JP4788299B2 - キャッピングシート及び液体噴射装置 - Google Patents

キャッピングシート及び液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4788299B2
JP4788299B2 JP2005324728A JP2005324728A JP4788299B2 JP 4788299 B2 JP4788299 B2 JP 4788299B2 JP 2005324728 A JP2005324728 A JP 2005324728A JP 2005324728 A JP2005324728 A JP 2005324728A JP 4788299 B2 JP4788299 B2 JP 4788299B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capping
sheet
liquid ejecting
capping sheet
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005324728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007130832A (ja
Inventor
邦彦 松橋
宣仁 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005324728A priority Critical patent/JP4788299B2/ja
Priority to US11/557,904 priority patent/US7669962B2/en
Publication of JP2007130832A publication Critical patent/JP2007130832A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4788299B2 publication Critical patent/JP4788299B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16505Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out
    • B41J2/16508Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out connected with the printer frame

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、キャッピングシート及び液体噴射装置に関する。
従来から、液体噴射ヘッドからターゲットに対して液体を噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)が広く知られている。このようなプリンタにおいては、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドのノズルからインク溶媒が蒸発することによるインク粘度の上昇や固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入等によりノズルに目詰まりを生じ、印刷不良を引き起こすという問題があった。
そこで、これらの問題を解消するために、通常、プリンタが印刷休止状態のときに記録ヘッドを箱体状のキャップ部材で封止して、ノズル内でのインクの乾燥を防止するようにしている。このキャップ部材は、一般に非印刷領域に配設されており、キャッピングは、記録ヘッドを印刷位置からキャップ部材の配設位置まで水平移動させることにより行われる。そして、キャップ部材が記録ヘッドを封止した際には、キャップ部材と記録ヘッド(ノズル形成面)とで形成された空間内が湿潤状態に保たれ、ノズル内でのインクの乾燥を防止するようになっている。
ところで、近年、高速印刷を可能とするため、記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に印刷領域の全幅に亘って上記ノズルを配列した大型の記録ヘッドを備えるフルラインタイプのプリンタが提案されている。このフルラインタイプのプリンタでは、キャッピング動作時に、大重量の記録ヘッドをキャップ部材の配設位置(非印刷領域)までいちいち移動させることが困難であった。
そこで、このような問題を解消するべく、例えば特許文献1に記載されるようなプリンタが提案されている。このプリンタでは、通常は、用紙搬送用ベルトの外周に沿うように配置されたキャップ部材搬送用ベルトに一体に配設されたキャップ部材を、用紙搬送用ベルトの下に位置させておき、キャッピング時には、用紙搬送用ベルトを下降させた後、キャップ部材搬送用ベルトによって記録ヘッドのノズル形成面と対向する位置まで移動させるようにしている。
そして、用紙搬送用ベルトを上昇させて記録ヘッド側にキャップ部材搬送用ベルトを押し上げることにより、そのキャップ部材搬送用ベルト上のキャップ部材を記録ヘッドのノズル形成面に押し付けるようにしている。したがって、この構成によれば、記録ヘッドを印刷位置から移動させずにキャッピング動作が可能となっていた。
特開2005−53119号公報
ところが、特許文献1に記載のプリンタでは、キャップ部材がキャップ部材搬送用ベルトに一体に配設されているため、キャップ部材がインクで汚染された際に、キャップ部材を清掃したり交換したりする作業が煩雑になるという問題があった。また、用紙搬送用ベルトを昇降させる構成であるため、装置全体が大掛かりになっていた。さらに、用紙搬送用ベルトを上昇させてキャップ部材搬送用ベルトを押し上げることによりキャップ部材を記録ヘッドのノズル形成面に押し付ける構成であるため、用紙搬送用ベルトが不必要に撓んでしまうことがあった。そして、そのような撓み癖が用紙搬送用ベルトに生じた場合には、その後の用紙搬送における搬送精度(用紙と記録ヘッドとの距離等の精度)が低下するという問題も生じていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、液体で汚染された際に効率良く交換作業を行うことができるキャッピングシート及び液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のキャッピングシートは、液体噴射ノズルからターゲットに液体を噴射する液体噴射ヘッドのノズル形成面を封止するためのキャッピングシートであって、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対する対向面を備えたシート本体を有し、当該シート本体は、当該シート本体を前記対向面が前記ノズル形成面に対向しない非キャッピング位置において複数積層されるとともに、当該非キャッピング位置から前記ノズル形成面に対向するキャッピング位置を通過させて前記非キャッピング位置へ搬送するキャッピングシート搬送機構とは別体として構成され、当該キャッピングシート搬送機構によって前記キャッピング位置へ搬送されて、当該キャッピング位置において前記対向面が前記ノズル形成面に対して接近するように相対移動した際に、当該ノズル形成面との間に密封空間を形成して前記ノズル形成面を封止する環状凸部を前記対向面上に備えると共に、前記シート本体における前記環状凸部の形成位置よりも外縁側に前記環状凸部を囲むようにして当該環状凸部の突出方向に向けて突出形成される環状の搬送用凸部をさらに有し、当該搬送用凸部の前記対向面からの突出高さは、前記環状凸部の前記対向面からの突出高さよりも高い。
