JP4794152B2 - プリント配線板の配線層間接続方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板の配線層間接続方法に係わり、より詳しくはプリント配線板の配線層接続用穴を導電化して複数の配線層を相互に電気接続する方法に関する。
一般に、半導体装置、抵抗体、コンデンサ等の電気部品はプリント配線板に搭載または実装されて種々の電子機器に使用される。プリント配線板は、絶縁基板の片面または両面に印刷技術を用いて導体パターンを形成してなる回路基板であり、両面の導体パターンを電気的に接続するときはいわゆるスルーホール接続の構成を採っている。スルーホール接続とは、絶縁基板に貫通させた穴を通じて両面の導体パターン間の電気的導通をとる方式である。
最近のプリント配線板は、電子機器の小型化、高性能化あるいは多機能化に伴って、導体パターン層(配線層)の多層化がますます進んでいる。このような配線層の多層化を実現するプリント配線板構造として、多層配線板とビルドアップ配線板がよく知られている。多層配線板は、複数の配線層と層間絶縁層をまとめて重ね、加圧・加熱により積層一体化して、たとえば炭酸ガスレーザ加工あるいはドリル加工等により必要な箇所に貫通孔(スルーホール)あるいはバイアホール(Via Hole)等の配線層接続用穴をあけ、配線層間を電気接続するものである。ビルドアップ配線板は、第1の配線層の上に層間絶縁層を形成し、その上に第2の配線層を形成し、必要な箇所にバイアホールを設けて第1の配線層と第2の配線層とを電気接続するというように、配線層および層間絶縁層を1層1層順次に積み上げるものである。このような多層または積層型のプリント配線板構造においても、配線層接続用穴の内壁あるいは内部を導電化するために、両面配線板と同様に銅メッキ法が広く使用されている。また、配線層接続用穴の内部に導電性ペーストを充填して固める方法も一部で使用されている(特許文献1)。
特開平09−275273号公報
しかしながら、銅メッキ法による従来の配線層間接続方法は、プリント基板表面のCu箔上にも銅メッキをしてしまうため、パターニング後に配線層となるCu箔がメッキの厚さ分だけ厚くなってしまう。このため、Cu箔をエッチングして導体パターンを形成する際に、微細配線層の形成が困難になるという問題があった。また、メッキ法は、配線層接続用穴の内壁に膜厚が1μm以上のメッキ層を形成する場合は、作業時間が長くなり、生産性に問題が生じてくる。特に、1層1層順次に積層するビルドアップ配線板の製造では、その多層化と共にメッキ作業による生産性低下が大きな問題になっていた。更に、配線層接続用穴の部分は凹みになるため、多層化において、層間絶縁層を形成する前に凹みを穴埋め樹脂等で一度充填して平滑にする必要があり、工程が複雑になるという問題もあった。
また、配線層接続用穴に導電性ペーストを充填する従来の配線層間接続方法は、通常、半硬化状態の接着性樹脂を有する絶縁基材に層間接続のための配線層接続用穴を開け、その配線層接続用穴に導電性ペーストを充填した後、配線層と重ね合わせて加圧加熱により熱硬化させ一体化させる。しかしながら、硬化状態の樹脂が加圧加熱工程の際に流動することや、樹脂の硬化収縮によって、層間接続用の導電性ペーストを充填した配線層接続用穴の位置がずれるという問題があった。更に、この方法では、導電性ペーストに含まれる例えば金(Au)、銀(Ag)、Cu等からなる金属粒子が微視的には配線層に接触した状態で電気的な接続をとる構造であるため、配線層間の安定した低抵抗の電気的接続が難しかった。これらの問題は、特に、プリント配線板が高密度化して配線層接続用穴の口径が微細になってくると不可避になる。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、作業性に優れており、かつ安定した接合強度および電気的特性が得られるプリント配線板の配線層間接続方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明によるプリント配線板の配線層間接続方法は、第1および第2の配線層を有するプリント配線板の前記第1および第2の配線層間を接続する方法であって、前記プリント配線板の層間絶縁層を貫通する配線層接続用の穴を設ける工程と、前記配線層接続用穴にパウダー状または線状のCu系、Au系またはAl系の金属充填材を充填する工程と、前記配線層接続用穴内の前記金属充填材に対して可変のパルス幅を有するYAG高調波のパルスレーザ光を照射し、前記パルスレーザ光のエネルギーで前記金属充填材を前記配線層接続用穴のおもて側から裏側まで溶融させて、前記配線層接続用穴に臨む前記第1および第2の配線層と接合する導体プラグを形成する工程とを有する。
