JP4786086B2 - 穿孔ロッドの接続用カプラー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、先端に穿孔ビットを備えて、回転運動ならびに打撃運動する穿孔ロッドの接続用カプラーに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のロッドは、穿孔機に装着されて、ハンマーによる打撃力を受けるとともに回転力を受け、回転運動ならびに打撃運動し、先端に備えた穿孔ビットによって地盤に孔を穿つもので、例えば法面の保護工法などに広く用いられている。
【0003】
即ち、法面の保護工法の一例として、例えば図6に示すように、穿孔ロッド11を用いて地盤に所定深さの孔Hを穿ち、この穿孔に用いたビット付きの穿孔ロッド11をロックボルトにするように、そのまま埋め残して、この穿孔ロッド11の上端部に連結用のケース12を固定し、かつ、このケース12どうしをワイヤー13等で連結する法面の保護工法がある。
【0004】
そして、従来では、穿孔の作業にとって邪魔な樹木を予め取り除き、整地した地盤に穿孔ロッドで孔を穿って、この穿孔ロッドをロックボルトにする工法がとられていたのであるが、最近では、自然環境の破壊を避けて、景観の保護を重視する上で、樹木を残したままで地盤に孔を穿ち、穿孔ロッドをロックボルトにするのが一般的になっている。
【0005】
ここで、穿孔ビットならびに穿孔ロッドを共に中空製のものとし、かつ、穿孔ロッドの接続用カプラーとして、その直径が穿孔ビットの直径よりもやゝ小径のものを用いて、穿孔に際しては、中空の穿孔ロッドを通して、穿孔ビットの先端から孔内にグラウトを注入させつつ、ビット付きの穿孔ロッドを回転運動ならびに打撃運動させ、そして、穿孔に伴って発生したスライム、即ち、グラウトと掘削土砂とが混ざったスライムについては、これを穿孔ロッドと孔壁との間の隙間を通して、更には、カプラーと孔壁との間の隙間を通して、地表に排出させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように樹木を残したままの地盤では、その表層に樹木の根茎が張り巡らされていることから、穿孔ビットが根茎に遭遇した際には、穿孔ビットが根茎に孔を穿つことになるが、時には、更に穿孔が進んだ際に、根茎の孔の周りにカプラーが引っ掛かって、それ以上の穿孔が困難になることがあった。
【0007】
即ち、穿孔ビットによって形成される孔の直径は、穿孔ビットの直径よりもやゝ大きくなることは必然であり、これによって、穿孔が進むに連れて、穿孔ロッドの先端側が下がり気味になることから、図7(A)に示すように、穿孔ビット14が先行して形成した根茎の孔Aの周りにカプラー15が引っ掛かることがあり、それ以上の穿孔が困難になることがあったのである。
【0008】
また、穿孔ロッドの先端側が下がり気味になることから、根茎に形成された孔にカプラーが旨く入り込んだとしても、図7(B)に示すように、カプラー15が孔Aを塞ぐように斜めになることで、スライムの排出が阻害され、時にはスライムの排出が不能になることもあり、穿孔作業の能率が極端に低下する問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かゝる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単な改良技術によって上記の不都合を解消する点にあり、即ち、本発明は、先端に穿孔ビットを備えて、回転運動ならびに打撃運動する穿孔ロッドの接続用カプラーであって、カプラー本体の表面部の少なくとも穿孔方向の先端側に、カプラー本体の回転に伴って樹木の根茎を切削して穿孔ビットが樹木の根茎に遭遇した際に形成される根茎の孔を拡径させるための切削体を、それの切削作用縁をカプラー本体の回転軸線方向に向けたものと、カプラー本体の回転軸線を中心にして半径方向に向けたものとを組み合わせて備えてなり、切削作用縁のカプラー中心まわりでの回転軌跡の直径が、穿孔ビットの直径よりも小さくなるように寸法設定してなる点に特徴がある(請求項1)。
また、本発明は、切削作用縁をカプラー本体の回転軸線を中心にして半径方向に向けた切削体を、その頂部の切削作用縁をカプラー本体の端部側に向ける状態で、カプラー本体に対して斜めの姿勢に配置してなる請求項1に記載された穿孔ロッドの接続用カプラーを提供する(請求項2)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態と参考例を図面に基づいて説明する。図1〜図4は参考図を示し、図1は架台1の支持部2にスライド可能に保持された穿孔機3を示し、この穿孔機3は、回転を伴って打撃力を付与するハンマー(図示を省略)を内蔵している。
【0011】
そして、この穿孔機3のハンマー先端には、中空製の穿孔ロッド4が連設されており、かつ、この穿孔ロッド4の先端には、同じく中空製の穿孔ビット5が設けられていて、穿孔ロッド4ひいては穿孔ビット5が、ハンマーによる回転力と打撃力とを受けて、回転運動ならびに打撃運動し、地盤に孔を穿つように構成されている。
【0012】
上記の穿孔ロッド4は、穿孔深さに応じて順次、カプラー6を介して継ぎ足しロッド4が接続されるのであって、この穿孔ロッド4の接続用カプラー6は、図2及び図3(A),(B)に示すように、端部の外周角部を面取り加工した筒状のカプラー本体7の内面部に、穿孔ロッド4の端部に形成された雄ねじ4aに螺合する雌ねじ7aを形成する一方、このカプラー本体7の表面部の両端側に、それぞれ3個の切削体8を備えてなる。
