JP4793113B2 - 反射型スクリーン - Google Patents

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    • G03B21/602Lenticular screens

Description

本発明は、反射型スクリーンに関するものである。
従来OHP、スライド、映写機等プロジェクタ用のスクリーンとして、プロジェクタからの光を反射する反射性と、反射された光を拡散するための拡散性とを備えた反射型スクリーンが用いられている。最も一般的なものは黒色の裏打ちシートに光反射性基材として白色のポリ塩化ビニルシートを積層したものである。また、光反射性基材上に反射層としてパール顔料、アルミペースト顔料を含む白色インキをコーティングし、更に必要に応じて、微細な凹凸加工を施すことにより、反射率を改良した反射型スクリーンも用いられてきた。しかし、これらは黒色の暗い映像部と白色の明るい映像部とのコントラスト比の改善に対する配慮がなされていないため、鮮明な画像を得るためには暗室での使用に限られていた。
そこで、天井からの照明光、窓からの光が存在する環境下でも鮮明な画像が得られるようにコントラスト比の向上を図った反射型スクリーンが提案されている。例えば、クレイズと称する光吸収性物質からなるひさしを設けることで、正面からのプロジェクタ光は吸収されないが、入射角度を有する外光は吸収されるスクリーンが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、光吸収層として黒色繊維状物を用いることで、前記ひさしと同様の効果を狙ったスクリーンが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、フレネルレンズ形状とスクリーンと観察者との幾何学的な関係を調整することにより、上方から入射する外光の反射光を観察者の目に入らないようにするスクリーンが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、フレネルレンズの傾斜面を反射面とし、棚面を吸光面とすることにより、外光下においてもコントラストがよいとするスクリーンが開示されている(例えば、特許文献4,5参照。)。
特開平10−39418号公報 特開平10−282577号公報 特許第3655972号公報 特許第2976148号公報 特許第2984801号公報
しかしながら、これらはいずれも構造的に複雑であり、根本的な解決には至っていないものであった。例えば、特許文献1では、外光の入射面に光吸収物質を配置している考えのみであり、拡散角を鑑みた解決法は記述されていない。また、特許文献2では、光拡散層を表層に配置するが、この場合には、光拡散層の反射スペクトルが短波長側ほど低くなるため、プロジェクタ光の反射色が、通常のスクリーンに比べ、ずれてしまうという問題点があった。また、特許文献3〜5では、フレネルレンズを使用するために、そのフレネルレンズの形状による拡散角の制約、スクリーンサイズの制約などがあった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、表示される画像のコントラストが高く、ホワイトバランスのずれが少ない反射型スクリーンを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、
光反射層と、該光反射層上に設けられる光拡散層とを備える反射型スクリーンにおいて、
前記光拡散層は、光拡散面上の直交するスクリーン水平方向およびスクリーン垂直方向のうちスクリーン垂直方向における入射角に対応した輝度分布曲線が入射角0度軸に対して非対称となる拡散特性を有し、前記スクリーン垂直方向における当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の半値となる入射角の絶対値(輝度半値入射角の絶対値)が小となる側を当該スクリーンの上部となるように配置され、
前記光拡散層の前記拡散特性として、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度が該スクリーン垂直方向の輝度半値入射角の絶対値が大となる側に軸ずれしており、
前記光拡散層表面は略楕円体の一部分からなる微細表面要素が集合した凹凸形状を有し、
前記微細表面要素の高さ方向の頂点が、前記微細表面要素の底面の中心に対してスクリーン垂直方向にずれており、
上記頂点がずれた側が、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度の軸がずれた側となっており、
光拡散層は、表面に凹凸を有する樹脂からなり、
微細表面要素の大きさ及び/又は配置がランダムであることを特徴とする反射型スクリーンである。
ここで、外光の光源は室内であれば天井に配置されることが多いため、前記光拡散層は、前記A軸方向を当該スクリーン垂直方向とし、前記輝度半値入射角が小となる側が当該スクリーンの上部となるように配置されることが好適である。
また、前記光拡散層は、当該スクリーン水平方向とスクリーン垂直方向とで拡散角が異なることが好ましい。視聴角度の観点からであり、スクリーン水平方向の拡散角を大きく、スクリーン垂直方向の拡散角をスクリーン水平方向よりも小さくすることが好ましい。
また、前記光拡散層は、表面に凹凸を有する光透過性樹脂からなることが好ましく、サンドブラスト処理により形成された型表面の形状が転写された凹凸を表面に有するようにするとよい。
また、前記光反射層は、表面がAl,Ag,Ti,Nb,Ni,Cr,Feまたはそれらの合金からなることが好ましい(図2(a))。光反射層は、表面がAl,Agまたはそれらの合金からなる反射率の高く、かつ波長依存性の少ない材料が好ましいが、スクリーンのゲインが高い場合には、TiやNb等、反射率がAl,Agよりも低い他の材料によって調整することも可能である。したがって、Al,Ag,Ti,Nb,Ni,Cr,Feまたはそれらの合金からなる金属板、金属フィルム、もしくは基材上にその金属を被覆したものなどいずれのものでもよい。
また、前記光反射層と光拡散層との間に透過する光の一部を吸収する光吸収層を備えることが好ましい(図2(b))。
また、前記光拡散層の反射特性に応じて、前記光吸収層の光吸収特性を調整するとよい。一般に光拡散層の反射スペクトルが短波長側で小さくなることから、光吸収層の吸収率を短波長側ほど小さくすることにより、スクリーンとしての反射率を可視光領域で揃えることが可能となる。具体的には、前記光吸収層の光吸収特性として、(青色波長領域の吸収率)<(緑色波長領域の吸収率)<(赤色波長領域の吸収率)の関係を有するようにすればよい。このとき、前記青色波長領域は波長450nm以上、500nm未満であり、前記緑色波長領域は波長500nm以上、600nm未満であり、前記赤色波長領域は波長600nm以上、650nm未満である。
さらに、前記光吸収層は、顔料を含有した粘着剤からなることが好適である。
また、前記光反射層は、金属膜と金属酸化物薄膜とを含む光学積層膜からなることが好ましい(図2(c))。
また、前記光拡散層の反射特性に応じて、前記光反射層の光反射特性を調整するとよい。一般に光拡散層の反射スペクトルが短波長側で小さくなることから、光反射層の反射率を短波長側ほど大きくすることにより、スクリーンとしての反射率を可視光領域で揃えることが可能となる。具体的には、前記光反射層の光反射特性として、(青色波長領域の反射率)>(緑色波長領域の反射率)>(赤色波長領域の反射率)の関係を有するようにすればよく、その場合には金属酸化物薄膜の厚さで調整するとよい。このとき、前記青色波長領域は波長450nm以上、500nm未満であり、前記緑色波長領域は波長500nm以上、600nm未満であり、前記赤色波長領域は波長600nm以上、650nm未満である。
さらに、前記金属酸化物薄膜は、Nb、TiO、Ta、Al又はSiOからなる誘電体膜、あるいはIn、SnO、ZnO、In−SnO化合物、またはこれらのいずれかに金属がドープされた材料からなる導電膜であることが好適である。
前記課題を解決するために提供する本発明は、
光拡散面上の直交するスクリーン水平方向およびスクリーン垂直方向のうちスクリーン垂直方向における入射角に対応した輝度分布曲線が入射角0度軸に対して非対称となる拡散特性を有し、前記スクリーン垂直方向における当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の半値となる入射角の絶対値(輝度半値入射角の絶対値)が小となる側を当該スクリーンの上部となるように配置される光拡散層と、該光拡散層上に設けられる光反射層とを備え、
前記光拡散層の前記拡散特性として、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度が該スクリーン垂直方向の輝度半値入射角の絶対値が大となる側に軸ずれしており、
前記光拡散層表面は略楕円体の一部分からなる微細表面要素が集合した凹凸形状を有し、
前記微細表面要素の高さ方向の頂点が、前記微細表面要素の底面の中心に対してスクリーン垂直方向にずれており、
上記頂点がずれた側が、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度の軸がずれた側となっており、
光拡散層は、表面に凹凸を有する樹脂からなり、
微細表面要素の大きさ及び/又は配置がランダムであることを特徴とする反射型スクリーンである。
ここで、前記光拡散層の前記A軸の輝度半値入射角が小となる側の拡散特性として、前記輝度半値入射角に0〜20度加算した入射角で当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の1/10の値以下であることが好ましい。さらに、前記光拡散層の前記A軸の輝度半値入射角が大となる側、及び光拡散面上の直交する二軸方向のうち他方の軸方向の拡散特性として、前記輝度半値入射角に0〜20度加算した入射角で当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の1/10の値以下であることが好ましい。
また、前記光拡散層の前記拡散特性として、前記A軸方向のピーク輝度が該A軸の輝度半値入射角が大となる側に軸ずれしていることが好適である。
また、外光の光源は室内であれば天井に配置されることが多いため、前記光拡散層は、前記A軸方向を当該スクリーン垂直方向とし、前記輝度半値入射角が小となる側が当該スクリーンの上部となるように配置されることが好適である。
また、前記光拡散層は、当該スクリーン水平方向とスクリーン垂直方向とで拡散角が異なることが好ましい。視聴角度の観点からであり、スクリーン水平方向の拡散角を大きく、スクリーン垂直方向の拡散角をスクリーン水平方向よりも小さくすることが好ましい。
