JP4788341B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、このカラー液晶ディスプレイが高価であることから、コストダウンの要求が高まっており、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンの要求が高い。
このようなカラーフィルタにおいては、通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色パターンを備え、R、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
従来より行われているカラーフィルタの一般的な製造方法としては、例えば染色法が挙げられる。この染色法は、まずガラス基板上に染色用の材料である水溶性の高分子材料を形成し、これをフォトリソグラフィー工程により所望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。これを3回繰り返すことによりR、G、およびBのカラーフィルタ層を形成する。
また、他の方法としては顔料分散法が挙げられる。この方法においては、まず基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをフォトリソグラフィー工程により所望の形状にパターニングすることにより単色のパターンを得る。さらにこの工程を3回繰り返すことにより、R、G、およびBのカラーフィルタ層を形成する。
しかしながら、上記いずれの方法も、R、G、およびBの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になるという問題や、露光や現像等、多数の工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題がある。またさらに、現像の際に用いられる薬品等によって、他の部材が劣化してしまう場合がある等の問題もあった。
そこで、例えば基材上に、光触媒と、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化する材料とを含有する光触媒含有層形成用塗工液を用いて光触媒含有層を形成し、この光触媒含有層をパターン状に露光することにより、特性が変化したパターンを形成し、着色層をインクジェット法により形成するカラーフィルタの製造方法が提案されている(特許文献1)。また例えば、基材上に着色層を形成する着色層形成用塗工液を留めるためのバンクを形成し、このバンクにフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマを照射することによりバンクを撥液性として、インクジェット法等により着色層等の機能性部を形成する方法も提案されている(特許文献2)。
これらの方法によれば、インクジェット法により着色層形成用塗工液を塗布し、着色層を形成することが可能であることから、複雑な工程を繰り返す必要がなく、製造効率がよいという利点を有している。また現像液等を用いる必要がないことから、部材の劣化等が生じるおそれもないものとすることができる。しかしながら、インクジェット法により、着色層を形成する着色層形成用塗工液を吐出して着色層を形成する場合、各インクジェットノズルから吐出される着色層形成用塗工液の吐出量にはバラつきがある。そのため、各着色層形成用領域に吐出される着色層形成用塗工液の量が均一なものとならず、各着色層の色相等にバラつきが生じ、形成されたカラーフィルタに色ムラが発生する等の問題があった。
インクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法においては、一般的には、ストライプ状に着色層が形成されることとなるが、上述したような問題を解決するため、例えばインクジェットノズルから吐出される着色層形成用塗工液の液滴の吐出を予め定められた規則に従って間引くことによって、各ストライプパターンに塗布される着色層形成用塗工液の吐出量を調整し、色ムラを低減させる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方法によれば、各ストライプパターンに塗布される着色層形成用塗工液の量を精度よく調整することができ、各ストライプパターン間の色ムラ等が少ないものとすることができるという利点を有している。しかしながら、ストライプ状に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合、着色層のストライプパターンと直交するブラックマトリクス上では、着色層形成用塗工液が濡れ広がりづらく、例えば図2に示すように、ブラックマトリクス11上での着色層12の形状が一定とはならなかった。そのため、上記ブラックマトリクスとストライプパターンとが直交している領域上に、カラーフィルタと対向して配置される対向基板とのギャップを保持するための柱状スペーサ等の部材を安定して形成することが難しい、という問題があった
特開2001−074928号公報 特開2000−187111号公報 特開2003−172814号公報
そこで、カラーフィルタ上に安定して柱状スペーサ等の部材を形成可能であり、かつ色ムラ等の少ない、高品質なカラーフィルタを、インクジェット法を用いて製造する方法の提供が望まれている。
