JP5465409B2 - エダラボンのプレミックス製剤 - Google Patents

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本発明は、脳梗塞による機能障害の改善のために使用されているフリーラジカルスカベンジャーであるエダラボンを含有する製剤に関する。さらに詳しくは、ガラス転移温度70〜110℃の環状ポリオレフィン系樹脂を主成分として含有するバリア層とポリプロピレン系樹脂を主成分として含有するシール層を含む多層フィルム又は多層シートからなり、当該バリア層と当該シール層が隣接し、その周縁をシールすることによって形成されるプラスチック容器に、エダラボンを含有する水性薬剤を収納して密封した状態で高圧蒸気滅菌した、エダラボンのプレミックス製剤に関する。
エダラボンは、脳梗塞による機能障害の改善薬としてガラスアンプルに充填された水性薬剤として販売されている。エダラボン含有水性薬剤の投与は、輸液剤に混注して点滴静注で行われるが、糖類を含む輸液剤に混注するとエダラボンの濃度低下がおこるため、生理食塩水で希釈して用いられている。エダラボン含有水性薬剤は、エダラボンの安定化を図るため、薬剤中に亜硫酸水素ナトリウム及びシステインを抗酸化剤として添加して、酸素に対する高い親和性を抑制している(特許文献1)。
近年、ガラスアンプルに充填されているいくつかの水性薬剤は、緊急時にも迅速な対応が可能で使用後の廃棄物が少なく、処理も容易なプラスチック製のプレフィルドシリンジ製剤化が試みられてきている。また、上述のエダラボン含有水性薬剤のように、輸液剤等に混合し希釈して投与される薬剤のなかには、始めから希釈された薬剤濃度でバッグやボトル形態のプラスチック容器に充填されたプレミックス製剤化が試みられてきている。
エダラボン含有水性薬剤は、ポリエチレンやポリプロピレンなど、医薬品容器の材質として一般的に使用されているポリオレフィン系樹脂で成形したフィルムに吸着あるいは収着するため、プレミックス製剤を開発する上で課題となっている。この課題は、薬物の吸着性や収着性がない環状ポリオレフィン系樹脂を用いることでエダラボンの含量低下を低減できるとしている(特許文献2および3)。
環状ポリオレフィン系樹脂はポリエチレンと比較し、高密度で3次元的な構造を有するため、フィルムとして成形した場合硬くて脆いフィルムとなりやすい。そのため、バッグに加工するためにはポリエチレン系樹脂と張り合わせた積層フィルムとするのが一般的である。また、薬液の排出を行うポート部材は、環状ポリオレフィン製も用いることができるが、より安価で落下などの衝撃にも破損しにくいポリエチレン製やポリプロピレン製を用いることが望まれる。
ポリエチレン製のポート部材を用いるためには、樹脂同士の相溶性や接着性から、積層フィルムの環状ポリオレフィン系樹脂よりなるバリア層のさらに内側にポリエチレン系樹脂のシール層を設ければよいが、エダラボン含有水性薬剤と直接接触し、吸着や収着による含量低下が生じることとなる。これは、ガラス転移温度が130℃以上の環状ポリオレフィン系樹脂のバリア層をシール層に隣接して設けることにより、解決されるとしている(特許文献3)。しかしながら、ガラス転移温度が136℃の環状ポリオレフィンのバリア層と直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンをシール層に用いた特許文献3の実施例では、40℃3ヶ月の保存により約3%のエダラボンの含量低下があったことが示され、医療用の薬剤の保存安定性として十分とはいえない。さらに、ガラス転移温度が高いとフィルム成形時に押出温度を高く設定する必要があるため、共押出する他の樹脂に不必要に熱を加えることになり、熱劣化によるフィッシュアイ、ゲル、ムラ等が発生しやすくなる。フィッシュアイやゲルがあると外観上の問題もさることながらフィルム表面の印刷がしにくくなり、ムラがあると内容薬剤の確認がしづらくなり、医療現場へ提供できる品質として十分とはいえない。そのため、積層フィルムの成形性を考えると、バリア層には成形時の押出温度を低く設定することが可能な素材を用いることが望まれる。
また、シール層にはポリエチレン系樹脂よりも高い滅菌温度に耐えることができ、同じ温度であれば透明性が高く、柔軟性や熱シール温度の制御もしやすい素材を用いることが望まれる。
特公平7−121861号公報 特表2005−525952号公報 特開2008−29829号公報
したがって、本発明の目的は、医療現場へ提供できる成形性と保存安定性に優れたエダラボンのプレミックス製剤を提供することである。
前記課題は以下の構成によって解決される。
(1)ガラス転移温度70〜110℃の環状ポリオレフィン系樹脂を主成分として含有する厚さ10〜80μmのバリア層と該バリア層に隣接して設けられたポリプロピレン系樹脂を主成分として含有する厚さ5〜80μmのシール層とを含む多層フィルム又は多層シートにより形成され、前記シール層は最内層を形成するとともにシール層同士が相対してシールされたシール部を有するプラスチック容器にエダラボンを含有する水性薬剤が収納され、かつ密封された状態で高圧蒸気滅菌されてなるエダラボンのプレミックス製剤。
(2)前記環状ポリオレフィン系樹脂が、シクロオレフィンコポリマーまたはシクロオレフィンポリマーである上記(1)に記載のエダラボンのプレミックス製剤。
(3)前記バリア層の厚みが20〜60μmである上記(1)または(2)に記載のエダラボンのプレミックス製剤。
(4)前記シール層の厚みが10〜55μmである上記(1)〜(3)のいずれかに記載のエダラボンのプレミックス製剤。
(5)前記エダラボンの濃度が0.06〜0.6mg/mLで液量が50〜500mLである上記(1)〜(4)のいずれかに記載のエダラボンのプレミックス製剤。
(6)前記ポリプロピレン系樹脂の融点が150〜170℃である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のエダラボンのプレミックス製剤。
本発明によって提供されるエダラボンのプレミックス製剤は、ガラス転移温度70〜110℃の環状ポリオレフィン系樹脂を主成分として含有するバリア層とポリプロピレン系樹脂を主成分として含有するシール層を含む多層フィルム又は多層シートからなり、当該バリア層と当該シール層が隣接し、シール層は最内層を形成するとともに相対するシール層同士をシールすることによって形成されるシール部によって周縁の少なくとも一部が形成されたプラスチック容器にエダラボンを含有する水性薬剤が充填密封され、高圧蒸気滅菌されている。さらに、このプレミックス製剤の水性薬剤は、従来ガラスアンプルに充填されて販売されているエダラボン注射剤を混注操作を行なうことなく直接投与するのに適した濃度まで生理食塩水等で希釈したものであり、当該水性薬剤におけるエダラボン濃度は0.06〜0.6mg/mL、水性薬剤の液量は50〜500mLであることが好ましい。
本発明のエダラボンのプレミックス製剤の多層フィルム又は多層シートのバリア層は、ガラス転移温度70〜110℃の環状ポリオレフィン系樹脂であり、環状ポリオレフィン系樹脂としては、シクロオレフィンコポリマー(COC)またはシクロオレフィンポリマー(COP)を用いることができる。シクロオレフィンコポリマーとしては、ノルボルネン類とエチレン等のオレフィン類を原料とする共重合体、テトラシクロドデセン類とエチレン等のオレフィン類を原料とする共重合体が好適に用いられる。シクロオレフィンポリマーとしては、ノルボルネン類あるいはシクロテトラドデセン類等の開環重合可能なシクロオレフィン系のモノマーを開環重合し水素添加した重合体が好適に用いられる。具体的には、シクロオレフィンコポリマーとしては、例えば、三井化学株式会社製のアペル(APEL:登録商標)やTicona社製のトパス(TOPAS:登録商標)を用いることができる。また、シクロオレフィンポリマーとしては、例えば、日本ゼオン株式会社製のゼオネックス(ZEONEX:登録商標)やゼオノア(ZEONOR:登録商標)を用いることができる。
本発明の多層フィルム又は多層シートのバリア層の厚みは10μm〜80μm程度、さらに20〜60μm程度であることが薬剤の安定性およびバッグの柔軟性の面から好ましい。
本発明のエダラボンのプレミックス製剤の多層フィルム又は多層シートのシール層は、ポリプロピレン系樹脂を主成分とするものであり、ポリプロピレン系樹脂としてプロピレンのホモポリマーの他、ランダム共重合体やブロック共重合体、ポリプロピレン系エラストマーなどを用いることができる。このようなポリプロピレン系樹脂としては、日本ポリプロ株式会社製のノバテックPP(登録商標)やウィンテック(登録商標)などを用いることができる。さらに、上記ポリプロピレン系樹脂には、公知の酸化防止剤、光安定剤、中和剤、α晶核剤、β晶核剤、アンチブロッキング剤、滑剤等の各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。また、シール層を形成する樹脂の融点は150〜170℃であることが、100〜121℃の高圧蒸気滅菌への耐高圧蒸気滅菌性(ブロッキングや張り付き等の防止)や高い成形温度を必要とする環状ポリオレフィンとの多層フィルム又は多層シートの成形性の面から好ましい。
本発明の多層フィルム又は多層シートのシール層の厚みは5μm〜80μm程度、さらに10〜55μm程度であることがエダラボンの含量維持及びシール強度保持の面から好ましい。
なお、シール層は、シール層同士が相対してシールされたシール部を形成し、当該シール部がプラスチック容器の周縁シール部の少なくとも一部を形成するものであるが、本発明においてシール層とは、多層フィルム又は多層シートの最内層となって薬剤と直接接触する樹脂層、あるいは当該最内層とバリア層との間に接着層や接着性樹脂層などが設けられる場合には、さらにこれらの層も含んだ層を指すものである。
また、本発明においてシール層の厚みとは、多層フィルム又は多層シートの最内層となって薬剤と直接接触する樹脂層の厚さ、あるいは当該最内層とバリア層との間に接着層や接着性樹脂層などが設けられる場合には、さらにこれらの層の厚さも含んだ層の厚さをいう。
すなわち、本発明の多層フィルム又は多層シートのシール層とバリア層の間に接着層や接着樹脂層を用いることもできる。このような接着剤としては二液硬化型のポリエステルウレタン系接着剤やポリエーテルウレタン系接着剤を用いることが好ましく、接着性樹脂層としては、樹脂として異種材質との接着性に優れるものであれば公知の樹脂を用いることができ、例えば、三井化学株式会社製のアドマー(登録商標)、三菱化学株式会社製のモディック(登録商標)やゼラス(登録商標)などがあげられる。また、シール層とは逆側のバリア層表面に、本発明のプラスチック容器として必要な強度または柔軟性やガスバリア性、水蒸気バリア性を調整するため、さらに幾つかの層を積層してもよい。具体的には、エチレンとプロピレンのランダム共重合体やブロック共重合体、ポリプロピレン系エラストマー等のポリプロピレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂等である。積層する方法としては、ドライラミネーションや押出コーティング、押出しラミネーション、共押出インフレーション法や共押出Tダイ法等の共押出ラミネーション、共押出水冷インフレーション、ヒートラミネーションなどの公知の方法を単独または組み合わせて用いることが出来る。
本発明のプラスチック容器には、薬液の排出を行う目的からポート部を設けることが好ましい。ポートの材質としては、安価で落下などの衝撃にも破損しにくいポリエチレン製やポリプロピレン製を用いることができるが、多層フィルムのシール層と同じ樹脂を用いたポリプロピレン製等、ポリプロピレン系樹脂を含有する素材である方がシール性の面でより好ましい。ポート部には、ゴム栓などのゴム状弾性体を設けることが好ましく、エラストマー、イソプレンゴムあるいはブチルゴムを用いることができる。また、ゴム状弾性体の少なくともエダラボン含有水性薬剤と接触する面は、フッ素系樹脂、パリレン樹脂、シクロオレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレンナフタレート等の吸着収着等によりエダラボンに影響を与え難い物質で被覆することがエダラボンの安定性の面で好ましいが、厚みを薄くすることによりポリプロピレンやポリエチレンとすることもできる。フッ素系樹脂の被覆は、特公平7−47045号公報等に開示されている公知の方法を用いて行うことができる。パリレン樹脂の被覆は、特開2002−177364号公報等に開示されている公知の方法を用いて行うことができる。また、ポート部に、ポートと液密に溶着可能な上記核樹脂のいずれかで作製されたフィルムをシールし、ゴム状弾性体にエダラボン含有水性薬剤を接触させないことも、エダラボンの安定性の面から好ましい。
本発明のプラスチック容器内は無菌である必要があるので、通常充填密封後滅菌される。この際の滅菌は、本発明のエダラボン含有水性製剤が充填密封された容器をそのまま滅菌しても良いし、包装袋に密封包装した後、滅菌しても良い。この場合の滅菌手段としては、常用される湿熱滅菌、特に高圧蒸気滅菌によることが望ましい。高圧蒸気滅菌は、115℃30分等の一般的な条件で実施される。
本発明のエダラボンのプレミックス製剤は、用いられるプラスチック容器がある程度の酸素透過性を有する材質、特に軟質の、バッグに充填されている場合、脱酸素剤とともにガス難透過性の包装袋の開口部をヒートシール、高周波融着あるいは超音波融着等の公知の各種シール手段を用いるなどして密封包装してあることが好ましい。このようにすることによって、エダラボンは長期にわたってより安定に保存することが確実となる。包装袋の材質は、具体的には、アルミナ蒸着フィルム、アルミ蒸着フィルムやアルミ箔層を有するラミネートフィルム、あるいはシリカ蒸着フィルム、などが挙げられる。このような構成とすることにより、外部からの酸素の侵入を効果的に防止することができる。なお、プラスチック容器にガス難透過性を付与することにより、エダラボン含有水性薬剤を容器に充填する際、および滅菌の際に十分な酸素管理を行なうことにより、包装袋を省略しても安定確実に保存することができる。
本発明は、ガラス転移温度70〜110℃の環状ポリオレフィン系樹脂を主成分として含有するバリア層とポリプロピレン系樹脂を主成分として含有するシール層を含む多層フィルム又は多層シートからなり、当該バリア層と当該シール層が隣接しているプラスチック容器に収納したエダラボン含有水性薬剤であるので、容器の成形性もよく、エダラボンの実質的な変質や含有量の低下のない安定性に優れたエダラボンのプレミックス製剤が提供できる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
(エダラボン含有水性薬剤の調製)
エダラボン0.9g、亜硫酸水素ナトリウム0.6g、L−システイン塩酸塩一水和物0.3g、塩化ナトリウム27.0g、リン酸1.3gを注射用水2700mLに溶解し、水酸化ナトリウム適量にてpHを3.7に調整した後、注射用水にて全量を3Lとし、エダラボン0.3mg/mL濃度の水溶液を得た。この溶液を0.22μmの孔径のメンブランフィルターを用いて無菌ろ過し、エダラボン含有水性薬剤を調製した。
調製は窒素気流下で行い、注射用水は窒素をバブリングし、調製した製剤の容器への充填時及び滅菌時にも同程度の注意を払って酸素管理を十分に行った。
(実施例1〜3及び比較例1〜3)
表1に示す構成材料にて基材層、バリア層およびシール層を有する3層以上のフィルムを共押出し法により作製した。これらの3層以上のフィルムを用いて内容量100mLとなる容器を作製した。
エダラボン含有水性薬剤を表1の容器にそれぞれ100mL充填し、高圧蒸気滅菌をして、プレミックス製剤を製した。
Figure 0005465409
なお、フィルムを構成する樹脂としては、下記を用いた。
PP:ポリプロピレン系樹脂
I:ガラス転移温度が80℃の環状ポリオレフィン(Ticona社製、TOPAS8007)
II:ガラス転移温度が102℃の環状ポリオレフィン(日本ゼオン(株)製、ZEONOR1020R)
III:ガラス転移温度が138℃の環状ポリオレフィン(日本ゼオン(株)製、ZEONEX480R)
(試験例1) 実施例1〜3および比較例1〜3で得られたプレミックス製剤をアルミ蒸着フィルムからなる気体難透過性の包装袋に脱酸素剤(商品名エージレス、三菱ガス化学(株)製)をいれて密封後、40℃条件下で3ヶ月間保存し、エダラボンの仕込み量に対する残存率及びpHを求めたところ、下記の表2に示すとおりであった。
なお、エダラボンの残存率(%)はHPLCを用いて以下の条件にて測定した。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)。
カラム:内径約4mm、長さ約15cmのステンレス管に5μmのオクタデシルシリル化シリカゲルを充填したものを50℃付近の一定温度で使用。
移動相:10mM酢酸水溶液・メタノール混液(3:1)をアンモニア水でpH5.5に調整した溶液。
流量:エダラボンの保持時間が約8分になるように調整した。
Figure 0005465409

表2の結果から、ガラス転移温度70〜110℃の環状ポリオレフィン系樹脂を主成分として含有するバリア層とポリプロピレン系樹脂を主成分として含有するシール層を含む多層フィルム又は多層シートからなり、当該バリア層と当該シール層が隣接しているプラスチック容器に収納し、高圧蒸気滅菌をしたエダラボンのプレミックス製剤は、40℃条件下で3ヶ月間保存した時、含量及びpHの変化はほとんどなく安定であることが確認された。しかし、シール層の厚みが200μmの比較例1及び95μmの比較例2においては、40℃3ヶ月の保存により約3%の含量低下がみられた。
また、ガラス転移温度が138℃の環状ポリオレフィンを用いた比較例3は、薬剤の保存安定性は実施例1〜3と同等であることが確認されたが、外観の面で問題があった。

Claims (6)

  1. ガラス転移温度70〜110℃の環状ポリオレフィン系樹脂を主成分として含有する厚さ10〜80μmのバリア層と該バリア層に隣接して設けられたポリプロピレン系樹脂を主成分として含有する厚さ5〜80μmのシール層とを含む多層フィルム又は多層シート(但し、プロピレン系重合体とスチレン系エラストマーとのブレンド物からなる樹脂組成物層を備える当該多層フィルム又は多層シートを除く)により形成され、前記シール層は最内層を形成するとともにシール層同士が相対してシールされたシール部を有するプラスチック容器にエダラボンを含有する水性薬剤が収納され、かつ密封された状態で高圧蒸気滅菌されてなるエダラボンのプレミックス製剤。
  2. 前記環状ポリオレフィン系樹脂が、シクロオレフィンコポリマーまたはシクロオレフィンポリマーである請求項1に記載のエダラボンのプレミックス製剤。
  3. 前記バリア層の厚みが20〜60μmである請求項1または2に記載のエダラボンのプレミックス製剤。
  4. 前記シール層の厚みが10〜55μmである請求項1〜3のいずれかに記載のエダラボンのプレミックス製剤。
  5. 前記エダラボンの濃度が0.06〜0.6mg/mLで液量が50〜500mLである請求項1〜4のいずれかに記載のエダラボンのプレミックス製剤。
  6. 前記ポリプロピレン系樹脂の融点が150〜170℃である請求項1〜5のいずれかに記載のエダラボンのプレミックス製剤。
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