また、前記光拡散層は、表面に凹凸を有する樹脂からなることが好ましく、サンドブラスト処理により形成された型表面の形状が転写された凹凸を表面に有するようにするとよい。なお、前記樹脂は紫外線硬化が可能であればよいので若干の紫外線が透過する程度の光透過性を有すればよい。
このとき、前記光拡散層表面は略楕円体の一部分からなる微細表面要素が集合した凹凸形状を有し、該微細表面要素の大きさ及び/又は配置がランダムであることが好ましい。また、前記微細表面要素は、当該スクリーン面の法線に対して非対称な凸または凹形状であることがより好ましい。さらに、前記光拡散層表面の凹凸ピッチが1mm以下であるとよい。
また、前記サンドブラスト加工においては、前記型表面に対するブラストガンからの研削材射出角度により前記光拡散層表面の凹凸形状が調整されてなることが好ましい。
また、前記光反射層は、表面がAl,Ag,Ti,Nb,Ni,Cr,Feまたはそれらの合金からなることが好ましい(図4(d))。
また、前記光反射層上に透過する光の一部を吸収する光吸収層を備えることが好ましい(図4(e))。
また、前記光拡散層の反射特性に応じて、前記光吸収層の光吸収特性を調整するとよい。一般に光拡散層の反射スペクトルが短波長側で小さくなることから、光吸収層の吸収率を短波長側ほど小さくすることにより、スクリーンとしての反射率を可視光領域で揃えることが可能となる。具体的には、前記光吸収層の光吸収特性として、(青色波長領域の吸収率)<(緑色波長領域の吸収率)<(赤色波長領域の吸収率)の関係を有するようにすればよい。このとき、前記青色波長領域は波長450nm以上、500nm未満であり、前記緑色波長領域は波長500nm以上、600nm未満であり、前記赤色波長領域は波長600nm以上、650nm未満である。
さらに、光吸収層は、最上層に配置されるため、顔料を含有した樹脂であることが好適である。
また、前記光反射層は、金属膜と金属酸化物薄膜とを含む光学積層膜からなることが好ましい(図4(f))。
また、前記光拡散層の反射特性に応じて、前記光反射層の光反射特性を調整するとよい。一般に光拡散層の反射スペクトルが短波長側で小さくなることから、光反射層の反射率を短波長側ほど高くすることにより、スクリーンとしての反射率を可視光領域で揃えることが可能となる。具体的には、前記光反射層の光反射特性は、(青色波長領域の反射率)>(緑色波長領域の反射率)>(赤色波長領域の反射率)の関係を有するようにすればよい。このとき、前記青色波長領域は波長450nm以上、500nm未満であり、前記緑色波長領域は波長500nm以上、600nm未満であり、前記赤色波長領域は波長600nm以上、650nm未満である。
さらに、前記金属酸化物薄膜は、Nb、TiO、Ta、Al又はSiOからなる誘電体膜、あるいはIn、SnO、ZnO、In−SnO化合物、またはこれらのいずれかに金属がドープされた材料からなる導電膜であることが好適である。
前記課題を解決するために提供する本発明は、請求項1〜21のいずれかに記載の反射型スクリーンと、該反射型スクリーンの一端が固定される円筒形状の巻取軸とを備える巻取り式反射型スクリーンにおいて、前記巻取軸の外周面は、前記反射型スクリーンの厚さと接合部材の厚さの合計厚さに対応した段差をもち、該段差以外は次式を満足する連続した面であることを特徴とする巻取り式反射型スクリーンである(請求項22)。
r = a×θ
(なお、a=b/2π(一定)、θ=(rmax−2π)〜rmaxであり、bは前記段差の高さ、rは前記巻取軸外周面の半径、rmaxは該巻取軸の最外半径(mm)である。)
前記課題を解決するために提供する本発明は、請求項1〜21のいずれかに記載の反射型スクリーンと、該反射型スクリーンの一端が固定される円筒形状の巻取軸とを備える巻取り式反射型スクリーンにおいて、前記巻取軸の外周面は、外周面の半径r、その外周面の曲率1/rの半円筒と外周面の半径r−b、その外周面の曲率1/(r−b)の半円筒とが、前記反射型スクリーンの厚さと接合部材の厚さの合計厚さに対応した高さbの段差を生じるように、合わされてなることを特徴とする巻取り式反射型スクリーンである(請求項23)。
本発明の反射型スクリーンによれば、天井方向からの外光が観察者へ拡散する効果を低減することで、コントラストの高い画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚でき、映像機器等のプロジェクタ用のスクリーンとして有用である。また、極めて容易かつ安価に大画面の反射型スクリーンとすることができる。また、光拡散層におけるホワイトバランスのずれを光吸収層あるいは光反射層で修正することにより、ホワイトバランスのずれが少ない画像を表示することができる。
また、本発明の巻き取り式反射型スクリーンによれば、従来の巻き取り式反射型スクリーンでは本発明の反射型スクリーンを用いる場合に大きな問題となっていた、反射型スクリーンにおける圧着痕の発生を抑制して該圧着痕による輝度差を低減させてることができ、その結果反射型スクリーンの平面性、平滑性の確保を容易とし、投影映像品質の低下を防ぐことが可能となる。
発明者らは、従来の反射型スクリーンにおいて表示される画像のコントラストが悪くなる現象の原因を、主に天井方向から届く外光がスクリーン上で観察者に拡散することによる黒浮きであることをつきとめた。
ここで、従来の反射型スクリーン、例えばAlからなる光反射層と、表面に凹凸を有する光拡散層とが透明粘着層を介して貼り合わされている構成において、プロジェクタ光源から画像光を投射した場合を考えると、まずプロジェクタ光が反射型スクリーンに入射し、光拡散層、透明粘着層を透過し光反射層で適正に反射される。このとき、視野角制御のない(拡散角が等方性の)光拡散層を使用した場合には、水平方向と垂直方向の拡散角が同じであり、かつ、観察者の視野角を考慮する必要があることから、すべての方位の拡散角を広げることが必須となっていた。そのため、スクリーンの斜め上方向(天井方向)の拡散角も広くなっていた。これはすなわち、スクリーンの斜め上方向から入射する外光が反射される際にスクリーン正面方向の観察者側に放射される割合が多くなるということであり、コントラストの悪化の原因となるものであった。
また、ホワイトバランスがずれる現象の原因を調査したところ、光拡散層に起因していることをつきとめた。すなわち、光拡散層における反射スペクトルを見た場合、波長が短くなるほど反射強度が小さくなる傾向があることに問題があった。その例を図1に示す。ここでは表面に凹凸を有する光拡散層単独の反射スペクトルを測定した結果を示している。
前記のような従来の反射型スクリーンを考えた場合、光反射層表面において図1に示す反射スペクトルに基づいてプロジェクタ光の一部が反射されているため、反射型スクリーンとして放射される光は、光反射層での反射光に光拡散層における反射光が重畳されたものとなり、光の反射成分として(青色波長領域)<(緑色波長領域)<(赤色波長領域)の関係でホワイトバランスがずれた画像となっていた。
本発明は、この両者の問題を解決するものである。
以下に、本発明に係る反射型スクリーンの第1の実施の形態について説明する。
図2は、本発明に係る反射型スクリーンの第1の実施の形態の構成を示す断面図である。
図2(a)に示す反射型スクリーン10Aは、光反射層11と、該光反射層11上に設けられる光拡散層13とから構成されている。また、光反射層11と光拡散層13とは透明の粘着層12で貼り合わされている。
ここで、光反射層11は、少なくとも可視波長領域における反射率が略均一となる反射特性を有する。光反射層11の表面はAl,Ag,Ti,Nb,Ni、Cr,Feまたはそれらの合金からなることが好ましく、あるいはFe,Cr,Niを主成分としMn,C,Si,P,S,Mo,Cu,Nの少なくともいずれか1元素を添加元素として含む組成の合金であってもよい。またその形態としてはAl,Ag,Ti,Nb,Ni、Crまたはそれらの合金からなる金属板、金属箔、もしくはプラスチックフィルムなどの基材上にその金属を被覆したものなどいずれのものでもよい。
光拡散層13は、例えば表面に微細な凹凸形状がランダムに形成された光透過性樹脂からなる拡散板であり、可撓性を有する。より具体的には、光拡散層13表面は略楕円体の一部分(例えば楕円体がその長径が最大となる断面で2分割された凸部)からなる微細表面要素がその大きさ及び/又は配置がランダムとなるように集合した凹凸形状を有するものである。なお、該微細表面要素の外寸としての長径と短径との比(アスペクト比)はできるだけ一定であることが好ましい。
この光拡散層13により、光反射層11で反射された光が散乱される。ここで、光拡散層13は、光拡散面上の直交する二軸方向のうち一方の軸(A軸)における入射角に対応した輝度分布曲線が入射角0度軸に対して非対称となる拡散特性を有し、前記A軸における当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の半値となる入射角(輝度半値入射角)が小となる側を外光強度の最も強い方向に向けて配置されることを特徴とする。すなわち、光拡散層13は、光拡散面上の直交する二軸方向のうち一方の軸(A軸)方向で、当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の半値となる入射角(輝度半値入射角)が該A軸上の入射角0度軸に対して入射角プラス側と入射角マイナス側で異なる拡散特性を有し、前記A軸の輝度半値入射角が小となる側を外光強度の最も強い方向に向けて配置されることを特徴とするものである。
図3に、光拡散層13の拡散特性の例を示す。
本発明の反射型スクリーン10Aに対して、光拡散層13の光拡散面の直交する二軸方向(A軸方向、B軸方向)それぞれで入射角を変化させながら白色光を投射し、当該スクリーン面法線方向(入射角0度方向)の輝度を測定した結果(入射角−輝度の関係)を示している。なお、入射角0°で光拡散層13に照射した光の光拡散面から放射される拡散光輝度の角度依存性を測定しても(散乱角−輝度の関係であるが)同様の結果が得られる。
B軸方向の拡散特性(図中曲線B)は、入射角0度の軸に対して左右対称の曲線となっており、当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の半値となる入射角(輝度半値入射角)は該B軸上の一方の側と他方の側で同じ値(18度)となっている。
これに対して、A軸方向の拡散特性(図中曲線A)は、入射角0度軸に対して左右非対称の曲線となり、輝度半値入射角は該A軸上の入射角0度軸に対して入射角プラス側と入射角マイナス側で異なる値となっており、図3では入射角プラス側(図中右側)で13度、入射角マイナス側(図中左側)で8度である。
