JP4792295B2 - パイプクランプ構造及びそのためのスリーブ部材 - Google Patents

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本発明は、外周に断熱材を備えた断熱材付パイプをワンタッチ式クランプにより長期に亘って、安定的かつ確実に固定可能としたパイプクランプ構造及びそのためのスリーブ部材に関する。
従来より、パイプの配管作業等に当たっては、パイプを床面や壁面等に固定するためにパイプクランプが使用されている。
例えば、下記特許文献1では、従来技術の欄において図10に示されるように、基台51と、該基台51の両端側から連続して形成される一対の支持部53A、53Bを備え、該支持部53A、53Bの先端部には、それぞれ半円筒形状の、一対の挟持部片54A、54Bが可動自在に設けられている。そして、この一対の挟持部片54A、54Bにより、配管を挟持して固定するための挟持部が形成されている。前記一方の挟持部片54Aには、その先端部外周側に嵌合凸部54aが形成されるとともに、前記他方の挟持部片54Bには、その先端部内周側に、前記嵌合凸部54aに嵌合される嵌合凹部54bが設けられたパイプクランプ50(以下、ワンタッチ式パイプクランプともいう。)が開示されている。パイプの配管作業に当たっては、前記パイプクランプ50をネジ等で所定位置に固定した後、前記挟持部54A、54B内にパイプを挿入した後に、当該挿入したパイプにより挟持部片54A、54Bの下端部分を下側に押すことにより、自動的に嵌合凸部54a、嵌合凹部54b同士を係合させるようにする。パイプの嵌合状態を示した図が図11である。図からも明らかなように、挟持部片54A、54Bとを互いに係合させた後は、一方の挟持部片54Aの先端部分を下側に押し下げるか、あるいは他方の挟持部片54Bの先端部分を上側に押し上げるかしない限り係合が解除されることはない。
また、下記特許文献2では、図12に示されるように、パイプの外周をリング状のクランプ部材56で抱持して上下2箇所の締付ボルト57によって締付けるパイプクランプ55が開示されている。
下記特許文献3では、図13に示されるように、配管の一側に位置して支持体に係止される第1部材59と、この第1部材59と対向配置して上記配管の他側に配されるとともに、一端が第1部材59の一端と回動自在に連結される第2部材60と、上記第1及び第2部材59,60の各他端を連結する止め金部材61と、上記第1及び第2部材59,60との間にそれぞれ位置し配管を挟持する一対の介装部材62,63とを具備したパイプクランプ58が開示されている。
更に下記特許文献4では、図14に示されるように、略半円溝状の第1保持凹部65aが形成されたクランプ本体65と、略半円溝状の第2保持凹部66aが形成された固定体66と、上記第1保持凹部65a内に着脱可能に取り付けられる断面略C字状の略パイプ状アジャスト部材67とを具備してなり、上記クランプ本体65と固定体66とを上記第1保持凹部65aと第2保持凹部66aとが一致するように重ね合わせて、互いにボルト68により締結固定することにより、上記第1保持凹部65aと第2保持凹部66aとで円形の配管保持孔を形成し、該配管保持孔に配管を保持すると共に、配管を保持する際、配管の径に応じて上記アジャスト部材67を上記クランプ本体65の第1保持凹部65aに着脱するように構成したことを特徴とする配管クランプ64が開示されている。
特開平11−287360号公報 特開平11−159661号公報 特開昭54−26523号公報 実開平7−41177号公報
上記特許文献1に係るワンタッチ式パイプクランプは、パイプを挟持部片54A、54B内に挿入した後に、当該パイプを押し下げることにより、自動的に挟持部片54A、54Bの先端部同士を係合させることができる点で、最も作業性に優れている。
