JP4091321B2 - 衛生洗浄装置 - Google Patents

衛生洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4091321B2
JP4091321B2 JP2002068330A JP2002068330A JP4091321B2 JP 4091321 B2 JP4091321 B2 JP 4091321B2 JP 2002068330 A JP2002068330 A JP 2002068330A JP 2002068330 A JP2002068330 A JP 2002068330A JP 4091321 B2 JP4091321 B2 JP 4091321B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
water
path
pressure
cleaning water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002068330A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003268846A (ja
Inventor
朋秀 松本
英樹 大野
白井  滋
宏明 藤井
真一 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2002068330A priority Critical patent/JP4091321B2/ja
Publication of JP2003268846A publication Critical patent/JP2003268846A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4091321B2 publication Critical patent/JP4091321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置においては、使用者の好みに応じた洗浄を実現すべく各種機能が案出されてきた。例えば、使用者の好みに応じた洗浄を実現するためにノズルから噴出される洗浄水の水勢や噴出形態を調整する機能が設けられている。使用者は、自己の嗜好に応じてノズルから噴出される洗浄水の水勢や噴出形態を調整することができる。
【0003】
例えば、特開2001−90154号公報には、噴出パターンの変更が可能な局部洗浄装置が開示されている。
【0004】
図23は特開2001−90154号公報に記載された局部洗浄装置のノズルを示す図である。図23に示すように、このノズル990においては、直線状の水路900と円弧または拡散状の水路901より供給された洗浄水を円形チャンバー910において干渉させ噴出孔920より噴出させる。この場合、直線状の水路900と円弧または拡散状の水路901より供給される洗浄水の流量を変更することで噴出孔920より噴出される洗浄水の噴出パターンを直線状、円弧または拡散状に変更できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置においては、人体に不快感を与えないようにするため洗浄に用いる洗浄水を適切な温度に調整する加熱装置が備えられている。このような加熱装置には、主に貯湯式加熱装置または瞬間式加熱装置がある。
【0006】
貯湯式加熱装置は、予め所定量の洗浄水を貯えるとともに内蔵した加熱ヒータにより洗浄水を所定の温度に加熱する温水タンクを備え、人体の局部を洗浄する際に、予め温水タンク内で所定の温度に加熱した洗浄水を水道圧を利用するかもしくはポンプ等により圧送してノズルより噴出させる方法を採用している。
【0007】
一方、瞬間式加熱装置は、人体の局部を洗浄する際に、洗浄水を昇温速度に優れたセラミックヒータ等の加熱ヒータにより所定の温度に加熱し、水道圧を利用するかもしくはポンプ等により圧送してノズルより噴出させる方法を採用している。
【0008】
そのため、瞬間式加熱装置においては、予め洗浄水を所定の温度に維持し続ける必要がなく、使用時のみ加熱ヒータに電力を供給すればよいので、消費電力を抑制することができる。また、長時間の洗浄や、トイレの連続使用等により多量の洗浄水を人体の局部の洗浄に用いた際でも、洗浄水の温度が所定の温度以下に低下して人体に不快感を与えることを防止することができる。
【0009】
その一方、瞬間式加熱装置では、洗浄水の流量を多くすることができないため、洗浄水に周期的な圧力変動を与えることにより、少ない流量の洗浄水で高い洗浄感を実現することが提案されている。
【0010】
しかしながら、本発明者は、上記の従来の局部洗浄装置のように、2つの水路900,901から導かれる洗浄水を混合して噴出孔920から噴出させるノズル990を用いた場合、一方の水路901側に気泡が存在すると、他方の水路900から噴出孔920を通して噴出される洗浄水の圧力変動幅が減少し、洗浄感が低下することを見い出した。
【0011】
本発明の目的は、2つの流路を有するノズルにおいて気泡の存在により噴出孔から噴出される洗浄水の圧力低下が生じることを防止することができる衛生洗浄装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(第1の発明)
本発明に係る衛生洗浄装置は、給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、給水源から供給される洗浄水を周期的に圧力変動するように加圧する加圧手段と、加圧手段により加圧された洗浄水を第1の経路および第2の経路のうち一方または両方に選択的に供給する経路選択手段と、経路選択手段により供給された洗浄水を噴出孔から噴出する噴出手段とを備え、噴出手段は、第1の経路を通して供給された洗浄水を収容する収容部と、収容部に収容された洗浄水を噴出孔に導く第1の流路と、第2の経路を通して供給された洗浄水を噴出孔に導く第2の流路と、噴出孔、第1の流路および第2の流路に通じ、かつ第1の流路からの洗浄水に回転流を生じさせる回転流生成手段とを備え、回転流生成手段と第1の流路との間にあって、第1の流路に第1の流路よりも小さい内径を有しかつ第1の流路および第2の流路の圧力緩衝に伴う流体移動の抵抗要素となり洗浄水の圧力の伝播速度を低下させて洗浄水の圧力緩衝を低減させる縮流部が設けられたものである。
【0013】
本発明に係る衛生洗浄装置においては、給水源から供給される洗浄水が加圧手段により周期的に圧力変動するように加圧され、加圧手段により加圧された洗浄水が経路選択手段により第1の経路および第2の経路のうち一方または両方に選択的に供給される。そして、第1の経路を通して供給された洗浄水は、噴出手段の収容部に収容され、収容部に収容された洗浄水が第1の流路および回転流生成手段を通して噴出孔に導かれる。このとき、第1の流路からの洗浄水に回転流が生成される。それにより、噴出孔より分散旋回流を噴出させることができる。第2の経路を通して供給された洗浄水は第2の流路および回転流生成手段を通して噴出孔に導かれる。それにより、使用者の嗜好に応じて直線流および分散旋回流のいずれか一方、または直線流と分散旋回流との混合流を噴出させることができる。
【0014】
この場合、回転流生成手段と第1の流路との間に設けられた縮流部により第1の流路を流れる洗浄水の流量が減少する。それにより、第1の流路内の圧力が上昇し、第2の流路から第1の流路へ洗浄水が流れない。また、縮流部は、第1の流路および第2の流路の圧力緩衝に伴う流体移動の抵抗要素となる。そのため、縮流部は、洗浄水の圧力の伝播速度を低下させ、第1の流路および第2の流路における洗浄水の圧力緩衝を低減させることができる。したがって、収容部に気泡が存在する場合でも、第2の流路より噴出孔を通して噴出される洗浄水の圧力の低下を防止することができるので、第2の流路を通して噴出孔から噴出される洗浄水の圧力を維持することができる。その結果、洗浄感の低下を防止することができる。
【0015】
なお、分散旋回流は、柔らかな洗浄感を得ることを目的とするので、第1の流路側の収容部に気泡が存在することにより噴出孔から噴出される洗浄水の圧力低下が発生した場合でも、本来の目的である柔らかな洗浄感が阻害されることはない。一方、第2の流路からの洗浄水は、噴出孔から直線流として噴出される。この場合、縮流部の働きにより、直線流の圧力低下が防止されるので、直線流の圧力低下による洗浄感の低下が生じない。
【0019】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、回転流生成手段は、円筒形状室を有し、第1の流路から導かれる洗浄水は、円筒形状室の内周面に沿って供給されるものである。
【0020】
この場合、第1の流路から導かれる洗浄水が円筒形状室の内周面に沿って供給されるので、円筒形状室内で遠心力による渦状態の流れを効率よく生成することができる。渦状態の流れを維持した洗浄水が噴出孔から噴出されることにより、噴出孔からの分散旋回流が被洗浄面に対して広範囲に噴出される。
【0021】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第または第の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、経路選択手段は、第1の経路および第2の経路に流れる洗浄水の流量比を調整する流量調整手段を含むものである。
【0022】
この場合、流量調整手段により第1の経路および第2の経路を流れる洗浄水の流量比を調整することができる。それにより、第1の流路を通して噴出孔から噴出される分散旋回流と第2の流路を通して噴出孔から噴出される直線流との混合割合を任意にかつ連続的に変化させることができる。したがって、使用者の嗜好に応じて噴出孔から噴出される洗浄水の広がりおよび圧力を調整することが可能となる。また、流量調整手段が経路選択手段に含まれるので、流量調整手段等を別途設ける必要がなく、小型化および簡素化が図られる。
【0023】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、流量調整手段は、噴出手段の噴出孔からの洗浄水の噴出の開始時に、第1の流路に供給される洗浄水の流量が第2の流路に供給される洗浄水の流量よりも大きくなるように流量比を調整するものである。
