JP4785103B2 - 生ゴミ処理装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ゴミプレス処理を行う生ゴミ処理装置に関するものであり、特に加圧された生ゴミの一部が微細間隙を通過させて微細化される生ゴミ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生ゴミの処理において、生ゴミを加圧して微細間隙を通過させることにより生ゴミを微細化する生ゴミ処理装置は、第2964377号特許公報及び特開平10−156312号公開特許公報に開示されている。
【0003】
第2964377号特許公報の装置では、円筒体2の生ゴミを油圧シリンダ3によって加圧して、生ゴミの有機組織が微細な濁粒子となって生ゴミ中の水分とともに微少間隙24から流出し排出口28を通って装置外部へ排出される。また、ラム22の上面に残った残渣はスクレーパ31で装置側方へ排出される。
【0004】
特開平10−156312号公開特許公報の装置では、高圧容器外筒内部に投入された生ゴミを加圧することにより、加圧された生ゴミの一部が微細間隙(19)を通過する際に生じる自身の剪断流によって微細化されつつ、微細化生ゴミ排出孔(21)から排出される。また、第1油圧ラム(12)が第1ラム退避位置に移動した際にスクレーパー(23)が生ゴミ残渣を生ゴミ残渣排出口(22)に向って排出するものである。
【0005】
また、実開昭55−28088号公開実用新案公報には、従来技術として脱水装置が開示されている。この脱水装置では、下加圧蓋体5に加圧槽4の底面開口部を嵌合して、加圧槽4と下加圧蓋体5とで形成される収容部内に脱水すべきスラッジを入れる。そして、上加圧蓋体8を下降させてスラッジを圧搾することによりスラッジの水分がオリフィスを通過し、この水分を排水通路10を介して吸引することによりスラッジを脱水する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の装置には次のような問題がある。第2964377号特許公報及び特開平10−156312号公報記載の装置では、いずれもラム上面に残った生ゴミ残渣をスクレーパによって装置側方へ排出しているが、このとき微細間隙上を生ゴミ残渣が通過するので、残渣がこの微細間隙から微細化生ゴミに混入してしまうことがあり、異物分別率を低下させる原因となる。
【0007】
また、生ゴミ残渣がラム上面を通過するので、残渣によって微細間隙の目詰まりを起こしてしまう場合もある。実開昭55−28088号公報記載の装置においても、脱水に固定のオリフィスを使用しているが、このようなオリフィスを生ゴミに使用すると、すぐ目詰まりを起こし、その都度生ゴミ残渣を除去しなければならず、作業が繁雑なものとなる。
【0008】
また、第2964377号公報記載の装置では、生ゴミを加圧した後にスクレーパの位置までラムを下降してから、ラム上の残渣をスクレーパにより排出している。特開平10−156312号公報記載の装置では第1油圧ラムと第2油圧ラムとを対向配置して、第1ラム加圧位置まで第1油圧ラムと第2油圧ラムを移動して生ゴミの加圧を行い、その後第1ラム退避位置まで第1油圧ラムと第2油圧ラムを下降して第1油圧ラム加圧面に残った生ゴミ残渣をスクレーパで排出している。即ち、第2964377号公報及び特開平10−156312号公報記載の装置では、生ゴミの加圧位置と生ゴミ残渣の排出位置(スクレーパの位置)とが異なっており、このため装置が過大になっている。
【0009】
更に、特開平10−156312号公報記載の装置では、微細間隙を円筒容器と加圧片で構成し、この微細隙間に生ゴミを通すことにより生ゴミ成分を微細化しているが、その微細隙間のサイズは円筒容器内径と加圧片外径により固定されてしまう。このため、生ゴミの材料に合わせて微細間隙のサイズを調整するためには、加圧片を交換する以外に方法はなく、材料に応じた微細隙間のサイズ調整が不可能である。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、異物の分別率を向上させ、生ゴミの再利用を容易に行うことができる生ゴミ処理装置を提供することを主な目的とする。本発明の別の目的は、装置を小型化して省スペースを図ると共に、装置の製造コストを低減することができる生ゴミ処理装置を提供することである。本発明の別の目的は、生ゴミの材料、用途に応じて生ゴミ微細化のための微細間隙の調整を行える生ゴミ処理装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、生ゴミが投入される高圧容器外筒と、前記高圧容器外筒の一端側を塞ぐように配された閉鎖部と、前記投入された生ゴミを加圧する加圧手段と、加圧された生ゴミの一部を通過させる間隙と、前記加圧面上に残る生ゴミ残渣を前記高圧容器外筒外部に排出する残渣排出手段と、を備えた生ゴミ処理装置において、前記加圧手段は、前記閉鎖部の加圧面に対向配置され、前記加圧面に移動して前記生ゴミを加圧する加圧部と、前記加圧部が前記加圧面近傍まで移動したときに前記間隙に遊嵌して閉鎖部外径との間で全周に亘り筒状微細間隙を形成すると共に、前記加圧部に対して相対移動可能な筒状挿入部とを有するものであり、前記間隙内に混入した生ゴミ残渣を前記加圧面上に排出する残渣払出し手段を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