本発明の配線層間接続方法においては、プリント配線板の層間絶縁層を貫通する配線層接続用の穴にパウダー状または線状のCu系、Au系またはAl系の金属充填材が充填され、その金属充填材にYAG高調波のパルスレーザ光が照射される。そうすると、金属充填材がYAG第2高調波のレーザエネルギーを高い吸収率で吸収して配線層接続用穴のおもて側から裏側まで溶融し、おもて側の配線層(たとえば第1配線層)および裏側の配線層(第2の配線層)に溶着して固化する導体プラグとなる。このように、1回のレーザ照射工程によって、導体プラグの形成と、導体プラグを介した多層配線接続とを同時に行える。したがって、両面スルーホールプリント配線板、多層配線板あるいはビルドアップ配線板におけるスルーホールまたはバイアホールの金属化(導電化)の作業性を大きく改善することができる。また、配線層間の接続は溶融して固化した導体プラグを介しての強固な溶融接合であるために、信頼性の高い安定した低抵抗の配線層間接続が可能になる。
本発明の好適な一態様では、YAG高調波のパルスレーザ光をガルバノメータ・スキャナによりスキャニングして配線層接続用穴内の金属の充填材に照射する。この方式によれば、配線層接続用穴の数が多くなっても短時間で配線層間を電気的に接続することができる。
本発明の好適な一態様では、YAG高調波のパルスレーザ光のパワーを可変制御する。パルス幅とパワー(レーザ出力)を任意に制御できるので、溶接部である配線層接続用穴内の金属の充填材に対する入熱を精細に制御し、多種多様な配線層接続用穴あるいは金属充填材による配線層間接続に対応することができる。
本発明におけるYAG高調波の好適な形態は波長532nm(グリーン光)のYAG第2高調波である。
本発明においては、充填材がCu系の金属で構成されていると、非常に有利に作用するが、Au系の金属で構成されていても同様の効果を奏する。そして、金属充填材はパウダー状あるいは線状に形成されると極めて好適である。
また、本発明において、好ましくは、配線層がCuあるいはCu合金の導体パターンで形成されており、配線層接続用穴は2層以上の層間絶縁層を貫通するスルーホールあるいは2層の配線層間に設けられるバイアホールである。
本発明の好適な一態様におけるプリント配線板はビルドアップ配線板である。
本発明におけるプリント配線板の配線層間接続方法によれば、配線層接続用穴の導電化の作業性が優れているために、配線層間の電気接続が極めて簡便にしかも効率的に行えるようになる。また、配線板の高密度化に伴い微細化する配線層接続用穴および微細化する配線層においても、安定した接合強度の下に高品質な配線層間の物理的かつ電気的な接続が可能になる。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1A〜図1Cにつき、本発明におけるスルーホール接続の一実施形態を説明する。
図1Aに、本発明によってスルーホール接続を施される前の両面配線板10の構成を示す。この両面配線板10は、両面銅張り積層板を用いて、たとえばガラスエポキシ樹脂あるいはセラミックグリーンシートからなる肉厚が0.2mm程度の絶縁基板11の両面のCu箔をエッチング加工し、おもて面導体パターン12および裏面導体パターン14を形成している。ここで、導体パターン12,14の配線幅は50μm程度であり、その膜厚は20μm程度である。そして、導体パターン12,14の接続ランド位置に、たとえばドリル加工により口径が50μm程度のスルーホール16を形成している。
次に、この両面配線板10にブラシ研磨等の機械的整面処理および化学薬液等による洗浄処理を施した後、図1Bに示すように、平滑な表面を有するX−Yステージ18上に両面配線板10を載置し、上側つまりおもて面導体パターン12側からスルーホール16内に金属の充填材としてたとえばCuパウダー20を充填する。ここで、Cuパウダー20の粒径は0.1μm〜1μmが好適である。X−Yステージ18の上面は、耐熱性を有し且つCu材と接合し難い材質、たとえば炭化珪素(SiC)、セラミックス、石英ガラス等で構成されるのが好ましい。
次に、本発明にしたがって、図1Bに示すように、両面配線板10のスルーホール16内のCuパウダー20に対して、真上から532nmの波長を有するYAG第2高調波パルスレーザ光SHGを照射する。このレーザ照射により、スルーホール16内でCuパウダー20がYAG第2高調波のレーザエネルギーを効率的に吸収して瞬間的に溶融し、冷めて固化すると図1Cに示すようにCuからなる固形の導体プラグ22となる。この導体プラグ22は、おもて面導体パターン12および裏面導体パターン14に溶融接合し、それら両面の導体パターン12,14を互いに電気的および物理的に接続する。このようにして、スルーホール16内に埋め込み形成した導体プラグ22を通して両面の配線層12,14を電気的に接続(スルーホール接続)することができる。そして、両面配線板10に設けた所要のスルーホール16全部に上記と同様の導体プラグ22を形成することで、両面スルーホールプリント配線板24を製作することができる。
図2に、本発明の一実施形態におけるYAG第2高調波パルスレーザ光SHGの照射法を示す。