【0024】
この場合、第1の流路に回転流生成手段が設けられているので、洗浄開始時に噴出孔から分散旋回流が噴出される。それにより、人体に対して柔らかな洗浄から開始することができる。
【0025】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第1〜第のいずれかの発明に係る衛生洗浄装置の構成において、給水源から供給された洗浄水を加熱して加圧手段に供給する加熱手段をさらに備えたものである。
【0026】
この場合、給水源から供給された洗浄水を加熱手段により加熱して加圧手段に供給することができるため、噴出手段の噴出孔より適度に加熱された洗浄水を噴出させることができる。
【0027】
加熱手段による洗浄水の加熱時に気泡が発生し、噴出手段の収容部に蓄積された場合でも、縮流部の働きにより洗浄水の圧力低下を防止することができる。その結果、洗浄感の低下を防止することができる。
【0028】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、加熱手段は、給水源から供給された洗浄水を流動させつつ加熱する瞬間式加熱装置である。
【0029】
この場合、瞬間式加熱装置により洗浄水が流動されつつ加熱される。したがって、衛生洗浄装置の使用時にのみ洗浄水の加熱を行うため、消費電力を最小限に抑えることができ、さらに、洗浄水を貯える貯水タンク等が不必要となるため省スペース化が実現できる。また、洗浄時間が長くなった場合でも、洗浄水の温度の低下が生じない。
【0030】
特に瞬間式加熱装置により洗浄水が瞬間的に加熱されることにより気泡が発生し、噴出手段の収容部に蓄積された場合でも、縮流部の働きにより洗浄水の圧力低下を防止することができる。その結果、洗浄感の低下を防止することができる。
【0031】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第1〜第の発明のいずれかに係る衛生洗浄装置の構成において、噴出手段は、シリンダ部とピストン部とから構成され、シリンダ部には、第1の経路から供給される洗浄水を受け入れる第1の給水口と、第2の経路から供給される洗浄水を受け入れる第2の給水口とを有し、噴出孔、第1の流路および第2の流路はピストン部に設けられ、加圧手段より供給される洗浄水の圧力によりシリンダ部内に収容されたピストン部がシリンダ部より突出することにより、シリンダ部内に収容部が形成されるとともに、シリンダ部内の収容部に供給された洗浄水が噴出手段の噴出孔から噴出されるものである。
【0032】
この場合、洗浄時に洗浄水の圧力によりシリンダ部内からピストン部が突出しシリンダ部内に収容部が形成されるため、衛生洗浄装置の未使用時には小型化を実現することができる。さらに、洗浄水の圧力によりシリンダ部内からピストン部が突出するため、モータ等の他の駆動装置を必要としない。したがって、さらに衛生洗浄装置の小型化を実現することができる。
【0033】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、シリンダ部の内周面とピストン部の外周面との間に環状空間が形成され、第1の経路からの洗浄水は、第1の給水口を通して、収容部内に供給され、第2の経路からの洗浄水は、第2の給水口を通して、環状空間内に供給され、第1の流路は、収容部に連通するように設けられ、第2の流路は、環状空間に連通するように設けられ、ピストン部がシリンダ部から突出した状態で環状空間が密閉状態となるとともに収容部から分離されるものである。
【0034】
この場合、シリンダ部よりピストン部が突出した状態で、環状空間が密閉状態となり、収容部より分離される。したがって、第2の給水口より供給される洗浄水が、密閉された環状空間を通して第2の流路に流れる。その結果、第1の流路と第2の流路とが別個に形成されるため、第1の流路および第2の流路を流れる洗浄水の流量をそれぞれ独立に変化させることができる。それにより、第1の流路および第2の流路の流量比を容易にかつ任意に制御することができる。
【0035】
(第の発明)
の発明に係る衛生洗浄装置は、第の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、シリンダ部は、第1の内径を有する先端部と、第1の内径よりも大きな第2の内径を有する中間部と、第2の内径よりも大きな内径を有する後端部とを順に備え、先端部と中間部との境界に第1の環状内壁を有し、かつ中間部と後端部との境界に第2の環状内壁を有し、ピストン部は、シリンダ部から突出した状態で第1および第2の環状内壁にそれぞれ水密に当接する第1および第2の環状当接部を有し、シリンダ部の中間部の内周面とピストン部の第1の環状当接部の外周面との間に第1の隙間が形成され、シリンダ部の後端部の内周面とピストン部の第2の環状当接部の外周面との間に第2の隙間が形成され、第1の経路からの洗浄水は、第1の給水口を通して、後端部内に供給され、第2の経路からの洗浄水は、第2の給水口を通して、中間部内に供給され、第1の流路は、シリンダ部の後端部内に連通するように設けられ、第2の流路は、シリンダ部の中間部内に連通するように設けられたものである。
【0036】
この場合、シリンダ部よりピストン部が突出するまでは、第1の隙間および第2の隙間が形成されるため、噴出孔からの洗浄水の噴出前に、未使用時に滞留していた洗浄水を第1および第2の隙間を通して排出することができる。それにより、新鮮な洗浄水を用いて洗浄することができる。また、シリンダ部内よりピストン部が突出した状態で、第1および第2の環状内壁と第1および第2の環状当接部とがそれぞれ水密に当接することにより中間部内の環状空間が密閉状態になるとともに後端部内の収容部から分離される。それにより、第2の経路からの洗浄水が中間部内の環状空間を通して第2の流路に流れ、第1の経路からの洗浄水が後端部内の収容部を通して第1の流路に流れる。したがって、第1の流路と第2の流路とが別個に形成されるため、第1の流路および第2の流路を流れる洗浄水の流量をそれぞれ独立に変化させることができる。それにより、第1の流路および第2の流路の流量比を容易にかつ任意に制御することができる。
【0037】
(第10の発明)
10の発明に係る衛生洗浄装置は、第1〜第の発明のいずれかに係る衛生洗浄装置の構成において、加圧手段は、周期的に変動する圧力で洗浄水を加圧する往復動ポンプを含み、往復動ポンプの動作を制御する制御手段をさらに備えるものである。
【0038】
この場合、加圧手段により洗浄水を周期的に変動する圧力で吐出させることができる。したがって、噴出孔より噴出する洗浄水の噴出速度が周期的に増加する。噴出孔より噴出された洗浄水は、空気抵抗により広がりを持った粒状に変化するので、少ない流量の洗浄水でも人体に高い洗浄感を与えることができる。また、制御手段により往復動ポンプの動作を制御することができるので、使用者の嗜好に応じて洗浄水の圧力変動を制御することができる。
【0039】
噴出手段の収容部に気泡が存在する場合でも、縮流部の働きにより洗浄水の圧力変動幅の低下を防止することができる。その結果、洗浄感の低下を防止することができる。
【0040】
(第11の発明)
11の発明に係る衛生洗浄装置は、第10の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、往復動ポンプは、回転可能な回転駆動手段と、回転駆動手段の回転を加圧部材の往復運動に変換する変換手段とを含み、制御手段は、回転駆動手段の回転数を制御することにより圧力変動を制御するものである。
【0041】
この場合、加圧手段の回転駆動手段の回転数を制御することにより、洗浄液の流量および圧力を制御することができる。
【0042】
(第12の発明)
12の発明に係る衛生洗浄装置は、第10の発明に係る衛生洗浄装置の構成において、往復動ポンプは、パルス電圧に基づいて加圧部材を往復運動させる電磁コイルを含み、制御手段は、電磁コイルに印加するパルス電圧の周波数またはデューティ比を制御することにより圧力変動を制御するものである。
【0043】
この場合、加圧手段の電磁コイルに印加するパルス電圧の周波数またはデューティ比を制御することにより、洗浄液の流量および圧力を制御することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る衛生洗浄装置について説明する。
【0045】
図1は本実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図である。
【0046】
図1に示すように、便器600上に衛生洗浄装置100が装着される。タンク700は、水道配管に接続されており、便器600内に洗浄水を供給する。
【0047】
衛生洗浄装置100は、本体部200、遠隔操作装置300、便座部400および蓋部500により構成される。
【0048】
本体部200には、便座部400および蓋部500が開閉自在に取り付けられる。さらに、本体部200には、ノズル部30を含む洗浄水供給機構が設けられるとともに、制御部が内蔵されている。本体部200の制御部は、後述するように遠隔操作装置300により送信される信号に基いて、洗浄水供給機構を制御する。さらに、本体部200の制御部は、便座部400に内蔵されたヒータ、本体部200に設けられた脱臭装置(図示せず)および温風供給装置(図示せず)等の制御も行う。
【0049】
図2は図1の遠隔操作装置300の一例を示す模式図である。
図2に示すように、遠隔操作装置300は、複数のLED(発光ダイオード)301、複数の調整スイッチ302、おしりスイッチ303、刺激スイッチ304、停止スイッチ305、ビデスイッチ306、乾燥スイッチ307および脱臭スイッチ308を備える。
【0050】
使用者により調整スイッチ302、おしりスイッチ303、刺激スイッチ304、停止スイッチ305、ビデスイッチ306、乾燥スイッチ307および脱臭スイッチ308が押下操作される。それにより、遠隔操作装置300は、後述する衛生洗浄装置100の本体部200に設けられた制御部に所定の信号を無線送信する。本体部200の制御部は、遠隔操作装置300より無線送信される所定の信号を受信し、洗浄水供給機構等を制御する。
