範囲内で加熱処理を施すためには、初析セメンタイトの生成に大きな影響を与えるC量、V量に応じて、加熱温度、保持時間を制御する必要があると考えた。
そこで本発明者らは、初析セメンタイトの生成を抑制するための最適な加熱温度および保持時間それぞれの範囲とC量、V量との相関を、実験データに基づき解析した。その結果、最適な熱間圧延の際の加熱温度及び保持時間それぞれにはある範囲があること、さらに、加熱温度及び保持時間を、鋼のC量、V量からなる式で算定される値の範囲に収めることにより、初析セメンタイトの生成を安定して抑制し、かつ、靭性を安定して確保することが出来ることを確認した。
次に、本発明の限定理由について詳細に説明する。以下、組成における質量%は単に%と記載する。
まず、鋼レールの化学成分の限定理由について説明する。Cはパーライト変態を促進させて、かつ、耐摩耗性を確保する上で有効な元素である。ただしC量が0.85%未満では、耐摩耗性の向上を図るためのパーライト組織中のセメンタイト密度が確保できず、かつ自然冷却においても初析セメンタイト組織の生成量が少ないため、本発明の製造方法を適用しても十分な効果が得られない。また、C量が1.20%を超えると、本発明の製造方法を適用しても、V添加による旧オーステナイト粒界の初析セメンタイトの生成抑制効果が十分に発揮できず、さらに過剰なVが粗大な炭化物を形成するため頭部内部の靭性が低下する。このため、C量を0.85〜1.20%に限定した。
Siは、脱酸材として必須の成分である。またSiは、パーライト組織中のフェライト相への固溶強化によりレール頭部の硬度(強度)を向上させ、かつ過共析鋼において、初析セメンタイト組織の生成を抑制し、延性の低下を抑制する。しかし、0.10%未満ではその効果が十分に期待できない。また、2.00%を超えるとフェライト相の延性が低下し、レールの靭性が向上しない。このためSi量を0.10〜2.00%に限定した。
Mnは焼き入れ性を高め、パーライト変態温度を低下させ、パーライトラメラ間隔を微細化することによりレール頭部の高硬度化を達成し、同時に初析セメンタイト組織の生成を抑制する元素である。しかし0.10%未満ではこれらの効果が小さく、また、2.00%を超えると、焼入れ性が著しく増加し、靭性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなる。さらに偏析が助長され、偏析部にレールの靭性に有害な初析セメンタイトが生成しやすくなるため、Vを添加しても初析セメンタイトの生成を十分に抑制できず、頭部内部の靭性が低下する。このためMn量を0.10〜2.00%に限定した。
Vは旧オーステナイト粒界にV炭化物を形成することで、レールの靭性に有害な初析セメンタイトの生成に必要なCの供給を阻害し、初析セメンタイトの生成を抑制させるのに有効な元素である。さらに、高温度に加熱する熱処理が行われる際に、V炭化物が結晶粒成長を抑制するため、V添加によりオーステナイト粒が微細化し、パーライト組織の強度や靭性が向上する。しかし、0.01%ではその効果が十分に期待できず、初析セメンタイトの生成の抑制による靭性の改善は認められない。また、V量が0.30%を超えると、靭性劣化の原因となる粗大なV炭化物が生成する。このためV量を0.01〜0.30%に限定した。
また、上記の成分組成で製造されるレールは、パーライト組織の硬度(強化)の向上、パーライト組織の延性や靭性の向上、溶接部の熱影響部の軟化の防止、レール頭部内部の断面硬度分布の制御を図る目的で、Cr、Mo、Nb、B、Co、Cu、Ni、Ti、Mg、Ca、Al、Zr、Nの元素を必要に応じて添加する。
これらの成分の限定理由について、以下に詳細に説明する。Crは、パーライトの平衡変態点を上昇させ、結果としてパーライト組織を微細にして高硬度(強度)化に寄与すると同時に、セメンタイト相を強化して、パーライト組織の硬度(強度)を向上させることにより耐摩耗性を向上させる元素である。ただし0.05%未満ではその効果が小さく、また2.00%を超える過剰な添加を行うと、焼入性が著しく増加し、マルテンサイト組織が多量に生成し、レール頭部内部の靭性が低下する。このため、Cr量を0.05〜2.00%に限定した。