本発明は、所定の面積あたりに存在する着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の総量が均一となるように、インクジェットノズルから上記着色層形成用塗工液を上記各着色層形成用領域のみに塗布する着色層形成用塗工液塗布工程を有するカラーフィルタの製造方法であって、上記着色層形成用塗工液塗布工程は、上記着色層形成用領域の中の特定の領域であり、予め定められた特定着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量が、上記特定着色層形成用領域以外の上記着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量と異なるものとなるように調整して、上記着色層形成用塗工液を塗布する工程であり、上記特定着色層形成用領域が、カラーフィルタ内で分散されていることを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記着色層形成用領域のみに着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成することから、形成された各着色層間に、安定して柱状スペーサ等の部材を形成することが可能となる。また、上述したように、各インクジェットノズルから吐出される着色層形成用塗工液の吐出量にはバラつきがあり、形成された着色層に色ムラが生じる場合がある。しかしながら、本発明においては、上記着色層形成用塗工液塗布工程において、特定着色層形成用領域に対して塗布される着色層形成用塗工液の量を、特定着色層形成用領域以外の着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量と比較して異なるものとし、所定の面積あたりに存在する着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の総量を均一なものとすることから、色ムラの少ないカラーフィルタとすることができる。またこの際、特定着色層形成用領域が、カラーフィルタ内で分散されていることから、製造されたカラーフィルタを観察した際に、特定着色層形成用領域が欠陥として認識されることのないものとすることができる。
上記発明においては、上記特定着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量の調整が、上記インクジェットノズルからの液滴の吐出を間引くことによって行われるものであってもよく、また上記特定着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量の調整が、上記インクジェットノズルから吐出される各液滴の量を調整することによって行われるものであってもよい。これらの方法によれば、容易に上記特定着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量を調整することが可能となるからである。
本発明によれば、各着色層間に安定して柱状スペーサ等の部材を形成することが可能であり、かつ色ムラや欠陥等の少ない、高品質な色表示が可能なカラーフィルタを製造することができるという効果を奏する。
本発明は、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関するものである。以下詳しく説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、所定の面積あたりに存在する着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の総量が均一となるように、インクジェットノズルから上記着色層形成用塗工液を上記各着色層形成用領域のみに塗布する着色層形成用塗工液塗布工程を有するカラーフィルタの製造方法であって、上記着色層形成用塗工液塗布工程は、上記着色層形成用領域の中の特定の領域であり、予め定められた特定着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量が、上記特定着色層形成用領域以外の上記着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量と異なるものとなるように調整して、上記着色層形成用塗工液を塗布する工程であり、上記特定着色層形成用領域が、カラーフィルタ内で分散されていることを特徴とする方法である。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、例えば図1(a)に示すような、所定の面積aあたりに存在する着色層形成用領域1に塗布される着色層形成用塗工液の総量が、それぞれ均一となるように、各着色層形成用領域1のみに着色層を形成する着色層形成用塗工液を塗布する着色層形成用塗工液塗布工程を有するものである。またこの際、例えば図1(b)に示すような、予め定められた特定着色層形成用領域bに塗布される着色層形成用塗工液の量は、他の着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量が異なるものとされ、上記特定着色層形成用領域bは、カラーフィルタ内で分散されているものとされる。なお、隣接する着色層形成用領域間には、例えばブラックマトリクス等が形成されていてもよい。
本発明によれば、上記着色層形成用領域のみに着色層形成用塗工液が塗布されて着色層が形成されることから、形成された着色層間に、例えば柱状スペーサ等の部材を安定して形成することが可能となる。
