JP2004092321A - 衛生洗浄装置 - Google Patents

衛生洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004092321A
JP2004092321A JP2002258098A JP2002258098A JP2004092321A JP 2004092321 A JP2004092321 A JP 2004092321A JP 2002258098 A JP2002258098 A JP 2002258098A JP 2002258098 A JP2002258098 A JP 2002258098A JP 2004092321 A JP2004092321 A JP 2004092321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
washing
washing water
flow path
cleaning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002258098A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohide Matsumoto
松本 朋秀
Hideki Ono
大野 英樹
Kazushige Nakamura
中村 一繁
Shinichi Maruyama
丸山 真一
Satoshi Kawamoto
川本 聡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002258098A priority Critical patent/JP2004092321A/ja
Publication of JP2004092321A publication Critical patent/JP2004092321A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)

Abstract

【課題】使用者の嗜好または体調に応じて種々の洗浄条件の設定が可能な衛生洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄水の水勢がL1に設定されている場合、使用者は角度調整スイッチの押下操作により洗浄水の広がり角度をA1〜A4のいずれかに設定できる。洗浄水の水勢がL2〜L5のいずれかに設定されている場合も洗浄水の水勢がL1に設定されている場合と同様に洗浄水の広がり角度を設定できる。洗浄水の広がり角度がA1に設定されている場合、使用者は水勢調整スイッチの押下操作により洗浄水の水勢をL1〜L5のいずれかに設定できる。洗浄水の広がり角度がA2〜A4のいずれかに設定されている場合も洗浄水の広がり角度がA1に設定されている場合と同様に洗浄水の水勢を設定できる。
【選択図】    図17

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置の分野においては、使用者の好みに応じた洗浄を実現すべく各種機能が案出されている。例えば、人体に不快感を与えないようにするため洗浄に用いる洗浄水を適切な温度に調整する機能、使用者の好みに応じた洗浄を実現するためにノズルから噴出される洗浄水の流量を調整する機能およびノズルから噴出される洗浄水の広がり角度を調整する機能等である(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−90155号公報
【特許文献2】
特開昭59−106637号公報
【特許文献3】
特開平7−259163号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、衛生洗浄装置の分野においては、使用者の好みに応じた洗浄を実現すべく各種機能が案出されているが、必ずしも個々の使用者は自己の嗜好または体調に合った最適な洗浄条件を設定することはできない。そこで、自己の嗜好または体調に応じて多種多様な洗浄条件の設定が求められている。
【0005】
本発明の目的は、使用者の嗜好または体調に応じて種々の洗浄条件の設定が可能な衛生洗浄装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る衛生洗浄装置は、給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、洗浄水を人体に噴出する噴出手段と、噴出手段から噴出される洗浄水の水勢を複数段階に設定するための水勢設定手段と、噴出手段から噴出される洗浄水を直線流または複数段階の広がり角度を有する分散流に設定するための噴出形態設定手段と、噴出手段から噴出される洗浄水の水勢を調整する水勢調整手段と、噴出手段から噴出される洗浄水の噴出形態を調整する噴出形態調整手段と、水勢設定手段により設定された各段階の水勢で噴出形態設定手段により設定された噴出形態の洗浄水が噴出手段から噴出されるように水勢調整手段および噴出形態調整手段を制御する制御手段とを備えたものである。
【0007】
本発明に係る衛生洗浄装置においては、水勢設定手段を用いて噴出手段から噴出される洗浄水の水勢が複数段階に設定される。また、噴出形態設定手段を用いて噴出手段から噴出される洗浄水が直線流または複数段階の広がり角を有する分散流に設定される。設定された各段階の水勢で設定された噴出形態の洗浄水が噴出手段から噴出されるように水勢調整手段および噴出形態調整手段が制御手段により制御される。
【0008】
それにより、各段階の水勢において洗浄水の広がり角度を任意に調整することができるので、選択可能な噴出形態が増加する。強い水勢で洗浄水の広がり角度を小さくすることにより、便意の促進を図ることができ、弱い水勢で洗浄水の広がり角度を大きくすることにより、痔疾患の者でも効果的に洗浄を行うことができる。したがって、使用者の嗜好または体調に応じて種々の洗浄条件の設定が可能となる。
【0009】
制御手段は、噴出形態設定手段により設定された噴出形態で水勢設定手段により設定された各段階の水勢の洗浄水が噴出手段から噴出するように水勢調整手段および噴出形態調整手段を制御してもよい。
【0010】
この場合、設定された噴出形態で設定された各段階の水勢の洗浄水が噴出手段から噴出されるように水勢調整手段および噴出形態調整手段が制御される。それにより、各広がり角度で水勢を任意に調整することができるので、選択可能な噴出形態が増加する。したがって、使用者の嗜好または体調に応じて種々の噴出形態の洗浄水で快適な洗浄が実現される。
【0011】
噴出手段から噴出される洗浄水の水勢を繰り返し変化させつつ噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度を繰り返し変化させる動作を指示する洗浄水変動指示手段をさらに備え、制御手段は、洗浄水変動指示手段の指示に応答して、噴出手段から噴出される洗浄水の水勢が繰り返し変化するように水勢調整手段を制御し、噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度が繰り返し変化するように噴出形態調整手段を制御してもよい。
【0012】
この場合、洗浄水の水勢が繰り返し変化するとともに洗浄水の広がり角度が繰り返し変化する。それにより、十分なマッサージ効果が得られる。
【0013】
制御手段は、洗浄水変動指示手段からの指示に応答して、噴出手段より噴出する洗浄水の広がり角度が増加するとともに噴出手段より噴出する洗浄水の水勢が減少し、噴出手段より噴出する洗浄水の広がり角度が減少するとともに噴出手段より噴出する洗浄水の水勢が増加するように、水勢調整手段および噴出形態調整手段を制御してもよい。
【0014】
この場合、洗浄水の広がり角度が増加するとともに洗浄水の水勢が減少し、洗浄水の広がり角度が減少するとともに洗浄水の水勢が増加する。それにより、洗浄体感の弛緩および緊張の度合いが明確となり、便意促進効果が得られる。
【0015】
噴出形態設定手段により設定された洗浄水の広がり角度を表示する表示手段をさらに備えてもよい。
【0016】
この場合、洗浄水の広がり角度が表示手段により表示されるので、使用者が洗浄水の広がり角度および洗浄面積の状態を視覚的に認識することができる。それにより、使用者が嗜好または体調に応じて洗浄水の広がり角度を感覚的に容易に設定することが可能となる。
【0017】
複数段階は2段階以上10段階以下であってもよい。洗浄水の広がり角度の段階が10段階を越えると、洗浄水の広がり角度の変化を容易に認識することができない。そのため、噴出形態設定手段により洗浄水の広がり角度の段階を2段階以上10段階以下に設定可能にすることにより、洗浄水の広がり角度の変化を容易に実感することができる。
【0018】
給水源からの洗浄水を第1の経路および第2の経路の一方または両方に選択的に供給する経路選択手段をさらに備え、噴出手段は、第1の経路から洗浄水が供給される第1の流路および第2の経路から洗浄水が供給される第2の流路を有し、噴出形態調整手段は、第1の流路の洗浄水に回転力を作用させる回転力付与手段を含んでもよい。
【0019】
この場合、給水源からの洗浄水が経路選択手段により第1の経路および第2の経路の一方または両方に選択的に供給される。第1の経路からの洗浄水は、噴出手段の第1の流路を通して噴出され、第2の経路からの洗浄水は、噴出手段の第2の流路を通して噴出される。
【0020】
第1の流路の洗浄水に回転力が作用することにより第1の流路に供給された洗浄水が旋回流として噴出される。一方、第2の流路に供給された洗浄水は直線流として噴出される。第1の流路に流れる洗浄水の流量および第2の流路に流れる洗浄水の流量を制御することにより、噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度を変化させることができる。
【0021】
噴出形態調整手段は、第1の流路および第2の流路に供給される洗浄水の流量比を制御する流量比制御手段をさらに含んでもよい。
【0022】
この場合、流量比制御手段により第1の流路および第2の流路に供給される洗浄水の流量比を制御することができる。それにより、第1の流路を通して噴出孔から噴出される分散旋回流と第2の流路を通して噴出孔から噴出される直線流との混合割合を任意にかつ連続的に変化させることができ、噴出孔から噴出される洗浄水の広がり角度および洗浄面積を連続的に変化させることができる。また、使用者の嗜好または体調に応じて洗浄水の噴出形態および流量を任意に調整することが可能となる。
【0023】
経路選択手段は、流量比制御手段を含んでもよい。この場合、流量比制御手段が経路選択手段に含まれるので、流量比制御手段を別途設ける必要がなく、衛生洗浄装置の小型化および簡素化が図られる。
【0024】
経路選択手段は、第1の経路に連通する第1の洗浄水出口および第2の経路に連通する第2の洗浄水出口を有する第1の部材と、第1の部材に相対的に回動可能に設けられ、洗浄水を受け入れる洗浄水入り口ならびに第1および第2の洗浄水出口のいずれかに対向可能な孔部を有する第2の部材とを含み、第1の部材に対する第2の部材の回動量に応じて第1の流路および第2の流路に供給される洗浄水の流量比が変化してもよい。
【0025】
この場合、第2の部材を第1の部材に相対的に回動させることにより、第2の部材の孔部が第1の部材の第1および第2の洗浄水出口のいずれかに対向する。第2の部材の孔部が第1の部材の第1の洗浄水入口に対向した場合には、第2の部材の洗浄水入口に供給された洗浄水が第2の部材の孔部を通って第1の部材の第1の洗浄水出口から第1の経路に供給される。また、第2の部材の孔部が第1の部材の第2の洗浄水入口に対向した場合には、第2の部材の洗浄水入口に供給された洗浄水が第2の部材の孔部を通って第1の部材の第2の洗浄水出口から第2の経路に供給される。