本発明では、スクリーンとして、前記A軸方向の輝度半値入射角が小となる側(図3では8度の側)が外光強度の最も強い方向に向くように光拡散層13を配置するものである。
ここで、光拡散層13は、前記A軸方向を当該スクリーン垂直方向(縦方向)とし、前記輝度半値入射角が小となる側が当該スクリーンの上部となるように配置されることが好ましい。これにより、観察者への外光の散乱を減らせることができる。
なお、前記輝度半値入射角が光拡散面上のある軸上の入射角0度軸に対して入射角プラス側と入射角マイナス側で異なるようにするためには、光拡散層13の拡散特性として、入射角−輝度の関係(または散乱角−輝度の関係)における曲線の最大輝度(ピーク輝度)を軸ずれさせればよい(図3の曲線A)。例えば、図3では曲線Aのピーク輝度を入射角プラス側(A軸の輝度半値入射角が大となる側)に軸ずれさせている。このような軸ずれはその軸ずれ量は入射角として0度より大であればよいが、より好ましくは4度以上である。
また前記輝度半値入射角が光拡散面上のある軸上の入射角0度軸に対して入射角プラス側と入射角マイナス側で異なるようにするそれ以外の手法としては、当該曲線の最大輝度軸に対して輝度分布が非対称となるようにしてもよい。
また、光拡散層13は、光の出射光が目的の範囲内に収まるようにする特性、すなわち拡散角がスクリーン水平方向(横方向)と、スクリーン垂直方向(縦方向)とで異なる特性(異方性)を有する光拡散面を備えたものであることが好ましい。図3の場合には、A軸方向(スクリーン垂直方向)が21度、B軸方向(スクリーン水平方向)が36度である。これにより、スクリーンから放出される光が目的の視野内に指向せしめるように制御されるため、視認性のよいスクリーンとすることができる。
なお、上述したような光拡散層13の特性は、光拡散面として、当該スクリーン面すなわち光拡散層13主面の法線に対して非対称な凸または凹形状の微細表面要素を有することにより達成される。具体的には、微細表面要素が例えば楕円体を分割した凸部の場合には、その凸部の高さ方向をZ軸、凸部底面の長径方向をX軸、短径方向をY軸とすると凸部のZ軸方向の頂点が凸部底面の中心に対してX軸方向もしくはY軸方向またはX,Y軸両方向にシフトしているものである。このような光拡散面は、金型に対する研削材の吹き付け角度をすべて90°未満であるようにしたサンドブラスト処理により形成された金型表面の凹凸形状を転写することにより得ることができる。またこのとき、光拡散層13表面の凹凸ピッチが1mm以下であることが好ましい。
ここで、サンドブラスト加工とは、サンドブラスト装置のブラストガンから研削材を射出させて、金型母材の表面に吹き付け、研削材を金型母材の表面に衝突させることにより、該金型母材の表面に凹凸を形成する加工である。
研削材は、樹脂、ガラス、金属、セラミックなどからなる球形あるいは多角形などの角のある粒子が好ましく、とくに角のある粒子が好ましい。例えば、ガラスビーズ、ジルコニア粒子、スチールグリッド、アルミナ粒子、シリカ粒子などが挙げられる。
また、研削材の平均粒径は、1〜1000μmが好ましく、5〜600μmがより好ましい。さらに5〜50μmとするとなお好ましい。
研削材の粒子1個の重さは、0.002〜8mgが好ましい。
金型母材は、サンドブラスト加工を行うのに適した材料からなるシートである。この材料は樹脂あるいは金属、例えば、アルミニウム、銅、スチールなどがよく、とくにアルミニウムが好適である。
研削材の吹き付け条件は、金型母材の主面に対して研削材の吹き付け角度(俯角)がすべて90°未満となるようにするとよい。詳しくは、金型母材の主面に対するブラストガンからの研削材射出角度(ブラスト角度)を0°超、90°未満、より好ましくは10°以上、22°以下の範囲で設定する。この角度により光拡散層13表面の凹凸形状を調整することでき、ひいては本発明で求められる光拡散層13の拡散特性を任意に得ることができる。
金型母材に衝突した研削材は、そのエネルギーを失いながら金型母材の表面を切削、あるいは変形させた後に金型母材の上方へある角度をもって飛散するが、上記吹き付け条件とすることにより、研削材は金型母材にある角度をもって衝突するため、その衝突によって生じた変形形状は横方向と縦方向とで異なる。
また、金型母材における加工形状として、研削材の噴射方向の加工形状は噴射時のエネルギーを決めるブラストガンの加圧空気の圧力、ブラストガンの角度、ブラストガンと金型母材との距離、研削材の形状、密度、硬度、金型母材の材質などで制御できる。噴射方向と垂直方向の加工形状については、研削材の形状、硬度によって制御することが可能である。さらに、研削材がエネルギーを失いながら金型母材を変形させる軌跡と、反発力により金型母材から飛散していく時の軌跡は対称ではないため、金型母材の主面軸に対して非対称の表面形状を形成する事が可能である。
また、上記吹き付け条件により製造した光拡散層複製用金型を使用することにより、光拡散層を縦方向と横方向とで拡散角の異なる、あるいは縦横方向に拡散特性に異方性のあるものとすることができる。例えば、反射光または透過光の拡散角はスクリーン垂直方向に狭く、スクリーン水平方向に広くなり、拡散特性としてスクリーン垂直方向の一方の側に輝度ピークが軸ずれしたものとすることができる。
あるいは、反射光または透過光の拡散角はスクリーン垂直方向に狭く、スクリーン水平方向に広くなり、更に前記入射角−輝度の関係(または散乱角−輝度の関係)において最大輝度軸が光拡散層(スクリーン)主面の法線方向に対して下側に傾いており、該最大輝度軸に対して前記輝度分布が非対称なものとすることができる。
本発明の反射型スクリーン10Aを使用するとつぎのような効果が得られる。
すなわち、外光がスクリーンに入射する際、外光は主に斜め上方向(天井方向)から到達することから、光拡散層13の前記A軸の輝度半値入射角が小となる側をスクリーン上部に配置することで、観察者へ外光が拡散する効果は低減され、結果として、コントラストの高い画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚できる。
本発明の反射型スクリーンの第1の実施の形態のバリエーションを以下に説明する。
図2(b)は、本発明の反射型スクリーンの第1の実施の形態のバリエーション(1)の構成を示す断面図である。
反射型スクリーン10Bは、光反射層11と、光吸収層22と、光拡散層13とが順次積層された構造を有する。
ここで、光反射層11、光拡散層13は、図2(a)で説明したものと同じである。
光吸収層22は、透過する光の一部を吸収するものであり、プロジェクタ光源の赤色光、緑色光、青色光のスクリーンとしての反射量が同等になるように、可視光領域において短波長側にいくほど光吸収量が小さくなる光吸収特性を有する。すなわち、
(青色波長領域の吸収率)<(緑色波長領域の吸収率)<(赤色波長領域の吸収率)
の関係をもつ光吸収特性を有する。
なお、ここでいう青色波長領域、緑色波長領域、赤色波長領域はプロジェクタ光源の三原色波長領域に対応したものであることが好ましく、例えば、それぞれ波長450nm以上、500nm未満、波長500nm以上、600nm未満、波長600nm以上、650nm未満である。
また、各波長領域の吸収率(平均吸収率)相互の関係はつぎの関係であることが好ましい。
(赤色波長領域の吸収率)−(緑色波長領域の吸収率)≦3%
(緑色波長領域の吸収率)−(青色波長領域の吸収率)≦3.5%
この光吸収層22は、例えばアクリル系樹脂などの透明樹脂層中に所定の光吸収特性を有する顔料あるいは染料などの色素を単独、または複数をブレンドしたものを分散させたものである。また、カーボンブラックを含有していてもよい。なお、光吸収層22の光吸収特性は、後述の光拡散層13の反射特性に応じて色素の種類や添加量を選択することにより、調整するとよい。
また、光吸収層は、顔料を含有した粘着剤からなることが好ましい。これにより、光反射層11と光拡散層13とを貼り合わせる粘着剤層と兼用することができる。
本発明の反射型スクリーン10Bを使用するとつぎのような効果が得られる。
すなわち、外光がスクリーンに入射する際、外光は主に斜め上方向(天井方向)から到達することから、光拡散層13の前記A軸の輝度半値入射角が小となる側をスクリーン上部に配置することで、観察者へ外光が拡散する効果を低減され、結果として、コントラストの高い画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚できる。更に、プロジェクタ光源から画像光を投射すると、まずプロジェクタ光が反射型スクリーン10Bに入射し、光拡散層13を透過し、光吸収層22に入り、該光吸収層22の光吸収特性((青色波長領域の吸収率)<(緑色波長領域の吸収率)<(赤色波長領域の吸収率))に応じて入射光の一部は吸収され、残りの光が透過し、その透過した光は光反射層11において適正に反射される。さらに、この反射光は再度光吸収層22に入り、前記光吸収特性に応じて反射光の一部は吸収され、残りの光が透過し、この透過した光は光拡散層13で散乱放射される(反射光A)。一方、これと同時に、光反射層13表面において図1に示す反射スペクトルに基づいてプロジェクタ光の一部が反射されており(反射光B)、反射型スクリーン10Bとして放射される光は、反射光Aと反射光Bとが重畳されたものとなり、反射光Aにおける色度バランスが調整されていることから、最終的にホワイトバランスがとれた画像となる。
また、プロジェクタ光は反射型スクリーン10Bに対してほぼ垂直に入射し、外光は該反射型スクリーン10Bにある角度をもって入射する。そのため、本発明の反射型スクリーン10Bでは、外光が光吸収層22を通る光路よりも、プロジェクタ光が光吸収層22を通る光路が小さくなるため、外光とプロジェクタ光との間で光選択性が生じ、表示される画像のコントラスト比を従来よりも向上させることができる。
図2(c)は、本発明の反射型スクリーンの第1の実施の形態のバリエーション(2)の構成を示す断面図である。
反射型スクリーン10Cは、光反射層21と、粘着層12と、光拡散層13とが順次積層された構造を有する。
ここで、粘着層12、光拡散層13は、図2(a)で説明したものと同じである。
光反射層21は、金属膜と金属酸化物薄膜とを含む光学積層膜からなるものであり、プロジェクタ光源の赤色光、緑色光、青色光のスクリーンとしての反射量が同等になるように、可視光領域において短波長側にいくほど反射率が大きくなる光反射特性を有する。すなわち、
(青色波長領域の反射率)>(緑色波長領域の反射率)>(赤色波長領域の反射率)
の関係をもつ光反射特性を有する。