また、上述したように、各インクジェットノズルから吐出される着色層形成用塗工液の吐出量にはバラつきがあり、形成された着色層に色ムラが生じる場合があるが、本発明においては、特定着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量を調整して、所定の面積当たりに存在する着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の総量が均一なものとされることから、製造されたカラーフィルタを観察した際に、色ムラ等の少ないものとすることができる。ここで、本発明においては、各着色層形成用領域のみに着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成することから、各着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量が少なく、例えばストライプ状に着色層を形成する場合等と比較して、各着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量の微妙な違いによって、形成される着色層の色相や輝度が変化しやすい。そのため、着色層形成用塗工液の塗布量が調整された特定着色層形成用領域の色相等は、他の着色層形成用領域と比較して、異なるものとなりやすいが、本発明においては、上記特定着色層形成用領域が、カラーフィルタ中に分散されていることから、特定着色層形成用領域の色度等が、特定着色層形成用領域以外の着色層形成用領域の色度等と異なっていたとしても、カラーフィルタ全体を観察した際、上記特定着色層形成用領域が欠陥として認識されないものとすることができる。
ここで、上記所定の面積とは、その中に存在する着色層形成用領域の個数が等しくなる領域の面積であれば、その形状や大きさ等は特に限定されるものではなく、例えばそれぞれカラーフィルタの有効表示領域を矩形状に切り取った面積であってもよく、またそれぞれカラーフィルタの有効表示領域を円形状に切り取った領域の面積であってもよい。また例えば図1(a)に示すように、それぞれカラーフィルタの有効表示領域をライン状に切り取った領域aの面積等であってもよい。このような所定の面積としては、通常10,000μm〜1,000,000μm程度、中でも30,000μm〜100,000μm程度とされることが好ましい。なお、本発明でいう有効表示領域とは、カラーフィルタが液晶表示装置に用いられた際、画像等の表示に用いられる領域をいうこととする。
また、所定の面積あたりに存在する着色層形成用領域(以下、ブロックともいう。)に塗布される着色層形成用塗工液の総量が均一であるとは、上記各ブロックに塗布される着色層形成用塗工液の総量の平均を1とした際、各ブロックに塗布される着色層形成用塗工液の総量がそれぞれ0.998〜1.002の範囲内となることをいう。なお、上記各ブロックに塗布される着色層形成用塗工液の総量は、例えば各ブロックに着色層形成用塗工液を塗布するために用いられるインクジェットノズルを特定し、このインクジェットノズルから吐出される液滴の重量に、吐出された液滴数を乗算することにより、算出することができる。なお、各ブロックに対する着色層形成用塗工液の塗布に、複数のインクジェットノズルが用いられる場合にも、同様の方法により算出することができる。
また、上記各インクジェットノズルから吐出される着色層形成用塗工液の各液滴の重量は、例えば各インクジェットノズルから一定時間に吐出される着色層形成用塗工液の総重量を計測し、この総重量を、一定時間に吐出された液滴数で除算することにより算出する方法等から求めることができる。なお、1つのインクジェットノズルから吐出される液滴の量は通常極めて少量であり、総重量を計測可能な重量まで吐出する際に長い時間を要することから、着色層形成用塗工液中の溶媒等の揮発の影響が懸念されるが、例えばすべてのインクジェットノズルから着色層形成用塗工液を吐出させた場合の着色層形成用塗工液の総重量から、計測したいインクジェットノズルのみから着色層形成用塗工液を吐出させなかった場合の着色層形成用塗工液の総重量を減算することにより、特定のインクジェットノズルから吐出された着色層形成用塗工液の量を短時間で正確に計測することができる。また、不揮発性が高くかつ着色層形成用塗工液より比重の重い液体に着色層形成用塗工液を打ち込むことにより、長時間、溶媒等の揮発を気にせずに、1つのインクジェットノズルから吐出された着色層形成用塗工液の重量を計測することもできる。
また、特定着色層形成用領域が、カラーフィルタ内で分散されているとは、カラーフィルタの有効表示領域を10,000〜10,000,000等分し、等分された各領域(以下、等分領域ともいう。)に含まれる特定着色層形成用領域の平均個数を1としたとき、各等分領域に含まれる特定着色層形成用領域の個数が0.1〜3.0の範囲内となることをいう。なお、上記等分された領域に含まれる着色層形成用領域の数は、3〜90程度とされることが好ましい。以下、本発明のカラーフィルタの着色層形成用塗工液塗布工程について詳しく説明する。
1.着色層形成用塗工液塗布工程
本発明における着色層形成用塗工液塗布工程は、所定の面積あたりに存在する着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の総量が均一となるように、インクジェットノズルから上記着色層形成用塗工液を上記各着色層形成用領域のみに塗布する工程であり、上記着色層形成用領域の中の特定の領域であり、予め定められた特定着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量が、上記特定着色層形成用領域以外の上記着色層形成用領域に対して塗布される上記着色層形成用塗工液の量と異なるものとなるように調整して、上記着色層形成用塗工液を塗布する工程である。