【0013】
具体的には、切削体8の端面形状を五角形にして、それの頂部の角部を切削作用縁aとし、この切削作用縁aを穿孔ロッド4の回転軸線方向に向ける状態で、かつ、カプラー本体7の回転軸線まわりで互いに120度の位相を持たせて、更には、カプラー本体7の両側では互いに60度の位相を持たせて、それぞれ3個の切削体8をカプラー本体7の表面部の両端側に設けている。
【0014】
尚、上記の構成において、切削作用縁aのカプラー中心Pまわりでの回転軌跡Qの直径が、穿孔ビット5の直径よりも小さくなるように寸法設定している。
【0015】
上記の構成によれば、図4(A)に示すように、穿孔ビット5が根茎に孔Aを穿ち、更に穿孔が進んで、根茎の孔Aの周りにカプラー6が引っ掛かった際には、このカプラー6に備えた切削体8が根茎を切削して、根茎の孔Aを拡径させつつ、この孔Aをカプラー6が通過することから、根茎の孔周りへのカプラー6の引っ掛かりが、穿孔ビット5による穿孔作業の妨げになることは一切なく、従って、穿孔ビット5による穿孔を所定通りに継続させることができる。
【0016】
また、カプラー6が根茎の孔に傾斜姿勢で突入する状態であっても、図4(B)に示すように、切削体8が根茎の孔Aを拡径させることに加えて、切削体8が孔壁とカプラー本体7との間の隙間を確実に確保することから、スライムの排出不能といった事態が確実に回避されるのであって、穿孔作業の能率低下の問題は確実に解消される。
【0017】
別の参考例によるカプラー6を図5に示している。この参考例によるカプラー6では、切削体8をカプラー本体7の半径方向視で五角形の形状のものにして、その頂部の切削作用縁aをカプラー本体7の端部側に向ける状態で、カプラー本体7に対して斜めの姿勢に配置している。
【0018】
具体的には、切削作用縁aをカプラー本体7の回転軸線を中心Pにして半径方向に向ける状態で、かつ、カプラー6の回転方向で後方側の斜面部8aとカプラー本体7の端面との間に、小さな後退角θを有せしめるように、更には、カプラー本体7の両側で互いに点対称の姿勢になるように、それぞれ3個の切削体8を、カプラー本体7の表面部の両端側に配置しているのである。
【0019】
尚、上記の各参考例では、カプラー本体7の表面部の両端側に、それぞれ3個の切削体8を配置しているが、切削体8の配置個数は不問であり、切削体8の形状についても、これを例えば三角形にするなど、その形状も不問である。
【0020】
そして、本発明の実施の形態としては、切削体8の配置姿勢を一様にすることなく、図3に示した切削体8と図5に示した切削体8とを、適宜に組み合わせて配置する形態をとっている。
【0021】
ここで、切削体8をカプラー本体7の表面部の両端側に設けているのは、カプラー6に方向性を持たせることなく、穿孔ロッド4を連結できるようにするためであって、カプラー6に方向性を持たせて、穿孔ロッド4を連結させるならば、切削体8を穿孔方向の先端側にのみ設ければよいのである。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、穿孔ロッドの接続用カプラーに切削体を備えるだけの簡単な改良技術によって、穿孔ビットが先行して樹木の根茎に孔を穿った場合に生じる不都合な事態、即ち、根茎の孔の周りにカプラーが引っ掛かって、それ以上の穿孔が困難になることや、根茎の孔をカプラーが塞ぐことによるスライムの排出不能に陥る事態が確実に解消されるようになり、従来に比較して、穿孔作業の能率を飛躍的にアップさせることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 穿孔機とこれの保持用の架台とを示す側面図である。
【図2】 穿孔ロッドとこれの接続用カプラーとを示す斜視図である。
【図3】 (A)はカプラーの端面図、(B)はカプラーの側面図である。
【図4】 (A),(B)はいずれもカプラーによる根茎の孔の切削状況を示す説明図である。
【図5】 別の参考例によるカプラーを示し、(A)はカプラーの端面図、(B)はカプラーの側面図である。
【図6】 法面の保護状況を示す斜視図である。
【図7】 (A)は根茎の孔に対するカプラーの引っ掛かり状況を示す説明図、(B)は根茎の孔のカプラーによる塞ぎ状況を示す説明図である。
【符号の説明】
4…穿孔ロッド、5…穿孔ビット、6…カプラー、7…カプラー本体、8…切削体、a…切削作用縁。
Claims (2)
- 先端に穿孔ビットを備えて、回転運動ならびに打撃運動する穿孔ロッドの接続用カプラーであって、カプラー本体の表面部の少なくとも穿孔方向の先端側に、カプラー本体の回転に伴って樹木の根茎を切削して穿孔ビットが樹木の根茎に遭遇した際に形成される根茎の孔を拡径させるための切削体を、それの切削作用縁をカプラー本体の回転軸線方向に向けたものと、カプラー本体の回転軸線を中心にして半径方向に向けたものとを組み合わせて備えてなり、切削作用縁のカプラー中心まわりでの回転軌跡の直径が、穿孔ビットの直径よりも小さくなるように寸法設定してなることを特徴とする穿孔ロッドの接続用カプラー。
- 切削作用縁をカプラー本体の回転軸線を中心にして半径方向に向けた切削体を、その頂部の切削作用縁をカプラー本体の端部側に向ける状態で、カプラー本体に対して斜めの姿勢に配置してなる請求項1に記載された穿孔ロッドの接続用カプラー。
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