この構成によれば、液体噴射ヘッドのノズル形成面を封止する部分であるシール部を備えるキャッピングシートが、キャッピングシート搬送機構とは別体に構成されているため、キャッピング時に液体で汚染されたキャッピングシートを容易に交換することができる。
また、例えば対向面に凹部を穿設して、対向面における凹部近傍の一部をノズル形成面に密接させるようにしてシール部を構成することも可能であるが、こうした構成ではシート本体にある程度の厚みが必要となる。しかし、本構成によれば、シール部がシート本体の対向面上に環状凸部として形成されるため、シート本体が薄くてすみ、キャッピングシートの搬送を円滑に行うことができる。
さらに、この構成によれば、例えばローラ機構によってキャッピングシートが挟み込まれた状態で搬送される際に、シール部ではなく突出高さのより高い搬送用凸部がローラに当接して搬送されることになる。このため、シール部が搬送時にローラに押し潰されて変形することがなく、ひいては、液体噴射ヘッドのノズル形成面を確実に封止することができる。
本発明のキャッピングシートは、前記対向面上に前記環状凸部を複数備える。
この構成によれば、1つのシール部が液体で汚染された場合に、キャッピングシート自体を交換することなく、キャッピングシート搬送機構による送り量を調整することで別のシール部によってノズル形成面を封止することができる。すなわち、1つのキャッピングシートを繰り返し使用でき、耐久性を向上させることができる。
本発明のキャッピングシートにおける前記搬送用凸部は、前記シート本体の外縁に沿って環状に形成されている。
この構成によれば、搬送用凸部がシート本体の外縁に沿って環状に形成されているため、不連続に形成される場合と比較して、確実に搬送用凸部をローラに当接させてキャッピングシートを搬送することができると共に、シート本体の剛性を搬送用凸部により効果的に付与することができる。
本発明の液体噴射装置は、液体噴射ノズルからターゲットに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、上記キャッピングシートを当該キャッピングシートが前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対向しない非キャッピング位置において複数積層して収容するシート収容部と、当該シート収容部から前記キャッピングシートを当該キャッピングシートが前記ノズル形成面に対向するキャッピング位置を通過させて前記シート収容部へ搬送するキャッピングシート搬送機構とを備える。
この構成によれば、キャッピングシートがキャッピングシート搬送機構とは別体として構成されるとともに、キャッピング時には、キャッピングシートがキャッピングシート搬送機構によってキャッピング位置まで搬送される。したがって、キャッピング時に液体で汚染されたキャッピングシートを容易に交換することができ、効率的な液体噴射装置として構成できる。
本発明の液体噴射装置は、前記キャッピングシートが前記キャッピングシート搬送機構によって前記キャッピング位置へ搬送された際に、前記液体噴射ヘッドを、前記キャッピングシートに対して接近する方向に移動させる液体噴射ヘッド移動機構をさらに備える。
この構成によれば、液体噴射ヘッド移動機構によって液体噴射ヘッドがキャッピングシートに接近する方向に移動することでキャッピング動作が行われるため、例えばキャッピングシートを液体噴射ヘッドのノズル形成面に接近するようにキャッピングシート搬送機構自体をノズル形成面側へ移動させる構成と比較して、装置構成を簡単かつコンパクトにすることができる。
本発明の液体噴射装置における前記キャッピングシート搬送機構は、複数の搬送ローラと、当該搬送ローラ間であって前記ノズル形成面と対向する位置に当該ノズル形成面と対向する平坦な支持面を有して移動不能に配置される支持部材とを備え、当該支持部材の前記支持面によって前記キャッピングシートは前記キャッピング位置に搬送された場合に支持される。
この構成によれば、支持部材の平坦な支持面上にキャッピングシートが支持された状態で、キャッピング動作(例えば、液体噴射ヘッド移動機構により液体噴射ヘッドがキャッピングシートに接近する方向に移動する動作)が行われる。このため、支持部材上に支持されたキャッピングシートが傾いたりすることがなく安定してキャッピング動作を行うことができる。また、キャッピングシートが搬送ベルトのような撓み変形可能な部材上に支持される場合には、キャッピング動作時に搬送ベルトが撓んでしまう虞があるが、移動不能な支持部材の平坦な支持面によってキャッピングシートを支持する構成とすることで、こうした問題を回避することができる。
本発明の液体噴射装置における前記液体噴射ヘッドは、前記液体噴射ノズルが前記ターゲットの搬送方向と交差する方向に沿った前記ターゲットの液体噴射領域の全幅に亘って形成されている。
所謂、フルラインタイプの液体噴射ヘッドは一般に大型で、液体噴射ヘッドを移動させてキャッピング動作を行うことが困難である。こうした液体噴射装置において、キャッピングシート搬送機構によってキャッピングシートを搬送することで容易にキャッピング動作を行うことができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態における液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)10は、略箱状をなす本体ケース11を備えているとともに、この本体ケース11内の略中央には、ターゲットとしての用紙にインク(液体)を噴射する記録ヘッド12(液体噴射ヘッド)が配置されている。
この記録ヘッド12は、印刷時に用紙Pの搬送方向と交差する方向に往復移動することはなく、その記録ヘッド12の下面には、複数のノズル13が用紙Pの搬送方向(図1において矢印で示すX方向)と交差する方向に沿った用紙Pの印刷領域の全幅に亘って多数形成されている。この点で、本実施形態のプリンタ10は、用紙Pの搬送方向と交差する方向に往復移動するキャリッジの下面に記録ヘッド12が配置されるタイプのプリンタと比較して、高速印刷が可能な所謂フルラインヘッドタイプのプリンタ10として構成されている。