しかしながら、配管対象となるパイプが、一般的な樹脂管や鋼管類である場合には、長期に亘って外れることなくきっちりとパイプを固定することが可能であるが、配管対象となるパイプが、外周面が樹脂発泡体からなりクッション性に富む保温断熱材で囲繞された断熱材付パイプの場合、流体の脈動による振動や地震等によって横方向に不意の外力を受けた際に、前記断熱材のクッション性によってパイプが横ズレしたり、捻れたりすることに原因して、或いは断熱材が圧縮され隙間が生じたことに原因して、更には断熱材が圧縮された状態から復元する際の時間遅れ等に原因して、前記断熱材付パイプがパイプクランプから外れたりすることがあった。
また、配管当初は前記断熱材の弾性に抗して挟持部片54A、54Bの先端部同士を係合させた状態であるため容易に外れることはないが、経時的に前記断熱材が挟持部片54A、54Bから継続的に圧縮力を受けることにより塑性的に変形して断熱材が縮み、固定部が緩くなってしまう事態が発生していた。その結果、流体による振動や地震等によって不意の外力を受けた際に、前記断熱材付パイプがパイプクランプから簡単に外れることがあった。
一方、上記特許文献2〜4に示されるパイプクランプの場合は、ボルトや止め具によって堅固に締結する構造であるため、前述したような問題が発生しないが、配管作業時にボルトや止め具による締結作業が非常に手間であるなどの問題がある。
そこで本発明の主たる課題は、外周に断熱材を備えた断熱材付パイプをワンタッチ式クランプにより、長期に亘って安定的かつ確実に固定可能としたパイプクランプ構造及びそのためのスリーブ部材を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る発明として、基台と、該基台の両側に可動可能に立設された略半円筒状の挟持部片が設けられるとともに、前記挟持部片の一方側先端部に嵌合凸部が設けられ、前記挟持部片の他方側先端部に前記嵌合凸部と係合する嵌合凹部が設けられ、これら嵌合凸部と嵌合凹部とを互いに係合させることによりパイプを抱持するように固定するワンタッチ式パイプクランプによって、外周面が樹脂発泡体からなりクッション性に富む保温断熱材で囲繞された断熱材付パイプを固定するパイプクランプ構造であって、
周方向の不連続部が部材長手方向に沿って形成されるとともに、前記不連続部の先端同士が周方向に沿って重なりを持ち、外力により弾性的に直径を膨縮自在としたスリーブ部材を予め前記断熱材付パイプに外嵌させた状態で取付けておき、
前記断熱材付パイプの固定部位において、前記挟持部片との間に前記スリーブ部材を介在させた状態で前記パイプクランプにより固定を図るとともに、前記スリーブ部材は前記挟持部片の幅よりもパイプ方向に突出していることを特徴とするパイプクランプ構造が提供される。
上記請求項1記載の本発明においては、断熱材付パイプのクランプ固定部位において、周方向の不連続部が部材長手方向に沿って形成されるとともに、前記不連続部の先端同士が周方向に沿って重なりを持ち、外力により弾性的に直径を膨縮自在としたスリーブ部材を前記断熱材付パイプに外嵌させた状態で前記パイプクランプにより固定を図るようにするものである。
前記スリーブ部材は、半径方向に弾性を持ち、外力を受けた場合に弾性的に直径を膨縮自在とするため、流体による振動や地震等によって横方向に不意の外力を受けた場合であっても、パイプクランプの挟持部片からの圧力を分散するためパイプの横ずれや捻れを防止することができる。また、挟持部片が断熱材へ食い込むのを防止するとともに、挟持部片との間に隙間を生じさせないためパイプの外れを防止することができる。また、外力を受けてスリーブ部材が直径を縮小させるように変形しても、その復元に時間遅れ(タイムラグ)が無く、素早く元の状態に復元するため前記断熱材付パイプがパイプクランプから外れるのを確実に防止できるようになる。
さらに、挟持部片からの圧力が周囲に分散されるため、持続的に前記断熱材が挟持部片から圧縮力を受けても、断熱材が塑性的に変形して縮むのを防止することができるとともに、仮に直径が縮小してもこれに追従して、スリーブ部材は直径を変化させるため、常時、新設時の固定状態を維持することが可能となる。
