以下、本発明の実施の形態に係る衛生洗浄装置について説明する。
(実施の形態1)
図1は第1の実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図である。
図1に示すように、便器600上に衛生洗浄装置100が装着される。タンク700は、水道配管に接続されており、便器600内に洗浄水を供給する。
衛生洗浄装置100は、本体部200、遠隔操作装置300、便座部400および蓋部500により構成される。
本体部200には、便座部400および蓋部500が開閉自在に取り付けられる。さらに、本体部200には、ノズル部30を含む洗浄水供給機構が設けられるとともに、制御部が内蔵されている。本体部200の制御部は、後述するように遠隔操作装置300により送信される信号に基いて、洗浄水供給機構を制御する。さらに、本体部200の制御部は、便座部400に内蔵されたヒータ、本体部200に設けられた脱臭装置(図示せず)および温風供給装置(図示せず)等の制御も行う。
図2は図1の遠隔操作装置300の一例を示す模式図である。図2に示すように、遠隔操作装置300は、複数のLED(発光ダイオード)301、複数の調整スイッチ302、水勢変化スイッチ304、面積変化スイッチ303、おしりスイッチ305、刺激スイッチ306、停止スイッチ307、ビデスイッチ308、乾燥スイッチ309および脱臭スイッチ310を備える。
使用者により調整スイッチ302、面積変化スイッチ303、水勢変化スイッチ304、おしりスイッチ305、刺激スイッチ306、停止スイッチ307、ビデスイッチ308、乾燥スイッチ309および脱臭スイッチ310が押下操作される。それにより、遠隔操作装置300は、後述する衛生洗浄装置100の本体部200に設けられた制御部に所定の信号を無線送信する。本体部200の制御部は、遠隔操作装置300より無線送信される所定の信号を受信し、洗浄水供給機構等を制御する。
例えば、使用者が、おしりスイッチ305またはビデスイッチ308を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30が移動して洗浄水が噴出する。刺激スイッチ306を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30から人体の局部に刺激を与える洗浄水が噴出される。停止スイッチ307を押下操作することによりノズル部30からの洗浄水の噴出が停止する。
また、乾燥スイッチ309を押下操作することにより人体の局部に対して衛生洗浄装置100の温風供給装置(図示せず)より温風が噴出される。脱臭スイッチ310を押下操作することにより衛生洗浄装置100の脱臭装置(図示せず)により周辺の脱臭が行われる。
調整スイッチ302は、水勢調整スイッチ302a,302b,302c、洗浄面積調整スイッチ302d,302e,302f、温度調整スイッチ302g,302hおよびノズル位置調整スイッチ302i,302jを含む。
使用者が、ノズル位置調整スイッチ302i,302jを押下操作することにより図1の衛生洗浄装置100の本体部200のノズル部30の位置が変化し、温度調整スイッチ302g,302hを押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の温度が変化する。また、水勢調整スイッチ302aを押下操作することにより段階的にノズル部30より噴出される洗浄水の水勢(圧力変動の態様)が変化し、水勢調整スイッチ302b,302cを押下操作することにより連続的にノズル部30より噴出される洗浄水の水勢(圧力変動の態様)が変化する。ここで、圧力変動の態様とは、圧力変動の周期、変動幅および中心圧力をいう。さらに、洗浄面積調整スイッチ302dを押下操作することにより段階的にノズル部30より噴出される洗浄水の噴出形態が変化し、302e,302fを押下操作することにより連続的にノズル部30より噴出される洗浄水の噴出形態が変化する。それにより、洗浄水の広がり角度が変化し、被洗浄面の洗浄面積が変化する。調整スイッチ302の押下に伴って複数のLED(発光ダイオード)301が点灯する。
また、水勢変化スイッチ304を押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の水勢(圧力変動の態様)が連続的に増加および減少を繰り返す。詳細は後述する。
さらに、面積変化スイッチ303を押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度が変化し、被洗浄面の洗浄面積が連続的に拡大および縮小を繰り返す。詳細は後述する。
以下、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200について説明を行う。図3は第1の実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200の構成を示す模式図である。
図3に示す本体部200は、制御部4、分岐水栓5、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10、熱交換器11、温度センサ12a,12b、ポンプ13、切替弁14およびノズル部30を含む。また、ノズル部30は、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3を含む。
図3に示すように、水道配管201に分岐水栓5が介挿される。また、分岐水栓5と熱交換器11との間に接続される配管202に、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10および温度センサ12aが順に介挿されている。さらに、熱交換器11と切替弁14との間に接続される配管203に、温度センサ12bおよびポンプ13が介挿されている。
まず、水道配管201を流れる浄水が、洗浄水として分岐水栓5によりストレーナ6に供給される。ストレーナ6により洗浄水に含まれるごみや不純物等が除去される。次に、逆止弁7により配管202内における洗浄水の逆流が防止される。そして、定流量弁8により配管202内を流れる洗浄水の流量が一定に維持される。
また、ポンプ13と切替弁14との間にはリリーフ配管204が接続され、止水電磁弁9と流量センサ10との間には、逃がし水配管205が接続されている。リリーフ配管204には、リリーフ弁206が介挿されている。リリーフ弁206は、配管203の特に
ポンプ13の下流側の圧力が所定値を超えると開成し、異常時の機器の破損、ホースの外れ等の不具合を防止する。一方、定流量弁8によって流量が調節され供給される洗浄水のうちポンプ13で吸引されない洗浄水を逃がし水配管205から放出する。これにより、水道供給圧に左右されることなくポンプ13には所定の背圧が作用することになる。
次いで、流量センサ10は、配管202内を流れる洗浄水の流量を測定し、制御部4に測定流量値を与える。また、温度センサ12aは、配管202内を流れる洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
続いて、熱交換器11は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、配管202を通して供給された洗浄水を所定の温度に加熱する。温度センサ12bは、熱交換器11により所定の温度に加熱された洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
ポンプ13は、熱交換器11により加熱された洗浄水を制御部4により与えられる制御信号に基いて、切替弁14に圧送する。切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30のおしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つに洗浄水を供給する。それにより、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つより洗浄水が噴出される。また、切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量を調整する。それにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量が変化する。
制御部4は、図1の遠隔操作装置300から無線送信される信号、流量センサ10から与えられる測定流量値および温度センサ12a,12bから与えられる温度測定値に基き止水電磁弁9、熱交換器11、ポンプ13および切替弁14に対して制御信号を与える。
図4は熱交換器11の構造の一例を示す一部切り欠き断面図である。
図4に示すように、樹脂ケース504内に曲折された蛇行配管510が埋設されている。蛇行配管510に接触するように平板状のセラミックヒータ505が設けられている。矢印Yで示すように、洗浄水が、給水口511から蛇行配管510内に供給され、蛇行配管510中を流れる間に、セラミックヒータ505により効率よく加熱され、排出口512から排出される。
図3の制御部4は、温度センサ12bより与えられる温度測定値に基いて、熱交換器11のセラミックヒータ505の温度をフィードバック制御する。
本実施の形態においては、制御部4がフィードバック制御により熱交換器11のセラミックヒータ505の温度を制御することとしたが、これに限定されず、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505の温度を制御してもよく、あるいは、温度上昇時には、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505を制御し、定常時には、フィードバック制御によりセラミックヒータ505を制御する複合的な制御を行ってもよい。
図5はポンプ13の構造の一例を示す断面図である。図5のポンプは複動型レシプロポンプである。
図5において、本体部138内には、円柱状空間139が形成されている。円柱状空間139内には圧送ピストン136が設けられている。圧送ピストン136の外周部には、X字パッキン136aが装着されている。圧送ピストン136により円柱状空間139がポンプ室139aとポンプ室139bとに分割される。
本体部138の一側部には洗浄水入口PIが設けられ、他側部には洗浄水出口POが設けられている。洗浄水入口PIには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口POには配管203を介して切替弁14が接続される。
洗浄水入口PIは、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに連通するとともに、内部流路P2、小室S2および小室S4を介してポンプ室139bに連通している。
ポンプ室139aは、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POに連通している。円柱状空間139bは、小室S6、小室S8および内部流路P4を介して洗浄水出口POに連通している。
小室S3、小室S4、小室S7および小室S8には、それぞれアンブレラパッキン137が設けられている。
モータ130の回転軸にギア131が取り付けられ、ギア131にギア132が噛合っている。また、ギア132には、クランクシャフト133の一端が一点支持で回動可能に取り付けられ、クランクシャフト133の他端には、ピストン保持部134およびピストン保持棒135を介して圧送ピストン136が取り付けられている。
図3の制御部4により与えられる制御信号に基いて、モータ130の回転軸が回転すると、モータ130の回転軸に取り付けられたギア131が矢印R1の方向に回転し、ギア132が矢印R2の方向に回転する。これにより、圧送ピストン136が図中の矢印Zの方向に上下運動する。
図6はアンブレラパッキン137の動作を説明するための模式図である。例えば、図5の圧送ピストン136が、下方向に移動し、ポンプ室139aの容積を増加させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。その結果、洗浄水入口PIから供給された洗浄水が、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに流入する。この場合、小室S7の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。そのため、洗浄水がポンプ室139a内へ流入したり、逆に洗浄水出口POより吐出されることもない。
一方、図5の圧送ピストン136が、上方向に移動し、ポンプ室139aの容積を減少させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が高くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。その結果、小室S1内の洗浄水が、ポンプ室139aに流入しない。この場合、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。そのため、ポンプ室139a内の洗浄水が、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POから吐出される。
なお、小室S4内に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形し、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形しない。一方、小室S8に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形せず、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形する。それにより、ポンプ室139a内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出されるときに、ポンプ室139b内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入し、ポン
プ室139a内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入するときに、ポンプ室139b内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出される。
図7は図5のポンプ13の圧力変化を示す図である。図7の縦軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
図7に示すように、ポンプ13の洗浄水入口PIに圧力Piの洗浄水が供給される。この場合、図6の圧送ピストン136が上下方向に運動することにより、ポンプ室139a内の洗浄水の圧力Paは、点線のように変化する。一方、ポンプ室139b内の洗浄水の圧力Pbは、破線のように変化する。ポンプ13の洗浄水出口POより吐出される洗浄水の圧力Poutは、太い実線で示すように、圧力Pcを中心として上下に周期的に変化する。
このように、ポンプ13においては、圧送ピストン136が上下運動を行うことにより、ポンプ室139aまたはポンプ室139b内の洗浄水に対して交互に圧力が加えられ、洗浄水入口PIの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口POから吐出される。
以下に、ポンプ13の動作に基づく吐出圧力の変化について説明する。なお、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
図8(a)〜(c)は、第1の実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプ13の圧力変化を示す図である。縦軸はポンプ13の吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。図8(d)は、吐出圧力の変動中心の圧力変化を示す図である。縦軸は吐出圧力の変動中心の圧力を示し、横軸は時間を示す。
図8(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302bを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はポンプ13のモータ130の回転数を大きくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が短くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が高くなり、吐出圧力の変動周期が小さくなる。また、吐出圧力の変動中心Poが高くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が大きくなる。
また、図8(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302b,302cを押下し、水勢を「中」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を中程度にする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が中程度となる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が中程度となり、吐出圧力の変動周期が中程度となる。また、吐出圧力の変動中心Poが中程度となり、かつ、吐出圧力の変動幅が中程度となる。
さらに、図8(c)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302cを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を小さくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が長くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が低くなり、吐出圧力の変動周期が大きくなる。また、ポンプ13の吐出圧力の変動中心Poが低くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が小さくなる。
使用者が図2の水勢変化スイッチ304を押下すると、制御部4はモータ130の回転数を周期的に増加および減少させることを繰り返す。それにより、図5の圧送ピストン1
36の上下方向の運動周期が周期的に増加および減少する。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周期、吐出圧力の変動中心Poおよび吐出圧力の変動幅が周期的に増加および減少することを繰り返す。すなわち、図8(a)〜(c)で示すように圧力変動の態様が周期的な変化が繰り返される。
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水勢の調整がポンプ13の回転数を変化させることにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302b,302cにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の流量(平均圧力)、圧力変動幅および圧力変動周期を調整することができる。
このように、洗浄水の流量のみならず圧力変動幅および圧力変動周期を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
図9(a)は切替弁14の縦断面図であり、図9(b)は図9(a)の切替弁14のA−A線断面図であり、図9(c)は図9(a)の切替弁14のB−B線断面図であり、図9(d)は図9(a)の切替弁14のC−C線断面図である。
図9に示す切替弁14は、モータ141、内筒142および外筒143により構成される。
外筒143内に内筒142が挿入され、モータ141の回転軸が内筒142に取り付けられている。モータ141は、制御部4により与えられる制御信号に基いて回転動作を行う。モータ141が回転することにより内筒142が回転する。
図9(a),(b),(c),(d)に示すように、外筒143の一端には、洗浄水入口143aが設けられ、側部の対向する位置に洗浄水出口143b,143cが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143cと異なる位置に洗浄水出口143dが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143c,143dと異なる位置に洗浄水出口143eが設けられている。内筒142の互いに異なる位置に孔142e,142f,142gが設けられている。孔142e,142fの周辺には、図9(b),(c)に示すように、曲線および直線で構成される面取り部(凹部)が形成され、孔142gの周辺には、図9(d)に示すように、直線で構成される面取り部(凹部)が形成されている。
内筒142の回転により、孔142eが外筒143の洗浄水出口143bまたは143cと対向可能になっており、孔142fが外筒143の洗浄水出口143dと対向可能になっており、孔142gが外筒143の洗浄水出口143eと対向可能になっている。
洗浄水入口143aには、図3の配管203が接続され、洗浄水出口143bには、ビデノズル2が接続され、洗浄水出口143cには、おしりノズル1の第1の流路が接続され、洗浄水出口143dには、おしりノズルの第2の流路が接続され、洗浄水出口143eには、ノズル洗浄用ノズル3が接続されている。
図10は図9の切替弁14の動作を示す断面図である。図10(a)〜(f)は切替弁14のモータ141がそれぞれ0度、90度、135度、180度、225度および270度回転した状態を示す。
まず、図10(a)に示すように、モータ141を回転させない(0度)場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W1で示すように洗浄水出口143bから流出する。
次に、図10(b)に示すように、モータ141が内筒142を90度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143eに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2で示すように洗浄水出口143eから流出する。
次いで、図10(c)に示すように、モータ141が内筒142を135度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143eに対向するとともに、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2および矢印W3で示すように洗浄水出口143c,143eから流出する。
次に、図10(d)に示すように、モータ141が内筒142を180度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3で示すように洗浄水出口143cから流出する。
次に、図10(e)に示すように、モータ141が内筒142を225度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向するとともに、内筒142の孔142fの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3および矢印W4で示すように洗浄水出口143c,143dから流出する。
また、図10(f)に示すように、モータ141が内筒142を270度回転させた場合には、内筒142の孔142fの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W4で示すように洗浄水出口143dから流出する。
以上のように、制御部4からの制御信号に基いてモータ141が回転することにより内筒142の孔142e,142f,142gのいずれかが外筒143の洗浄水出口143b〜143eに対向し、洗浄水入口143aから流入した洗浄水が洗浄水出口143b〜143eのいずれかから流出する。
図11は図10の切替弁14の洗浄水出口143c,143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量および洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量を示す図である。図11の横軸はモータ141の回転角度を示し、縦軸は洗浄水出口143b〜143eから流出する洗浄水の流量を示す。また、実線Q1が洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量の変化を示し、一点鎖線Q2が洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量の変化を示し、二点鎖線Q3が洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量の変化を示し、破線Q4が洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量の変化を示す。
例えば、図11に示すように、モータ141が回転しない場合(0度)、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度が大きくなるとともに洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3が減少し、洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4が増加する。
次いで、モータ141が90度回転した場合、洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4が減少し、洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1が増加する。
続いて、モータ141が180度回転した場合、洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1が減少し、洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2が増加する。
続いて、モータ141が270度回転した場合、洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2が減少し、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3が増加する。
以上のように、制御部4が切替弁14のモータ141の回転角度を制御することにより洗浄水出口143b〜143eから流出する洗浄水の流量を制御することができる。さらに、切替弁14のモータ141の回転角度がいかなる場合でも、洗浄水出口142e,142f,142gのいずれかまたはそれらの周囲の面取り部(凹部)が洗浄水出口143b〜143eのいずれかに対向するので、洗浄水の流路が閉塞されず、洗浄水入口143aから供給された洗浄水は、洗浄水出口143b〜143eのいずれかから流出される。
次に、図3のノズル部30について説明する。図12は図3のノズル部30および切替弁14の模式的断面図である。
図12に示すように、切替弁14の洗浄水出口143c,143dは、おしりノズル1に接続され、切替弁14の洗浄水出口143bはビデノズル2に接続され、切替弁14の洗浄水出口143eはノズル洗浄ノズル3に接続される。
まず、おしりノズル1の構成について説明し、次いで、ビデノズル2の構成について説明し、最後にノズル洗浄ノズル3の構成について説明する。
おしりノズル1は、円筒状のピストン部20、円筒状のシリンダ部21、シールパッキン22a,22bおよびスプリング23により構成される。
ピストン部20の先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25が形成されている。ピストン部20の後端には、フランジ形状のストッパ部26a,26bが設けられている。また、ストッパ部26a,26bには、それぞれシールパッキン22a,22bが装着されている。ピストン部20の内部には、後端面から噴出孔25に連通する第1の流路27aが形成され、ストッパ部26aとストッパ部26bとの間におけるピストン部20の周面から噴出孔25に連通する第2の流路27bが形成されている。また、噴出孔25
の周囲には、円筒状渦室29が形成されており、第1の流路27aと円筒状渦室29との間には、縮流部31が介挿されている。
一方、シリンダ部21は、先端側の径小部分と中間の径を有する中間部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と中間部分との間に、ピストン部20のストッパ部26aがシールパッキン22aを介して当接可能なストッパ面21cが形成され、中間部分と径大部分との間に、ピストン部20のストッパ部26bがシールパッキン22bを介して当接可能なストッパ面21bが形成されている。シリンダ部21の後端面には、洗浄水入口24aが設けられ、シリンダ部21の中間部分の周面には、洗浄水入口24bが設けられ、シリンダ部21の先端面には、開口部21aが設けられている。シリンダ部21の内部空間が温度変動緩衝部28となる。洗浄水入口24aは、シリンダ部21の中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24aは、切替弁14の洗浄水出口143cに接続され、洗浄水入口24bは、切替弁14の洗浄水出口143dに接続されている。ピストン部20がシリンダ部21より最も突出した場合に、洗浄水入口24bは、第2の流路27bと連通する。この洗浄水入口24bが第2の流路27bと接続する詳細については後述する。
ピストン部20は、ストッパ部26bが温度変動緩衝部28内に位置し、先端部が開口部21aから突出するように、シリンダ部21内に移動可能に挿入されている。
さらに、スプリング23は、ピストン部20のストッパ部26aとシリンダ部21の開口部21aの周縁との間に配設されており、ピストン部20をシリンダ部21の後端側に付勢する。
ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間に微小隙間が形成されている。
次に、ビデノズル2は、円筒状のピストン部20e、円筒状のシリンダ部21e、シールパッキン22eおよびスプリング23eにより構成される。
ピストン部20eの先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25eが形成されている。ピストン部20eの後端には、フランジ形状のストッパ部26eが設けられている。また、ストッパ部26eには、シールパッキン22eが装着されている。ピストン部20eの内部には、後端面から噴出孔25に連通する流路27eが形成されている。
一方、シリンダ部21eは、先端側の径小部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と径大部分との間に、ピストン部20eのストッパ部26eがシールパッキン22eを介して当接可能なストッパ面21fが形成されている。シリンダ部21eの後端面には、洗浄水入口24eが設けられ、シリンダ部21eの先端面には、開口部21gが設けられている。シリンダ部21eの内部空間が温度変動緩衝部28eとなる。洗浄水入口24eは、シリンダ部21eの中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24eは、切替弁14の洗浄水出口143bに接続されている。
ピストン部20eは、ストッパ部26eが温度変動緩衝部28e内に位置し、先端部が開口部21gから突出するように、シリンダ部21e内に移動可能に挿入されている。
さらに、スプリング23eは、ピストン部20eのストッパ部26eとシリンダ部21eの開口部21gの周縁との間に配設されており、ピストン部20eをシリンダ部21eの後端側に付勢する。
ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間に微小隙間が形成されている。
次に、ノズル洗浄ノズル3は、円筒状の噴出部20kにより構成される。噴出部20kの先端近傍には、おしりノズル1側に洗浄水を噴出するための噴出孔25kとビデノズル2側に洗浄水を噴出するための噴出孔25mとが形成される。噴出部20kの後端には洗浄水入口24kが設けられる。噴出部20kの後端に設けられた洗浄水入口24kから噴出孔25kおよび噴出孔25mに連通する流路27kが形成される。洗浄水入口24kは、切替弁14の洗浄水出口143eに接続されている。
それにより、切替弁14の洗浄水出口143eより供給された洗浄水が、ノズル洗浄ノズル3の噴出部20kの洗浄水入口24kを介して流路27kを通して、噴出孔25kおよび噴出孔25mより噴出される。噴出孔25kおよび噴出孔25mより噴出された洗浄水により、おしりノズル1およびビデノズル2の洗浄が行われる。
次いで、図12のおしりノズル1およびビデノズル2の動作について説明する。まず、おしりノズル1の動作について説明し、次に、ビデノズル2の動作について説明する。図13は図12のおしりノズル1の動作を説明するための断面図である。
図13(a)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bより洗浄水が供給されない場合、ピストン部20が、スプリング23の弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21内に収容されている。その結果、ピストン部20は、シリンダ部21の開口部21aより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21内には、温度変動緩衝部28が形成されない。
次いで、図13(b)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24aより洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20がスプリング23の弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21内に温度変動緩衝部28が形成されるとともに温度変動緩衝部28に洗浄水が流入する。
洗浄水入口24aがシリンダ部21の中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28に流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28の洗浄水の一部は、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20の第1の流路27aを通して円筒状渦室29に供給され、噴出孔25からわずかに噴出される。円筒状渦室29の詳細については後述する。
ピストン部20がさらに前進すると、図13(c)に示すように、ストッパ部26a,26bがシールパッキン22a,22bを介してシリンダ部21のストッパ面21c,21bに水密に接触する。それにより、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間からピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。さらに、洗浄水入口24bより供給された洗浄水が、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給される。それにより、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給された洗浄水は、ピストン部20の第1の流路27aを通して供給された洗浄水と混合され、噴出孔25から噴出される。
このように、切替弁14の洗浄水出口143c,143dより供給された洗浄水が、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bを介してピストン部20内の第1の流路27aおよび第2の流路27bを通して円筒状渦室29に導かれ、円筒状渦室29を通して噴出孔25から噴出される。
次いで、図12のビデノズル2の動作について説明する。図14は図12のビデノズル2の動作を説明するための断面図である。
まず、図14(a)に示すように、シリンダ部21eの洗浄水入口24eより洗浄水が供給されない場合、ピストン部20eが、スプリング23eの弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21e内に収容されている。その結果、ピストン部20eは、シリンダ部21eの開口部21gより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21e内には、温度変動緩衝部28eが形成されない。
次いで、図14(b)に示すように、シリンダ部21eの洗浄水入口24eより洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20eがスプリング23eの弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21e内に温度変動緩衝部28eが形成されるとともに温度変動緩衝部28eに洗浄水が流入する。
洗浄水入口24eがシリンダ部21eの中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28eに流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28eの洗浄水の一部は、ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20eの流路27eを通して、噴出孔25eからわずかに噴出される。
ピストン部20eがさらに前進すると、図14(c)に示すように、ストッパ部26eがシールパッキン22eを介してシリンダ部21eのストッパ面21fに水密に接触する。それにより、ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間の微小隙間からピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。それにより、ピストン部20eの流路27eを通して噴出孔25eから噴出される。
このように、切替弁14の洗浄水出口143bより供給された洗浄水が、シリンダ部21eの洗浄水入口24eを介してピストン部20e内の流路27eを通して円噴出孔25eから噴出される。
次いで、図15は図12のおしりノズル1のピストン部20の先端部の模式図である。図15(a)はピストン部20の先端部を上面から見た場合を示し、図15(b)はピストン部20の先端部を側面から見た場合を示す。
まず、図15(b)に示すように、第1の流路27aは、円筒状の円筒状渦室29の周面に接続され、第2の流路27bは円筒状渦室29の底面に接続されている。切替弁14の洗浄水出口143c,143dからの洗浄水が第1の流路27aおよび第2の流路27bに供給される。
図15(a)に示すように、第1の流路27aより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、円筒状渦室29の内周面の曲面形状により矢印Zに示す渦巻状態で流動する。一方、第2の流路27bより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、垂直上方向に直線状態で流動する。
このように、円筒状渦室29において第1の流路27aの渦巻状態の洗浄水と第2の流路27bの直線状の洗浄水とが混合され、噴出孔25より洗浄水が噴出される。
例えば、第1の流路27aより供給される洗浄水の流量が第2の流路27bより供給される洗浄の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、円筒状の円筒状渦室29の曲面形状による渦巻状態を強く維持するため、図15(b)に示す矢印Hの広い角度で分散旋回流として噴出される。一方、第2の流路27bより供給される洗浄水の流量が第1の流路27aより供給される洗浄水の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、直線状態を強く維持するため、図15(b)に示す矢印Sの狭い角度で直線流として噴出される。
したがって、制御部4が切替弁14のモータ141を制御して洗浄水出口143c,143dの流量比を変化させることにより、噴出孔25より噴出される洗浄水の噴出形態が変化する。
本実施の形態では、おしりスイッチ305の押下後、洗浄面積調整スイッチ302fを押下すると、洗浄水出口143cでの洗浄水の流量が洗浄水出口143dでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が直線流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が小さくなる。おしりスイッチ305の押下後、洗浄面積調整スイッチ302eを押下すると、洗浄水出口143dでの洗浄水の流量が洗浄水出口143cでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が分散旋回流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が大きくなる。
また、おしりスイッチ305の押下後、大きい値を有する洗浄面積調整スイッチ302dを押下すると、洗浄水出口143cでの洗浄水の流量が洗浄水出口143dでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が直線流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が小さくなる。おしりスイッチ305の押下後、小さい値を有する洗浄面積調整スイッチ302dを押下すると、洗浄水出口143dでの洗浄水の流量が洗浄水出口143cでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が分散旋回流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が大きくなる。
図16(a)〜(e)は、第1の実施の形態に係る切替弁の回転角度、ポンプの駆動状態および洗浄水を噴出するノズルの関係の説明図である。
図16(a)〜(e)は、切替弁14がそれぞれ0度、90度、180度、225度および270度回転した状態を示す。
まず、切替弁14を回転させない(0度)場合には、ポンプの駆動状態はオンであり、洗浄水は図16(a)の矢印W1で示すように洗浄水出口143bから流出し、図12のビデノズル2から噴出する。
次に、切替弁14を0度から90度回転させる間は、ポンプの駆動状態はオフであるから、洗浄水は流出しない。
次いで、切替弁14を90度回転させた場合には、ポンプの駆動状態はオンであり、洗浄水は図16(b)の矢印W2で示すように洗浄水出口143eから流出し、図12のノズル洗浄ノズル3から噴出する。
次に、切替弁14を90度から180度まで回転させる間は、ポンプの駆動状態はオフ
であるから、洗浄水は流出しない。
次いで切替弁14を180度回転させた場合には、ポンプの駆動状態はオンであり、洗浄水は図16(c)の矢印W3で示すように洗浄水出口143cから流出し、図12のおしりノズル1から噴出する。なお、この場合には、図15(b)で説明したように洗浄水は分散旋回流として噴出される。
次に、切替弁14を180度から270まで度回転させる間は、ポンプの駆動状態はオンであり、洗浄水は図16(a)の矢印W3,W4で示すように洗浄水出口143c,143dから流出し、おしりノズル1から噴出する。なお、この場合には、図15(b)で説明したように洗浄水出口143c,143dから流出する洗浄水の流量比が変化し、洗浄水の噴出形態が分散旋回流から直線流に近づく。
次に切替弁14を270度回転させた場合には、ポンプの駆動状態はオンであり、洗浄水が図16(e)の矢印W4で示すように洗浄水出口143dのみから流出するため、図15(b)で説明したように洗浄水は直線流として噴出する。
図17は、衛生洗浄装置200の動作の一例を示すグラフである。図17の縦軸は切替弁の回転角度およびポンプの駆動状態であり、横軸は時間である。
まず、遠隔操作装置300のおしりスイッチ305を押下操作することにより切替弁14が0度から90度まで回転して時点t1で停止する。時点t1でポンプの駆動状態はオンとなり、ノズル洗浄ノズル3から洗浄水が噴出し、時点t2までおしりノズル1およびビデノズル2の洗浄が行われる。続いて、切替弁14が90度から180度まで回転して時点t3で停止する。時点t3でポンプの駆動状態はオンとなり、おしりノズル1から洗浄水が噴出される。なお、この場合には、図15で説明したように洗浄水は分散旋回流として噴出される。
次に、時点t4で、遠隔操作装置300の洗浄面積調整スイッチ302eを押下操作すると、切替弁は270度まで回転して時点t5で停止する。時点t4から時点t5までの間は切替弁14の回転角度が180度から270度に変化するため、図15で説明したように噴出形態が分散旋回流から直線流へと変化する。それに伴い、洗浄水の広がり角度が変化し、洗浄面積が変化する。
次いで、時点t6で遠隔操作装置300の洗浄面積調整スイッチ302fを押下操作すると、切替弁が逆回転し、270度から180度まで回転して時点t7で停止する。時点t6から時点t7までの間は、噴出形態が直線流から分散旋回流へと変化する。それに伴い、洗浄水の広がり角度が変化し、洗浄面積が変化する。なお、図17のグラフから明らかなように切替弁14が180度から270度まで回転する速度と270度から180度まで回転する速度は異なっている。詳細は後述する。
次に、時点t8で隔操作装置300の停止スイッチ307を押下操作すると、切替弁14が180度から90度まで回転して時点t9で停止する。なお、時点t8から時点t9までの間は、ポンプの駆動状態はオフであるため、洗浄水は噴出されない。時点t9でポンプの駆動状態はオンとなり、ノズル洗浄ノズル3から洗浄水が噴出し、おしりノズル1およびビデノズル2の洗浄が行われる。時点t10で切替弁14が0度まで回転して時点t11で停止する。なお、時点t10から時点t11の間は、ポンプの駆動状態はオフであるため、洗浄水は噴出されない。
図18は、おしりノズル1から噴出される洗浄水の噴出形態の変化を示した模式図であ
る。
図18で示すように、洗浄水の広がり角度が縮小する場合の広がり角度の変化速度(以下、縮小速度と呼ぶ)をV1とし、洗浄水の広がり角度が拡大する場合の広がり角度の変化速度(以下、拡大速度と呼ぶ)をV2とする。図18に示すように、拡大速度V2よりも縮小速度V1の方が小さくなるように、図9のモータ141の回転速度が制御される。それにより、図17のグラフでは、切替弁14が180度から270度に変化する場合の時間よりも、270度から180度に変化する場合の時間が小さくなっている。すなわち、洗浄面積が大きくなる速度よりも小さくなる速度の方が小さく設定されている。
遠隔操作装置300の面積変化スイッチ303を押下操作すると、自動的に洗浄水の広がり角度が拡大と縮小を繰り返す。このとき、拡大速度よりも縮小速度の方が小さい。その結果、外側から内側中心に向かって汚れを落とすように作用し、外周への汚れの飛散を防止できる。
図19は、洗浄水の流量を一定とした場合における洗浄面積に対する洗浄体感強度のグラフである。縦軸は洗浄体感強度、横軸はおしりノズル1から噴出される洗浄水の洗浄面積である。図19に示す曲線STのように、洗浄面積が大きくなると洗浄体感強度は小さくなり、洗浄面積が小さくなると洗浄体感強度は大きくなる。したがって、洗浄面積を変化させることにより洗浄体感強度を変化させることができる。
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄ノズル3が複数のノズルに相当し、ポンプ13が加圧手段および往復動ポンプに相当し、圧送ピストン136が加圧部材に相当し、第1の流路27aが第1の流路に相当し、第2の流路27bが第2の流路に相当し、円筒状渦室29が回転流生成手段に相当し、切替弁14が流量調整手段および切替手段に相当し、制御部4が制御手段および指令手段に相当し、水勢調整スイッチ302a,302b,302cが圧力変動設定手段に相当し、洗浄面積調整スイッチ302d,302e,302fが広がり角度設定手段に相当し、セラミックヒータ505が加熱手段に相当する。
(実施の形態2)
以下、第2の実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200aについての説明を行う。
図20は第2の実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200aの構成を示す模式図である。
図20に示す本体部200aが図3に示す本体部200と異なるのは、おしりノズル1の噴出形態を変化させるためのワイヤ29cと、そのワイヤ29cを制御するためのモータM0とが設けられている点、および切替弁14をおしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄ノズル3の3流路に切り替える構造にした点である。このモータM0によりおしりノズル1の噴出形態を変化させる詳細については後述する。
図21(a)は切替弁14の縦断面図であり、図21(b)は図21(a)の切替弁14のA−A線断面図であり、図21(c)は図21(a)の切替弁14のB−B線断面図である。
図21に示す切替弁14は、モータ141、内筒142および外筒143により構成される。
外筒143内に内筒142が挿入され、モータ141の回転軸が内筒142に取り付けられている。モータ141は、制御部4により与えられる制御信号に基いて回転動作を行う。モータ141が回転することにより内筒142が回転する。
図21(a),(b),(c)に示すように、外筒143の一端には、洗浄水入口143aが設けられ、側部の対向する位置に洗浄水出口143b,143cが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143cと異なる位置に洗浄水出口143dが設けられている。内筒142の互いに異なる位置に孔142e,142fが設けられている。孔142eの周辺には、図21(b)に示すように、面取り部が形成されている。内筒142の回転により、孔142eが外筒143の洗浄水出口143bまたは143cと対向可能になっており、孔142fが外筒143の洗浄水出口143dと対向可能になっている。
洗浄水入口143aには、図20の配管203が接続され、洗浄水出口143bには、おしりノズル1が接続され、洗浄水出口143cには、ビデノズル2が接続され、洗浄水出口143dには、ノズル洗浄用ノズル3が接続されている。
図22は図21の切替弁14の動作を示す断面図である。図22(a)に示すように、モータ141が回転せず、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143dと同じ側にある場合、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143b,143cのいずれにも対向せず、かつ内筒142の孔142fが外筒143の洗浄水出口143dに対向しない。したがって、洗浄水が洗浄水出口143b,143c,143dのいずれからも流出しない。
次に、図22(b)に示すように、モータ141が内筒142を45度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部の一部が外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W1で示すように洗浄水出口143bから流出する。
また、図22(c)に示すように、モータ141が内筒142を90度回転させた場合には、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、多量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2で示すように洗浄水出口143bから流出する。
さらに、モータ141が内筒142を270度回転させた場合には、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、多量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して洗浄水出口143cから流出する。
また、モータ141が内筒142を180度回転させた場合には、内筒142の孔142fが外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、多量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して洗浄水出口143dから流出する。
以上のように、制御部4からの制御信号に基いてモータ141が回転することにより内筒142の孔142e,142fのいずれかが外筒143の洗浄水出口143b〜143dのいずれかに対向した場合には洗浄水が流出し、内筒142の孔142e,142fのいずれもが外筒143の洗浄水出口143b〜143dのいずれにも対向しない場合には洗浄水が流出しない。
次に、図20のノズル部30のおしりノズル1について説明する。図23は図20のノズル部30のおしりノズル1の断面図である。なお、図20のノズル部30のビデノズル
2の構成および動作は図23のおしりノズル1と同様である。
図23に示すように、おしりノズル1は、円筒状のピストン部20、円筒状のシリンダ部21、シールパッキン22およびスプリング23により構成される。
ピストン部20の先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25が形成されている。さらに、噴出孔25付近には、噴出孔25から噴出される洗浄水の噴出形態を調整するための円錐状の噴出形態調整片29a、噴出形態調整片29aの位置を調整するためのバネ29bおよびワイヤ29cが設けられている。噴出形態調整片29aはバネ29bにより噴出孔25内に挿入されるように付勢されている。図20のモータM0によりワイヤ29cを矢印zの方向に引っ張ることによりバネ29bの弾性に抗してワイヤ29aの位置を調整することができる。ピストン部20の後端には、フランジ形状のストッパ部26が設けられている。また、ストッパ部26には、シールパッキン22が装着されている。ピストン部20の内部には、後端面から噴出孔25に連通する流路27が形成されている。
一方、シリンダ部21は、先端側の径小部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と径大部分との間に、ストッパ部26がシールパッキン22を介して当接可能なストッパ面21bが形成されている。シリンダ部21の後端面には、洗浄水入口24が設けられ、シリンダ部21の先端面には、開口部21aが設けられている。シリンダ部21の内部空間が温度変動緩衝部28となる。洗浄水入口24は、シリンダ部21の中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24は、図20の切替弁14の洗浄水出口143bに接続されている。
ピストン部20は、ストッパ部26が温度変動緩衝部28内に位置し、先端部が開口部21aから突出するように、シリンダ部21内に移動可能に挿入されている。
さらに、スプリング23は、ピストン部20のストッパ部26とシリンダ部21の開口部21aの周縁との間に配設されており、ピストン部20をシリンダ部21の後端側に付勢する。
ピストン部20のストッパ部26の外周面とシリンダ部21の内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間に微小隙間が形成されている。
次いで、図23のおしりノズル1の動作について説明する。図24は図23のおしりノズル1の動作を説明するための断面図である。
まず、図24(a)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24より洗浄水が供給されない場合、ピストン部20が、スプリング23の弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21内に収容されている。その結果、ピストン部20は、シリンダ部21の開口部21aより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21内には、温度変動緩衝部28が形成されない。
次いで、図24(b)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24より洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20がスプリング23の弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21内に温度変動緩衝部28が形成されるとともに温度変動緩衝部28に洗浄水が流入する。
洗浄水入口24がシリンダ部21の中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28に流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度
変動緩衝部28の洗浄水の一部は、ピストン部20のストッパ部26の外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20の流路27を通して噴出孔25から噴出される。
ピストン部20がさらに前進すると、図24(c)に示すように、ストッパ部26がシールパッキン22を介してシリンダ部21のストッパ面21bに水密に接触する。それにより、ピストン部20のストッパ部26の外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間からピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。したがって、温度変動緩衝部28の洗浄水が、ピストン部20内の流路27を通して噴出孔25のみから噴出される。
図25(a)〜(c)は、第2の実施の形態におけるおしりノズル1の噴出孔25より噴出される洗浄水の説明図である。
図25(a)は、噴出形態調整片29aの先端が噴出孔25から取り出された場合の洗浄水の噴出形態を表した模式図である。噴出形態調整片29aの先端が噴出孔25から取り出された状態では、噴出形態調整片29aの外周面と噴出孔25の距離が十分大きいため、洗浄水は噴出形態調整片29a外周面の影響を受けない。したがって、噴出孔25から噴出される洗浄水の噴出形態は破線で示すように直線流となる。
図25(b)は、噴出形態調整片29aの先端が噴出孔25内に挿入された場合の洗浄水の噴出形態を表した模式図である。噴出形態調整片29aの先端が噴出孔25内に挿入された状態では、噴出形態調整片29aの外周面と噴出孔25の距離が小さくなるため、洗浄水は噴出形態調整片29aの円錐状の外周面に沿って流れ、矢印W2,W3で示すように噴出孔25から広がるように噴出される。それにより、破線で示すように広がりを持った噴流として噴出される。図25(c)に示すように、噴出孔25から噴出される洗浄水の断面は円形状となる。ワイヤ29cにより噴出孔25内での噴出形態調整片29aの位置を調整することにより、噴出孔25から噴出される洗浄水の広がり角度を変化させることができる。それにより、被洗浄面の洗浄面積を変化させることができる。
図26(a)〜(c)は、第2の実施の形態におけるおしりノズル1に設けられた噴出形態調整片の他の例を示す図である。図26の噴出形態調整片29aは逆円錐台状の外周面を有する。噴出形態29aはバネ29bにより噴出孔25から押し出されるように付勢されている。図20のモータM0によりワイヤ29cを矢印zの方向に引っ張ることによりバネ29bの弾性に抗して噴出形態調整片29aの位置を調整することができる。
図26(a)は、噴出形態調整片29aが噴出孔25から押し出された場合の洗浄水の噴出形態を表した模式図である。噴出形態調整片29aが噴出孔25から押し出された状態では、噴出形態調整片29a外周面と噴出孔25の距離が十分大きいため、洗浄水は噴出形態調整片29a外周面の影響を受けない。したがって、噴出孔25から噴出される洗浄水の噴出形態は破線で示すように直線流となる。
図26(b)は、噴出形態調整片29aが噴出孔25に挿入された場合の洗浄水の噴出形態を表した模式図である。噴出形態調整片29aが噴出孔25に挿入された状態では、噴出形態調整片29aの外周と噴出孔25の距離が小さくさるため、洗浄水は噴出形態調整変29aの逆円錐台状の外周面に沿って流れ、矢印w3,w4で示すように噴出孔25から広がるように噴出される。それにより、破線で示すように広がりを持った噴流として噴出される。図26(c)に示すように、噴出孔25から噴出される洗浄水の断面は円環状となる。ワイヤ29cにより噴出孔25内での噴出形態調整片29aの位置を調整する
ことにより、噴出孔25から噴出される洗浄水の広がり角度を変化させることができる。それにより、被洗浄面の洗浄面積を変化させることができる。
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、噴出形態調整片29aおよび29bが可動部材に相当し、モータM0が駆動手段および電気的駆動部に相当する。
(実施の形態3)
以下、第3の実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200bについての説明を行う。
図27は第3の実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200bの構成の一例を示す模式図である。
図27に示す本体部200bが図20に示す本体部200aと異なるのは、便器洗浄ノズル4と、便器洗浄ノズル4とノズル洗浄ノズル3の流路を切り替える切替弁15と、切替弁15を制御するモータM1とが設けられている点である。
制御部4は図27の遠隔操作装置300から無線送信される信号に基づき、モータM1を回転させる。それにより、切替弁15はノズル部30の便器洗浄ノズル4とノズル洗浄ノズル3のいずれか一方に洗浄水を供給する。
図28は、便器洗浄ノズル4から洗浄水が噴出される様子を描いた模式図である。遠隔操作装置300からの信号により便器洗浄ノズル4が移動して、洗浄水が便器600に向かって下向きに噴出される。便器洗浄ノズル4は、図15、図25、図26のいずれかで説明した 形態をしたノズルとしてもよい。これにより、便器洗浄を効果的に行うことできる。