この請求項1に係る発明では、内部に水分を含んだ生ゴミを密閉状態で加圧手段で高圧力で加圧するが、このとき加圧手段の筒状挿入部が閉鎖部外径の間隙に遊嵌することにより、閉鎖部外径との間で全周に亘り筒状微細間隙を形成する。生ゴミは加圧されてこの円筒状微細間隙を通過する。このとき、生ゴミの細胞が加圧によって崩れながら、円筒状微細間隙を通過しつつ、通過する際の剪断流でより細かく粉砕される。生ゴミを加圧する圧力は破砕されて円筒状微細間隙を通過する生ゴミの流体の粘度と微細間隙の幅及び総間隙面積に応じて変化する。
【0013】
ここで、本発明における微細間隙は筒状挿入部の全周に亘り筒状に形成されているので、円形状の微細間隙に比べて生ゴミ残渣で微細間隙が目詰まりを起こすことが防止される。また、残渣物が微細間隙内に紛れ込んだ場合でも、筒状挿入部が加圧部に対して相対移動可能に構成されているので、加圧処理の1サイクルごとに加圧部で生ゴミを加圧した状態を保持しながら、筒状挿入部を間隙から引き抜き間隙を解放することにより、間隙内の残渣物が加圧面に導出される。このため、従来の生ゴミ処理装置に比べて生ゴミ残渣が微細化された生ゴミに混入することが防止され、生ゴミと異物との分別率の向上に繋がる。
【0014】
本発明における微細間隙は、加圧面近傍に加圧部が移動したとき、即ち加圧時に、筒状に形成されるものであれば良く、その間隙幅、サイズ等は生ゴミの材料、再利用方法に応じて任意に定めることができる。具体的には、生ゴミの加圧面積が130cm に対して、微細間隙の幅が100ミクロン以上、1000ミクロン以下、好ましくは300ミクロン以上、700ミクロン以下であることが好ましい。
【0015】
加圧部による生ゴミに対する圧力も任意に定めることができる。具体的は、総間隙面積が20cm で、70kg/cm 以上の加圧力とすることが好ましい。より好ましくは微細間隙の幅が300ミクロン以上、500ミクロン以下であり、150kg/cm 以上の加圧力があればよい。
【0016】
従って、本発明における高圧容器としては、生ゴミが投入されるものであれば良いが、加圧手段による上記加圧に耐えることができる程度の充分な強度を有するものであることが好ましい。
【0017】
また、本発明における閉鎖部は加圧部と共に生ゴミを加圧するものであれば良く、加圧時に加圧部と互いに接近し、加圧終了後加圧部と互いに離反するように移動可能に構成したり、閉鎖部を移動不能に構成し、加圧部のみを移動可能に構成することは本発明では特に限定しない。後者の場合には、閉鎖部を移動する機構が不要となるため構造の簡易化が図れるという利点がある。
【0018】
本発明における残渣排出手段は、加圧面上に残る生ゴミ残渣を前記高圧容器外筒外部に排出するものであればよく、具体的には加圧面上を摺接しながら移動するスクレーパ、プレート等を用いればよい。
【0019】
請求項に係る発明は前記間隙内に混入した生ゴミ残渣を前記加圧面上に排出する残渣払出し手段を更に備えたことを特徴とする。
【0020】
この請求項に係る発明では、生ゴミ残渣が筒状微細間隙内に紛れ込んだ場合でも、残渣払出し手段によって間隙内に混入した生ゴミ残渣を前記加圧面上に排出するので、生ゴミ残渣が微細化された生ゴミに混入することが確実に防止され、生ゴミと異物との分別率をより向上させることができる。
【0021】
本発明における残渣払出し手段としては、間隙内に混入した生ゴミ残渣を前記加圧面上に排出するものであればよい。このような残渣払出し手段としては、筒状挿入部の先端部を間隙から抜き出す際に先端部自体で生ゴミ残渣を引張って筒状間隙内から排出するように構成することができる。この場合には、新たな部材を設ける必要がないので構成の簡易化が図れるという利点がある。また、残渣払出し手段として、間隙内で軸方向移動可能なリング部材を設け、このリング部材を加圧面方向に押圧することにより生ゴミ残渣を引張って間隙内から排出するように構成することができる。この場合には、より確実に間隙内の生ゴミ残渣を排出できるという利点がある。
【0022】
請求項に係る発明は、請求項1に記載の生ゴミ処理装置において、前記残渣排出手段は、前記加圧手段よる加圧位置で前記生ゴミ残渣を排出するものであることを特徴とする。
【0023】
この請求項に係る発明では、残渣排出手段が加圧手段よる加圧位置で前記生ゴミ残渣を排出するので、加圧位置と排出位置とを異なる位置にして加圧面を移動させる必要がなく、加圧位置と排出位置とが異なる従来の装置に比べて装置のコンパクト化が図られ、この結果装置の製造コストも低減する。
【0024】
本発明における残渣排出手段は、加圧位置で生ゴミ残渣を排出するものであれば良く、例えば、加圧時と排出時とで加圧面が移動する場合には加圧面の移動に伴って残渣は移出手段を移動するように構成しても良いが、好ましくは閉鎖部を固定して加圧部のみを移動可能に構成し、かつ残渣排出手段を固定された加圧面を摺接しながら移動するように構成すれば装置のより一層のコンパクト化を図ることが出来る。
【0025】
請求項に係る発明は、請求項1に記載の生ゴミ処理装置において、前記筒状微細間隙を調整する調整手段を更に備えたことを特徴とする。
【0026】
例えば、材料中に異物が大量に含まれる場合は、異物が隙間を小さくしてしまうため、装置の隙間は大きくしておく必要が有る。逆に少量の異物を除去するには、隙間は小さい方が良い。また微生物を用いて生ゴミを分解するような場合は、隙間を小さくして生ゴミの粒子を細かくした方が、短時間で分解でき処理量の増加や処理時間の短縮が可能となり有用である。