【0026】
この場合、第1の部材に対する第2の部材の回動量を調整することにより、第1の経路および第2の経路に供給される洗浄水の流量比を変化させることができる。
【0027】
噴出手段は、第1の流路および第2の流路を有するノズル装置を含み、ノズル装置は、第1の流路および第2の流路に連通する噴出孔を有してもよい。
【0028】
この場合、第1の流路に供給された洗浄水と第2の流路に供給された洗浄水とが合流して噴出孔から噴出される。それにより、二次的に拡散した分散旋回流が噴出孔から噴出される。第1の流路に流れる洗浄水の流量および第2の流路に流れる洗浄水の流量を制御することにより、噴出孔から噴出される洗浄水の広がり角度を変化させることができ、洗浄面積および洗浄感を変化させることが可能となる。したがって、使用者の嗜好または体調に応じて種々の洗浄感および洗浄力を得ることが可能となる。
【0029】
噴出手段は、洗浄水を収容するシリンダ部と、噴出孔を有しかつシリンダ部内に移動可能に挿入されたピストン部とを含み、供給される洗浄水の圧力によりピストン部が所定の洗浄位置までシリンダ部から突出してもよい。
【0030】
この場合、噴出手段に供給される洗浄水がシリンダ部内に収容され、洗浄水の圧力によりピストン部が所定の洗浄位置までシリンダ部から突出する。それにより、衛生洗浄装置を大型化することなく非洗浄時に汚物が噴出手段に付着することが防止される。また、洗浄水の圧力によりシリンダ部内からピストン部が突出するため、モータ等の他の駆動装置を必要とせず、構造が簡素化する。したがって、衛生洗浄装置の小型化および低コスト化を実現することができる。
【0031】
ピストン部は、第1の流路および第2の流路を有し、ピストン部が洗浄位置まで突出した状態で第1の流路に洗浄水が供給されてもよい。
【0032】
この場合、ピストン部が洗浄位置まで突出した状態で、第1の流路に供給される洗浄水が噴出孔から分散旋回流として噴出される。それにより、洗浄開始時に人体に対して柔らかな洗浄が行われる。
【0033】
シリンダ部の内周面とピストン部の外周面との間に環状空間が形成され、ピストン部が突出した状態でシリンダ部内に収容部が形成されかつ環状空間が密閉状態となるとともに収容部から分離され、シリンダ部は洗浄水を受け入れる第1および第2の給水口を有し、第1の流路および第1の給水口は収容部に連通し、第2の流路および第2の給水口は環状空間に連通してもよい。
【0034】
この場合、ピストン部がシリンダ部から突出した状態で、環状空間が密閉状態となり、収容部より分離される。第2の給水口より供給される洗浄水は、密閉された環状空間を通して第2の流路に導かれる。このように、第1の流路と第2の流路とが互いに独立に形成されるため、第1の流路および第2の流路を流れる洗浄水の流量をそれぞれ独立に変化させることができる。その結果、第1の流路および第2の流路の流量比を容易にかつ任意に制御することができる。
【0035】
シリンダ部は、第1の内径を有する先端部と、第1の内径よりも大きな第2の内径を有する中間部と、第2の内径よりも大きな内径を有する後端部とを順に備え、先端部と中間部との境界に第1の環状内壁を有し、かつ中間部と後端部との境界に第2の環状内壁を有し、ピストン部は、シリンダ部から突出した状態で第1および第2の環状内壁にそれぞれ水密に当接する第1および第2の環状当接部を有し、シリンダ部の中間部の内周面とピストン部の第1の環状当接部の外周面との間に第1の隙間が形成され、シリンダ部の後端部の内周面とピストン部の第2の環状当接部の外周面との間に第2の隙間が形成され、シリンダ部は洗浄水を受け入れる第1および第2の給水口を有し、第1の経路からの洗浄水は、第1の給水口を通して後端部内に供給され、第2の経路からの洗浄水は、第2の給水口を通して中間部内に供給され、第1の流路は、シリンダ部の後端部内に連通するように設けられ、第2の流路は、シリンダ部の中間部内に連通するように設けられてもよい。
【0036】
この場合、ピストン部がシリンダ部から突出するまでは、第1の隙間および第2の隙間が形成されるため、噴出孔からの洗浄水の噴出前に、未使用時に滞留していた洗浄水を第1および第2の隙間を通して排出することができる。それにより、新鮮な洗浄水を用いて洗浄することができる。また、シリンダ部からピストン部が突出した状態で、第1および第2の環状内壁と第1および第2の環状当接部とがそれぞれ水密に当接することにより中間部内の環状空間が密閉状態になるとともに、後端部内の収容部から分離される。それにより、第2の経路からの洗浄水が中間部内の環状空間を通して第2の流路に流れ、第1の経路からの洗浄水が後端部内の収容部を通して第1の流路に流れる。このように、第1の流路と第2流路とが互いに独立に形成されるため、第1の流路および第2流路を流れる洗浄水の流量をそれぞれ独立に変化させることができる。その結果、第1の流路および第2流路の流量比を確実かつ任意に制御することができる。
【0037】
給水源からの洗浄水を加圧して噴出手段に供給する加圧手段をさらに備えてもよい。
【0038】
この場合、給水源からの洗浄水が加圧手段により加圧されて噴出手段に供給される。それにより、噴出手段から噴出される洗浄水の流量を増加させることが可能となる。その結果、洗浄感および洗浄力が向上する。
【0039】
加圧手段は、給水源から供給される洗浄水に周期的な圧力変動を与えつつ加圧して噴出手段から噴出させてもよい。
【0040】
この場合、加圧手段により洗浄水を周期的に変動する圧力で吐出させることができる。したがって、噴出手段から噴出される洗浄水の噴出速度が周期的に変動する。噴出手段から噴出された洗浄水は、空気抵抗により広がりを持った粒状に変化するので、少ない流量の洗浄水でも人体に高い洗浄感および洗浄力を与えることができる。また、洗浄水の圧力変動を制御することにより使用者の嗜好または体調に応じた洗浄が可能となる。
【0041】
加圧手段は、往復運動を行う加圧部材を有する往復動ポンプを含んでもよい。この場合、往復動ポンプにより洗浄水を周期的に変動する圧力で噴出手段から噴出させることができる。
【0042】
往復動ポンプによる圧力変動の周波数は20Hz以上60Hz以下であってもよい。
【0043】
この場合、圧力変動の周波数を20Hz以上60Hz以下に制御することにより、圧力変動を体感することができ、洗浄感が向上する。
【0044】
給水源から供給される洗浄水を加熱する加熱手段をさらに備えてもよい。この場合、給水源からの洗浄水が加熱手段により加熱されるので、噴出手段から適度に加熱された洗浄水を噴出することができる。これにより、使用者に不快感を感じさせることなく人体の局部を洗浄することが可能となる。
【0045】
加熱手段は、給水源から供給される洗浄水を流動させつつ加熱する瞬間式加熱装置であってもよい。
【0046】
この場合、瞬間式加熱手段により洗浄水が流動されつつ加熱される。それにより、衛生洗浄装置の使用時にのみ洗浄水の加熱が行われるので、消費電力を最小限に抑えることができる。また、洗浄水を貯える貯水タンク等が不要となるため、省スペース化が実現される。さらに、洗浄時間が長くなった場合でも、洗浄水の温度の低下が生じない。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る衛生洗浄装置について説明する。なお、本実施の形態において「噴出形態」には、直線流および複数段階の広がり角度を有する分散旋回流が含まれる。
【0048】
図1は本実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図である。
【0049】
図1に示すように、便器600上に衛生洗浄装置100が装着される。タンク700は、水道配管に接続されており、便器600内に洗浄水を供給する。
【0050】
衛生洗浄装置100は、本体部200、遠隔操作装置300、便座部400および蓋部500により構成される。
【0051】
本体部200には、便座部400および蓋部500が開閉自在に取り付けられる。さらに、本体部200には、ノズル部30を含む洗浄水供給機構が設けられるとともに、制御部が内蔵されている。本体部200の制御部は、後述するように遠隔操作装置300により送信される信号に基いて、洗浄水供給機構を制御する。さらに、本体部200の制御部は、便座部400に内蔵されたヒータ、本体部200に設けられた脱臭装置(図示せず)および温風供給装置(図示せず)等の制御も行う。
【0052】
図2は図1の遠隔操作装置300の一例を示す模式図である。
図2に示すように、遠隔操作装置300は、複数のLED(発光ダイオード)301a,301b,301c、広がり角度調整スイッチ303a,303b、水勢調整スイッチ304a,304b、おしりスイッチ305、パワー洗浄スイッチ306p、マッサージ洗浄スイッチ306m、停止スイッチ307、ビデスイッチ308、乾燥スイッチ309、乾燥温度調整スイッチ353a,353b、脱臭スイッチ351および便座節電スイッチ352等を備える。
【0053】
使用者により広がり角度調整スイッチ303a,303b、水勢調整スイッチ304a,304b、おしりスイッチ305、パワー洗浄スイッチ306p、マッサージ洗浄スイッチ306m、停止スイッチ307、ビデスイッチ308、乾燥スイッチ309、乾燥温度調整スイッチ353a,353b、脱臭スイッチ351および便座節電スイッチ352が押下操作される。それにより、遠隔操作装置300は、後述する衛生洗浄装置100の本体部200に設けられた制御部に所定の信号を無線送信する。本体部200の制御部は、遠隔操作装置300より無線送信される所定の信号を受信し、洗浄水供給機構等を制御する。
【0054】
例えば、使用者が、おしりスイッチ305またはビデスイッチ308を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30が移動して洗浄水が噴出される。パワー洗浄スイッチ306pを押下操作することにより、図1の本体部200のノズル部30から人体の局部に通常の洗浄時より強い圧力で洗浄水が噴出される(パワー洗浄)。マッサージ洗浄スイッチ306mを押下操作することにより、図1の本体部200のノズル部30から人体の局部に広がり角度の異なる洗浄水が繰り返し噴出される(マッサージ洗浄)。マッサージ洗浄時においては、ノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度が変化し、被洗浄面の洗浄面積が連続的に拡大および縮小を繰り返す。詳細は後述する。停止スイッチ307を押下操作することによりノズル部30からの洗浄水の噴出が停止する。
【0055】
また、乾燥スイッチ309を押下操作することにより人体の局部に対して衛生洗浄装置100の温風供給装置(図示せず)から温風が噴出される。乾燥温度調整スイッチ353a,353bを押下操作することにより温風供給装置(図示せず)から人体の局部に噴出される温風の温度が調整される。なお、乾燥温度調整スイッチ353a,353bの押下操作に応じて複数のLED(発光ダイオード)301cが点灯する。したがって、使用者は複数のLED(発光ダイオード)301cにより、現在の自己に噴出されている温風の温度を容易に認識することができ、自己の嗜好または体調に応じて自己に噴出されている温風の温度を感覚的に容易に設定することが可能となる。
【0056】
脱臭スイッチ351を押下操作することにより、衛生洗浄装置100の脱臭装置(図示せず)により周辺の脱臭が行われる。便座節電スイッチ352を押下操作することにより便座部400による暖房の節電が行われる。
【0057】