本工程においては、上記特定着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量が、他の着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量と異なるものとなるように調整して、着色層形成用塗工液が塗布されることとなるが、上記特定着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量として具体的には、特定着色層形成用領域以外の着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量を1とした場合に、0.90〜1.10の範囲内、中でも0.95〜1.05の範囲内、特に0.98〜1.02の範囲内(ただし、0.999〜1.001の範囲内を除く)とされることが好ましい。これにより、本発明により製造されたカラーフィルタ全体を観察した際に、特定着色層形成用領域が欠陥として観察されることのないものとすることができるからである。
また、上記特定着色層形成用領域は、着色層形成用領域の中の予め定められた領域とされるが、上記特定着色層形成用領域のカラーフィルタ内での位置や、調整量を定める方法としては、例えば下記の方法が挙げられる。まず、本発明のカラーフィルタの製造方法に用いられるカラーフィルタ用基板と同様の着色層形成用領域を有する検査用基板を準備し、この検査用基板の着色層形成用領域に、特定着色層形成用領域を設けないこと以外は、本発明のカラーフィルタの製造方法と同じ条件で着色層形成用塗工液を塗布し、プリベイクする。その後、上記所定の面積当たりに存在する着色層形成用領域(ブロック)ごとに各種測定を行って、それぞれのブロックにおける測定値が、各ブロックにおける測定値の平均値からどの程度ずれているかを把握する。続いて、各ブロックごとに、平均値からのずれ具合を基にして、このブロックに塗布される着色層形成用塗工液の調整量を算出する。その後、後述する乱数等を用いて、特定着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の量、および位置を決定し、さらに必要に応じて各ブロックに塗布される着色層形成用塗工液の量が均一となるように、調整を行い、特定着色層形成用領域のカラーフィルタ内での位置や、調整量を定める方法等とすることができる。
この際、各ブロック内での特定着色層形成用領域の位置や特定着色層形成用領域に対する着色層形成用塗工液の塗布量を決定する方法としては、例えば乱数等を用いて決定する方法が挙げられる。乱数を発生させる手法は、特に限定されるものではなく、例えば乱数を発生可能なコンピュータソフトウェア等を用いる方法とすることができる。例えば、特定着色層形成用領域以外の着色層形成用領域内に着弾させる着色層形成用塗工液の液滴数に対し、調整する液滴数の増減の範囲を決め、Microsoft社の表計算ソフトウェアExcelの乱数発生関数RANDを使用して上記範囲内において乱数を発生させ、この乱数に基づいて特定着色層形成用領域に塗布する液滴数を決定する。また上述した方法により発生させた乱数に基づいて、各ブロック内での特定着色層形成用領域の位置を決定し、着色層形成用塗工液の液滴数および配置を示したbitmapデータを生成する。生成したbitmapデータについて、所定の面積あたりの液滴数と各ノズルから吐出される液滴量を乗算し、所定の面積あたりに存在する液滴量を算出する。その後、必要に応じて、所定の面積あたりの液滴量が均一となるように、さらに特定着色料形成領域に塗布される着色層形成用塗工液の量を調整、または特定着色層形成領域の数を調整する方法等とすることができる。
なお、上記特定着色層形成用領域に塗布する着色層形成用塗工液の量を調整する方法としては、例えば、上記特定着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際、上記方法により定められた液滴数、インクジェットノズルからの液滴の吐出を間引く方法であってもよく、また逆に、インクジェットノズルからの液滴の吐出を増やす方法であってもよい。具体的には、各着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の液滴数がそれぞれ50滴ずつに制御されているとき、特定着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の液滴数を49滴以下、または51滴以上とする方法等とすることができる。
また特定着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられるインクジェットノズルにかける電圧量やパルス幅を調整すること等によって、上記方法により定められた量、インクジェットノズルから一回に吐出される着色層形成用塗工液の量を調整する方法等としてもよい。またさらに、予め、特定着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられるインクジェットノズルから複数段階の液適量(例えば多い、通常、少ない等)吐出できるように設定しておき、特定着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を吐出する際、上記複数の液滴を組合わせ、特定着色層形成用領域に吐出される着色層形成用塗工液の量が上記方法により定められた量となるように調整する方法等としてもよい。また上記の方法を2つ以上組合わせた方法であってもよい。