【0027】
この請求項に係る発明によれば、調整手段によって筒状微細間隙を調整することができるので、生ゴミの材料や生ゴミの再利用方法に応じて微細間隙を所望のサイズに変更することができる。例えば、微細化の隙間を小さくすることにより、生ゴミの粒径を細かくすることが出来る。これにより、用途に合わせて部品交換する必要がなくなるという利点がある。
【0028】
本発明における調整手段は、筒状微細間隙を調整するものであれば良く、間隙幅や、間隙の深さのいずれか若しくは両方を調整するように構成することは任意である。また、筒状挿入部の先端をテーパ状に形成し、閉鎖部の一部を移動可能な可動部材とした上で、調整手段として当該可動部材を移動させる移動機構を採用すれば、可動部材を移動することにより筒状挿入部のテーパ状部分と閉鎖部可動部材との間隔を変更できるので、これにより簡易な構成で筒状微細間隙の幅を調整できるという利点がある。
【0029】
請求項に係る発明は、請求項1に記載の生ゴミ処理装置において、前記筒状挿入部は、その内周壁に前記間隙と連通する第2の微細間隙が刻設されたものであることを特徴とする。
【0030】
この請求項に係る発明では、筒状挿入部の内周壁に前記間隙と連通する第2の微細間隙が刻設されているので、微細化用の間隙長さを実質的に増加させることでき、装置体格を過大とせずに、容易に生ゴミの処理量を増加させることができる。
【0031】
請求項に係る発明は、生ゴミを加圧して、加圧された生ゴミを微細間隙を通過させる加圧工程と、微細間隙に紛れ込んだ生ゴミ残渣を加圧面に排出する残渣払出し工程と、加圧面に払出された生ゴミ残渣を装置外部へ排出する残渣排出工程と、を含むことを特徴とする生ゴミ処理方法に係るものである。
【0032】
この請求項に係る発明では、残渣払出し工程によって微細間隙に紛れ込んだ生ゴミ残渣を加圧面に排出して、残渣排出工程で加圧面上の生ゴミ残渣を装置外部へ排出しているので、生ゴミ残渣が微細化された生ゴミに混入することを確実に防止し、生ゴミと異物との分別率をより向上させることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の生ゴミ処理装置及び方法についての好ましい実施形態について、以下図示例とともに説明する。
【0034】
[実施の形態1]
図1は実施の形態1の生ゴミ処理装置の概略構成図である。実施の形態1の生ゴミ処理装置は、生ゴミが投入されるホッパ1と、鉛直に立設された円筒容器外筒5と、投入された生ゴミを加圧する加圧プランジャ13と、加圧プランジャ13の外周に摺接する円筒状容器15と、円周方向に刻設された溝部25を有する閉鎖部17と、溝部25に混入した生ゴミ残渣を払い出す払出しリング33と、生ゴミ残渣を装置外部へ排出するプッシャプレート41とを主に備えている。ここで、円筒状容器15は本発明の筒状挿入部を、加圧プランジャ13は本発明の加圧部を、払出しリング33は本発明の残渣払出し手段を、プッシャプレート41は本発明の残渣排出手段を、溝部25は本発明の間隙をそれぞれ構成する。
【0035】
ホッパ1に投入された生ゴミはホッパ下部のスクリューコンベア3の駆動によって運搬されて円筒容器外筒5の上端から円筒容器内部に投入される。投入された生ゴミは円筒容器外筒5の下部に閉鎖部17と加圧プランジャ13と間の空間で形成される加圧室19に落下して、ここで加圧されるようになっている。円筒容器外筒5の側面は閉鎖部17によって閉鎖されている。
【0036】
閉鎖部17は移動不能に構成されており、投入された生ゴミを加圧プランジャ13により加圧する加圧面21を有している。また、閉鎖部17には円周方向に溝部25が刻設されており、この溝部内に後述する払出しリング33が移動可能に挿入されている。また溝部25は、生ゴミ排出通路35を介して微細化された生ゴミを装置外部に排出する生ゴミ排出口37に連通している。また排出口37には配管100が接続され、配管100にはリサイクル処理装置101が接続されている。なお、実施の形態1では配管100を用いて生ゴミ処理装置をリサイクル処理装置と接続しているが、配管100の代わりにゴムホースを用いても良い。
【0037】
また、リサイクル処理装置101は、回収された生ゴミをメタンガス化、コンポスト化、飼料化、炭化、乾燥等を行うための装置であり、メタンガス化装置、コンポスト化装置、乾燥装置、浄化装置、消滅装置などである。尚、消滅装置とは、生ゴミを炭酸ガスと水に微生物によって97%程度分解するものである。
【0038】
加圧プランジャ13は、閉鎖部加圧面21と対向して設けられている。加圧プランジャ13は本発明の加圧手段の一部を構成する加圧シリンダ7の駆動によって閉鎖部加圧面方向(図1右方向)に移動し、排出シリンダ9の駆動によって図1左方向に移動可能となっている。加圧プランジャ13が閉鎖部加圧面方向(図1右方向)に移動することにより生ゴミが所定圧力で加圧される。尚、実施の形態1では加圧時の圧力を200kg/cmとしている。
【0039】
加圧プランジャ13の外周には円筒状容器15が摺接している。図2は、円筒状容器15、閉鎖部17及び間隙調整機構の構成を示す断面図である。この円筒状容器15は加圧プランジャ13と共に移動可能となっており、加圧プランジャ13が加圧面方向(図1右方向)に移動したときに先端部が閉鎖部17の溝部25に遊嵌される。円筒状容器15の先端部内周壁は、溝部側にいくに従って拡開するテーパ状を形成しており、先端部が溝部25に遊嵌された状態で、テーパ状部と溝部内周縁との間に円筒状微少間隙が形成される。このため、加圧プランジャ13によって加圧された生ゴミはこの微少間隙を通過することにより自身の剪断作用により微細化され、生ゴミ排出通路35を介して生ゴミ排出口37から装置外部へ排出されるようになっている。一方、加圧面21には生ゴミ残渣が残り、生ゴミとそれ以外の異物を分別できるようになっている。