Moは、Crと同様にパーライトの平衡変態点を上昇させ、結果としてパーライト組織を微細にすることにより高硬度(強度)化に寄与し、パーライト組織の硬度(強度)を向上させる元素である。ただし0.01%未満ではその効果が小さく、レール鋼の硬度を向上させる効果が全く見られなくなる。また、0.50%を超える過剰な添加を行うと、パーライト組織の変態速度が著しく低下し、レール頭部内部の靭性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなる。このため、Mo添加量を0.01〜0.50%に限定した。
Nbは、熱間圧延後の冷却過程で析出したNb炭化物、Nb窒化物によりオーステナイト粒の粒成長を抑制し、また、熱間圧延後の冷却過程で析出したNb炭化物、Nb炭窒化物による析出硬化により、パーライト組織の靭性を高めると同時に、硬度(強度)を向上させるのに有効な元素である。また、加熱時に炭化物や窒化物を安定的に生成させ、溶接継ぎ手熱影響部の軟化を防止する元素である。しかし、その効果は0.002%未満では期待できず、パーライト組織の硬度の向上や延性の改善は認められない。また、0.050%を超える量を添加すると、粗大なNb炭化物やNb窒化物が生成し、頭部内部の靭性が低下する。このため、Nb量を0.002〜0.050%に限定した。
Bは、旧オーステナイト粒界に鉄炭ほう化物を形成し、初析セメンタイト組織を微細化し、同時に、パーライト変態温度の冷却速度依存性を低減させ、頭部の硬度分布を均一化することにより、レールの延性低下を防止し、高寿命化を図る元素である。ただし0.0001%未満ではその効果は十分でなく、初析セメンタイト組織の生成やレール頭部の硬度分布には改善が認められない。また、0.0050%を超えて添加すると、旧オーステナイト粒界に粗大な鉄の炭ほう化物が生成し、レール頭部内部の靭性が大きく低下する。このため、B量を0.0001〜0.0050%に限定した。
Coは、パーライト組織中のフェライトに固溶し、固溶強化によりパーライト組織の硬度(強度)を向上させる元素であり、さらに、パーライトの変態エネルギーを増加させて、パーライト組織を微細にすることにより延性を向上させる元素であるが、0.10%未満ではその効果が期待できない。また、2.00%を超えて添加すると、パーライト組織中のフェライト相の延性が著しく低下し、レール頭部内部の靭性が著しく低下してしまう。このため、Co量を0.10〜2.00%に限定した。
Cuは、パーライト組織中のフェライトに固溶し、固溶強化によりパーライト組織の硬度(強度)を向上させる元素であるが、0.05%未満ではその効果が期待できない。また、1.00%を超えて添加すると、著しい焼入れ性向上により、レール頭部の耐摩耗性やレール底部の耐落重破壊特性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなる。さらに、パーライト組織中のフェライト相の延性が著しく低下し、レール頭部内部の靭性が低下する。このため、Cu量を0.05〜1.00%に限定した。
Niは、Cu添加による熱間圧延時の脆化を防止し、同時に、フェライトへの固溶強化によりパーライト鋼の高硬度(強度)化を図る元素である。さらに、溶接熱影響部においては、Tiと複合でNiTiの金属間化合物が微細に析出し、析出強化により軟化を抑制する元素である。ただし、0.01%未満ではその効果が著しく小さく、また、1.00%を超えて添加すると、パーライト組織中のフェライト相の延性が著しく低下し、レール頭部内部の靭性が低下する。このため、Ni量を0.01〜1.00%に限定した。
Tiは、溶接時の再加熱において析出したTiの炭化物、Tiの窒化物が溶解しないことを利用して、オーステナイト域まで加熱される熱影響部の組織の微細化を図り、溶接継ぎ手部の脆化を防止するのに有効な成分である。しかし、0.0050%未満ではその効果が少なく、0.0500%を超えて添加すると、粗大なTiの炭化物、Tiの窒化物が生成して、レール頭部内部の靭性が大きく低下する。このため、Ti量を0.0050〜0.0500%に限定した。
