JP4783499B2 - ミキサドラム駆動制御装置 - Google Patents

ミキサドラム駆動制御装置 Download PDF

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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートミキサ車に関し、特にミキサドラムによる混練作業に好適なコンクリートミキサ車のミキサドラム駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートミキサ車による生コンの混練作業とは、現場への運搬中に分離傾向となった生コン構成材料を排出直前にドラム回転速度を5〜10rpmにて30秒程度回転させて品質の均一化を図るものである。
【0003】
一般に、この混練作業は、オペレータにより操作レバー/リンクを操作して行われる手動操作であり、最終生コン品質がバラツクものであった。
【0004】
前記最終生コン品質のバラツキを改善すべく混練機能を自動化したものが実用化されており、運搬時間中の回転数を含めて総回転数を予め設定し、排出現場で総回転数までの残りの回転数分については高速回転モードで10分程度運転させるようにしている。
【0005】
具体的には、運転席の操作部に「mix cycle」スイッチ(混練開始スイッチ)を含んだシートキースイッチ群と、3〜4桁の液晶表示部および排出回転時の警報用LED表示が配置され、前記「mix cycle」スイッチが押されると、例えば、総回転数が70〜75回転数となるまでは回転速度6rpm以上で回転させ、液晶表示部には回転速度rpm表示から総回転数を表示するように切換わり、目標回転数に到達すると回転速度1rpmを持続させるようにしている。
【0006】
前記回転速度6rpm以上の高速回転速度の設定は、運転席の操作部の高速/低速切換え用のシ一トキ一スイッチにより可変となっており、ストップキーにより途中停止が可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、ドラムの総回転数により生コンの品質を決定するものであり、運転席の操作装置にのみ混練開始スイッチが配置され、生コンの排出直前の混練作業や排出作業の際に操作される車外の操作装置には混練用の操作スイッチが配置されていないため、車外の操作装置の操作に基づく混練作業の開始は行えず、作業効率が低下する不具合があった。
【0008】
また、車外の操作装置はシートキースイッチのみで構成され、混練作業中の作業状態が、車外の操作装置には表示・指示されないため、異常とオペレータが判断して車外の操作装置を操作しても、その操作がコントローラに有効に入力されたか否か車外の操作装置では判断できない不具合があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、車外の操作装置の容易な操作で混練作業を開始できるミキサドラム駆動制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、車両に回転可能に搭載されたミキサドラムと、前記ミキサドラムを正、逆転および増、減速回転させる吐出容量が調整可能な可変容量ポンプおよびモータからなる駆動装置と、駆動装置を増、減速回転するための走行用エンジン駆動装置と、混練開始信号の入力時、前記駆動装置のポンプ容量およびエンジン駆動装置の回転速度を調整して、予め定められた一連のドラム回転速度パターンに従ってミキサドラムを回転させて混練動作を行わせるコントローラとから構成され、前記コントローラは、運転席の操作装置および車外の操作装置に接続され、前記混練開始信号は、車外の操作装置より出力されるものであり、前記車外の操作装置より混練開始信号が入力されたとき、ドラム回転状態が、停止した中立状態と低速で回転している攪拌状態の場合にのみ混練動作を開始するものであることを特徴とする。
【0011】
前記一連のドラム回転速度パターンとは、時間の経過とともにドラム回転速度を変化させるパターンであり、時々刻々変化する必要はないが、ドラム回転速度を徐々に目標回転速度まで上昇させ、所定時間後に元の回転速度まで戻すものである。
【0012】
この一連のドラム回転速度パターンは、オペレータにより任意に設定でき、混練作業の始まりと終了間近とでは回転速度の変化速度を変更したものであってもよい。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、前記コントローラは、混練動作中に新たに混練開始信号が入力されたとき、混練動作を止めてドラム回転を中立状態に復帰させ、前記混練動作が正常に終了時した場合には、混練動作の直前の攪拌状態もしくは中立状態にドラム回転を復帰させることを特徴とする。
【0014】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記車外の操作装置は、混練動作中は点灯し、前記混練動作の開始条件を満足しないドラム回転状態で混練開始信号が入力されるとき点滅し、混練動作が停止および終了するとき消灯する表示手段を有することを特徴とする。
【0015】
第4の発明は、第3の発明において、前記車外の操作装置は、車外の異なる位置に配置されるよう複数設けられており、前記表示手段は複数の操作装置のいずれにも配置され、同期して作動することを特徴とする。
【0016】
第5の発明は、第1ないし第4の発明のいずれかにおいて、前記コントローラの混練動作におけるドラム回転速度パターンは、起動時ドラム回転速度から目標ドラム回転速度まで第1の所定時間の間に上昇させ、次いで目標ドラム回転速度を第2の所定時間だけ継続させ、最後に目標ドラム回転速度から起動時ドラム回転速度まで第1の所定時間の間に戻すものであることを特徴とする。
【0017】
第6の発明は、第1ないし第5の発明のいずれかにおいて、前記ドラム回転速度パターンは、スランプ設定スイッチの設定位置に応じて、目標回転速度およびまたは所定時間を異ならせるものであることを特徴とする。
【0020】
【発明の効果】
したがって、第1の発明は、混練開始信号の入力時に予め定められた一連のドラム回転速度パターンに従ってミキサドラムを回転させるため、混練効果がオペレータの経験的な勘に左右されることがなく、混練品質が安定する。
【0021】
また、混練動作中は自動的にエンジン回転速度および可変容量ポンプのポンプ容量が変化し、ドラム回転速度を一連のドラム回転速度パターンにしたがい回転するため、ドラム回転速度を調整するレバー操作から開放され、ミキサ車のオペレータの作業負荷が軽減される。
また、混練動作はドラム回転状態を目視できる車外の操作装置より開始信号を出力できるため、混練作業に引続く排出作業を同じ車外の操作装置により効率よく操作でき、作業効率を向上でき、排出現場での滞在時間を短縮でき、建築、建設現場への生コン投入効率が向上する。
しかも、車外の操作装置よりドラム混練信号が入力されたとき、中立状態と攪拌状態の場合にのみドラム混練動作を開始するものであるため、誤った操作でドラム混練動作に入ることがなく安全であり、オペレータへの負担を軽減できる。
【0022】
第2の発明では、混練動作中に混練開始信号が入力されたとき混練動作を止めて中立状態に復帰するため、万一誤って混練動作に入っても再度混練開始信号を入力することで回避できる。そして、混練動作が正常に終了した場合に混練動作の直前の攪拌状態もしくは中立状態に復帰するため、なれていないオペレータにとっても違和感なく馴染み易い。
【0023】
第3の発明では、混練動作中は点灯し、前記混練動作開始の条件を満足しないとき点滅し、混練動作が停止および終了するとき消灯する表示灯を有するため、混練動作の動作中か否か、また、誤ったドラム回転状態で混練開始を指示したことがオペレータに明瞭にわかる。
【0024】
第4の発明は、第3の発明において、車外の操作装置の全てに同期して作動する表示手段を配置したため、例えば、車両の左右に操作装置があって一方側の操作で混練動作に移行しても、他方側の操作装置の表示手段に状態が表示でき、オペレータが他方に移動して他方の操作装置で作業を続行することを可能にして、作業能率を向上できる。
【0025】
第5の発明では、混練動作中のドラム回転速度パターンが所定時間の目標回転速度を維持するため、走行用エンジン駆動装置の回転速度上昇(アイドルアップ)を最小限に止めることができ、排出現場での低騒音化と低燃費化が図れる。
【0026】
第6の発明では、混練動作中のドラム回転速度パターンがスランプ値に対応して変化するため、スランプ値により配合の異なる成分であっても、その成分に適合したドラム回転速度パターンを設定できる。即ち、排出した直前の生コンクリートのスランプ値に対応した混練効果を期待できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0031】
図1は、ミキサドラム(以下、ドラムとのみ称する)1の駆動システム構成図を示し、エンジン2、可変容量ポンプ3、可変容量モータ4、減速機5からなるミキサドラム1駆動系統と、この駆動系統を制御するコントローラ6および操作装置7ないし9を具備する。
【0032】
前記エンジン2は、コントローラ6からのエンジン2への回転速度指令信号Nerがアクチュエータとして機能するスロットル調整装置10により操作されるスロットル弁11の開度に基づきその回転速度が調整される。即ち、エンジン2の回転速度を停車時のアクセルオフのアイドル状態より高い回転速度に上昇させる。
【0033】
そして、エンジン2の回転速度は回転速度検出センサ12により検出され、回転速度信号Neとしてコントローラ6に入力される。
【0034】
なお、図示しないが、エンジン2が排気ガス対策等によりエンジン制御用コントローラが採用されている場合には、このエンジン制御用コントローラとコントローラ6との間で回転速度指令信号Nerおよび回転速度信号Neの信号授受で対応可能である。
【0035】
前記エンジン2により駆動される可変容量ポンプ3は、詳細は省略するが、コントローラ6からのポンプ容量指令信号Dprを受け、可変容量ポンプ3の傾転角を入力信号に対応して正転方向および逆転方向に切換えると共にその傾転角を調整する電磁弁13により、吐出方向と吐出容量とが調整される。
【0036】
前記可変容量ポンプ3の吐出方向と吐出容量は、容量検出センサ14によりポンプ容量信号Dpとしてコントローラ6に入力される。
【0037】
前記可変容量モータ4は、詳細は省略するが、コントローラ6からのモータ容量指令信号Dmrに対応して可変容量モータ4の傾転角を調整する電磁弁15により容量が調整され、前記可変容量ポンプ3の吐出流体の供給を受けて回転する。
【0038】
前記可変容量モータ4の回転速度Nmは、供給流量Qに比例し、一回転当たりの容量Dmに反比例し、Nm=Q/Dmとなる。
【0039】
そして、前記可変容量モータ4の回転速度は、回転速度検出センサ16によりモータ回転速度信号Nmとしてコントローラ6に入力される。
【0040】
なお、この可変容量モータ4は容量が少容量から大容量まで連続的に変更できるものを必要とせず、例えば、高速回転用の少容量と通常回転用の大容量の2段階に容量を変えられるものでも、また、容量が変化しない定容量モータであってもよい。なお、定容量モータの場合、電磁弁15は不要である。
【0041】
前記減速機5は可変容量モータ4により駆動され、その回転速度Nmを所定の減速比で減速した回転速度Ndでミキサドラム1を駆動する。
【0042】
前記運転席の操作装置7は、図2にその具体的構成の一例を示し、表示手段としてのランプ21を内蔵する入力手段としての切換えスイッチ20、回転設定手段としてのドラム回転設定スイッチ22、ドラム回転状態を表示する投入、攪拌、中立、排出の各ランプ23、および、スランプ値選択スイッチ24を有し、コントローラ6に接続されている。
【0043】
前記切換えスイッチ20は、コントローラ6の後述する操作判別部31へ操作権の切換え要求信号は、操作信号U1を通して送信するものであり、また、内蔵のランプ21は前記操作判別部31からの表示信号D1により当該操作装置7が操作権を有する場合に点灯表示し、操作権が他の操作装置8、9にある場合に消灯し、前記切換えスイッチ20により操作権を要求したが操作権を切換える条件を満たしていない場合に点滅表示されるようになっている。
【0044】
前記回転設定スイッチ22は、前記内蔵のランプ21が点灯中の操作権がある間において、ドラム1の回転速度を増減させるために操作されるスイッチであり、中立のオフ状態から、増加させるUP端子と減少させるDOWN端子とが配列されており、回転設定信号は操作信号U1を通してコントローラ6に送信される。
【0045】
なお、ドラム1の回転状態は前記コントローラ6の操作判別部からの前記表示信号D1により選択表示される前記投入、攪拌、中立、排出の回転状態表示ランプ23の点灯状態で確認できる。
【0046】
前記スランプ値選択スイッチ24は、オペレータが積載する生コンクリートのスランプ値に合わせて選択操作するもので、例えば図示のように高・中・低を選択するようにしている。この選択されたスランプ値は、スランプ値設定信号として操作信号U1を通してコントローラ6の後述する操作判別部31を経由してドラム回転速度指令生成部32の自動混練部33に入力される。
【0047】
なお、前記切換えスイッチ20に内蔵のランプ21は必ずしも内蔵されるものでなく、別々に配置されていてもよく、また、このランプ21は操作権の有無の表示ができればよいものであるから、ランプ21以外に、図示しないが文字表示や記号表示の表示手段、例えば液晶表示であってもよい。
【0048】
前記車外の操作装置8、9は(操作装置8と9は同一構成であるため、操作装置8のみ説明する)、図3にその具体的構成の一例を示し、表示手段としてのランプ26を内蔵の入力手段としての切換えスイッチ25、回転設定手段としての回転設定ダイアル27、および、ランプ29を内蔵の自動混練スイッチ28を有し、コントローラ6に接続されている。
【0049】
前記切換えスイッチ25は、コントローラ6の後述する操作判別部31へ操作権信号を操作信号U2(操作装置9はU3)を通して送信するものであり、また、内蔵のランプ26は前記操作判別部31からの表示信号D2(操作装置9はD3)により当該操作装置8が操作権を有する場合に点灯表示し、操作権が他の操作装置7、9にある場合に消灯し、前記切換えスイッチ25により操作権を要求したが操作権を切換える条件を満たしていない場合に点滅表示されるようになっている。
【0050】
前記回転設定ダイアル27は、前記内蔵のランプ26が点灯中の操作権がある間において、ドラム1の回転速度を設定するために操作されるダイアルであり、中立のオフ状態から、時計方向に回転させて、ドラム1を低速回転させる攪拌位置、中速回転の投入位置、および、位置表示をしていないが高速位置が得られると共に、反時計方向に回転させることで逆回転を得ることができ、投入時と向きあう排出位置を得られ、回転設定信号として操作信号U2を通してコントローラ6に送信される。
【0051】
前記自動混練スイッチ28は、コントローラ6の後述する操作判別部31へ混練開始信号を操作信号U2を通して送信するものである。
【0052】
前記自動混練スイッチ28に内蔵のランプ29は、更に他の車外の操作装置9の内蔵のランプ29aと共に前記操作判別部31からの表示信号D2(操作装置9はD3)により作動され、自動混練作動中は点灯表示され、混練作動終了時(混練作業以外の場合も含む)および、混練が中止されたとき消灯し、前記自動混練スイッチ28により混練作動を開始要求したが混練作動を開始する条件を満たしていない場合に点滅表示されるようになっている。
【0053】
なお、操作装置9の各部分の符号は、切換えスイッチ25a、内蔵のランプ26a、回転設定ダイアル27a、自動混練スイッチ28a、内蔵のランプ29aとする。
【0054】
また、切換えスイッチ25および混練開始スイッチ28に内蔵のランプ26、26a、29、29aは、必ずしも内蔵される必要はなく、スイッチ類と別に配置されてもよく、また、これらのランプ26、26a、29、29aは操作権の有無や混練作動の状態が表示できればよく、ランプに限定されるものでなく、例えば、文字表示や記号表示の表示手段(例えば、液晶表示)であってもよい。
【0055】
図4はコントローラ6の詳細を示し、操作判別部31、自動混練回路33を内蔵するドラム回転指令生成部32、ドラム回転制御部34、ドラム回転変換回路35から構成される。
【0056】
前記操作判別部31は、運転席および車外の操作装置7〜9の切換え要求信号、回転設定信号、スランプ値設定信号、および、混練開始信号を操作信号U1〜U3により監視する機能を備えている。
【0057】
そして、いずれかの操作装置7〜9に操作権を設定し(エンジン始動時は運転席の操作装置7になるようにしてもよい)、その操作権がある操作装置7〜9(以下、操作装置7とし、操作装置8の場合を()内に記載する)の回転設定スイッチ22、(回転設定ダイアル27)の回転設定信号に従ってドラム回転指令生成部32に操作指令信号Uを出力する機能を有する。
【0058】
前記操作権の有無は、設定した操作装置7の切換えスイッチ20(25)に内蔵のランプ21(26)を点灯させることで操作権が有ることを表示し、操作権を設定していない他の操作装置8、9の切換えスイッチ25、25a(21、26a)に内蔵のランプ26、26a(21、26a)を消灯させて操作権が無いことを表示する。
【0059】
また、前記操作権は、操作権の設定がない操作装置8、9(ここでは、操作装置7から操作装置8に切換える場合について説明する)の切換えスイッチ25を押すことで切換え要求信号が操作判別部31に出力され、所定の条件が満たされていれば、操作権が切換え要求信号を出した操作装置8に変更され、変更元の操作装置7の切換えスイッチ20の内蔵ランプ21を消灯させ、変更先の操作装置8の切換えスイッチ25の内蔵ランプ26を点灯させて、操作権が移動したことを表示する。
【0060】
前記所定の条件は、切換え先である操作装置8の回転設定ダイアル27の設定位置が中立・攪拌等の所定回転速度以下の位置となっている場合に、切換え先である操作装置8への切換えを許可するようにしている。
【0061】
そして、この許可条件は例えば、図示しないが、許可条件記憶手段を設けて、許可条件記憶手段に記憶させるものとし、記憶内容は変更可能であり、切換え先の操作装置7〜9の回転設定位置を作業性が向上するようにも変更可能である。
【0062】
さらに、(例えば、操作装置7から操作装置8へ切換える際)操作装置8の切換えスイッチ25を操作(押)して操作権の切換え要求信号が入力された場合にあっても、上記許可条件を満たしていない場合には、操作装置8の切換えスイッチ25の内蔵のランプ26を点滅させることで警報する。
【0063】
また、(例えば、操作権が操作装置8にあるとした場合)操作権のない操作装置7、9の回転設定手段22、27aが操作されてドラム1の回転状態を変更しようとする場合に、その操作が許可されていないことを操作装置7、9の切換えスイッチ20、25aの内蔵ランプ21、26aを点滅させることで表示するようにしている。
【0064】
上記の説明において、操作装置7から操作装置8への操作権の切換えについて説明したが、いずれの操作装置7〜9も、変更元となり、また、変更先となりうるものである。
【0065】
また、運転席の操作装置7のスランプ設定スイッチ24の設定は、ドラム回転指令生成部32にスランプ値設定信号Usとして出力し、ドラム回転指令生成部32に内蔵の自動混練回路33に後述するよう入力される。
【0066】
そして、車外の各操作装置8、9の自動混練スイッチ28、28aの混練開始信号を監視し、混練開始信号が入力され、且つ、混練開始条件を満足するとき、ドラム回転指令生成部32に混練開始の操作指令Uを出力すると共に車外の操作装置8、9の自動混練スイッチ28、28aの内蔵のランプ29、29aを点灯し、また、混練開始信号入力時に混練開始条件を満足していない場合は前記ランプ29、29aを点滅させ、混練作動が終了もしくは中止された時には前記ランプ29、29aを消灯するよう表示信号D2、D3を出力する。
【0067】
前記混練開始条件は、混練開始信号入力時にドラム回転状態が、中立の停止状態か、低速の攪拌状態にあるとき、混練が開始されるよう設定している。
【0068】
前記ドラム回転指令生成部32は、前記操作判別部31から入力される操作指令信号Uに応じて記憶している回転速度(攪拌回転速度、投入回転速度、排出回転速度)や回転パターン(時間の経過と共に回転速度が変化する)をドラム回転制御部34にドラム回転速度指令Ndrとして出力するものであり、混練回転パターンを記憶している自動混練回路33を有する。
【0069】
なお、記憶されている各種回転速度や回転パターンは、スランプ値に応じて、もしくは、スランプ値を回転速度や回転パターンを増減させるパラメータとして記憶されており、これらの各種回転速度や回転パターンは、設定操作により任意に変更可能である。
【0070】
前記混練用のドラム回転パターンを記憶している自動混練回路33は、図5に示すように、混練パターンを記憶する記憶部40と、混練開始の操作指令Uを受信したとき作動して記憶部40に時間の経過と共に変化する混練回転速度指令Ndmを出力させるタイマー41と、操作判別部31よりのスランプ値設定信号Usにより選択されるスランプ係数選択回路42と、記憶部40より出力される混練回転速度指令Ndmとスランプ係数選択回路42より出力されるスランプ係数Kとを乗算する乗算器43を備え、乗算器43より出力されるドラム回転速度指令Ndrをドラム回転制御部34へ出力する。
【0071】
前記記憶部40には、例えば、標準的なスランプ値の生コンを混練する場合の起動時ドラム回転速度指令N1および目標ドラム回転速度指令N2と、起動時ドラム回転速度指令N1を目標ドラム回転速度指令N2まで増加させ、および、目標ドラム回転速度指令N2を起動時ドラム回転速度指令N1まで戻す際の時間を設定するパターン調整時間T1、目標回転速度指令の発生時間を設定するパターン調整時間T2、および、これらの調整時間T1、T2の合計値である動作終了時間TEを記憶している。
【0072】
従って、タイマー41が作動されると、前記記憶部40の出力する混練回転速度指令Ndmは、先ず、起動時ドラム回転速度指令N1に、次いで、パターン調整時間T1の間は徐々に目標回転速度指令N2に向かって増加し、続いて、パターン調整時間T2の間は目標回転速度指令N2となり、更に、パターン調整時間T1の間、起動時ドラム回転速度指令N1に向かって減少するよう変化する。
【0073】
前記スランプ係数選択回路42は、標準的なスランプ係数を挟んで低スランプ係数から高スランプ係数まで複数のスランプ係数を記憶する係数記憶部KH、K1、KLと、いずれかの係数記憶部KH、K1、KLをスランプ値設定信号Us(高・中・低)に応じて選択し、選択した係数記憶部KH、K1、KLのスランプ係数Kを出力する選択手段SWとから構成されている。
【0074】
そして、係数記憶部K1は、記憶部40に記憶されている標準的な混練用ドラム回転速度パターンに合ったスランプ設定信号Usが入力された場合に選択されてスランプ係数K=1を出力し、係数記憶部KHは、高スランプ値のスランプ設定信号Usが入力された場合に選択されて1を超えるスランプ係数Kを出力し、係数記憶部KLは、低スランプ値のスランプ設定信号Usが入力された場合に選択されて1未満のスランプ係数Kを出力する。
【0075】
従って、タイマー41により起動された混練用ドラム回転速度パターン記憶部40からの混練回転速度指令Ndmとスランプ係数選択回路42からのスランプ係数Kとが乗算器43により乗算されて、スランプ値に応じたドラム回転速度指令Ndrが混練パターンに従って出力される。
【0076】
上記自動混練回路33では、標準スランプ値用の混練パターンを記憶部40に記憶して、この混練用ドラム回転速度パターンにスランプ値の高低の係数Kを掛合せるようにしているが、自動混練回路33は、上記に限定されることなく、図示しないが、例えば、スランプ値に応じて異なる混練パターンを複数記憶しておき、スランプ設定信号Usに応じて対応する混練パターンを選択してタイマー41と連動してドラム回転速度指令Ndrを出力するようにしてもよい。
【0077】
上記のように、混練パターンを複数記憶する場合には、スランプ値に応じて最適となるよう、起動時ドラム回転速度指令N1および目標ドラム回転速度指令N2、パターン調整時間T1、T2を個々に設定できる。
【0078】
前記ドラム回転速度制御部34は、ドラム回転速度指令生成部32よりのドラム回転速度指令Ndrに基づき、ドラム1の回転速度即ちドラム回転速度Nmからドラム回転変換回路35を介しフィードバックされたドラム回転速度Ndがドラム回転速度指令Ndrになるよう制御する。
【0079】
具体的には、ドラム回転速度指令Ndrに基づき、必要エンジン回転速度Ner、必要ポンプ容量Dpr、必要モータ容量Dmrを演算し、夫々スロットル調整装置10、可変容量ポンプ3の電磁弁13、可変容量モータ4の電磁弁15に出力し、エンジン回転速度Ne、ポンプ容量Dp、モータ容量Dmを調整する。
【0080】
例えば、ドラム回転が攪拌状態等の低速時にはモータ容量指令Dmrをモータ容量の低速側大容量に固定するよう調整し、また、ドラム回転が投入状態や排出状態の中速時にはモータ容量指令Dmrを中速側中容量に固定するよう調整し、そして、エンジン回転速度指令Nerをポンプ容量指令Dprと協働してドラム回転速度指令Ndrが達成されるように調整する(モータ4の容量が固定の場合にはエンジン2の回転速度Neと可変容量ポンプ3のポンプ容量Dpを調整してドラム1の回転速度が上記と同様に調整される)。
【0081】
前記エンジン回転速度指令Nerは、車両停止状態では、アイドリング状態が望ましく、微妙な調整はポンプ容量Dpの変更で行い、大きい変更はエンジン回転速度Neで行われるのが妥当である。エンジン回転速度Neが所定回転以上になる場合はモータ容量Dmの変更でなされるのがよい。
【0082】
次に作動を説明する。
【0083】
図1ないし図4において、ミキサ車のエンジン2始動直後は、前回の作業終了時のドラム1の回転停止操作により回転設定スイッチ(回転設定ダイアル27、27a)22は中立位置にされ、可変容量ポンプ3の容量Dpは中立の零であり、ドラム1の回転は停止した中立状態にある。
【0084】
オペレータが運転席の操作装置7、もしくは車外の操作装置8、9のいずれか(ここでは運転席の操作装置7とする)において、切換えスイッチ20の内蔵ランプランプ21がコントローラ6の表示信号D1により点灯した操作権のある状態(操作装置8、9の内蔵のランプ26、26aは消灯)で、回転設定スイッチ22を例えば攪拌位置等に操作すると、操作信号(回転設定信号)U1がコントローラ6の操作判別部31に入力され、操作判別部31は操作権のある操作装置7からの操作信号U1であることから操作信号U1に応じた操作指令Uをドラム回転指令生成部32に出力する。
【0085】
前記ドラム回転指令生成部32は記憶されているドラム回転速度指令Ndrの中から操作指令Uに応じたドラム回転速度指令Ndrを抽出してドラム回転制御部34に出力する。
【0086】
前記ドラム回転速度制御回路34は、前述したごとく、ドラム回転速度指令Ndrに、ドラム回転速度Ndが一致するよう、エンジン回転速度Ner、ポンプ容量指令Dpr、モータ容量指令Dmr、を計算し、夫々、スロットル調整装置10、可変容量ポンプ3、可変容量モータ4へ出力する。
【0087】
そして、スロットル調整装置10は、エンジン回転速度指令Nerに従ってエンジン回転速度Neを調整し、可変容量ポンプ3は、エンジン回転速度Neとポンプ容量指令Dprに応じて吐出する流量Qが調整され、可変容量モータ4は、流量Qとモータ容量指令信号Dmrに応じてモータ回転速度Nmが調整される。
【0088】
さらに、モータ回転速度Nmは、減速機5よりドラム回転速度Ndに変換され、最終的にドラム回転速度Ndが調整されることにより、ドラム回転速度Ndが自動的に操作装置7の回転設定スイッチ22の回転設定信号(攪拌位置)に対応して変化し、運転席の操作装置7にコントローラ6の操作判別部31からの表示信号D1によりドラム回転状態表示ランプ23の攪拌位置のランプが点灯して攪拌状態であることを表示する。
【0089】
次に図6に示すフローチャートを参照しながら自動混練作動について説明する。
【0090】
混練作業は、プラント工場からの運搬中に分離傾向となった生コン構成材料を打設現場で排出する直前にドラム回転速度を5〜10rpmにて30秒程度回転させて品質の均一化を図るものである。
【0091】
先ず、プラント工場においての投入後に、オペレータにより運転席の操作装置7のスランプ設定スイッチ24が操作されて生コンに応じたスランプ値が選択される。
【0092】
選択されたスランプ値(高・中・低)は、スランプ設定信号として操作信号Uを通して操作判別部31に入力され、スランプ設定信号Usとしてドラム回転指令生成部32の自動混練回路33に入力される。
【0093】
前記自動混練回路33のスランプ係数選択手段42はスランプ設定信号Usに応じたスランプ係数記憶手段(KH、K1、Kl)が選択される。
【0094】
打設現場に到着すると、オペレータはミキサ車を停車させ、車外の操作装置8もしくは8に移動して操作装置8、9のいずれかの自動混練スイッチ28、28aを押して混練開始信号を操作信号Uを通じてコントローラ6の操作判別部31に入力する。
【0095】
図6のフローチャートにおいて、ステップ1ではドラム1が混練中か否かを判断し、混練中でない場合にはステップ1からステップ2に進み、自動混練スイッチ28、28aが押されているか否かが判断される。
【0096】
ステップ2で自動混練スイッチ28または28aの操作が判断され、自動混練スイッチ28または28aが操作されてない場合にはそのまま制御は終了するが、先ほどの混練開始信号を確認することで、自動混練スイッチ28または28aが操作されていると判断してステップ3に進み、混練開始条件が満足されているか否かが判断される。
【0097】
前記ステップ3でドラム回転状態が中立(停止状態)あるいは攪拌(低速正転状態)でない場合には、混練開始条件を満たしていないと判断してステップ6に進み、ステップ6で操作装置8、9の自動混練スイッチ28、28aに内蔵のランプ29、29aを点滅させ、オペレータに混練開始操作が受付けられなかったことを表示する。
【0098】
オペレータは、自動混練スイッチ28、28aに内蔵のランプ29、29aの点滅を確認すると、操作装置8または9の切換えスイッチ25または25aを押して操作権の切換え要求信号を操作判別部31に出力し、切換えスイッチ25、25aに内蔵のランプ26または26aの点灯もしくは点滅させ、回転設定ダイアル27または27aを操作して前記内蔵のランプ26または26aを点灯させて操作権が操作装置8または9にあることを確認した後、回転設定ダイアル27または27aにより攪拌設定位置もしくは中立設定位置を選択させるようにする。
【0099】
他方、ステップ3でドラム回転状態が中立(停止状態)あるいは攪拌(低速正転状態)である場合には、混練開始可能と判断してステップ4に進み、ステップ4で混練開始指令Uをドラム回転速度指令生成部32に出力し、ステップ5で操作装置8および9の自動混練スイッチ28、28aに内蔵のランプ29、29aを点灯させ混練動作が受付けられ混練中であることを表示する。
【0100】
前記ステップ4での混練開始指令Uにより、ドラム回転速度指令生成部32は自動混練回路33のタイマー41を起動し、混練用ドラム回転速度パターン記憶部40に記憶された混練回転速度指令Ndmを呼出し、スランプ設定信号Usで選択されたスランプ係数Kと乗算器43で掛合したドラム回転速度指令Ndrをドラム回転制御部34に出力する。
【0101】
前記ドラム回転制御部34は前述と同様にして、必要エンジン回転速度Ner、必要ポンプ容量Dpr、必要モータ容量Dmrを演算し、夫々スロットル調整装置10、可変容量ポンプ3の電磁弁13、可変容量モータ4の電磁弁15に出力し、エンジン回転速度Ne、ポンプ容量Dp、モータ容量Dmを調整することで、ドラム1の回転速度Ndがドラム回転速度指令Ndrとなるよう制御する。
【0102】
従って、ドラム回転速度Ndは混練用ドラム回転速度パターン記憶部40の記憶された混練パターンに追従してドラム回転速度指令Ndrが自動的に変化し、生コンの混練作業がなされる。
【0103】
この混練作業中であれば、次回からのステップ1は混練動作中と判断してステップ7に進み、ドラム1の混練パターンが完了したかどうかを判断する。
【0104】
前記ステップ7で混練動作が完了していない場合はステップ8に進み、操作装置8または9の自動混練スイッチ28または28aが押されたか否かが判断され、混練スイッチ28または28aが押されていない場合、混練動作は継続される。
【0105】
前記ステップ7でドラム1での混練パターンが全て終了した場合はステップ9に進み、ステップ9では、混練動作開始前のドラム1の回転が中立か(停止)否かが判断され、中立状態であればステップ10に進み、中立(停止)でない場合にはステップ11に進む。
【0106】
また、ドラム1での混練動作中であってもステップ8で自動混練スイッチ28または28aが再び押されたことが判定された場合には、ステップ11に進む。
【0107】
前記ステップ10および11は混練動作の終了の処理であり、ステップ10では、ドラム回転指令生成部32にドラム回転速度指令Ndrを中立(停止)とする操作指令Uを発し、ステップ11では、ドラム回転指令生成部32にドラム回転速度指令Ndrを攪拌(低速回転)とする指令をに発する。
【0108】
前記ドラム回転速度制御部34は、上記ドラム回転速度指令Ndrに基づき、エンジン回転速度Ner、ポンプ容量指令Dpr、モータ容量指令Dmrを計算し、夫々、スロットル調整装置8、可変容量ポンプ3、可変容量モータ4へ出力して、ドラム1を停止もしくは低速回転させる。
【0109】
前記ステップ10,11のいずれかを終了するとステップ12に進み、操作装置8および9の自動混練スイッチ28および28aに内蔵のランプ29および29aを消灯して混練作動が終了したことを表示する。
【0110】
その後、オペレータの排出側への逆転操作にてドラム1内の混練された生コンを排出し、生コン投入からの一連の作業サイクルが完了する。
【0111】
本実施態様にあっては、混練開始信号を自動混練スイッチ28、28aにより入力すると、自動混練回路33の混練パターン記憶部40に記憶した予め定められた一連のドラム回転速度パターンである混練用ドラム回転パターンに従ってドラム1が回転するため、混練効果がオペレータの経験的な勘に左右されることがなく、安定した混練品質を得ることができる。
【0112】
また、混練動作中は自動的にエンジン2の回転速度Neおよび可変容量ポンプ3のポンプ容量Dpが変化し、ドラム回転速度Ndを混練用ドラム回転パターンにしたがい回転させるため、ドラム回転速度Ndを調整するレバー操作から開放され、ミキサ車のオペレータの作業負荷が軽減される。
【0113】
さらに、混練動作中のドラム回転速度パターンが目標ドラム回転速度N2をパターン調整時間T2の間は維持するため、走行用エンジン2の回転速度上昇(アイドルアップ)を最小限に止めることができ、排出現場での低騒音化と低燃費化が図れる。
【0114】
そして、混練動作中のドラム回転速度パターンがスランプ設定スイッチ24の操作に対応して変化するため、スランプ値の異なる生コンであっても、その成分に適合したドラム回転速度パターンを設定できる。即ち、排出した直前の生コンクリートのスランプ値に対応した混練効果を期待できる。
【0115】
また、混練動作はドラム回転状態を目視できる車外の操作装置8または9により混練開始信号を出力できるため、オペレータは混練作業に引続き、排出作業を同じ車外の操作装置8または9により効率よく操作でき、作業効率を向上でき、排出現場での滞在時間を短縮でき、建築、建設現場への生コン投入効率が向上する。
【0116】
さらに、混練開始信号が入力されたとき、ドラム1の回転状態が中立状態と攪拌状態の場合にのみ混練動作を開始するため、誤って混練動作に入ることがなく安全であり、オペレータへの負担を軽減できる。
【0117】
そして、混練動作中に混練開始信号が入力されたときには、混練動作を止めて中立状態に復帰するため、万一誤って混練動作に入っても再度混練開始信号を入力することで回避できる。
【0118】
また、混練動作が正常に終了した場合に混練動作の直前の攪拌状態もしくは中立状態に復帰するため、なれていないオペレータにとっても違和感なく馴染み易い。
【0119】
さらに、混練動作中は点灯し、前記混練動作開始の条件を満足しないとき点滅し、混練動作が停止および終了するとき消灯する表示手段(ランプ)29、29aを有するため、混練動作の動作中か否か、また、不適切なドラム回転状態で混練開始を指示したことがオペレータに明瞭にわかる。
【0120】
そして、車外の操作装置8、9の全てに同期して作動する表示手段29、29aとしたため、例えば、車両の左右に操作装置8、9があり一方側の操作装置8で混練動作を開始しても、他方側の操作装置9の表示手段29aに状態が表示でき、オペレータが他方に移動して他方の操作装置9で混練作業に引続く排出作業を続行することが可能であり、作業能率を向上できる。
【0121】
なお、上記実施形態においては、車外の操作装置8または9の自動混練スイッチ28または28aのみを押せば、自動混練回路の作動が開始するように記載しているが、車外の操作装置8、9の切換えスイッチ25、25aを作動して操作権を取得した後、自動混練スイッチ28、28aを押すようにすれば、操作権取得時に混練開始条件をクリアするドラム回転状態が中立状態あるいは攪拌状態であるため、自動混練スイッチ28、28aにより即座に混練動作を開始できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すミキサドラムの駆動システムの構成図。
【図2】運転席の操作装置の具体例を示すレイアウト図。
【図3】車外の操作装置の具体例を示すレイアウト図。
【図4】コントローラのブロック図。
【図5】自動混練回路を示すブロック図。
【図6】コントローラの操作判別部の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ドラム
2 エンジン
3 可変容量ポンプ
4 可変容量モータ
5 減速機
6 コントローラ
7、8、9 操作装置
10 スロットル調整装置
11 スロットル
12,16 回転速度検出センサ
13,15 電磁弁
14 容量検出センサ
20、25、25a 切換えスイッチ
21、26、26a ランプ(表示手段)
22 回転設定スイッチ
23 ドラム回転状態表示ランプ
24 スランプ設定スイッチ
27、27a 回転設定ダイアル
28、28a 自動混練スイッチ
29、29a ランプ(表示手段)
31 操作判別部(操作判別手段)
32 ドラム回転指令生成部(ドラム回転指令生成手段)
33 自動混練回路
34 ドラム回転制御部(ドラム回転制御手段)
40 記憶部(混練パターン記憶部)
41 タイマー
42 スランプ係数選択回路
43 乗算器

Claims (6)

  1. 車両に回転可能に搭載されたミキサドラムと、前記ミキサドラムを正、逆転および増、減速回転させる吐出容量が調整可能な可変容量ポンプおよびモータからなる駆動装置と、駆動装置を増、減速回転するための走行用エンジン駆動装置と、混練開始信号の入力時、前記駆動装置のポンプ容量およびエンジン駆動装置の回転速度を調整して、予め定められた一連のドラム回転速度パターンに従ってミキサドラムを回転させて混練動作を行わせるコントローラとから構成され
    前記コントローラは、運転席の操作装置および車外の操作装置に接続され、前記混練開始信号は、車外の操作装置より出力されるものであり、
    前記車外の操作装置より混練開始信号が入力されたとき、ドラム回転状態が、停止した中立状態と低速で回転している攪拌状態の場合にのみ混練動作を開始するものであることを特徴とするミキサドラム駆動制御装置。
  2. 前記コントローラは、混練動作中に新たに混練開始信号が入力されたとき、混練動作を止めてドラム回転を中立状態に復帰させ、前記混練動作が正常に終了時した場合には、混練動作の直前の攪拌状態もしくは中立状態にドラム回転を復帰させることを特徴とする請求項1に記載のミキサドラム駆動制御装置。
  3. 前記車外の操作装置は、混練動作中は点灯し、前記混練動作の開始条件を満足しないドラム回転状態で混練開始信号が入力されるとき点滅し、混練動作が停止および終了するとき消灯する表示手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のミキサドラム駆動制御装置。
  4. 前記車外の操作装置は、車外の異なる位置に配置されるよう複数設けられており、前記表示手段は複数の操作装置のいずれにも配置され、同期して作動することを特徴とする請求項3に記載のミキサドラム駆動制御装置。
  5. 前記コントローラの混練動作におけるドラム回転速度パターンは、起動時ドラム回転速度から目標ドラム回転速度まで第1の所定時間の間に上昇させ、次いで目標ドラム回転速度を第2の所定時間だけ継続させ、最後に目標ドラム回転速度から起動時ドラム回転速度まで第1の所定時間の間に戻すものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のミキサドラム駆動制御装置。
  6. 前記ドラム回転速度パターンは、スランプ設定スイッチの設定位置に応じて、目標回転速度およびまたは所定時間を異ならせるものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載のミキサドラム駆動制御装置。
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