請求項2に係る発明として、前記スリーブ部材は、樹脂又はバネ鋼板よりなる請求項1記載のパイプクランプ構造が提供される。
上記請求項2記載の発明では、スリーブ部材の材質を具体的に限定するものである。スリーブ部材は、例えば樹脂またはバネ鋼板などの弾性を有する部材により製作されたものが望ましい。これらの中で望ましいのは、製作コスト、取り扱い性の点から樹脂製スリーブである。
請求項3に係る発明として、前記スリーブ部材は長さ寸法が50〜200mmである請求項1、2いずれかに記載のパイプクランプ構造が提供される。
上記請求項3記載の本発明は、前記スリーブ部材は長手方向寸法を限定するものである。クランプの挟持部片からの圧力分散効果の点、圧縮性及び復元性および装着時のハンドリング性などを考慮すると、前記スリーブ部材の長さ寸法は50〜200mmとするのが望ましい。
請求項4に係る発明として、前記スリーブ部材は前記断熱材付パイプへの取付け状態で、先端部同士の重なり代が5〜30mmである請求項1〜3いずれかに記載のパイプクランプ構造が提供される。
上記請求項4記載の本発明は、前記断熱材付パイプへの取付け状態での前記スリーブ部材の先端部同士の重なり代を具体的に限定するものである。前記重なり代を所定幅で有することにより断熱材付パイプの外径がある程度異なっても共通的に使用可能であるとともに、圧縮性及び復元性および装着時のハンドリング性などを考慮すると、前記重なり代は5〜30mmとするのが望ましい。
請求項5に係る発明として、少なくとも周方向の不連続部が部材長手方向に沿って形成されるとともに、前記不連続部の先端同士が周方向に沿って重なりを持ち、外力により弾性的に直径を膨縮自在としたことを特徴とする上記請求項1〜4いずれかに記載のパイプクランプ構造に使用されるスリーブ部材が提供される。
上記請求項5記載の発明は、スリーブ部材の構造例を示したものであり、後述するスリーブ装着用工具を用いるか、手作業により強制的に前記不連続部を拡開させながら断熱材付パイプに対して装着させるようにする。
請求項6に係る発明として、左右一対の断面略半円弧状部材が長手側縁部分で相互に連設されるとともに、前記長手側縁部分が前記左右一対の断面略半円弧状部材を回動自在とするヒンジ部となっていることを特徴とする上記請求項1〜4いずれかに記載のパイプクランプ構造に使用されるスリーブ部材が提供される。
上記請求項6記載の発明は、スリーブ部材の構造例を示したものであり、断面略半円弧状部材が長手側縁部分(回動可能なヒンジ部)で連設されているため、スリーブ装着用工具を用いることなく、或いは手作業により強制的に前記不連続部を拡開させるような操作を必要とすることなく、簡単に断熱材付パイプに対して装着することができる。具体的には、断熱材付パイプに対し前記ヒンジ部で前記略半円弧状部分の少なくとも一方側を回動させるようにしながら外嵌状態で取り付ける。その取付け状態では周方向不連続部の先端同士が周方向に沿って重なりを持つようにする。
以上詳説のとおり本発明によれば、外周に断熱材を備えた断熱材付パイプをワンタッチ式クランプにより、長期に亘って安定的かつ確実に固定可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係るパイプクランプ構造は、図1に示されるように、基台10と、該基台10の両側に可動可能に立設された、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが設けられるとともに、前記挟持部片11Aの一方側先端部に嵌合凸部11aが設けられ、前記挟持部片11Bの他方側先端部に前記嵌合凸部11aと係合する嵌合凹部11bが設けられたパイプクランプ1によって、外周に断熱材31を備えた断熱材付パイプ3(以下、単に断熱パイプという。)を固定したパイプクランプ構造であって、前記断熱パイプ3の固定部位において、少なくとも周方向の不連続部Kが部材長手方向に沿って形成されるとともに、前記不連続部Kの先端同士2a、2bが周方向に沿って重なりを持ち、外力により弾性的に直径を膨縮自在としたスリーブ部材2を前記断熱パイプ3に外嵌させた状態で前記パイプクランプ1によって固定を図るものである。
以下、更に前記パイプクランプ1、断熱パイプ3、スリーブ部材2の順で詳述する。
〔パイプクランプ1〕
図2はパイプクランプ1による断熱パイプ3の固定状態を示す、(A)は断面図、(B)はパイプクランプの側面図、図3はパイプクランプ1の斜視図である。
本実施形態に係るパイプクランプ1は、ネジ孔12及びスロット13を有する基台10の両端側から、上側に向かって連続して支持部14A、14Bが形成され、該支持部14A、14Bにそれぞれ、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが可動自在に立設されており、この一対の挟持部片11A、11Bの内周面により、前記断熱パイプ3を固定可能としている。
また、前記挟持部片11A、11Bは、前記支持部14A、14Bに対して連結部を支点として揺動自在になっているとともに、一方の挟持部片11Aの先端部に嵌合凸部11aが外面側に形成され、他方の挟持部片11Bの先端部には、前記嵌合凸部11aと係合可能な嵌合凹部11bが内面側に形成され、これら嵌合凸部11aと嵌合凹部11bとを互いに係合させることにより挟持部片11A、11B内にパイプを抱持するように固定可能となっている。
なお、前記断熱パイプ3には外径によって複数の種類が存在するが、前記挟持部片11Bに嵌合凹部11bを複数個、図示例では2個形成することにより、複数のパイプ径に対して使用できるようにしている。
上記のように構成される本実施例のクランプ1を使用するときには、まず、クランプ1を床面又は壁面等の所定位置に配置した後、前記ネジ孔12よりネジ(図示せず)を挿入して、床面又は壁面等に本パイプクランプ1を固定する。なお、前記スロット13内に板状ナットを挿入することによりパイプクランプ同士をネジ部材で結合したり、取付け部位に設置したネジ部材に対して固定することが可能である。
次に、前記挟持部片11A、11Bの間にパイプを挿入し、挟持部片11A、11Bの下端部分を下側に押すようにしながらパイプを下側に押し込むことにより、前記挟持部片11A、11Bの嵌合凸部11aと嵌合凹部11bとを係合させ断熱パイプ3を固定する。
なお、前述したパイプクランプ1は、従来より日本市場に提供されているもの(商品名:Clic)である(スイス EgLi,Fischer&Co.AG社製(エグリ、フィッシャー ウント.アーゲー社製)。
〔断熱パイプ3〕
断熱パイプ3は、詳細には図4に示されるように、樹脂又は金属製パイプ30の外周を断熱材、例えば架橋ポリエチレンフォーム、発泡ウレタンフォーム、発泡スチレンフォーム、フェノールフォーム等の発泡樹脂31によって囲繞したパイプである。外径については種々のものが市場に提供されている。なお、前記断熱材は、JIS P 9511(発泡プラスチック保温材)の性能を満たすようにするのが望ましい。
〔スリーブ部材2〕
(第1形態例)
図5及び図6に示される第1形態例に係るスリーブ部材2は、少なくとも周方向の不連続部Kが部材長手方向に沿って形成されるとともに、前記不連続部Kの先端同士2a、2bが周方向に沿って重なりを持ち、例えば半径方向等の外力を受けた際に、弾性的に直径を膨縮自在とする程度の可撓性を備えた部材である。
前記スリーブ部材2は、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、フェノール樹脂、ABS樹脂等の汎用プラスチックや、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、エポキシ樹脂、ポリアセタール、ポリアミド(ナイロン)、ポリブチレンテレフタレート、シリコン樹脂、ポリイミド等のエンジニアプラスチックなどの材料を加工することによって製作されたもの、或いはバネ鋼板を加工することによって製作されたものを使用することができる。
前記スリーブ部材2の長さ寸法Lは、概ね50〜200mmとするのが望ましい。長さ寸法が50mm未満の場合は、圧力の分散効果が小さいと共に、断熱パイプ3への装着作業性が悪くなる。長さ寸法Lが200mmを超える場合は、スリーブ端部で開き現象が生じたりするため見栄えが悪くなるとともに、断熱パイプ3への装着作業性が悪くなる。
前記スリーブ部材2は、前記断熱パイプ3への取付け状態で、先端部2a、2b同士の重なり代Sは5〜30mmとするのが望ましい。ある程度の重なり代を確保することにより、複数種の異なる径の断熱パイプ3への適用が可能になるとともに、圧縮性及び復元性および装着時のハンドリング性などが良好となる。
なお、断熱パイプ3への装着に当たり、不連続部Kを開き易くするため、周方向に複数のスリット溝を形成するようにしてもよい。
前記スリーブ部材2を断熱パイプ3に装着するには、手作業により強制的に前記不連続部Kを拡開させながら装着することも可能であるが、図7に示されるスリーブ装着用工具4を用いるのが望ましい。前記スリーブ装着用工具4は、左右一対のクリップ片6,7を開閉自在に軸支するとともに、閉方向に付勢力を与えるバネ部材8を取り付けた工具であり、前記クリップ片6(7)は、把手部6a(7a)と、パイプ挿通部6b(7b)と、傾斜方向に膨出するスリーブ挿入部6c(7c)とから構成される。前記把手部6a(7a)を摘んで前記パイプ挿通部6b(7b)及びスリーブ挿入部6c(7c)を開口させ、図7(A)に示されるように、断熱パイプ3をパイプ挿通部6b(7b)に挿通させたならば、前記スリーブ挿入部6c(7c)の先端にスリーブ部材2の開口端をあてがい、そのままスリーブ挿入部6c(7c)に押し込むことにより、スリーブ部材2を拡開させながら断熱パイプ3に外嵌させることができる。図8は断熱パイプ3にスリーブ部材2を装着した状態を示したものである。
(第2形態例)
次いで、図9に示される第2形態例に係るスリーブ部材2’は、左右一対の断面略半円弧状部材20A、20Bが長手側縁部分21で相互に連設されるとともに、前記長手側縁部分21が前記左右一対の断面略半円弧状部材20A、20Bを回動自在とするために薄肉のヒンジ部となっている部材である。かかるスリーブ部材2’は、上記第1形態例に係るスリーブ部材2のように、専用のスリーブ装着用工具4を用いることなく、或いは手作業により強制的に前記不連続部Kを拡開させるような操作を必要とすることなく、簡単に断熱パイプ3に対して装着することができる。具体的には、同図(A)(B)に示されるように、断熱パイプ3に対し前記ヒンジ部(21)で前記略半円弧状部分20A、20Bの少なくとも一方側を回動させるようにしながら外嵌状態で取り付け、その取付け状態で周方向不連続部Kの先端同士2a、2bが周方向に沿って重なりを持つようにする。なお、前記スリーブ部材2’は、第1形態例と同様に、略円形に閉合させた状態では、外力を受けることによって弾性的に直径を膨縮自在とする程度の可撓性を備えている。
前記スリーブ部材2’は、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、フェノール樹脂、ABS樹脂等の汎用プラスチックや、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、エポキシ樹脂、ポリアセタール、ポリアミド(ナイロン)、ポリブチレンテレフタレート、シリコン樹脂、ポリイミド等のエンジニアプラスチックなどの樹脂材料を押出し成形によって加工成形したものが望ましく、かつ製品状態で前記略半円弧状部材20A、20Bは当初から拡開した断面形状(例えば、図9(A)に示される略3字形状)とするのが望ましい。
なお、スリーブ部材2’の長さ寸法L、断熱パイプ3への装着状態における先端部2a、2b同士の重なり代Sは上記第1形態例の場合と同様である。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、パイプクランプ1として、EgLi,Fischer&Co.AG社(商品名:Clic)のものを採り上げたが、本発明は一対の挟持部片の嵌合凸部と嵌合凹部とが係合することによりパイプを保持する、所謂ワンタッチ式パイプクランプ全般に適用することが可能である。
本発明に係るパイプクランプ構造を示す斜視図である。 パイプクランプ1による断熱パイプ3の固定状態を示す、(A)は正面図、(B)は側面図である。 パイプクランプ1の斜視図である。 断熱パイプ3を示す、(A)は側面図、(B)は断面図である。 第1形態例に係るスリーブ部材2の斜視図である。 第1形態例に係るスリーブ部材2を示す、(A)は側面図、(B)は正面図である。 第1形態例に係るスリーブ部材2用の装着用工具4を示す、(A)は側面図、(B)は正面図である。 第1形態例に係るスリーブ部材2の断熱パイプ3への装着状態を示す斜視図である。 第2形態例に係るスリーブ部材2’を示す、(A)は斜視図、(B)は断熱パイプ3への装着状態を示す斜視図である。 従来のパイプクランプ50を示す斜視図である。 従来のパイプクランプ50によるパイプ固定状態を示す斜視図である。 従来のパイプクランプ55を示す斜視図である。 従来のパイプクランプ58を示す横断面図である。 従来のパイプクランプ64を示す正面図である。
1…パイプクランプ、2…スリーブ部材、2a・2b…先端部、3…断熱パイプ、4…スリーブ装着用工具、10…基台、11A・11B…挟持部片、11a…嵌合凸部、11b…嵌合凹部、12…ネジ孔、13…スロット、14A・14B…支持部、30…樹脂又は金属製パイプ、31…断熱材、K…不連続部

Claims (6)

  1. 基台と、該基台の両側に可動可能に立設された略半円筒状の挟持部片が設けられるとともに、前記挟持部片の一方側先端部に嵌合凸部が設けられ、前記挟持部片の他方側先端部に前記嵌合凸部と係合する嵌合凹部が設けられ、これら嵌合凸部と嵌合凹部とを互いに係合させることによりパイプを抱持するように固定するワンタッチ式パイプクランプによって、外周面が樹脂発泡体からなりクッション性に富む保温断熱材で囲繞された断熱材付パイプを固定するパイプクランプ構造であって、
    周方向の不連続部が部材長手方向に沿って形成されるとともに、前記不連続部の先端同士が周方向に沿って重なりを持ち、外力により弾性的に直径を膨縮自在としたスリーブ部材を予め前記断熱材付パイプに外嵌させた状態で取付けておき、
    前記断熱材付パイプの固定部位において、前記挟持部片との間に前記スリーブ部材を介在させた状態で前記パイプクランプにより固定を図るとともに、前記スリーブ部材は前記挟持部片の幅よりもパイプ方向に突出していることを特徴とするパイプクランプ構造。
  2. 前記スリーブ部材は、樹脂又はバネ鋼板よりなる請求項1記載のパイプクランプ構造。
  3. 前記スリーブ部材は長さ寸法が50〜200mmである請求項1、2いずれかに記載のパイプクランプ構造。
  4. 前記スリーブ部材は前記断熱材付パイプへの取付け状態で、先端部同士の重なり代が5〜30mmである請求項1〜3いずれかに記載のパイプクランプ構造。
  5. 少なくとも周方向の不連続部が部材長手方向に沿って形成されるとともに、前記不連続部の先端同士が周方向に沿って重なりを持ち、外力により弾性的に直径を膨縮自在としたことを特徴とする上記請求項1〜4いずれかに記載のパイプクランプ構造に使用されるスリーブ部材。
  6. 左右一対の断面略半円弧状部材が長手側縁部分で相互に連設されるとともに、前記長手側縁部分が前記左右一対の断面略半円弧状部材を回動自在とするヒンジ部となっていることを特徴とする上記請求項1〜4いずれかに記載のパイプクランプ構造に使用されるスリーブ部材。
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