なお、ここでいう青色波長領域、緑色波長領域、赤色波長領域はプロジェクタ光源の三原色波長領域に対応したものであることが好ましく、例えば、それぞれ波長450nm以上、500nm未満、波長500nm以上、600nm未満、波長600nm以上、650nm未満である。
ここで、光反射層21を構成する金属膜は、少なくとも可視波長領域における反射率が略均一となる反射特性を有するものであり、Al,Ag,Ti,Nb,Ni、Cr,Feまたはそれらの合金からなることが好ましく、あるいはFe,Cr,Niを主成分としMn,C,Si,P,S,Mo,Cu,Nの少なくともいずれか1元素を添加元素として含む組成の合金であってもよい。
また、金属酸化物薄膜は、Nb、TiO、Ta、Al又はSiOからなる誘電体膜、あるいはIn、SnO、ZnO、In−SnO化合物、またはこれらのいずれかに金属がドープされた材料からなる導電膜であることが好ましい。なお、前記光反射特性は該金属酸化物薄膜の厚さで調整するとよい。
本発明の反射型スクリーン10Cを使用するとつぎのような効果が得られる。
すなわち、外光がスクリーンに入射する際、外光は主に斜め上方向(天井方向)から到達することから、光拡散層13の前記A軸の輝度半値入射角が小となる側をスクリーン上部に配置することで、観察者へ外光が拡散する効果を低減され、結果として、コントラストの高い画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚できる。更に、プロジェクタ光源から画像光を投射すると、まずプロジェクタ光が反射型スクリーン10Cに入射し、光拡散層13及び粘着層12を透過し、光反射層21に入り、該光反射層21の光反射特性((青色波長領域の反射率)>(緑色波長領域の反射率)>(赤色波長領域の反射率))に応じて反射される。さらに、この反射光は粘着層12を透過し、この透過した光は光拡散層13で散乱放射される(反射光C)。一方、これと同時に、光反射層13表面において図1に示す反射スペクトルに基づいてプロジェクタ光の一部が反射されており(反射光B)、反射型スクリーン10Cとして放射される光は、反射光Cと反射光Bとが重畳されたものとなり、反射光Cにおける色度バランスが調整されていることから、最終的にホワイトバランスがとれた画像となる。
つぎに、本発明に係る反射型スクリーンの第2の実施の形態について説明する。
図4は、本発明に係る反射型スクリーンの第2の実施の形態の構成を示す断面図である。
図4(d)に示す反射型スクリーン30Aは、光拡散層13と、該光拡散層13上に設けられる光反射層31とから構成されている。
ここで、光拡散層13は、第1の実施の形態の図2(a)で説明したものと同じである。
本実施の形態でも、スクリーンとして、前記A軸方向の輝度半値入射角が小となる側(図3では8度の側)が外光強度の最も強い方向に向くように光拡散層13を配置する。このとき、光拡散層13は、前記A軸方向を当該スクリーン垂直方向(縦方向)とし、前記輝度半値入射角が小となる側が当該スクリーンの上部となるように配置されることが好ましい。
また、光反射層31は、少なくとも可視波長領域における反射率が略均一となる反射特性を有する金属膜、例えばAl,Ag,Ti,Nb,Ni、Crまたはそれらの合金からなり、光拡散層13の表面の凹凸形状をそのまま光反射層31表面に反映しているものである。該光反射層31は前記金属をスパッタリング法などにより形成すればよい。また、光反射層31上の最表層に有機樹脂などからなる透明保護膜を設けるとよい。
なお、反射型スクリーン30Aにおける反射光の散乱は、光反射層31表面の凹凸により行われる。この凹凸形状は光拡散層13とほぼ同じものであり、その拡散特性は第1の実施の形態における光拡散層13の拡散特性と同じである。
本発明の反射型スクリーン30Aを使用するとつぎのような効果が得られる。
すなわち、外光がスクリーンに入射する際、外光は主に斜め上方向(天井方向)から到達することから、光拡散層13の前記A軸の輝度半値入射角が小となる側をスクリーン上部に配置することで、光反射総31表面で観察者へ外光が拡散する効果は低減され、結果として、コントラストの高い画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚できる。
本発明の反射型スクリーンの第2の実施の形態のバリエーションを以下に説明する。
図4(e)は、本発明の反射型スクリーンの第2の実施の形態のバリエーション(1)の構成を示す断面図である。
反射型スクリーン30Bは、光拡散層13と、光反射層31と、光吸収層32とが順次積層された構造を有する。すなわち、反射型スクリーン30Aの光反射層31の上に光吸収層32が設けられた構成である。
ここで、光拡散層13、光反射層31は、図4(d)で説明したものと同じである。
光吸収層32は、透過する光の一部を吸収するものであり、プロジェクタ光源の赤色光、緑色光、青色光のスクリーンとしての反射量が同等になるように、可視光領域において短波長側にいくほど光吸収量が小さくなる光吸収特性を有する。すなわち、
(青色波長領域の吸収率)<(緑色波長領域の吸収率)<(赤色波長領域の吸収率)
の関係をもつ光吸収特性を有する。
なお、ここでいう青色波長領域、緑色波長領域、赤色波長領域はプロジェクタ光源の三原色波長領域に対応したものであることが好ましく、例えば、それぞれ波長450nm以上、500nm未満、波長500nm以上、600nm未満、波長600nm以上、650nm未満である。
また、各波長領域の吸収率(平均吸収率)相互の関係はつぎの関係であることが好ましい。
(赤色波長領域の吸収率)−(緑色波長領域の吸収率)≦3%
(緑色波長領域の吸収率)−(青色波長領域の吸収率)≦3.5%
この光吸収層32は、例えばアクリル系樹脂などの透明樹脂層中に所定の光吸収特性を有する顔料あるいは染料などの色素を単独、または複数をブレンドしたものを分散させたものである。また、カーボンブラックを含有していてもよい。なお、光吸収層32の光吸収特性は、光拡散層13/光反射層31の積層体(反射型スクリーン30A)の反射特性に応じて色素の種類や添加量を選択することにより、調整するとよい。
また、光吸収層32は、光反射層31の表面の凹凸形状をそのまま表面に反映しているものである。反射型スクリーン30Bにおける拡散特性は第1の実施の形態における光拡散層13の拡散特性と同じである。
本発明の反射型スクリーン30Bを使用するとつぎのような効果が得られる。
すなわち、外光がスクリーンに入射する際、外光は主に斜め上方向(天井方向)から到達することから、光拡散層13の前記A軸の輝度半値入射角が小となる側をスクリーン上部に配置することで、観察者へ外光が拡散する効果は低減され、結果として、コントラストの高い画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚できる。更に、プロジェクタ光源から画像光を投射すると、まずプロジェクタ光が反射型スクリーン30Bの光吸収層32に入り、該光吸収層32の光吸収特性((青色波長領域の吸収率)<(緑色波長領域の吸収率)<(赤色波長領域の吸収率))に応じて入射光の一部は吸収され、残りの光が透過し、その透過した光は光反射層31において適正に反射される。さらに、この反射光は再度光吸収層32に入り、前記光吸収特性に応じて反射光の一部は吸収され、残りの光が透過し、この透過した光は散乱放射される(反射光D)。一方、これと同時に、光吸収層32表面において図1に示す反射スペクトルに基づいてプロジェクタ光の一部が反射されており(反射光E)、反射型スクリーン30Bとして放射される光は、反射光Dと反射光Eとが重畳されたものとなり、反射光Dにおける色度バランスが調整されていることから、最終的にホワイトバランスがとれた画像となる。
また、プロジェクタ光は反射型スクリーン30Bに対してほぼ垂直に入射し、外光は該反射型スクリーン30Bにある角度をもって入射する。そのため、本発明の反射型スクリーン30Bでは、外光が光吸収層32を通る光路よりも、プロジェクタ光が光吸収層32を通る光路が小さくなるため、外光とプロジェクタ光との間で光選択性が生じ、表示される画像のコントラスト比を従来よりも向上させることができる。
図4(f)は、本発明の反射型スクリーンの第2の実施の形態のバリエーション(2)の構成を示す断面図である。
反射型スクリーン30Cは、光拡散層13と、光反射層41とが順次積層された構造を有する。
ここで、光拡散層13は、図2(a)で説明したものと同じである。
光反射層41は、金属膜と金属酸化物薄膜とを含む光学積層膜からなるものであり、プロジェクタ光源の赤色光、緑色光、青色光のスクリーンとしての反射量が同等になるように、可視光領域において短波長側にいくほど反射率が大きくなる光反射特性を有する。すなわち、
(青色波長領域の反射率)>(緑色波長領域の反射率)>(赤色波長領域の反射率)
の関係をもつ光反射特性を有する。
なお、ここでいう青色波長領域、緑色波長領域、赤色波長領域はプロジェクタ光源の三原色波長領域に対応したものであることが好ましく、例えば、それぞれ波長450nm以上、500nm未満、波長500nm以上、600nm未満、波長600nm以上、650nm未満である。
ここで、光反射層41を構成する金属膜は、少なくとも可視波長領域における反射率が略均一となる反射特性を有するものであり、Al,Ag,Ti,Nb,Ni、Crまたはそれらの合金からなることが好ましい。
また、金属酸化物薄膜は、Nb、TiO、Ta、Al又はSiOからなる誘電体膜、あるいはIn、SnO、ZnO、In−SnO化合物、またはこれらのいずれかに金属がドープされた材料からなる導電膜であることが好ましい。なお、前記光反射特性は該金属酸化物薄膜の厚さで調整するとよい。
光反射層41は、光拡散層13の表面の凹凸形状をそのまま表面に反映しているものである。該光反射層41の金属膜、金属酸化物薄膜は前記金属をスパッタリング法などにより形成すればよい。
なお、反射型スクリーン30Cにおける反射光の散乱は、光反射層41表面の凹凸により行われる。この凹凸形状は光拡散層13とほぼ同じものであり、その拡散特性は第1の実施の形態における光拡散層13の拡散特性と同じである。
本発明の反射型スクリーン30Cを使用するとつぎのような効果が得られる。