【0040】
閉鎖部溝部内の払出しリング33は、払出しシリンダ29の駆動によって連結ロッド31を介して溝部25を図2左方向に移動する。一方、円筒状容器15は加圧プランジャ13と共に移動可能ではあるが、加圧プランジャ13に対して軸方向に相対移動可能となっている。このため、払出しリング33の移動によって円筒状容器15は図2左方向に押圧されて移動し、溝部25に紛れ込んだ生ゴミ残渣を溝部25から閉鎖部加圧面21に排出するようになっている。
【0041】
閉鎖部17の図2右側面には2個の調整ネジ45がされており、この調整ネジ45を回動させることにより閉鎖部可動部23が図2の左右方向に移動する。この調整ねじは本発明の調整手段を構成するものである。上述したように、円筒状容器15先端部はテーパ状となっているため、閉鎖部可動部23の左右方向の移動によって円筒状微細間隙27の幅が調整可能となっている。尚、実施の形態1では微細間隙27の幅を0.1〜1.5mmの間で調整できるように構成している。
【0042】
プッシャプレート41は、本発明の残渣払出し手段の一部を構成するプッシャシリンダ39の駆動によって上下方向に移動可能である。プッシャプレート41は生ゴミの加圧時には上部位置にあるが、生ゴミの加圧完了して加圧プランジャ13及び円筒状容器15が図2左方向に退避すると、プッシャプレート41は加圧面21を摺接しながら下方に移動する。このため、加圧面21に残存する生ゴミ残渣を除去して、残渣排出口43から装置外部へ排出するようになっている。
【0043】
次に以上のように構成された実施の形態1の生ゴミ処理装置を使用した生ゴミプレス処理について説明する。図3は、実施の形態1の生ゴミプレス処理の全体工程図であり、図3(a)は充填工程、図3(b)は加圧工程、図3(c)は排出工程を示している。図4は生ゴミ残渣排出処理の工程図である。
【0044】
ホッパ1から投入された生ゴミはスクリューコンベア3により運搬されて、図3(a)に示すように、円筒容器外筒5の上部から加圧室19に投入される(充填工程)。そして、投入された生ゴミの材料や再利用方法に応じて調整ネジ45を回動させ、微細間隙27を所望の幅に調整するため、閉鎖部可動部23を前進又は後退させる。
【0045】
次いで、図3(b)に示すように、加圧シリンダ7を駆動して加圧プランジャ13を加圧面方向に移動させて生ゴミを加圧する(加圧工程)。このとき、円筒状容器先端部が閉鎖部溝部25に挿入されて、調整ネジ45で調整された幅の円筒状微細間隙27が形成される。生ゴミは加圧されるに従ってこの円筒状微細間隙27を通過して微細化されて溝部25に入る。微細化された生ゴミは、溝部25から生ゴミ排出通路35を経て生ゴミ排出口37から排出される。排出された微細化生ゴミは、配管100を通って、リサイクル処理装置101へ導入される。
【0046】
このため、配管100によってコンベア等の搬送装置等を使用することなく、微細化された生ゴミをリサイクル処理装置101へ容易に搬送することが可能となっている。特に、本実施の形態の生ゴミ処理装置によって生ゴミはペースト状となるので、容易にリサイクル処理装置へ搬送することが可能である。
【0047】
搬送された生ゴミはリサイクル処理装置101によって処理される。生ゴミには有機物以外の異物が混入することがあり、リサイクルのためにはこの異物を除去する必要があるが、実施の形態1では異物は生ゴミ処理装置によって除去された上で、リサイクル処理装置101へ搬送されることになり、別途異物除去のための装置を設けることなく生ゴミのリサイクル化を行うことができ、装置の簡略化が図られている。
【0048】
一方、加圧面21には異物としての生ゴミ残渣49が残存し、溝部25にも少量の生ゴミ残渣49が紛れ込んでしまう(図4(a))。
【0049】
このため、払出しシリンダ29を駆動して溝部25の払出しリング33を微細間隙27の方向(図4左方向)に移動させると、払出しリング33が円筒状容器先端部を押圧する。円筒状容器15は加圧プランジャ13に対して軸方向相対移動が可能であるため、払出しリング33からの押圧により図4左方向に後退し、これにより溝部25に紛れ込んだ生ゴミ残渣49が加圧室19に排出される(図4(b)、図4(c))。そして、排出シリンダ9を駆動して加圧プランジャ13を後退させる(図4(d))。
【0050】
次いで、プッシャシリンダ39を駆動して、図3(c)及び図4(e)〜(g)に示すようにプッシャプレート41を下降する(排出工程)。これにより、加圧面21及び加圧室内に残存する生ゴミ残渣49がプッシャプレート41によって押し出され、残渣排出口43から装置外部へ排出される。
【0051】
このように実施の形態1の生ゴミ処理装置では、生ゴミ残渣49が筒状微細間隙内に紛れ込んだ場合でも、加圧処理の1サイクルごとに払出しリング33を移動して円筒状容器先端を溝部25から引き出して間隙を解放することにより、残渣物が加圧面21に排出されるため、生ゴミ残渣49が微細化された生ゴミに混入することが防止され、生ゴミと異物(生ゴミ残渣49)との分別率の向上が図られている。具体的には、異物の除去率を従来の生ゴミ処理装置の90%から98%に向上することができた。