なお、記録ヘッド12には、それぞれ異なる色のインクを貯留する複数のインクカートリッジ(図示略)が接続されており、印刷中、これらのインクカートリッジに貯留されたインクが所定圧に圧力調整された状態で、随時、記録ヘッド12に供給されるようになっている。また、記録ヘッド12は、記録ヘッド移動機構12a(所謂、ペーパギャップ機構)が駆動されることで、上下方向すなわち記録ヘッド12のノズル形成面16と所定間隔をおいて対向するメイン搬送路28に対して接近・離間する方向に移動可能となっている。記録ヘッド移動機構12aは、例えば、本体ケース11内に記録ヘッド12を支持する2本のガイドロッドと、各ガイドロッドに同一方向に偏心して設けられて各ガイドロッドを本体ケース11に回動可能に取り付ける偏心ピンと、各偏心ピンを連結する歯車機構とを含んで構成される。そして、各ガイドロッドを一方の偏心ピンを回転中心として回転させることで歯車機構を介して他方の偏心ピンを同一方向へ回転させれば、各ガイドロッドによって記録ヘッド12は上下方向に移動可能となる。
本体ケース11内において、記録ヘッド12の下方には、用紙Pを搬送するための用紙搬送機構14と、キャッピングシート17を搬送するためのキャッピングシート搬送機構15とが配設されている。ここで、キャッピングシート17とは、プリンタ10が印刷休止状態のときに記録ヘッド12のノズル形成面16を封止して、ノズル13内でのインクの乾燥を防止するためのシートであって、弾性材料で形成されている。
図6に示すように、キャッピングシート17は、平面視長方形形状をなすシート状部材であって、記録ヘッド12のノズル形成面16に対する対向面18aを備えたシート本体18を有している。このシート本体18の外縁には四角環状の搬送用凸部19が突出形成されている。また、搬送用凸部19の内側には、平面視長四角環状をなすシール部としての環状凸部20a,20b,20c,20dが複数(本実施形態では4つ)突出形成されている。
この各環状凸部20a〜20dは、記録ヘッド12のノズル形成面16と略同じ大きさに形成されている。そして、キャッピング時には、1つの環状凸部20a〜20dが記録ヘッド12のノズル形成面16に密着して密封空間を形成してノズル形成面16を封止するようになっている。なお、搬送用凸部19の対向面18aからの突出高さは、各環状凸部20a〜20dの対向面18aからの突出高さよりも高くなっている。
用紙搬送機構14は、複数の用紙Pを積層状態で収容する給紙トレイ21と、印刷後の用紙Pを収容する排紙トレイ22と、給紙された用紙Pを記録ヘッド12のノズル形成面16の真下(ノズル形成面に対向する位置)を通過させて搬送するための搬送ベルト23とを含んで構成されている。搬送ベルト23は、印刷開始後に駆動される駆動ローラ24(搬送ローラ)と、この駆動ローラ24と同一高さ位置で該駆動ローラ24に従動して回転する従動ローラ25(搬送ローラ)と、駆動ローラ24と従動ローラ25との中間位置の下方に位置するテンションローラ26とにテンションを加えられた状態で張架されている。駆動ローラ24と従動ローラ25及びテンションローラ26は、これらの3つのローラ24,25,26に搬送ベルト23が張架された際に、該搬送ベルト23が三角形状をなすように配置されている。
さらに、駆動ローラ24と従動ローラ25との間には複数(本実施形態では4つ)の補助搬送ローラ27が配置され、搬送ベルト23は、駆動ローラ24と従動ローラ25との間において各補助搬送ローラ27により下方から水平に支持されたベルト部分の上面がメイン搬送路28として構成されている。このメイン搬送路28の上方であって記録ヘッド12よりも給紙トレイ21側となる位置には、印字開始検出センサ29が設けられている。印字開始検出センサ29は、この印字開始検出センサ29が設けられている位置から記録ヘッド12のノズル形成面16の真下となる印刷位置(もしくはキャッピング位置)まで用紙P(もしくはキャッピングシート17)を搬送する際の送り量をカウントする開始ポイントを得るために使用される。
また、給紙トレイ21と搬送ベルト23との間には、給紙トレイ21からメイン搬送路28の一端側(図1における右端側である従動ローラ25側)までの間において用紙Pを案内するための第1ガイド板31が設けられている。そして、給紙トレイ21の上部には給紙トレイ21の最上部に収容された用紙Pを取り出すためのピックアップローラ32が設けられていると共に、給紙トレイ21と第1ガイド板31との接続部分には、摩擦により重畳してピックアップされた用紙Pを確実に一枚だけ送るための分離ローラ対33が設けられている。
さらに、第1ガイド板31の上方位置には、分離ローラ対33を通過してきた用紙Pを検知する紙端検出センサ34、及び、用紙Pを第1ガイド板31上からメイン搬送路28へ送り出す際に駆動される紙ゲートローラ対35が設けられている。そして、ピックアップローラ32、分離ローラ対33、紙ゲートローラ対35がそれぞれ用紙Pをメイン搬送路28側へ送り出す方向(図1において矢印で示す方向)に回転することで、給紙トレイ21に収容された用紙Pがメイン搬送路28上へ供給されるようになっている。
さらに、搬送ベルト23と排紙トレイ22の間には、メイン搬送路28の他端側(図1における左端側である駆動ローラ24側)から排紙トレイ22までの間において用紙Pを案内するため、及び、キャッピングシート17をシート収容部としてのキャッピングシートトレイ41側へ給送するためのセレクタ36が設けられている。このセレクタ36は、用紙搬送方向の下流側となる基端部(図1では左端部)36aを支点として回転可能に支持されており、図1に実線で示す水平状態(閉状態)にあるときには、メイン搬送路28と排紙トレイ22とがセレクタ36を介して接続されるようになっている。その一方、セレクタ36が図1に破線で示すように上方に傾いた状態(開状態)にあるときには、メイン搬送路28と排紙トレイ22との接続が遮断されると共に、メイン搬送路28がキャッピングシートトレイ41側への搬送路(第3ガイド板46)にセレクタ36を介して接続されるようになっている。
また、セレクタ36の基端部36aと排紙トレイ22との間には、印刷を終えた用紙Pを排紙トレイ22へ排出するための排紙ローラ対37が設けられている。従って、セレクタ36が水平状態(閉状態)にある際に、搬送ベルト23及び排紙ローラ対37が回転することによって、印刷後の用紙Pがメイン搬送路28から排紙トレイ22に排出されるようになっている。
さらに、従動ローラ25には帯電ローラ38が互いの周面の間に搬送ベルト23を挟み込んで回転するように対応配置されると共に、駆動ローラ24には徐電ローラ39が互いの周面の間に搬送ベルト23を挟み込んで回転するように対応配置されている。したがって、帯電ローラ38によって搬送ベルト23は用紙P(及びキャッピングシート17)の支持面となる表面全体がマイナス電荷に変化するため、用紙P及びキャッピングシート17が搬送ベルト23のメイン搬送路28上に吸着保持されるようになっている。
