JP4236889B2 - 衛生洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、瞬間式加熱装置を備えた衛生洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置においては、人体に不快感を与えないようにするため洗浄に用いる洗浄水を適切な温度に調整する加熱装置が備えられている。このような加熱装置には、主に貯湯式加熱装置または瞬間式加熱装置がある。
【0003】
貯湯式加熱装置は、予め所定量の洗浄水を貯えるとともに内蔵した加熱ヒータにより洗浄水を所定の温度に加熱する温水タンクを備え、人体の局部を洗浄する際に、予め温水タンク内で所定の温度に加熱した洗浄水を水道圧を利用するか若しくはポンプ等により圧送してノズルより噴出させる方法を採用している。
【0004】
一方、瞬間式加熱装置は、人体の局部を洗浄する際に、洗浄水を昇温速度に優れたセラミックヒータ等の加熱ヒータにより所定の温度に加熱し、水道圧を利用するかもしくはポンプ等により圧送してノズルより噴出させる方法を採用している。
【0005】
そのため、瞬間式加熱装置においては、予め洗浄水を所定の温度に維持し続ける必要がなく、使用時のみ加熱ヒータに電力を供給すればよいので、消費電力を抑制することができる。また、長時間の洗浄や、トイレの連続使用等により多量の洗浄水を人体の局部の洗浄に用いた際でも、洗浄水の温度が所定の温度以下に低下して人体に不快感を与えることを防止することができる。
【0006】
近年、衛生洗浄装置においては、使用者の好みに応じた洗浄を実現すべく各種機能が提案されてきた。例えば、使用者の好みに応じた洗浄を実現するためにノズルから噴出される洗浄水の水勢を調整する機能が設けられている(例えば、特許文献1参照)。使用者は、自己の好みに応じてノズルから噴出される洗浄水の水勢を調整することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開昭59−106637号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、瞬間式加熱装置を用いた衛生洗浄装置では、洗浄水の瞬間的な昇温が求められるため、使用者の局部に噴出する洗浄水の流量を多くすることが難しい。つまり、瞬間式加熱装置を用いた衛生洗浄装置においては、適切な温度の洗浄水をノズルより噴出しようとすると洗浄水の流量が制限される。そのため、使用者が十分な流量の洗浄水による洗浄を望む場合に、使用者の要求を満足することが困難である。
【0009】
本発明の目的は、適切な温度の洗浄水による洗浄および十分な流量の洗浄水による洗浄が可能な衛生洗浄装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る衛生洗浄装置は、給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、給水源から供給される洗浄水を流動させつつ加熱する瞬間式加熱手段と、瞬間式加熱手段から供給される洗浄水を噴出する噴出手段と、噴出手段から噴出される洗浄水の流量を調整する流量調整手段と、水勢を設定する水勢設定手段と、動作モードを温度優先モードまたは流量優先モードに設定する動作モード設定手段と、温度優先モード時に加熱された洗浄水の温度が所定の下限値以上となる流量の範囲内において水勢設定手段により設定された水勢に基づいて流量調整手段を制御し、流量優先モード時に下限値にかかわらず洗浄水の流量が所定の値になるように流量調整手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、流量優先モードから温度優先モードへの切り替え時に、加熱された洗浄水の温度が下限値以上となる流量の範囲内において流量が漸次減少するように流量調整手段を制御するものである。
【0011】
本発明に係る衛生洗浄装置においては、給水源から供給される洗浄水が瞬間式加熱手段により流動されつつ加熱され、加熱された洗浄水が噴出手段から噴出される。噴出手段から噴出される洗浄水の流量は流量調整手段により調整される。使用者は水勢設定手段を用いて水勢を設定することができ、動作モード設定手段を用いて動作モードを温度優先モードまたは流量優先モードに設定することができる。
【0012】
温度優先モード時には、加熱された洗浄水の温度が所定の下限値以上となる流量の範囲内において水勢設定手段により設定された水勢に基づいて制御手段により流量調整手段が制御される。この場合、洗浄水の温度を所定の下限値以上に制御することが、洗浄水の流量を設定された水勢に対応する流量に制御することよりも優先される。それにより、適切な温度の洗浄水が噴出手段から噴出される。
【0013】
流量優先モード時には、温度の下限値にかかわらず洗浄水の流量が所定の値になるように制御手段により流量調整手段が制御される。この場合、洗浄水の流量を所定の値に制御することが、洗浄水の温度を所定の下限値以上に制御することよりも優先される。それにより、周囲の温度にかかわらず十分な流量の洗浄水が噴出手段から噴出される。
また、流量優先モードから温度優先モードへの切替時に、加熱された洗浄水の温度が下限値以上となる流量の範囲内において流量が漸次減少するので、洗浄水の流量の急激な減少による洗浄水の温度の急激な上昇が防止される。
【0014】
制御手段は、温度優先モード時に流量が所定の上限値以下となるように水勢設定手段の設定に基づいて流量調整手段を制御し、流量優先モード時に流量が上限値よりも高い値となるように流量調整手段を制御してもよい。
【0015】
この場合、温度優先モード時には、流量が所定の上限値以下となるように水勢設定手段の設定に基づいて制御手段により流量調整手段が制御される。それにより、洗浄水の温度の低下が防止され、常に適切な温度の洗浄水が噴出手段から噴出される。また、流量優先モード時には、流量が上限値よりも高い値となるように制御手段により流量調整手段が調整される。それにより、高い洗浄力および洗浄感が得られる。
【0016】
動作モード設定手段は、温度優先モードおよび流量優先モードのいずれかを選択する選択スイッチを含んでもよい。この場合、使用者は、選択スイッチを用いて温度優先モードおよび流量優先モードのいずれかを容易に選択することができる。
【0017】
動作モード設定手段は、流量優先モードを解除する解除スイッチを含んでもよい。この場合、使用者は、解除スイッチを用いて流量優先モードを容易に解除することができる。それにより、動作モードを即座に温度優先モードに切り替えることができる。
【0018】
動作モード設定手段は、動作モードを流量優先モードに設定する設定スイッチを含み、制御手段は、設定スイッチの操作に応答して流量が温度優先モード時の最大流量よりも大きくなるように流量調整手段を制御してもよい。
【0019】
使用者が設定スイッチを用いて動作モードを流量優先モードに設定した場合、設定スイッチの操作に応答して流量が温度優先モード時の最大流量よりも大きくなるように流量調整手段が制御される。それにより、高い洗浄力および洗浄感を得ることができる。
【0020】
水勢設定手段は、流量優先モード時に水勢の設定を調整する設定調整手段を含み、制御手段は、流量優先モード時に設定調整手段により調整された設定に基づいて流量調整手段を制御してもよい。
【0021】
この場合、流量優先モード時にも、設定調整手段により水勢の設定を調整することにより流量を調整することができる。
【0022】
制御手段は、流量優先モード時に洗浄水の流量が500cc/min以下になるように流量調整手段を制御してもよい。
【0023】
この場合、流量優先モード時に洗浄水の流量が500cc/min以下に制御されることにより、流量優先モード時に洗浄水の温度が使用者の体温程度以上にまで確実に昇温される。それにより、洗浄水の流量を十分に確保しつつ洗浄水の温度が人体に不快な温度まで低下することを防止することができる。
【0026】
給水源から瞬間式加熱手段に供給される洗浄水の温度を検出する入水温度検出手段をさらに備え、制御手段は、流量優先モードから温度優先モードへの切り替え時に、入水温度検出手段により検出された温度に基づいて、加熱された洗浄水の温度が下限値以上となる流量の範囲内において水勢設定手段により設定可能な最大水勢で最大流量が得られるように水勢設定手段により設定される水勢と流量との関係を再設定してもよい。
【0027】
この場合、流量優先モードから温度優先モードへの切り替え時に、検出された温度に基づいて、加熱された洗浄水の温度が下限値以上となる流量の範囲内において水勢設定手段により設定可能な最大水勢で最大流量が得られるように水勢と流量との関係が再設定される。それにより、流量優先モードから温度優先モードへの切り替え時に、洗浄水の温度が急変することが防止される。
【0028】
噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度を調整する広がり角度調整手段をさらに備え、制御手段は、広がり角度調整手段により調整された洗浄水の広がり角度が所定の角度よりも大きい場合に流量優先モードを無効にしてもよい。
【0029】
洗浄水の広がり角度が大きい場合には使用者は温度を低く感じる傾向にある。したがって、洗浄水の広がり角度が所定の角度よりも大きい場合に流量優先モードが無効にされることにより、流量を確保するために体感温度が低下することが防止される。また、使用者は、柔らかな洗浄感を好む場合に洗浄水の広がり角度を大きく設定することが多く、洗浄水の広がり角度が大きい場合にはたっぷりとした流量感を得ることができるので、洗浄水の広がり角度が大きい場合に実際の流量が低下しても問題はない。
【0030】
噴出手段から噴出される洗浄水を直線流または複数段階の広がり角度を有する分散流に設定するための噴出形態設定手段と、噴出手段より噴出する洗浄水の噴出形態を調整する噴出形態調整手段とをさらに備え、制御手段は、噴出形態設定手段により設定された噴出形態の洗浄水が噴出手段から噴出されるように噴出形態調整手段を制御してもよい。
【0031】
この場合、使用者は噴出形態設定手段を用いて噴出手段から噴出される洗浄水を直線流または複数段階の広がり角度を有する分散流に設定することができる。それにより、設定された噴出形態の洗浄水が噴出手段から噴出され、使用者の嗜好または体調に応じた種々の洗浄感および洗浄力を得ることができる。
【0032】
制御手段は、噴出形態設定手段により分散流が設定されている場合に流量優先モードを無効にしてもよい。
【0033】
洗浄水の噴出形態が分散流の場合には使用者は温度を低く感じる傾向にある。したがって、洗浄水の噴出形態が分散流に設定されている場合に流量優先モードが無効にされることにより、流量を確保するために洗浄水の体感温度が低下することが防止される。また、使用者は、柔らかな洗浄感を好む場合に洗浄水の噴出形態を分散流に設定することが多く、洗浄水の噴出形態が分散流の場合にはたっぷりとした流量感を得ることができるので、洗浄水の噴出形態が分散流の場合に実際の流量が低下しても問題はない。
【0034】
制御手段は、流量優先モード時に噴出手段から直線流が噴出されるように噴出形態調整手段を制御してもよい。
【0035】
洗浄水の噴出形態が直流流の場合には強い洗浄感および洗浄力が得られる。したがって、流量優先モード時に直線流が噴出されることにより、十分な流量が確保され、より強い洗浄感および洗浄力を得ることができる。
【0036】
瞬間式加熱手段から供給される洗浄水を加圧して噴出手段に供給する加圧手段をさらに備えてもよい。
【0037】
この場合、瞬間式加熱手段からの洗浄水が加圧手段により加圧されて噴出手段に供給される。それにより、噴出手段から噴出される洗浄水の流量を増加させることが可能となる。その結果、洗浄感および洗浄力が向上する。
【0038】
加圧手段は、洗浄水に周期的な圧力変動を与えつつ加圧してもよい。この場合、加圧手段により洗浄水を周期的に変動する圧力で吐出させることができる。したがって、噴出手段から噴出される洗浄水の噴出速度が周期的に増加する。噴出孔から噴出された洗浄水は、空気抵抗により広がりを持った粒状に変化するので、少ない流量の洗浄水でも人体に高い洗浄感および洗浄力を与えることができる。また、洗浄水の圧力変動を制御することにより使用者の嗜好および体調に応じた洗浄が可能となる。
【0039】
加圧手段は、往復運動を行う加圧部材を有する往復動ポンプを含んでもよい。この場合、往復動ポンプにより洗浄水を周期的に変動する圧力で噴出手段から噴出させることができる。
【0040】
流量調整手段は加圧手段であり、制御手段は、加圧手段による圧力を制御することにより流量を制御してもよい。この場合、加圧手段の制御により洗浄感および洗浄力を制御することができる。
【0041】
流量調整手段は、瞬間式加熱手段から供給される洗浄水の流量を調整する流量調整弁を含んでもよい。この場合、流量調整弁の制御により洗浄感および洗浄力を制御することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る衛生洗浄装置について説明する。
【0043】
図1は本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図である。
【0044】
図1に示すように、便器600上に衛生洗浄装置100が装着される。タンク700は、水道配管に接続されており、便器600内に洗浄水を供給する。
【0045】
衛生洗浄装置100は、本体部200、遠隔操作装置300、便座部400および蓋部500により構成される。
【0046】
本体部200には、便座部400および蓋部500が開閉自在に取り付けられる。さらに、本体部200には、ノズル部30を含む洗浄水供給機構が設けられるとともに、制御部が内蔵されている。本体部200の制御部は、後述するように遠隔操作装置300により送信される信号に基いて、洗浄水供給機構を制御する。さらに、本体部200の制御部は、便座部400の下面に取り付けられた便座スイッチ15からの信号を受け、便座部400に内蔵されたヒータ、本体部200に設けられた脱臭装置(図示せず)および温風供給装置(図示せず)等の制御を行う。
【0047】
図2は図1の遠隔操作装置300の一例を示す模式図である。
図2に示すように、遠隔操作装置300は、複数のLED(発光ダイオード)301、複数の調整スイッチ302、おしりスイッチ303、マッサージスイッチ304、停止スイッチ305、ビデスイッチ306、乾燥スイッチ307、脱臭スイッチ308およびパワースイッチ309を備える。
【0048】
使用者により調整スイッチ302、おしりスイッチ303、マッサージスイッチ304、停止スイッチ305、ビデスイッチ306、乾燥スイッチ307、脱臭スイッチ308およびパワースイッチ309が押下操作される。それにより、遠隔操作装置300は、後述する衛生洗浄装置100の本体部200に設けられた制御部に所定の信号を無線送信する。本体部200の制御部は、遠隔操作装置300より無線送信される所定の信号を受信し、洗浄水供給機構等を制御する。
【0049】
例えば、使用者が、おしりスイッチ303またはビデスイッチ306を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30が移動して洗浄水が噴出する。マッサージスイッチ304を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30から人体の局部に刺激を与える洗浄水が噴出される。パワースイッチ309を押下操作することにより、後述する流量優先モードで洗浄水が噴出される。停止スイッチ305を押下操作することによりノズル部30からの洗浄水の噴出が停止する。
【0050】
また、乾燥スイッチ307を押下操作することにより人体の局部に対して衛生洗浄装置100の温風供給装置(図示せず)より温風が噴出される。脱臭スイッチ308を押下操作することにより衛生洗浄装置100の脱臭装置(図示せず)により周辺の脱臭が行われる。
【0051】
調整スイッチ302は、水勢調整スイッチ302a,302b、温度調整スイッチ302c,302dおよび噴出形態調整スイッチ302e,302fを含む。
【0052】
使用者が、水勢調整スイッチ302a,302bを押下操作することにより、図1の衛生洗浄装置100の本体部200のノズル部30より噴出される洗浄水の水勢(流量)が変化し、温度調整スイッチ302c,302dを押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の温度が変化する。また、噴出形態調整スイッチ302e,302fを押下操作することによりノズル部30より噴出される洗浄水の噴出形態と広がり角度とが変化し、被洗浄面の洗浄面積が変化する。調整スイッチ302の押下に伴って複数のLED(発光ダイオード)301が点灯する。
【0053】
以下、本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200について説明を行う。図3は本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200の構成を示す模式図である。
【0054】
図3に示す本体部200は、制御部4、分岐水栓5、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10、熱交換器11、温度センサ12a,12b、室温センサ12c、通水センサ12d、ポンプ13、切替弁14およびノズル部30を含む。また、ノズル部30は、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3を含む。
【0055】
図3に示すように、水道配管201に分岐水栓5が介挿される。また、分岐水栓5と熱交換器11との間に接続される配管202に、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10および温度センサ12aが順に介挿されている。さらに、熱交換器11と切替弁14との間に接続される配管203に、温度センサ12b、通水センサ12dおよびポンプ13が介挿されている。また、室温センサ12cは、衛生洗浄装置100の本体部200の周囲の温度が測定可能な位置に設けられる。
【0056】
まず、水道配管201を流れる浄水が、洗浄水として分岐水栓5によりストレーナ6に供給される。ストレーナ6により洗浄水に含まれるごみや不純物等が除去される。次に、逆止弁7により配管202内における洗浄水の逆流が防止される。そして、定流量弁8により配管202内を流れる洗浄水の流量が一定に維持される。
【0057】
また、ポンプ13と切替弁14との間にはリリーフ配管204が接続され、止水電磁弁9と流量センサ10との間には、分岐点Aにおいて逃がし水配管205が接続されている。リリーフ配管204には、リリーフ弁206が介挿されている。リリーフ弁206は、配管203の特にポンプ13の下流側の圧力が所定値を超えると開成し、水圧異常時の機器の破損、ホースの外れ等の不具合を防止する。一方、定流量弁8によって流量が調節され供給される洗浄水のうちポンプ13で吸引されない洗浄水を逃がし水配管205から放出する。これにより、水道供給圧に左右されることなくポンプ13には所定の背圧が作用することになる。
【0058】
次いで、流量センサ10は、配管202内を流れる洗浄水の流量を測定し、制御部4に流量測定値を与える。また、温度センサ12aは、配管202内を流れる洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
【0059】
続いて、熱交換器11は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、配管202を通して供給された洗浄水を所定の温度に加熱する。温度センサ12bは、熱交換器11により所定の温度に加熱された洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。通水センサ12dは、配管203内に洗浄水が通水していることを示す通水信号を制御部4に与える。
【0060】
ポンプ13は、熱交換器11により加熱された洗浄水を制御部4により与えられる制御信号に基いて、切替弁14に圧送する。切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30のおしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つに洗浄水を供給する。それにより、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つより洗浄水が噴出される。
【0061】
制御部4は、図1の遠隔操作装置300から無線送信される信号、流量センサ10から与えられる流量測定値、温度センサ12a,12bから与えられる温度測定値、通水センサ12dから与えられる通水信号に基き止水電磁弁9、熱交換器11、ポンプ13および切替弁14に対して制御信号を与える。
【0062】
図4は熱交換器11の構造の一例を示す一部切り欠き断面図である。
図4に示すように、樹脂ケース504内に曲折された蛇行配管510が埋設されている。蛇行配管510に接触するように平板状のセラミックヒータ505が設けられている。矢印Yで示すように、洗浄水が、給水口511から蛇行配管510内に供給され、蛇行配管510中を流れる間に、セラミックヒータ505により効率よく加熱され、排出口512から排出される。
【0063】
図3の制御部4は、温度センサ12aおよび12bより与えられる温度測定値に基いて、熱交換器11のセラミックヒータ505の温度をフィードバック制御する。
【0064】
本実施の形態においては、制御部4がフィードバック制御により熱交換器11のセラミックヒータ505の温度を制御することとしたが、これに限定されず、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505の温度を制御してもよく、あるいは、温度上昇時には、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505を制御し、定常時には、フィードバック制御によりセラミックヒータ505を制御する複合的な制御を行ってもよい。
【0065】
図5はポンプ13の構造の一例を示す断面図である。図5のポンプは複動型レシプロポンプである。
【0066】
図5において、本体部138内には、円柱状空間139が形成されている。円柱状空間139内には圧送ピストン136が設けられている。圧送ピストン136の外周部には、X字パッキン136aが装着されている。圧送ピストン136により円柱状空間139がポンプ室139aとポンプ室139bとに分割される。
【0067】
本体部138の一側部には洗浄水入口PIが設けられ、他側部には洗浄水出口POが設けられている。洗浄水入口PIには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口POには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0068】
洗浄水入口PIは、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに連通するとともに、内部流路P2、小室S2および小室S4を介してポンプ室139bに連通している。
【0069】
ポンプ室139aは、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POに連通している。ポンプ室139bは、小室S6、小室S8および内部流路P4を介して洗浄水出口POに連通している。
【0070】
小室S3、小室S4、小室S7および小室S8には、それぞれアンブレラパッキン137が設けられている。
【0071】
モータ130の回転軸にギア131が取り付けられ、ギア131にギア132が噛合っている。また、ギア132には、クランクシャフト133の一端が一点支持で回動可能に取り付けられ、クランクシャフト133の他端には、ピストン保持部134およびピストン保持棒135を介して圧送ピストン136が取り付けられている。
【0072】
図3の制御部4により与えられる制御信号に基いて、モータ130の回転軸が回転すると、モータ130の回転軸に取り付けられたギア131が矢印R1の方向に回転し、ギア132が矢印R2の方向に回転する。これにより、圧送ピストン136が図中の矢印Zの方向に上下運動する。
【0073】
図6はアンブレラパッキン137の動作を説明するための模式図である。例えば、図5の圧送ピストン136が、下方向に移動し、ポンプ室139aの容積を増加させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。その結果、洗浄水入口PIから供給された洗浄水が、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに流入する。この場合、小室S7の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。そのため、洗浄水がポンプ室139a内へ流入したり、逆に洗浄水出口POより吐出されることもない。
【0074】
一方、図5の圧送ピストン136が、上方向に移動し、ポンプ室139aの容積を減少させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が高くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。その結果、小室S1内の洗浄水が、ポンプ室139aに流入しない。この場合、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。そのため、ポンプ室139a内の洗浄水が、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POから吐出される。
【0075】
なお、小室S4内に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形し、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形しない。一方、小室S8に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形せず、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形する。それにより、ポンプ室139a内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出されるときに、ポンプ室139b内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入し、ポンプ室139a内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入するときに、ポンプ室139b内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出される。
【0076】
図7は図5のポンプ13の各部の圧力変化を示す図である。図7の縦軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0077】
図7に示すように、ポンプ13の洗浄水入口PIに圧力Piの洗浄水が供給される。この場合、図6の圧送ピストン136が上下方向に運動することにより、ポンプ室139a内の洗浄水の圧力Paは、点線のように変化する。一方、ポンプ室139b内の洗浄水の圧力Pbは、破線のように変化する。ポンプ13の洗浄水出口POより吐出される洗浄水の圧力Poutは、太い実線で示すように、圧力Pcを中心として上下に周期的に変化する。
【0078】
このように、ポンプ13においては、圧送ピストン136が上下運動を行うことにより、ポンプ室139aまたはポンプ室139b内の洗浄水に対して交互に圧力が加えられ、洗浄水入口PIの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口POから吐出される。
【0079】
以下に、ポンプ13の動作に基づく吐出圧力の変化について説明する。なお、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0080】