【0052】
また、実施の形態1の生ゴミ処理装置では、閉鎖部17を固定してプッシャプレート41が加圧位置で生ゴミ残渣を装置外部に排出しているので、閉鎖部17の移動機構が不要となり装置のコンパクト化が図られている。具体的には、駆動源及び設置面積を従来の生ゴミ処理装置の1/2にすることができた。
【0053】
更に実施の形態1の生ゴミ処理装置では、調整ネジ45によって生ゴミの材料や生ゴミの再利用方法に応じてによる円筒状微細間隙27の幅調整ができ、用途に合わせて部品交換する必要がなくなるという利点がある。
【0054】
尚、実施の形態1の生ゴミ処理装置における加圧力や微細間隙27の幅は、これに限定されるものではなく、生ゴミの材料、用途等の条件に応じて任意に定めることが可能である。
【0055】
また、実施の形態1の生ゴミ処理装置では、ホッパ1に投入された生ゴミをスクリューコンベア3によって円筒容器外筒5に搬送しているが、搬送手段としてはこれに限られるものではない。例えば、ホッパ1の底部にスクリューコンベア3の代わりに振動板を設け、この振動板を振動させてホッパ1に投入された生ゴミを円筒容器外筒5まで搬送しても良い。また、ホッパ1内のスクリューコンベア3の代わりにベルトコンベアを設け、このベルトコンベアを駆動してホッパ1に投入された生ゴミを円筒容器外筒5まで搬送しても良い。更に、ッパ1内のスクリューコンベア3の代わりに油圧シリンダを設け、この油圧シリンダを駆動してホッパ1に投入された生ゴミを円筒容器外筒5まで搬送しても良い。
【0056】
実施の形態1の生ゴミ処理装置は、生ゴミの微細化及び異物との分別を行うための装置として説明したが、より具体的には例えば、レストランやホテルの厨芥、食品会社に返品された、または販売店で売れ残った弁当などの食品、家庭より回収された生ゴミ等を処理する際に、異物(箸、容器、フィルム等)を取除く分別機として利用したり、生ゴミを発酵や乾燥させ再利用する際に、その工程を速やかに、効率良く行うための、生ゴミの微細化装置として使用することが可能である。また、この他、実施の形態1の生ゴミ処理装置を空気を多量にはらんだ野菜屑等を減容する等、種々の目的で使用することが可能である。
【0057】
[実施の形態2]
実施の形態1の生ゴミ処理装置は、円筒状微細間隙27の1カ所のみによって生ゴミを微細化するものであったが、この実施の形態2の生ゴミ処理装置は、間隙を複数設けて微細化する生ゴミの処理量を増大させるものである。
【0058】
図5(a)は、実施の形態2の生ゴミ処理装置における円筒状容器、閉鎖部及び間隙調整機構の構成を示す拡大断面図である。実施の形態5の生ゴミ処理装置は、円筒状容器15の構成が実施の形態1の装置と異なっており、他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
【0059】
生ゴミを微細化する微細間隙27は、円筒状容器15と可動部23によって形成される1ケ所のみであると、微細化する生ゴミの処理量を増やすためには、間隙27の長さを長くする必要がある。しかしながら、実施の形態1の生ゴミ処理装置では、微細間隙27を長さは、加圧プランジャ13の直径寸法に比例するため、微細間隙27の長さを長くするためには加圧プランジャ13の直径寸法を大きくしなければならず、装置全体のサイズが過大となってしまう。
【0060】
実施の形態2の生ゴミ処理装置では、図5(a)に示すように、円筒状容器15の内周壁に1個又は複数の間隙60、61を刻設し、この間隙60、61が溝部25と連通する構成となっている。すなわち、間隙60,61は微細間隙27と連通することになり、この結果実質的に微細化用の間隙長さを増加させることとしている。
【0061】
実施の形態5の生ゴミ処理装置において、加圧工程の処理は次のように行われる。図5(b)および(c)は、実施の形態2の生ゴミ処理装置による加圧工程における円筒状容器および閉鎖部の状態を経時的に示す説明図である。加圧プランジャ13が加圧工程に入ると、生ゴミは前述した通り微細間隙27によって微細化される他、間隙61、60を通過することによって微細化され溝部25から生ゴミ排出通路35より外部に排出される(図5(b)参照)。さらに、加圧プランジャ13が前進すると、最初に間隙61が塞がれ、次に間隙60が塞がれていく(図5(c)参照)。そして、加圧工程が終了するまで、微細間隙27より生ゴミは微細化され排出される。加圧プランジャ13の加圧工程が終了すると、加圧面21には臭物として生ゴミ残渣49が残存する。この生ゴミ残渣は、実施の形態1の生ゴミ処理装置と同様にプッシャシリンダ39で排出される。
【0062】
このように実施の形態2の生ゴミ処理装置では、円筒状容器15の内周壁に間隙60、61を設けることによって、微細化用の間隙長さを実質的に増加させることができるので、装置体格を過大とせずに、容易に生ゴミの処理量を増加させることが可能となる。
【0063】
[実施の形態3]
実施の形態1の生ゴミ処理装置では、ホッパ1内に投入された生ゴミを単にスクリューコンベア3で円筒容器外筒5へ運搬するものであったが、この実施の形態3の生ゴミ処理装置では、ホッパ1内に投入された生ゴミの包装を破砕したり、生ゴミにより形成されたブリッジをホッパ内で崩して円筒容器外筒5へ搬送するものである。
【0064】