【0051】
例えば、使用者が、おしりスイッチ303またはビデスイッチ306を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30が移動して洗浄水が噴出する。刺激スイッチ304を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30から人体の局部に刺激を与える洗浄水が噴出される。停止スイッチ305を押下操作することによりノズル部30からの洗浄水の噴出が停止する。
【0052】
また、乾燥スイッチ307を押下操作することにより人体の局部に対して衛生洗浄装置100の温風供給装置(図示せず)より温風が噴出される。脱臭スイッチ308を押下操作することにより衛生洗浄装置100の脱臭装置(図示せず)により周辺の脱臭が行われる。
【0053】
調整スイッチ302は、水勢調整スイッチ302a,302b、温度調整スイッチ302c,302dおよびノズル位置調整スイッチ302e,302fを含む。
【0054】
使用者が、ノズル位置調整スイッチ302e,302fを押下操作することにより図1の衛生洗浄装置100の本体部200のノズル部30の位置が変化し、温度調整スイッチ302c,302dを押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の温度が変化する。また、水勢調整スイッチ302a,302bを押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の水勢(圧力)および噴出形態が変化する。調整スイッチ302の押下に伴って複数のLED(発光ダイオード)301が点灯する。
【0055】
以下、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200について説明を行う。図3は本実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200の構成を示す模式図である。
【0056】
図3に示す本体部200は、制御部4、分岐水栓5、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10、熱交換器11、温度センサ12a,12b、ポンプ13、切替弁14およびノズル部30を含む。また、ノズル部30は、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3を含む。
【0057】
図3に示すように、水道配管201に分岐水栓5が介挿される。また、分岐水栓5と熱交換器11との間に接続される配管202に、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10および温度センサ12aが順に介挿されている。さらに、熱交換器11と切替弁14との間に接続される配管203に、温度センサ12bおよびポンプ13が介挿されている。
【0058】
まず、水道配管201を流れる浄水が、洗浄水として分岐水栓5によりストレーナ6に供給される。ストレーナ6により洗浄水に含まれるごみや不純物等が除去される。次に、逆止弁7により配管202内における洗浄水の逆流が防止される。そして、定流量弁8により配管202内を流れる洗浄水の流量が一定に維持される。
【0059】
また、ポンプ13と切替弁14との間にはリリーフ管204が接続され、止水電磁弁9と流量センサ10との間には、逃がし水配管205が接続されている。リリーフ配管204には、リリーフ弁206が介挿されている。リリーフ弁206は、配管203の特にポンプ13の下流側の圧力が所定値を超えると開成し、異常時の機器の破損、ホースの外れ等の不具合を防止する。一方、定流量弁8によって流量が調節され供給される洗浄水のうちポンプ13で吸引されない洗浄水を逃がし水配管205から放出する。これにより、水道供給圧に左右されることなくポンプ13には所定の背圧が作用することになる。
【0060】
次いで、流量センサ10は、配管202内を流れる洗浄水の流量を測定し、制御部4に測定流量値を与える。また、温度センサ12aは、配管202内を流れる洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
【0061】
続いて、熱交換器11は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、配管202を通して供給された洗浄水を所定の温度に加熱する。温度センサ12bは、熱交換器11により所定の温度に加熱された洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
【0062】
ポンプ13は、熱交換器11により加熱された洗浄水を制御部4により与えられる制御信号に基いて、切替弁14に圧送する。切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30のおしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つに洗浄水を供給する。それにより、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つより洗浄水が噴出される。また、切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量を調整する。それにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量が変化する。
【0063】
制御部4は、図1の遠隔操作装置300から無線送信される信号、流量センサ10から与えられる測定流量値および温度センサ12a,12bから与えられる温度測定値に基き止水電磁弁9、熱交換器11、ポンプ13および切替弁14に対して制御信号を与える。
【0064】
図4は熱交換器11の構造の一例を示す一部切り欠き断面図である。
図4に示すように、樹脂ケース504内に曲折された蛇行配管510が埋設されている。蛇行配管510に接触するように平板状のセラミックヒータ505が設けられている。矢印Yで示すように、洗浄水が、給水口511から蛇行配管510内に供給され、蛇行配管510中を流れる間に、セラミックヒータ505により効率よく加熱され、排出口512から排出される。
【0065】
図3の制御部4は、温度センサ12bより与えられる温度測定値に基いて、熱交換器11のセラミックヒータ505の温度をフィードバック制御する。
【0066】
本実施の形態においては、制御部4がフィードバック制御により熱交換器11のセラミックヒータ505の温度を制御することとしたが、これに限定されず、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505の温度を制御してもよく、あるいは、温度上昇時には、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505を制御し、定常時には、フィードバック制御によりセラミックヒータ505を制御する複合的な制御を行ってもよい。
【0067】
図5はポンプ13の構造の一例を示す断面図である。図5のポンプは複動型レシプロポンプである。
【0068】
図5において、本体部138内には、円柱状空間139が形成されている。円柱状空間139内には圧送ピストン136が設けられている。圧送ピストン136の外周部には、X字パッキン136aが装着されている。圧送ピストン136により円柱状空間139がポンプ室139aとポンプ室139bとに分割される。
【0069】
本体部138の一側部には洗浄水入口PIが設けられ、他側部には洗浄水出口POが設けられている。洗浄水入口PIには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口POには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0070】
洗浄水入口PIは、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに連通するとともに、内部流路P2、小室S2および小室S4を介してポンプ室139bに連通している。
【0071】
ポンプ室139aは、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POに連通している。円柱状空間139bは、小室S6、小室S8および内部流路P4を介して洗浄水出口POに連通している。
【0072】
小室S3、小室S4、小室S7および小室S8には、それぞれアンブレラパッキン137が設けられている。
【0073】
モータ130の回転軸にギア131が取り付けられ、ギア131にギア132が噛合っている。また、ギア132には、クランクシャフト133の一端が一点支持で回動可能に取り付けられ、クランクシャフト133の他端には、ピストン保持部134およびピストン保持棒135を介して圧送ピストン136が取り付けられている。
【0074】
図3の制御部4により与えられる制御信号に基いて、モータ130の回転軸が回転すると、モータ130の回転軸に取り付けられたギア131が矢印R1の方向に回転し、ギア132が矢印R2の方向に回転する。これにより、圧送ピストン136が図中の矢印Zの方向に上下運動する。
【0075】
図6はアンブレラパッキン137の動作を説明するための模式図である。例えば、図5の圧送ピストン136が、下方向に移動し、ポンプ室139aの容積を増加させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。その結果、洗浄水入口PIから供給された洗浄水が、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに流入する。この場合、小室S7の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。そのため、洗浄水がポンプ室139a内へ流入したり、逆に洗浄水出口POより吐出されることもない。