また、上記特定着色層形成用領域に対する着色層形成用塗工液の塗布量を算出するために、検査用基板に対して行う測定としては、例えば上記着色層形成用塗工液の輝度を測定する方法や色度を測定する方法、または膜厚を測定等が挙げられる。上記輝度を測定する方法として具体的には、蛍光灯等の光源を用いて、各ブロックに存在する着色層形成用領域に塗布され、プリベイクされた着色層形成用塗工液の透過画像をRGB各色の色分解フィルタを使用したCCDカメラ等で撮影し、全面または測定したい領域を画像として記録する。その後、この画像のRGB各色の濃淡の分布を解析し、輝度分布として算出する方法等とすることができる。なお、CCDカメラ取得画像は輝度データとして算出できればモノクロでもカラーでも良い。また、顕微鏡型分光光度計を用い、上記着色層形成用領域に塗布された着色層形成用塗工液の測定したい領域について、輝度を計測する方法も用いることができる。輝度が平均値より高い場合は、塗布された着色層形成用塗工液の量が少なく、輝度が平均値より低い場合は塗布された着色層形成用塗工液の量が多いといえる。そこでこの場合、各ブロックについて得られたデータの平均値からのずれ幅を基に、各ブロックに必要とされる着色層形成用塗工液の調整量を算出することが可能となるのである。
また、色度のムラを測定する方法として具体的には、顕微鏡形分光光度計を用い、各ブロックに存在する着色層形成用領域に塗布され、プリベイクされた着色層形成用塗工液の色度を計測する方法とすることができる。計測した色度より、赤色着色層形成用塗工液(R)に対してはRxを、緑色着色層形成用塗工液(G)に対してはGyを、青色着色層形成用塗工液(B)に対してはByを抽出し、これをそれぞれの色度データとすることが有効である。例えば、上記Rx、Gy、およびByの値の分布を把握することにより、着色層形成用塗工液の量のブレ等を把握することが可能となり、得られた色度のデータ等から、各ブロックに必要とされる着色層形成用塗工液の調整量を算出することが可能となる。
また、上記膜厚を測定する方法として具体的には、各ブロックに存在する着色層形成用領域に塗布され、プリベイクされた着色層形成用塗工液の膜厚を触針型の膜厚計や非接触型の3次元形状測定器等により測定する方法とすることができる。触針型の膜厚計とは、例えば針先を着色層形成用塗工液に接触させたまま移動させ、針先の上下動の推移にて膜厚を計測する手法であり、非接触型の3次元形状測定器とは、例えば光学干渉の干渉縞を用いて相対的な膜厚を算出する手法である。上記着色層形成用塗工液が、完全には硬化していないが混色しない程度に硬化している状態である場合には、非接触型の3次元形状測定器を使用する方法であることが好ましい。なお、上記膜厚を測定する方法を用いる場合、例えば各着色層形成用領域に塗布された上記着色層形成用塗工液の最大膜厚の分布を測定する方法であってもよく、また着色層形成用領域に塗布された上記着色層形成用塗工液の平均膜厚の分布を測定する方法であってもよい。平均膜厚は、上記測定器により、各着色層形成用領域内の膜厚を複数箇所について測定し、算出することができる。
ここで、膜厚が厚い領域においては、塗布された着色層形成用塗工液の量が多く、膜厚が薄い領域においては塗布された着色層形成用塗工液の量が少ないといえる。したがってこの場合においても、得られた膜厚のデータ等から、各ブロックに必要とされる着色層形成用塗工液の調整量を算出することが可能となる。
なお、本発明においては、上記のいずれか一種類の測定方法のみが行われるものであってもよいが、例えば二種類以上の測定方法を組合わせて行われるものであってもよい。二種類以上の測定方法を組合わせた場合、より正確に着色層形成用塗工液の調整量を決定することが可能となるからである。
なお、上記特定着色層形成用領域のカラーフィルタ内での位置や調整量を定める方法に用いられる検査用基板としては、本発明において、カラーフィルタを製造する際に用いられるカラーフィルタ用基板と同様とすることができ、基板上に、着色層形成用領域が形成されたもの等とすることができる。なお、上記検査用基板は、ブラックマトリクス等を有するものであってもよい。
ここで、本工程において、着色層形成用塗工液が塗布される着色層形成用領域とは、着色層形成用塗工液を塗布することにより、着色層を形成可能な領域であればよい。このような着色層形成用領域としては、例えば周囲に、着色層形成用塗工液を留めるための土手がパターン状に形成されている領域や、撥液性領域中に形成された親液性の領域等とすることができる。
本発明においては特に、上記着色層形成用領域が撥液性領域中に形成された親液性の領域とされていることが好ましい。これにより、本工程において着色層形成用塗工液を塗布した際、撥液性領域には着色層形成用塗工液が付着せず、親液性である着色層形成用領域のみに高精細に着色層形成用塗工液が付着することが可能となり、効率よくカラーフィルタを製造することが可能となるからである。
なお、本発明でいう撥液性領域とは、隣接する領域より、液体との接触角が1°以上高い領域をいうこととする。本発明においては特に、上記撥液性領域の表面張力40mN/mの液体との接触角が、50°以上、中でも70°以上であることが好ましい。また撥液性領域の純水との接触角は90°以上、中でも100°以上であることが好ましい。一方、上記親液性領域(着色層形成用領域)の表面張力40mN/mの液体との接触角は、9°以下、特に表面張力60mN/mの液体との接触角が10°以下とされることが好ましい。また、純水との接触角は20°以下、中でも10°以下とされることが好ましい。これにより、上記着色層形成用領域のみに、高精細に着色層形成用塗工液を塗布することが可能となるからである。上記液体との接触角は、上記表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得られるものである。なお、上記着色層形成用領域を有するカラーフィルタ用基板の形成方法については、後で詳しく説明する。