図6は、実施の形態3の生ゴミ処理装置の概略構成図である。実施の形態3の生ゴミ処理装置は、ホッパ1の構成が実施の形態1の装置と異なっており、他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
【0065】
ホッパ1に投入される生ゴミには厨房からでた残飯、賞味期限切れの弁当やサンドイッチ、またビニール袋に詰められた生ゴミなど、大きさ、形状、軟らかい物、硬い物様々である。実施の形態1の生ゴミ処理装置では、単にスクリューコンベア3で投入された生ゴミを搬送しているため、各種の生ゴミを確実に円筒容器外筒5まで運搬することができない場合がある。スクリューコンベア3によって運搬できるかできないかは、スクリューコンベア3の体格と生ゴミの大きさのかねあいによって定まってくる。また、ホッパ1内に生ゴミがブリッジ状に固まるとスクリューコンベア3側に落ちてこない場合もある。
【0066】
実施の形態3の生ゴミ処理装置では、図6に示すように、ホッパ1の上方に更に別のホッパ102aを設置し、このホッパ102a内に水平軸周りに回転可能な破砕機102bを設け、ホッパ102a内に生ゴミを投入するようになっている。ホッパ102aに生ゴミを投入し、破砕機102bを水平軸周りに回転駆動することにより、生ゴミの包装は破砕され、また生ゴミによりブリッジが形成あされている場合にはブリッジが崩される。そして、破砕機102bにより包装が破られ、またブリッジが無くなった状態で、生ゴミがホッパ1へ落下してスクリューコンベア3によって円筒容器外筒5内へ搬送される。
【0067】
このように実施の形態3の生ゴミ処理装置では、スクリューコンベア3による搬送位置の手前に破砕機102bが設けられているので、種々の生ゴミを確実に円筒容器外筒5へ搬送することが可能となる。
【0068】
尚、実施の形態3では破砕機102bを別のホッパ102aに設けているが、スクリューコンベア3の搬送開始位置の手前であれば、スクリューコンベア3が設けられているホッパ1内に設けるように構成しても良い。
【0069】
[実施の形態4]
実施の形態1の生ゴミ処理装置では、ホッパ1内に投入された生ゴミを単にスクリューコンベア3で円筒容器外筒5へ運搬するものであったが、この実施の形態4の生ゴミ処理装置では、ホッパ1内に投入された生ゴミを切断しながら円筒容器外筒5へ搬送するものである。
【0070】
図7(a)は実施の形態4の生ゴミ処理装置のホッパ内部の構成を示す模式図であり、図7(b)はホッパ内部の断面図である。実施の形態4の生ゴミ処理装置は、ホッパ1内部の構成が実施の形態1の装置と異なっており、他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
【0071】
上述したように、ホッパ1に投入される生ゴミは大きさ、形状、軟らかい物、硬い物様々であるため、実施の形態1の生ゴミ処理装置のように、スクリューコンベア3だけではサイズの大きい生ゴミを確実に円筒容器外筒5まで搬送することが困難な場合がある。このため、実施の形態4の生ゴミ処理装置では、図7(a)及び(b)に示すように、ホッパ1の下部内壁面に刃部103aを装着すると共に、スクリューコンベア3の回転板の外縁付近に刃部103bを装着して、ホッパ1に投入された生ゴミ47をスクリューコンベア3で搬送しながら切断することとしている。すなわち、生ゴミを搬送するためにスクリューコンベア3を回転駆動させると、図7(b)に示すようにホッパ側の刃部103aとスクリューコンベア側の刃部103bの間に生ゴミが入るが、スクリューコンベア3の回転板とともに刃部103bも回転しているため、両刃部によって生ゴミが切断されるようになっている。
【0072】
このように実施の形態4の生ゴミ処理装置では、ホッパ下部内壁面とスクリューコンベア3にそれぞれ刃部103a,103bを装着しているので、大きなサイズの生ゴミも、搬送中に刃部103a,103bによって小さく切断されるので、大きなサイズの生ゴミも確実に円筒容器外筒5へ運搬することが可能となる。また、刃部103a,103bを設けるという簡易な構成で生ゴミの確実な運搬を可能となるので、装置のコンパクト化が図られるとと共に、製造コストも低減できる。
【0073】
[実施の形態5]
実施の形態1の生ゴミ処理装置では、生ゴミを円筒容器外筒5へスクリューコンベア3により搬送するが、その搬送量を特に検知するものではなかったが、この実施の形態5の生ゴミ処理装置では、円筒容器外筒5内に搬送された生ゴミの量を検知するものである。
【0074】
図8は実施の形態5の生ゴミ処理装置の円筒容器外筒の部分構成図であり、円筒容器外筒を図1の左側から右方向を見た場合の断面図である。実施の形態5の生ゴミ処理装置は、円筒容器外筒5にセンサを設けた構成が実施の形態1の装置と異なっており、他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
【0075】
実施の形態1の生ゴミ処理装置では、円筒容器外筒5に生ゴミを運搬する量を検知はしていないが、その運搬量はスクリューコンベア3の回転時間によって定めることができる。しかし、生ゴミの形態によってはスクリューコンベア3で運搬しにくい場合があるため、同じ回転時間であっても運搬できる量が大きく変化してしまう場合がある。また、回転時間を長く取りすぎると、円筒容器外筒5より生ゴミが溢れ出てしまう。運搬量が変動することは、生ゴミの処理量が変動することであり、装置の安定した性能維持にとって好ましくない。
【0076】