【0076】
一方、図5の圧送ピストン136が、上方向に移動し、ポンプ室139aの容積を減少させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が高くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。その結果、小室S1内の洗浄水が、ポンプ室139aに流入しない。この場合、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。そのため、ポンプ室139a内の洗浄水が、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POから吐出される。
【0077】
なお、小室S4内に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形し、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形しない。一方、小室S8に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形せず、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形する。それにより、ポンプ室139a内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出されるときに、ポンプ室139b内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入し、ポンプ室139a内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入するときに、ポンプ室139b内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出される。
【0078】
図7は図5のポンプ13の圧力変化を示す図である。図7の縦軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0079】
図7に示すように、ポンプ13の洗浄水入口PIに圧力Piの洗浄水が供給される。この場合、図6の圧送ピストン136が上下方向に運動することにより、ポンプ室139a内の洗浄水の圧力Paは、点線のように変化する。一方、ポンプ室139b内の洗浄水の圧力Pbは、破線のように変化する。ポンプ13の洗浄水出口POより吐出される洗浄水の圧力Poutは、太い実線で示すように、圧力Pcを中心として上下に周期的に変化する。
【0080】
このように、ポンプ13においては、圧送ピストン136が上下運動を行うことにより、ポンプ室139aまたはポンプ室139b内の洗浄水に対して交互に圧力が加えられ、洗浄水入口PIの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口POから吐出される。
【0081】
図8(a)は切替弁14の縦断面図であり、図8(b)は図8(a)の切替弁14のA−A線断面図であり、図8(c)は図8(a)の切替弁14のB−B線断面図であり、図8(d)は図8(a)の切替弁14のC−C線断面図である。
【0082】
図8に示す切替弁14は、モータ141、内筒142および外筒143により構成される。
【0083】
外筒143内に内筒142が挿入され、モータ141の回転軸が内筒142に取り付けられている。モータ141は、制御部4により与えられる制御信号に基いて回転動作を行う。モータ141が回転することにより内筒142が回転する。
【0084】
図8(a),(b),(c),(d)に示すように、外筒143の一端には、洗浄水入口143aが設けられ、側部の対向する位置に洗浄水出口143b,143cが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143cと異なる位置に洗浄水出口143dが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143c,143dと異なる位置に洗浄水出口143eが設けられている。内筒142の互いに異なる位置に孔142e,142f,142gが設けられている。孔142e,142fの周辺には、図8(b),(c)に示すように、曲線および直線で構成される面取り部が形成され、孔142gの周辺には、図8(d)に示すように、直線で構成される面取り部が形成されている。
【0085】
内筒142の回転により、孔142eが外筒143の洗浄水出口143bまたは143cと対向可能になっており、孔142fが外筒143の洗浄水出口143dと対向可能になっており、孔142gが外筒143の洗浄水出口143eと対向可能になっている。
【0086】
洗浄水入口143aには、図3の配管203が接続され、洗浄水出口143bには、ビデノズル2が接続され、洗浄水出口143cには、おしりノズル1の第1の流路が接続され、洗浄水出口143dには、おしりノズルの第2の流路が接続され、洗浄水出口143eには、ノズル洗浄用ノズル3が接続されている。
【0087】
図9は図8の切替弁14の動作を示す断面図である。
図9(a)〜(f)は切替弁14のモータ141がそれぞれ0度、90度、135度、180度、225度および270度回転した状態を示す。
【0088】
まず、図9(a)に示すように、モータ141を回転させない(0度)場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部が外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W1で示すように洗浄水出口143bから流出する。
【0089】
次に、図9(b)に示すように、モータ141が内筒142を90度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部が外筒143の洗浄水出口143eに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2で示すように洗浄水出口143eから流出する。
【0090】
次いで、図9(c)に示すように、モータ141が内筒142を135度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部の一部が外筒143の洗浄水出口143eに対向するとともに、内筒142の孔142eの周囲の面取り部の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2および矢印W3で示すように洗浄水出口143c,143eから流出する。
【0091】
次に、図9(d)に示すように、モータ141が内筒142を180度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3で示すように洗浄水出口143cから流出する。
【0092】
次に、図9(e)に示すように、モータ141が内筒142を225度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向するとともに、内筒142の孔142fの周囲の面取り部の一部が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3および矢印W4で示すように洗浄水出口143c,143dから流出する。
【0093】
また、図9(f)に示すように、モータ141が内筒142を270度回転させた場合には、内筒142の孔142fの周囲の面取り部が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W4で示すように洗浄水出口143dから流出する。
【0094】
以上のように、制御部4からの制御信号に基いてモータ141が回転することにより内筒142の孔142e,142f,142gのいずれかが外筒143の洗浄水出口143b〜143eに対向し、洗浄水入口143aから流入した洗浄水が洗浄水出口143b〜143eのいずれかから流出する。
【0095】
図10は図9の切替弁14の洗浄水出口143c,143dから流出する洗浄水の流量を示す図である。図10の横軸はモータ141の回転角度を示し、縦軸は洗浄水出口143c,143dを流れる洗浄水の流量を示す。また、一点鎖線Q1が洗浄水出口143cから流出する洗浄水の流量の変化を示し、実線Q2が洗浄水出口143dから流出する洗浄水の流量の変化を示す。
【0096】
例えば、図10に示すように、モータ141が180度回転した場合、洗浄水出口143cから流出する洗浄水の流量は最大値を示し、洗浄水出口143dから洗浄水は流出しない。モータ141の回転角度が大きくなるとともに洗浄水出口143cから流出する洗浄水の流量が減少し、洗浄水出口143dから流出する洗浄水の流量が増加する。そして、モータ141が270度回転した場合、洗浄水出口143cから洗浄水は流出せず、洗浄水出口143dから流出する洗浄水の流量は最大値を示す。
【0097】
以上のように、制御部4が切替弁14のモータ141の回転角度を制御することにより洗浄水出口143c,143dから流出する洗浄水の流量比を制御することができる。
【0098】
次に、図3のノズル部30のおしりノズル1について説明する。図11は図3のノズル部30のおしりノズル1の断面図である。なお、図3のノズル部30のビデノズル2の構成および動作は図11のおしりノズル1と同様である。
【0099】
図11に示すように、おしりノズル1は、円筒状のピストン部20、円筒状のシリンダ部21、シールパッキン22a,22bおよびスプリング23により構成される。
【0100】
ピストン部20の先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25が形成されている。ピストン部20の後端には、フランジ形状のストッパ部26a,26bが設けられている。また、ストッパ部26a,26bには、それぞれシールパッキン22a,22bが装着されている。ピストン部20の内部には、後端面から噴出孔25に連通する第1の流路27aが形成され、ストッパ部26aとストッパ部26bとの間におけるピストン部20の周面から噴出孔25に連通する第2の流路27bが形成されている。また、噴出孔25の周囲には、円筒状渦室29が形成されており、第1の流路27aと円筒状渦室29との間には、縮流部31が介挿されている。このピストン部20の先端部の構造の詳細については後述する。