図8(a)〜(c)は、第1の実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプ13の圧力変化を示す図である。縦軸はポンプ13の吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。図8(d)は、吐出圧力の変動中心の圧力変化を示す図である。縦軸は吐出圧力の変動中心の圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0081】
図8(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302bを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はポンプ13のモータ130の回転数を大きくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が短くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が高くなり、吐出圧力の変動周期が小さくなる。また、吐出圧力の変動中心Poが高くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が大きくなる。
【0082】
また、図8(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302b,302cを押下し、水勢を「中」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を中程度にする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が中程度となる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が中程度となり、吐出圧力の変動周期が中程度となる。また、吐出圧力の変動中心Poが中程度となり、かつ、吐出圧力の変動幅が中程度となる。
【0083】
さらに、図8(c)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302cを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を小さくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が長くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が低くなり、吐出圧力の変動周期が大きくなる。また、ポンプ13の吐出圧力の変動中心Poが低くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が小さくなる。
【0084】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水勢の調整がポンプ13の回転数を変化させることにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302bにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の流量(中心圧力)、圧力変動幅および圧力変動周期を調整することができる。
【0085】
このように、洗浄水の流量のみならず圧力変動幅および圧力変動周期を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0086】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0087】
図9(a)は切替弁14の縦断面図であり、図9(b)は図9(a)の切替弁14のA−A線断面図であり、図9(c)は図9(a)の切替弁14のB−B線断面図であり、図9(d)は図9(a)の切替弁14のC−C線断面図である。
【0088】
図9に示す切替弁14は、モータ141、内筒142および外筒143により構成される。
【0089】
外筒143内に内筒142が挿入され、モータ141の回転軸が内筒142に取り付けられている。モータ141は、制御部4により与えられる制御信号に基いて回転動作を行う。モータ141が回転することにより内筒142が回転する。
【0090】
図9(a),(b),(c),(d)に示すように、外筒143の一端には、洗浄水入口143aが設けられ、側部の対向する位置に洗浄水出口143b,143cが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143cと異なる位置に洗浄水出口143dが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143c,143dと異なる位置に洗浄水出口143eが設けられている。内筒142の互いに異なる位置に孔142e,142f,142gが設けられている。孔142e,142fの周辺には、図9(b),(c)に示すように、曲線および直線で構成される面取り部(凹部)が形成され、孔142gの周辺には、図9(d)に示すように、直線で構成される面取り部(凹部)が形成されている。
【0091】
内筒142の回転により、孔142eが外筒143の洗浄水出口143bまたは143cと対向可能になっており、孔142fが外筒143の洗浄水出口143dと対向可能になっており、孔142gが外筒143の洗浄水出口143eと対向可能になっている。
【0092】
洗浄水入口143aには、図3の配管203が接続され、洗浄水出口143bには、ビデノズル2が接続され、洗浄水出口143cには、おしりノズル1の第1の流路が接続され、洗浄水出口143dには、おしりノズルの第2の流路が接続され、洗浄水出口143eには、ノズル洗浄用ノズル3が接続されている。
【0093】
図10は図9の切替弁14の動作を示す断面図である。
図10(a)〜(f)は切替弁14のモータ141がそれぞれ0度、90度、135度、180度、225度および270度回転した状態を示す。
【0094】
まず、図10(a)に示すように、モータ141を回転させない(0度)場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W1で示すように洗浄水出口143bから流出する。
【0095】
次に、図10(b)に示すように、モータ141が内筒142を90度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143eに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2で示すように洗浄水出口143eから流出する。
【0096】
次いで、図10(c)に示すように、モータ141が内筒142を135度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143eに対向するとともに、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2および矢印W3で示すように洗浄水出口143c,143eから流出する。
【0097】
次に、図10(d)に示すように、モータ141が内筒142を180度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3で示すように洗浄水出口143cから流出する。
【0098】
次に、図10(e)に示すように、モータ141が内筒142を225度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向するとともに、内筒142の孔142fの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3および矢印W4で示すように洗浄水出口143c,143dから流出する。
【0099】
また、図10(f)に示すように、モータ141が内筒142を270度回転させた場合には、内筒142の孔142fの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W4で示すように洗浄水出口143dから流出する。
【0100】
以上のように、制御部4からの制御信号に基いてモータ141が回転することにより内筒142の孔142e,142f,142gのいずれかが外筒143の洗浄水出口143b〜143eに対向し、洗浄水入口143aから流入した洗浄水が洗浄水出口143b〜143eのいずれかから流出する。
【0101】
図11は図10の切替弁14の洗浄水出口143c,143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量および洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量を示す図である。図11の横軸はモータ141の回転角度を示し、縦軸は洗浄水出口143b〜143eから流出する洗浄水の流量を示す。また、実線Q1が洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量の変化を示し、一点鎖線Q2が洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量の変化を示し、二点鎖線Q3が洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量の変化を示し、破線Q4が洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量の変化を示す。
【0102】
例えば、図11に示すように、モータ141が回転しない場合(0度)、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度が大きくなるとともに洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3が減少し、洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4が増加する。
【0103】
次いで、モータ141が90度回転した場合、洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4が減少し、洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1が増加する。
【0104】
続いて、モータ141が180度回転した場合、洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1が減少し、洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2が増加する。
【0105】
続いて、モータ141が270度回転した場合、洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2が減少し、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3が増加する。
【0106】
以上のように、制御部4は、切替弁14のモータ141の回転角度を制御することにより洗浄水出口143b〜143eから流出する洗浄水の流量を制御することができる。
【0107】
次に、図3のノズル部30について説明する。図12は図3のノズル部30および切替弁14の模式的断面図である。
【0108】
図12に示すように、切替弁14の洗浄水出口143c,143dは、おしりノズル1に接続され、切替弁14の洗浄水出口143bはビデノズル2に接続され、切替弁14の洗浄水出口143eはノズル洗浄ノズル3に接続される。
【0109】
まず、おしりノズル1の構成について説明し、次いで、ビデノズル2の構成について説明し、最後にノズル洗浄ノズル3の構成について説明する。
【0110】
おしりノズル1は、円筒状のピストン部20、円筒状のシリンダ部21、シールパッキン22a,22bおよびスプリング23により構成される。
【0111】
ピストン部20の先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25が形成されている。ピストン部20の後端には、フランジ形状のストッパ部26a,26bが設けられている。また、ストッパ部26a,26bには、それぞれシールパッキン22a,22bが装着されている。ピストン部20の内部には、後端面から噴出孔25に連通する第1の流路27aが形成され、ストッパ部26aとストッパ部26bとの間におけるピストン部20の周面から噴出孔25に連通する第2の流路27bが形成されている。また、噴出孔25の周囲には、円筒状渦室29が形成されており、第1の流路27aと円筒状渦室29との間には、縮流部31が介挿されている。
【0112】
一方、シリンダ部21は、先端側の径小部分と中間の径を有する中間部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と中間部分との間に、ピストン部20のストッパ部26aがシールパッキン22aを介して当接可能なストッパ面21cが形成され、中間部分と径大部分との間に、ピストン部20のストッパ部26bがシールパッキン22bを介して当接可能なストッパ面21bが形成されている。シリンダ部21の後端面には、洗浄水入口24aが設けられ、シリンダ部21の中間部分の周面には、洗浄水入口24bが設けられ、シリンダ部21の先端面には、開口部21aが設けられている。シリンダ部21の内部空間が温度変動緩衝部28となる。洗浄水入口24aは、シリンダ部21の中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24aは、切替弁14の洗浄水出口143dに接続され、洗浄水入口24bは、切替弁14の洗浄水出口143cに接続されている。ピストン部20がシリンダ部21より最も突出した場合に、洗浄水入口24bは、第2の流路27bと連通する。この洗浄水入口24bが第2の流路27bと接続する詳細については後述する。
【0113】
ピストン部20は、ストッパ部26bが温度変動緩衝部28内に位置し、先端部が開口部21aから突出するように、シリンダ部21内に移動可能に挿入されている。
【0114】
さらに、スプリング23は、ピストン部20のストッパ部26aとシリンダ部21の開口部21aの周縁との間に配設されており、ピストン部20をシリンダ部21の後端側に付勢する。
【0115】
ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間に微小隙間が形成されている。
【0116】
次に、ビデノズル2は、円筒状のピストン部20e、円筒状のシリンダ部21e、シールパッキン22eおよびスプリング23eにより構成される。
【0117】
ピストン部20eの先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25eが形成されている。ピストン部20eの後端には、フランジ形状のストッパ部26eが設けられている。また、ストッパ部26eには、シールパッキン22eが装着されている。ピストン部20eの内部には、後端面から噴出孔25に連通する流路27eが形成されている。
【0118】
一方、シリンダ部21eは、先端側の径小部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と径大部分との間に、ピストン部20eのストッパ部26eがシールパッキン22eを介して当接可能なストッパ面21fが形成されている。シリンダ部21eの後端面には、洗浄水入口24eが設けられ、シリンダ部21eの先端面には、開口部21gが設けられている。シリンダ部21eの内部空間が温度変動緩衝部28eとなる。洗浄水入口24eは、シリンダ部21eの中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24eは、切替弁14の洗浄水出口143bに接続されている。
【0119】
ピストン部20eは、ストッパ部26eが温度変動緩衝部28e内に位置し、先端部が開口部21gから突出するように、シリンダ部21e内に移動可能に挿入されている。
【0120】
さらに、スプリング23eは、ピストン部20eのストッパ部26eとシリンダ部21eの開口部21gの周縁との間に配設されており、ピストン部20eをシリンダ部21eの後端側に付勢する。
【0121】
ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間に微小隙間が形成されている。
【0122】
次に、ノズル洗浄ノズル3は、円筒状の噴出部20kにより構成される。噴出部20kの先端近傍には、おしりノズル1側に洗浄水を噴出するための噴出孔25kとビデノズル2側に洗浄水を噴出するための噴出孔25mとが形成される。噴出部20kの後端には洗浄水入口24kが設けられる。噴出部20kの後端に設けられた洗浄水入口24kから噴出孔25kおよび噴出孔25mに連通する流路27kが形成される。洗浄水入口24kは、切替弁14の洗浄水出口143eに接続されている。
【0123】
それにより、切替弁14の洗浄水出口143eより供給された洗浄水が、ノズル洗浄ノズル3の噴出部20kの洗浄水入口24kを介して流路27kを通して、噴出孔25kおよび噴出孔25mより噴出される。噴出孔25kおよび噴出孔25mより噴出された洗浄水により、おしりノズル1およびビデノズル2の洗浄が行われる。
【0124】
次いで、図12のおしりノズル1およびビデノズル2の動作について説明する。まず、おしりノズル1の動作について説明し、次に、ビデノズル2の動作について説明する。図13は図12のおしりノズル1の動作を説明するための断面図である。
【0125】
図13(a)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bより洗浄水が供給されない場合、ピストン部20が、スプリング23の弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21内に収容されている。その結果、ピストン部20は、シリンダ部21の開口部21aより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21内には、温度変動緩衝部28が形成されない。
【0126】
次いで、図13(b)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24aより洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20がスプリング23の弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21内に温度変動緩衝部28が形成されるとともに温度変動緩衝部28に洗浄水が流入する。
【0127】
洗浄水入口24aがシリンダ部21の中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28に流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28の洗浄水の一部は、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20の第1の流路27aを通して円筒状渦室29に供給され、噴出孔25からわずかに噴出される。円筒状渦室29の詳細については後述する。
【0128】
ピストン部20がさらに前進すると、図13(c)に示すように、ストッパ部26a,26bがシールパッキン22a,22bを介してシリンダ部21のストッパ面21c,21bに水密に接触する。それにより、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間からピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。さらに、洗浄水入口24bより供給された洗浄水が、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給される。それにより、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給された洗浄水は、ピストン部20の第1の流路27aを通して供給された洗浄水と混合され、噴出孔25から噴出される。
【0129】
このように、切替弁14の洗浄水出口143c,143dより供給された洗浄水が、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bを介してピストン部20内の第1の流路27aおよび第2の流路27bを通して円筒状渦室29に導かれ、円筒状渦室29を通して噴出孔25から噴出される。
【0130】
次いで、図12のビデノズル2の動作について説明する。図14は図12のビデノズル2の動作を説明するための断面図である。
【0131】
まず、図14(a)に示すように、シリンダ部21eの洗浄水入口24eより洗浄水が供給されない場合、ピストン部20eが、スプリング23eの弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21e内に収容されている。その結果、ピストン部20eは、シリンダ部21eの開口部21gより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21e内には、温度変動緩衝部28eが形成されない。
【0132】
次いで、図14(b)に示すように、シリンダ部21eの洗浄水入口24eより洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20eがスプリング23eの弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21e内に温度変動緩衝部28eが形成されるとともに温度変動緩衝部28eに洗浄水が流入する。
【0133】
洗浄水入口24eがシリンダ部21eの中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28eに流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28eの洗浄水の一部は、ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20eの流路27eを通して、噴出孔25eからわずかに噴出される。
【0134】
ピストン部20eがさらに前進すると、図14(c)に示すように、ストッパ部26eがシールパッキン22eを介してシリンダ部21eのストッパ面21fに水密に接触する。それにより、ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間の微小隙間からピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。それにより、ピストン部20eの流路27eを通して噴出孔25eから噴出される。
【0135】
このように、切替弁14の洗浄水出口143bより供給された洗浄水が、シリンダ部21eの洗浄水入口24eを介してピストン部20e内の流路27eを通して円噴出孔25eから噴出される。
【0136】
次いで、図15は図12のおしりノズル1のピストン部20の先端部の模式図である。図15(a)はピストン部20の先端部を上面から見た場合を示し、図15(b)はピストン部20の先端部を側面から見た場合を示す。
【0137】
まず、図15(b)に示すように、第1の流路27aは、円筒状の円筒状渦室29の周面に接続され、第2の流路27bは円筒状渦室29の底面に接続されている。切替弁14の洗浄水出口143c,143dからの洗浄水が第1の流路27aおよび第2の流路27bに供給される。
【0138】
図15(a)に示すように、第1の流路27aより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、円筒状渦室29の内周面の曲面形状により矢印Zに示す渦巻状態で流動する。一方、第2の流路27bより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、垂直上方向に直線状態で流動する。
【0139】
このように、円筒状渦室29において第1の流路27aの渦巻状態の洗浄水と第2の流路27bの直線状の洗浄水とが混合され、噴出孔25より洗浄水が噴出される。
【0140】
例えば、第1の流路27aより供給される洗浄水の流量が第2の流路27bより供給される洗浄の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、円筒状の円筒状渦室29の曲面形状による渦巻状態を強く維持するため、図15(b)に示す矢印Hの広い角度で分散旋回流として噴出される。一方、第2の流路27bより供給される洗浄水の流量が第1の流路27aより供給される洗浄水の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、直線状態を強く維持するため、図15(b)に示す矢印Sの狭い角度で直線流として噴出される。
【0141】
したがって、制御部4が切替弁14のモータ141を制御して洗浄水出口143c,143dの流量比を変化させることにより、噴出孔25より噴出される洗浄水の噴出形態が変化する。
【0142】
図16は、1200Wのセラミックヒータ505を用いた場合の洗浄水の流量と昇温可能な温度との関係を示す図である。図16において、縦軸は洗浄水の昇温可能な温度を示し、横軸は洗浄水の流量を示す。
【0143】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置が設置される一般家庭のコンセントの電流容量を最大15Aとする。この場合、最大1500Wの電力が消費可能である。
【0144】
ここで、本実施の形態に係る衛生洗浄装置は、図1の便座部400に便座用ヒータを内蔵し、図1の本体部200に乾燥用ヒータおよび部屋暖房用ヒータを内蔵する。便座用ヒータの消費電力を約50Wとし、乾燥用ヒータの消費電力を約300Wとし、部屋暖房用ヒータの消費電力を約300Wとする。また、本実施の形態に係る衛生洗浄装置において、上記各種ヒータの消費電力の他に制御部等の回路の消費電力を数十Wとする。
【0145】
乾燥用ヒータ、便座用ヒータ、部屋暖房用ヒータおよび図4の熱交換器11のセラミックヒータ505は同時に使用されないものとすると、使用時の安全性を考慮に入れた場合、セラミックヒータ505は、約1200Wの電力消費が可能である。
【0146】
ここで、最大消費電力1200Wのセラミックヒータ505を用いた場合の洗浄水の加熱に必要な電力P(W)は次式(1)により与えられる。
【0147】
【数1】
Figure 0004236889
【0148】
上記において、Q(cc/min)は洗浄水の流量であり、1(cal/g・K)は水の比熱であり、Δ(K)は洗浄水の上昇温度であり、4.2(J/cal)はジュール熱である。
【0149】
図16によれば、洗浄水の流量を430cc/minに設定した場合、折れ線L上の点LMより、洗浄水の昇温可能温度は40degとなる。
【0150】
熱交換器11のセラミックヒータ505は、洗浄水の加熱に際し約3%の放熱損失を生じる。つまり、熱交換器11のセラミックヒータ505の洗浄水の加熱に対する熱効率は約97%である。これにより、セラミックヒータ505は、430cc/minの流量を有する洗浄水に対しては38.7degの昇温能力を有する。
【0151】
日本各地の給水温度についての調査の結果、給水温度は、最低で約2.5℃であることが確認されている。これにより、洗浄水の流量を430cc/minに設定すれば、洗浄水の温度を確実に40℃まで加熱することができる。
【0152】
また、図16によれば、洗浄水の流量を500cc/minに設定した場合、折れ線上の点LNより、洗浄水の昇温可能温度は35degであり、約3%の放熱損失で計算すると34.0degの昇温能力を有する。したがって、給水温度を2.5℃とした場合、セラミックヒータ505は、少なくとも洗浄水の温度を36.5℃まで加熱できるため、使用者の体温程度に加熱することができる。
【0153】
図17は、図2の遠隔操作装置300により設定した水勢レベルとおしりノズル1から噴出される洗浄水の流量との関係を示す図である。図17において、縦軸は洗浄水の流量を示し、横軸は遠隔操作装置300により設定した水勢レベルを示す。
【0154】
なお、洗浄水の温度を確実に40℃まで加熱することができるように、セラミックヒータ505による洗浄水の昇温能力の範囲内で洗浄水の流量を調整するモードを温度優先モードと呼び、セラミックヒータ505による洗浄水の昇温能力にかかわらず洗浄水の流量を調整するモードを流量優先モードと呼ぶ。
【0155】
本実施の形態においては、温度優先モードおよび流量優先モードの各々において洗浄水の流量を5段階に調整することができる。
【0156】
温度優先モードにおける洗浄水の最低流量は給水温度に関わらず350cc/min(E点)である。温度優先モードにおける洗浄水の最高流量は給水温度により変動する。給水温度が高い場合、温度優先モードにおける洗浄水の最高流量は450cc/min(C点)である。給水温度が低い場合、制御部4は(1)式により温度が40℃に到達できる洗浄水の流量を計算し、その流量を最高流量に設定する。給水温度が最低の2.5℃の場合には、図16で説明したように温度優先モードにおける洗浄水の最高流量は430cc/min(D点)である。そして、制御部4は最低流量と最高流量とを基に洗浄水の流量を5段階に比例配分し、各水勢レベルの流量に設定する。この場合、水勢レベルと洗浄水の流量との関係を直線Y,Zで示す。直線Yは、給水温度が高く、最高流量が450cc/minの場合を示し、直線Zは、給水温度が低く、最高流量が430cc/minの場合を示す。
【0157】
使用者は、図2の遠隔操作装置300の水勢調整スイッチ302a,302bを押下操作して水勢レベルを変化させることにより、洗浄水の流量を調整することができる。
【0158】
温度優先モードにおいては、洗浄水の温度の低下が防止される。したがって、おしりノズル1から噴出される洗浄水は常に適切な温度に保たれる。
【0159】
次に、流量優先モードにおける洗浄水の流量の説明を行う。流量優先モードにおける洗浄水の最低流量は475cc/min(B点)であり、最高流量は500cc/min(A点)である。流量優先モードにおいては、各水勢レベルにおける洗浄水の流量は給水温度によって変動しない。各水勢レベルにおける洗浄水の流量は、最低流量と最高流量とを基に5段階に比例配分された値である。この場合、水勢レベルと洗浄水との関係を直線Xで示す。
【0160】
使用者は、図2の遠隔操作装置300の水勢調整スイッチ302a,302bを押下操作して水勢レベルを変化させることにより、洗浄水の流量を調整することができる。
【0161】
流量優先モードにおいては、温度優先モードよりも流量の多い洗浄水がおしりノズル1から噴出される、したがって、使用者は高い洗浄力および洗浄感が得られる。
【0162】
図2の遠隔操作装置300のおしりスイッチ303が押下操作されると温度優先モードで洗浄が開始され、パワースイッチ309が押下操作されると流量優先モードで洗浄が開始される。
【0163】
温度優先モードで洗浄中にパワースイッチ309が押下操作されると動作モードが流量優先モードに切り替わり、洗浄水の流量は500cc/min(A点)に調整される。一方、流量優先モードで洗浄中におしりスイッチ303が押下操作されると動作モードが温度優先モードに切り替わり、洗浄水の流量は450cc/min(C点)に調整される。このとき、洗浄水の流量が急激に低下するとセラミックヒータ505の昇温能力が過剰となり、洗浄水の温度が急激に上昇し、高温の洗浄水が噴出する可能性もある。そのため、動作モードが流量優先モードから温度優先モードに切り替わるときは、ヒータ505の温度低下速度に併せて洗浄水の流量を450cc/minまで漸減させる。さらに、洗浄水の流量は給水温度に基づいて計算された温度優先モードにおける洗浄水の最高流量に調整される。
【0164】
なお、洗浄水の広がり角度が大きい場合には、使用者は洗浄水の温度を低く感じる傾向にある。それにより、制御部4は、流量優先モードにおける洗浄水の噴出形態を直線流とし、流量優先モードで洗浄中は遠隔操作装置300の噴出形態調整スイッチ302e,302fを無効とする。また、温度優先モードで洗浄中に遠隔操作装置300の噴出形態調整スイッチ302e,302fの押下操作により洗浄水の広がり角度が大きく設定されている場合には、制御部4は、流量優先モードへの切替を無効とする。その結果、洗浄水の体感温度が低下することが防止される。
【0165】
本実施の形態においては、温度優先モードの最低流量を350cc/minとし、最高流量を430〜450cc/minとしているが、それに限られず、最低流量をさらに少なくしてもよいし、セラミックヒータ505の昇温能力の範囲内で最高流量をさらに多くしてもよい。また、流量優先モードの最低流量は475cc/minとしているが、500cc/min以下であれば他の流量でも構わない。例えば、流量優先モードの最低流量は350cc/minでもよいし、それ以下でもよい。さらに、温度優先モードおよび流量優先モードの各々において水勢レベルを5段階としたが、それに限られない。
【0166】
図18および図19は温度優先モードおよび流量優先モードにおける制御部4の動作を示すフローチャートを示す。図2、図17、図18および図19を用いて温度優先モードおよび流量優先モードの動作を説明する。給水温度は比較的高く、温度優先モードにおける洗浄水の最高流量が450cc/minであるとする。また、洗浄水の流量はポンプの回転数により調整するものとする。
【0167】
ここで、水勢調整スイッチ302aまたは302bが押下されると水勢調整スイッチ押下信号が制御部4に送信され、おしりスイッチ303が押下されるとおしりスイッチ押下信号が制御部4に送信され、停止スイッチ305が押下されると停止スイッチ押下信号が制御部4に送信され、パワースイッチ309が押下されるとパワースイッチ押下信号が制御部4に送信されるものとする。
【0168】
まず、制御部4は、遠隔操作装置300よりおしりスイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS11)。制御部4は、おしりスイッチ押下信号を受信した場合、温度優先モードでの洗浄動作を開始する。
【0169】
制御部4は、図5のポンプ13をオンし、図17のE点の状態になるようにポンプ13の回転数を制御して洗浄水の流量を調整する(ステップS12)。
【0170】
次に、制御部4は、給水温度に基づいて各水勢レベルにおける洗浄水の流量を計算する(ステップS13)。
【0171】
次いで、制御部4は、遠隔操作装置300によりパワースイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS14)。制御部4は、パワースイッチ押下信号を受信しなかった場合、遠隔操作装置300により停止スイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS15)。停止スイッチ押下信号を受信しなかった場合、制御部4は、遠隔操作装置300により水勢調整スイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS16)。
【0172】
制御部4は、水勢調整スイッチ押下信号を受信した場合、洗浄水の流量を調整する(ステップS17)。この場合、制御部4は、水勢調整スイッチ押下信号に基づいて、洗浄水の流量が水勢調整スイッチ302a,302bにより設定された水勢レベルに対応する流量になるようにポンプ13の回転数を制御し、ステップS13の動作から再度繰り返す。
【0173】
また、制御部4は、ステップS15において停止スイッチ押下信号を受信した場合、洗浄動作を停止する。制御部4は、ステップS16において水勢調整スイッチ押下信号を受信しなかった場合、ステップS13の動作から再度繰り返す。
【0174】
一方、制御部4は、ステップS11においておしりスイッチ押下信号を受信しなかった場合、パワースイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS11a)。制御部4は、ステップS11aおよびS14においてパワースイッチ押下信号を受信した場合、動作モードを流量優先モードに切り替え、図17のA点の状態になるようにポンプ13の回転数を制御して洗浄水の流量を調整する(ステップS21)。
【0175】
次に、制御部4は、遠隔操作装置300により停止スイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS22)。制御部4は、停止スイッチ押下信号を受信しなかった場合、遠隔操作装置300により水勢調整スイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS23)。制御部4は、水勢調整スイッチ押下信号を受信しなかった場合、遠隔操作装置300によりおしりスイッチ押下信号を受信したか否かを判定する(ステップS24)。制御部4は、おしりスイッチ押下信号を受信した場合、動作モードを温度優先モードに切り替え、図17のC点の状態になるようにポンプ13の回転数を制御して洗浄水の流量を調整し(ステップS25)、図18のステップS13の動作を行う。この場合、制御部4は、セラミックヒータ505の温度低下の速度に合わせて洗浄水の流量を漸減させる。
【0176】
また、制御部4は、ステップS22において停止スイッチ押下信号を受信した場合、洗浄動作を停止する。制御部4は、ステップS23において水勢調整スイッチ押下信号を受信した場合、水勢調整スイッチ押下信号に基づいて洗浄水の流量が水勢調整スイッチ302a,302bにより設定された水勢レベルに対応する流量になるようにポンプ13の回転数を制御して洗浄水の流量を調整し(ステップS23a)、ステップS24の動作を行う。制御部4は、ステップS24においておしりスイッチ押下信号を受信しなかった場合、ステップS22の動作から再度繰り返す。
【0177】
なお、図18および図19で示したフローチャートでは洗浄水の流量をポンプ13の回転数により制御したが、図9の切替弁14の回転角度により制御してもよいし、ポンプ13の回転数および切替弁14の回転角度の両方により制御してもよい。
【0178】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、ポンプ13が加圧手段に相当し、切替弁14が流量調整弁、広がり角度調整手段および噴出形態調整手段に相当し、制御部4が制御手段に相当し、セラミックヒータ505が瞬間式加熱手段に相当し、遠隔操作装置300が水勢設定手段、動作モード設定手段および噴出形態設定手段に相当し、おしりスイッチ303およびパワースイッチ309が選択スイッチに相当し、切替弁14のモータ141とポンプ13が流量調整手段に相当する。
【0179】
【発明の効果】
本発明に係る衛生洗浄装置においては、給水源から供給される洗浄水が瞬間式加熱手段により流動されつつ加熱され、加熱された洗浄水が噴出手段から噴出される。噴出手段から噴出される洗浄水の流量は流量調整手段により調整される。使用者は水勢設定手段を用いて水勢を設定することができ、動作モード設定手段を用いて動作モードを温度優先モードまたは流量優先モードに設定することができる。
【0180】
温度優先モード時には、加熱された洗浄水の温度が所定の下限値以上となる流量の範囲内において水勢設定手段により設定された水勢に基づいて制御手段により流量調整手段が制御される。この場合、洗浄水の温度を所定の下限値以上に制御することが、洗浄水の流量を設定された水勢に対応する流量に制御することよりも優先される。それにより、適切な温度の洗浄水が噴出手段から噴出される。
【0181】
流量優先モード時には、温度の下限値にかかわらず洗浄水の流量が所定の値になるように制御手段により流量調整手段が制御される。この場合、洗浄水の流量を所定の値に制御することが、洗浄水の温度を所定の下限値以上に制御することよりも優先される。それにより、周囲の温度にかかわらず十分な流量の洗浄水が噴出手段から噴出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図
【図2】図1の遠隔操作装置の一例を示す模式図
【図3】本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置の構成を示す模式図
【図4】熱交換器の構造の一例を示す一部切り欠き断面図
【図5】本実施の形態に係るポンプの構成を示す模式的断面図
【図6】アンブレラパッキンの動作を説明するための模式図
【図7】図5のポンプの圧力変化を示す図
【図8】水勢の違いによるポンプの圧力変化を示す図
【図9】(a)は切替弁の縦断面図であり、(b)は(a)の切替弁のA−A線断面図であり、(c)は(a)の切替弁のB−B線断面図であり、(d)は(a)の切替弁のC−C線断面図
【図10】図10の切替弁の動作を示す断面図
【図11】図9の切替弁の洗浄水出口からおしりノズルに流出する洗浄水の流量、洗浄水出口からビデノズルに流出する洗浄水の流量および洗浄水出口からノズル洗浄ノズルに流出する洗浄水の流量を示す図
【図12】図3のノズル部および切替弁の模式的断面図
【図13】図12のおしりノズルの動作を説明するための断面図
【図14】図12のビデノズルの動作を説明するための断面図
【図15】図12のおしりノズルのピストン部の先端部の模式図
【図16】1200Wのセラミックヒータを用いた場合の洗浄水の流量と昇温可能な温度との関係を示す図
【図17】温度優先モードと流量優先モードとにおける洗浄水の流量と水勢レベルとの関係を示す図
【図18】温度優先モードと流量優先モードとにおける制御部4の動作を説明するフローチャート
【図19】温度優先モードと流量優先モードとにおける制御部4の動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
1 おしりノズル
2 ビデノズル
3 ノズル洗浄ノズル
4 制御部
11 熱交換器
13 ポンプ
14 切替弁
30 ノズル部
141 モータ
200 本体部
300 遠隔操作装置
302a,302b 水勢調整スイッチ
303 おしりスイッチ
309 パワースイッチ

Claims (16)

  1. 給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、
    前記給水源から供給される洗浄水を流動させつつ加熱する瞬間式加熱手段と、
    前記瞬間式加熱手段から供給される洗浄水を噴出する噴出手段と、
    前記噴出手段から噴出される洗浄水の流量を調整する流量調整手段と、
    水勢を設定する水勢設定手段と、
    動作モードを温度優先モードまたは流量優先モードに設定する動作モード設定手段と、
    前記温度優先モード時に加熱された洗浄水の温度が所定の下限値以上となる流量の範囲内において前記水勢設定手段により設定された水勢に基づいて前記流量調整手段を制御し、前記流量優先モード時に前記下限値にかかわらず洗浄水の流量が所定の値になるように前記流量調整手段を制御する制御手段とを備え
    前記制御手段は、前記流量優先モードから前記温度優先モードへの切り替え時に、流量が連続的に漸次減少するように前記流量調整手段を制御することを特徴とする衛生洗浄装置。
  2. 前記制御手段は、前記温度優先モード時に流量が所定の上限値以下となるように前記水勢設定手段の設定に基づいて前記流量調整手段を制御し、前記流量優先モード時に流量が前記上限値よりも高い値となるように前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記動作モード設定手段は、前記温度優先モードおよび前記流量優先モードのいずれかを選択する選択スイッチを含むことを特徴とする請求項1または2記載の衛生洗浄装置。
  4. 前記動作モード設定手段は、前記流量優先モードを解除する解除スイッチを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  5. 前記動作モード設定手段は、動作モードを前記流量優先モードに設定する設定スイッチを含み、
    前記制御手段は、前記設定スイッチの操作に応答して流量が前記温度優先モード時の最大流量よりも大きくなるように前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  6. 前記水勢設定手段は、流量優先モード時に水勢の設定を調整する設定調整手段を含み、
    前記制御手段は、前記流量優先モード時に前記設定調整手段により調整された設定に基づいて前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  7. 前記制御手段は、前記流量優先モード時に洗浄水の流量が500cc/min以下になるように前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  8. 前記噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度を調整する広がり角度調整手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記広がり角度調整手段により調整された洗浄水の広がり角度が所定の角度よりも大きい場合に前記流量優先モードを無効にすることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  9. 前記噴出手段から噴出される洗浄水を直線流または複数段階の広がり角度を有する分散流に設定するための噴出形態設定手段と、
    前記噴出手段より噴出する洗浄水の噴出形態を調整する噴出形態調整手段とをさらに備え、
    前記制御手段は、前記噴出形態設定手段により設定された噴出形態の洗浄水が前記噴出手段から噴出されるように前記噴出形態調整手段を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  10. 前記制御手段は、前記噴出形態設定手段により分散流が設定されている場合に前記流量優先モードを無効にすることを特徴とする請求項記載の衛生洗浄装置。
  11. 前記制御手段は、前記流量優先モード時に前記噴出手段から直線流が噴出されるように前記噴出形態調整手段を制御することを特徴とする請求項または10記載の衛生洗浄装置。
  12. 前記瞬間式加熱手段から供給される洗浄水を加圧して前記噴出手段に供給する加圧手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  13. 前記加圧手段は、洗浄水に周期的な圧力変動を与えつつ加圧することを特徴とする請求項12記載の衛生洗浄装置。
  14. 前記加圧手段は、往復運動を行う加圧部材を有する往復動ポンプを含むことを特徴とする請求項13記載の衛生洗浄装置。
  15. 前記流量調整手段は前記加圧手段であり、
    前記制御手段は、前記加圧手段による圧力を制御することにより流量を制御することを特徴とする請求項1214のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  16. 前記流量調整手段は、
    前記瞬間式加熱手段から供給される洗浄水の流量を調整する流量調整弁を含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
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