このため、実施の形態5の生ゴミ処理装置では、図8に示すように、円筒容器外筒5の外周面にセンサー105,106を設け、円筒容器外筒5内部の生ゴミの量を検出している。なお、センサー105,106としては例えば超音波センサなどを用いる。
【0077】
実施の形態5の生ゴミ処理装置による生ゴミプレス処理の手順としては、前述の充填行程によってスクリューコンベア3を回転させながら、ホッパ1に投入された生ゴミを円筒容器外筒5に搬送する。このとき、センサー105,106によって円筒容器外筒内部の生ゴミの量を検出している。
【0078】
そして、センサー105,106によって、円筒容器外筒内部の生ゴミ量が一定量に達したことを検知した場合には、スクリューコンベア3の回転を停止し、次工程である加圧工程による処理を行う。これにより、充填工程で円筒容器外筒5に充填される生ゴミを常に一定量とすることができる。尚、加圧工程以降の処理は実施の形態1の生ゴミ処理装置による生ゴミプレス処理の手順と同様であるため説明を省略する。
【0079】
このように実施の形態5の生ゴミ処理装置では、円筒容器外筒内部の生ゴミ量を検出するセンサー105,106を円筒容器外筒5に設けているので、生ゴミ処理装置で一回に処理される生ゴミ量として常に一定量を確保することができ、生ゴミ処置を安定して行うことができる。
【0080】
[実施の形態6]
実施の形態1の生ゴミ処理装置は、投入された生ゴミのプレス処理を行い、装置内に付着した汚れまでを除去するものではなかったが、この実施の形態6の生ゴミ処理装置では、装置内の各部に付着した生ゴミなどの汚れを洗浄除去する洗浄機能を設けたものである。
【0081】
図9は、実施の形態6の生ゴミ処理装置の構成及び生ゴミプレス処理の全体工程を示す模式図である。実施の形態6の生ゴミ処理装置は、ホッパ1と円筒状容器15と払出しシリンダ29に洗浄ノズル107,108,109が設けられている点が実施の形態1の装置と異なっており、他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
【0082】
実施の形態1の生ゴミ処理装置を使用した生ゴミプレス処理を行った場合、処理終了後には、装置の各部に生ゴミなどの汚れが付着した状態となっている。この生ゴミなどの汚れを放置しておくと、すぐに腐敗が進行してしまう。このため、付着した生ゴミを人手により洗浄除去する作業が必要となるが、作業性の悪い環境に装置が設置されている場合には、確実な洗浄処理を実施することは困難である。また、洗浄処理を行うためにゴムホース等で洗浄水を引き込まなければならず、周辺に水をまき散らしてしまう等を防止しなければならず、煩雑な作業が必要となってしまう。
【0083】
このため、実施の形態6の生ゴミ処理装置では、ホッパ内の上部に洗浄ノズル107を、円筒容器外筒内部の上部に洗浄ノズル108を、払出しシリンダ下部に洗浄ノズル109を設けている。各洗浄ノズルは装置外部の洗浄水タンク(図示せず)から供給される洗浄水を噴射するものである。洗浄ノズル107からの洗浄水の噴射によりホッパ内部の汚れが、洗浄ノズル108からの洗浄により円筒容器外筒内部の汚れが、洗浄ノズル109からの噴射により円筒状容器15やプッシャプレート41の汚れがそれぞれ除去される。特に図9(c)に示すプッシャプレート41の上面と加圧プランジャ13の上面であるA部分に生ゴミが付着しやすいので、洗浄ノズル109による洗浄は効果的である。
【0084】
このように実施の形態6の生ゴミ処理装置では、洗浄ノズル107,108,109が設けられているので、装置内の洗浄処理を人手によらず自動的に行うことができ、作業者の作業負担が軽減する。
【0085】
[実施の形態7]
実施の形態1の生ゴミ処理装置では、払出しシリンダ29と連結ロッド31によって払出しリング33を溝部25内で移動させることにより、溝部25内の生ゴミ残渣を加圧面21側に排出していたが、この実施の形態7の生ゴミ処理装置では、払出しシリンダ29、連結ロッド31、払出しリング33等の複雑な機構を用いずに簡易な構成で生ゴミ残渣を排出するものである。
【0086】
図10は実施の形態7の生ゴミ処理装置の閉鎖部17の周辺の構成を示す部分拡大図である。実施の形態7の生ゴミ処理装置は、払出しシリンダ29、連結ロッド31、払出しリング33の代わりに固定部80を設けている点が実施の形態1と異なり、他の構成は図1と同様なので説明を省略する。
【0087】
実施の形態1の生ゴミ処理装置では、溝部25に紛れ込んだ生ゴミ残渣を溝部25から閉鎖部加圧面21に排出するために、払い出しリング33は、払い出しシリンダ29の駆動によって連結ロッド31を介して溝部25を図1左方向に移動していた。装置の簡略化のため、払出しリング33を省略した構成とすると、微細化された生ゴミは排出口37から溝部25を通って加圧面21の方向へ逆流してしまう。
【0088】
このため、実施の形態7の生ゴミ処理装置では、払出しリング33、払出しシリンダ29、連結ロッド31を省略し、その代わりに閉鎖部17の中空部に移動不可能な固定部80を挿入して、固定部80の外縁と円筒状容器15の内周壁とで微細間隙27を形成した構成としている。
【0089】
この実施の形態7の生ゴミ処理装置では、生ゴミは微細間隙27によって微細化され、溝部25から生ゴミ排出口37を通って排出される。加圧面21に付着した異物は、プッシャシリンダ39のプッシャプレート41によって押し出され、残渣排出口43から装置外へ排出される。固定部80は移動不可能であるため、生ゴミ排出口37から生ゴミが溝部25を逆流しようちするが、生ゴミに作用する圧カは非常に低圧であり、かつ微細間隙27のサイズも非常に小さいため、微細間隙27を生ゴミが通過して加圧面21に到達することはなく、逆流は十分に防止されている。
【0090】
このように実施の形態7の生ゴミ処理装置では、払出しリング33、払出しシリンダ29、連結ロッド31の省略し、その代わりに移動不可能な固定部80を設けているので、微細化された生ゴミの逆流を防止しつつも、簡易な構成で生ゴミと異物の分別作業を行うことが可能となる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したとおり、請求項1及び請求項に係る発明によれば、生ゴミ残渣が、微細化された生ゴミに混入することが防止され、生ゴミと異物との分別率の向上を図れるという効果を有する。
【0092】
請求項に係る発明によれば、装置のコンパクト化が図られるという効果を有する。またこのため、装置の製造コストも低減する。
【0093】
請求項に係る発明によれば、生ゴミの材料や生ゴミの再利用方法に応じて微細間隙を所望のサイズに変更できるという効果を有する。
【0094】
請求項に係る発明によれば、微細化用の間隙長さを実質的に増加させることができ、装置体格を過大とせずに、容易に生ゴミの処理量を増加させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る生ゴミ処理装置の概略構成図である。
【図2】実施の形態1に係る生ゴミ処理装置の円筒状容器、閉鎖部及び間隙調整機構の構成を示す拡大断面図である。
【図3】実施の形態1に係る生ゴミ処理装置による生ゴミプレス処理の全体工程図であり、図3(a)は充填工程図、図3(b)は加圧工程図、図3(c)は排出工程図である。
【図4】図4(a)〜(g)は、実施の形態1に係る生ゴミ処理装置による生ゴミ残渣排出処理の工程図である。
【図5】図5(a)は、実施の形態2の生ゴミ処理装置における円筒状容器、閉鎖部及び間隙調整機構の構成を示す拡大断面図であり、図5(b)および(c)は、実施の形態2の生ゴミ処理装置による加圧工程における円筒状容器および閉鎖部の状態を経時的に示す説明図である。
【図6】実施の形態3の生ゴミ処理装置の概略構成図である。
【図7】図7(a)は実施の形態4の生ゴミ処理装置のホッパ内部の構成を示す模式図であり、図7(b)はホッパ内部の断面図である。
【図8】実施の形態5の生ゴミ処理装置の円筒容器外筒の部分構成図であり、円筒容器外筒を図1の左側から右方向を見た場合の断面図である。
【図9】実施の形態6の生ゴミ処理装置の構成及び生ゴミプレス処理の全体工程を示す模式図である。
【図10】実施の形態7の生ゴミ処理装置の閉鎖部17の周辺の構成を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
1 ホッパ
3 スクリューコンベア
5 円筒容器外筒
7 加圧シリンダ
9 排出シリンダ
13 加圧プランジャ
15 円筒状容器
17 閉鎖部
19 加圧室
21 加圧面
23 可動部
25 溝部
27 円筒状微細間隙
29 シリンダ
31 連結ロッド
33 シリンダ
35 生ゴミ排出通路
37 生ゴミ排出口
39 プッシャシリンダ
41 プッシャプレート
43 残渣排出口
45 調整ネジ
47 生ゴミ
49 生ゴミ残渣
60,61 間隙
80 固定部
100 配管
101 リサイクル処理装置
102a ホッパ
102b 破砕機
103a,103b 刃部
105,106 センサー
107,108,109 洗浄ノズル

Claims (5)

  1. 生ゴミが投入される高圧容器外筒と、前記高圧容器外筒の一端側を塞ぐように配された閉鎖部と、前記投入された生ゴミを加圧する加圧手段と、加圧された生ゴミの一部を通過させる間隙と、前記加圧面上に残る生ゴミ残渣を前記高圧容器外筒外部に排出する残渣排出手段と、を備えた生ゴミ処理装置において、前記加圧手段は、
    前記閉鎖部の加圧面に対向配置され、前記加圧面に移動して前記生ゴミを加圧する加圧部と、
    前記加圧部が前記加圧面近傍まで移動したときに前記間隙に遊嵌して閉鎖部外径との間で全周に亘り筒状微細間隙を形成すると共に、前記加圧部に対して相対移動可能な筒状挿入部と、を有するものであり、
    前記間隙内に混入した生ゴミ残渣を前記加圧面上に排出する残渣払出し手段を更に備えたことを特徴とする生ゴミ処理装置。
  2. 前記残渣排出手段は、前記加圧手段よる加圧位置で前記生ゴミ残渣を排出するものであることを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ処理装置。
  3. 前記筒状微細間隙を調整する調整手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ処理装置。
  4. 前記筒状挿入部は、その内周壁に前記間隙と連通する第2の微細間隙が刻設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ処理装置。
  5. 生ゴミを加圧して、加圧された生ゴミを微細間隙を通過させる加圧工程と
    微細間隙に紛れ込んだ生ゴミ残渣を加圧面に排出する払出し工程と、
    加圧面に払出された生ゴミ残渣を装置外部へ排出する工程と、
    を含むことを特徴とする生ゴミ処理方法。
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