すなわち、外光がスクリーンに入射する際、外光は主に斜め上方向(天井方向)から到達することから、光拡散層13の前記A軸の輝度半値入射角が小となる側をスクリーン上部に配置することで、観察者へ外光が拡散する効果は低減され、結果として、コントラストの高い画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚できる。更に、プロジェクタ光源から画像光を投射すると、まずプロジェクタ光が反射型スクリーン30Cの光反射層41に入射し、該光反射層41の光反射特性((青色波長領域の反射率)>(緑色波長領域の反射率)>(赤色波長領域の反射率))に応じて反射されるとともに散乱放射される(反射光F)。一方、これと同時に、光反射層41表面において図1に示す反射スペクトルに基づいてプロジェクタ光の一部が反射されており(反射光G)、反射型スクリーン30Cとして放射される光は、反射光Fと反射光Gとが重畳されたものとなり、反射光Fにおける色度バランスが調整されていることから、最終的にホワイトバランスがとれた画像となる。
(巻き取り式反射型スクリーン)
ところで、上記反射型スクリーンの構成、例えば第1の実施の形態のバリエーション(1)の構成は、具体的には図5に示すような構成であり、光拡散層13が約100μm厚、光吸収層22が約38μm厚、光反射層11(ベースフィルムにAl金属膜をスパッタリング法で形成したもの)が約188μm厚となっていた。この場合、ロール巻き取り式スクリーンとして特定の曲率で巻き取った場合にまき癖がつき平面性がたもたれず、画質が劣化する問題があった。この現象は構成する各フィルムが厚いことと、結晶性の透明フィルムを積層していることでおきていると考えられる。上記の構成で光反射層11を薄くしようとし、ベースフィルムを薄くしたもの(例として100μm以下のPETフィルム)にスパッタリング法にて金属膜を形成するとプロセス中の輻射熱やプラズマのダメージにより熱負けやブロッキングが発生する問題がある。スパッタリング中に受けるベースフィルムのダメージを考慮すると光反射層11のベースフィルム厚はPETフィルムの場合、100μm以上が望ましい。
しかし、光反射層11のベースフィルム厚を100μm(PETフィルム)として金属膜を形成し光拡散層13を50μm厚(PETフィルム+アクリルウレタン樹脂)、光吸収層22を38μm(アクリル樹脂)としてスクリーンを形成した場合でもロールとしてまきとった場合に再度巻きほぐした際に巻き癖がついていた。
巻き癖が付くことを防ぐ方法として、ロールの直径を大きくする方法と、スクリーンフィルムに錘をぶら下げてある程度のテンションで引っ張ってやりまき癖を強制的に補正する方法が考えられる。このうち、前者は直径を大きくしすぎるとスクリーンとしての外観が損なわれてしまうとともに占有する場所が大きくなってしまうためロール直径をおおきくしてまき癖を回避する方法は望ましくない。また、後者は錘を重くしすぎるとクリープ伸びが発生してしまうことと、極端に巻き癖が付いていて剛性が強い場合、テンションをかけて補正してもカッピングが発生してしまうことがあり、やはり望ましいものではなかった。
以上のように、ロール巻き取り式反射型スクリーンの場合、構成材料の剛性が低く、総厚が薄いことが求められていた。
発明者らは、この問題を解決すべく鋭意検討を行い、総厚が薄くなるとともに巻き癖のつきにくいロール巻き取り式の反射型スクリーン及びその製造方法を開発した。以下、その構成について説明する。
本発明の目的は、外光下で高いコントラストと可撓性をもつフロントプロジェクター用の反射型(前面投射型)スクリーンのうち、前記第1の実施の形態の反射型スクリーンについて、スクリーンの厚さを薄くすることである。すなわち、図5における光反射層11のベースフィルムを省く、もしくは厚みを100μm以下にするように工夫するものである。
(基本構成1)
図6に、本発明の基本構成1を示す。ここでは、光拡散層13に光吸収層22を介して金属膜のみの光反射層11を転写させた構成となっている。この構成であれば光反射層11のベースフィルム厚を省略することができる。
以下、基本構成1の反射型スクリーンの製造方法を説明する。
反射型スクリーンにおける光反射層11を形成するためのものとして、図7のようにベースフィルム11b上に光反射層11(金属膜)が形成された剥離フィルム(光反射層/ベースフィルム)を用意する。
ベースフィルムは、可撓性を有するものが望ましく、主にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、アラミド、ポリオレフィン(PO)、ポリアリレート(PAR)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ノルボルネン系樹脂、オレフィン、スチレン、ポリエステル、ポリフェニレン・オキサイド (PPO)、エポキシ、ウレタン、ポリアミド等があげられる。
金属膜の形成方法は蒸着法やスパッタリング法などの物理気相法が挙げられる。実験では大面積に膜厚を均一に形成でき、かつ再現性よく形成できるロールtoロールのスパッタリング法でAl金属膜を形成した。
基本構成1の場合、図7のフィルムにおいて、光反射層11からベースフィルム11bを剥離させることを行う。そのため、光反射層11とベースフィルム11bとの密着強度が、光拡散層13と光吸収層22との密着強度より低いことが求められる。そこで、ベースフィルム11bとしては、アラミド、PVC、あるいは上記樹脂に珪素やフッ素を含有した材料などが望ましい。また、上記のベースフィルムに珪素やフッ素をコーティングしたフィルムも密着強度が緩和されるので望ましい。図8に構成例を示す。
また、ベースフィルム11bに光反射層11を形成する際のプラズマ熱等の熱負けを考慮して、ベースフィルム11bはある程度の厚さが必要であり、PETフィルムであれば50μm以上が望ましい。これ以下だとしわや熱負けが発生する恐れがある。
ついで、図7の剥離フィルムを作製した後、該フィルムを粘着性を有する光吸収層22を介して光拡散層13に光反射層11を向けて貼り合わせ、その後光拡散層13、光吸収層22、光反射層11が積層されたものからベースフィルム11bを引き剥がす。以上の手順を図9に示す。
ここで、ベースフィルム11bは光反射層11との密着強度が光反射層11と光吸収層22の密着強度より弱いので、ベースフィルム11bの引き剥がしとともに光反射層11はベースフィルム11bから剥離して光拡散層13側に追従する。よって、ベースフィルム11bのみ剥がれることになり、ベースフィルム11bの厚み分だけ反射型スクリーンの厚さが薄くなる。
(基本構成1の実験)
ロールtoロールのスパッタリング法によりPVCフィルム200μm(ベースフィルム11b)上にAl金属膜(光反射層11)を形成し、ついで、このフィルムに粘着性を有する光吸収層22を介して光拡散層13を貼り合わせ、その後にPVCフィルムを光反射層11/光吸収層22/光拡散層13の積層体から引き剥がすことを行った。その結果、各層の損傷なく反射型スクリーンを製造できることが確認できた。
(基本構成2)
図8に、本発明の基本構成2を示す。ここでは、光拡散層13に光吸収層22を介して金属膜のみの光反射層11及び剥離層11cを転写させた構成となっている。
前記基本構成1では、光反射層11である金属膜が暴露されるため、機械的信頼性や環境耐性が弱くなる可能性がある。また、ベースフィルム11bの剥離面に金属膜を形成すると金属膜を均一に形成することが困難になる可能性がある。
基本構成2では、拡散層13/光吸収層22/光反射層11の基本構成はかわらないが、光反射層11上に保護膜となる剥離層11cを設けることにより、前記問題を改善するものである。
基本構成2の反射型スクリーンの製造方法は、基本的に基本構成1の製造方法と同じであるが、拡散層13/光吸収層22に貼り合わせる剥離フィルムの構成が異なる。図11にその構成を示す。
図11(a)では、ベースフィルム11b上に剥離層11c及び光反射層11が積層された構成を示している。この剥離フィルムでは、ベースフィルム11bと剥離層11cとの間で剥離するようになっている。
剥離層11cは、離型性がよい材料がもとめられ、例えばフッ素系樹脂やアクリル樹脂、エポキシ等が挙げられる。また、光反射層11との密着がよいことも求められる。さらに剥離層11cはスクリーンを構成する材料となることから、防炎性や自己消火性があることが求められ、基材としてPI、PPS、PES、PC、アラミド等が挙げられる。
さらに離型性を高めるためにベースフィルムに離型性を付与することも有効である。例えばベースフィルム11b表面に珪素系樹脂やフッ素系樹脂がコーティングしてあると剥離層との離型性を高めることができる。また、スクリーンとして難燃性ももとめられているため、剥離層11c中に難燃剤として非ハロゲン系、金属水和系、燐系、シリコーン系、ハロゲン系、塩素系、臭素系の材料が含まれているとなお望ましい。
図11(b)では、ベースフィルム11b上に粘着層11d、剥離層11c及び光反射層11が積層された構成を示している。この剥離フィルムでは、粘着層11dと剥離層11cとの間で剥離するようになっている。
粘着層11dは、剥離層11cとの接着力が、光反射層11と剥離層11cの界面、光反射層11と光吸収層22の界面、光吸収層22と光拡散層13の界面の密着力より密着が低くなるようなものが求められる。また光拡散層13側に光反射層11/剥離層11cを転写した後にも粘着層11dはベースフィルム11bに残っている状態が望ましい。
基本構成2の反射型スクリーンを製造する際には、図11(a),(b)のいずれの剥離フィルムを用いてもよい。
(基本構成2の実験)
剥離フィルムとして、図11(b)に示した構成のものを用い、ベースフィルム11bをPETフィルム(厚さ188μm)、粘着層11dをアクリル系微粘着剤(厚さ25μm)とし、剥離層11cアラミド樹脂(厚さ4μm)とし、Al金属膜を剥離層11c上に形成したものとした。ついで、このフィルムに粘着性を有する光吸収層22(厚さ38μm)を介して光拡散層13(厚さ50μm)を貼り合わせ、その後にPETフィルム及び粘着層11dを剥離層11c/光反射層11/光吸収層22/光拡散層13の積層体から引き剥がすことを行った。その結果、各層の損傷なく厚さ100μm以下の反射型スクリーンを製造できることが確認できた。
(巻き取り式反射型スクリーンの巻取軸に関する改善)
巻き取り式反射型スクリーンは、反射型スクリーンの一端を円筒形状の巻取軸に取付ける等を行い、該反射型スクリーンを巻取軸に巻きつけることによりスクリーンの格納を行い、巻取軸から巻き出すことによりスクリーンの展張を行うものである。この場合、使用するときには、回転自在な巻取軸から反射型スクリーンを引出した状態で投影可能な平面状態を構成することになる。
従来の巻き取り式反射型スクリーンでは、スクリーンの一端を巻取軸に接着テープ等で直接、接着して固定していた。図12は、巻取軸に反射型スクリーンの一部を巻き取った状態を示す拡大図である。巻取軸91Aは一定の肉厚をもった中空円筒形状の軸であり、その円筒断面は真円形状を呈している。同図においてrは巻取軸91Aの半径、xは巻取軸91Aの回転中心、bは巻取軸91Aに接着する反射型スクリーンの厚みと接着テープの厚みとの和、cは巻取軸91Aとスクリーン地の接着面である。