使用者が、広がり角度調整スイッチ303a,303bを押下操作することにより段階的にノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度が変化する。広がり角度調整スイッチ303a,303bの押下に伴い、洗浄水の広がり角度に応じて複数のLED(発光ダイオード)301bが段階的に点灯する。したがって、使用者は複数のLED(発光ダイオード)301bにより、現在の洗浄水の広がり角度を容易に認識することができ、自己の嗜好または体調に応じて洗浄水の広がり角度を感覚的に容易に設定することが可能となる。
【0058】
さらに、水勢調整スイッチ304a,304bを押下操作することにより段階的にノズル部30より噴出される洗浄水の水勢(圧力変動における中心圧力)が変化する。水勢調整スイッチ304a,304bの押下に伴い複数のLED(発光ダイオード)301aが点灯する。したがって、使用者は複数のLED(発光ダイオード)301aにより、現在の洗浄水の水勢を容易に認識することができ、自己の嗜好または体調に応じて洗浄水の水勢を感覚的に容易に設定することが可能となる。
【0059】
以下、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200について説明を行う。図3は本実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200の構成を示す模式図である。
【0060】
図3に示す本体部200は、制御部4、分岐水栓5、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10、熱交換器11、温度センサ12a,12b、ポンプ13、切替弁14およびノズル部30を含む。また、ノズル部30は、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3を含む。
【0061】
図3に示すように、水道配管201に分岐水栓5が介挿される。また、分岐水栓5と熱交換器11との間に接続される配管202に、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10および温度センサ12aが順に介挿されている。さらに、熱交換器11と切替弁14との間に接続される配管203に、温度センサ12bおよびポンプ13が介挿されている。
【0062】
まず、水道配管201を流れる浄水が、洗浄水として分岐水栓5によりストレーナ6に供給される。ストレーナ6により洗浄水に含まれるごみや不純物等が除去される。次に、逆止弁7により配管202内における洗浄水の逆流が防止される。そして、定流量弁8により配管202内を流れる洗浄水の流量が一定に維持される。
【0063】
また、ポンプ13と切替弁14との間にはリリーフ配管204が接続され、止水電磁弁9と流量センサ10との間には、逃がし水配管205が接続されている。リリーフ配管204には、リリーフ弁206が介挿されている。リリーフ弁206は、配管203の特にポンプ13の下流側の圧力が所定値を超えると開成し、異常時の機器の破損、ホースの外れ等の不具合を防止する。一方、定流量弁8によって流量が調節され供給される洗浄水のうちポンプ13で吸引されない洗浄水を逃がし水配管205から放出する。これにより、水道供給圧に左右されることなくポンプ13には所定の背圧が作用することになる。
【0064】
次いで、流量センサ10は、配管202内を流れる洗浄水の流量を測定し、制御部4に測定流量値を与える。また、温度センサ12aは、配管202内を流れる洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
【0065】
続いて、熱交換器11は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、配管202を通して供給された洗浄水を所定の温度に加熱する。温度センサ12bは、熱交換器11により所定の温度に加熱された洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
【0066】
ポンプ13は、熱交換器11により加熱された洗浄水を制御部4により与えられる制御信号に基いて、切替弁14に圧送する。切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30のおしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つに洗浄水を供給する。それにより、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つより洗浄水が噴出される。また、切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量を調整する。それにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量が変化する。
【0067】
制御部4は、図1の遠隔操作装置300から無線送信される信号、流量センサ10から与えられる測定流量値および温度センサ12a,12bから与えられる温度測定値に基き止水電磁弁9、熱交換器11、ポンプ13および切替弁14に対して制御信号を与える。
【0068】
図4は熱交換器11の構造の一例を示す一部切り欠き断面図である。
図4に示すように、樹脂ケース504内に曲折された蛇行配管510が埋設されている。蛇行配管510に接触するように平板状のセラミックヒータ505が設けられている。矢印Yで示すように、洗浄水が、給水口511から蛇行配管510内に供給され、蛇行配管510中を流れる間に、セラミックヒータ505により効率よく加熱され、排出口512から排出される。
【0069】
図3の制御部4は、温度センサ12bより与えられる温度測定値に基いて、熱交換器11のセラミックヒータ505の温度をフィードバック制御する。
【0070】
本実施の形態においては、制御部4がフィードバック制御により熱交換器11のセラミックヒータ505の温度を制御することとしたが、これに限定されず、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505の温度を制御してもよく、あるいは、温度上昇時には、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505を制御し、定常時には、フィードバック制御によりセラミックヒータ505を制御する複合的な制御を行ってもよい。
【0071】
図5はポンプ13の構造の一例を示す断面図である。図5のポンプは複動型レシプロポンプである。
【0072】
図5において、本体部138内には、円柱状空間139が形成されている。円柱状空間139内には圧送ピストン136が設けられている。圧送ピストン136の外周部には、X字パッキン136aが装着されている。圧送ピストン136により円柱状空間139がポンプ室139aとポンプ室139bとに分割される。
【0073】
本体部138の一側部には洗浄水入口PIが設けられ、他側部には洗浄水出口POが設けられている。洗浄水入口PIには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口POには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0074】
洗浄水入口PIは、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに連通するとともに、内部流路P2、小室S2および小室S4を介してポンプ室139bに連通している。
【0075】
ポンプ室139aは、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POに連通している。円柱状空間139bは、小室S6、小室S8および内部流路P4を介して洗浄水出口POに連通している。
【0076】
小室S3、小室S4、小室S7および小室S8には、それぞれアンブレラパッキン137が設けられている。
【0077】
モータ130の回転軸にギア131が取り付けられ、ギア131にギア132が噛合っている。また、ギア132には、クランクシャフト133の一端が一点支持で回動可能に取り付けられ、クランクシャフト133の他端には、ピストン保持部134およびピストン保持棒135を介して圧送ピストン136が取り付けられている。
【0078】
図3の制御部4により与えられる制御信号に基いて、モータ130の回転軸が回転すると、モータ130の回転軸に取り付けられたギア131が矢印R1の方向に回転し、ギア132が矢印R2の方向に回転する。これにより、圧送ピストン136が図中の矢印Zの方向に上下運動する。
【0079】
図6はアンブレラパッキン137の動作を説明するための模式図である。例えば、図5の圧送ピストン136が、下方向に移動し、ポンプ室139aの容積を増加させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。その結果、洗浄水入口PIから供給された洗浄水が、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに流入する。この場合、小室S7の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。そのため、洗浄水がポンプ室139a内へ流入したり、逆に洗浄水出口POより吐出されることもない。
【0080】
一方、図5の圧送ピストン136が、上方向に移動し、ポンプ室139aの容積を減少させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が高くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。その結果、小室S1内の洗浄水が、ポンプ室139aに流入しない。この場合、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。そのため、ポンプ室139a内の洗浄水が、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POから吐出される。
【0081】
なお、小室S4内に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形し、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形しない。一方、小室S8に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形せず、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形する。それにより、ポンプ室139a内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出されるときに、ポンプ室139b内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入し、ポンプ室139a内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入するときに、ポンプ室139b内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出される。
【0082】
図7は図5のポンプ13の圧力変化を示す図である。図7の縦軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0083】
図7に示すように、ポンプ13の洗浄水入口PIに圧力Piの洗浄水が供給される。この場合、図6の圧送ピストン136が上下方向に運動することにより、ポンプ室139a内の洗浄水の圧力Paは、点線のように変化する。一方、ポンプ室139b内の洗浄水の圧力Pbは、破線のように変化する。ポンプ13の洗浄水出口POより吐出される洗浄水の圧力Poutは、太い実線で示すように、圧力Pcを中心として上下に周期的に変化する。
【0084】
このように、ポンプ13においては、圧送ピストン136が上下運動を行うことにより、ポンプ室139aまたはポンプ室139b内の洗浄水に対して交互に圧力が加えられ、洗浄水入口PIの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口POから吐出される。
【0085】
以下に、ポンプ13の動作に基づく吐出圧力の変化について説明する。なお、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0086】
図8(a)〜(c)は、本実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプ13の圧力変化を示す図である。縦軸はポンプ13の吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。ここでは、説明を容易にするため、水勢を「強」、「中」、「弱」の3段階に設定するものとする。
【0087】
図8(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ304aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はポンプ13のモータ130の回転数を大きくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が短くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が高くなり、吐出圧力の変動周期が小さくなる。また、吐出圧力の変動中心Poが高くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が大きくなる。
【0088】
また、図8(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ304a,304bを押下し、水勢を「中」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を中程度にする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が中程度となる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が中程度となり、吐出圧力の変動周期が中程度となる。また、吐出圧力の変動中心Poが中程度となり、かつ、吐出圧力の変動幅が中程度となる。
【0089】
さらに、図8(c)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ304bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を小さくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が長くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が低くなり、吐出圧力の変動周期が大きくなる。また、ポンプ13の吐出圧力の変動中心Poが低くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が小さくなる。
【0090】
使用者が図2のパワー洗浄スイッチ306pを押下すると、制御部4はモータ130の回転数を通常の洗浄時以上に増加させる。それにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が増加する。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周期、吐出圧力の変動中心Poおよび吐出圧力の変動幅が通常の洗浄時以上に増加する。
【0091】
使用者が図2のマッサージ洗浄スイッチ306mを押下すると、制御部4はモータ130の回転数を周期的に増加および減少させることを繰り返す。それにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が周期的に増加および減少する。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周期、吐出圧力の変動中心Poおよび吐出圧力の変動幅が周期的に増加および減少することを繰り返す。すなわち、図8(a)〜(c)で示すように圧力変動の態様の周期的な変化が繰り返される。
【0092】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水勢の調整がポンプ13の回転数を変化させることにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ304a,304bにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量(平均圧力)、圧力変動幅および圧力変動周期を調整することができる。
【0093】
このように、洗浄水の流量のみならず圧力変動幅および圧力変動周期を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0094】
上記において、本実施の形態に係るポンプ13は洗浄水に圧力変動を与えるが、ポンプ13によりノズル部30より噴出される洗浄水の噴出圧力の圧力変動周波数は、20Hz以上60Hz以下であることが望ましい。圧力変動周波数が20Hz以上60Hz以下である場合、使用者は圧力変動を体感することができ、洗浄感が向上する。
【0095】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0096】
図9(a)は切替弁14の縦断面図であり、図9(b)は図9(a)の切替弁14のA−A線断面図であり、図9(c)は図9(a)の切替弁14のB−B線断面図であり、図9(d)は図9(a)の切替弁14のC−C線断面図である。
【0097】
図9に示す切替弁14は、モータ141、内筒142および外筒143により構成される。
【0098】
外筒143内に内筒142が挿入され、モータ141の回転軸が内筒142に取り付けられている。モータ141は、制御部4により与えられる制御信号に基いて回転動作を行う。モータ141が回転することにより内筒142が回転する。
【0099】
図9(a),(b),(c),(d)に示すように、外筒143の一端には、洗浄水入口143aが設けられ、側部の対向する位置に洗浄水出口143b,143cが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143cと異なる位置に洗浄水出口143dが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143c,143dと異なる位置に洗浄水出口143eが設けられている。内筒142の互いに異なる位置に孔142e,142f,142gが設けられている。孔142e,142fの周辺には、図9(b),(c)に示すように、曲線および直線で構成される面取り部(凹部)が形成され、孔142gの周辺には、図9(d)に示すように、直線で構成される面取り部(凹部)が形成されている。
【0100】
内筒142の回転により、孔142eが外筒143の洗浄水出口143bまたは143cと対向可能になっており、孔142fが外筒143の洗浄水出口143dと対向可能になっており、孔142gが外筒143の洗浄水出口143eと対向可能になっている。
【0101】
洗浄水入口143aには、図3の配管203が接続され、洗浄水出口143bには、ビデノズル2が接続され、洗浄水出口143cには、おしりノズルの第2の流路が接続され、洗浄水出口143dには、おしりノズル1の第1の流路が接続され、洗浄水出口143eには、ノズル洗浄用ノズル3が接続されている。
【0102】
図10は図9の切替弁14の動作を示す断面図である。
図10(a)〜(f)は切替弁14のモータ141がそれぞれ0度、90度、135度、180度、225度および270度回転した状態を示す。
【0103】
まず、図10(a)に示すように、モータ141を回転させない(0度)場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W1で示すように洗浄水出口143bから流出する。
【0104】
次に、図10(b)に示すように、モータ141が内筒142を90度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143eに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2で示すように洗浄水出口143eから流出する。
【0105】
次いで、図10(c)に示すように、モータ141が内筒142を135度回転させた場合には、内筒142の孔142gの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143eに対向するとともに、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2および矢印W3で示すように洗浄水出口143c,143eから流出する。
【0106】
次に、図10(d)に示すように、モータ141が内筒142を180度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3で示すように洗浄水出口143cから流出する。
【0107】
次に、図10(e)に示すように、モータ141が内筒142を225度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143cに対向するとともに、内筒142の孔142fの周囲の面取り部(凹部)の一部が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W3および矢印W4で示すように洗浄水出口143c,143dから流出する。
【0108】
また、図10(f)に示すように、モータ141が内筒142を270度回転させた場合には、内筒142の孔142fの周囲の面取り部(凹部)が外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W4で示すように洗浄水出口143dから流出する。
【0109】
以上のように、制御部4からの制御信号に基いてモータ141が回転することにより内筒142の孔142e,142f,142gのいずれかが外筒143の洗浄水出口143b〜143eに対向し、洗浄水入口143aから流入した洗浄水が洗浄水出口143b〜143eのいずれかから流出する。
【0110】
また、以上に示すように本実施の形態において、切替弁14はモータ141を含む。これにより、洗浄水出口143b〜143eのそれぞれに対する洗浄水の流量を調整する流量調整手段を別途設ける必要がないので、衛生洗浄装置の小型化および簡素化が図られている。
【0111】
図11は図10の切替弁14の洗浄水出口143c,143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量および洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量を示す図である。図11の横軸はモータ141の回転角度を示し、縦軸は洗浄水出口143b〜143eから流出する洗浄水の流量を示す。また、実線Q1が洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量の変化を示し、一点鎖線Q2が洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量の変化を示し、二点鎖線Q3が洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量の変化を示し、破線Q4が洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量の変化を示す。
