本発明の写真プリントシステムは、複数の写真プリント発注者が操作する複数の発注者端末と、所定の配達エリアをそれぞれ有しており、写真プリントの作成及び配達を行う複数の事業者の事業所内に設置された複数の事業者端末とが、通信ネットワークを介してサーバと通信可能であり、前記発注者端末が、写真プリント発注者の前記発注者端末への操作入力に従って、プリントを希望する画像データファイルを前記サーバに送信する写真プリントシステムであって、前記発注者端末が、写真プリント発注者の前記発注者端末への操作入力に従って、配達先住所情報を前記サーバに送信し、前記サーバが、前記複数の事業者の中から抽出された、前記発注者端末から受信した配達先住所情報に係る住所を配達エリアに含んでいる1又は複数の事業者に関する事業者情報を前記発注者端末に送信し、前記発注者端末が、前記サーバにおいて複数の事業者が抽出された場合に、写真プリント発注者の前記発注者端末への操作入力に従って、当該複数の事業者の中から写真プリント発注者が選択した事業者の選択情報を前記サーバに送信し、前記サーバにおいて1つの事業者が抽出された場合には、その抽出された事業者の前記事業者端末が、前記サーバにおいて複数の事業者が抽出された場合には、前記選択情報によって選択された前記事業者端末が前記サーバから当該画像データファイル及び配達先住所情報を受信する。また、本発明の写真プリントシステムは、通信ネットワークを介して前記サーバと通信可能であり、画像処理業者が操作する処理業者端末をさらに備えており、前記処理業者端末が、画像データファイルの補正値を算出する画像処理装置と、これに接続されて処理中の画像データファイルに係る画像を表示するディスプレイとを含んでおり、前記処理業者端末が前記サーバから画像データファイルのサムネイル画像データファイルを受信すると、当該サムネイル画像データファイルに係る画像を前記ディスプレイで観察している画像処理業者による前記画像処理装置への操作入力に従って前記画像処理装置が当該サムネイル画像データファイルに係る適切な補正値を算出し、前記処理業者端末が算出された補正値を前記サーバに送信する。
なお、本発明においては、写真プリントの作成及び配達を行う事業者の事業者端末がサーバから画像データファイルを受信するタイミングが、配達先住所情報を受信するタイミングと同時でない場合も含んでいる。
この構成によると、発注者は、配達先住所を配達エリアに含んでおり、その地域に密着している事業者に写真プリントの作成及び配達を依頼することとなるので、安心して写真プリントを発注することができる。また、サーバにおいて複数の事業者が抽出された場合には、発注者は、複数の事業者の中から写真プリントの作成及び配達を依頼する事業者を選択することができるので、懇意にしている事業者や信頼のおける事業者を自由に選択することができる。また、この構成によると、写真に関する知識を有する画像処理業者が補正値を算出する画像処理装置への操作入力を行うので、好適な補正値を算出することができる。したがって、画像処理装置で算出された補正値を用いて補正処理が行われた画像データファイルに基づいて写真プリントを作成することで、写真に関する知識を有していない事業者でも高画質の写真プリントを提供することが可能となる。加えて、サーバと処理業者端末との間では、画像データファイルに比べてデータ量が少ないサムネイル画像データファイルの送受信が行われるので、大量の画像を短時間で送受信することができる。
本発明の写真プリントシステムでは、前記事業者端末が、前記サーバから受信した画像データファイルの補正値に基づいて当該画像データファイルを補正する補正手段を備えていてもよい。この構成によると、補正手段によって補正された画像データファイルに基づいて写真プリントを作成することができる。また、サーバにおいて多量の画像データファイルを補正しなくて済むので、サーバの負担が軽減される。
本発明の写真プリントシステムでは、前記複数の事業者の中に、商品の定期配送契約を消費者と結ぶことのある事業者が含まれていることが好ましい。写真プリント発注者が、定期配送契約を結んでいる事業者に写真プリントを発注した場合には、契約で定められている定期配送のついでに写真プリントの配達を行うことができるので、当該写真プリントの配達の日時について調整を行う必要がない。したがって、この構成によると、容易に写真プリントの配達を依頼することができる。
本発明の写真プリントシステムでは、前記サーバが、写真プリントの発注時に、発注された写真プリントの作成及び配達を行う事業者が販売している商品の販売情報を前記発注者端末に送信し、前記発注者端末からの購入情報を受信し、当該購入情報を当該事業者端末に送信してもよい。この構成によると、配達システムを有する業者が写真プリントビジネスに取り組むことで、本来の業務のビジネスチャンスを増やすことができる。また、写真プリント発注者は、写真プリントの発注のついでに所望の商品の発注を行うことができる。
本発明の写真プリントシステムでは、前記事業者端末が、画像データファイルに基づいて写真プリントを作成するプリンタを有していてもよい。この構成によると、サーバから受信した画像データファイルに基づいて、写真プリントを作成することができる。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態に係る写真プリントシステムの概略構成を示す図である。
本実施の形態の写真プリントシステム1は、インターネット3を利用して写真プリントの注文を受け付け、写真プリントの作成及び配達を行うシステムであり、図1に示すように、写真プリント発注者が操作するパソコン10と、写真に関する専門知識を有する画像処理業者が操作する画像処理装置30と、所定の配達エリアを有していると共に、商品の配送契約(実施例としては定期配送契約)を消費者と結ぶことがある複数の事業者が操作する複数の事業者端末50と、サーバ70とを備えている。そして、パソコン10、画像処理装置30、及び事業者端末50は、いずれもインターネット3を介してサーバ70と通信可能に接続されている。
なお、本実施の形態では、所定の配達エリアを有する事業者として、新聞販売店、コンビニエンスストア、及び酒屋の3業種を例に挙げて説明するが、これらは一例であり、例えば、米屋、牛乳屋等、既存の配達システムを有する事業者であればどのような業種の事業者を幾つ含んでいてもよい。また、図1では、新聞販売店、コンビニエンスストア、及び酒屋がそれぞれ1店舗ずつ記載されているが、写真プリントシステム1には、配達エリアの異なる複数の事業者の店舗に設置された複数の事業者端末50が設けられている。さらに、パソコン10についても、図1では1台だけ記載されているが、写真プリントシステム1には、全国各地の写真プリント発注者のインターネット3に接続されたパソコン10が多数設けられている。
ここで、上述の新聞販売店等の事業者の配達エリアについて説明する。本実施の形態では、かかる事業者のうち、同種事業者同士の配達エリアは、重複することなく分布していることが想定できる。一方、異種事業者同士の配達エリアは、その全て又は一部が互いに重複している地域が存在していることとする。すなわち、本実施の形態のように、3業種の事業者を考えている場合には、ある特定の住所を配達エリアに含んでいる事業者は、1つ、2つ、又は3つ存在することとなる。
パソコン10には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等のハードウェアが収納されており、ハードディスクには各種のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、パソコン10が機能している。また、パソコン10には、図2に示すように、パソコン10に関する各種情報を表示するディスプレイ15と、パソコン10に対して指示を入力するためのキーボード16及びマウス17と、CD−ROM、FD、MO等の各種メディアに記録された画像データファイルを読み出すメディアドライブ18と、インターネット3に接続するための通信インターフェース19とが接続されている。
したがって、パソコン10を操作する写真プリント発注者は、発注者情報(具体的には、自身の氏名、仕上がった写真プリントの配達先住所、配達先電話番号等)、写真プリントシステム1に含まれる複数業種の事業者のうちから写真プリントを発注する事業者として選択した事業者の選択情報、メディアドライブ18によって読み出された画像データファイルのうちプリントを希望する画像データファイル、当該画像データファイルに係るサムネイル画像データファイル、当該画像データファイルに係る画像のプリント枚数、及び当該選択した事業者が販売している商品の購入情報等をインターネット3を介してサーバ70にアップロードすることができる。
画像処理装置30は、例えば汎用のパソコンであって、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等のハードウェアが収納されており、ハードディスクには当該パソコンを画像処理装置30として機能させるためのプログラムを含む各種のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、後述する補正値算出部31(図3参照)が構成されている。また、画像処理装置30には、図3に示すように、画像処理装置30に関する各種情報を表示するディスプレイ35と、画像処理装置30に対して指示を入力するためのキーボード36及びマウス37と、インターネット3に接続するための通信インターフェース39とが接続されている。
したがって、画像処理装置30は、パソコン10からサーバ70にアップロードされた画像データファイルに係るサムネイル画像データファイルをダウンロードすると共に、当該サムネイル画像データファイルに係る画像をディスプレイ35に表示する。画像処理装置30を操作する画像処理業者は、ディスプレイ35に表示された画像を観察し、キーボード36及びマウス37を用いて、当該画像の色濃度、シャープネス、コントラスト、彩度等を補正するための操作入力を行う。そして、補正値算出部31が、画像処理業者の操作入力に従って、当該サムネイル画像データファイルに係る適切な補正値を算出する。さらに、画像処理装置30は、補正値算出部31によって算出された補正値を、インターネット3を介してサーバ70にアップロードする。
事業者端末50は、図4に示すように、互いに接続されておりデータの送受信が可能な汎用のパソコン60とプリンタ51とで構成されている。パソコン60には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等のハードウェアが収納されており、ハードディスクにはパソコン60を機能させるためのプログラムを含む各種のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、後述する発注情報記憶部61、補正部62、顧客情報記憶部63、及び検索部64が構成されている。また、パソコン60には、図4に示すように、各種情報を表示するディスプレイ65と、インターネット3に接続するための通信インターフェース69とが接続されている。
したがって、パソコン60は、発注者のパソコン10からサーバ70にアップロードされた発注情報、すなわち発注者情報や画像データファイル等と、画像処理業者の画像処理装置30からサーバ70にアップロードされた補正値とを取得し、発注情報記憶部61に記憶する。そして、補正部62は、サーバ70から取得したサムネイル画像データファイルの補正値に基づいて、当該サムネイル画像データファイルに係る画像データファイルを補正する。その後、プリンタ51が、補正済みの画像データファイルに基づいて、写真プリントを作成する。
検索部64は、顧客情報記憶部63に記憶されている事業者の顧客の氏名や住所等のデータベースの中から発注者を検索する。また、サーバ70から取得した発注情報に含まれている商品の購入情報や配達先住所情報等は、ディスプレイ65に表示される。そして、検索部64によってデータベースの中から発注者が検出された場合、すなわち、写真プリントの発注者が事業者の顧客である場合には、その旨もディスプレイ65に表示される。発注者が検出されなかった場合は、プリント注文の顧客として、サーバ70から取得した発注者情報がデータベースに登録される。なお、ディスプレイ65に表示される内容は、プリンタ51や別途設けられた印字専用のプリンタによってプリントされてもよい。
サーバ70には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等のハードウェアが収納されており、ハードディスクにはサーバ70を機能させるためのプログラムを含む各種のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、後述するウェブファイル記憶部71、事業者情報記憶部72、発注情報記憶部73、サムネイル生成部74、補正値書込部75、発注先抽出部76、受注信号生成部77、及び発注準備完了信号生成部78(図5参照)が構築されている。また、サーバ70には、図5に示すように、インターネット3に接続するための通信インターフェース79が接続されている。
ウェブファイル記憶部71には、サーバ70にアクセスしてきたクライアントパソコンに対して、写真プリントサービスのコンテンツを提供するために、HTMLファイルなどの多数のウェブファイルが格納されている。したがって、サーバ70は、インターネット3を介してサーバ70にアクセス可能であるパソコン10に対してオンラインプリント注文を受け付けるためのWebサイトを提供することができる。
事業者情報記憶部72には、写真プリントシステム1に写真プリントの作成及び配達を行う事業者として登録している複数業種の事業者の情報が記憶されている。具体的には、事業者の名称、業種、住所、電話番号、営業時間、定休日等の基礎的な情報に加えて、配達エリア、販売している商品の販売情報、配達予定日時に関する情報等が記憶されている。なお、事業者情報記憶部72の記憶内容を書き換えることによって、事業者の登録/抹消を行うことができる。
ここで、配達予定日時に関する情報とは、発注者が注文を行った時間帯及び曜日から配達予定日時を決定することができる情報である。配達予定日時の決定方法としては、例えば、事業者の営業時間及び定休日に基づいて行われる。具体的には、定休日の前日の営業時間終了後に注文が行われた場合には、定休日の翌日を配達予定日とする。
発注情報記憶部73には、パソコン10からアップロードされた発注情報、すなわち、発注者情報、画像データファイル、サムネイル画像データファイル、選択された事業者の選択情報、発注者が写真プリントの配達を依頼する事業者が販売している商品の購入情報等が記憶される。
なお、より詳細には、発注情報記憶部73に記憶される画像に関する情報は、図6に示すような構成のフォルダ群にそれぞれ格納される複数種類のファイルを含んでいる。画像フォルダ5は、ピクセルデータである画像データファイルを格納する。サムネイル画像フォルダ6は、サムネイル画像のピクセルデータであるサムネイル画像データファイルを格納する。撮影日時フォルダ7は、当該画像が撮影された日時の情報が記憶されたファイルを格納する。補正値フォルダ8は、画像データファイルの補正値が記憶されたファイルを格納する。そして、これらフォルダ群は、オーダ単位で生成される。
サムネイル生成部74は、パソコン10からアップロードされた画像に関する情報にサムネイル画像データファイルが含まれていない場合に、当該画像に係るサムネイル画像データファイルを生成する。補正値書込部75は、画像処理装置30からアップロードされた補正値を補正値フォルダ8内のファイルに書き込む。
発注先抽出部76は、写真プリントシステム1に登録されている複数の事業者の中から、発注情報記憶部73に記憶される配達先住所を配達エリアとする事業者を抽出し、発注先リストを生成する。なお、このとき、事業者情報記憶部72に記憶されている複数の事業者の中から、1つ、2つ、又は3つの事業者が抽出される。例えば、新聞販売店については和歌山市北部エリア、コンビニエンスストアについては和歌山市梅原エリア、酒屋については和歌山市梅原国道26号線付近エリア等が配達エリアとして存在し、特定の住所を配達エリアに含む事業者がピックアップされる。また、発注先リストに含まれる事業者数は、発注先抽出部76によって抽出された事業者数、すなわち配達先住所を配送エリアに含んでいる事業者数を超えることはできない。抽出された全ての事業者が発注先リストに含まれるようにしてもよいし、抽出された事業者の中から抜粋された事業者のみが発注者リストに含まれるようにしてもよい。そして、発注先抽出部76によって生成された発注先リストは、インターネット3を介してパソコン10に送信される。
受注信号生成部77は、発注者のパソコン10から発注情報がアップロードされた際に、画像処理装置30に対して、写真プリントを受注したことを報知するための受注信号を生成する。受注信号生成部77で生成された受注信号は、インターネット3を介して画像処理装置30に送信される。発注準備完了信号生成部78は、画像処理装置30から補正値がアップロードされた際に、事業者端末50に対して、写真プリントを発注する準備が完了したことを報知するための発注準備完了信号を生成する。発注準備完了信号生成部78で生成された発注準備完了信号は、発注者によって選択された事業者の事業者端末50に送信される。
ここで、本実施の形態の写真プリントシステム1において、写真プリントを作成する手順について説明する。まず、パソコン10における処理手順を示すフローチャートである図7を用いて、パソコン10を用いて写真プリントの発注を行う際の手順について説明する。
まず、写真プリントの発注者がパソコン10を用いてサーバ70にアクセスすると、オンラインプリント注文のWebサイトのトップページ(図示せず)がディスプレイ15に表示される。さらに、プリントの注文を行うためのページにアクセスすると、メディアドライブ18によってメディアから画像データファイルが読み出された後(ステップS101)、当該画像データファイルとサーバ70から取得したウェブファイルとが合成され、図8に示すような注文画面91がディスプレイ15に表示される(ステップS102)。なお、本実施の形態では、図8に示すように、注文画面91には6コマ分の画像が表示されることとする。このとき、発注者は、キーボード16又はマウス17を用いて各コマ画像に対してプリント枚数等を入力する。
続いて、注文画面91の確定ボタン91aが操作されたか否かが判断される(S103)。確定ボタン91aが操作されていないと判断された場合には(ステップS103:NO)、確定ボタン91aの操作が行われたと判断されるまで、ステップS103での判断が繰り返し行われる。一方、確定ボタン91aの操作が行われたと判断された場合には(ステップS103:YES)、未だ注文画面91に表示されていない画像があるか否かが判断される(ステップS104)。
未だ注文画面91に表示されていない画像があると判断された場合には(ステップS104:YES)、ステップS101に戻って、再びメディアからの画像データファイルの読み出しが行われる。一方、全ての画像が注文画面91に表示されたと判断された場合には(ステップS104:NO)、図9に示すような発注者情報入力画面92が表示される(ステップS105)。本実施の形態では、発注者情報入力画面92において、図9に示すように、発注者氏名、配達先住所、及び配達先電話番号を発注者情報として入力するようになっているが、あらかじめ会員登録されている場合には、IDやパスワード等を入力するようにしてもよい。
そして、発注者情報入力画面92の確定ボタン92aが操作されたか否かが判断される(ステップS106)。確定ボタン92aが操作されていないと判断された場合には(ステップS106:NO)、確定ボタン92aの操作が行われたと判断されるまで、ステップS106での判断が繰り返し行われる。一方、確定ボタン92aの操作が行われたと判断された場合には(ステップS106:YES)、発注者情報入力画面92で入力された発注者情報がサーバ70に送信される(ステップS107)。
続いて、サーバ70から発注先リストを受信したか否かが判断される(ステップS108)。リストを受信していないと判断された場合には(ステップS108:NO)、リストを受信したと判断されるまで、ステップS108での判断が繰り返し行われる。一方、リストを受信したと判断された場合には(ステップS108:YES)、図10に示すような、発注先選択画面93が表示される(ステップS109)。
図10に示すように、発注先選択画面93には、事業者の名称、及び現在の日時と当該事業者の営業時間・定休日とから予想される配達予定日時が表示される。したがって、発注者は、配達予定日時を知ることができる。ここで、図10の発注先選択画面93には、新聞販売店、コンビニエンスストア、及び酒屋の3つの事業者が表示されているので、発注者は、これら3つの事業者のうちから写真プリントの作成及び配達を依頼する事業者として1つの事業者を選択した後、確定ボタン93aを操作する。なお、事業者が1つしか表示されていない場合には、発注者は、その表示されている事業者にプリントを依頼することとなる。
そして、発注者選択画面93の確定ボタン93aが操作されたか否かが判断される(ステップS110)。確定ボタン93aが操作されていないと判断された場合には(ステップS110:NO)、確定ボタン93aの操作が行われたと判断されるまで、ステップS110での判断が繰り返し行われる。一方、確定ボタン93aの操作が行われたと判断された場合には(ステップS110:YES)、発注先選択画面93で選択された事業者の選択情報が、サーバ70に送信される(ステップS111)。
その後、発注先の事業者の販売情報を受信したか否かが判断される(ステップS112)。販売情報を受信していないと判断された場合には(ステップS112:NO)、販売情報を受信したと判断されるまでステップS112での判断が繰り返し行われる。一方、販売情報を受信したと判断された場合には(ステップS112:YES)、図11に示すような商品選択画面94が表示される(ステップS113)。
このとき、発注者は、商品選択画面94に表示されている商品の中から、写真プリントと一緒に配達を希望する商品を選択することができる。続いて、商品選択画面94の確定ボタン94aが操作されたか否かが判断される(ステップS114)。確定ボタン94aが操作されていないと判断された場合には(ステップS114:NO)、確定ボタン94aの操作が行われたと判断されるまで、ステップS114での判断が繰り返し行われる。一方、確定ボタン94aの操作が行われたと判断された場合には(ステップS114:YES)、画像データファイル、及び発注先の事業者が販売している商品の購入情報等の発注情報をサーバ70に送信する(ステップS115)。
次に、サーバ70のパソコン10とのやり取りを示すフローチャートである図12を用いて、サーバ70における写真プリントの発注が行われる際の手順について説明する。
まず、パソコン10からのアクセスに対応して、ウェブファイル記憶部71に記憶されているウェブファイルをパソコン10に送信する。そして、パソコン10から送信された発注者情報を受信したか否かが判断される(ステップS201)。発注者情報を受信していないと判断された場合には(ステップS201:NO)、発注者情報を受信したと判断されるまで、ステップS201での判断が繰り返し行われる。一方、発注者情報を受信したと判断された場合には(ステップS201:YES)、発注先抽出部76によって発注業者が抽出されると共に発注先リストが生成される(ステップS202)。そして、ステップS202で生成された発注先リストが、パソコン10に送信される(ステップS203)。
さらに、パソコン10から送信された発注者が選択した事業者の選択情報を受信したか否かが判断される(ステップS204)。選択情報を受信していないと判断された場合には(ステップS204:NO)、選択情報を受信したと判断されるまでステップS204での判断が繰り返し行われる。一方、選択情報を受信したと判断された場合には(ステップS204:YES)、発注者によって選択された事業者の販売情報がパソコン10に送信される(ステップS205。)
その後、パソコン10から送信された発注情報を受信したか否かが判断される(ステップS206)。発注情報を受信していないと判断された場合には(ステップS206:NO)、発注情報を受信したと判断されるまで、ステップS206での判断が繰り返し行われる。一方、発注情報を受信したと判断された場合には(ステップS206:YES)、受信した発注情報が発注情報記憶部73に記憶される(ステップS207)。
続いて、サーバ70の画像処理装置30とのやり取りを示すフローチャートである図13を用いて、サーバ70における補正値を取得する際の手順について説明する。
まず、発注情報記憶部73に記憶されている画像に関する情報にサムネイル画像データファイルが含まれているか否かが判断される(ステップS301)。サムネイル画像データファイルが含まれている場合には(ステップS301:YES)、後述するステップS302での処理を省略して、ステップS303に進む。一方、サムネイル画像データファイルが含まれていない場合には、サムネイル生成部74が発注情報記憶部73に記憶されている画像データファイルに係るサムネイル画像データファイルを生成する(ステップS302)。このとき生成されたサムネイル画像データファイルは、サムネイル画像フォルダ6に格納されているファイルに書き込まれる。さらに、受注信号生成部77によって受注信号が生成され(ステップS303)、インターネット3を介して画像処理装置30に送信される(ステップS304)。
その後、画像処理装置30から補正値(後述のS405で算出される)を受信したか否かが判断される(ステップS305)。補正値を受信していないと判断された場合には(ステップS305:NO)、補正値を受信したと判断されるまで、ステップS305での判断が繰り返し行われる。一方、補正値を受信したと判断された場合には(ステップS305:YES)、補正値書込部75によって、受信した補正値が補正値フォルダ8に格納されているファイルに書き込まれる(ステップS306)。
ここで、画像処理装置30における処理手順を示すフローチャートである図14を用いて、補正値を算出する際の手順について説明する。
まず、サーバ70から送信された受注信号を受信したか否かが判断される(ステップS401)。受注信号を受信していないと判断された場合には(ステップS401:NO)、受注信号を受信したと判断するまで、ステップS401での判断が繰り返し行われる。一方、受注信号を受信したと判断された場合には(ステップS401:YES)、サーバ70にアクセスし、発注情報記憶部73に記憶されているサムネイル画像データファイルをダウンロードする(ステップS402)。そして、ディスプレイ35に、ステップS402で取得したサムネイル画像データファイルに係るサムネイル画像が表示される(ステップS403)。
このとき、ディスプレイ35に表示されたサムネイル画像を観察している画像処理業者は、キーボード36またはマウス37を用いて、画像処理装置30に対して操作入力を行うことができる。したがって、画像処理業者によって操作入力が行われたか否かが判断される(ステップS404)。操作入力が行われていないと判断された場合には(ステップS404:NO)、操作入力が行われたと判断されるまで、ステップS404での判断が繰り返し行われる。
一方、操作入力が行われたと判断された場合には(ステップS404:YES)、補正値算出部31によって、ディスプレイ35に表示されているサムネイル画像の適切な補正値が算出される(ステップS405)。その後、ステップS405で算出された補正値は、サーバ70に送信される(ステップS406)。
続いて、サーバ70の事業者端末50とのやり取りを示すフローチャートである図15を用いて、サーバ70における事業者に写真プリントの発注を行う際の手順について説明する。
まず、上述のサーバ70における補正値を取得する際の手順のステップS305において、画像処理装置30から送信された補正値が補正値フォルダ8内のファイルに書き込まれた後、発注準備完了信号生成部78によって発注準備完了信号が生成される(ステップS501)。その後、ステップS501で生成された発注準備完了信号が、インターネット3を介して、発注者がプリントを依頼する事業者の事業者端末50に送信される(ステップS502)。
さらに、事業者端末50における処理手順を示すフローチャートである図16を用いて、写真プリントを作成する際の手順について説明する。
まず、パソコン60において、サーバ70から送信された発注準備完了信号を受信したか否かが判断される(ステップS601)。信号を受信していないと判断された場合には(ステップS601:NO)、信号を受信したと判断されるまで、ステップS601での判断が繰り返し行われる。一方、信号を受信したと判断された場合には(ステップS601:YES)、サーバ70にアクセスし、発注情報記憶部73に記憶されている発注情報を取得する(ステップS602)。その後、ステップS602でダウンロードされた発注情報は、発注情報記憶部61に記憶される(ステップS603)。
続いて、検索部64が、顧客情報記憶部63に記憶されているデータベースの中から発注者を検索する(ステップS604)。さらに、ディスプレイ65に、図17に示すような発注状況報知画面95が表示される(ステップS605)。図17に示すように、発注状況報知画面95には、発注情報記憶部61に記憶された発注者情報やプリント枚数や商品の購入情報等が表示される。また、ステップS604において、データベースの中から発注者が検出された場合には、例えば、データベース中で割り振られている顧客ナンバー等が発注状況報知画面95に表示され(図17においては、発注者氏名の右横に表示されている)、発注者が顧客であることが示される。ステップS604における検索の結果、発注者が検出されなかった場合には、プリント注文の顧客として、サーバ70から受信した発注者情報がデータベースに登録される。
その後、補正部62によって、発注情報記憶部61に記憶された補正値に基づいて画像データファイルの補正処理が行われる(ステップS606)。そして、補正済みの画像データファイル及び当該画像データファイルのプリント枚数等の情報がプリンタ51に送信され、プリンタ51において写真プリントが作成される(ステップS607)。
上述のような手順で作成された写真プリントは、購入商品と共に、写真プリントを作成した事業者によって配達先住所まで配達される。発注者が事業者と定期配送契約を結んでいる顧客である場合には、契約している商品と共に写真プリントの配達を行う。
以上のように、本実施の形態の写真プリントシステム1では、複数の写真プリント発注者が操作する複数のパソコン10と、所定の配達エリアをそれぞれ有する複数の事業者が操作する複数の事業者端末50とが、インターネット3を介してサーバ70と通信可能である。サーバ70は、パソコン10から送信された配達先住所を配達エリアに含んでいる事業者として発注先抽出部76が複数の事業者の中から抽出した1つ、2つ、又は3つの事業者に関する事業者情報を発注者のパソコン10に送信する。パソコン10は、プリントを希望する画像データファイル、及び発注先抽出部76が複数の事業者を抽出した場合には当該複数の事業者の中から発注者が選択した事業者の選択情報等をサーバ70に送信する。そして、発注先抽出部76が1つの事業者を抽出した場合には、その抽出された事業者の事業者端末50が、発注先抽出部76が複数の事業者を抽出した場合には、発注者が選択した事業者の事業者端末50が、サーバ70から発注情報を受信する。したがって、発注者は、配達先住所を配達エリアに含んでおり、その地域に密着している事業者に写真プリントの作成及び配達を依頼することとなるので、安心して写真プリントを発注することができる。また、サーバにおいて複数の事業者が抽出された場合には、発注者は、複数の事業者の中から写真プリントの作成及び配達を依頼する事業者を選択することができるので、懇意にしている事業者や信頼のおける事業者を自由に選択することができる。
また、本実施の形態の写真プリントシステム1は、インターネット3を介してサーバ70と通信可能であり、画像処理業者が操作する画像処理装置30をさらに備えている。そして、画像処理装置30では、サーバ70から画像データファイルのサムネイル画像データファイルを受信すると、補正値算出部31が、当該サムネイル画像データファイルに係る画像をディスプレイ35で観察している画像処理業者による画像処理装置30への操作入力に従って当該サムネイル画像データファイルに係る適切な補正値を算出する。さらに、画像処理装置30は、算出された補正値をサーバ70に送信する。したがって、写真に関する知識を有する画像処理業者が画像処理装置30への操作入力を行うので、好適な補正値を算出することができる。そして、画像処理装置30で算出された補正値を用いて補正処理が行われた画像データファイルに基づいて写真プリントを作成することで、写真に関する知識を有していない事業者でも高画質の写真プリントを提供することが可能となる。加えて、サーバ70と画像処理装置30との間では、画像データファイルに比べてデータ量が少ないサムネイル画像データファイルの送受信が行われるので、大量の画像を短時間で送受信することができる。
さらに、本実施の形態の写真プリントシステム1では、事業者端末50が、サーバ70から受信した画像データファイルの補正値に基づいて当該画像データファイルを補正する補正部62を備えている。したがって、補正部62によって補正された画像データファイルに基づいて写真プリントを作成することができる。また、サーバ70において多量の画像データファイルを補正しなくて済むので、サーバ70の負担が軽減する。
加えて、本実施の形態の写真プリントシステム1では、写真プリントの作成及び配達を行う事業者は、商品の定期配送契約を消費者と結ぶことのある事業者である。写真プリント発注者が、定期配送契約を結んでいる事業者に写真プリントの作成を依頼した場合には、契約で定められている定期配送のついでに写真プリントの配達を行うことができるので、当該写真プリントの配達の日時について調整を行う必要がない。したがって、容易に写真プリントの配達を依頼することができる。
また、本実施形態の写真プリントシステム1では、サーバ70が、写真プリントの発注時に、発注された写真プリントの作成及び配達を行う事業者が販売している商品の販売情報を発注者のパソコン10に送信する。そして、パソコン10からの購入情報を受信し、当該購入情報を当該事業者端末50に送信する。したがって、配達システムを有する業者が写真プリントビジネスに取り組むことで、本来の業務のビジネスチャンスを増やすことができる。また、写真プリント発注者は、所望の商品を取り扱っている事業者を選択し、写真プリントの発注のついでに所望の商品の発注を行うことができる。
また、本実施の形態の写真プリントシステム1では、事業者端末50が、画像データファイルに基づいて写真プリントを作成するプリンタを有している。したがって、サーバ70から受信した画像データファイルに基づいて、写真プリントを作成することができる。
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、上述の実施の形態では、サーバ70が、発注者のパソコン10から受信した画像データファイルのサムネイル画像データファイルを生成するサムネイル生成部74を備えている場合について説明したが、サムネイル生成部74はなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、画像処理業者が、画像処理装置30に送信されたサムネイル画像データファイルに基づいてディスプレイ35に表示された画像を観察し、キーボード36やマウス37を用いて行った操作入力に従って、補正値算出部31が当該サムネイル画像データファイルに係る適切な補正値を算出する場合について説明したが、これには限られない。例えば、画像処理業者による操作入力に頼らず、自動で補正値を算出する機能を有していてもよい。また、かかる補正値算出機能は、サーバ70や事業者端末50が有していてもよい。
また、上述の実施の形態では、事業者端末50が、サーバ70から受信した画像データファイルの補正値に基づいて当該画像データファイルを補正する補正部62を備えている場合について説明したが、これには限られない。例えば、サーバ70が補正部を備えていてもよい。
また、上述の実施の形態では、写真プリントの作成及び配達を行う事業者が、商品の定期配送契約を消費者と結ぶことのある事業者である場合について説明したが、商品の定期配送契約を消費者と結ぶことのない事業者であってもよい。
加えて、上述の実施の形態では、事業者情報に写真プリントの配達予定日時に関する情報が含まれている場合について説明したが、配達予定日時に関する情報は含まれていなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、サーバ70が、写真プリントの発注時に、発注された写真プリントの作成及び配達を行う事業者が販売している商品の販売情報を発注者のパソコン10に送信すると共に、パソコン10からの購入情報を受信し、当該購入情報を当該事業者端末50に送信する場合について説明したが、これには限られない。サーバ70と発注者のパソコン10との間の販売情報のやり取りや、サーバ70と事業者端末との間の購入情報のやり取りは行われなくてもよい。
さらに、上述の実施の形態では、発注者のパソコン10と、画像処理装置30と、事業者端末50とが、インターネット3を介してサーバ70と通信可能である場合について説明したが、これには限られない。パソコン10、画像処理装置30、及び事業者端末50が、インターネット3を経由せず、別の通信ネットワークを経由してサーバ70と通信を行うようにしてもよい。また、2つ以上の通信ネットワークを経由してサーバ70と通信を行うようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、画像処理装置30がインターネット3に接続されている場合について説明したが、これには限られない。例えば、インターネット3に接続されたパソコンと、パソコンに接続された画像処理装置30とから画像処理業者端末が構成され、画像処理装置30が、パソコンを介して、サーバ70からのサムネイル画像データファイルの取得や、サーバ70への補正値の送信を行うようにしてもよい。また、例えば、インターネット3に接続されたパソコンと、パソコンに接続されていない画像処理装置30とから画像処理業者端末が構成されていてもよい。この場合、パソコンが取得したサムネイル画像データファイルをメディアに記録し、画像処理装置30は当該メディアからサムネイル画像データファイルを読み出して補正値を算出する。そして、算出された補正値をメディアに記録し、パソコンは当該メディアから補正値を読み出してサーバ70に送信する。
加えて、上述の実施の形態では、事業者端末50が、インターネット3に接続されたパソコン60と、パソコン60に接続されたプリンタ51とで構成されている場合について説明したが、これには限られない。例えば、プリンタ51がパソコン60に接続されておらず、パソコン60がサーバ70から画像データファイルや補正値等を取得すると共に、取得した補正値に基づいて補正処理を施した画像データファイルをメディアに記録し、プリンタ51が当該メディアから補正済みの画像データファイルを読み出してプリント処理を行うようにしてもよい。