ここで、従来の反射型スクリーン(例えば布製のスクリーン)は図12の巻取り構成であれば問題なく巻取り巻出しができるだけでなく、その巻取りによって反射型スクリーンの画像表示面が影響を受けることはなかった。これに対して、前述した本発明の反射型スクリーン10A,10B,10C,30A,30B,30C(図12では30A)ではその巻取りによって反射型スクリーンの画像表示面が影響を受け、画像表示に問題が生じた。
すなわち、いずれの反射型スクリーン10A,10B,10C,30A,30B,30Cも合成樹脂材料(PET、PP等)のフィルムをベースにして非常に薄いものであり、例えば反射型スクリーン10A,10B,10C,30A,30B,30Cのいずれの場合も光拡散層13がその厚みの大部分を占め、全体厚さとして50〜150μm程度である。このような反射型スクリーンを図12の構成で巻き取ろうとすると、図12の様に反射型スクリーンの接着部分が巻取軸91Aの円筒半径方向に突出しているため、反射型スクリーンの表面に圧着痕として残り易く、この圧着痕がスクリーン地(光拡散層13)の平面性、平滑性を損ない、プロジェクションによる投影映像品質を著しく妨げることとなっていた。また、図13のように巻取軸91Bの反射型スクリーンの端部接着部分にその厚み分の段差92をつけても圧着痕が残っていた。さらに、図14の巻取軸91Cのように、図13の巻取軸91Bの段差92の直線部分と円弧部分の繋ぎ目を研磨して丸めても(研磨部93)依然圧着痕が残っていた。
本発明者らは、この問題について調査を行ったところ、反射型スクリーンの圧着痕を減らすのは巻取軸の周面に段差をもうけるだけではなく、反射型スクリーンを巻いた状態での該反射型スクリーンへの応力の不均衡を減らすことが肝要であること把握し、その知見に基づいて鋭意検討を行い本発明を成すにいたった。
以下、本発明に係る巻き取り式反射型スクリーンについて説明する。
図15は、本発明の巻き取り式反射型スクリーンの構成を示す概略図である。図15(a)は巻き取り式反射型スクリーンの正面図、図15(b)は巻き取り式反射型スクリーンの側面図である。
巻き取り式反射型スクリーン50は、前述した本発明の反射型スクリーン10A,10B,10C,30A,30B,30Cのいずれかと、該反射型スクリーンの一端が接着テープ等で固定される円筒形状の巻取軸51(あるいは後述の61)と、反射型スクリーンの他端に取り付けられスクリーン巻出しの際に当該スクリーンを伸ばすための錘52とを備えている。本発明では巻取軸51の構成に特徴があるため、以下にその詳細を説明する。
図16は、本発明の巻き取り式反射型スクリーンにおいて巻取軸51に反射型スクリーン30Aの一部を巻き取った状態を示す拡大断面図である。
巻取軸51は、自身の剛性を保つために必要な肉厚をもつ円筒形状の軸であり、その外径は20〜100mm程度である。また、巻取軸51の外周面上に反射型スクリーン30Aの厚さと接着テープの厚さの合計厚さb(mm)に対応した段差51aをもつとともに、該段差51aの部分以外の外周面の形状は連続したスムーズな面であり曲面として大きな変極点がない構造となっている。
ここで、巻取軸51は、つぎの式を満足する形状を有するものとする。すなわち、巻取軸51の外周面はその外周を1周すると段差51aを生じるような連続した曲率のらせん状の断面形状を有する。
(段差51aの高さb)=b
r = a×θ (a=b/2π(一定)、θ=(rmax−2π)〜rmax
なお、rは巻取軸51外周面の半径(mm)、rmaxは巻取軸51の最外半径(mm)である。
また、接着テープの厚さは30μm以下であることが好ましい。
また、図17に、本発明の巻き取り式反射型スクリーンのほかの例として巻取軸61に反射型スクリーン30Aの一部を巻き取った状態を示す。図17(a)はその拡大断面図であり、図17(b)は半円筒61b、61cの境界部分の拡大断面図である。
巻取軸61は、自身の剛性を保つために必要な肉厚をもつ円筒形状の軸であり、その外周面上に反射型スクリーン30Aの厚さと接着テープの厚さの合計厚さb(mm)に対応した段差61aをもつとともに、該段差61aの部分以外の外周面の形状は連続したスムーズな面であり曲面として大きな変極点がない構造となっている。
ここで、巻取軸61は、(段差61aの高さb)=bであって、半径の異なる半円筒(円筒を半割した樋形状のもの)61b、61cが合わされてなり、その外周は段差61aを境に接線連続となった面からなっている。具体的には、巻取軸61の軸幅方向に一様に高さbの段差61aが生じるように、外周面の半径r、その外周面の曲率1/rの半円筒61bと外周面の半径r−b、その外周面の曲率1/(r−b)の半円筒61cとが合わされたものとなっている。この場合、巻取軸61の軸断面における段差61aの直径方向反対側の部分は、半円筒61b,61cが外周面として連続したスムーズな面となり曲面として大きな変極点がないように合わされたものとなっている(図17(b))。
以上のような、本発明の巻き取り式反射型スクリーンによれば、従来の巻き取り式反射型スクリーンでは本発明の反射型スクリーンを用いる場合に大きな問題となっていた、反射型スクリーンに生じる圧着痕を低減させることができ、その結果反射型スクリーンの平面性、平滑性の確保を容易とし、投影映像品質の低下を防ぐことが可能となる。
(実施例1)
以下、本発明の実施した例を説明する。
(1)反射型スクリーンサンプル
つぎの手順で本発明の反射型スクリーン10Bを作製した。
(S11)PETフィルム(厚み100μm)上にスパッタリング法により膜厚50nmのAlを成膜し、光反射層11とする。
(S12)PETフィルム(厚み100μm)上に紫外線硬化型樹脂を均一にコーティングし、この樹脂コーティング層にサンドブラスト法にて凹凸を形成した型を押し付ける。ついで紫外線を照射して樹脂コーティング層を硬化させた後、型を外してPETフィルム上に型の凹凸が転写された樹脂層を形成し、これを光拡散層13とした。この光拡散層13は図3に示す拡散特性を示した。すなわち、拡散角として、A軸方向が21度、B軸方向が36度であり、輝度半値入射角はA軸上の一方の側(入射角プラス側)が13度、他方の側(入射角マイナス側)が8度であり、B軸上の一方の側と他方の側では同じ値(18度)となっていた。また、光拡散層13の反射特性は図18の通りであった。
(S13)粘着剤層中へ顔料を分散させた光吸収層12を用意する。このとき顔料添加量は前記光拡散層13の反射特性に応じて設定し可視光領域の光吸収特性を調整した。表1に、今回使用した光吸収層12の光吸収特性を示す。ここでは、波長450,500,550,600,650nmそれぞれの吸収率、並びに青色波長領域(波長450nm以上、500nm未満)、緑色波長領域(波長500nm以上、600nm未満)、赤色波長領域(波長600nm以上、650nm未満)それぞれの平均吸収率を示している。
(S14)光反射層11のAl成膜面と光拡散層13の平坦面とを向かい合わせる形で、光吸収層12により光反射層11と光拡散層13とを貼りあわせて、反射型スクリーン10Bを完成した。なお、このときに光拡散層13の前記A軸が当該スクリーン垂直方向となり、前記A軸の輝度半値入射角が小となる側(8度となる側)が当該スクリーンの上部となるように、光拡散層13を配置し貼りあわせた。
Figure 0004793113
(実施例2)
実施例1において、前記光吸収層12に代えて、アクリル系透明粘着剤テープ(巴川製紙製、TD06A)を用い、それ以外は実施例と同じ条件で反射型スクリーンを作製した。
(実施例3)
つぎの手順で本発明の反射型スクリーン30Cを作製した。
(S21)PETフィルム(厚み100μm)上に紫外線硬化型樹脂を均一にコーティングし、この樹脂コーティング層にサンドブラスト法にて凹凸を形成した型を押し付ける。ついで紫外線を照射して樹脂コーティング層を硬化させた後、型を外してPETフィルム上に型の凹凸が転写された樹脂層を形成し、これを光拡散層13とした。この光拡散層13の拡散特性を図19に示す。拡散角として、A軸方向が36度、B軸方向が50度であり、輝度半値入射角はA軸上の一方の側(入射角プラス側)が20度、他方の側(入射角マイナス側)が16度であり、B軸上の一方の側と他方の側では同じ値(25度)となっていた。また、光拡散層13の反射特性は図20の通りであった。
(S22)光拡散層13の凹凸面上にスパッタリング法により膜厚50nmのAlを成膜し、光反射層11とした。
(S23)Al上にSiOを成膜した。このとき膜厚は前記光拡散層13の反射特性(図20)に応じて設定し可視光領域の光反射特性を調整した。ここでは膜厚130nmとし、図21に示すような反射率分布を作り出した。
(S24)光拡散層13の前記A軸が当該スクリーン垂直方向となり、前記A軸の輝度半値入射角が小となる側(16度となる側)が当該スクリーンの上部となるように、光拡散層13を配置し反射型スクリーン30Cを完成した。
(実施例4)
実施例3において、光反射層11をAlのみからなるものとし、それ以外は実施例3と同じ条件で反射型スクリーンを作製した。
(比較例1)
実施例2において、光反射層11と光拡散層13とを貼りあわせる際に光拡散層13の前記A軸が当該スクリーン垂直方向となり、前記A軸の輝度半値入射角が大となる側(13度となる側)が当該スクリーンの上部となるようにし、それ以外は実施例2と同じ条件で反射型スクリーンを作製した。
(比較例2)
実施例4において、光拡散層13を配置する際に光拡散層13の前記A軸が当該スクリーン垂直方向となり、前記A軸の輝度半値入射角が大となる側(20度となる側)が当該スクリーンの上部となるようにし、それ以外は実施例4と同じ条件で反射型スクリーンを作製した。
(2)評価方法
反射型スクリーンサンプルの正面にUHPランプを光源としたプロジェクタ(ソニー(株)製VPL−HS50)を配置し、このプロジェクタから該スクリーン中央部に白色像を投射し、スクリーン中央部からの反射スペクトルを分光光度計(日本分光製、V560)にて測定した。また、スクリーン中央部からの反射光のホワイトバランス(xyz表色系色度図におけるxy色度座標)を分光測色計(Photo Research社製、PR650)にて測定した。
また、前記配置に加えて、反射型スクリーンサンプルの斜め上方にハロゲン光源を配置し、プロジェクタからスクリーン中央部に白色光を投射すると同時にハロゲン光源から外光としてハロゲン光を投射し、スクリーン中央部からの反射光の反射輝度を前記分光測色計にて測定した。ここで、コントラスト(=白レベル/黒レベル)は、プロジェクタ光源の反射輝度とハロゲン光の反射輝度の和をハロゲン光の反射輝度で除して求めた。