【0112】
例えば、図11に示すように、モータ141が回転しない場合(0度)、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度が大きくなるとともに洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3が減少し、洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4が増加する。
【0113】
次いで、モータ141が90度回転した場合、洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143eからノズル洗浄ノズル3に流出する洗浄水の流量Q4が減少し、洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1が増加する。
【0114】
続いて、モータ141が180度回転した場合、洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143cからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q1が減少し、洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2が増加する。
【0115】
続いて、モータ141が270度回転した場合、洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2は最大値を示す。そして、モータ141の回転角度がさらに大きくなるとともに洗浄水出口143dからおしりノズル1に流出する洗浄水の流量Q2が減少し、洗浄水出口143bからビデノズル2に流出する洗浄水の流量Q3が増加する。
【0116】
以上のように、制御部4が切替弁14のモータ141の回転角度を制御することにより洗浄水出口143b〜143eから流出する洗浄水の流量を制御することができる。さらに、切替弁14のモータ141の回転角度がいかなる場合でも、洗浄水出口142e,142f,142gのいずれかまたはそれらの周囲の面取り部(凹部)が洗浄水出口143b〜143eのいずれかに対向するので、洗浄水の流路が閉塞されず、洗浄水入口143aから供給された洗浄水は、洗浄水出口143b〜143eのいずれかから流出される。
【0117】
次に、図3のノズル部30について説明する。図12は図3のノズル部30および切替弁14の模式的断面図である。
【0118】
図12に示すように、切替弁14の洗浄水出口143c,143dは、おしりノズル1に接続され、切替弁14の洗浄水出口143bはビデノズル2に接続され、切替弁14の洗浄水出口143eはノズル洗浄ノズル3に接続される。
【0119】
まず、おしりノズル1の構成について説明し、次いで、ビデノズル2の構成について説明し、最後にノズル洗浄ノズル3の構成について説明する。
【0120】
おしりノズル1は、円筒状のピストン部20、円筒状のシリンダ部21、シールパッキン22a,22bおよびスプリング23により構成される。
【0121】
ピストン部20の先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25が形成されている。ピストン部20の後端には、フランジ形状のストッパ部26a,26bが設けられている。また、ストッパ部26a,26bには、それぞれシールパッキン22a,22bが装着されている。ピストン部20の内部には、後端面から噴出孔25に連通する第1の流路27aが形成され、ストッパ部26aとストッパ部26bとの間におけるピストン部20の周面から噴出孔25に連通する第2の流路27bが形成されている。また、噴出孔25の周囲には、円筒状渦室29が形成されており、第1の流路27aと円筒状渦室29との間には、縮流部31が介挿されている。
【0122】
一方、シリンダ部21は、先端側の径小部分21xと中間の径を有する中間部分21yと後端側の径大部分21zとからなる。それにより、径小部分21xと中間部分21yとの間に、ピストン部20のストッパ部26aがシールパッキン22aを介して当接可能なストッパ面21cが形成され、中間部分21yと径大部分21zとの間に、ピストン部20のストッパ部26bがシールパッキン22bを介して当接可能なストッパ面21bが形成されている。シリンダ部21の後端面には、洗浄水入口24aが設けられ、シリンダ部21の中間部分21yの周面には、洗浄水入口24bが設けられ、シリンダ部21の先端面には、開口部21aが設けられている。シリンダ部21の内部空間が温度変動緩衝部28となる。洗浄水入口24aは、シリンダ部21の中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24aは、切替弁14の洗浄水出口143dに接続され、洗浄水入口24bは、切替弁14の洗浄水出口143cに接続されている。ピストン部20がシリンダ部21より最も突出した場合に、洗浄水入口24bは、第2の流路27bと連通する。この洗浄水入口24bが第2の流路27bと接続する詳細については後述する。
【0123】
ピストン部20は、ストッパ部26bが温度変動緩衝部28内に位置し、先端部が開口部21aから突出するように、シリンダ部21内に移動可能に挿入されている。
【0124】
さらに、スプリング23は、ピストン部20のストッパ部26aとシリンダ部21の開口部21aの周縁との間に配設されており、ピストン部20をシリンダ部21の後端側に付勢する。
【0125】
ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間に微小隙間が形成されている。
【0126】
次に、ビデノズル2は、円筒状のピストン部20e、円筒状のシリンダ部21e、シールパッキン22eおよびスプリング23eにより構成される。
【0127】
ピストン部20eの先端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25eが形成されている。ピストン部20eの後端には、フランジ形状のストッパ部26eが設けられている。また、ストッパ部26eには、シールパッキン22eが装着されている。ピストン部20eの内部には、後端面から噴出孔25に連通する流路27eが形成されている。
【0128】
一方、シリンダ部21eは、先端側の径小部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と径大部分との間に、ピストン部20eのストッパ部26eがシールパッキン22eを介して当接可能なストッパ面21fが形成されている。シリンダ部21eの後端面には、洗浄水入口24eが設けられ、シリンダ部21eの先端面には、開口部21gが設けられている。シリンダ部21eの内部空間が温度変動緩衝部28eとなる。洗浄水入口24eは、シリンダ部21eの中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24eは、切替弁14の洗浄水出口143bに接続されている。
【0129】
ピストン部20eは、ストッパ部26eが温度変動緩衝部28e内に位置し、先端部が開口部21gから突出するように、シリンダ部21e内に移動可能に挿入されている。
【0130】
さらに、スプリング23eは、ピストン部20eのストッパ部26eとシリンダ部21eの開口部21gの周縁との間に配設されており、ピストン部20eをシリンダ部21eの後端側に付勢する。
【0131】
ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間に微小隙間が形成されている。
【0132】
次に、ノズル洗浄ノズル3は、円筒状の噴出部20kにより構成される。噴出部20kの先端近傍には、おしりノズル1側に洗浄水を噴出するための噴出孔25kとビデノズル2側に洗浄水を噴出するための噴出孔25mとが形成される。噴出部20kの後端には洗浄水入口24kが設けられる。噴出部20kの後端に設けられた洗浄水入口24kから噴出孔25kおよび噴出孔25mに連通する流路27kが形成される。洗浄水入口24kは、切替弁14の洗浄水出口143eに接続されている。
【0133】
それにより、切替弁14の洗浄水出口143eより供給された洗浄水が、ノズル洗浄ノズル3の噴出部20kの洗浄水入口24kを介して流路27kを通して、噴出孔25kおよび噴出孔25mより噴出される。噴出孔25kおよび噴出孔25mより噴出された洗浄水により、おしりノズル1およびビデノズル2の洗浄が行われる。
【0134】
次いで、図12のおしりノズル1およびビデノズル2の動作について説明する。まず、おしりノズル1の動作について説明し、次に、ビデノズル2の動作について説明する。図13は図12のおしりノズル1の動作を説明するための断面図である。
【0135】
図13(a)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bより洗浄水が供給されない場合、ピストン部20が、スプリング23の弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21内に収容されている。その結果、ピストン部20は、シリンダ部21の開口部21aより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21内には、温度変動緩衝部28が形成されない。
【0136】
次いで、図13(b)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24aより洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20がスプリング23の弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21内に温度変動緩衝部28が形成されるとともに温度変動緩衝部28に洗浄水が流入する。
【0137】
洗浄水入口24aがシリンダ部21の中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28に流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28の洗浄水の一部は、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20の第1の流路27aを通して円筒状渦室29に供給され、噴出孔25からわずかに噴出される。円筒状渦室29の詳細については後述する。
【0138】
ピストン部20がさらに前進すると、図13(c)に示すように、ストッパ部26a,26bがシールパッキン22a,22bを介してシリンダ部21のストッパ面21c,21bに水密に接触する。それにより、ピストン部20のストッパ部26a,26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間からピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。さらに、洗浄水入口24bより供給された洗浄水が、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給される。それにより、ピストン部20の第2の流路27bを通して円筒状渦室29に供給された洗浄水は、ピストン部20の第1の流路27aを通して供給された洗浄水と混合され、噴出孔25から噴出される。
【0139】