また、本工程において着色層形成用塗工液を塗布するために用いられるインクジェット装置や、着色層形成用塗工液としては、一般的にカラーフィルタを製造する際に用いられるものと同様とすることができる。
2.その他の工程
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、上記着色層形成用塗工液塗布工程を有するものであれば、その他の工程は特に限定されるものではなく、例えば上記着色層形成用領域を有するカラーフィルタを形成するためのカラーフィルタ用基板形成工程や、上記着色層形成用塗工液をプリベイクする工程、またこの着色層形成用塗工液をポストベイクする工程等を有するもの等とすることができる。以下、これらの工程について説明する。
(1)カラーフィルタ用基板形成工程
本発明におけるカラーフィルタ用基板形成工程は、上述した着色層形成用領域を有するカラーフィルタ用基板を形成可能な方法であれば、その方法特に限定されるものではなく、着色層形成用領域の種類等に応じて適宜選択される。例えば、基板の着色層形成用領域の周囲に、着色層形成用塗工液を留めるための土手を、フォトリソグラフィー法によりパターン状に形成する工程等であってもよく、また例えば基板上に形成された撥液性領域中に、親液性領域(着色層形成用領域)を形成する工程等であってもよい。撥液性領域中に、親液性領域を形成する方法としては、例えばエネルギー照射に伴う光触媒の作用により濡れ性が変化する濡れ性変化層を基板表面に形成し、この濡れ性変化層の濡れ性をパターン状(着色層形成用領域のパターン状)に変化させる方法等とすることができる。このような濡れ性変化層を利用して、親液性のパターンを形成する方法としては、例えば特開2002−40230公報や、特開2003−105029公報等に記載された方法を用いることができる。
また、例えば上記着色層形成用領域のみに、親液性を有する材料を用いて層を形成する方法や、上記着色層形成用領域以外の領域のみに、撥液性を有する材料を用いて層を形成する方法等であってもよく、またこれらを組合わせた方法であってもよい。またさらに、着色層形成用領域以外の領域に、有機材料からなる層を形成し、この層に対してフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射することにより、着色層形成用領域以外の領域を、撥液性とする方法等であってもよい。なおプラズマ照射を行うことにより、上記着色層形成用領域を有するカラーフィルタ用基板を形成する場合、上記着色層形成用領域の表面は、無機材料が露出、または無機材料によって覆われていることが好ましい。これにより、基板全面にプラズマ照射をした場合であっても、上記着色層形成用領域にはフッ素が導入されず、着色層形成用領域以外の領域のみにフッ素が導入されるものとすることができるからである。上記プラズマの照射方法は、例えば特開2000−187111号公報に記載されている方法と同様とすることができる。
なお、本工程により形成されるカラーフィルタ用基板は、必要に応じて適宜ブラックマトリクス等の他の部材を有するもの等であってもよい。このようなブラックマトリクスの形成方法としては、一般的なカラーフィルタ用基板におけるブラックマトリクスの形成方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
(2)プリベイク工程
次に、本発明におけるプリベイク工程について説明する。本工程は、上述した着色層形成用塗工液塗布工程により塗布された着色層形成用塗工液をプリベイクする工程である。本工程において着色層形成用塗工液をプリベイクすることにより、カラーフィルタ用基板を移動させる際等に、着色層形成用塗工液が混色等してしまうことのないものとすることができる。
本工程においては、上記着色層形成用塗工液が流動性を有しない状態となるまで固化させることが可能であれば、そのプリベイクの条件等は特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタの製造方法におけるプリベイクの条件と同様とすることができる。
(3)ポストベイク工程
次に、本発明におけるポストベイク工程について説明する。本発明におけるポストベイク工程は、上述した着色層形成用塗工液を完全に固化させることが可能な工程であればよく、ポストベイクの条件等は特に限定されるものではない。このような条件としては、一般的なカラーフィルタの製造方法におけるポストベイクの条件と同様とすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(検量線の作成および製造条件の決定)
〔検量線作成用基板の作製〕
カラーフィルタ用ガラス材として用いられている厚み0.7mm、横370mm、縦470mmのCorning社製EAGLE2000を用意し、このガラス基材上にフォトリソグラフィー法にて樹脂製のブラックマトリクスを形成した。ブラックマトリクスは開口部が100μm×300μm、遮光部分の線幅が20μmとなるように形成し、横方向に120μmピッチ、縦方向に320μmピッチにて縦横ともそれぞれ1000画素ずつ配置されるものとした。またこの際、遮光部分の膜厚は平均1.5μmとした。
上記ブラックマトリクス付ガラス基材に対し、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、ブラックマトリクスの表面を撥液性に、それ以外の領域(着色層形成用領域)を親液性とした。このとき表面張力40mN/mの液体との接触角は、ブラックマトリクス上で65°、着色層形成用領域で10°であった。
次に、上記親疎液性を有する検量線作成用基板に対し、インクジェットヘッドを用いて着色層形成用塗工液を塗布した。着色層形成用塗工液は、カラーフィルタ用顔料と熱硬化型樹脂等からなるRGB各色の顔料分散型インクを用い、1つの開口部(着色層形成用領域)あたり130滴にて所望のカラーフィルタの色が表現できるように濃度を設計したものを用いた。またこのときのインクジェットヘッドへの印加電圧は75V、パルス幅は6μsであった。またさらに、インクジェットヘッドは1ヘッドにつき100ノズルを有するものを用い、1色につき1ヘッド、すなわちRGB3色にて3ヘッドを用いた。塗布は、各着色層形成用領域(1画素)あたり1ノズルが配置されるように位置決めして行い、ノズルから吐出された着色層形成用塗工液の各液滴が、上記着色層形成用領域内に着弾するように行った。また着色層形成用塗工液は横方向にRGBの順に繰り返し配置し、縦方向には同色が並ぶように配置した。
なおこの際、各色の着色層形成用塗工液は開口部全域に塗れ広がり、かつ異なる色同士が混色することは無かった。
上記着色層形成用塗工液を着弾させた検量線作成用基板を120℃のホットプレートに設置し10分間プリベイクした。プリベイク後の着色層形成用塗工液は、先端の直径が12μmの針で5mgの圧力にて表面を触針しても傷が入らない程度に固化し、混色しない状態であった。なお、各着色層形成用領域に、それぞれ100滴ずつ、120滴ずつ、140滴ずつ着色層形成用塗工液を塗布した3種類の検量線作成用基板を形成した。
〔検量線の作成〕
上記着色層形成用塗工液を塗布した3種類の検量線作成用基板の、各着色層形成用領域の分光光度を、大塚電子製顕微鏡型分光光度計LCF−seriesにて測定し、測定値より色度Rx、Gy、Byを算出した。その後、インクジェットヘッドの各ノズルから吐出される吐出液滴数と色度の関係を求め、検量線を作成した。
〔検査用基板の作製および製造条件の決定〕
上述した検量線作製用基板と同様の方法により、検査用基板を作製した。この検査用基板の各着色層形成用領域に、130滴ずつ着色層形成用塗工液を塗布し、上記検量線の作成にて記載した手法と同手法によって撮像し、色度分布を算出した。上記検査用基板を、横1画素(着色層形成用領域)分、縦18画素分(着色層形成用領域)ごとのブロックに区切った。その後、各ブロックに必要とされる調整量を、上記検量線から求めた。なお、着色層形成用塗工液が最大に滴下されるブロックにおける着色層形成用塗工液の液滴量は、2340滴であり、着色層形成用塗工液が最小に滴下されるブロックにおける着色層形成用塗工液の液滴量は、2160滴と算出された。また、各ブロックに形成される特定着色層形成用領域の個数はそれぞれ5個とした。
続いて、Microsoft社製Excel2002を使用し、例えば間引き量が180滴となったノズルに対しては、
=ROUND(RAND( )*10,0)
とし、1〜10の間の整数の5点の乱数を発生させた。但し、この乱数は5点の乱数の総和が36となるように設定した。上記と同様の手法にて各ノズルに対し乱数を発生させ上記ブロック内での特定着色層形成用領域の配置を決定した。同様に、全ブロックについて、特定着色層形成用領域の液適量、および特定着色層形成用領域の位置を決定した。
(カラーフィルタの製造)
上述した検査用基板形成工程と同様に、カラーフィルタを作製するためのカラーフィルタ形成用基板を形成した。その後、各インクジェットノズルより、上記方法により決定された条件に基づいて着色層形成用塗工液の塗布を行い、プリベイクした。このカラーフィルタ用基板について、着色層が形成された面とは反対面側より蛍光灯を照射し、この透過光を着色層が形成された面側からCCDカメラにて撮像した。撮像に対し、CCDカメラにRGB各色の色分解フィルタを設置し、R補正用画像、G補正用画像、B補正用画像の3種類、計9枚の画像を取得した。またこのときの撮像の分解能は1mmとなるように設定した。この結果、RGBとも輝度の分布が少ない基板であることを、撮像した画像より目視にて確認した。
その後、ポストベイクを240℃で30分間行うことにより、色ムラや輝度ムラの少ないカラーフィルタを製造することができた。
[実施例2]
(検量線の作成および製造条件の決定)
〔検量線作成用基板の作製および検量線の作成〕
上述した実施例1と同様に、検量線作成用基板を作製し、検量線を作成した。
〔検査用基板の作製および製造条件の決定〕
上述した検量線作製用基板と同様の方法により、検査用基板を作製した。この検査用基板の各着色層形成用領域に、130滴ずつ着色層形成用塗工液を塗布し、上記検量線の作成にて記載した手法と同手法によって撮像し、色度分布を算出した。上記検査用基板を、横1画素(着色層形成用領域)分、縦18画素分(着色層形成用領域)ごとのブロックに区切った。その後、各ブロックに必要とされる調整量を、上記検量線から求めた。なお、着色層形成用塗工液が最大に滴下されるブロックにおける着色層形成用塗工液の液滴量は、2340滴であり、着色層形成用塗工液が最小に滴下されるブロックにおける着色層形成用塗工液の液滴量は、2160滴と算出された。