両面配線板10(図1Aの構成)は、図2に示すように、模式的に示すX−Yステージ18上の所定位置に位置合わせして搭載され、ステージ上面に設けられた真空吸着機構(図示せず)によって吸着固定される。ここで、X−Yステージ18は、ボールネジ駆動またはリニモータ駆動によりX−Y方向で移動して、ステージ上のワークW(スルーホール16)を予め設定された加工位置(Cuパウダー充填位置、レーザ照射位置等)に位置合わせできるようになっている。X−Yステージ18の上方には、両面配線板10の縁端部の所定箇所に設けられた位置決めマーク26を検出する撮像部28が配置されている。この撮像部28は、たとえばCCD等の固体撮像素子を有し、X−Yステージ18上における両面配線板10の位置座標を画像認識するようになっている。位置決めマーク26は、両面配線板10に設けた基準穴(あるいは十字パターン)で構成され、両面配線板10の少なくとも2箇所以上の縁端部に設けられてよい。比較的大きな定尺のプリント配線板の場合には、基板の伸縮による座標位置の歪みの補正を行えるように、図2に示すように多数の箇所に位置決めマーク26が設けられてよい。X−Yステージ18上の所定位置に位置合わせして搭載した両面配線板10の各スルーホール16の位置座標は、撮像部28により画像認識される位置決めマーク26の位置座標を基準として決定される。
先ず、X−Yステージ18上で両面配線板10の各スルーホール16をたとえば微細孔のノズルを有するCu充填部(図示せず)に位置合わせして、該ノズルからCuパウダー20をスルーホール16に注入して充填する。しかる後、X−Yステージ18上で両面配線板10の各スルーホール16を、図2に示すようにレーザ出射ユニット30の真下に設定されたレーザ照射位置に位置合わせする。そして、該スルーホール16内のCuパウダー20に向けて532nmの波長を有するYAG第2高調波パルスレーザ光SHGを所望のパルス幅およびパワーで集光照射する。ここで、レーザ光のビームスポット径は、たとえば50μm程度でよい。そうすると、図1Cで説明したようにパルスレーザ光SHGの当たった部分(照射ポイント)WのCuパウダー20が溶融して導体プラグ22が形成される。つまり、照射ポイントWのCuパウダー20が、図4につき後述するように、YAG第2高調波のレーザエネルギーを高い吸収率で吸収して急速に溶融してCu箔からなる導体パターン12,14に溶着し、冷却で固化して導体プラグ22となる。
本発明によるプリント配線板の配線層間接続方法を実施するための上記実施例の装置は、上記のようなX−Yステージ18、レーザ出射ユニット30、撮像部28、Cu充填部(図示せず)に加えて、各部を制御するための制御部等を有している。
本発明によれば、上記のスルーホール接続と全く同様にして、図3に示すように多層配線板の複数の配線層間を電気的に接続することができる。図3の例は、6層配線板であり、複数の配線層と層間絶縁層をまとめて重ね、加圧・加熱により成形プレスして、炭酸ガスレーザ加工あるいはドリル加工等により必要な箇所にスルーホールあるいはバイアホール等の配線層接続用穴をあけ、各配線層接続用穴を本発明により導電化して配線層間を電気的に接続している。
図3に示すように、図1および図2の方法で製作した2枚の両面スルーホールプリント配線板24A、24Bを内層板とし、層間絶縁層である例えばガラスエポキシ樹脂からなる肉厚が0.2mmのプリプレグ(Prepreg)32,34,36および肉厚が20μm程度の外層用銅箔をレイアップし、加圧・加熱により成形プレスして積層化する。そして、該外層用銅箔をエッチングして、プリプレグ34,36の表面にそれぞれ所望の外層導体パターン38,40を形成する。ここで、内層板である両面スルーホールプリント配線板24A,24Bの両面には、それぞれ、図1A〜図1Cの工程で形成したような導体プラグ22A,24Bを介して電気的に相互接続する導体パターン(12A、14A)、(12B、14B)が形成されている。
図3に示す多層板構造において、ドリル加工等を用いて両面スルーホールプリント配線板24A、24Bおよびそれぞれ層間絶縁層になったプリプレグ32,34,36を貫通するスルーホール42を形成する。そして、図1および図2につき上述したようにスルーホール42内にCuパウダーのようなCu充填材を充填し、該Cu充填材に向けてレーザ出射ユニット30より532nmの波長を有するYAG第2高調波パルスレーザ光SHGを所望のパルス幅およびパワーで集光照射し、スルーホール42内のCu充填材を溶融固化させて導体プラグ44を形成し、6層の配線層である導体パターン(38,12a,14a,12b,14b,40)を電気的に接続する。また、おもて面導体パターン12aと外層導体パターン38との間にバイアホール46を炭酸ガスレーザ加工等で形成し、上記したスルーホール内の金属化と全く同様にバイアホール46内を導電化して導体プラグ48を形成し、バイアホール46を介して配線層間の電気接続を行う。ここで、スルーホール42内の導体プラグ44の形成においては、バイアホール46内の導体プラグ48を形成する場合よりもYAG第2高調波パルスレーザ光SHGのパワーを大きな値に設定してよい。
上記実施形態(図1〜図3)においては、導体プラグ22,22a、22b、44,48となるCu充填材として、Cuパウダーの替わりにCu線をスルーホール16,42あるいはバイアホール46に挿入してもよい。ここで、挿入するCu線の数は1本であってもよいし複数本になるようにしてもよい。また、Cu充填材は、球形、直方体、立方体等、任意の形状のCu粒子で構成されてもよい。
また、上記実施形態においては、図6で後述するようにYAG第2高調波パルスレーザ光SHG照射のパワーを制御することが好ましい。たとえば、照射始めのレーザパワーを少し高くして、その後のレーザパワーを低くすると好適である(図6(c))。このようなレーザ光のパワー制御(波形制御)は、スルーホールやバイアホールの寸法あるいは金属充填材の材質等に応じて適宜調整ないし最適化されてよい。
また、プリント配線板の全てのスルーホール16,42あるいはバイアホール46に対してCu材の充填あるいは挿入を全部一括して行ってから、各スルーホールまたはバイアホールについて波長532nmのYAG第2高調波のパルスレーザ光(グリーン光)SHG照射による導体プラグ(22,22A、22B、44,48)形成を行うようにしてもよい。
また、波長532nmのYAG第2高調波のパルスレーザ光(グリーン光)SHGを用いて導体プラグ(22,22A、22B、44,48)を形成した後に、Cu箔をエッチングして導体パターン(12,12A、12B、14,14A、14B、38,40)を形成するようにしてもよい。
また、Cu材としては純銅(A1050)の代わりに、Cu合金(純銅に亜鉛、ニッケル、錫、銀、ジルコニウム等を添加したもの)を用いてもよい。Cu合金を使用することにより、レーザ光照射によるCu材の溶融温度を低減させることができる。
上記のように、好適な実施形態では、波長532nmのYAG第2高調波のパルスレーザ光(グリーン光)SHGを用いることにより、両面プリント配線板24のおもて面導体パターン12と裏面導体パターン14との間に導体プラグ22を簡便かつ瞬時に形成し、両導体パターン(12,14)を確実に且つきれいに接合させることができる。
また、上記のように、波長532nmのYAG第2高調波のパルスレーザ光(グリーン光)SHGを用いることにより、多層プリント配線板であるたとえば6層プリント配線板の導体パターン(38,12A,14A,12B,14B,40)の間に導体プラグ44を簡便にかつ瞬時に形成し、6層配線層を確実に且つきれいに接合させることができる。ここで、スルーホール42の深さは略1.2mm程度になるが、波長532nmのYAG第2高調波のパルスレーザ光(グリーン光)SHGによるCu材の溶融深さは2mm以上となるために全く問題なく導体プラグ44を形成することができる。そして、バイアホール46を介した2層間の配線層接続も簡便に形成できる。
また、従来のメッキ法による配線層接続とは異なり、本発明のパルスレーザ光照射によるスポット溶接を用いた配線層接続法は、スルーホール16,44あるいはバイアホール46の金属化または導電化の作業が極めて簡便であり、その作業性が大幅に向上し、製造工程を簡略化できる。上記したように、プリント配線板の多層化にメッキ法を用いた場合は、層間絶縁層を形成する前にバイアホールの凹みを穴埋め樹脂等で一度充填して平滑にする必要があるために製造工程が複雑になっていた。そして、本発明によれば、スルーホール16,44あるいはバイアホール46の口径の微細化も可能になる。
また、導電性ペーストを用いた従来の配線層接続の方法とも異なり、本発明においては、パルスレーザ光照射によりCuパウダー等のCu充填材が瞬時に溶融固化し、導体プラグ22,44,48が短時間で形成されるので、配線層接続用穴の位置がずれるという問題は発生しない。更に、本発明の方法では、導電性ペーストのように金属粒子が配線層に接触して電気接続する構造ではなく、配線層間の接続は強固な溶融接合となるために、信頼性の高い安定した低抵抗の配線層間接続が可能になる。このような効果は、プリント配線板が高密度化して配線層の微細化および配線層接続用穴の口径の微細化が進むにつれて益々顕著になってくる。このようにして、安定した接合強度の下に高品質な配線層間の物理的かつ電気的な接続が可能になる。
ここで、図4にCu、Au、Fe(鉄)のレーザ光波長吸収特性を示す。代表的なYAGレーザであるNd:YAGレーザの基本波(ω)は1064nmである。このYAG基本波(ω)を、Feは比較的良好に吸収するが、CuやAuは僅かしか吸収しない。したがって、上記のような配線層接続におけるCuパウダー20による導体パターン(12,14)の接合にYAG基本波(ω)のレーザ光を用いたならば、接合部への入熱が非常に難しく、無理にレーザパワーを上げるとCu材であるCuパウダー20が吹き飛んでしまうこともあり、安定確実な溶接は殆ど不可能である。ところが、CuやAuは、YAG基本波(ω)の高調波つまり第2高調波(2ω:532nm)、第3高調波(3ω:355nm)あるいは第4高調波(4ω:266nm)等をよく吸収する。たとえば、第2高調波(2ω:532nm)に対するCuやAuの吸収率は50%以上である。YAG基本波(ω)をよく吸収するといわれるFeの吸収率が40%以下であることを鑑みれば、如何に高い吸収率であるかが分かる。実用的に、CuやAuのレーザ溶接には第2高調波(2ω:532nm)で十分である。
図5に、この実施形態のプリント配線板の配線層間接続方法で用いるYAGレーザ装置50の構成を示す。このYAGレーザ装置50は、支持台(図示せず)上に直線配列型で一対の終端ミラー52,54、固体レーザ活性媒質56、波長変換結晶58、偏光素子60および高調波分離出力ミラー62を配置している。
両終端ミラー52,54は互いに向かい合って光共振器を構成している。一方の終端ミラー52の反射面52aには、基本波長(1064nm)に対して反射性の膜がコーティングされている。他方の終端ミラー54の反射面54aには、基本波長(1064nm)に対して反射性の膜がコーティングされるとともに、第2高調波(532nm)に対して反射性の膜がコーティングされている。
活性媒質56は、たとえばNd:YAGロッドからなり、一方の終端ミラー52寄りに配置され、電気光学励起部64によって光学的にポンピングされる。電気光学励起部64は、活性媒質56に向けて励起光を発生するための励起光源(たとえば励起ランプあるいはレーザダイオード)を有し、この励起光源をレーザ電源部66からの励起電流(パルス電流)でパルス点灯駆動することにより、活性媒質56を持続的または断続的にポンピングする。なお、レーザ電源部66は制御部68の下で電気光学励起部64を駆動する。そして、活性媒質56で生成される基本波長(1064nm)の光ビームLBは、終端ミラー52,54の間に閉じ込められて増幅される。このように、両終端ミラー(光共振器)52,54、活性媒質56および電気光学励起部64によって基本波長(1064nm)の光ビームまたはレーザ光LBを生成するレーザ発振器が構成されている。
偏光素子60は、たとえばポラライザまたはブリュースタ板等からなり、活性媒質56からの基本波長の光ビームが非法線方向で入射するように光共振器の光路または光軸に対して所定の斜めの角度で配置されている。活性媒質56からの基本波長の光ビームLBのうち、P偏光は偏光素子60をまっすぐ透過して波長変換結晶58に入射し、S偏光は偏光素子60で所定の方向に向けて反射するようになっている。ここで、P偏光およびS偏光は基本波長の光ビームの進行方向に垂直な面内で振動方向が互いに直交する直線偏光成分(電界成分)である。たとえば、P偏向は鉛直方向で振動する直線偏光成分であり、S偏向は水平方向で振動する直線偏光成分である。好ましくは、基本波長(1064nm)においてP偏光透過率は略100%でS偏光反射率は略100%であるような偏光フィルタ特性が選ばれる。
波長変換結晶58は、たとえばKTP(KTiOPO4)結晶やLBO(LiB35)結晶等の非線形光学結晶からなり、他方の終端ミラー54寄りに配置され、この光共振器で励起された基本モードに光学的に結合され、基本波長との非線形光学作用により第2高調波(532nm)の光ビームSHGを光共振器の光路上に生成する。
波長変換結晶58より終端ミラー54側に出た第2高調波の光ビームSHGは、終端ミラー54で戻されて、波長変換結晶58を通り抜ける。波長変換結晶58より終端ミラー54の反対側に出た第2高調波の光ビームSHGは、光共振器の光路または光軸に対して所定の角度(たとえば45°)で斜めに配置されている高調波分離出力ミラー62に入射し、このミラー62で所定の方向に反射または分離出力されるようになっている。そして、高調波分離出力ミラー62より分離出力された第2高調波の光ビームSHGは、ベントミラー70で光軸を曲げられて入射ユニット72へ向けられる。
入射ユニット72は集光レンズ74を内蔵しており、ベントミラー70からの第2高調波の光ビームSHGを集束レンズ74により集束して光ファイバ76の一端面(入射端面)に入射させる。光ファイバ76は第2高調波の光ビームSHGを出射ユニット30(図2)まで伝送させる。出射ユニット30には、光ファイバ76の他端面より出射された第2高調波の光ビームSHGを集束させてCuパウダー20の照射ポイントWに照射するための光学レンズが設けられている。
このYAGレーザ装置50では、第2高調波の光ビームSHGすなわちYAG第2高調波パルスレーザ光SHGについてパワーフィードバック制御を行うために、ベントミラー70の背後に漏れたYAG第2高調波パルスレーザ光SHGの漏れ光MSHG を受光する受光素子またはフォトセンサ78が配置されている。測定回路80は、フォトセンサ78の出力信号を基に第2高調波パルスレーザ光SHGのレーザ出力測定値を表す電気信号(レーザ出力測定値信号)を生成する。制御部68は、測定回路80からのレーザ出力測定値信号を基準値または基準波形と比較し、比較誤差に応じてたとえばパルス幅変調(PWM)方式の制御信号を生成する。レーザ電源66は、制御部68からの制御信号に応じてスイッチング素子をスイッチング動作させ、電気光学励起部64に供給する励起電流のパルス幅および電流値を制御する。
図6に、この実施形態におけるYAG第2高調波パルスレーザ光SHGのレーザ出力波形の一例を示す。図示のように、パワーフィードバック方式でレーザパワー、パルス幅、パルス波形等を任意に設定・制御することができる。
図7に、この実施形態で用いる波長変換方法の基本原理を示す。この波長変換方法は、波長変換結晶58にタイプII位相整合角にカットされた非線形光学結晶を使用し、タイプIIの位相整合で基本波から第2高調波への波長変換を行う。より詳細には、固体パルスレーザたとえばYAGパルスレーザ(図示せず)で生成された基本波(たとえば1064nm)のパルスレーザ光を楕円偏光(好ましくは円偏光)またはランダム偏光の形態で非線形光学結晶58に入射させる。そうすると、入射光のうち基本波長の垂直偏光成分と水平偏光成分のみが直線偏光として非線形光学結晶58を通過する。非線形光学結晶58は、基本波YAGパルスレーザと光学的に結合して、非線形光学効果により基本波光の垂直偏光成分と同じ方向に直線偏光したロングパルスの第2高調波パルスレーザ光SHG(532nm)を生成する。
しかしながら、上記のような波長変換方法(図7)においては、基本波パルスレーザ光の偏光分布に偏りまたは異方性があったりすると、波長変換効率が低下し、第2高調波パルスレーザ光SHGのレーザ出力が下がったり変動することがある。特に、活性媒質56に対する電気光学励起部64のポンピング(励起光の照射)が不均一であると、基本波パルスレーザ光の偏光分布に偏りまたは異方性が生じる。
図8に、この実施形態における波長変換方法を示す。この波長変換は、基本波のP偏光を透過させると同時にS偏光を反射する偏光素子60をその直線偏光化方向(P偏光の振動方向)が非線形光学結晶58の光学軸に対して相対的に45°傾くように配置する。実施形態のYAGレーザ装置50(図5)では、図8に示すように、偏光素子60の直線偏光化方向を鉛直方向に設定し、非線形光学結晶58の方をその光学軸が鉛直方向に対して45°傾くように配置している。
このように偏光素子60の直線偏光化方向と非線形光学結晶58の光学軸とを相対的に45°傾けて配置する構成によれば、偏光素子60からのP偏光が非線形光学結晶58の座標系において見かけ上直交する等強度の2つの基本波光成分として非線形光学効果に作用する。仮に偏光素子60を省くと、P偏光と直交するS偏光も非線形光学結晶58に入射することになり、それによって非線形光学結晶58の座標系において垂直偏光成分と水平偏光成分のバランスが崩れ、タイプIIの波長変換効率は低下する。こうして、偏光素子60の直線偏光化により、高効率のタイプII波長変換が可能であり、安定かつ高出力でロングパルスの第2高調波パルスレーザ光SHGを生成することができる。これにより、CuやAuの被溶接材に対しては、YAG第2高調波の入射時間をパルス幅で任意に制御し、YAG第2高調波パルスレーザ光SHGのエネルギー吸収が十分に行われ、良好な溶融接合を得ることができる。
以上、好適な実施形態を説明したが、本発明の技術思想に基づいて他の実施形態や種々の変形・変更が可能である。
図9および図10につき、本発明をビルドアップ配線板の製造に適用した実施形態を説明する。このビルドアップ配線板は、携帯電話のような電子機器の小型化および多機能化において必須になっている。このような用途のビルドアップ配線板の一辺の寸法は50mm〜100mm程度であり、後述するガルバノメータ・スキャナが充分に適用できる寸法範囲にある。
図9A〜図9Cに、本発明を適用した6層ビルドアップ配線板の製造工程を示す。図10に、レーザ出射ユニット30にガルバノメータ・スキャナを搭載して、ビルドアップ配線板を固定したままでYAG第2高調波パルスレーザ光SHGをスキャニングして、ビルドアップ配線板の配線層を順次に電気接続する様子を示す。
図9Aに示すように、図1の方法で製作した両面配線板24Cを内層板とし、その表面に熱硬化性の樹脂を塗布し、20μm程度のCu箔を重ね、加熱硬化して0.1mm程度の厚さの層間絶縁層82を形成する。そして、Cu箔を所望のパターンにエッチングし導体パターン84を形成し、両面プリント配線板24Cの表面導体パターン12C上に位置するバイアホール86を炭酸ガスレーザ加工等で作製し、バイアホール86内にCu材88を充填させる。このようにした後に、後述するガルバノメータ・スキャナを用いてYAG第2高調波パルスレーザ光SHGをCu充填材88に照射する。このレーザ光照射により、Cu充填材88が溶融固化して、導体プラグ90が形成される。このようにして、下層配線である表面導体パターン12Cと上層配線である導体パターン84とが電気的に接続される。なお、図9Aにおいて、両面スルーホールプリント配線板24Cでは、図1に示した方法によりおもて面導体パターン12Cと裏面導体パターン14Cとが導体プラグ22Cを介して電気的に接続される。この場合、導体プラグ22Cはインタースティシャルバイアホール(スルーホール16C)内に形成される。説明を省くが、内層板24Cの裏面側にも全く同様にして層間接続する1層の配線層を追加形成する。
なお、ガルバノメータ・スキャナを用いてYAG第2高調波パルスレーザ光SHGをCu充填材88に照射して導体プラグ90を形成した後に、Cu箔をエッチングして導体パターン84を形成するようにしてもよい。
引き続いて、図9Bに示すように、図9Aで説明したのと全く同様にして、層間絶縁層82上に更に新たな層間絶縁層92および導体パターン94を積層形成し、図9Cに示すようにガルバノメータ・スキャナを用いたYAG第2高調波パルスレーザ光SHG照射により導体プラグ96を形成し、この導体プラグ96を通して下層の導体パターン84に接続する上層の導体パターン94を形成する。以後、説明を省くが、上記内層板である両面配線板24Cの裏面側にも全く同様にして層間接続する更に1層の配線層を追加形成する。この後も必要に応じて上記と同様の工程を繰り返すことにより、所望の多層プリント配線板が作製され、目的の多層回路が形成される。
図10において、ガルバノメータ・スキャナは、互いに直交する回転軸98X、98Yに取付けられたX軸スキャン・ミラー100XおよびY軸スキャン・ミラー100Yと、両ミラー100X、100Yをそれぞれ回転振動(首振り)させるX軸ガルバノメータ102XおよびY軸ガルバノメータ102Yとを有している。
光ファイバ76の端面より放射状に出たYAG第2高調波パルスレーザ光SHGは、コリメータレンズ104によって平行光線となり、先ずX軸スキャン・ミラー100Xに入射して、そこで全反射してからY軸スキャン・ミラー100Yに入射し、このミラー100Yで全反射してのちfθレンズ106を通って、上述したビルドアップ配線板110表面のバイアホールの位置すなわち照射ポイントWに集光する。ビルドアップ配線板110上のパルスレーザ光SHGの照射位置は、X方向においてはX軸スキャン・ミラー100Xの振れ角によって決まり、Y方向においてはY軸スキャン・ミラー100Yの振れ角によって決まる。X軸スキャン・ミラー100XはX軸ガルバノメータ102Xの駆動で矢印A、A’方向に回転振動(首振り)し、Y軸スキャン・ミラー100YはY軸ガルバノメータ102Yの駆動で矢印B、B’方向に回転振動(首振り)するようになっている。
X軸ガルバノメータ102Xは、たとえば、X軸スキャン・ミラー100Xに結合された可動鉄片(回転子)と、この可動鉄片に接続された制御バネと、固定子に取付けられた駆動コイルとを有している。制御部68のスキャナ制御部よりX方向スキャニング制御信号に応じた駆動電流が電気ケーブル108Xを介してX軸ガルバノメータ102X内の該駆動コイルに供給されることで、該可動鉄片(回転子)が該制御バネに抗してX軸スキャン・ミラー100Xと一体にX方向スキャニング制御信号の指定する角度に振れるようになっている。
Y軸ガルバノメータ102Yも同様の構成を有しており、上記スキャナ制御部よりY方向スキャニング制御信号に応じた駆動電流が電気ケーブル108Yを介してY軸ガルバノメータ102Y内の駆動コイルに供給されることで、Y軸ガルバノメータ102Yの可動鉄片(回転子)がY軸スキャン・ミラー100Yと一体にY方向スキャニング制御信号の指定する角度に振れるようになっている。
上記ガルバノメータ・スキャナを搭載したレーザ出射ユニット30を用いて、YAG第2高調波パルスレーザ光SHGをビルドアップ配線板110上でスキャニングし、ビルドアップ配線板110において多数のバイアホール内のCu材を順次溶融固化せしめ、全てのバイアホール内を導体プラグで金属化または導電化して配線層間の電気接続を行う。
上記のようなガルバノメータ・スキャナを用いる方法によれば、YAG第2高調波パルスレーザ光SHGのスキャニングは非常に高速になり、バイアホール内への導体プラグの形成すなわちバイアホール内の導電化を高速に行えるようになる。このために、ビルドアップ配線板のようにバイアホールを介して配線層を1層毎に電気接続して積み上げるプリント配線板の製造においては、その製造の作業時間が短縮して生産性が大幅に向上する。一般のビルドアップ配線板は、スルーホールの形成はなく、スルーホールの有するプリント配線板の場合よりも多数のバイアホールの導電化を必要としている。ここで、全ての必要なバイアホール内へのCu材の充填は、予め専用のCu充填装置を用いて行うと好適である。
上記の実施形態は基本波を生成するための活性媒質56として、Nd:YAG結晶を用いたが、Nd:YLF結晶、Nd:YVO4 結晶、Yb:YAG結晶等を使用することもできる。
上記の好適な実施形態では、スルーホールあるいはバイアホールに充填する金属の充填材としてCu材あるいはCu合金材を用いる場合について説明した。しかし、本発明はそれに限定されるものでなく、上記導電体材料がAu系あるいはAl系の材質の場合でも同様に適用できる。また、それら以外にも、レーザ光の波長が赤外光領域〜紫外光領域において、波長が短くなるにつれてそのエネルギー吸収率が増加する金属は多々ある(たとえばTa)。このために、本発明は、種々の合金、高融点金属を含む金属によりスルーホールあるいはバイアホール内を導電化する場合にも適用できるものである。
上記実施形態はレーザ溶接に用いるYAG高調波としてYAG第2高調波を用いたが、YAG第3高調波やYAG第4高調波等も使用可能である。また、YAG高調波とYAG基本波とを併用する方法、つまりYAG高調波にYAG基本波を重畳して溶接ポイントに照射する方法も可能である。
また、上記実施形態のビルドアップ配線板の製造において、内層板の表面に熱硬化性の樹脂を塗布し半硬化状態にした後にバイアホールを形成し、そのバイアホールに金属の充填材を充填し、YAG第2高調波パルスレーザ光SHGを上記金属の充填材に照射し導体プラグを形成した後に、Cu箔を重ねて加熱硬化させ、その後に上記Cu箔をエッチングし下層の導体パターンに電気接続する上層の導体パターンを形成するようにしてもよい。あるいは、導体プラグを形成した後に、予め形成した転写シート状の導体パターンを位置合わせし上記半硬化状態の樹脂表面に張り付けた後に加熱硬化させて、電気接続する上層の導体パターンを形成するようにしてもよい。
上記実施形態では高調波レーザ溶接を用いてプリント配線板の配線層間を接続する場合について説明しているが、本発明は、いわゆるチップ・サイズ・パッケージ(CSP)等に用いる回路基板すなわちインターポーザーの形成においても同様に適用できる。
本発明の一実施形態におけるプリント配線板の配線層接続方法の一段階を示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるプリント配線板の配線層接続方法の一段階を示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるプリント配線板の配線層接続方法の一段階を示す断面図である。 上記実施形態のプリント配線板の配線層接続方法を示す斜視図である。 上記実施形態の6層プリント配線板の断面図である。 Cu、Au、Feのレーザ光波長吸収特性を示す図である。 実施形態のプリント配線板の配線層接続方法で用いるYAGレーザ装置の構成を示すブロック図である。 実施形態におけるYAG第2高調波パルスレーザ光のレーザ出力波形の一例を示す図である。 実施形態における波長変換方法の基本原理を示す図である。 実施形態の波長変換方法を示す図である。 実施形態の一変形例におけるビルドアップ配線板の配線層接続方法の一段階を示す断面図である。 実施形態の一変形例におけるビルドアップ配線板の配線層接続方法の一段階を示す断面図である。。 実施形態の一変形例におけるビルドアップ配線板の配線層接続方法の一段階を示す断面図である。 実施形態の一変形例によるガルバノメータ・スキャナ型の出射ユニットの構成例を示す斜視図である。
符号の説明
10 絶縁基板
12,12a、12b おもて面導体パターン
14,14a、14b 裏面導体パターン
16,42 スルーホール
18 X−Yステージ
20 Cuパウダー
22,22a、22b、44,48 導体プラグ
24,24a、24b 両面配線板
26 位置決めマーク
28 撮像部
30 レーザ出射ユニット
32,34,36 プリプレグ
38,40 導体パターン
46 バイアホール
50 YAGレーザ装置
52,54 終端ミラー
56 活性媒体
58 波長変換結晶
60 偏光素子
62 高周波分離出力ミラー
64 電気光学励起部
66 レーザ電源部
68 制御部
72 入射ユニット
76 光ファイバ
78 フォトセンサ
80 測定回路

Claims (8)

  1. 第1および第2の配線層を有するプリント配線板の前記第1および第2の配線層間を接続する方法であって、
    前記プリント配線板の層間絶縁層を貫通する配線層接続用の穴を設ける工程と、
    前記配線層接続用穴にパウダー状または線状のCu系、Au系またはAl系の金属充填材を充填する工程と、
    前記配線層接続用穴内の前記金属充填材に対して可変のパルス幅を有するYAG高調波のパルスレーザ光を照射し、前記パルスレーザ光のエネルギーで前記金属充填材を前記配線層接続用穴のおもて側から裏側まで溶融させて、前記配線層接続用穴に臨む前記第1および第2の配線層と接合する導体プラグを形成する工程と
    を有するプリント配線板の配線層間接続方法。
  2. 前記YAG高調波のパルスレーザ光をガルバノメータ・スキャナによりスキャニングして前記金属充填材に照射する、請求項1に記載のプリント配線板の配線層間接続方法。
  3. 前記YAG高調波のパルスレーザ光のパワーを波形制御する、請求項1または請求項2に記載のプリント配線板の配線層間接続方法。
  4. 前記YAG高調波が波長532nmのYAG第2高調波である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプリント配線板の配線層間接続方法。
  5. 前記配線層がCuあるいはCu合金の導体パターンで形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のプリント配線板の配線層間接続方法。
  6. 前記配線層接続用穴は1層または2層以上の層間絶縁層を貫通するスルーホールである、請求項1〜のいずれか一項に記載のプリント配線板の配線層間接続方法。
  7. 前記配線層接続用穴は前記第1および第2の配線層間に設けられるバイアホールである、請求項1〜のいずれか一項に記載のプリント配線板の配線層間接続方法。
  8. 前記プリント配線板はビルドアップ多層配線板である、請求項1〜のいずれか一項に記載のプリント配線板の配線層間接続方法。
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