上記において、ピストン部20が洗浄位置まで突出した状態で、第1の流路27aを通して供給された洗浄水は噴出孔25から分散旋回流として噴出されるので、使用者は洗浄開始時に柔らかな洗浄感を得ることができる。
【0140】
このように、切替弁14の洗浄水出口143c,143dより供給された洗浄水が、シリンダ部21の洗浄水入口24a,24bを介してピストン部20内の第1の流路27aおよび第2の流路27bを通して円筒状渦室29に導かれ、円筒状渦室29を通して噴出孔25から噴出される。
【0141】
次いで、図12のビデノズル2の動作について説明する。図14は図12のビデノズル2の動作を説明するための断面図である。
【0142】
まず、図14(a)に示すように、シリンダ部21eの洗浄水入口24eより洗浄水が供給されない場合、ピストン部20eが、スプリング23eの弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21e内に収容されている。その結果、ピストン部20eは、シリンダ部21eの開口部21gより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21e内には、温度変動緩衝部28eが形成されない。
【0143】
次いで、図14(b)に示すように、シリンダ部21eの洗浄水入口24eより洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20eがスプリング23eの弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21e内に温度変動緩衝部28eが形成されるとともに温度変動緩衝部28eに洗浄水が流入する。
【0144】
洗浄水入口24eがシリンダ部21eの中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28eに流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28eの洗浄水の一部は、ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20eの流路27eを通して、噴出孔25eからわずかに噴出される。
【0145】
ピストン部20eがさらに前進すると、図14(c)に示すように、ストッパ部26eがシールパッキン22eを介してシリンダ部21eのストッパ面21fに水密に接触する。それにより、ピストン部20eのストッパ部26eの外周面とシリンダ部21eの内周面との間の微小隙間からピストン部20eの外周面とシリンダ部21eの開口部21gの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。それにより、ピストン部20eの流路27eを通して噴出孔25eから噴出される。
【0146】
このように、切替弁14の洗浄水出口143bより供給された洗浄水が、シリンダ部21eの洗浄水入口24eを介してピストン部20e内の流路27eを通して円噴出孔25eから噴出される。
【0147】
以上に示す本実施の形態に係るノズル部30の構造および動作によれば、衛生洗浄装置100を大型化することなく非洗浄時に汚物がおしりノズル1およびビデノズル2に付着することが防止される。また、洗浄水の圧力によりシリンダ部21,21e内からピストン部20,20eが突出するため、モータ等の他の駆動装置を必要とせず、構造が簡素化する。したがって、衛生洗浄装置100の小型化および低コスト化を実現することができる。
【0148】
次いで、図15は図12のおしりノズル1のピストン部20の先端部の模式図である。図15(a)はピストン部20の先端部を上面から見た場合を示し、図15(b)はピストン部20の先端部を側面から見た場合を示す。
【0149】
まず、図15(b)に示すように、第1の流路27aは、円筒状の円筒状渦室29の周面に接続され、第2の流路27bは円筒状渦室29の底面に接続されている。切替弁14の洗浄水出口143c,143dからの洗浄水が第1の流路27aおよび第2の流路27bに供給される。
【0150】
図15(a)に示すように、第1の流路27aより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、円筒状渦室29の内周面の曲面形状により矢印Zに示す渦巻状態で流動する。一方、第2の流路27bより円筒状渦室29に供給された洗浄水は、垂直上方向に直線状態で流動する。
【0151】
このように、円筒状渦室29において第1の流路27aの渦巻状態の洗浄水と第2の流路27bの直線状の洗浄水とが混合され、噴出孔25より洗浄水が噴出される。
【0152】
例えば、第1の流路27aより供給される洗浄水の流量が第2の流路27bより供給される洗浄の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、円筒状の円筒状渦室29の曲面形状による渦巻状態を強く維持するため、図15(b)に示す矢印Hの広い角度で分散旋回流として噴出される。一方、第2の流路27bより供給される洗浄水の流量が第1の流路27aより供給される洗浄水の流量よりも多い場合、円筒状渦室29において混合される洗浄水は、直線状態を強く維持するため、図15(b)に示す矢印Sの狭い角度で直線流として噴出される。
【0153】
したがって、制御部4が切替弁14のモータ141を制御して洗浄水出口143c,143dの流量比を変化させることにより、噴出孔25より噴出される洗浄水の広がり角度が変化する。
【0154】
本実施の形態では、おしりスイッチ305の押下後、広がり角度調整スイッチ303aを押下すると、洗浄水出口143cでの洗浄水の流量が洗浄水出口143dでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が直線流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が小さくなる。おしりスイッチ305の押下後、広がり角度調整スイッチ303bを押下すると、洗浄水出口143dでの洗浄水の流量が洗浄水出口143cでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が分散旋回流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が大きくなる。
【0155】
また、おしりスイッチ305の押下後、複数回広がり角度調整スイッチ303aを押下すると、洗浄水出口143cでの洗浄水の流量が洗浄水出口143dでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が段階的に直線流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が段階的に小さくなる。おしりスイッチ305の押下後、複数回広がり角度調整スイッチ303bを押下すると、洗浄水出口143dでの洗浄水の流量が洗浄水出口143cでの洗浄水の流量よりも大きくなり、洗浄水の噴出形態が段階的に分散旋回流に近づく。それにより、洗浄水の広がり角度が段階的に大きくなる。
【0156】
続いて、ポンプ13の動作に基づいてノズル1より噴出される洗浄水の形状の変化について説明する。
【0157】
図16は、本実施の形態におけるおしりノズル1の噴出孔25より噴出される洗浄水の説明図である。
【0158】
図16に示すように、おしりノズル1の噴出孔25からは、表面張力により直径dnの幅を有した丸い粒状の洗浄水が噴出される。また、直径dnを有する洗浄水は、ポンプ13の圧力により流速vで被洗浄面SHに向けて噴出される。
【0159】
この場合、丸い粒状の洗浄水は、おしりノズル1の噴出孔25より距離Lwにある被洗浄面SHに到達するまでに、空気抵抗の働きにより水平方向に広がる。それにより、直径dnの幅を有した丸い粒状の洗浄水は、直径dnよりも大きい直径dwの幅を有した偏平な粒状の洗浄水に変化する。その結果、人体は、噴出孔25において少量の洗浄水が噴出されているのにもかかわらず、被洗浄面SHにおいて直径dwの幅の洗浄水を受けるため、多量の洗浄水が噴出されているような洗浄感を得ることができる。
【0160】
また、ポンプ13によれば、洗浄水を周期的に変動する圧力で吐出させることができる。したがって、おしりノズル1の噴出孔25から噴出される洗浄水の噴出速度が周期的に変動する。おしりノズル1の噴出孔25から噴出された洗浄水は、空気抵抗により広がりを持った粒状に変化するので、少ない流量の洗浄水でも人体に高い洗浄感および洗浄力を与えることができる。また、洗浄水の圧力変動を制御することにより使用者の嗜好または体調に応じた洗浄が可能となる。
【0161】
上記において、ポンプ13の動作に基づく洗浄水の形状の変化は、ビデノズル2より噴出される洗浄水にも与えられる。
【0162】
図17は、洗浄水の広がり角度および水勢の設定の例を示す概念図である。ここでは、縦軸が水勢調整スイッチ304a,304bにより設定される洗浄水の水勢を示し、横軸が角度調整スイッチ303a,303bにより設定される洗浄水の広がり角度を示している。
【0163】
以下の説明において、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100は、ノズル部30より噴出される洗浄水の水勢を弱い方から順にL1、L2、L3、L4およびL5に設定できるものとし、ノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度を小さいほうから順にA1、A2、A3およびA4に設定できるものとする。
【0164】
図17に示すように、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、例えば、洗浄水の水勢がL1に設定されている場合に、使用者は角度調整スイッチ303a,303bの押下操作により洗浄水の広がり角度をA1〜A4のいずれかに設定できる。また、洗浄水の水勢がL2〜L5のいずれかに設定されている場合にも洗浄水の水勢がL1に設定されている場合と同様に、使用者は角度調整スイッチ303a,303bの押下操作により洗浄水の広がり角度をA1〜A4のいずれかに設定できる。
【0165】
一方、図17によれば、洗浄水の広がり角度がA1に設定されている場合に、使用者は水勢調整スイッチ304a,304bの押下操作により洗浄水の水勢をL1〜L5のいずれかに設定できる。また、洗浄水の広がり角度がA2〜A4のいずれかに設定されている場合にも洗浄水の広がり角度がA1に設定されている場合と同様に、使用者は水勢調整スイッチ304a,304bの押下操作により洗浄水の水勢をL1〜L5のいずれかに設定できる。
【0166】
ここで、使用者による洗浄水の広がり角度および水勢の設定手順の一例について説明する。
【0167】
初期設定時において、ノズル部30より噴出される洗浄水は、図17の点i1で示すように水勢がL3かつ広がり角度がA1に設定されている。
【0168】
使用者が図2の遠隔操作装置300の水勢調整スイッチ304aを押下操作すると、ノズル部30より噴出される洗浄水の水勢がL4となる。これにより、ノズル部30より噴出される洗浄水は、点i2で示すように水勢がL4かつ広がり角度がA1に設定される。
【0169】
次に、使用者が遠隔操作装置300の水勢調整スイッチ304aを押下操作すると、ノズル部30より噴出される洗浄水の水勢がL5となる。これにより、ノズル部30より噴出される洗浄水は、点i3で示すように水勢がL5かつ広がり角度がA1に設定される。
【0170】
続いて、使用者が遠隔操作装置300の広がり角度調整スイッチ303bを押下操作すると、ノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度がA2となる。これにより、ノズル部30より噴出される洗浄水は、点i4で示すように水勢がL5かつ広がり角度がA2に設定される。