キャッピングシート搬送機構15は、複数(例えば5枚〜10枚程度)のキャッピングシート17を積層状態で収容するキャッピングシートトレイ41と、キャッピングシート17をキャッピングシートトレイ41から記録ヘッド12のノズル形成面16の真下(ノズル形成面16に対向する位置)を通過させてキャッピングシートトレイ41まで搬送するための搬送ベルト23とを含んで構成されている。すなわち、上記用紙搬送機構14における搬送ベルト23が、キャッピングシート搬送機構15における搬送ベルト23として兼用されている。
キャッピングシートトレイ41は、搬送ベルト23の下方に配置されている。そして、キャッピングシートトレイ41の一端側(図1における右端側)には、キャッピングシートトレイ41とメイン搬送路28の一端側(図1における右端側である従動ローラ25側)までの間においてキャッピングシート17を案内するための緩やかに湾曲する第2ガイド板42が設けられている。この第2ガイド板42は、キャッピングシート17の案内方向と交差する方向にキャッピングシート17の幅寸法よりも少し短い間隔寸法をおいて平行に配置された一対の帯状板片にて構成されている。また、キャッピングシートトレイ41の一端側下部(図1において右下隅)には、キャッピングシートトレイ41の最下部に収容されたキャッピングシート17を第2ガイド板42側へ取り出すためのキャッピングシート給送ローラ43が設けられている。
さらに、第2ガイド板42(具体的には、一対の帯状板片間)の搬送方向側端部には、キャッピングシート17を第2ガイド板42上からメイン搬送路28へ送り出す際に駆動されるキャッピングシートゲートローラ対45が設けられている。そして、キャッピングシート給送ローラ43、キャッピングシートゲートローラ対45がそれぞれキャッピングシート17をメイン搬送路28側へ送り出す方向(図1において矢印で示す方向)に回転することで、キャッピングシートトレイ41に収容されたキャッピングシート17がメイン搬送路28上へ供給されるようになっている。
一方、キャッピングシートトレイ41の他端側(図1における左端側)には、メイン搬送路28の他端側(図1における左端側である駆動ローラ24側)からキャッピングシートトレイ41の他端側(図1における左端側)までの間においてキャッピングシート17を案内するための一部湾曲形状をなす第3ガイド板46が設けられている。この第3ガイド板46は、キャッピングシート17の案内方向と交差する方向にキャッピングシート17の幅寸法よりも少し短い間隔寸法をおいて平行に配置された一対の帯状板片にて構成されている。そして、上述したように、図1に破線で示すように、セレクタ36が上方に傾いた状態(開状態)にあるときには、メイン搬送路28がセレクタ36を介して第3ガイド板46に接続されることになる。
さらに、第3ガイド板46におけるキャッピングシート17の搬送路の途中には、キャッピングシート17をキャッピングシートトレイ41側へ搬送するためのキャッピングシート搬送ローラ対48が設けられている。
また、第3ガイド板46のキャッピングシートトレイ41側となる端部には、印刷開始後にキャッピングシート17を再びキャッピングシートトレイ41へ排送するためのキャッピングシート排送ローラ対49が設けられている。したがって、セレクタ36が上方に傾斜した状態(開状態)にある際に、搬送ベルト23、キャッピングシート搬送ローラ対48、及びキャッピングシート排送ローラ対49が回転することによって、キャッピングシート17がキャッピングシートトレイ41側に排送されるようになっている。なお、本実施形態では、キャッピングシートトレイ41におけるキャッピングシート17の収容位置が非キャッピング位置に相当し、搬送ベルト23のメイン搬送路28上における記録ヘッド12のノズル形成面16に対向する位置がキャッピング位置に相当する。
次に、上記プリンタ10の電気的構成について図2を参照して説明する。
図2に示すように、プリンタ10には制御部51(図1では、簡単のため省略してある。)が設けられている。この制御部51は、CPU52を備えており、CPU52にはROM53及びRAM54が接続されている。ROM53には、用紙Pにインクを噴射(吐出)する際に記録ヘッド12を制御するために実行される制御プログラム等が記憶されている。また、RAM54には、プリンタ10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各センサから検出された信号等)が記憶管理されるようになっている。
また、制御部51の入力側には、紙端検出センサ34、印字開始検出センサ29が電気的に接続されている。さらに、制御部51の出力側には、記録ヘッド移動機構12a、ピックアップローラ32、分離ローラ対33、紙ゲートローラ対35、駆動ローラ24、排紙ローラ対37、キャッピングシート給送ローラ43、キャッピングシートゲートローラ対45、キャッピングシート搬送ローラ対48、キャッピングシート排送ローラ対49、及びセレクタ36がそれぞれ電気的に接続されている。そして、これらの出力側に接続された各機構(駆動ローラ24等)をCPU52が入力側の各センサ34,29の検出信号等に基づいて駆動制御するようになっている。
以上説明したプリンタ10では、セレクタ36の切り替えによって、印刷時には給紙トレイ21から排紙トレイ22までが第1ガイド板31及びメイン搬送路28を介して接続されてなる用紙搬送路を形成する。また、キャッピングシート17搬送時にはキャッピングシートトレイ41の一端側から他端側までが第2ガイド板42とメイン搬送路28と第3ガイド板46とを介して接続されてなるキャッピングシート搬送路を形成する。
したがって、セレクタ36が図1において実線で示す水平状態(閉状態)であるときには、給紙トレイ21から取り出された用紙は第1ガイド板31を介してメイン搬送路28へ搬送される。このとき、搬送ベルト23は帯電されているため、用紙Pは搬送ベルト23上に吸着保持される。そして、用紙Pが記録ヘッド12のノズル形成面16と対向する位置まで搬送された時点で印刷(インク吐出)が実行される。印刷を終えた用紙Pは、そのままメイン搬送路28上を搬送され、セレクタ36を介して排紙トレイ22に排出されるようになっている。
一方、キャッピングシートトレイ41から取り出されたキャッピングシート17は第2ガイド板42を介してメイン搬送路28へ搬送される。このとき、上記と同様に、搬送ベルト23は帯電されているため、キャッピングシート17は搬送ベルト23上に吸着保持される。そして、図1において破線で示すように、キャッピングシート17が記録ヘッド12のノズル形成面16と対向する位置まで搬送された時点でキャッピング動作が実行される。また、再び、印刷が開始された際であって、セレクタ36が図1において破線で示す傾斜状態(開状態)であるときには、キャッピングシート17は、メイン搬送路28上を搬送され、セレクタ36を介して第3ガイド板46に搬送される。そして、キャッピングシート搬送ローラ対48、キャッピングシート排送ローラ対49を介して、再び、キャッピングシートトレイ41に回収されるようになっている。
以下、キャッピング動作を含めた印刷処理の詳細について、図3〜図5に示すフローチャートを参照して説明する。