Mgは、O、または、SやAl等と結合して微細な酸化物や硫化物を形成し、レール圧延時の加熱において、結晶粒の粒成長を抑制し、オーステナイト粒の微細化を図り、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。さらに、MgO,MgSがMnSを微細に分散させ、MnSの周囲にMnの希薄帯を形成し、パーライト変態の生成に寄与し、その結果、パーライトブロックサイズを微細化することにより、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。しかし、0.0005%未満ではその効果は弱く、0.0200%を超えて添加すると、Mgの粗大酸化物が生成し、レール頭部内部の靭性を低下させる。このため、Mg量を0.0005〜0.0200%に限定した。
Caは、Sとの結合力が強く、CaSとして硫化物を形成し、さらに、CaSがMnSを微細に分散させ、MnSの周囲にMnの希薄帯を形成させることにより、パーライト変態の生成に寄与し、その結果、パーライトブロックサイズを微細化することにより、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。しかし、0.0005%未満ではその効果は弱く、0.0150%を超えて添加すると、Caの粗大酸化物が生成し、レール頭部内部の靭性が低下する。このため、Ca量を0.0005〜0.0150%に限定した。
Alは、脱酸剤として必須の成分である。また、共析変態温度を高温側へ、共析炭素量を高炭素側へ移動させる元素であり、パーライト組織の高強度化と初析セメンタイト組織の生成抑制に有効な元素である。ただし、0.0100%以下では、その効果が弱く、1.00%を超えて添加すると、鋼中に固溶させることが困難となり、疲労損傷の起点となる粗大なアルミナ系介在物が生成し、レール頭部内部の靭性が低下するとともに、溶接時に酸化物が生成し、溶接性が著しく低下する。このため、Al量を0.0100〜1.00%に限定した。
Zrは、介在物としてのZrOがオーステナイトとの格子整合性が良いため、オーステナイトが凝固初晶である高炭素レール鋼の凝固核となり、凝固組織の等軸晶化率を高めることにより、鋳片中心部の偏析帯の形成を抑制し、レール偏析部に生成する初析セメンタイト組織の生成を抑制する元素である。しかし、Zr量が0.0001%以下では、ZrO系介在物の数が少なく、凝固核として十分な作用を示さない。その結果、偏析部に初析セメンタイト組織が生成し、レールの靭性を低下させる。また、Zr量が0.2000%を超えると、粗大Zr系介在物が多量に生成して、レール頭部内部の靭性が低下する。このため、Zr量を0.0001〜0.2000%に限定した。
Nは、オーステナイト粒界に偏析することにより、オーステナイト粒界からのパーライト変態を促進させ、パーライトブロックサイズを微細化することにより、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。しかし、0.0010%未満ではその効果は弱く、0.0200%を超えて添加すると、鋼中に固溶させることが困難となり、き裂の起点となる気泡が生成し、靭性が低下する。このためN量を0.0010〜0.0200%に限定した。
次に、熱間圧延時における鋼片の加熱温度及び保持時間の限定理由について詳細に説明する。上記したように、適切な加熱処理が行われた鋼材では、鋳造時に生じた偏析が解消され、かつV炭化物がオーステナイト粒界に残存するため、初析セメンタイトの生成が抑制される。また、上記したように、初析セメンタイトの生成を抑制し、靭性を確保するためには加熱温度、保持時間をある範囲に制御する必要があり、この範囲内で加熱処理を施すためには、初析セメンタイトの生成に大きな影響を与えるC量、V量に応じて、加熱温度、保持時間を制御する必要がある。
そこで、本発明者らは、上記した成分系において、適切な初析セメンタイトの生成を抑制するための最適な加熱温度(最高加熱温度、最低加熱温度)および保持時間(最高保持時間、最低保持時間)とC量、V量との相関を実験データに基づき重相関解析を行った。その結果、加熱温度(T)、保持時間(t)の最適範囲は、鋼のC量、V量からなる式1〜式4で表せることが判明した。式1は加熱温度の上限値(T)を示すものであり、式2は加熱温度の下限値(T)を示すものである。また式3は保持時間の上限値(t)を示すものであり、式4は保持時間の下限値を示すものである。すなわち熱間圧延における加熱温度の最適範囲はT<T<Tで示され、保持時間の最低範囲はt<t<tで示される。