【0171】
さらに、使用者が遠隔操作装置300の広がり角度調整スイッチ303bを押下操作すると、ノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度がA3となる。これにより、ノズル部30より噴出される洗浄水は、点i5で示すように水勢がL5かつ広がり角度がA3に設定される。
【0172】
以上に示すように、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100によれば、使用者は、洗浄水の各水勢において、広がり角度調整スイッチ303a,303bを押下操作することにより複数段階に洗浄水の広がり角度を設定することができる。また、使用者は、洗浄水の各広がり角度において、水勢調整スイッチ304a,304bを押下操作することにより複数段階に洗浄水の水勢を設定することができる。したがって、使用者は自己の好みや体調に応じて洗浄水の水勢および広がり角度を任意に設定することができる。
【0173】
上記において、ノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度は、集中した噴出形態を含め4段階に調整可能であるとしているが、広がり角度の調節段階は3〜10段階であることが望ましい。この場合、使用者は1段階毎に洗浄水の広がり角度の変化を容易に実感することができるので適確な洗浄水の広がり角度調整が可能となる。
【0174】
図18は、おしりノズル1から噴出される洗浄水の噴出形態の変化を示した模式図である。
【0175】
図18で示すように、洗浄水の広がり角度が縮小する場合の広がり角度の変化速度(以下、縮小速度と呼ぶ)をV1とし、洗浄水の広がり角度が拡大する場合の広がり角度の変化速度(以下、拡大速度と呼ぶ)をV2とする。図18に示すように、拡大速度V2よりも縮小速度V1の方が小さくなるように、図9のモータ141の回転速度が制御される。
【0176】
また、使用者が遠隔操作装置300のマッサージ洗浄スイッチ306mを押下操作すると、後述のように洗浄水の広がり角度の拡大と縮小が自動的に繰り返される。このとき、拡大速度よりも縮小速度の方が小さい。その結果、外側から内側中心に向かって汚れが落ちるので、外周への汚れの飛散が防止できる。
【0177】
図19は、洗浄水の流量を一定とした場合における洗浄面積に対する洗浄体感強度のグラフである。縦軸は洗浄体感強度、横軸はおしりノズル1から噴出される洗浄水の洗浄面積である。図19に示す曲線STのように、洗浄面積が大きくなると洗浄体感強度は小さくなり、洗浄面積が小さくなると洗浄体感強度は大きくなる。したがって、洗浄面積を変化させることにより洗浄体感強度を変化させることができる。
【0178】
図20は、マッサージ洗浄時にノズル部30より噴出される洗浄水の水勢および広がり角度の変化の一例を示す概念図である。ここでは、縦軸がノズル部30より噴出される洗浄水の水勢を示し、横軸がノズル部30より噴出される洗浄水の広がり角度を示している。
【0179】
マッサージ洗浄時において、ノズル部30より噴出される洗浄水の水勢および広がり角度はともに連続的に変化する。図20に示す直線MSのように洗浄水の水勢が強くなるとともに洗浄水の広がり角度が小さくなり、洗浄水の水勢が弱くなるとともに洗浄水の広がり角度が大きくなる。そして、この洗浄水の水勢および広がり角の変化が矢印Wに示すように繰り返される。
【0180】
これにより、使用者はマッサージ洗浄時に、強い水勢かつ広がり角の小さい洗浄水により非常に強い洗浄感を得ることができ、弱い水勢かつ広がり角の大きい洗浄水により非常に弱い洗浄感を得ることができる。したがって、使用者はマッサージ洗浄時において非常に強い洗浄感と非常に弱い洗浄感とを連続的に体感することができるので、十分なマッサージ効果または便意促進効果等が得られる。
【0181】
なお、上記においては、マッサージ洗浄時の洗浄動作として、ノズル部30より噴出される洗浄水の水勢および広がり角度をともに連続的に変化させているが、これに限らず水勢のみの変化動作または広がり角度のみの変化動作により、マッサージ洗浄を行なってもよい。
【0182】
以上に示す本実施の形態においては、供給源である水道配管201から供給される洗浄水を加熱する加熱装置として瞬間式の熱交換器11が用いられている。この場合、衛生洗浄装置の使用時にのみ洗浄水の加熱が行われるので、消費電力を最小限に抑えることができる。また、洗浄水を貯える貯水タンク等が不要となるため、省スペース化が実現される。さらに、洗浄時間が長くなった場合でも、洗浄水の温度の低下が生じない。しかしながら、水道配管201から供給される洗浄水を加熱することができるものであれば、貯留容器およびヒータ等を備えた貯湯式の洗浄水加熱装置を用いてもよい。これにより、使用者は、不快感を感じることなく人体の局部を洗浄することができる。
【0183】
本実施の形態においては、各段階の水勢において洗浄水の広がり角度を任意に調整することができるので、選択可能な噴出形態が増加する。強い水勢で洗浄水の広がり角度を小さくすることにより、便意の促進を図ることができ、弱い水勢で洗浄水の広がり角度を大きくすることにより、痔疾患の者でも効果的に洗浄を行うことができる。したがって、使用者の嗜好または体調に応じて種々の洗浄条件の設定が可能となる。
【0184】
本実施の形態においては、供給源である水道配管201から供給される洗浄水をノズル部30へ圧送する加圧装置としてピストンポンプであるポンプ13が用いられているが、洗浄水をノズル部30へ圧送することができるものであれば、上記のポンプ13に代えて、ギアポンプ、ベーンポンプまたは電磁ポンプ等を用いてもよい。
【0185】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段およびノズル装置に相当し、ポンプ13が加圧手段および往復動ポンプに相当し、熱交換器11が加熱手段および瞬間式加熱装置に相当し、LED(発光ダイオード)301bが表示手段に相当する。また、切替弁14が経路選択手段に相当し、円筒状渦室29が回転力付与手段に相当し、洗浄水出口143dが第1の経路に相当し、洗浄水出口143cが第2の経路に相当し、第1の流路27aが第1の流路に相当し、第2の流路27bが第2の流路に相当し、モータ141が流量比制御手段に相当する。さらに、外筒143が第1の部材に相当し、内筒142が第2の部材に相当し、噴出孔25が噴出孔に相当し、シリンダ部21がシリンダ部に相当し、ピストン部20がピストン部に相当する。さらに、水勢調整スイッチ304a,304bが水勢設定手段に相当し、広がり角度調整スイッチ303a,303bが噴出形態設定手段に相当し、マッサージ洗浄スイッチ306mが洗浄水変動指示手段に相当し、制御部4が制御手段に相当し、ポンプ13が水勢調整手段に相当し、切替弁14およびノズル部30が噴出形態調整手段に相当する。そして、ストッパ部26a,26bがシールパッキン22a,22bを介してシリンダ部21のストッパ面21c,21bに水密に接触する空間が環状空間に相当し、ピストン部20のストッパ部26aの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間が第1の隙間に相当し、ピストン部20のストッパ部26bの外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間が第2の隙間に相当する。また、温度変動緩衝部28が収容部に相当し、洗浄水入口24aが第1の給水口に相当し、洗浄水入口24bが第2の給水口に相当し、径小部分21xが先端部に相当し、中間部分21yが中間部に相当し、径大部分21zが後端部に相当し、ストッパ面21cが第1の環状内壁に相当し、ストッパ面21bが第2の環状内壁に相当し、シールパッキン22aが第1の環状当接部に相当し、シールパッキン22bが第2の環状当接部に相当する。
【0186】
【発明の効果】
本発明に係る衛生洗浄装置においては、水勢設定手段を用いて噴出手段より噴出される洗浄水の水勢が複数段階に設定される。また、噴出形態設定手段を用いて噴出手段より噴出される洗浄水が直線流または複数段階の広がり角を有する分散流に設定される。設定された各段階の水勢で設定された噴出形態の洗浄水が噴出手段から噴出されるように水勢調整手段および噴出形態調整手段が制御手段により制御される。
【0187】
それにより、各段階の水勢において洗浄水の広がり角度を任意に調整することができるので、選択可能な噴出形態が増加する。強い水勢で洗浄水の広がり角度を小さくすることにより、便意の促進を図ることができ、弱い水勢で洗浄水の広がり角度を大きくすることにより、痔疾患の者でも効果的に洗浄を行うことができる。したがって、使用者の嗜好または体調に応じて種々の洗浄条件の設定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図
【図2】図1の遠隔操作装置の一例を示す模式図
【図3】本実施の形態に係る衛生洗浄装置の本体部の構成を示す模式図
【図4】熱交換器の構造の一例を示す一部切り欠き断面図
【図5】本実施の形態に係るポンプの構成を示す模式的断面図
【図6】アンブレラパッキンの動作を説明するための模式図
【図7】図5のポンプの圧力変化を示す図
【図8】本実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプの圧力変化を示す図
【図9】(a)は切替弁の縦断面図であり、(b)は(a)の切替弁のA−A線断面図であり、(c)は(a)の切替弁のB−B線断面図であり、(d)は(a)の切替弁のC−C線断面図
【図10】図9の切替弁の動作を示す断面図
【図11】図10の切替弁の洗浄水出口からおしりノズルに流出する洗浄水の流量、洗浄水出口からビデノズルに流出する洗浄水の流量および洗浄水出口からノズル洗浄ノズルに流出する洗浄水の流量を示す図
【図12】図3のノズル部および切替弁の模式的断面図
【図13】図12のおしりノズルの動作を説明するための断面図
【図14】図12のビデノズルの動作を説明するための断面図
【図15】図12のおしりノズルのピストン部の先端部の模式図
【図16】本実施の形態におけるおしりノズルの噴出孔より噴出される洗浄水の説明図
【図17】洗浄水の広がり角度および水勢の設定の例を示す概念図
【図18】おしりノズルから噴出される洗浄水の噴出形態の変化を示した模式図
【図19】洗浄水の流量を一定とした場合における洗浄面積に対する洗浄体感強度のグラフ
【図20】マッサージ洗浄時にノズル部より噴出される洗浄水の水勢および広がり角度の変化の一例を示す概念図
【符号の説明】
1 おしりノズル
2 ビデノズル
4 制御部
11 熱交換器
13 ポンプ
14 切替弁
20 ピストン部
21 シリンダ部
21b,21c ストッパ面
21x 径小部分
21y 中間部分
21z 径大部分
22a,22b シールパッキン
24a,24b 洗浄水入口
25 噴出孔
27a 第1の流路
27b 第2の流路
28 温度変動緩衝部
29 円筒状渦室
30 ノズル部
100 衛生洗浄装置
130,141 モータ
142 内筒
143 外筒
143a,143b,143c,143d,143e 洗浄水出口
201 水道配管
300 遠隔操作装置
301a,301b,301c LED
304a,304b 水勢調整スイッチ
303a,303b 広がり角度調整スイッチ
306m マッサージ洗浄スイッチ

Claims (21)

  1. 給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、
    洗浄水を人体に噴出する噴出手段と、
    前記噴出手段から噴出される洗浄水の水勢を複数段階に設定するための水勢設定手段と、
    前記噴出手段から噴出される洗浄水を直線流または複数段階の広がり角度を有する分散流に設定するための噴出形態設定手段と、
    前記噴出手段から噴出される洗浄水の水勢を調整する水勢調整手段と、
    前記噴出手段から噴出される洗浄水の噴出形態を調整する噴出形態調整手段と、
    前記水勢設定手段により設定された各段階の水勢で前記噴出形態設定手段により設定された噴出形態の洗浄水が前記噴出手段から噴出されるように前記水勢調整手段および前記噴出形態調整手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする衛生洗浄装置。
  2. 前記制御手段は、前記噴出形態設定手段により設定された噴出形態で前記水勢設定手段により設定された各段階の水勢の洗浄水が前記噴出手段から噴出されるように前記水勢調整手段および前記噴出形態調整手段を制御することを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記噴出手段から噴出される洗浄水の水勢を繰り返し変化させつつ前記噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度を繰り返し変化させる動作を指示する洗浄水変動指示手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記洗浄水変動指示手段の指示に応答して、前記噴出手段から噴出される洗浄水の水勢が繰り返し変化するように前記水勢調整手段を制御し、前記噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度が繰り返し変化するように前記噴出形態調整手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の衛生洗浄装置。
  4. 前記制御手段は、前記洗浄水変動指示手段からの指示に応答して、前記噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度が増加するとともに前記噴出手段から噴出される洗浄水の水勢が減少し、前記噴出手段から噴出される洗浄水の広がり角度が減少するとともに前記噴出手段から噴出される洗浄水の水勢が増加するように、前記水勢調整手段および前記噴出形態調整手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の衛生洗浄装置。
  5. 前記噴出形態設定手段により設定された洗浄水の広がり角度を表示する表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  6. 前記複数段階は2段階以上10段階以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  7. 前記給水源からの洗浄水を第1の経路および第2の経路の一方または両方に選択的に供給する経路選択手段をさらに備え、
    前記噴出手段は、前記第1の経路から洗浄水が供給される第1の流路および前記第2の経路から洗浄水が供給される第2の流路を有し、
    前記噴出形態調整手段は、
    前記第1の流路の洗浄水に回転力を作用させる回転力付与手段を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  8. 前記噴出形態調整手段は、
    前記第1の流路および前記第2の流路に供給される洗浄水の流量比を制御する流量比制御手段をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の衛生洗浄装置。
  9. 前記経路選択手段は、前記流量比制御手段を含むことを特徴とする請求項8記載の衛生洗浄装置。
  10. 前記経路選択手段は、
    前記第1の経路に連通する第1の洗浄水出口および前記第2の経路に連通する第2の洗浄水出口を有する第1の部材と、
    前記第1の部材に相対的に回動可能に設けられ、洗浄水を受け入れる洗浄水入り口ならびに前記第1および第2の洗浄水出口のいずれかに対向可能な孔部を有する第2の部材とを含み、
    前記第1の部材に対する前記第2の部材の回動量に応じて前記第1の流路および前記第2の流路に供給される洗浄水の流量比が変化することを特徴とする請求項9記載の衛生洗浄装置。
  11. 前記噴出手段は、前記第1の流路および前記第2の流路を有するノズル装置を含み、
    前記ノズル装置は、前記第1の流路および前記第2の流路に連通する噴出孔を有することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  12. 前記噴出手段は、
    洗浄水を収容するシリンダ部と、
    噴出孔を有しかつ前記シリンダ部内に移動可能に挿入されたピストン部とを含み、
    供給される洗浄水の圧力により前記ピストン部が所定の洗浄位置まで前記シリンダ部から突出することを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  13. 前記ピストン部は、前記第1の流路および前記第2の流路を有し、
    前記ピストン部が前記洗浄位置まで突出した状態で前記第1の流路に洗浄水が供給されることを特徴とする請求項12記載の衛生洗浄装置。
  14. 前記シリンダ部の内周面と前記ピストン部の外周面との間に環状空間が形成され、前記ピストン部が突出した状態で前記シリンダ部内に収容部が形成されかつ前記環状空間が密閉状態となるとともに前記収容部から分離され、
    前記シリンダ部は洗浄水を受け入れる第1および第2の給水口を有し、前記第1の流路および前記第1の給水口は前記収容部に連通し、前記第2の流路および前記第2の給水口は前記環状空間に連通することを特徴とする請求項12または13記載の衛生洗浄装置。
  15. 前記シリンダ部は、第1の内径を有する先端部と、前記第1の内径よりも大きな第2の内径を有する中間部と、前記第2の内径よりも大きな内径を有する後端部とを順に備え、前記先端部と前記中間部との境界に第1の環状内壁を有し、かつ前記中間部と前記後端部との境界に第2の環状内壁を有し、
    前記ピストン部は、前記シリンダ部から突出した状態で前記第1および第2の環状内壁にそれぞれ水密に当接する第1および第2の環状当接部を有し、
    前記シリンダ部の前記中間部の内周面と前記ピストン部の前記第1の環状当接部の外周面との間に第1の隙間が形成され、前記シリンダ部の前記後端部の内周面と前記ピストン部の前記第2の環状当接部の外周面との間に第2の隙間が形成され、
    前記シリンダ部は洗浄水を受け入れる第1および第2の給水口を有し、
    前記第1の経路からの洗浄水は、前記第1の給水口を通して前記後端部内に供給され、
    前記第2の経路からの洗浄水は、前記第2の給水口を通して前記中間部内に供給され、
    前記第1の流路は、前記シリンダ部の前記後端部内に連通するように設けられ、前記第2の流路は、前記シリンダ部の前記中間部内に連通するように設けられたことを特徴とする請求項12または13記載の衛生洗浄装置。
  16. 前記給水源からの洗浄水を加圧して前記噴出手段に供給する加圧手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  17. 前記加圧手段は、前記給水源から供給される洗浄水に周期的な圧力変動を与えつつ加圧して前記噴出手段から噴出させることを特徴とする請求項16記載の衛生洗浄装置。
  18. 前記加圧手段は、
    往復運動を行う加圧部材を有する往復動ポンプを含むことを特徴とする請求項17記載の衛生洗浄装置。
  19. 前記往復動ポンプによる圧力変動の周波数は20Hz以上60Hz以下であることを特徴とする請求項18記載の衛生洗浄装置。
  20. 前記給水源から供給される洗浄水を加熱する加熱手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
  21. 前記加熱手段は、前記給水源から供給される洗浄水を流動させつつ加熱する瞬間式加熱装置であることを特徴とする請求項20記載の衛生洗浄装置。
JP2002258098A 2002-09-03 2002-09-03 衛生洗浄装置 Pending JP2004092321A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002258098A JP2004092321A (ja) 2002-09-03 2002-09-03 衛生洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002258098A JP2004092321A (ja) 2002-09-03 2002-09-03 衛生洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004092321A true JP2004092321A (ja) 2004-03-25

Family

ID=32062854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002258098A Pending JP2004092321A (ja) 2002-09-03 2002-09-03 衛生洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004092321A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7191473B2 (en) Sanitary washing apparatus
KR101280785B1 (ko) 위생 세정 장치
US8495770B2 (en) Nozzle device and hygienic washing device
JP4486317B2 (ja) ノズル装置およびそれを備えた衛生洗浄装置
JP2004092320A (ja) ノズル装置および衛生洗浄装置
JP4848579B2 (ja) 人体洗浄装置
JP2004092321A (ja) 衛生洗浄装置
JP4295048B2 (ja) ノズル装置および衛生洗浄装置
JP4354679B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP2004068305A (ja) 衛生洗浄装置
JP4130564B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP2004100253A (ja) 衛生洗浄装置
JP4255668B2 (ja) ノズル装置および衛生洗浄装置
JP4236889B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP4451078B2 (ja) ノズル装置およびそれを備えた衛生洗浄装置
JP4091321B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP2004076421A (ja) 衛生洗浄装置
JP4788727B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP2005042429A (ja) 衛生洗浄装置
JP2003213765A (ja) 衛生洗浄装置
JP2003268845A (ja) 衛生洗浄装置
JP2006322317A (ja) 衛生洗浄装置
JP2003239358A (ja) 衛生洗浄装置
JP2003313923A (ja) 衛生洗浄装置
JP2002070117A (ja) 人体洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071106