図3は、給紙待機処理を示すフローチャートである。この処理は、印刷時に、1枚の用紙Pがメイン搬送路28へ送られる毎に、逐次、紙ゲートローラ対35の位置にて次の用紙Pを待機させておくために実行される処理である。
図3に示すように、印刷が開始されると、まず、CPU52は、ピックアップローラ32及び分離ローラ対33を回転させる(ステップ10、以下、ステップを「S」と略す。)。これにより、給紙トレイ21の最上部に収容された1枚の用紙Pが取り出され、第1ガイド板31上に搬送される。次いで、紙端検出センサ34からの信号がONか否か、すなわち、紙端検出センサ34が用紙Pを検出したか否かが判断される(S11)。紙端検出センサ34からの信号がONでない(OFFである)と判断される場合(S11:NO)、CPU52はON信号を検出するまでこの判断を繰り返し行う。一方、紙端検出センサ34からの信号がONである場合(S11:YES)には、用紙Pが紙ゲートローラ対35の近傍まで搬送されていることを示しており、これが確認されるとピックアップローラ32及び分離ローラ対33の回転が停止される(S12)。
次に、紙端検出センサ34からの信号がOFFか否か、すなわち、用紙Pがメイン搬送路28側に送られたか否かが判断される(S13)。紙端検出センサ34からの信号がOFFでない(ONである)と判断される場合(S13:NO)、CPU52はOFF信号を検出するまでこの判断を繰り返し行う。一方、紙端検出センサ34からの信号がOFFである場合(S13:YES)には、用紙Pが紙ゲートローラ対35を通過してメイン搬送路28側へ搬送されたことを示しており、これが確認されると印刷終了か否かが判断される(S14)。印刷が終了したと判断された場合(S14:YES)、CPU52は給紙待機処理を終了する。なお、印刷が終了していないと判断された場合(S14:NO)、CPU52は再びピックアップローラ32、分離ローラ対33を回転し(S10)、印刷が終了したと判断されるまで上記各処理(S10〜S14)を繰り返し行う。
本実施形態では、上記給紙待機処理が実行され、印刷中、用紙Pが紙ゲートローラ対35の近傍にて待機している前提のもとで、次に説明する印刷及びキャッピング処理が実行される。図4、図5は、印刷及びキャッピング処理を示すフローチャートである。つまり、本実施形態では、給紙待機処理(図3)、印刷及びキャッピング処理(図4、図5)の各処理が、印刷が開始されると同時に実行されるものである。なお、印刷開始時の前提として、セレクタ36は、図1において実線で示す水平状態(閉状態)であって、給紙トレイ21から排紙トレイ22までがメイン搬送路28を介して接続されてなる用紙搬送路が形成されているものとする。また、記録ヘッド12は下降した状態にあって、キャッピングシート17の環状凸部20a〜20dによってノズル形成面16が封止された状態にあるものとする。
図4に示すように、印刷が開始されると、CPU52は、記録ヘッド移動機構12aを駆動して記録ヘッド12を上昇させるとともに、セレクタ36を開状態に制御する(S21)。記録ヘッド12を上昇させることで、記録ヘッド12のノズル形成面16がキャッピングシート17の環状凸部20a〜20dから離間する。次に、駆動ローラ24、キャッピングシート搬送ローラ対48、キャッピングシート排送ローラ対49を回転させる(S22)。これにより、キャッピング位置にあったキャッピングシート17は、メイン搬送路28からセレクタ36、第3ガイド板46を介してキャッピングシートトレイ41まで搬送され、キャッピングシートトレイ41の最上部に戻し搬送される。
次に、CPU52は、紙ゲートローラ対35、排紙ローラ対37を回転させるとともに、セレクタ36を閉状態に制御する(S23)。紙ゲートローラ対35が回転されることで、上記給紙待機処理によって紙ゲートローラ対35まで搬送されて待機状態にある用紙Pが、メイン搬送路28へ搬送される。そして、次に、メイン搬送路28上の印字開始検出センサ29からの信号がONか否か、すなわち、印字開始検出センサ29が用紙Pを検出したか否かが判断される(S24)。印字開始検出センサ29からの信号がONでない(OFFである)場合には(S24:NO)、CPU52はON信号を検出するまでこの判断を繰り返し行う。一方、印字開始検出センサ29からの信号がONである場合には(S24:YES)には、用紙Pがメイン搬送路28上の記録ヘッド12の手前まで搬送されていることを示しており、これが確認されると紙ゲートローラ対35の回転が停止される(S25)。
次に、給紙カウンタ値がアップしたか否かが判断される(S26)。ここで、給紙カウンタ値とは、印字開始検出センサ29が設けられている位置から印刷位置まで用紙Pを送り込む際にCPU52によりカウントされるカウント量を意味する。この給紙カウンタ値は、印刷開始に際して、印刷データに応じて予めCPUによって算出され、RAMに記憶されている。給紙カウンタ値がアップしていない場合には(S26:NO)、CPU52は給紙カウンタ値がアップするまでこの判断を繰り返し行う。一方、給紙カウンタ値がアップしたと判断された場合には(S26:YES)、用紙Pが記録ヘッド12に対向する印刷位置まで搬送されていることを示しており、これが確認されると記録ヘッド12のノズル13からインクが吐出されて印刷が行われる(S27)。
次いで、印刷が終了したか否かが判断され(S28)、印刷が終了していないと判断された場合には(S28:NO)、印刷が終了したと判断されるまで印刷が続行される。一方、印刷が終了したと判断された場合には(S28:YES)、CPU52は、キャッピングシート給送ローラ43、キャッピングシートゲートローラ対45を回転させる(S29)。これにより、キャッピングシートトレイ41の最下部に収容されたキャッピングシート17が1枚取り出され、第2ガイド板42を介してメイン搬送路28へ搬送される。
そして、次に、メイン搬送路28上の印字開始検出センサ29からの信号がONか否か、すなわち、印字開始検出センサ29がキャッピングシート17を検出したか否かが判断される(S30)。印字開始検出センサ29からの信号がONでない(OFFである)場合には(S30:NO)、CPU52はON信号を検出するまでこの判断を繰り返し行う。一方、印字開始検出センサ29からの信号がONである場合には(S30:YES)には、キャッピングシート17がメイン搬送路28上の記録ヘッド12の手前まで搬送されていることを示している。
よって、次に、キャッピングシート給送ローラ43、キャッピングシートゲートローラ対45の回転が停止され(S31)、続いて、キャッピングシートカウンタ値がアップしたか否かが判断される(S32)。ここで、キャッピングシートカウンタ値とは、印字開始検出センサ29が設けられている位置からキャッピング位置までキャッピングシート17を送り込む際にCPU52によりカウントされるカウント量を意味する。より具体的には、そのキャッピングシート17において今回のキャッピング時に使用される何れか1つの環状凸部(例えば、環状凸部20a。以下において同様)が印字開始検出センサ29の設けられた位置から記録ヘッド12のノズル形成面16と対向する位置まで送り込まれる際のCPU52によるカウント量を意味する。なお、このキャッピングシートカウンタ値は、印刷開始に際して予めCPU52によって算出され、RAM54に記憶されている。
キャッピングシートカウンタ値がアップしていない場合には(S32:NO)、CPU52はキャッピングシートカウンタ値がアップするまでこの判断を繰り返し行う。一方、キャッピングシートカウンタ値がアップしたと判断された場合には(S32:YES)、キャッピングシート17(具体的には、今回のキャッピング時に使用される環状凸部環状凸部20a)が記録ヘッド12に対向するキャッピング位置まで搬送されていることを示している。
そして、これが確認されると、駆動ローラ24、キャッピングシート搬送ローラ対48、キャッピングシート排送ローラ対49、排紙ローラ対37の回転が停止される(S33)。そして、最後に、CPU52は、記録ヘッド移動機構12aを駆動して記録ヘッド12を下降させる(S34)。このとき、記録ヘッド12は、記録ヘッド12のノズル形成面16に対向する位置にあるキャッピングシート17に接近するように下降する。そして、記録ヘッド12のノズル形成面16とキャッピングシート17において今回のキャッピング時に使用される環状凸部20aとが密接してノズル形成面16と環状凸部20aの間に密封空間が形成され、ノズル形成面16が封止される。
なお、上記したように、キャッピングシート17の対向面18aに形成される搬送用凸部19の対向面18aからの突出高さは、各環状凸部20a〜20dの対向面18aからの突出高さよりも高くなっている。このため、キャッピングシート17が搬送されるに際して、環状凸部20a〜20dではなく突出高さのより高い搬送用凸部19が各ローラ対(キャッピングシートゲートローラ対45、キャッピングシート搬送ローラ対48、キャッピングシート排送ローラ対49)に当接することになる。
また、本実施形態において、キャッピングシートトレイ41に収容された複数のキャッピングシート17は、最下部に収容されたキャッピングシート17から順に使用される。そして、全てのキャッピングシート17を1回通り使用した後には、始めに使用されたキャッピングシート17から再び順に使用されることになる。このとき、それまでのキャッピングシート17の使用履歴をRAM54に記憶しておき、キャッピングシートカウンタ値を所定値分だけプラスして、同じキャッピングシート17が2回目に使用される際には二番目の環状凸部20bが使用されるようにしてもよい。なお、同じ環状凸部20a〜20dを何回使用するかは適宜設定変更可能である。また、同じキャッピングシートの使用回数が1回目及び2回目であるときには一番目の環状凸部20aを連続使用し、3回目及び4回目であるときには二番目の環状凸部20bを使用する等の順序で、同じ環状凸部20a〜20dを複数回使用する制御としてもよい。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、キャッピングシート17がキャッピングシート搬送機構15とは別体として構成されているため、例えばキャッピング時に環状凸部20a〜20dがインクで汚染された場合や、環状凸部20a〜20dが劣化により破損した場合等に、キャッピングシート17を容易に交換することができる。
(2)上記実施形態では、キャッピングシート17の対向面18a上に複数の環状凸部20a〜20dが突出形成されているため、キャッピングシート搬送機構15によるキャッピングシートカウンタ値を調整することで、別の環状凸部20a〜20dによって記録ヘッド12のノズル形成面16を封止することができる。すなわち、1つの環状凸部20a〜20dがインクで汚染された場合でも、同じキャッピングシート17を繰り返し使用でき、耐久性を向上させることができる。
(3)上記実施形態では、搬送用凸部19の対向面18aからの突出高さは、各環状凸部20a〜20dの対向面18aからの突出高さよりも高くなっているため、搬送用凸部19が各ローラ対(キャッピングシートゲートローラ対45、キャッピングシート搬送ローラ対48、キャッピングシート排送ローラ対49)に当接し、各環状凸部20a〜20dは各ローラ対とは当接しない。したがって、環状凸部20a〜20dが搬送時に各ローラ対に押し潰されて変形することがなく、ひいては、記録ヘッド12のノズル形成面16を確実に封止することができる。また、環状凸部20a〜20dに付着したインクが各ローラ対に付着して、用紙Pを汚すことも防止することができる。
(4)上記実施形態の搬送用凸部19は、シート本体18の外縁に沿って環状に形成されているため、例えば環状ではなく、不連続に複数個形成される場合と比較して、より確実に搬送用凸部19を各搬送ローラ対に当接させつつキャッピングシート17を搬送することができる。また、シート本体18は、搬送用凸部19が不連続に複数形成された場合よりもシート本体18の外縁に沿って環状に形成された場合の方が、シート本体18の剛性を高めることができる。
(5)上記実施形態では、記録ヘッド12がキャッピングシート17に接近するように下降することでキャッピング動作が行われる。このため、例えばキャッピングシート17を記録ヘッド12のノズル形成面16に接近するようにキャッピングシート搬送機構15自体をノズル形成面16側へ移動させる構成と比較して、装置構成を簡単かつコンパクトにすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図7を参照して説明する。第2実施形態の構成については、第1実施形態と異なる点に着目して説明することとし、第1実施形態と同一構成部分については同一の符号を付して重複説明を省略するものとする。
本実施形態のプリンタ10は、第1実施形態において用紙搬送機構14およびキャッピングシート搬送機構15を構成する搬送ベルト23、帯電ローラ38及び徐電ローラ39を有しておらず、これに換えて、駆動ローラ24と従動ローラ25との間にさらに2つの従動ローラ55,56を備えている。駆動ローラ24及び従動ローラ25,55,56には、各ローラと同軸回転するピニオン24a,55a,56a,25aがそれぞれ取り付けられているとともに、これらのピニオン24a,55a,56a,25aには無端状の連結ベルト57が掛装されている。これにより、駆動ローラ24が駆動されて回転するのに伴って、各従動ローラ25,55,56がそれぞれ同期回転するようになっている。
さらに、駆動ローラ24と従動ローラ55との間であって、連結ベルト57の上方位置には、搬送時にキャッピングシート17(もしくは用紙P)を支持するプラテン58が配置されている。同様に、従動ローラ55と従動ローラ56との間には支持部材としてのプラテン59が配置され、従動ローラ56と従動ローラ25との間にはプラテン60が配置されている。そして、3つのプラテン58,59,60が略一直線状に配置されることで、各プラテンの平坦な上面がキャッピングシート17(もしくは用紙P)を支持して搬送する支持面として機能することになる。なお、本実施形態において、キャッピングシート17の搬送方向幅W1(図6参照)は、隣り合うローラ(従動ローラ24と従動ローラ56、従動ローラ56と従動ローラ55、従動ローラ55と駆動ローラ24)同士の間隔よりも長く設定されている。