【0101】
一方、シリンダ部21は、先端側の径小部分と中間の径を有する中間部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と中間部分との間に、ピストン部20のストッパ部26aがシールパッキン22aを介して当接可能なストッパ面21cが形成され、中間部分と径大部分との間に、ピストン部20のストッパ部26bがシールパッキン22bを介して当接可能なストッパ面21bが形成されている。シリンダ部21の後端面には、洗浄水入口24aが設けられ、シリンダ部21の中間部分の周面には、洗浄水入口24bが設けられ、シリンダ部21の先端面には、開口部21aが設けられている。シリンダ部21の内部空間が温度変動緩衝部28となる。洗浄水入口24aは、シリンダ部21の中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24aは、図8の切替弁14の洗浄水出口143cに接続され、洗浄水入口24bは、図8の切替弁14の洗浄水出口143dに接続されている。ピストン部20がシリンダ部21より最も突出した場合に、洗浄水入口24bは、第2の流路27bと連通する。この洗浄水入口24bが第2の流路27bと接続する詳細については後述する。
【0102】
ピストン部20は、ストッパ部26bが温度変動緩衝部28内に位置し、先端部が開口部21aから突出するように、シリンダ部21内に移動可能に挿入されている。
【0103】
さらに、スプリング23は、ピストン部20のストッパ部26aとシリンダ部21の開口部21aの周縁との間に配設されており、ピストン部20をシリンダ部21の後端側に付勢する。
【0104】
ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間に微小隙間が形成されている。
【0105】
次いで、図11のおしりノズル1の動作について説明する。図12は図11のおしりノズル1の動作を説明するための断面図である。
【0106】
まず、図12(a)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bより洗浄水が供給されない場合、ピストン部20が、スプリング23の弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21内に収容されている。その結果、ピストン部20は、シリンダ部21の開口部21aより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21内には、温度変動緩衝部28が形成されない。
【0107】
次いで、図12(b)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24aより洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20がスプリング23の弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21内に温度変動緩衝部28が形成されるとともに温度変動緩衝部28に洗浄水が流入する。
【0108】
洗浄水入口24aがシリンダ部21の中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28に流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28の洗浄水の一部は、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20の第1の流路27aを通して円筒状渦室29に供給され、噴出孔25からわずかに噴出される。円筒状渦室29の詳細については後述する。
【0109】
ピストン部20がさらに前進すると、図12(c)に示すように、ストッパ部26a,26bがシールパッキン22a,22bを介してシリンダ部21のストッパ面21c,21bに水密に接触する。それにより、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間からピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。さらに、洗浄水入口24bより供給された洗浄水が、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給される。それにより、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給された洗浄水は、ピストン部20の第1の流路27aを通して供給された洗浄水と混合され、噴出孔25から噴出される。
【0110】
このように、切替弁14の洗浄水出口143c,143dより供給された洗浄水が、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bを介してピストン部20内の第1の流路27aおよび第2の流路27bを通して円筒状渦室29に導かれ、円筒状渦室29を通して噴出孔25から噴出される。
【0111】
次いで、図13は図11のピストン部20の先端部の模式図である。図13(a)はピストン部20の先端部を上面から見た場合を示し、図13(b)はピストン部20の先端部を側面から見た場合を示す。
【0112】
まず、図13(b)に示すように、第1の流路27aは、円筒状の円筒状渦室29の周面に接続され、第2の流路27bは円筒状渦室29の底面に接続されている。切替弁14の洗浄水出口143c,143dからの洗浄水が、それぞれ第1の経路K1および第2の経路K2を通じて第1の流路27aおよび第2の流路27bに供給される。
【0113】
図13(a)に示すように、第1の流路27aより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、円筒状渦室29の内周面の曲面形状により矢印Zに示す渦巻状態で流動する。一方、第2の流路27bより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、垂直上方向に直線状態で流動する。
【0114】
このように、円筒状渦室29において第1の流路27aの渦巻状態の洗浄水と第2の流路27bの直線状の洗浄水とが混合され、噴出孔25より洗浄水が噴出される。
【0115】
例えば、第1の流路27aより供給される洗浄水の流量が第2の流路27bより供給される洗浄の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、円筒状の円筒状渦室29の曲面形状による渦巻状態を強く維持するため、図13(b)に示す矢印Hの広い角度で分散旋回流として噴出される。一方、第2の流路27bより供給される洗浄水の流量が第1の流路27aより供給される洗浄水の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、直線状態を強く維持するため、図13(b)に示す矢印Sの狭い角度で直線流として噴出される。
【0116】
したがって、制御部4が切替弁14のモータ141を制御して洗浄水出口143c,143dの流量比を変化させることにより、噴出孔25より噴出される洗浄水の噴出形態が変化する。
【0117】
本実施の形態では、水勢調整スイッチ302aを押下すると、洗浄水出口143cの流量が洗浄水出口143dの流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が直線流に近づく。また、水勢調整スイッチ302bを押下すると、洗浄水出口143dの流量が洗浄水出口143cの流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が分散旋回流に近づく。
【0118】
次に、図14は本実施の形態におけるおしりノズル1の噴出孔25より噴出される洗浄水の説明図である。
【0119】
図14に示すように、おしりノズル1の噴出孔25からは、表面張力により直径dnの幅を有した丸い粒状の洗浄水が噴出される。また、直径dnを有する洗浄水は、ポンプ13の圧力により流速vで被洗浄面SHに向けて噴出される。
【0120】
この場合、丸い粒状の洗浄水は、おしりノズル1の噴出孔25より距離Lwにある被洗浄面SHに到達するまでに、空気抵抗の働きにより水平方向に広がる。それにより、直径dnの幅を有した丸い粒状の洗浄水は、直径dnよりも大きい直径dwの幅を有した偏平な粒状の洗浄水に変化する。その結果、人体は、噴出孔25において少量の洗浄水が噴出されているのにもかかわらず、被洗浄面SHにおいて直径dwの幅の洗浄水を受けるため、多量の洗浄水が噴出されているような洗浄感を得ることができる。
【0121】
次いで、図15(a)は図11のピストン部20の先端部の第2の流路27bの断面図であり、図15(b)は図11のピストン部20の先端部の第1の流路27aの断面図であり、図15(c)は図15(b)に示す縮流部31の動作を示す拡大図である。
【0122】
まず、図15(a)に示すように、ピストン部20の第2の流路27bを流れる洗浄水は、円筒状渦室29の下部に供給される。
【0123】
一方、図15(b)に示すように、ピストン部20の第1の流路27aを流れる洗浄水は、縮流部31を通して円筒状渦室29の側面に供給される。この場合、図15(c)に示すように、第1の流路27a内を流れる洗浄水は、第1の流路27aよりも小さい内径を有する縮流部31の内部を流れるため、第1の流路27a内の圧力が上昇する。したがって、第1の流路27aの圧力が円筒状渦室29および第2の流路27bの圧力よりも高くなるため、円筒状渦室29および第2の流路27bの方向から第1の流路27aに洗浄水が流れない。
【0124】
ここで、シリンダ部21の温度変動緩衝部28に気泡が存在すると、噴出孔25から噴出される洗浄水の圧力変動幅が低下する。本実施の形態のおしりノズル1では、縮流部31の働きにより洗浄水の圧力変動幅の低下が防止される。以下、気泡の存在による洗浄水の圧力変動幅の低下および縮流部31の働きについて説明する。
【0125】
図16(a)は縮流部31を有さない場合のおしりノズル1を示す模式図であり、図16(b)は縮流部31を有するおしりノズル1の模式図である。図17はおしりノズル1の噴出孔25より噴出される洗浄水の圧力変動幅の低下を説明するための図である。
【0126】
なお、図17に示す点線P1は縮流部31を有さないおしりノズル1の噴出孔25から噴出される洗浄水の圧力変化を示し、実線P2は縮流部31を有するおしりノズル1の噴出孔25より噴出される洗浄水の圧力変化を示す。
【0127】
まず、図16(a),(b)に示すように、熱交換器11により加熱された洗浄水が、ポンプ13および切替弁14を介して第1の流路27aおよび第2の流路27bに供給される。この場合、熱交換器11により洗浄水が瞬間的に加熱され、洗浄水に含まれる溶存空気が気泡KHとなり温度変動緩衝部28内に蓄積される。あるいは、配管中の空気が気泡KHとして、温度変動緩衝部28内に蓄積される。この気泡KHは、圧縮流体であり、圧力が加わると収縮する。
【0128】
したがって、図16(a)に示す縮流部31を有さないおしりノズル1の場合、第2の流路27bより供給される洗浄水の圧力が、円筒状渦室29を介して第1の流路27a側に伝達される。その結果、第1の流路27a側に伝達された圧力は、温度変動緩衝部28内に伝達され、温度変動緩衝部28内に蓄積された気泡KHが収縮することにより緩衝される。
【0129】
したがって、図17に示すように、ポンプ13の働きにより第2の流路27b側に圧力Pn1と圧力Pn2との間の変動幅dH2を有する洗浄水が供給された場合、図16(a)に示す縮流部31を有さないおしりノズル1では、温度変動緩衝部28内に蓄積された気泡KHが収縮することにより、図17の点線P1に示すように、圧力Pn1よりも低い圧力Pn3と圧力Pn2よりも高い圧力Pn4との間の変動幅dH1を有する洗浄水が噴出孔25より噴出される。
【0130】
一方、図16(b)に示す縮流部31を有するおしりノズル1では、第2の流路27bより供給される洗浄水の圧力が、縮流部31の働きにより円筒状渦室29を介して第1の流路27a側に伝達されない。すなわち、第2の流路の内圧が上昇した場合でも、第1の流路27aに設けられた縮流部31の働きにより、第1の流路27a側の圧力が第2の流路の内圧よりも高く維持される。そのため、第2の流路27b内の洗浄水が、温度変動緩衝部28内に蓄積された気泡KHによる影響を受けない。また、縮流部31は、第1の流路27aおよび第2の流路27bの圧力緩衝に伴う流体移動の抵抗要素となる。そのため、縮流部31は、洗浄水の圧力の伝播速度を低下させ、第1の流路27aおよび第2の流路27bにおける洗浄水の圧力緩衝を低減させることができる。
【0131】
したがって、図17に示すように、ポンプ13の働きにより第2の流路27b側に圧力Pn1と圧力Pn2との間の変動幅dH2を有する洗浄水が供給された場合、図16(b)に示す縮流部31を有するおしりノズル1では、第2の流路27b内の洗浄水が、温度変動緩衝部28内に蓄積された気泡KHの影響を受けず、図17の実線P2に示すように、圧力Pn1と圧力Pn2との間の変動幅dH2を有する洗浄水が噴出孔25より噴出される。
【0132】
このように、本実施の形態におけるおしりノズル1では、おしりノズル1の温度変動緩衝部28内に気泡KHが存在する場合でも、縮流部31の働きにより、第2の流路27bより供給される洗浄水が、第1の流路27a側の温度変動緩衝部28内に蓄積された気泡KHの影響を受けることなく、第2の流路27bにより供給された洗浄水の圧力変動幅の低下が防止され、噴出孔25から噴出される直線流の圧力変動幅の低下が生じない。その結果、人体に対する洗浄感の低下を防止することができる。なお、第1の流路27aより供給される洗浄水は、円筒状渦室29の働きにより分散旋回流として噴出孔25から噴出される。分散旋回流は柔らかな洗浄感を目的とするのものであるため、温度変動緩衝部28内に蓄積された気泡KHにより第1の流路27aからの洗浄水の圧力変動幅が低下しても分散旋回流の目的が損なわれることはない。
【0133】
本実施の形態においては、ポンプ13が加圧手段に相当し、第1の経路K1が第1の経路に相当し、第2の経路K2が第2の経路に相当し、切替弁14が経路選択手段および流量調整手段に相当し、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄ノズル3が噴出手段に相当し、温度変動緩衝部28が収容部に相当し、第1の流路27aが第1の流路に相当し、第2の流路27bが第2の流路に相当し、縮流部31が縮流部に相当し、円筒状渦室29が回転流生成手段に相当し、熱交換器11が加熱手段および瞬間式加熱装置に相当し、洗浄水入口24aが第1の給水口に相当し、洗浄水入口24bが第2の給水口に相当し、ストッパ部26a,26bがシールパッキン22a,22bを介してシリンダ部21のストッパ面21c,21bに水密に接触する空間が環状空間に相当し、ストッパ部26a,26bが第1および第2の環状当接部に相当し、制御部4が制御手段に相当し、ピストン部20のストッパ部26aの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間が第1の隙間に相当し、ピストン部20のストッパ部26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間が第2の隙間に相当する。
【0134】
(ポンプの他の例)
図18は本実施の形態に係る衛生洗浄装置に用いるポンプの他の例を示す断面図である。
【0135】
図18に示すポンプ13bは単動型レシプロポンプである。図18において、本体部には、円柱状空間235が形成されている。円柱状空間235内には圧送ピストン236が設けられている。圧送ピストン236により円柱状空間235がポンプ室235aとポンプ室235bとに分割される。
【0136】
本体部の一側部には洗浄水入口Pαが設けられ、他側部には洗浄水出口Pβが設けられている。洗浄水入口Pαには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口Pβには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0137】
洗浄水入口Pαは、小室S10および小室S11を介してポンプ室235aに連通している。
【0138】
ポンプ室235aは、小室S12および小室S13を介して洗浄水出口Pβに連通している。
【0139】
モータ200の回転軸にギア231が取り付けられ、ギア231にギア232が噛合っている。また、ギア232には、クランクシャフト233の一端が一点支持で回動可能に取り付けられ、クランクシャフト233の他端には、ピストン保持部234およびピストン保持棒239を介して圧送ピストン240が取り付けられている。
【0140】
図3の制御部4により与えられる制御信号に基いて、モータ200の回転軸が回転すると、モータ200の回転軸に取り付けられたギア231が矢印R3の方向に回転し、ギア232が矢印R4の方向に回転する。これにより、圧送ピストン240が図中の矢印Gの方向に上下運動する。
【0141】
また、小室S11および小室S13には、それぞれアンブレラパッキン237が設けられている。アンブレラパッキン237の構成および動作は、前述した図6に示すアンブレラパッキン137の構成および動作と同様である。
【0142】
例えば、図18の圧送ピストン240が、下方向に移動し、ポンプ室235aの容積を増加させた場合、小室S10の圧力よりもポンプ室235a内の圧力が低くなるため、小室S11に設けられたアンブレラパッキン237は、図6(b)に示すように変形する。その結果、洗浄水入口Pαから供給された洗浄水が、小室S10および小室S11を介してポンプ室235aに流入する。この場合、小室S11に設けられたアンブレラパッキン237は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。そのため、ポンプ室235a内の洗浄水が、洗浄水出口Pβより吐出されない。
【0143】
一方、図18の圧送ピストン240が、上方向に移動し、ポンプ室235aの容積を減少させた場合、小室S10の圧力よりもポンプ室235a内の圧力が高くなるため、小室S12に設けられたアンブレラパッキン237は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。その結果、小室S10内の洗浄水が、ポンプ室235aに流入しない。この場合、小室S13に設けられたアンブレラパッキン237、図6(b)に示すように変形する。そのため、ポンプ室235a内の洗浄水が、小室S12および小室S13を介して洗浄水出口Pβから吐出される。
【0144】
図19は図18のポンプの各部の圧力変化を示す図である。図19の縦軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0145】
図19に示すように、ポンプ13bの洗浄水入口Pαに圧力Pxの洗浄水が供給される。この場合、図18の圧送ピストン240が上下方向に運動することにより、ポンプ室235a内の洗浄水の圧力Pxが変化する。それにより、ポンプ13bの洗浄水出口Pβより吐出される洗浄水の圧力Poutは、太い実線で示すように、圧力Pkを中心として上下に周期的に変化する。
【0146】
このように、ポンプ13bにおいては、圧送ピストン240が上下運動を行うことにより、ポンプ室235a内の洗浄水に対して圧力が加えられ、洗浄水入口Pαの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口Pβから吐出される。
【0147】
図18のポンプ13bを用いた場合においても、洗浄水に周期的な圧力変動を加えることにより、小さい流量の洗浄水で高い洗浄感を得ることができる。この場合にも、縮流部31の働きにより、直線流の圧力変動幅の低下を防止することができる。
【0148】
(ポンプのさらに他の例)
図20は本実施の形態に係る衛生洗浄装置に用いるポンプのさらに他の例を示す断面図である。
【0149】
図20のポンプ13Dは電磁ポンプである。図20のポンプ13Dにおいては、シリンダ138Dの外周面の上半部に電磁コイル132Dが巻回されている。
【0150】
シリンダ138D内には、スプリングSP1,SP3および円柱状のプランジャ136Pが設けられている。シリンダ138D内は、プランジャ136Pによりポンプ室139cとポンプ室139eとに分割される。
【0151】
ここで、円柱状のプランジャ136P内に円柱状のポンプ室139dが形成されている。ポンプ室139dは内部流路T1を介してポンプ室139cに連通し、かつ内部流路T2を介してポンプ室139eに連通している。ポンプ室139d内には、球体BおよびスプリングSP2が設けられている。
【0152】
シリンダ138Dの下端部には洗浄水入口PAが設けられ、上端部には洗浄水出口PBが設けられている。洗浄水入口PAには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口PBには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0153】
シリンダ138D内において、スプリングSP1はプランジャ136Pを上方へ付勢し、スプリングSP3はプランジャ136Pを下方へ付勢する。
【0154】
プランジャ136Pのポンプ室139d内において、スプリングSP2は、球体Bを下方へ付勢する。それにより、球体Bは、ポンプ室139dと内部流路T1との境界に位置する弁座BZに押し付けられている。
【0155】
以上に示す構成を有するポンプ13Dは、電磁コイル132Dに電圧を印加することにより動作する。以下に、図21に基きポンプ13Dの動作を説明する。図21はポンプ13Dの動作を示す模式的断面図である。
【0156】
図21(a)は非稼動時におけるポンプ13Dの内部状態を示す。この場合、シリンダ138D内において、プランジャ136Pは、スプリングSP1およびスプリングSP3によりシリンダ138D内の中央に保持されている。プランジャ136Pのポンプ室139d内において、スプリングSP2は、球体Bを弁座BZに押し付け、内部流路T1を介するポンプ室139dとポンプ室139cとの連通を阻止する。
【0157】
図21(b)は稼動時の電磁コイル132Dに電圧が印加されたときのポンプ13Dの内部状態を示す。この場合、シリンダ138D内において、プランジャ136Pは、スプリングSP3の弾性力に抗してシリンダ138D内を洗浄水出口PB側へ移動する。それにより、スプリングSP3が圧縮され、スプリングSP1が伸張される。なお、このとき、プランジャ136Pのポンプ室139d内において、スプリングSP2はポンプ13Dの非稼動時と同様に球体Bを弁座BZに押し付け、内部流路T2を介するポンプ室139dとポンプ室139cとの連通を阻止する。
【0158】
上記動作に伴いポンプ室139c内の圧力が低くなり、洗浄水が洗浄水入口PAより流入する。一方、上記動作に伴いポンプ室139e内の圧力が高くなり、ポンプ室139e内の洗浄水が洗浄水出口PBより流出する。このように、球体Bは逆止弁として作用する。
【0159】
図21(c)は稼動時の電磁コイル132Dに電圧が印加されないときのポンプ13Dの内部状態を示す。この場合、シリンダ138D内において、プランジャ136Pは、伸張されたスプリングSP1および圧縮されたスプリングSP3の復元力によりシリンダ138D内を洗浄水入口PA側へ移動する。それにより、スプリングSP3が伸張され、スプリングSP1が圧縮される。
【0160】
上記動作に伴いポンプ室139c内の圧力が高くなり、ポンプ室139c内の洗浄水が、プランジャ136Pの内部流路T1を通じてポンプ室139d内の球体Bを弁座BZから押し出し、ポンプ室139d内に流入する。さらに、ポンプ室139cより流入する洗浄水により、ポンプ室139d内の圧力が高くなり、ポンプ室139d内の洗浄水が、プランジャ136Pの内部流路T2を通じてポンプ室139e内へ流入し、洗浄水出口PBから吐出される。
【0161】
なお、電磁ポンプ13Dにおいては、フランジ136Pとシリンダ138Dとの間にシール部材が介在しないため、洗浄水出口PBの下流側の圧力損失により吐出流量が異なる。
【0162】
図22は図20のポンプ13Dの稼動時におけるポンプ室139e内の圧力変化および電磁コイル132Dに印加される電圧の変化を示す図である。図22(a)はポンプ13Dの圧力変化を示し、図22(b)は電磁コイル132Dに印加される電圧の変化を示す。
【0163】
図22に示すように、ポンプ13Dの洗浄水入口PΑには、圧力Pmの洗浄水が供給される。そして、電磁コイル132Dに電圧Vmが断続的に印加されることによりプランジャ136Pがシリンダ138D内で往復運動し、ポンプ13Dの洗浄水出口PBから吐出される洗浄水の圧力Ppは太い実線で示すように、点線で示す圧力Pmを中心として上下に周期的に変化する。
【0164】
以上に示すように、ポンプ13Dにおいては、電磁コイル132Dに周期的なパルス電圧が印加されることにより、ポンプ室139e内の洗浄水に対して圧力が加えられ、洗浄水入口PΑの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口PBから吐出される。
【0165】
図20のポンプ13Dにおいては、電磁コイル132Dに印加するパルス電圧の電圧値により、プランジャ136Pの変位量(以下、稼動ストロークと呼ぶ。)が異なる。つまり、電磁コイル132Dに印加するパルス電圧の電圧Vmまたはデューティ比を変更することにより、プランジャ136Pの稼動ストロークを変更することができる。
【0166】
図20のポンプ13Dを用いた場合においても、洗浄水に周期的な圧力変動を加えることにより、小さい流量の洗浄水で高い洗浄感を得ることができる。この場合にも、縮流部31の働きにより、直線流の圧力変動幅の低下を防止することができる。
【0167】
【発明の効果】
本発明によれば、第1の流路に設けられた縮流部により第1の流路を流れる洗浄水の流量が減少する。それにより、第1の流路内の圧力が上昇し、第2の流路から第1の流路へ洗浄水が流れない。また、縮流部は、第1の流路および第2の流路の圧力緩衝に伴う流体移動の抵抗要素となる。そのため、縮流部は、洗浄水の圧力の伝播速度を低下させ、第1の流路および第2の流路における洗浄水の圧力緩衝を低減させることができる。したがって、収容部に気泡が存在する場合でも、第2の流路より噴出孔を通して噴出される洗浄水の圧力の低下を防止することができるので、第2の流路を通して噴出孔から噴出される洗浄水の圧力を維持することができる。その結果、洗浄感の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図
【図2】図1の遠隔操作装置の一例を示す模式図
【図3】本実施の形態に係る衛生洗浄装置の本体部の構成を示す模式図
【図4】熱交換器の構造の一例を示す一部切り欠き断面図
【図5】ポンプの構造の一例を示す断面図
【図6】アンブレラパッキンの動作を説明するための模式図
【図7】図5のポンプの圧力変化を示す図
【図8】(a)は切替弁の縦断面図であり、(b)は(a)の切替弁のA−A線断面図であり、(c)は(a)の切替弁のB−B線断面図であり、(d)は(a)の切替弁のC−C線断面図
【図9】図8の切替弁の動作を示す断面図
【図10】図9の切替弁の洗浄水出口から流出する洗浄水の流量を示す図
【図11】図3のノズル部のおしりノズルの断面図
【図12】図11のおしりノズルの動作を説明するための断面図
【図13】図11のピストン部の先端部の模式図
【図14】本実施の形態におけるおしりノズルの噴出孔より噴出される洗浄水の説明図
【図15】(a)は図11のピストン部の先端部の第2の流路の断面図であり、(b)は図11のピストン部の先端部の第1の流路の断面図であり、(c)は(b)に示す縮流部の動作を示す拡大図(c)はピストン部の先端部の他の例を示す断面図
【図16】(a)は縮流部を有さない場合のおしりノズルを示す模式図であり、(b)は縮流部を有するおしりノズルの模式図
【図17】おしりノズルの噴出孔より噴出される洗浄水の圧力変動幅の低下を説明するための図
【図18】本実施の形態に係る衛生洗浄装置に用いるポンプの他の例を示す断面図
【図19】図18のポンプの各部の圧力変化を示す図
【図20】本実施の形態に係る衛生洗浄装置に用いるポンプのさらに他の例を示す断面図
【図21】ポンプの動作を示す模式的断面図
【図22】図20のポンプの稼動時におけるポンプ室内の圧力変化および電磁コイルに印加される電圧の変化を示す図
【図23】特開2001-90154号公報に記載された局部洗浄装置を示す図
【符号の説明】
1 おしりノズル
2 ビデノズル
4 制御部
13,13b,13D ポンプ
14 切替弁
30 ノズル部
31 縮流部
130,200 モータ
131,132,231,232,132N ギア
132D 電磁コイル
132H 半環状の孔
133 クランクシャフト
134 ピストン保持部
135 ピストン保持棒
136,240 圧送ピストン
136P プランジャ
138D シリンダ
139c,139d,139e ポンプ室
142 内筒
143 外筒
143a 洗浄水入口
143b,143c 洗浄水出口
142e 孔
200 本体部
201 水道配管
300 遠隔操作装置
302 調整スイッチ
302a,302b 水勢調整スイッチ
505 セラミックヒータ

Claims (12)

  1. 給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、
    前記給水源から供給される洗浄水を周期的に圧力変動するように加圧する加圧手段と、
    前記加圧手段により加圧された洗浄水を第1の経路および第2の経路のうち一方または両方に選択的に供給する経路選択手段と、
    前記経路選択手段により供給された洗浄水を噴出孔から噴出する噴出手段とを備え、
    前記噴出手段は、
    前記第1の経路を通して供給された洗浄水を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された洗浄水を前記噴出孔に導く第1の流路と、
    前記第2の経路を通して供給された洗浄水を前記噴出孔に導く第2の流路と、
    前記噴出孔、前記第1の流路および前記第2の流路に通じ、かつ前記第1の流路からの洗浄水に回転流を生じさせる回転流生成手段とを備え、
    前記回転流生成手段と前記第1の流路との間にあって、前記第1の流路に前記第1の流路よりも小さい内径を有しかつ前記第1の流路および前記第2の流路の圧力緩衝に伴う流体移動の抵抗要素となり洗浄水の圧力の伝播速度を低下させて洗浄水の圧力緩衝を低減させる縮流部が設けられたことを特徴とする衛生洗浄装置。
  2. 前記回転流生成手段は、円筒形状室を有し、
    前記第1の流路から導かれる洗浄水は、前記円筒形状室の内周面に沿って供給されることを特徴とする請求項記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記経路選択手段は、
    前記第1の経路および前記第2の経路に流れる洗浄水の流量比を調整する流量調整手段を含むことを特徴とする請求項1または2記載の衛生洗浄装置。
  4. 前記流量調整手段は、前記噴出手段の前記噴出孔からの洗浄水の噴出の開始時に、前記第1の流路に供給される洗浄水の流量が前記第2の流路に供給される洗浄水の流量よりも大きくなるように前記流量比を調整することを特徴とする請求項記載の衛生洗浄装置。
  5. 前記給水源から供給された洗浄水を加熱して前記加圧手段に供給する加熱手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  6. 前記加熱手段は、給水源から供給された洗浄水を流動させつつ加熱する瞬間式加熱装置であることを特徴とする請求項記載の衛生洗浄装置。
  7. 前記噴出手段は、シリンダ部とピストン部とから構成され、前記シリンダ部には、前記第1の経路から供給される洗浄水を受け入れる第1の給水口と、前記第2の経路から供給される洗浄水を受け入れる第2の給水口とを有し、
    前記噴出孔、前記第1の流路および前記第2の流路はピストン部に設けられ、
    前記加圧手段より供給される洗浄水の圧力により前記シリンダ部内に収容された前記ピストン部が前記シリンダ部より突出することにより、前記シリンダ部内に前記収容部が形成されるとともに、前記シリンダ部内の前記収容部に供給された洗浄水が前記噴出孔から噴出されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  8. 前記シリンダ部の内周面と前記ピストン部の外周面との間に環状空間が形成され、
    前記第1の経路からの洗浄水は、前記第1の給水口を通して前記収容部内に供給され、
    前記第2の経路からの洗浄水は、前記第2の給水口を通して前記環状空間内に供給され、
    前記第1の流路は、前記収容部に連通するように設けられ、前記第2の流路は、前記環状空間に連通するように設けられ、
    前記ピストン部が前記シリンダ部から突出した状態で前記環状空間が密閉状態となるとともに前記収容部から分離されることを特徴とする請求項記載の衛生洗浄装置。
  9. 前記シリンダ部は、第1の内径を有する先端部と、前記第1の内径よりも大きな第2の内径を有する中間部と、前記第2の内径よりも大きな内径を有する後端部とを順に備え、前記先端部と前記中間部との境界に第1の環状内壁を有し、かつ前記中間部と前記後端部との境界に第2の環状内壁を有し、
    前記ピストン部は、前記シリンダ部から突出した状態で前記第1および第2の環状内壁にそれぞれ水密に当接する第1および第2の環状当接部を有し、
    前記シリンダ部の前記中間部の内周面と前記ピストン部の前記第1の環状当接部の外周面との間に第1の隙間が形成され、前記シリンダ部の前記後端部の内周面と前記ピストン部の前記第2の環状当接部の外周面との間に第2の隙間が形成され、
    前記第1の経路からの洗浄水は、前記第1の給水口を通して前記後端部内に供給され、
    前記第2の経路からの洗浄水は、前記第2の給水口を通して前記中間部内に供給され、
    前記第1の流路は、前記シリンダ部の前記後端部内に連通するように設けられ、前記第2の流路は、前記シリンダ部の前記中間部内に連通するように設けられたことを特徴とする請求項記載の衛生洗浄装置。
  10. 前記加圧手段は、
    周期的に変動する圧力で洗浄水を加圧する往復動ポンプを含み、
    前記往復動ポンプの動作を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  11. 前記往復動ポンプは、
    回転可能な回転駆動手段と、
    前記回転駆動手段の回転を前記加圧部材の往復運動に変換する変換手段とを含み、
    前記制御手段は、前記回転駆動手段の回転数を制御することにより圧力変動を制御することを特徴とする請求項10記載の衛生洗浄装置。
  12. 前記往復動ポンプは、
    パルス電圧に基づいて前記加圧部材を往復運動させる電磁コイルを含み、
    前記制御手段は、前記電磁コイルに印加するパルス電圧の周波数またはデューティ比を制御することにより圧力変動を制御することを特徴とする請求項10記載の衛生洗浄装置。
JP2002068330A 2002-03-13 2002-03-13 衛生洗浄装置 Expired - Fee Related JP4091321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002068330A JP4091321B2 (ja) 2002-03-13 2002-03-13 衛生洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002068330A JP4091321B2 (ja) 2002-03-13 2002-03-13 衛生洗浄装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003268846A JP2003268846A (ja) 2003-09-25
JP4091321B2 true JP4091321B2 (ja) 2008-05-28

Family

ID=29199451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002068330A Expired - Fee Related JP4091321B2 (ja) 2002-03-13 2002-03-13 衛生洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4091321B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003268846A (ja) 2003-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100939144B1 (ko) 위생 세정 장치
US8495770B2 (en) Nozzle device and hygienic washing device
JP4486317B2 (ja) ノズル装置およびそれを備えた衛生洗浄装置
JP4188037B2 (ja) ノズル装置および衛生洗浄装置
JP4232384B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4091321B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4295048B2 (ja) ノズル装置および衛生洗浄装置
JP2003268845A (ja) 衛生洗浄装置
JP4084102B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4255668B2 (ja) ノズル装置および衛生洗浄装置
JP4451078B2 (ja) ノズル装置およびそれを備えた衛生洗浄装置
JP2005042429A (ja) 衛生洗浄装置
JP4331533B2 (ja) ノズル装置およびそれを備えた衛生洗浄装置
JP4243465B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4098532B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP2003313924A (ja) 流体制御弁およびその流体制御弁を備えた衛生洗浄装置
JP4236889B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4384393B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4084114B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4788727B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4354679B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP2004100253A (ja) 衛生洗浄装置
JP4130564B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP2004092321A (ja) 衛生洗浄装置
JP4091309B2 (ja) 衛生洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4091321

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120307

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140307

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees