JP4782011B2 - 回転電機のステータ - Google Patents

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    • H02K3/18Windings for salient poles

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Description

この発明は、例えばエレベータ用巻上機のモータ等に使用される回転電機のステータに関するものである。
従来の回転電機のステータでは、コイルの最外層が隣のコイルの最外層と干渉しないように、最外層の巻き位置が鉄心の径方向に交互にずらされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−117821号公報
上記のような従来の回転電機のステータでは、最外層の巻き位置をずらすことによりコイル同士の干渉を防止しているが、コイル同士の干渉を防止しつつ、コイルの占積率をさらに上げることが求められている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、コイル同士の干渉を防止しつつ、コイルの占積率をさらに上げることができる回転電機のステータを得ることを目的とする。
この発明による回転電機のステータは、円環状のコアバック部と、コアバック部から径方向内側へ突出した複数のティース部とを有する鉄心、及びティース部にコイル導体を整列巻きで巻回することにより形成されているコイル群を備え、コイル群は、鉄心の周方向に互いに隣接する複数のコイルセグメントに分割されており、各コイルセグメントは、鉄心の周方向に互いに隣接する複数の段付きコイルを含み、各段付きコイルは、コアバック部に隣接する大径部と、鉄心の径方向内側で大径部に隣接し大径部よりも小径の小径部とを有し、各大径部と各小径部との間には、それらの径の相違による段部が形成されており、各コイルセグメントにおける段部の位置は、鉄心の周方向の一端部に位置する段付きコイルから順に鉄心の径方向内側へずらされている。
この発明の実施の形態1による回転電機のステータの断面図である。 図1の要部拡大図である。 図1の各コイルの巻回方法を示す説明図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による回転電機のステータの断面図、図2は図1の要部拡大図である。図において、鉄心1は、円環状のコアバック部2と、コアバック部2から径方向内側へ突出した複数(図1では16個)のティース部3とを有している。
鉄心1の内側には、コイル群(集中巻線群)4が設けられている。コイル群4は、ティース部3にコイル導体を整列巻きで巻回することにより形成されている。コイル群4は、鉄心1の周方向に互いに隣接する複数(図1では4個)のコイルセグメント5に分割されている。鉄心1は、コイルセグメント5に対応して複数(図1では4個)の鉄心セグメント10に分割されている。
各コイルセグメント5は、鉄心1の周方向に互いに隣接する第1〜第3の段付きコイル6〜8と、第3の段付きコイルに隣接するボビン状コイル9とが含まれている。
各段付きコイル6〜8は、コアバック部2に隣接する大径部6a,7a,8a、鉄心1の径方向内側で大径部6a,7a,8aに隣接する小径部6b,7b,8bとを有している。また、各大径部6a,7a,8aと各小径部6b,7b,8bとの間には、それらの径の相違による段部6c,7c,8cが形成されている。小径部6b,7b,8bのコイル導体の巻回層数は、大径部6a,7a,8aのコイル導体の巻回層数よりも少なく、これにより小径部6b,7b,8bは大径部6a,7a,8aよりも小径になっている。
各コイルセグメント5における段部6c,7c,8cの位置は、鉄心1の周方向の一端部に位置する第1の段付きコイル6から順に鉄心1の径方向内側へずらされている。また、段付きコイル6〜8の断面形状は、ティース部3の中心を中心として左右対称である。ボビン状コイル9においては、鉄心1の径方向の両端部の径が中間部の径よりも大きくなっている。また、ボビン状コイル9の断面形状も、ティース部3の中心を中心として左右対称である。
ここで、図3は図1の各コイル6〜9の巻回方法を示す説明図である。図3(a)は、1層目を巻回した状態を示している。1層目のコイル導体11は、巻線機により、コアバック部2側に位置する巻始め部11aからティース部3の先端部へ向けて整列されながら巻き進められる。2層目のコイル導体11は、図3(b)に示すように、1層目の上に1層目とは逆方向へ向けて整列されながら巻き進められる。この後、同様にして、必要な層数までコイル導体11が巻回される。このような巻回方法は、一般に整列巻きと呼ばれている。コイル6〜9では、ティース部3の長さ方向の位置によってコイル導体11の層数が異なっている。
上記のような回転電機のステータでは、各コイルセグメント5における段部6c,7c,8cの位置が、鉄心1の周方向の一端部に位置する第1の段付きコイル6から順に鉄心1の径方向内側へずらされているので、コイル6〜9同士の干渉を防止しつつ、コイル6〜9の占積率をさらに上げることができる。これにより、コイル導体11の損傷を防止でき、また、回転電機がモータの場合にモータ特性を安定させることができる。
さらに、上記のようなコイル群4は、1つのコイルセグメント5を製作する巻線パターンを、コイルセグメント5の数だけ繰り返せば、容易に製作することができる。
また、各コイルセグメント5の他端部にボビン状コイル9が配置されているので、コイル6〜9の占積率をさらに向上させることができる。
さらに、鉄心1は、コイルセグメント5に対応する鉄心セグメント10に分割されているので、各鉄心セグメント10にコイルセグメント5を巻回してから、隣接する鉄心セグメント10を結合するとともに、隣接するコイルセグメント5を接続することができ、製造を容易にすることができる。
なお、上記の例では、鉄心1を4つの鉄心セグメント10に分割したが、分割数は特に限定されず、また分割しなくてもよい。
また、1つのコイルセグメントに含まれる段付きコイルの数は3つに限定されるものではなく、2つ又は4つ以上であってもよい。
さらに、ボビン状コイルは、必ずしも用いなくてもよく、段付きコイルのみによりコイルセグメントを構成してもよい。この場合、全てのコイルの形状が類似するため、巻線プログラムを統一化することができ、製造技術の確立がさらに容易になるとともに、品質の安定性を確保し易くなる。

Claims (3)

  1. 円環状のコアバック部と、上記コアバック部から径方向内側へ突出した複数のティース部とを有する鉄心、及び
    上記ティース部にコイル導体を整列巻きで巻回することにより形成されているコイル群
    を備え、
    上記コイル群は、上記鉄心の周方向に互いに隣接する複数のコイルセグメントに分割されており、
    上記各コイルセグメントは、上記鉄心の周方向に互いに隣接する複数の段付きコイルを含み、
    上記各段付きコイルは、上記コアバック部に隣接する大径部と、上記鉄心の径方向内側で上記大径部に隣接し上記大径部よりも小径の小径部とを有し、
    上記各大径部と上記各小径部との間には、それらの径の相違による段部が形成されており、
    上記各コイルセグメントにおける上記段部の位置は、上記鉄心の周方向の一端部に位置する段付きコイルから順に上記鉄心の径方向内側へずらされている回転電機のステータ。
  2. 上記各コイルセグメントには、上記鉄心の径方向の両端部の径が中間部の径よりも大きいボビン状コイルが含まれている請求項1記載の回転電機のステータ。
  3. 上記鉄心は、上記コイルセグメントに対応して複数の鉄心セグメントに分割されている請求項1記載の回転電機のステータ。
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