また、従動ローラ55と従動ローラ56との間に設けられるプラテン59は、その上面59aが記録ヘッド12のノズル形成面16と対向するように配置されている。したがって、キャッピング時には、図7において破線で示すように、キャッピングシート17がプラテン59の上面59a上に支持された状態で、記録ヘッド12が下降して記録ヘッド12のノズル形成面16が封止されるようになっている。
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態の上記(1)〜(5)に記載の効果に加え、さらに以下のような効果を得ることができる。
(6)上記実施形態では、プラテン(支持部材)59の平坦な上面(支持面)59a上にキャッピングシート17が支持された状態で、キャッピング動作が行われる。このため、プラテン59の上面59a上に支持されたキャッピングシート17が傾いたりすることがなく安定してキャッピング動作を行うことができる。また、搬送ベルト23のような撓み変形可能な部材上にキャッピングシート17が支持される場合には、キャッピング動作時に搬送ベルト23が撓んで用紙搬送機構14による用紙Pの搬送精度に支障を来す虞があるが、移動不能なプラテン59の平坦な上面59aにより支持する構成としたことで、こうした問題を回避することができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・ 上記各実施形態において、複数のキャッピングシート17を備える構成ではなく、1枚のキャッピングシート17のみを備え、繰り返し使用するようにしてもよい。
・ 上記各実施形態において、シール部としての環状凸部20a〜20dは複数ではなく単数形成されるものとしてもよい。または、4つ以上の複数個形成されるものとしてもよい。
・ 上記各実施形態におけるキャッピングシート17のシール部(環状凸部20a〜20d)は、シート本体18の対向面18aに凹部を穿設することによって構成してもよい。この場合、対向面18aにおける凹部外縁の一部がノズル形成面16に密接するシール部として機能し、凹部内の空間が密閉空間となって、ノズル形成面16を封止することができる。
・ 上記各実施形態において、キャッピングシート17における搬送用凸部19は、環状でなくてもよい。また、形成位置についても、環状凸部20a〜20dより外縁側であればシート本体18の外縁に沿って設けなくてもよい。さらに、各ローラ対を環状凸部20a〜20dと当接しないように配置することにより、搬送用凸部19を設けずに、シール部としての環状凸部20a〜20dのみを設ける構成としてもよい。
・ 上記各実施形態において、フルラインヘッドタイプではないプリンタに本発明を適用することもできる。
・ 上記実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出するプリンタ10について説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックス、コピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、液体もインクに限られず、他の液体に応用してもよい。
第1実施形態のインクジェット式プリンタの全体概略構成図。 プリンタの電気的構成を示すブロック図。 給紙待機処理を示すフローチャート。 印刷処理を示すフローチャート。 印刷処理を示すフローチャートであって、特にキャッピング処理を示すフローチャート。 キャッピングシートを示す平面図。 第2実施形態のインクジェット式プリンタの全体概略構成図。
符号の説明
10…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、12…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、12a…液体噴射ヘッド移動機構としての記録ヘッド移動機構、13…液体噴射ノズルとしてのノズル、14…用紙搬送機構、15…キャッピングシート搬送機構、16…ノズル形成面、17…キャッピングシート、18…シート本体、18a…対向面、19…搬送用凸部、20a,20b,20c,20d…シール部としての環状凸部、41…シート収容部としてのキャッピングシートトレイ、59…支持部材としてのプラテン、59a…支持面としての上面、P…ターゲットとしての用紙。

Claims (7)

  1. 液体噴射ノズルからターゲットに液体を噴射する液体噴射ヘッドのノズル形成面を封止するためのキャッピングシートであって、
    前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対する対向面を備えたシート本体を有し、当該シート本体は、当該シート本体を前記対向面が前記ノズル形成面に対向しない非キャッピング位置において複数積層されるとともに、当該非キャッピング位置から前記ノズル形成面に対向するキャッピング位置を通過させて前記非キャッピング位置へ搬送するキャッピングシート搬送機構とは別体として構成され、当該キャッピングシート搬送機構によって前記キャッピング位置へ搬送されて、当該キャッピング位置において前記対向面が前記ノズル形成面に対して接近するように相対移動した際に、当該ノズル形成面との間に密封空間を形成して前記ノズル形成面を封止する環状凸部を前記対向面上に備えると共に、前記シート本体における前記環状凸部の形成位置よりも外縁側に前記環状凸部を囲むようにして当該環状凸部の突出方向に向けて突出形成される環状の搬送用凸部をさらに有し、当該搬送用凸部の前記対向面からの突出高さは、前記環状凸部の前記対向面からの突出高さよりも高いことを特徴とするキャッピングシート。
  2. 前記対向面上に前記環状凸部を複数備えることを特徴とする請求項1に記載のキャッピングシート。
  3. 前記搬送用凸部は、前記シート本体の外縁に沿って環状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャッピングシート。
  4. 液体噴射ノズルからターゲットに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    請求項1〜のうちいずれか一項に記載のキャッピングシートを当該キャッピングシートが前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対向しない非キャッピング位置において複数積層して収容するシート収容部と、
    当該シート収容部から前記キャッピングシートを当該キャッピングシートが前記ノズル形成面に対向するキャッピング位置を通過させて前記シート収容部へ搬送するキャッピングシート搬送機構と