続いて、Microsoft社製Excel2002を使用し、例えば間引き量が180滴となったノズルに対しては、
=ROUND(RAND( )*10,0)
とし、1〜10の間の乱数を550、000個(上記ブロックの個数)発生させた。各ブロックに必要とされる調整液適量、および上記乱数から、それぞれのブロックに形成する特定着色層形成用領域の個数を算出した。この際、各ブロックに形成する特定着色層形成用領域の個数の平均が5となるようにした。また、特定着色層形成用領域に着弾させる着色層形成用塗工液の液滴数は、前記間引き率の算出にて導出した各ノズルにおける間引き率と、所定のエリア内に配置する特定着色層形成用領域の個数から算出した。所定のエリア内における特定着色層形成用領域の数が4であり、所定のエリア内における間引き量が180滴であった場合、特定着色層形成領域に着弾させる液滴数を45滴少ないものとした。
上記乱数から、実施例1と同様に、上記ブロック内での特定着色層形成用領域の配置を、全てのブロックについて決定した。
(カラーフィルタの製造)
上述した検査用基板形成工程と同様に、カラーフィルタを作製するためのカラーフィルタ形成用基板を形成した。その後、各インクジェットノズルより、上記方法により決定された条件に基づいて着色層形成用塗工液の塗布を行い、プリベイクした。このカラーフィルタ用基板について、着色層が形成された面とは反対面側より蛍光灯を照射し、この透過光を着色層が形成された面側からCCDカメラにて撮像した。撮像に対し、CCDカメラにRGB各色の色分解フィルタを設置し、R補正用画像、G補正用画像、B補正用画像の3種類、計9枚の画像を取得した。またこのときの撮像の分解能は1mmとなるように設定した。この結果、RGBとも輝度の分布が少ない基板であることを、撮像した画像より目視にて確認した。
その後、ポストベイクを240℃で30分間行うことにより、色ムラや輝度ムラの少ないカラーフィルタを製造することができた。
本発明のカラーフィルタの製造方法を説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタを説明するための説明図である。
符号の説明
1 …着色層形成用領域
b …特定着色層形成用領域

Claims (3)

  1. 所定の面積あたりに存在する着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の総量が均一となるように、インクジェットノズルから前記着色層形成用塗工液を前記各着色層形成用領域のみに塗布する着色層形成用塗工液塗布工程を有するカラーフィルタの製造方法であって、
    前記着色層形成用塗工液塗布工程は、前記着色層形成用領域の中の特定の領域であり、予め定められた特定着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量が、前記特定着色層形成用領域以外の前記着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量と異なるものとなるように調整して、前記着色層形成用塗工液を塗布する工程であり、
    前記特定着色層形成用領域が、カラーフィルタ内で分散されており、
    前記特定着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量と、前記特定着色層形成用領域以外の前記着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量との違いは、以下に示す決定工程により決定されることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
    (決定工程:
    1)予め、製造されるカラーフィルタと同一の基板に同一のインクジェット装置を用いて、同一の着色層形成用塗工液を塗布して、検査用基板を作成する。
    2)次いで、検査用基板の着色層形成用領域毎に、輝度、色度、もしくは膜厚の測定を行う。
    3)各着色層形成用領域の前記測定で得られた測定値が、平均値からどの程度ずれているかを把握して、このずれ具合いを基に、各着色層形成用領域に塗布される着色層形成用塗工液の調整量を算出する。
    4)特定着色層形成用領域の位置および着色層形成用塗工液の吐出量を決定し、前記ずれ具合いに基づき、前記特定着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量と、前記特定着色層形成用領域以外の前記着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量との違いを決定する。)
  2. 前記特定着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量の調整が、前記インクジェットノズルからの液滴の吐出を間引くことによって行われることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記特定着色層形成用領域に対して塗布される前記着色層形成用塗工液の量の調整が、前記インクジェットノズルから吐出される各液滴の量を調整することによって行われることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
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