JP4790642B2 - 液化燃料処理機能付キャニスタ - Google Patents

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Description

本発明は、車輌の燃料タンクなどから発生する蒸発燃料を吸着処理するキャニスタに関し、特に、液化した燃料を霧状にしてエンジンの吸気系統へ送る液化燃料処理機能付キャニスタに関する。
従来からキャニスタのハウジングの外部に液化燃料処理部を設け、液状燃料を霧状にしてからエンジンの吸気系統へ送る技術が知られている。
本願特許出願人も、特許文献1において液化燃料処理機能付キャニスタの技術をすでに開示している。
この特許文献1に開示の技術では、キャニスタ自体のハウジングの外部に設けられた液溜めケースと、この液溜めケースに設けられた、燃料タンク等に連通する導入通路およびエンジン等の吸気管に連通する内部パージ通路と、液溜めケースに溜められた液化燃料を吸い上げる吸込み通路とを有する液化燃料処理部を備えている。液化燃料処理部は、内部パージ通路内の流体の流れを利用して液化燃料を内部パージ通路側に吸い上げている。この液化燃料処理部では、吸込み通路内の液化燃料の吸い上げ方向と、内部パージ通路内の流体の流れ方向とが略一致されるように内部パージ通路と吸い込み通路と略平行をなして延びている。
この特許文献1に示された構造の液化燃料処理部によれば、液溜めケース内の液化燃料が、吸込み通路を介して内部パージ通路を流れる流体により引き込まれるようにして内部パージ通路の燃料と共に霧状になされてエンジンの吸気系統へ送られる。
また、特許文献2にも、液溜めケース内の液化燃料を内部パージ通路の燃料と共に霧状にしてエンジンの吸気系統へ送るという作用効果を得るための発明が開示されている。
特開2000−303918号公報 特開2006−125353号公報
もっとも、本願特許出願人が特許文献1に開示した発明をなした時点では、この発明にかかる液化燃料処理機能付キャニスタを量産可能にするためには、具体的にいかなる構成を適用すればよいかについては、未解決のままであった。この点、特許文献2に開示の発明では、液化燃料処理部は、その構成部品が別個に構成されており、キャニスタに取り付けて1つのユニットとすることに手間がかかり、生産を効率的に行うことができないという問題点が依然として残されている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた発明であり、性能を維持しつつも、キャニスタのハウジングへ容易に取り付けることができる液化燃料処理機能付キャニスタを提供するものである。
本発明では、上記の課題を解決するために、外殻をなすハウジング(3)と、このハウジング(3)の内部に収容されて、エンジンの燃料系統から導かれた蒸発燃料を吸着する吸着材(20)とを備えたキャニスタ本体(2)と、このキャニスタ本体(2)の前記ハウジング(3)の外部に取り付けられて、前記燃料系統から導かれて液化した燃料を、前記吸着材(20)が吸着した蒸発燃料と共にエンジンの吸気系統へ送るための液化燃料処理部(40)とを備えた液化燃料処理機能付キャニスタであって、前記ハウジング(3)の一面は、その内部へ蒸発燃料を流入させるチャージ口(12)と、前記吸着材(20)が吸着した蒸発燃料をエンジンの吸気系統へ送るためのパージ口(13)とが設けられ、かつ、前記液化燃料処理部(40)が取り付けられる被取付部(10)として形成され、前記液化燃料処理部(40)は、その外殻をなし、一面が開放され、かつ、この開放された一面が前記被取付部(10)に取り付けられる取付部(55)として構成されたケース(41)と、前記燃料系統から導かれる蒸発燃料を前記ケース(41)の内部へ流入させるチャージ通路(45)と、前記ケース(41)の内部に設けられ、前記取付部(55)側とこの取付部(55)と対向する端面とを連絡するように直線状に延びる内部パージ通路(47)と、前記内部パージ通路(47)と鋭角をなして傾けられて、先端(48a)が、この内部パージ通路(47)から前記ケース(41)の側壁面の内面かつ前記取付部(55)側に向けられた、前記ケース(41)の内部に滞留する液化燃料を吸い出すための吸い出し通路(48)と、前記ケース(41)の外部に設けられ、前記内部パージ通路(47)及び前記吸い出し通路(48)に前記ケース(41)の接続部(49)にて接続されて、エンジンの吸気系統へ燃料を送る外部パージ通路(46)とが、一体成形されて一部材として構成されてなり、前記液化燃料処理部(40)は、前記ケース(41)の内部が密閉されるように、前記取付部(55)が前記被取付部(10)に取り付けられて、前記チャージ通路(45)が前記ケース(41)の内部空間を介して前記チャージ口(12)と連絡され、前記内部パージ通路(47)の前記取付部(55)側の端部が前記ハウジング(3)のパージ口(13)と接続され、前記吸い出し通路(48)の先端(48a)が前記ケース(41)内部に連絡され、前記接続部(49)では、前記内部パージ通路(47)と、前記吸い出し通路(48)とが前記外部パージ通路(46)の中心軸に対して相互にずらされて並列に配されている液化燃料処理機能付キャニスタを採用した。
また、本発明では、このような液化燃料処理機能付キャニスタにおいて、前記ハウジング(3)の前記被取付部(10)には、このハウジング(3)の外面が内部に向けて窪まされた凹部(11)が形成され、前記吸い出し通路(48)の先端(48a)は前記凹部(11)の内部に配されていることを特徴とする。
さらに、かかる凹部(11)の形成された液化燃料処理機能付キャニスタにおいて、前記凹部(11)の内壁部の一部(11a)と、前記ケース(41)の側壁面のうち前記吸い出し通路(48)が向けられている方向に位置する側壁面の内面(41a)とが略面一となるように設けられ、前記吸い出し通路(48)の先端(48a)がこれら凹部(11)の内壁部の一部及び側壁面の内面の直近で平行となるように形成されたことを特徴としている。
そして、本発明では、このように構成された液化燃料処理機能付キャニスタにおいて、前記液化燃料処理部(40)は、そのケース(41)の前記取付部(55)が前記ハウジング(3)の前記被取付部(10)に振動溶着されることで取り付けられるよう構成した。
本発明によれば、液化燃料処理部が成形により一部材として構成されているので、この液化燃料処理部を溶着するだけで、キャニスタ本体に極めて容易に取り付けすることができる。かかる製造面で良好な効果をえることができるのみならず、機能面においては、吸い出し通路を内部パージ通路に対して斜めに傾けているため、パージする工程において、従来から有する液化燃料処理部のケース内に滞留する液化燃料を効果的に吸い出すことをそのまま維持している。また、内部パージ通路と吸い出し通路とが、外部パージ通路の中心軸に対して相互にずらして並列に配されていることから、パージする工程において、内部パージ通路と吸い出し通路とに均等に及ぼすことができ、液化燃料の吸い出しを従来のものと同様に効果的に行える。
また、ハウジングに凹部を設け、吸い出し通路の先端をその内部に配置することで、この凹部を液溜め部として機能させることができ、効果的に液化燃料の吸い出しを行える。
さらに、当該液化燃料処理機能付キャニスタを横たえた状態で使用する場合、上述したケース側壁面の内面と凹部の内壁面の一部は、液化燃料が滞留しているケースの底部として機能するが、かかる場合、吸い出し通路の先端をこれらケース側壁面の内面と凹部の内壁面の直近で平行状態を形成することで、効率よく吸い出すことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は、本発明の1実施形態にかかる液化燃料処理機能付キャニスタ1を示すものであり、この液化燃料処理機能付キャニスタ1は、キャニスタ本体2と、このキャニスタ本体2に取り付けられた液化燃料処理部40とから構成されている。
キャニスタ本体2は、外殻をなすハウジング3と、ハウジング3内に流入された蒸発燃料を吸着するための吸着材20とを備えている。また、ハウジング3は筒状に形成され、軸方向の一端が開放された樹脂製のハウジング本体4と、開放されたハウジング本体4の端部を閉鎖する閉鎖用キャップ15とから構成されている。
ハウジング本体4は、4面からなる周壁部5とハウジング本体4の軸方向の一端を閉鎖している端面部6とを備えている。さらに、ハウジング本体4の内部には端面部6からこの端面部6と対向する開放された端部に向けて延びる仕切壁7が設けられており、その内部は、この仕切壁7により2つの部屋8,9に区分けされている。この仕切壁7は、その先端部とハウジング本体4の開放された端部を閉鎖する閉鎖用キャップ15との間に隙間が形成されるように高さ方向の途中の位置まで延びている。このため、仕切壁7により区分けされた2つの部屋8,9同士は、キャニスタ本体2の閉鎖用キャップ15側で相互に連通されている。なお、以下において、図1において、仕切壁7の下側に位置し、相対的に広く形成された部屋を広い部屋8、仕切壁7の上側に位置し、相対的に狭く形成されている部屋を狭い部屋9という。
ハウジング本体4の端面部6には、エンジンの燃料系統と連通された通路、エンジンの吸気系統と連通された通路、及び大気へ連絡された通路が設けられている。これらの通路のうち、燃料系統と連通された通路は、燃料系統から蒸発燃料が流入されるチャージ通路12,45であり、エンジンの吸気系統と連通された通路は、ハウジング3内の吸着材20に吸着された燃料をエンジンの吸気系統へ送るためのパージ通路13,46,47である。一方、大気へ連絡された通路は、キャニスタ本体2に流入された蒸発燃料から燃料を除去した後の気体を大気へ排出するための大気通路30である。この端面部6の構造については、液化燃料処理部40と共に後に詳細を説明する。
一方、ハウジング本体4の開放された端部側には、平板状のグリッド16がハウジング本体4の内部を覆うようにして配置される。このグリッド16は、ハウジング本体4に固定されることなく、ハウジング本体4の内部にて、ハウジング本体4の軸方向に移動可能に配置される。そして、その外側にハウジング本体4の開放された端部を閉鎖する閉鎖用キャップ15が配置される。閉鎖用キャップ15は、その周縁がハウジング本体4を構成する周壁部5の先端に溶着されてハウジング本体4に対して固着される。これらグリッド16と閉鎖用キャップ15との間には隙間が形成されており、この隙間には2つのスプリング17,18が配置される。これらのスプリング17,18はグリッド16をハウジング本体4の端面部6側に向けて付勢するものである。
かかる構造のハウジング3の内部には、軸方向の両側からパッド19a,19bにより挟み込まれるようにして吸着材20が収容される。ハウジング3の端面部6側に配されたパッド19aは、端面部6の内面に沿うようにして配される一方で、閉鎖用キャップ15側に配されたパッド19bは、グリッド16の内面に沿うようにして配されている。吸着材20は、粒状の活性炭等が使用されており、隙間無く収容されている。
なお、収容された吸着材20は、燃料の吸着の程度により密度が変化して、体積もこれに伴い変化する。しかし、キャニスタ本体2の開放された端部において、グリッド16の位置がハウジング3の軸方向に可変であると共に、スプリング17,18によりグリッド16が端面部6に向けて付勢されているので、吸着材20のハウジング3内における密度を一定に維持する。
次に、ハウジング本体4の端面部6の構造、及びこの端面部6に取り付けられた液化燃料処理部40の構造について、詳細を説明する。
ハウジング本体4の端面部6は、その内部に設けられている仕切壁7を境としてその両側に外側方に向けて突出する凸部10,14が形成されている。そして、図1において、仕切壁7より下側に位置し広い部屋8に対応する凸部10にチャージ通路13,45及びパージ通路12,46,47が設けられ、上側に位置し狭い部屋9に対応する凸部に大気通路30が設けられている。
これら3つの通路のうち、まず、大気通路30について説明する。図1において、端面部6における狭い部屋9に対応する凸部14に設けられた管が大気通路30である。この大気通路30は、端面部6の凸部14から外側方に向けて突出しており、ハウジング3の内外を連通させている。この大気通路30はハウジング本体4の成型時にハウジング本体4と同時に成形され、大気通路30とハウジング本体4とは一部材として構成される。
これに対し、端面部6における広い部屋8に対応する凸部10には、ハウジング3の内外を連絡する2つの穴12,13が形成されている。1つは、蒸発燃料をキャニスタ本体2に流入せしめるチャージ口12であり、他の1つは、キャニスタ本体2の内部に収容された吸着材20に吸着された燃料をエンジンの吸気系統へ送るためのパージ口13である。これらチャージ口12及びパージ口13には、その周縁にリング状の壁面12a,13aがハウジング本体4の外側に向けて突出するようにしてそれぞれ設けられている。また、この凸部10には、図1においてハウジング本体4の下側に配される周壁部5よりやや中央よりに、ハウジング3の内方に向けて窪まされた凹部11が形成されている。
そして、この凸部10には、液化燃料処理部40が取り付けられる座面10aが、これらチャージ口12、パージ口13及び凹部11の回りを矩形状に囲むようにして設けられている。液化燃料処理部40はこの座面10aに取り付けられる。
液化燃料処理部40は外殻をなし、内部に液化した燃料を貯留するためのケース41を備えている。ケース41は、4面からなる側壁面42と、一端側を閉鎖している閉鎖面43とを有し、閉鎖面43と対向する端部が開放されている。開放された端部は、キャニスタ本体2のハウジング3に取り付けられる取付部55である。この取付部55は、周壁面42の先端において外側に向けて張り出すフランジ56とフランジ56の裏面から突出する溶着突起57とから構成されている。この取付部55は、凸部10の座面10aに溶着突起57が溶着されて取り付けられる。
ケース41の閉鎖面43にはチャージ通路45と外部パージ通路46の2つの通路が液化燃料処理機能付キャニスタ1の奥行き方向(図1の紙面を貫く方向)に並列して外側方に向けて突出している。チャージ通路45は、ケース41内の空間と、外部とを連通している。一方、外部パージ通路46は、ケース41の内部に設けられている内部パージ通路47及び吸い出し通路48とケース41の内部で連絡されている。
ケース41の内部には、2つの管が閉鎖面43から閉鎖面43と対向する開放端に向けて2つの通路が二股に分かれるようにして設けられている。一方の通路が内部パージ通路47であり、他方の通路が当該内部パージ通路47に対して鋭角をなして傾けられて延びる吸い出し通路48である。これら内部パージ通路47と吸い出し通路48とは、ケース41における閉鎖面43の直近に位置する接続部49にて外部パージ通路46に連絡されている。この接続部49の位置では、内部パージ通路47と吸い出し通路48とが並列されていて、これらの中心軸は、外部パージ通路46の中心軸に対してオフセットされて配置されている。
内部パージ通路47は、閉鎖面43から開放端に向けて鉛直に延びており、その先端がケース41の開放端を構成している取付部55とほぼ同位置まで延びている。この内部パージ通路47は、キャニスタ本体2の内部と、外部パージ通路46とを連絡する。
一方、吸い出し通路48は、ケース41の内部にて、外部パージ通路46の位置からケース41の側壁面に向けて斜めに傾けられており、外部パージ通路46とケース41の内部とを連絡させている。この吸い出し通路48には、接続部49の位置にその内面から中心に向けて張り出して、内径を小さくしているオリフィス50が設けられている。一方、吸い出し通路48の先端側は吸い出し通路48の軸方向に対して傾斜するようにして切り欠かれており、切り欠かれて形成されている先端面48aは、この吸い出し通路48が向けられている側壁面42の内面42aと平行をなすように形成されている。なお、図2に示すように、この吸い出し通路48に対応する部位においては、ケース41の閉鎖面43及び側壁面42の一面が切り欠かれたようにして内方に向けて窪んだ部分44が形成されている。
このような構成を有する液化燃料処理部40は、射出成形により、ケース41、フランジ56部、チャージ通路45、外部パージ通路46、内部パージ通路47及び吸い出し通路48が一体に成型され、一部材として構成される。
かかる液化燃料処理部40は、図4に詳細を示すように、ハウジング本体4の凸部10に設けられている座面10aに振動溶着により溶着される。溶着されると、液化燃料処理部40のフランジ56に形成された溶着突起57が凸部10に設けられている座面10aに溶着される。それと共に、内部パージ通路47は、ケース41の開放側に位置する先端が凸部10に形成されたパージ口13の周縁に形成された周壁13aの先端に突き合わされて、これら両者が振動溶着される。
また、ケース41の4つの側壁面42のうち、吸い出し通路48が向けられた側壁面42の内面42a(図4において破線で示した部位)は、ハウジング本体4の凸部10に形成された凹部11の内壁部のうち、このキャニスタ本体2の側部11aの位置とほぼ面一となされる。そして、吸い出し通路48の先端は、切り欠かれて形成された先端面48aが凹部11の内部に挿入される。前述したように、吸い出し通路48の先端面48aはケース41の側壁面42aと平行をなすように形成されている。このため、液化燃料処理部40がキャニスタ本体2に取り付けられた状態においては、吸い出し通路48の先端面48aが凹部11の内壁面のうち、側部11aと平行をなしている。
他方、液化燃料処理部40のチャージ通路45と、キャニスタ本体2のチャージ口12とは、液化燃料処理部40を構成するケース41内の空間を介して間接的に接続される。
以上の構成を備えた液化燃料処理機能付キャニスタ1の液化燃料処理機能について図5及び図6を参照して説明する。
図5は、当該液化燃料処理機能付キャニスタ1が横たえられた状態で設置された場合について、液化燃料処理部40の内部を示したものである。なお、当該液化燃料処理機能付キャニスタ1を横たえて設置する場合、液化燃料処理部40に滞留する液化燃料が吸い出し通路48から吸い出される状態を形成すべく、この図5に示すように、内部パージ通路47に対して吸い出し通路48が下方に向けられる向き設置する。
図5に示すように、液化燃料処理部40のケース41の内部には、キャニスタ本体2に蒸気燃料がチャージされることに伴い、キャニスタ本体2の内部に流入されなかった蒸気燃料が液化して滞留する。この滞留する液化燃料も、キャニスタ本体2の吸着材20が吸着した燃料をエンジンの吸気系統に送る際に同時にエンジンの吸気系統に送る必要がある。この際、滞留する液化燃料を高い密度の液体のまま送ると、エンジンのノッキングなどの原因となる。かかる不都合を回避するために、滞留する液化燃料を密度を低くしてエンジンの吸気系統に送ることが必要となる。この液化燃料処理部40は、液化燃料を低い密度である霧状にしてエンジンの吸気系統へ送ることを実現する。
パージする工程においては、当該液化燃料処理機能付キャニスタ1に対し、エンジンの吸気系統から吸引力が作用する。キャニスタ本体2の吸着材20に吸着された燃料は、この吸引力によりハウジング3からパージ口13を通って霧状にされて液化燃料処理部40の内部パージ通路47へ移動する。霧状の燃料は、この内部パージ通路47を流動して接続部49まで移動し、接続部49から外部パージ通路46へ移動する。その後、燃料は、外部パージ通路46からエンジンの吸気系統へと流動される。
一方、ケース41の内部に滞留する液化燃料は、吸引力により吸い出し通路48へと吸い込まれる。吸い込まれた液化燃料は、この吸い出し通路48を流通し、接続部49へと移動する。液化燃料処理部40では、接続部49において、吸い出し通路48にオリフィス50が設けられている。液化燃料がこのオリフィス50を通過する際に霧状にされる。このようにして霧状にされた燃料は、内部パージ通路47からの燃料を混合されて外部パージ通路46へ移動する。なお、吸い出し通路48は、内部パージ通路47の軸方向に対して鋭角をなして斜めに傾けられている。このため、吸い出し通路48が内部パージ通路47の軸方向に対して直角をなして設けられている態様のものと同様に、内部を流動する燃料を円滑に外部パージ通路46へ移動する。そして、霧状の燃料は、この外部パージ通路46からエンジンの吸気系統へと送られる。
なお、図5に示すように、この液化燃料処理機能付キャニスタ1が横たえられた状態で設置された場合、ケース41の側壁面42の内面42aと、凹部11の内壁面のうち側部11aとは、液化燃料が滞留する容器の底面として機能する。そして、この液化燃料処理部40では、ケース41を構成する側壁面42の内面42aと、ハウジング本体4に形成され凹部11の内壁面のうち側部11aとが、ほぼ面一となる位置関係にある。また、吸い出し通路48の先端はハウジング本体4に形成された凹部11に挿入され、かつ、先端面48aが凹部11の内壁面の側部11aと平行をなしている。
このため、ケース41の内に滞留する液化燃料の液量が少なくなった状態でも、このような位置関係を形成することで、この液化燃料処理機能付キャニスタ1は残留する液化燃料を確実に吸い出し通路48へ流入させる。
図6は、この液化燃料処理機能付キャニスタ1を立てた状態で設置した場合の液化燃料処理部40を示している。
この場合も、パージの工程において、キャニスタ本体2が備える吸着材20に吸着された燃料は、パージ口13から内部パージ通路47及び外部パージ通路46を流動してエンジンの吸気系統へ送られる。また、液化燃料処理部40のケース41内に滞留する液化燃料は、吸い出し通路48から吸い出され、接続部49にて内部パージ通路47を流動してきた燃料と混合されて外部パージ通路46へ流されて、エンジンの吸気系統へと送られる。なお、液化燃料処理機能付キャニスタ1を立てた状態で設置する場合、チャージ口12の壁面12aは、横たえて使用する液化燃料処理機能付キャニスタ1の壁面12aよりも高く形成し、ケース41の内部に滞留する液化燃料がキャニスタ本体2の内部に容易に浸入しないよう構成すると良い。
この図6に示すように、液化燃料処理機能付キャニスタ1を立てた状態で設置した場合、ハウジング本体4に形成された凹部11は、ケース41内部に滞留する液化燃料が収集されて溜められる液溜め部として機能する。即ち、ケース41内の液化燃料の残量が少なくなると、この凹部11にのみ液化燃料が存在する状態となる。この凹部11は、内部の容積が小さいため、たとえ、吸い出し通路48の先端面48aが凹部11の底部11bに対向されていなくとも、凹部11の内部に残留する液化燃料を吸い出し通路48へ吸引させることができる。
なお、この液化燃料処理機能付キャニスタ1に採用した液化燃料処理部40のように、吸い出し通路48を内部パージ通路47に対して鋭角に傾けて構成することにより、金型により成形する際に、成形した後に液化燃料処理部40を金型から抜き取るときに、成型品が金型に対して拘束されることなく容易に抜き出すことができる。
以上、外部パージ通路46及び内部パージ通路47がケース41の幅方向のほぼ中央に設けられたものを例に説明したが、これには限定されず、図7に示す液化燃料処理部40Aのように、これら外部パージ通路46及び内部パージ通路47を、吸い出し通路48が向けられているケース41の側壁面42側にずらした態様で形成しても良い。このように形成した場合、内部パージ通路47がケース内に完全に液化燃料の内部に浸含されることもある。しかし、内部パージ通路47は、外部パージ通路46及びハウジング本体2のパージ口13にのみ連絡され、ケース41内とは連通されていないので、ケース41の内部に残留する液化燃料が直接に内部パージ通路47へ浸入することはない。
本発明の一実施形態にかかる液化燃料処理機能付キャニスタの内部構造を示す縦断面図。 液化燃料処理部の斜視図。 図2に示す液化燃料処理部をIII−IIIの位置で切断した縦断面斜視図。 図3に示した切断面の位置において液化燃料処理部の内部構造を詳細に示す縦断面。 液化燃料処理機能付キャニスタを横たえて使用した場合における液化燃料処理部の作用を示す説明図。 液化燃料処理機能付キャニスタを立てた状態で使用した場合における液化燃料処理部の作用を示す説明図。 別の実施形態にかかる液化燃料処理部の縦断面図。
符号の説明
2… キャニスタ本体
3… ハウジング
4… ハウジング本体
5… 周壁部
6… 天面部
10 …凸部(被取付部)
11… 凹部
12… チャージ口
13… パージ口
15… 閉鎖用キャップ
20… 吸着材
30… 大気通路
40… 液化燃料処理部
40A… 液化燃料処理部
41… ケース
45… チャージ通路
46… 外部パージ通路
47… 内部パージ通路
48… 吸い出し通路
48a… 吸い出し通路の先端
55… 取付部

Claims (4)

  1. 外殻をなすハウジングと、このハウジングの内部に収容されて、エンジンの燃料系統から導かれた蒸発燃料を吸着する吸着材とを備えたキャニスタ本体と、
    このキャニスタ本体の前記ハウジングの外部に取り付けられて、前記燃料系統から導かれて液化した燃料を、前記吸着材が吸着した蒸発燃料と共にエンジンの吸気系統へ送るための液化燃料処理部とを備えた液化燃料処理機能付キャニスタであって、
    前記ハウジングの一面は、その内部へ蒸発燃料を流入させるチャージ口と、前記吸着材が吸着した蒸発燃料をエンジンの吸気系統へ送るためのパージ口とが設けられ、かつ、前記液化燃料処理部が取り付けられる被取付部として形成され、
    前記液化燃料処理部は、その外殻をなし、一面が開放され、かつ、この開放された一面が前記被取付部に取り付けられる取付部として構成されたケースと、
    前記燃料系統から導かれる蒸発燃料を前記ケースの内部へ流入させるチャージ通路と、
    前記ケースの内部に設けられ、前記取付部側とこの取付部と対向する端面とを連絡するように直線状に延びる内部パージ通路と、
    前記内部パージ通路と鋭角をなして傾けられて、先端が、この内部パージ通路から前記ケースの側壁面の内面かつ前記取付部側に向けられた、前記ケースの内部に滞留する液化燃料を吸い出すための吸い出し通路と、
    前記ケースの外部に設けられ、前記内部パージ通路及び前記吸い出し通路に前記ケースの接続部にて接続されて、エンジンの吸気系統へ燃料を送る外部パージ通路と、
    が一体成形されて一部材として構成されてなり、
    前記液化燃料処理部は、前記ケースの内部が密閉されるように、前記取付部が前記被取付部に取り付けられて、前記チャージ通路が前記ケースの内部空間を介して前記チャージ口と連絡され、前記内部パージ通路の前記取付部側の端部が前記ハウジングのパージ口と接続され、前記吸い出し通路の先端が前記ケース内部に連絡され
    前記接続部では、前記内部パージ通路と、前記吸い出し通路とが前記外部パージ通路の中心軸に対して相互にずらされて並列に配されていることを特徴とする液化燃料処理機能付キャニスタ。
  2. 前記ハウジングの前記被取付部には、このハウジングの外面が内部に向けて窪まされた凹部が形成され、
    前記吸い出し通路の先端は前記凹部の内部に配されていることを特徴とする請求項1又は請求項に記載の液化燃料処理機能付キャニスタ。
  3. 前記凹部の内壁部の一部と、前記ケースの側壁面のうち前記吸い出し通路が向けられている方向に位置する側壁面の内面とが略面一となるように設けられ、
    前記吸い出し通路の先端がこれら凹部の内壁部の一部及び側壁面の内面の直近で平行となるように形成されたことを特徴とする請求項に記載の液化燃料処理機能付キャニスタ。
  4. 前記液化燃料処理部は、そのケースの前記取付部が前記ハウジングの前記被取付部に振動溶着されたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の液化燃料処理機能付キャニスタ。
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