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 前記キャッピングシートが前記キャッピングシート搬送機構によって前記キャッピング位置へ搬送された際に、前記液体噴射ヘッドを、前記キャッピングシートに対して接近する方向に移動させる液体噴射ヘッド移動機構をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記キャッピングシート搬送機構は、複数の搬送ローラと、当該搬送ローラ間であって前記ノズル形成面と対向する位置に当該ノズル形成面と対向する平坦な支持面を有して移動不能に配置される支持部材とを備え、当該支持部材の前記支持面によって前記キャッピングシートは前記キャッピング位置に搬送された場合に支持されることを特徴とする請求項またはに記載の液体噴射装置。
  7. 前記液体噴射ヘッドは、前記液体噴射ノズルが前記ターゲットの搬送方向と交差する方向に沿った前記ターゲットの液体噴射領域の全幅に亘って形成されていることを特徴とする請求項のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。
JP2005324728A 2005-11-09 2005-11-09 キャッピングシート及び液体噴射装置 Expired - Fee Related JP4788299B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005324728A JP4788299B2 (ja) 2005-11-09 2005-11-09 キャッピングシート及び液体噴射装置
US11/557,904 US7669962B2 (en) 2005-11-09 2006-11-08 Capping sheet and liquid jet apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005324728A JP4788299B2 (ja) 2005-11-09 2005-11-09 キャッピングシート及び液体噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007130832A JP2007130832A (ja) 2007-05-31
JP4788299B2 true JP4788299B2 (ja) 2011-10-05

Family

ID=38003307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005324728A Expired - Fee Related JP4788299B2 (ja) 2005-11-09 2005-11-09 キャッピングシート及び液体噴射装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7669962B2 (ja)
JP (1) JP4788299B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6550841B2 (ja) * 2015-03-27 2019-07-31 セイコーエプソン株式会社 記録装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2705956B2 (ja) * 1987-11-11 1998-01-28 キヤノン株式会社 シート状クリーニング媒体を記録領域に搬送する機構を備えたインクジェット記録装置および該装置に採用される吐出回復処理方法および前記装置に用いられるクリーニングシート
JP2001253080A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Sony Corp プリンタ装置の性能維持シート
JP2004345174A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Toshiba Tec Corp インクジェットプリンタ
JP2005053199A (ja) 2003-07-31 2005-03-03 Takashi Nansai エコスキージ
US6984017B1 (en) * 2004-12-06 2006-01-10 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer incorporating a reel-to-reel flexible capping member

Also Published As

Publication number Publication date
US7669962B2 (en) 2010-03-02
US20070103503A1 (en) 2007-05-10
JP2007130832A (ja) 2007-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7543898B2 (en) Liquid ejection apparatus
JP5365278B2 (ja) 画像形成装置
JP4120802B2 (ja) 記録装置
JP2009119652A (ja) 画像形成装置
JP4788299B2 (ja) キャッピングシート及び液体噴射装置
JP2006198806A (ja) プラテン及び該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置
JP4687363B2 (ja) 液体噴射装置
JP2007055130A (ja) 液体噴射装置
JP4900020B2 (ja) メンテナンスシート及び液体噴射装置
JP2007245599A (ja) 媒体搬送装置及び液体噴射装置と記録装置
JP4666180B2 (ja) 記録装置
JP2005280284A (ja) 記録装置及び液体噴射装置
JP7124502B2 (ja) 液体を吐出する装置
JP4692214B2 (ja) 液体噴射装置
JP4193047B2 (ja) 記録装置
JP4396470B2 (ja) 媒体搬送装置及び記録装置
JP2006192843A (ja) プラテン及び該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置
JP5787121B2 (ja) 記録装置
JP4168838B2 (ja) 液体噴射装置
JP4957353B2 (ja) キャッピングシート及び液体噴射装置
JP2010264762A (ja) 液体噴射装置
JP2006096552A (ja) 媒体搬送装置及び記録装置
JP2007105909A (ja) インクジェットプリンタの回復機構
JP2006168316A (ja) インクジェット記録装置
JP2006076225A (ja) キャリッジ及び記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110621

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees