JP4787455B2 - ビタミンb1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体 - Google Patents
ビタミンb1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体に関するものである。更に詳しくは、本発明は、ビタミンB1類を含有する水性製剤を、ビタミンB1類の分解や変質を防止しながら長期にわたって安定に保つことのできるビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
高カロリー輸液療法では、高濃度のブドウ糖輸液剤が使用されるとともに、投与したブドウ糖が効率よくエネルギーに変換されて利用されるように、一般にビタミンB1が同時に投与される。その際に、ビタミンB1は、投与される前のブドウ糖輸液剤に混注することが通常の操作として行われている。ビタミンB1類は、水性製剤の形態とすると、光、酸素、熱、pH等の影響を受けて容易に分解してしまうため、ビタミンB1製剤の多くは、凍結乾燥されたバイアル入り製剤である。また、ビタミンB1を水性製剤の形態で用いる場合は、実質的に気体透過性のないガラス製容器に充填して用いられてきた。
近年、高カロリー輸液療法の実施時に、ブドウ糖輸液剤にビタミンB1類を混注する繁雑さの解消、ビタミンB1類の混注忘れ防止のために、ビタミンB1類を配合しつつ安定化を図った高カロリー輸液剤の研究が行われるようになっている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平8−143459号公報)には、亜硫酸イオンを含まないアミノ酸輸液と糖輸液のどちらか一方にビタミンB1を配合し、それらの2液を別の室に封入した用時混合型輸液の輸液剤が開示されている。また、特許文献2(特開平11−35471号公報)には、ブドウ糖とビタミンB1を含むpH3.5〜5.0の輸液と、アミノ酸、電解質および安定剤を含む輸液を別の室に封入した2室容器入り輸液剤が開示されている。さらに、特許文献3(特開平10−203959号公報)には、還元糖輸液とアミノ酸輸液を2室に分けて収容した輸液剤において、亜硫酸塩を含まない還元糖輸液にビタミンB1を、アミノ酸輸液にビタミンB2およびビタミンCを配合した輸液剤が開示されている。また、上記した従来技術とは別に、特許文献4(特開平10−67660号公報)には、ビタミンB1を含有する水性製剤にリン酸または塩酸を配合してビタミンB1を安定化することが記載されている。さらに、特許文献5(特開平11−35467号公報)には、ビタミンB1を含有する水性製剤にアラニン、リジン及びプロリンを配合してビタミンB1を安定化することが記載されている。
上記した従来技術によって、ビタミンB1類の安定性は向上するが、未だ長期安定性の点では十分ではなく、その改良が求められている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−143459号公報
【特許文献2】
特開平11−35471号公報
【特許文献3】
特開平10−203959号公報
【特許文献4】
特開平10−67660号公報
【特許文献5】
特開平11−35467号公報
【特許文献6】
特開2002−85518号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本件出願人は、ビタミンB1を含有する水性製剤の安定性を向上させるものとして、特許文献6(特開2002−85518号公報)に示すものを提案している。この二重包装容器においても有効な効果を奏するが、より高い、ビタミンB1類の安定性を備えることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、ビタミンB1類を含有する水性製剤を長期にわたってより安定した状態にて供与することができるビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1)遮光性かつ気体難透過性のフィルムからなる密封された包装材と、該包装材内に収納されたビタミンB1類を含有する水性製剤を充填した気体透過性を有する容器体と、前記包装材内に収納された脱酸素剤とを備えるビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体であって、前記容器体は、排出口、混注口および前記水性薬剤と混合するための薬剤が収容された薬剤容器の少なくともいずれか1つおよび前記容器体の端部に形成されたシール部とを備え、
前記脱酸素剤は、該脱酸素剤の前記容器体側の面の一端側が前記容器体の前記シール部に接触し、他端側が前記容器体に接触しないように、かつ、前記脱酸素剤の一方の側端が、前記排出口、前記混注口、前記薬剤容器もしくはそれらの取付部のいずれかに接触もしくは近接する状態にて、前記包装材内に収納されるとともに該包装材内面に固定されているビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体。
【0007】
(2)前記包装材は、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層を有している(1)に記載の包装体。
(3)前記水性製剤は、ブドウ糖を含有している(1)または(2)に記載の包装体。
(4)前記容器体は、可撓性樹脂製容器体である(1)ないし(3)のいずれかに記載の包装体。
(5)前記容器体は、前記排出口と前記混注口の両者を備えている(1)ないし(4)のいずれかに記載の包装体。
(6)前記容器体は、前記排出口と前記薬剤容器の両者を備えている(1)ないし(4)のいずれかに記載の包装体。
(7)前記容器体は、剥離可能な弱シール部を有する仕切部により2室に区分されているとともに、該仕切部部分において折り曲げられた状態にて前記包装材内に収納されている(1)ないし(6)のいずれかに記載の包装体。
(8)前記容器体は、前記水性製剤を充填した状態で加熱滅菌されている(1)ないし(7)のいずれかに記載の包装体。
(9)前記包装材は、酸素透過量が、23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定したときに1.0ml/m2・day以下である(1)ないし(8)のいずれかに記載の包装体。
(10)前記容器体は、酸素透過量が、23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定したときに300〜2000ml/m2・dayである(1)ないし(9)のいずれかに記載の包装体。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体について、詳細に説明する。
図1は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体の一実施例の正面図である。図2は、図1のA−A線断面拡大図である。
本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体1は、遮光性かつ気体難透過性のフィルムからなる密封された包装材2と、包装材2内に収納されたビタミンB1類を含有する水性製剤を充填した気体透過性を有する容器体3と、包装材2内に収納された脱酸素剤4とを備える。容器体3は、排出口32、混注口および水性薬剤と混合するための薬剤が収容された薬剤容器の少なくともいずれか1つおよび容器体3の端部に形成されたシール部33とを備え、脱酸素剤4は、脱酸素剤4の容器体3側の面4aが、容器体3の排出口32、混注口、薬剤容器もしくはそれらの取付部ないしシール部33の少なくとも1つに接触するとともに該脱酸素剤の前記容器体側の面の全体が前記容器体の前記水性製剤が充填された液体収容部に接触しないように、または脱酸素剤4の全体が容器体3と接触しないように、包装材2内に収納されるとともに包装材2の内面に固定されている。
【0009】
このように、脱酸素剤4は、脱酸素剤4の容器体3側の面4aが、容器体3の排出口32、混注口、薬剤容器もしくはそれらの取付部ないしシール部33の少なくとも1つに接触するように配置されている。このため、脱酸素剤の容器体3側の面全体が容器体3の液体収容部31の外面に密着することを防止するとともに、脱酸素剤の容器体側の面と包装材内面間に空隙を形成することができ、脱酸素剤の機能を十分に発揮させることができ、ビタミンB1類の保存性が高くなる。また、脱酸素剤4は、包装材2の内面に固定されているので、所定の配置位置に維持されるため、上記の脱酸素剤が有効に機能する状態を長期的に維持できる。
【0010】
図1および図2に示す実施例のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体を用いて本発明を説明する。
このビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体1は、包装材2と、包装材2内に収納された容器体3と、包装材2内に収納されるとともに包装材の内面に固定された脱酸素剤4とを備える。
特に、この実施例の包装体1では、脱酸素剤4は、一端側が容器体3のシール部33に接触し、他端側が容器体3に接触しないように包装材2内に収納されているとともに、脱酸素剤4は、包装材2の内面に固定されている。さらに、脱酸素剤4の一方の側端は、排出口32もしくはその取付部に接触もしくは近接している。このように、脱酸素剤4が、シール部33に接触するとともに排出口32に接触もしくは近接するものとすることにより、脱酸素剤の容器体側の面と包装材内面間に空隙の形成をより確実なものとすることができる。
【0011】
包装材1としては、遮光性かつ気体難透過性のフィルムからなる密封されたものが用いられる。具体的には、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層、シリカ(SiO2)蒸着層を有する遮光性でかつ気体難透過性のフィルムからなる包装材が好適である。特に、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層を気体難透過性の高分子材料フィルムで挟んだ積層フィルムを用いることが好ましい。気体難透過性の積層フィルムを形成する気体難透過性高分子材料としては、2軸延伸ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール系共重合体、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニリデンなどを挙げることができる。
また、積層フィルムの場合、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層が積層フィルムの中間層となることが好ましい。積層フィルムは、例えば、気体難透過性高分子材料よりなる1つの層または2層以上を、低融点の樹脂からなる接着剤層(例えばポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体など)を用いて、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層と熱融着することによって作製することができる。さらに、積層フィルムの内側となる面に、密封のための低融点樹脂層を設けることが好ましい。この低融点樹脂層は、フィルムの内側全面に設けてもよいが、ヒートシールされる部分もしくはその付近のみに設けてもよい。低融点樹脂層の形成材料としては、いわゆるホットメルト材料が用いられる。具体的には、ポリエチレン(例えば、低分子ポリエチレン)やエチレン−酢酸ビニル共重合体のような低融点樹脂が用いられる。
【0012】
本発明で好ましく用いられる包装材の具体例としては、例えば、2軸延伸ポリアミド(OPA)/ポリエチレン(PE)/アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリエチレン(PE)よりなる層構造を有する積層フィルム、OPA/PE/アルミニウム箔/PE/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、OPA/PE/アルミニウム箔/PE/PET/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、PET/PE/アルミニウム蒸着PET/PE/エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、ポリ塩化ビニリデン/PE/アルミニウム蒸着PET/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、PET/アルミニウム蒸着エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)/PEよりなる層構造を有する積層フィルムなどを挙げることができる。
また、本発明で使用される包装材に使用される気体難透過性フィルムは、酸素透過量が、23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定したときに1.0ml/m2・day以下であることが好ましく、0.60ml/m2・day以下であることがより好ましい。また、気体難透過性フィルムにおけるアルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層の厚さは、アルミニウム蒸着層の場合は0.05〜1.5μm、アルミニウム箔層の場合は5〜15μmであることが好ましい。
【0013】
そして、包装材は、容器体3および脱酸素剤4を収納した後、開口部が、ヒートシールされることにより、密封される。この実施例の包装体1では、包装材2の周縁部全体がヒートシールされたシール部21を備えている。このように、包装材2の周縁部全体にシール部21を形成することにより、包装材2の周縁におけるピンホールなどの形成を防止することができる。
ビタミンB1類を含有する水性製剤を充填した気体透過性を有する容器体3は、気体透過性を有する容器本体31と、容器本体31内に充填されたビタミンB1類を含有する水性製剤を備える。さらに、この実施例の包装体1では、容器体3は、充填された水性製剤を排出するための排出口32および容器体3の端部に形成されたシール部33を備える。シール部33は、この容器体3では、容器本体31の一端側であり排出口32の両側部および他端側に形成されている。容器体3は、水性製剤を充填するための液体収容部を備えており、排出口はこの液体収容部内と連通している。
【0014】
容器本体31は、ある程度の耐熱性のある軟質合成樹脂、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−プロピレンコポリマー、ポリプロピレンとポリエチレンもしくはポリブテンの混合物等、ポリオレフィンを含む混合物)、さらにはこれらの部分架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、軟質塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体のようなスチレン系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマーあるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)により袋状に形成されたもの、さらに、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートのようなポリエステル、ナイロンのようなポリアミドといった硬質素材の樹脂層と上述した軟質素材(例えば、ポリエチレン)の樹脂層からなる多層構造シートが使用される。
【0015】
好ましい軟質樹脂材料として、軟質ポリ塩化ビニルが挙げられる。この軟質ポリ塩化ビニルは、オートクレーブ滅菌の高温に耐え得る耐熱性を有し、しかも柔軟性に富むため取扱性に優れる。また、容器本体31の好適な構成材料として、ポリプロピレンにスチレン−ブタジエン共重合体をブレンドし柔軟化した軟質樹脂を挙げることができる。この材料は、耐水性、耐熱性、柔軟性、加工性に優れる点で好ましい。容器本体31を構成するシート材の厚さは、特に限定されず、例えば軟質ポリ塩化ビニル製シート材の場合、20〜500μm程度であるのが好ましい。また、容器本体31としては、引張弾性率で500MPa以下、好ましくは50〜300MPaの押出フィルムあるいはインフレーション成形したチューブを用いることが望ましい。
【0016】
容器本体31は、上記樹脂を用いてブロー成形することにより作製したもの、上記樹脂により形成された2枚のシートの周縁部を融着して形成したもの、上記樹脂により形成された1枚のシートを折り返すとともに周縁部を融着して形成したもの、上記樹脂を用いて押し出し成形により筒状に形成したものの開口端を融着することにより作製したものなどのいずれでもよい。
この容器本体31の内部には、薬液収容部が形成され、後述するビタミンB1類を含有する水性製剤が収容されている。
また、本発明で使用される容器体を形成するシート材は、酸素透過量が、23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定したときに300〜2000ml/m2・dayであることが好ましい。特に、500〜1500ml/m2・dayであることがより好ましい。
【0017】
また、図1に示すように、容器本体31の一端側及び他端側には、シール部33が設けられている。また、容器本体31の一端側には排出口32が設けられている。排出口32は、容器体3内に充填された水性製剤を排出するためのものである。排出口32は、先端(図1に示す上側)及び基端(図1に示す下側)が開口した筒状部材と、筒状部材の先端側に先端開口(混合溶液排出口)を密封するように配置された弾性部材と、弾性部材を固定するキャップ(弾性部材支持部材)からなる。弾性部材は、針管を刺通可能なものであり、必要時に針管を刺通して、容器体3内の薬剤を排出することができる。排出口32は、容器本体31を構成するシート材間に挟持され、融着固定されている。
容器体3内に充填される水性製剤に添加されるビタミンB1類としては、従来から用いられているビタミンB1類の何れもが使用できる。例えば、チアミン、プロスルチアミン、アクトチアミン、チアミンジスルフィド、フルスルチアミンなどのチアミン誘導体、塩酸チアミン、硝酸チアミンなどのチアミンの塩類などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも前記したチアミン誘導体および/またはチアミンの塩類が好ましく用いられる。
【0018】
本発明で用いる「ビタミンB1類を含有する水性製剤」(以下「ビタミンB1類含有水性製剤」ということがある)とは、ビタミンB1類を含有する水溶液からなる製剤を意味し、具体例としては、健康維持や栄養補給のために飲まれる飲料、目薬、ビタミン注射液、ビタミン配合輸液剤などを挙げることができる。ビタミンB1類含有水性製剤におけるビタミンB1類の含有量、ビタミンB1類含有水性製剤の組成などは、ビタミンB1類含有水性製剤の種類、すなわちビタミンB1類含有水性製剤が飲料、目薬、ビタミン注射液、ビタミンB1類配合輸液剤などのいずれであるかなどに応じて適宜調製することができる。一般的には、ビタミンB1類含有水性製剤1リットル中のビタミンB1類の含有量は0.7〜700mgであることが好ましい。
また、ビタミンB1類含有水性製剤は、用途などに応じて、ビタミンB1類のみを含有していてもよいし、またはビタミンB1類の安定性を損なわない他の栄養成分を含有していてもよい。ビタミンB1類含有水性製剤が含有し得る他の栄養成分としては、例えば、ビタミンB2、ビタミンB6、ニコチン酸アミド、パンテノール、アスコルビン酸などのビタミン類、ブドウ糖、マルトース、フルクトース、キシリトールなどを挙げることができ、ビタミンB1類含有水性製剤はこれらの栄養成分の1種または2種以上を含有することができる。
【0019】
特に、本発明の包装体では、容器体内に充填された水性製剤中のビタミンB1類が長期にわたって安定に保たれるので、ビタミンB1類含有水性製剤中にブドウ糖を含有させることができ、それによって、ブドウ糖の消化・エネルギーへの変換を促進するビタミンB1類を含有する長期安定性に優れる高カロリーブドウ糖輸液を調製することができる。ブドウ糖を含有するビタミンB1類含有水性製剤(ブドウ糖輸液)では、水性製剤1リットル当たり、ブドウ糖の含有量が14〜700g、特に50〜500gで、ビタミンB1類の含有量が0.7〜70mg、特に2〜30mgとするのが好ましい。
さらに、ビタミンB1類含有水性製剤は、上記した栄養成分の他に、水性製剤の種類などに応じて、リン酸二水素カリウム、塩化ナトリウム、酢酸カリウム、L−乳酸ナトリウム、塩化マグネシウム、グルコン酸カルシウム、塩化カリウムなどの電解質、微量元素として硫酸亜鉛などを含有することができる。特に、ビタミンB1類およびブドウ糖を含有するビタミンB1類含有水性製剤では前記した電解質を含有することが好ましい。
【0020】
また、ビタミンB1類含有水性製剤のpHは、ブドウ糖の含有の有無に関わらず、2〜7であることが、ビタミンB1類含有水性製剤の長期安定性、などの点から好ましく、3〜5であることがより好ましい。ビタミンB1類含有水性製剤を前記したpHへの調整は、塩酸などの無機酸、コハク酸、酢酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸の1種または2種以上を用いて行うことができる。
なお、容器体3の形状、構造、寸法、肉厚などは、上述したものに特に制限されない。例えば、容器体は、上述したような袋状(バッグ状)、ボトル状、蓋と底を有する筒状などの形状にすることができる。
さらに、本発明の包装体内に収納される容器体は、この実施例の包装体1のように、容器体3は、ビタミンB1類またはビタミンB1類とブドウ糖を含有する水性製剤を充填する1個の室のみを有する1室型の容器に限定されるものではなく、複数の室を有すものであってもよい。このようなタイプの実施例については後述する。
【0021】
包装体1内に収納される脱酸素剤としては、使用上毒性などの問題がなく、酸素を効率的に吸収し雰囲気中の酸素を低減させるものであれば、いずれのものでも使用できる。脱酸素剤としては、鉄粉などの金属粉末、第一鉄塩、亜二チオン酸塩、亜硫酸塩、ハロゲン化金属などの無機物を主体とするもの、アスコルビン酸、エリソルビン酸、それらの塩、ヒドロキノンやカテコールなどのポリフェノールなどの有機化合物を主体とするものなど種々のものが知られており、毒性がなくかつ酸素吸収性能に優れるものであればいずれも使用できる。また、脱酸素剤には酸素吸収のみを行うものと、酸素吸収とともに炭酸ガスの放出を行うものがあるが、本発明ではそれらのいずれもが使用できる。市販のものとしては、三菱瓦斯化学社製のエージレス(登録商標)などが知られており、エージレス(登録商標)は本発明において好適に使用できる。
【0022】
また、脱酸素剤4は、包装材2の内面に固定されている。脱酸素剤の固定方法は、どのようなものであってもよい。この実施例の包装体1では、図1、図2に示すように、脱酸素剤4の包装材側となる面に設けられた粘着性物42により包装材2に固定している。粘着性物42としては、両面粘着性テープ、粘着剤などが使用できる。また、脱酸素剤4は、接着剤により包装材に固定してもよい。
そして、この実施例の包装体1では、脱酸素剤4は、一端側が容器体3のシール部33に接触し、他端側が容器体3に接触しないように包装材2内に収納されている。さらに、脱酸素剤4の側端は、排出口32に近接もしくは接触している。このため、図2に示すように、脱酸素剤4の容器体側の面と包装材内面および容器体間に空隙が確実に形成される。この実施例では、脱酸素剤の包装材側の面は全面が包装材と向き合うとともに包装材の内面に接触し固定されている。また、脱酸素剤の容器体側の面は、この実施例では、向き合う容器体のシール部の周縁が脱酸素剤を横切るように配置されている。
【0023】
脱酸素剤の使用量は、包装体の保存中に、容器体3内に充填されているビタミンB1類含有水性製剤またはビタミンB1類含有水性製剤と他の水性製剤中のビタミンB1類や他の成分が、酸素によって変質したり分解したりしないような低酸素濃度雰囲気を維持できる量であることが必要である。脱酸素剤の具体的な使用量は、包装材内における酸素量、脱酸素剤の酸素吸収能などによって決めることができる。
さらに、容器体3から蒸散した水分が包装材2内に結露して容器体3の外表面を濡らすことを防止するために、包装材2内に水分吸収材を一緒に封入することもできる。水分吸収材としては、シリカゲル、和紙、不織布、高分子吸収材などが使用できる。また、包装材を形成するフィルムとして内側に吸水機能を有するシートをラミネートしたものを用いてもよい。
【0024】
なお、脱酸素剤の固定位置としては、上述した実施例の包装体1のものに限定されるものではない。例えば、図3に示す実施例の包装体10のように、脱酸素剤4は、容器体3の他端側(排出口が設けられていない側)のシール部33に一端側が接触し、他端側が容器体3に接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。さらに、図4に示す実施例の包装体15のように、脱酸素剤4は、容器体3の排出口に接触するものの容器体3の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。さらに、図5に示す実施例の包装体20のように、脱酸素剤4は、容器体3に全く接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。
また、本発明の包装体において収納される容器体は上述したものに限定されるものではない。例えば、図6、図7に示す実施例の包装体30、40のように、包装材2内に収納される容器体として、小室の薬剤容器35を有する容器体43であってもよい。この容器体43では、上述した容器体3と同様に、容器本体31の一端側シール部33および排出口32を備え、さらに、他端側シール部には、小室の薬剤容器35が設けられている。
【0025】
薬剤容器35は、図6に示すように、容器本体31に液密に固着されている。さらに、薬剤容器35は、薬剤収容部35aと操作部35bを備え、操作部35bが、容器本体31の薬液収容部内に突出している。また、薬剤容器35は、薬剤収納部35aと操作部35b間に設けられた破断可能部を備えている。そして、操作部35bを容器本体31の外部から押し曲げることにより、薬剤容器35は破断可能部にて破断し、充填する薬剤は、容器本体31内に流入する。
このような薬剤容器35を有する容器体43を用いる場合には、脱酸素剤4は、図6のように、脱酸素剤4の一端側は、シール部33に接触するとともに一方の側端側が、薬剤容器35もしくはその取付部に近接もしくは接触し、他端側は容器体43に接触しないように、包装材内に収納され固定されることが好ましい。このようにすることによっても、脱酸素剤4の容器体側の面と包装材内面および容器体間に空隙が確実に形成される。
【0026】
また、このような薬剤容器35を備える容器体43を用いる場合においても、上述した実施例と同様に、図7に示すように、脱酸素剤4は、一端側が容器本体31のシール部33に接触するとともに排出口32もしくはその取付部に近接もしくは接触し、他端側が容器体43に接触しないように包装材2内に収納固定されていてもよい。さらに、脱酸素剤4は、一端側が容器本体31のシール部33に接触するとともに排出口32および薬剤容器35に近接することなくかつ、他端側が容器体43に接触しないように包装材2内に収納固定されていてもよい。さらに、図4に示す実施例の包装体15のように、脱酸素剤4は、容器体43の排出口に接触するものの容器体43の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているもの、さらには、容器体43の薬剤容器に接触するものの容器体43の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。さらに、図5に示した実施例と同様に、脱酸素剤4は、容器体43に全く接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。
【0027】
なお、薬剤容器35としては、1〜30ml程度の薬剤収納部を備えることが好ましい。また、薬剤容器35内に収容される薬剤としては、例えば、抗生物質、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリン等の抗血栓剤、インシュリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正電解質、抗ウィルス薬、免疫賦活剤等が挙げられる。また、薬剤容器35内は、常圧でもよいが、減圧または真空状態としてもよい。このように、薬剤収納部35aが減圧または真空状態であると、薬剤の変質分解・劣化等の防止効果が向上するとともに、破断可能部の破断時に、容器本体31内の水性製剤を吸引し、薬剤容器35内に収容された薬剤と水性製剤との混合が促進される。
【0028】
薬剤容器35の構成材料としては、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、環状ポリオレフィン[具体的には、ZEONEX(日本ゼオン株式会社製)、APEL(三井化学株式会社製)]、ポリプロピレンホモポリマー、高密度ポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド等の各種樹脂、あるいはこれらを任意に組み合わせたものが挙げられる。これらの中でも、安全性が高く、軟質バッグ2との密着性に優れるという点で、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルが好ましい。
【0029】
また、本発明の包装体において収納される容器体としては、例えば、図8に示す実施例の包装体50のように、包装材2内に収納される容器体として、混注口27を有する容器体53であってもよい。この容器体53では、上述した容器体3と同様に、容器本体31の一端側シール部33および排出口32を備え、さらに、他端側シール部には、混注口27が設けられている。
混注口27は、図8に示すように、容器本体31に液密に固着されている。さらに、混注口27は、先端(図8に示す上側)及び基端(図8に示す下側)が開口した筒状部材と、筒状部材の先端側に先端開口を密封するように配置された弾性部材と、弾性部材を固定するキャップからなる。弾性部材は、注射針を刺通可能なものであり、必要時に注射針を刺通して、容器体53内に薬剤を注入することができる。混注口27は、容器本体31を構成するシート材間に挟持され、融着固定されている。
【0030】
このような混注口27を有する容器体53を用いる場合には、脱酸素剤4は、図8のように、脱酸素剤4の一端側は、シール部33に接触するとともに、一方の側端側が混注口27もしくはその取付部に近接もしくは接触し、他端側は容器体53に接触しないように、包装材内に収納され固定されることが好ましい。このようにすることによっても、脱酸素剤4の容器体側の面と包装材内面および容器体間に空隙が確実に形成される。
また、このような混注口27を備える容器体53を用いる場合においても、上述した実施例と同様に、図7に示すように、脱酸素剤4は、一端側が容器本体31のシール部33に接触するとともに、一方の側端側が排出口32もしくはその取付部に近接もしくは接触し、他端側が容器体53に接触しないように包装材2内に収納固定されていてもよい。さらに、脱酸素剤4は、一端側が容器本体31のシール部33に接触するとともに、排出口32および混注口27に近接することなくかつ、他端側が容器体53に接触しないように包装材2内に収納固定されていてもよい。さらに、図4に示す実施例の包装体15と同様に、脱酸素剤4は、容器体53の排出口に接触するものの容器体53の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているもの、さらには、容器体53の混注口に接触するものの容器体53の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。さらに、図5に示した実施例と同様に、脱酸素剤4は、容器体53に全く接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。
【0031】
次に、図9に示す実施例の包装体60について説明する。
この実施例の包装体60において収納される容器体としては、例えば、図11に示す実施例の容器体63のように、剥離可能な弱シール部を有する仕切部37により2室に区分されている。この容器体63は、仕切部37により内部が第1室31aと第2室31bに区分された容器本体31と、第1室側に設けられた排出口32およびその両側部に設けられたシール部33と、第2室側に設けられた薬剤容器35およびその両端部に設けられたシール部33を有する。なお、薬剤容器35の代わりに、上述した実施例のように混注口を設けてもよい。
さらに、この容器体63は、図9に示すように、仕切部37部分において折り曲げられた状態にて、包装材2内に収納されている。このように折り曲げて収納することにより、包装体全体の長さを小さいものとすることができる。
【0032】
このようなタイプの容器体63を用いる場合には、脱酸素剤4は、図9および図10に示すように、脱酸素剤4の一端は、シール部33に接触するとともに排出口32もしくはその取付部に近接もしくは接触し、他端側は容器体63に接触しないように、包装材内に収納され固定されることが好ましい。このようにすることによっても、脱酸素剤4の容器体側の面と包装材内面および容器体間に空隙が確実に形成される。また、図12に示すように、脱酸素剤4は、一端側が容器本体31のシール部33に接触するとともに薬剤容器35もしくはその取付部に近接もしくは接触し、他端側が容器体63に接触しないように包装材2内に収納固定されていてもよい。さらに、脱酸素剤4は、一端側が容器本体31のシール部33に接触するとともに排出口32および薬剤容器35に近接することなくかつ、他端側が容器体63に接触しないように包装材2内に収納固定されていてもよい。さらに、図4に示す実施例の包装体15と同様に、脱酸素剤4は、容器体63の排出口に接触するものの容器体63の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているもの、さらには、容器体63の薬液容器に接触するものの容器体63の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。さらに、図5に示した実施例と同様に、脱酸素剤4は、容器体63に全く接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。
【0033】
また、容器体としては、薬剤容器の代わりに混注口を備えるものであってもよい。このようなタイプの容器体を用いる場合には、脱酸素剤4は、一端側がシール部33に接触するとともに、側端の一方が排出口32もしくは混注口に近接もしくは接触し、他端側は容器体63に接触しないように、包装材内に収納され固定してもよい。また、脱酸素剤4は、容器体63の排出口または混注口に接触するものの容器体63の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているもの、さらには、容器体63の薬液容器に接触するものの容器体63の容器本体31には接触しないように包装材2内に収納され固定されているものであってもよい。
そして、このような複室(特に、2室)タイプの容器体63を用いる場合には、一方の室(例えば、第1室)にビタミンB1類またはビタミンB1類およびブドウ糖を含有する水性製剤を充填し、他方の室(例えば、第2室)にアミノ酸を含有する水性製剤を充填することが考えられる。さらに、薬剤容器35を有する場合には、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB12、ビオチンおよび葉酸を含有する水性製剤もしくは散剤を充填することが考えられる。ビタミンB1類としては、上記したビタミンB1類が用いられる。さらに、ビタミンB1類含有水性薬剤(具体的には、第1室側薬剤)は、ビタミンB1類およびブドウ糖の安定性を損なわない他の栄養成分を含有していてもよい。具体的には、ビタミンB6、ニコチン酸アミドなどのビタミン類を含有してもよい。また、ビタミンB1類を含有する水性製剤のpHは、特に3〜5の範囲であることが好ましい。このようにすれば、ビタミンB1類の安定性が高くなる。
【0034】
また、第2室に充填されるアミノ酸を含有する水性製剤としては、従来から栄養補給を目的として使用されている必須アミノ酸および非必須アミノ酸を含有するアミノ酸輸液剤が好適に用いられる。また、第2室に充填されるアミノ酸含有水性製剤は、ビタミンC、ビタミンB2、パンテノールなどの水溶性ビタミンを含有しているのが好ましい。
また、容器体63の第1室および/または第2室には、高カロリー輸液療法で使用される電解質を含有させてもよい。電解質としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、クロル、亜鉛などから選ばれた1種もしくは2種以上のものが用いられる。さらに、容器体63の第1室および/または第2室には、銅、マンガン、鉄、クロムなどから選ばれた1種もしくは2種以上を微量添加してもよい。
第1室に充填される水性製剤におけるビタミンB1類およびブドウ糖の含有量、および第2室に充填されるアミノ酸含有水性製剤におけるアミノ酸の含有量は、一般に、両室の水性製剤を混合した後の混合液1000ml当たり、ブドウ糖が50〜500g、ビタミンB1類が1〜50mg、アミノ酸が10〜55gとなる量であることが好ましい。また、ビタミンB2も1〜10mg程度含まれるようにすることが好ましい。さらに、その他のビタミンについては、高カロリー輸液療法で一般に使用される量を配合することができる。
【0035】
そして、この実施例で用いる容器体63の容器本体31としては、上述した実施例において説明したものが使用できる。また、容器体63の仕切部27は、弱シール部を備えており、容器体の一方の室(例えば、第1室)を押圧することにより、剥離し、第1室と第2室間を連通可能なものである。弱シール部は、例えば、容器素材の融点より低温に設定したヒートシールにより形成することができる。
また、薬剤容器内には、脂溶性ビタミン含有水性製剤を収容することが好ましい。脂溶性ビタミンを含有する水性製剤としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンの1種または2種以上を含有する水性製剤を挙げることができる。特にビタミンA、ビタミンDおよびビタミンEの3種を少なくとも含有するか、あるいはビタミンA、ビタミンD、ビタミンEおよびビタミンKの4種を少なくとも含有することが望ましい。その際に、ビタミンAとしてはビタミンA(レチノール)活性を有するものであればいずれでもよく、具体例としてはパルミチン酸レチノール、酢酸レチノールなどを挙げることができる。ビタミンDとしてはビタミンD活性を有するものであればいずれでもよく、具体例としてはビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)、これらの活性型などを挙げることができる。ビタミンEとしてはビタミンE活性を有するものであればいずれでもよく、具体例としては酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、dl−α−トコフェロールなどを挙げることができる。また、ビタミンKとしてはビタミンK活性を有するものであればいずれでもよく、具体例としてはフィトナジオン、メナテトレノン、メナジオン、これらの誘導体などを挙げることができる。さらに、脂溶性ビタミン含有水性製剤は、必要に応じて、水溶性ビタミン類(ビタミンC、ビタミンB12、葉酸など)、糖類、アミノ酸類、電解質成分などの他の成分の1種または2種以上を含有してもよい。
【0036】
さらに、脂溶性ビタミン含有水性製剤としては、脂溶性ビタミンが十分に乳化または可溶化されているものを用いることが好ましい。特に、界面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類を用い、安定化剤として糖アルコールおよびグリセリンから選ばれる少なくとも1種を用いて可溶化した脂溶性ビタミン可溶化液などが好ましく用いられる。
容器体の第1室に充填されているビタミンB1類含有水性製剤および薬剤容器に充填されている脂溶性ビタミン含有水性製剤における各ビタミンの含有量は、特に制限されず、包装体の用途などに応じて決めることができる。一般には、成人が1日に必要なビタミン摂取量は、ビタミンAが2000〜5000IU、ビタミンDが200〜1000IU、ビタミンEが2〜20mg、ビタミンKが0.2〜10mg、ビタミンB1が3〜100mgとされているので、前記量を考慮して決めればよい。
脂溶性ビタミン含有水性製剤のpHは5.0〜7.0が好ましい。特に、5.5〜6.5であることが好ましい。脂溶性ビタミン含有水性製剤のpHを前記した範囲に調節するに当たっては、医薬品添加物として使用できる化合物であればいずれも使用でき、例えば、クエン酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、プロピオン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸などの有機酸、炭酸、硼酸、リン酸、硫酸、塩酸などの無機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ性化合物などを用いてpH調節を行うことができる。
【0037】
また、本発明の包装体における容器体は、加熱滅菌処理した後に、包装材に封入することが好ましい。水性製剤を充填した容器体の加熱滅菌処理は、高圧蒸気滅菌法、水浴滅菌法、スプレー滅菌法(シャワー菌滅法)などのいずれの方法で行ってもよく、そのうちでも高圧蒸気滅菌法が好ましく採用される。加熱滅菌処理に当たっては、日本薬局方に規定されている条件を採用してもよいし、またはビタミンB1類含有水性製剤の性質によって他の好適な条件を採用してもよい。容器体の加熱滅菌に当たって、例えば特公平1−16502号公報に開示されているように、酸素を実質的に含まない飽和水蒸気を用いて滅菌すると、ビタミンおよびアミノ酸の滅菌時の変質・分解を防止することができる。
また、上述した全ての実施例において、脱酸素剤は、実質的に容器体側の面の全体が容器体に接触するものの脱酸素剤の容器体側の面の全体が容器体の薬液収納部には接触しないように、そして、容器体の排出口、混注口、薬剤容器もしくはそれらの取付部ないしシール部のいずれかに接触するように、包装材内に収納され固定されているものであってもよい。
【0038】
【実施例】
本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体の具体的に実施例について説明する。
(実施例1)
包装材用フィルムとして、以下のものを用いた。
2軸延伸ナイロン(ON)(厚さ25μm)/ポリエチレン(PE)(厚さ15μm)/アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(Al−PET)(アルミニウム蒸着層厚さ0.1μm、PET厚さ12μm)/PE(厚さ50μm)よりなる遮光性でかつ気体難透過性の積層フィルム[23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定した酸素透過度=0.55ml/m2・day]
なお、包装材用フィルムの酸素透過度は、23℃、90RH、101kPa下で、JIS−K7126B法によって測定した。
そして、上記の包装用フィルムを横30cm、縦35cmに切断したフィルム二枚をPE層が向かい合うように重ね合わせて、さらに、三つの辺をヒートシールによりシールし、上方が開口した袋状の包装材を作製した。
【0039】
水性製剤の調製は以下のように行った。
1)ビタミンB1およびブドウ糖を含有する水性製剤の調製
ブドウ糖120gと電解質[L−乳酸ナトリウム液6.724g(L−乳酸ナトリウムとして3.362g)、グルコン酸カルシウム1.906g、塩化ナトリウム1.169g、酢酸カリウム1.168g、燐酸二水素カリウム1.100g、塩化マグネシウム1.017g、塩化カリウム0.746g、硫酸亜鉛5.8mg]を約60℃に加温した注射用蒸留水500mlに溶解し、室温まで冷却した。冷却された混合液に、塩酸チアミン(ビタミンB1)1.5mg、塩酸ピリドキシン2mg、ニコチン酸アミド20mgを加え溶解した。次いで希塩酸およびコハク酸を用いてpH4.5に調製し、注射用蒸留水にて全量を700mlにし、0.22μmのメンブランフィルターで濾過して、ビタミンB1とブドウ糖を含有する水性製剤を調製した。
【0040】
2)アミノ酸含有水性製剤の調製
L−イソロイシン1.700g、L−ロイシン2.700g、リンゴ酸リジン2.305g、L−メチオニン0.780g、L−フェニルアラニン1.540g、L−トレオニン0.960g、L−トリプトファン0.320g、L−バリン1.800g、L−チロシン0.100g、L−アルギニン2.220g、L−ヒスチジン0.940g、L−アラニン1.720g、L−アスパラギン酸0.100g、L−グルタミン酸0.100g、グリシン1.100g、L−プロリン1.280gおよびL−セリン0.840gを約80℃の注射用蒸留水150mlに溶解し、室温まで冷却した。冷却された混合液に亜硫酸リジン0.108gおよびリンゴ酸システイン0.310gを加え、さらにアスコルビン酸50mg、リン酸リボフラビンナトリウム2.54mg、パンテノール7.02mgを加えて溶解した。次いでクエン酸およびコハク酸を用いてpH6.5に調製し、注射用蒸留水にて全量を200mlにし、0.22μmのメンブランフィルターで濾過してアミノ酸含有水性製剤を調製した。
【0041】
3)脂溶性ビタミン水性製剤の調整
脂溶性ビタミン(パルミチン酸レチノール1650IU、エルゴカルシフェロール5μg、酢酸トコフェロール7.5mg、フィトナジオン1mg)を所定量のポリソルベート80(日光ケミカルズ(株)製のTO−10M)、ポリソルベート20(日光ケミカルズ(株)製のTL−10)およびD−ソルビトールの混合物中に約70℃で加温溶解する(A液)。別に0.1N水酸化ナトリウム水溶液で約pH8に調整した注射用水(所定量の60%量)に葉酸0.2mg、ビオチン0.05mg、ビタミンB12 5μgを約70℃で加温溶解する(B液)。B液をA液に撹拌しながら徐々に添加したのち、クエン酸または水酸化ナトリウムを用いてpH6.0に調整後全量を3.0mlに合わせ、メンブランフィルター(孔径0.22μm)を用いて濾過して脂溶性ビタミン含有水性製剤を調製した。
【0042】
薬剤容器としては、ポリプロピレンにて形成され、図11に示すように、薬剤収納部と操作部および両者間に設けられた破断可能部を備える容量4mlのものを用いた。そして、この薬剤容器に上述のように調整した脂溶性ビタミン水性製剤を充填し、薬剤収納部の開口部に蓋部材を取付超音波シールした。
容器体は、以下のようにして作製した。
ポリプロピレンとスチレン系エラストマーのブレンド樹脂をインフレーション成形により、肉厚約300μmの円筒状[折れ径(横幅210mm)]に成形したシート状筒状体を準備した。そして、図11に示すように、シート状筒状体の一方の開口する端部を排出口取付部を除きヒートシールしシール部を形成し、同様に開口する他端を薬剤容器取付部を除きヒートシールした。また、シート状筒状体の縦方向の中央部より下辺側となる位置にて液体収納部を区分するとともに剥離可能な弱シール部を備える仕切部をヒートシールにより作製した。
そして、上記のように準備された筒状体の第1室側(容積の大きい方)に上述のように調整したビタミンB1およびブドウ糖を含有する水性製剤700mlを充填し、開口部に排出口を挿入しヒートシールして固定し、開口部を密封した。
同様に、上記のように準備された筒状体の第2室側(容積の小さい方)に上述のように調整したアミノ酸含有水性製剤を充填し、開口部に上述のように準備した脂溶性ビタミン水性製剤を充填済み薬剤容器を挿入しヒートシールして固定し、開口部を密封した。
このようにして、ビタミンB1類を含有する水性製剤を充填した気体透過性を有する容器体を作製した。
【0043】
脱酸素剤として、(三菱瓦斯化学株式会社製「エージレス」、200mlの酸素吸収用)を用いた。そして、この脱酸素剤の一方の面に両面粘着テープを貼り付けた。そして、上述した上方が開口した袋状の包装材の開口付近でありかつ中心より若干側辺よりとなる内面に上記の粘着テープを用いて脱酸素剤を図12のように包装材内に固定した。
そして、上述のように作製したビタミンB1類含有水性製剤充填容器体を仕切部にて折り曲げ、図12に示すように、包装材の開口部より挿入した。挿入された容器体のシール部に脱酸素剤の一端側は接触し、他端側は容器体に接触せず、また、脱酸素剤の一方の側端は排出口に若干接触していた。そして、包装材の開口部をヒートシールすることにより、本発明の包装体を作製した。
【0044】
(比較例1)
脱酸素剤を包装材内に固定することなく投入した以外は、実施例と同様に行い包装体を作製した。なお、脱酸素剤の容器体側の面全体は、容器体の水性製剤充填部の側面に接触していた。
【0045】
(実験)
上記の実施例の包装体10個および比較例の包装体10個を用いて、ビタミンB1(塩酸チアミン)の残存率の測定を行った。残存率の測定は、上記の実施例および比較例の包装体を温度50℃の条件下に14日間放置した後における容器体内の水性製剤中のビタミンB1の含有量を液体クロマトグラフィーを用いた方法により測定し、試験の開始直前におけるビタミンB1の含有量を100%として、それに対する残存率(%)を求めた。
その結果、実施例の包装体10個のビタミンB1残存率の平均値は、100.4%であり、比較例の包装体10個のビタミンB1残存率は、97%であった。
【0046】
【発明の効果】
本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体は、遮光性かつ気体難透過性のフィルムからなる密封された包装材と、該包装材内に収納されたビタミンB1類を含有する水性製剤を充填した気体透過性を有する容器体と、前記包装材内に収納された脱酸素剤とを備えるビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体であって、前記容器体は、排出口、混注口および前記水性薬剤と混合するための薬剤が収容された薬剤容器の少なくともいずれか1つおよび前記容器体の端部に形成されたシール部とを備え、前記脱酸素剤は、該脱酸素剤の前記容器体側の面が、前記容器体の前記排出口、前記混注口、前記薬剤容器もしくはそれらの取付部ないし前記シール部の少なくとも1つに接触するとともに該脱酸素剤の前記容器体側の面の全体が前記容器体の前記水性製剤が充填された液体収容部に接触しないように、または前記脱酸素剤の全体が前記容器体と接触しないように、前記包装材内に収納されるとともに該包装材内面に固定されている。
【0047】
このため、脱酸素剤の容器体側の面全体が容器体の液体収容部の外面に密着することを防止し、かつ、包装材に固定されているのでその状態を保持でき、脱酸素剤の機能を十分に発揮させることができる。さらに、脱酸素剤が、脱酸素剤の容器体側の面が、容器体の排出口、混注口、薬剤容器もしくはそれらの取付部ないしシール部の少なくとも1つに接触するものであれば、脱酸素剤の容器体側の面と包装材内面間に空隙を形成することができ、脱酸素剤の機能を十分に発揮させることができ、ビタミンB1類の保存性が高くなる。また、脱酸素剤4は、包装材2の内面に固定されているので、所定の配置位置に維持されるため、上記の脱酸素剤が有効に機能する状態を長期的に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体の一実施例の正面図である。
【図2】図2は、図1のA−A線断面拡大図である。
【図3】図3は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例を説明するための説明図である。
【図4】図4は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例を説明するための説明図である。
【図5】図5は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例の正面図である。
【図6】図6は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例を説明するために包装材を部分剥離した状態の包装体の正面図である。
【図7】図7は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例を説明するために包装材を部分剥離した状態の包装体の正面図である。
【図8】図8は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例を説明するために包装材を部分剥離した状態の包装体の正面図である。
【図9】図9は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例の正面図である。
【図10】図10は、図9に示した包装体における包装材を部分剥離した状態を示す図である。
【図11】図11は、図9に示す包装体内に収納される容器体の正面図である。
【図12】図12は、本発明のビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体の他の実施例を説明するために包装材を部分剥離した状態の包装体の正面図である。
【符号の説明】
1、10、15、20、30、40、50、60、70 包装体
2 包装材
3、43、53、63 容器体
4 脱酸素剤
31 容器本体
32 排出口
33 シール部
Claims (10)
- 遮光性かつ気体難透過性のフィルムからなる密封された包装材と、該包装材内に収納されたビタミンB1類を含有する水性製剤を充填した気体透過性を有する容器体と、前記包装材内に収納された脱酸素剤とを備えるビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体であって、前記容器体は、排出口、混注口および前記水性薬剤と混合するための薬剤が収容された薬剤容器の少なくともいずれか1つおよび前記容器体の端部に形成されたシール部とを備え、
前記脱酸素剤は、該脱酸素剤の前記容器体側の面の一端側が前記容器体の前記シール部に接触し、他端側が前記容器体に接触しないように、かつ、前記脱酸素剤の一方の側端が、前記排出口、前記混注口、前記薬剤容器もしくはそれらの取付部のいずれかに接触もしくは近接する状態にて、前記包装材内に収納されるとともに該包装材内面に固定されていることを特徴とするビタミンB1類含有水性製剤充填済み容器体を収容した包装体。 - 前記包装材は、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層を有している請求項1に記載の包装体。
- 前記水性製剤は、ブドウ糖を含有している請求項1または2に記載の包装体。
- 前記容器体は、可撓性樹脂製容器体である請求項1ないし3のいずれかに記載の包装体。
- 前記容器体は、前記排出口と前記混注口の両者を備えている請求項1ないし4のいずれかに記載の包装体。
- 前記容器体は、前記排出口と前記薬剤容器の両者を備えている請求項1ないし4のいずれかに記載の包装体。
- 前記容器体は、剥離可能な弱シール部を有する仕切部により2室に区分されているとともに、該仕切部部分において折り曲げられた状態にて前記包装材内に収納されている請求項1ないし6のいずれかに記載の包装体。
- 前記容器体は、前記水性製剤を充填した状態で加熱滅菌されている請求項1ないし7のいずれかに記載の包装体。
- 前記包装材は、酸素透過量が、23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定したときに1.0ml/m2・day以下である請求項1ないし8のいずれかに記載の包装体。
- 前記容器体は、酸素透過量が、23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定したときに300〜2000ml/m2・dayである請求項1ないし9のいずれかに記載の包装体。
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