なお、コントラスト及びホワイトバランスの評価基準として、標準拡散板(Labspere社のスペクトラロン反射ターゲット)を使用した。
さらに、前記色度座標xyからCIE1976 USC色度図に基づき色度座標u´v´に変換した後、u´v´色度図上での距離による色差を計算し、次の式に従って標準拡散板を基準とした色ずれ(ΔJND)を求めた。
(数1)
ΔJND=(Δu´+Δv´2/1/0.004
表2、表3に、以上の結果を示す。
表2において、コントラストとして、標準拡散板、比較例1、実施例2、実施例1の順で向上していることが分かった。比較例1のコントラストが標準拡散板よりも向上しているのは、光拡散層13のスクリーン垂直方向の拡散角が狭いことによるものである。実施例2のコントラストが比較例1よりも向上しているのは、スクリーン上部の輝度半値入射角が小さいことによるものである。また、実施例1のコントラストが実施例2よりも向上しているのは、光吸収層による光吸収の効果によるものである。
また、実施例1,2のスクリーンサンプルの反射特性を図22に示す。実施例2では、反射特性のカーブが左肩下がりとなっており、表示された画像が黄色味を帯びる傾向が認められた。それに対して、実施例1では反射特性のカーブがより平坦になっており、ホワイトバランスが改善されていることが伺われた。また、色ずれの評価結果についてもこれと同様に、実施例1で色ずれが少ないことが分かった。
表3において、コントラストとして、標準拡散板、比較例2、実施例3及び実施例4の順で向上していることが分かった。比較例2のコントラストが標準拡散板よりも向上しているのは、光拡散層13のスクリーン垂直方向の拡散角が狭いことによるものである。実施例3,4のコントラストが比較例2よりも向上しているのは、スクリーン上部の輝度半値入射角が小さいことによるものである。
また、ホワイトバランスについては、実施例3が最もよいことが分かった。
Figure 0004793113
Figure 0004793113
(実施例5)
つぎの手順で本発明の反射型スクリーン30Aを作製した。
(S31)PETフィルム(厚み100μm)上に紫外線硬化型樹脂を均一にコーティングし、この樹脂コーティング層にサンドブラスト法にて凹凸を形成した型を押し付ける。ついで紫外線を照射して樹脂コーティング層を硬化させた後、型を外してPETフィルム上に型の凹凸が転写された樹脂層を形成し、これを光拡散層13とした。
(S32)光拡散層13の凹凸面上にスパッタリング法により膜厚50nmのAlを成膜し、光反射層11とした。このとき、光拡散層13の前記A軸が当該スクリーン垂直方向となり、前記A軸の輝度半値入射角が小となる側(A+=14度となる側)が、外光が最も強く入射する側である当該スクリーンの上部となるように、光拡散層13を配置し反射型スクリーン30Aを完成した。
本実施例の反射型スクリーン30Aの拡散特性を図23に示す。図中、実線の曲線がA軸上の一方の側(入射角プラス側)の拡散特性を示し、点線の曲線が他方の側(入射角マイナス側)の拡散特性を示している。また、縦軸はピーク輝度で入射角ごとの輝度を除して規格化した輝度を示している。
図23において、A軸上の一方の側(入射角プラス側)の輝度半値入射角(A+)が14度、他方の側(入射角マイナス側)の輝度半値入射角(A−)が19度であり、A+≦A−の関係が成り立っていた。また、A軸上の一方の側(入射角プラス側)のピーク輝度に対して1/10となる入射角(輝度1/10値入射角)が(A+)+10度=24度、A軸上の他方の側(入射角マイナス側)の輝度1/10値入射角が(A−)+18度=37度となっており、輝度1/10値入射角と輝度半値入射角の差がA軸上の一方の側(入射角プラス側)と他方の側(入射角マイナス側)とで異なっていた。
ここで、前記光拡散層13の前記A軸が当該スクリーン垂直方向となり、前記A軸の輝度半値入射角が大となる側(A−=19度となる側)が、外光が最も強く入射する側である当該スクリーンの上部となるようにした比較用反射型スクリーンを用意し、本実施例の反射型スクリーン、比較用反射型スクリーンそれぞれについて前述した評価方法でコントラストを評価したところ、本実施例の反射型スクリーンのほうが比較用のものよりも20%コントラスト比が向上していた。
(実施例6)
実施例5の反射型スクリーンの表面形状を調査した。
図24に実施例5の反射型スクリーンサンプルの表面を観察したSEM写真を示す。図中横方向がA軸方向、縦方向がB軸方向となっている。また、本サンプルの最表層は反射層31であるが、その表面形態は反射層31の下の光拡散層13の表面形態が反映されている。
図24において、サンプル表面は、略楕円体が集合し、それぞれの略楕円体の一部分が表面に露出して凹凸形状を呈する表面形態を示しており、その露出した略楕円体の一部分からなる微細表面要素pはその大きさ及び/又は配置がランダムであった。また、微細表面要素pの長径方向がA軸方向となり、短径方向がB軸方向となっている。これらの微細表面要素pのサイズについて図25に示す方法で測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0004793113
また、このサンプルについて表面粗さを測定したところ、平均線中心粗さRa=0.7μmとなっていた。この値が微細表面要素pの高さ(Z軸方向高さ)に相当する。
以上の調査結果から、微細表面要素pの形状を把握した。図26に微小表面要素pの形状に関する概念図を示す。図26(a)は微小表面要素pの斜視図であり、図26(b)はx−x´断面図、図26(c)はy−y´断面図である。
微小表面要素pの頂点の位置はZ軸(x=y=0の軸)にはなく、x=x、y=0の位置にずれていた。すなわち、図26(b)のx−x´断面図における微細表面要素pの断面形状はその頂点がX軸上をx1だけずれたZ軸に対して非対称の形状となっており、図26(c)のy−y´断面図における微細表面要素pの断面形状はZ軸に対して左右対称の形状となっていた。
本実施例のサンプルについて、ゴニオメータを用いてその拡散特性を測定した。
図27にその結果を示す。図中、Aの曲線はA軸方向の拡散特性、Bの曲線がB軸方向の拡散特性を示しており、A軸方向の拡散特性として入射角マイナス側に軸ずれし、B軸方向の拡散特性は入射角0度軸に対して対称となっていた。
ここで、図26の微細表面要素pの形状と図27の拡散特性とを対比してみると、微細表面要素pの短径方向(Y軸方向)の断面形状が図27のB軸方向の拡散特性に対応しており、微細表面要素pの長径方向(X軸方向)の断面形状が図27のA軸方向の拡散特性に対応している。詳しくは図26(b)はx−x´断面形状の頂点がx1だけずれた側が図27のA軸方向の拡散特性として軸ずれした側となっている。この場合、A軸方向の入射角プラス側に外光が最も強く入射するようになるように本実施例の反射型スクリーンを配置することが望ましい。これにより、外光の鑑賞者への反射は抑制され、また余分な散乱もないため、プロジェクターからの光を効率よく鑑賞者に反射し、コントラストの高い画像を表示することができる。
(実施例7)
実施例6で得られた知見に基づき、サンドブラスト条件を調整して光拡散層13の表面形状を変化させてA軸方向の拡散特性における軸ずれをコントロールした反射型スクリーン30Aのサンプルを作製した。具体的には、A軸方向の拡散特性における軸ずれを0,2.5,5,7.5度に変化させたサンプルを作製した。
得られた反射型スクリーン30Aのサンプルに対して外光が入射する環境下でプロジェクタ光と投射して反射光についてゲイン、黒レベル、コントラスト比を測定した。なお、プロジェクタ光を200 lx、外光を100 lxとした。また、黒レベルは明所全白の値となっている。
表5にその結果を示す。軸ずれが大きくなるほど黒レベルが下がりゲインが低くなる傾向が見られた。本実施例条件下では、拡散特性としての軸ずれは2.5度程度が最適といえる。
Figure 0004793113
(実施例8)
本発明の巻取り式反射型スクリーンを以下の条件で作製した。
(実施例8−1)
図16に示した巻取り式反射型スクリーンを次の手順で作製した。
(S41)同心円状の巻取軸φ45に対して、高さ(b)0.11mmの段差51aを形成する加工を施す。
(S42)ついで、ステップS41の巻取軸について曲率連続で半径r=a×θの螺旋状に放電加工を行って巻取軸51とした。ここで、a=0.11/(2π)である。
(S43)前記段差51a部分に実施例6で作製した反射型スクリーン30A(厚さ(t)0.10mm)の一端を、接着テープ(厚さ(t)0.01mm)で固定した。
(S44)反射型スクリーン30Aのもう一方の端には、錘0.04MPaを加え、回転自在な巻取軸51を巻き上げて、反射型スクリーン30Aを巻取軸51に巻き付けた。
(実施例8−2)
図17に示した巻取り式反射型スクリーンを次の手順で作製した。
(S51)半径r25.5mmを持ち曲率1/25.5で構成された半円筒61bと、半径(r-b)25.37mmを持ち曲率1/25.37で構成された半円筒61cとが、前記反射型スクリーンの厚さと接合部材の厚さの合計厚さに対応した高さ(b)0.11mmの段差61aを生じるように、合わされた形状(図17に示す形状)の巻取軸61を形成する。
(S52)前記段差61a部分に実施例6で作製した反射型スクリーン30A(厚さ(t)0.10mm)の一端を、接着テープ(厚さ(t2)0.01mm)で固定した。
(S53)反射型スクリーン30Aのもう一方の端には、錘0.04MPaを加え、回転自在な巻取軸61を巻き上げて、反射型スクリーン30Aを巻取軸61に巻き付けた。
(実施例8−3)
実施例8−1において、段差51aの高さ(b)を0.13mmとし、接着テープの厚さを(t)0.03mmとし、それ以外は実施例8−1と同じ条件で巻取り式反射型スクリーンを作製した。
(実施例8−4)
実施例8−1において、段差51aの反射型スクリーン30Aの端部が接着される部分に切込み51bを入れた構造(図28)とし、それ以外は実施例8−1と同じ条件で巻取り式反射型スクリーンを作製した。
(比較例8−1)
図29に示した巻取り式反射型スクリーンを次の手順で作製した。
(S61)φ45の同心円状の巻取軸91Aの外周面に対して、実施例6で作製した反射型スクリーン30A(厚さ(t)0.10mm)の一端を、接着テープ(厚さ(t)0.01mm)91aで固定した。
(S62)反射型スクリーン30Aのもう一方の端には、錘0.04MPaを加え、回転自在な巻取軸91Aを巻き上げて、反射型スクリーン30Aを巻取軸91Aに巻き付けた。
(比較例8−2)
図13に示した巻取り式反射型スクリーンを次の手順で作製した。
(S71)同心円状の巻取軸φ45に対して、高さ(b)0.11mmの段差92を形成する加工を施す(巻取軸91B)。
(S42)ついで、前記段差92部分に実施例6で作製した反射型スクリーン30A(厚さ(t)0.10mm)の一端を、接着テープ(厚さ(t)0.01mm)で固定した。
(S43)反射型スクリーン30Aのもう一方の端には、錘0.04MPaを加え、回転自在な巻取軸91Bを巻き上げて、反射型スクリーン30Aを巻取軸91Bに巻き付けた。
(比較例8−3)
実施例8−1において、段差51aの高さ(b)を0.15mmとし、接着テープの厚さを(t)0.05mmとし、それ以外は実施例8−1と同じ条件で巻取り式反射型スクリーンを作製した。
(比較例8−4)
実施例8−1において、図30に示すように反射型スクリーン30Aの端部側の途中を切断し、その部分を接着テープ91aで繋ぎ合わせ、それ以外は実施例8−1と同じ条件で巻取り式反射型スクリーンを作製した。
以上、作製したサンプルについて、巻取軸に反射型スクリーン30Aを巻きつけたまま、45℃の環境下で60時間保持した。その後、反射型スクリーン30Aを巻出し、圧着痕の状態を評価した。ここで、圧着痕の評価としては反射型スクリーン30Aに10 lxの蛍光灯の光をあて、反射光の輝度を検出器で測定して行った。
表6に、評価結果を示す。
実施例8−1〜8−4は、比較例8−1〜8−4に対して、圧着痕発生による輝度差を50以下に抑制することができた。また、その結果としてスクリーンの平面性、平滑性を確保でき、投影映像の品質低下を防ぐことができた。
Figure 0004793113
光拡散層の反射スペクトル図である。 本発明に係る反射型スクリーンの構成を示す断面図(1)である。 本発明で使用する光拡散層の拡散特性を示す図(1)である。 本発明に係る反射型スクリーンの構成を示す断面図(2)である。 本発明に係る反射型スクリーンの詳細な構成を示す断面図(1)である。 本発明に係る反射型スクリーンの詳細な構成を示す断面図(2)である。 剥離フィルムの構成を示す断面図(1)である。 ベースフィルムの構成を示す断面図(1)である。 巻き取り式反射型スクリーンの製造工程図である。 本発明に係る反射型スクリーンの詳細な構成を示す断面図(3)である。 剥離フィルムの構成を示す断面図(2)である。 従来の巻き取り式反射型スクリーンにおいてスクリーンの一部を巻き取った状態を示す拡大図(1)である。 従来の巻き取り式反射型スクリーンにおいてスクリーンの一部を巻き取った状態を示す拡大図(2)である。 従来の巻き取り式反射型スクリーンにおいてスクリーンの一部を巻き取った状態を示す拡大図(3)である。 本発明に係る巻き取り式反射型スクリーンの構成を示す概略図である。 本発明の巻き取り式反射型スクリーンにおいてスクリーンの一部を巻き取った状態を示す拡大図(1)である。 本発明の巻き取り式反射型スクリーンにおいてスクリーンの一部を巻き取った状態を示す拡大図(2)である。 本発明で使用する光拡散層の反射特性を示す図(1)である。 本発明で使用する光拡散層の拡散特性を示す図(2)である。 本発明で使用する光拡散層の反射特性を示す図(2)である。 実施例3における光反射層の反射特性を示す図である。 実施例1,2のスクリーンサンプルの反射特性を示す図である。 実施例5の反射型スクリーンの拡散特性を示す図である。 実施例5の反射型スクリーンの表面形態を観察した図である。 微細表面要素pのサイズを測定する方法を示す図である。 微小表面要素pの形状を示す概念図である。 実施例6の反射型スクリーンの拡散特性を示す図である。 実施例8−4の巻き取り式反射型スクリーンの構成を示す概略図である。 比較例8−1の巻き取り式反射型スクリーンの構成を示す概略図である。 比較例8−4の巻き取り式反射型スクリーンの構成を示す概略図である。
符号の説明
10A,10B,10C,30A,30B,30C・・・反射型スクリーン、11,21,31,41・・・光反射層、11b・・・ベースフィルム、11c・・・剥離層、11d・・・粘着層、12・・・粘着層、22,32・・・光吸収層、13・・・光拡散層、50・・・巻き取り式反射型スクリーン、51,61,91A,91B,91C・・・巻取軸、51a,61a,92・・・段差、51b・・・切込み、52・・・錘、61b,61c・・・半円筒、93・・・研磨部、p・・・微細表面要素

Claims (15)

  1. 光反射層と、該光反射層上に設けられる光拡散層とを備える反射型スクリーンにおいて、
    前記光拡散層は、光拡散面上の直交するスクリーン水平方向およびスクリーン垂直方向のうちスクリーン垂直方向における入射角に対応した輝度分布曲線が入射角0度軸に対して非対称となる拡散特性を有し、前記スクリーン垂直方向における当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の半値となる入射角の絶対値(輝度半値入射角の絶対値)が小となる側を当該スクリーンの上部となるように配置され、
    前記光拡散層の前記拡散特性として、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度が該スクリーン垂直方向の輝度半値入射角の絶対値が大となる側に軸ずれしており、
    前記光拡散層表面は略楕円体の一部分からなる微細表面要素が集合した凹凸形状を有し、
    前記微細表面要素の高さ方向の頂点が、前記微細表面要素の底面の中心に対してスクリーン垂直方向にずれており、
    上記頂点がずれた側が、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度の軸がずれた側となっており、
    前記光拡散層は、表面に凹凸を有する樹脂からなり、
    前記微細表面要素の大きさ及び/又は配置がランダムであることを特徴とする反射型スクリーン。
  2. 光拡散面上の直交するスクリーン水平方向およびスクリーン垂直方向のうちスクリーン垂直方向における入射角に対応した輝度分布曲線が入射角0度軸に対して非対称となる拡散特性を有し、前記スクリーン垂直方向における当該スクリーン面法線方向の輝度がピーク輝度の半値となる入射角の絶対値(輝度半値入射角の絶対値)が小となる側を当該スクリーンの上部となるように配置される光拡散層と、該光拡散層上に設けられる光反射層とを備え、
    前記光拡散層の前記拡散特性として、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度が該スクリーン垂直方向の輝度半値入射角の絶対値が大となる側に軸ずれしており、
    前記光拡散層表面は略楕円体の一部分からなる微細表面要素が集合した凹凸形状を有し、
    前記微細表面要素の高さ方向の頂点が、前記微細表面要素の底面の中心に対してスクリーン垂直方向にずれており、
    上記頂点がずれた側が、前記スクリーン垂直方向のピーク輝度の軸がずれた側となっており、
    前記光拡散層は、表面に凹凸を有する樹脂からなり、
    前記微細表面要素の大きさ及び/又は配置がランダムであることを特徴とする反射型スクリーン。
  3. 前記光拡散層は、当該スクリーン水平方向とスクリーン垂直方向とで拡散角が異なることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型スクリーン。
  4. 前記微細表面要素は、当該スクリーン面の法線に対して非対称な凸または凹形状であることを特徴とする請求項に記載の反射型スクリーン。
  5. 前記光拡散層表面の凹凸ピッチが1mm以下であることを特徴とする請求項に記載の反射型スクリーン。
  6. 前記光反射層は、表面がAl,Ag,Ti,Nb,Ni,Cr,Feまたはそれらの合金からなることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型スクリーン。
  7. 前記光反射層上に透過する光の一部を吸収する光吸収層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型スクリーン。
  8. 前記光拡散層の反射特性に応じて、前記光吸収層の光吸収特性を調整したことを特徴とする請求項に記載の反射型スクリーン。
  9. 前記光反射層は、金属膜と金属酸化物薄膜とを含む光学積層膜からなることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型スクリーン。
  10. 前記光拡散層の反射特性に応じて、前記光反射層の光反射特性を調整したことを特徴とする請求項に記載の反射型スクリーン。
  11. 前記光反射層の光反射特性は、
    (青色波長領域の反射率)>(緑色波長領域の反射率)>(赤色波長領域の反射率)
    の関係を有することを特徴とする請求項に記載の反射型スクリーン。
  12. 前記青色波長領域は波長450nm以上、500nm未満であり、前記緑色波長領域は波長500nm以上、600nm未満であり、前記赤色波長領域は波長600nm以上、650nm未満であることを特徴とする請求項11に記載の反射型スクリーン。
  13. 前記金属酸化物薄膜は、Nb25、TiO2、Ta25、Al23又はSiO2からなる誘電体膜、あるいはIn23、SnO2、ZnO、In23−SnO2化合物、またはこれらのいずれかに金属がドープされた材料からなる導電膜であることを特徴とする請求項に記載の反射型スクリーン。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の反射型スクリーンと、該反射型スクリーンの一端が固定される円筒形状の巻取軸とを備える巻取り式反射型スクリーンにおいて、
    前記巻取軸の外周面は、前記反射型スクリーンの厚さと接合部材の厚さの合計厚さに対応した段差をもち、該段差以外は次式を満足する連続した面であることを特徴とする巻取り式反射型スクリーン。
    r=a×θ
    (なお、a=b/2π(一定)、θ=(rmax−2π)〜rmaxであり、bは前記段差の高さ、rは前記巻取軸外周面の半径、rmaxは該巻取軸の最外半径(mm)である。)
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の反射型スクリーンと、該反射型スクリーンの一端が固定される円筒形状の巻取軸とを備える巻取り式反射型スクリーンにおいて、
    前記巻取軸の外周面は、外周面の半径r、その外周面の曲率1/rの半円筒と外周面の半径r−b、その外周面の曲率1/(r−b)の半円筒とが、前記反射型スクリーンの厚さと接合部材の厚さの合計厚さに対応した高さbの段差を生じるように、合わされてなることを特徴とする巻取り式反射型スクリーン。
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