最高加熱温度、T=(1150+600×V)/(1+0.1×C)…(式1)
最低加熱温度、T=(900+50×C)/(1+0.1×V) …(式2)
最高保持時間、t=(100+100×V)/C …(式3)
最低保持時間、t=(30+100×V)/C …(式4)
加熱温度(T)が上限値であるT以上となると、V炭化物が完全にオーステナイト中に固溶してしまい、熱間圧延後の冷却段階で旧オーステナイト粒界に初析セメンタイトが生成する。また、加熱温度(T)が下限値であるT以下になると、鋼片の中心中心偏析が解消できず、熱間圧延後の冷却段階で粗大な初析セメンタイトが生成してしまうため、靭性が向上しない。また、保持時間(t)が上限値であるt以上となると、V炭化物が完全にオーステナイト中に固溶してしまい、熱間圧延後の冷却段階で旧オーステナイト粒界に初析セメンタイトが生成する。また保持時間(t)が下限値であるt以下になると、鋼片の中心中心偏析が解消できず、熱間圧延後の冷却段階で粗大な初析セメンタイトが生成してしまうため、靭性が向上しない。
図1に、C量を変化させたV量0.10%の鋼を用いて、保持時間を60minとし、種々の加熱温度で加熱処理を施し、熱間圧延実験を行った鋼片の初析セメンタイトの生成状況を調査した結果を示す。実験結果を鋼のC量と加熱温度の関係で整理した。
図2に、V量を変化させたC量1.10%の鋼を用いて、保持時間を60minとし、種々の加熱温度で加熱処理を施し、熱間圧延実験を行った鋼片の初析セメンタイトの生成状況を調査した結果を示す。実験結果を鋼のV量と加熱温度の関係で整理した。
図3に、C量を変化させたV量0.10%の鋼を用いて、加熱温度を1000℃とし、種々の保持時間で加熱処理を施し、熱間圧延実験を行った鋼片の初析セメンタイトの生成状況を調査した結果を示す。実験結果を鋼のC量と加熱温度の関係で整理した。
図4に、V量を変化させたC量1.10%の鋼を用いて、加熱温度を1000℃とし、種々の保持時間で加熱処理を施し、熱間圧延実験を行った鋼片の初析セメンタイトの生成状況を調査した結果を示す。実験結果を鋼のV量と加熱温度の関係で整理した。
図1〜4に示したように、式1〜式4で算定されるT<T<T、保持時間をt<t<tの範囲内で熱間圧延の際の加熱処理を施すことで、いずれのC量、V量においても靭性を低下させる初析セメンタイトの生成が適切に抑制される。
なお、加熱処理を行った後の熱間圧延条件については特に限定はしていないが、仕上げ圧延直後のオーステナイト粒の成長を抑制し、レール頭部内部の靭性を確保するため、レール頭部の最終圧延温度は950℃以下であるのが望ましく、また最終減面率は6%以上であることが望ましい。
また、鋼レールの頭部金属組織は、耐摩耗性の高いパーライト組織であることが望ましい。このパーライト組織を安定的に生成させ、高硬度化を図るため、熱間圧延後に頭部をオーステナイト温度域から1℃/sec以上で加速冷却を行うことが望ましい。1℃/sec以上の冷却速度を得る方法としては、空気や空気を主としミスト等を加えた冷却媒体およびこれらの組合せにより、上記した冷却速度を得ることが可能である。圧延後のレール頭部の硬度は、耐摩耗性を確保する目的から、Hv320以上あることが望ましい。
また、成分系の選択によっては、レール柱部、頭表部、頭部内部、底部のパーライト組織中に、微量な初析フェライト組織、ベイナイト組織やマルテンサイト組織が混入することがある。だが、これらの組織が混入しても、レール頭部内部の靭性には大きな悪影響を及ぼさないため、靭性に優れたパーライト系レールの組織としては、2%程度までは初析フェライト組織、ベイナイト組織、マルテンサイト組織含んでもかまわない。
次に、本発明の実施例について説明する。上記した方法によって本発明に係るレール鋼を複数製造した(符号A〜K)。表1に本発明レール鋼の化学成分、C量、V量から式1〜4より求まるT、T、t、t値、レール鋼の頭部内部のミクロ組織(頭表面下25mm)、および頭部内部のシャルピー衝撃値(頭表面下25mm)を示す。
Figure 2007291418
また、比較対象となるレール(比較レール鋼)を複数製造した。表2に比較レール鋼の化学成分、C量、V量から式1〜4より求まるT、T、t、t値、レール鋼の頭部内部のミクロ組織(頭表面下25mm)、および頭部内部の衝撃値(頭表面下25mm)を示す。なお、符号L〜Pで示す比較レール鋼は、 C、Si、MnおよびVの添加量が上記請求範囲外で、上記限定範囲内の加熱処理を施した後、熱間圧延により製造されたレール鋼であり、
符号Q〜Wで示す比較レール鋼は、上記成分範囲内のレール圧延用鋼片を上記限定範囲外の条件で加熱処理を施した後、熱間圧延により製造されたレール鋼である。
Figure 2007291418
ここで、図5は本発明の靭性に優れたパーライト系レール1の断面図であり、斜線部は靭性が必要とされる頭部3の内部3aの領域を図示したものである。
図6は表1と表2に示すシャルピー衝撃試験における試験片3bの採取位置を図示したものである。またシャルピー衝撃試験条件は下記のとおりである。
試験片:JIS3号Uノッチシャルピー試験片
試験片採取位置:Uノッチ先端が頭表面より25mm下(図6参照)
試験温度:常温(+20℃)
また、レール鋼の頭部内部のミクロ組織は、以下に示す方法で観察を行った。まずレール鋼を長手方向に対して垂直に切断し、その切断面を5%硝酸アルコール溶液(ナイタール液)で10秒間腐食した。そして腐食後の断面のうち、頭表面から25mmの位置を光学顕微鏡で倍率400倍にて観察を行った。
表1に示したように、本発明レール鋼(符号:A〜K)は、C、Si、Mn、及びVの添加量を上記した範囲内に収め、さらに加熱処理の条件を上記した範囲に収めている。これにより、頭部内部の靭性に悪影響を与える初析セメンタイト組織、マルテンサイト組織、及び粗大な析出物などが生成されず、靭性に優れた(例えば上記した条件におけるシャルピー衝撃値が10J/cm以上)パーライト組織を呈したレールを製造することができた。
これに対し、表2に示したように、符号L〜Oで示される比較レール鋼は、C、Si、Mn、及びVの添加量を上記した範囲外であるため、初析セメンタイト組織又はマルテンサイト組織が生成しており、その結果、本発明レール鋼と比較してシャルピー試験による衝撃値すなわち靭性が低下した。
また、符号Pで示される比較レール鋼は、加熱処理の条件を上記した範囲に収めているにも関わらず、Vが過剰に添加されたために粗大なV炭化物が析出し、本発明レール鋼と比較して靭性が低下した。
また、符号Q〜Wで示す比較レール鋼は、加熱処理の条件が上記した範囲から外れているため、C、Si、Mn、及びVの添加量が上記した範囲内であるにもかかわらず、本発明レール鋼と比較して靭性が低下した。
図7は、表1に示す本発明の製造方法で製造したレール(符号:A〜K)と表2に示す比較レール製造方法で製造したレール(鋼Q〜W)の頭部内部の衝撃試験結果をC量と衝撃値の関係で示したものである。本図から、C量を同一とした場合、加熱処理の条件を上記した範囲に収めることにより、本発明レール鋼(符号:A〜K)は、比較レール鋼(符号:Q〜W)と比べてレール頭部内部の靭性が向上したことが分かる。
図8は、表1に示す本発明の製造方法で製造したレール(符号:G、H)と表2に示す比較レール製造方法で製造したレール(鋼O、P)の頭部内部の衝撃試験結果をV量と衝撃値の関係で示したものである。本図から、C、Si、Mnの添加量およびレール圧延用鋼片の加熱条件を同一とした場合、V量が上記した範囲内である本発明レール鋼(符号:H、I)は、V量が上記した範囲外にある比較レール鋼(符号:O、P)と比べて靭性が向上したことが分かる。
以上のように、C、Si、Mn、Vの添加量を上記した範囲内に収め、さらに熱間圧延時の加熱条件を上記した限定範囲内に収めることにより、頭部内部の靭性を向上させることが可能となり、靭性に優れたパーライト系レールを製造することができた。
V量0.10%の鋼片の熱間圧延実験結果をC量と加熱温度の関係で示した図。 C量1.10%の鋼片の熱間圧延実験結果をV量と加熱温度の関係で示した図。 V量0.10%の鋼片の熱間圧延実験結果をC量と保持時間の関係で示した図。 C量1.10%の鋼片の熱間圧延実験結果をV量と保持時間の関係で示した図。 本発明レール製造方法で製造したレールの頭部内部を示す図。 表1と表2に示す衝撃試験における試験片採取位置を示した図。 表1に示す本発明の製造方法で製造したレールと表2に示す比較レール製造方法で製造したレールの頭部内部の衝撃試験結果をC量と衝撃値の関係で示した図。 表1に示す本発明の製造方法で製造したレールと表2に示す比較レール製造方法で製造したレールの頭部内部の衝撃試験結果をV量と衝撃値の関係で示した図。
符号の説明
1…レール、3…レール頭部、3a…レール頭部の内部、3b…試験片

Claims (10)

  1. 質量%で、C:0.85〜1.20%、Si:0.10〜2.00%、Mn:0.10〜2.00%、V:0.01〜0.30%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるレール圧延用鋼片を加熱炉で加熱処理し、その後前記レール圧延用鋼片を熱間圧延することによりパーライト系レールを製造する、靭性に優れたパーライト系レールの製造方法であって、
    前記加熱処理において、鋼片の加熱温度(T、℃)が、鋼レールのC量(C、%)及びV量(V、%)からなる下記式1および式2で示される値(T、T)に対してT<T<Tを満たし、かつこの加熱温度での保持時間(t、min)が、鋼レールのC量(C、%)、V量(V、%)からなる下記式3および式4で示される値(t、t)に対してt<t<tを満たすことを特徴とする靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
    最高加熱温度、T=(1150+600×V)/(1+0.1×C) … (式1)
    最低加熱温度、T=(900+50×C)/(1+0.1×V) … (式2)
    最高保持時間、t=(100+100×V)/C … (式3)
    最低保持時間、t=(30+100×V)/C … (式4)
  2. 質量%で、さらに、
    Cr:0.05〜2.00%、
    Mo:0.01〜0.50%
    の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  3. 質量%で、さらに、
    Nb:0.002〜0.050%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  4. 質量%で、さらに、
    B :0.0001〜0.0050%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  5. 質量%で、さらに、
    Co:0.10〜2.00%、
    Cu:0.05〜1.00%
    の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  6. 質量%で、さらに、
    Ni:0.01〜1.00%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  7. 質量%で、さらに、
    Ti:0.0050〜0.0500%、
    Mg:0.0005〜0.0200%、
    Ca:0.0005〜0.0150%
    の1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  8. 質量%で、さらに、
    Al:0.0100〜1.00%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  9. 質量%で、さらに、
    Zr:0.0001〜0.2000%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
  10. 質量%で、さらに、
    N:0.0010〜0.0200%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の靭性に優れたパーライト系レールの製造方法。
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