JP4782000B2 - ベッド - Google Patents

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Description

本願発明は、一般家庭や病院・施設などで使用する背上げ機構を有するベッドに関するものである。
近年、高齢者、病弱者等の使用するベッドには背上げ機構が付いており、自力によって上半身を起こすことが困難な利用者の場合、アクチュエータによって背上げ機構を駆動させることにより上半身を起こしている。
従来のこの種のものとしては、(1)背上げのみを行うもの、(2)背上げと共に膝上げを同時に行うもの、さらには(3)背上げ機構を利用して先ず膝上げを行い、次に背上げを行い、背上げを70度付近まで行う途中で膝上げを下げ始め、背上げが最大の70度付近では膝上げがフラット(平坦)な状態となるものがある。これらの特許文献としては、例えば特開2001−29172号公報(特許文献1)、特開2004−16558号公報(特許文献2)、特開2004−16635号公報(特許文献3)、特開2004−444号公報(特許文献4)等がある。
また、ベッドからの転落防止等のためにベッドのサイドフレー厶にサイドレールや、立ち上がりの補助のための手すりが設置されることがある。これらの特許文献としては、例えば特開2004−129709号公報(特許文献5)、特開2003−52765号公報(特許文献6)等がある。
ところで、この種のベッドにおいては、背上げ動作による身体のずり落ちを低減すると共に、背上げ状態からベッドの側端に座った状態の端座位や離床動作が行いやすいものが求められている。
しかしながら、上記(1)の機構では、背上げ時でも膝が上がらないので端座位や離床動作は行いやすいが、背上げ時のずり落ち対策が行えない。また、(2)の機構では、膝上げを利用して背上げ時のずり落ち対策は行えるが、膝上げを利用しているため、背上げ時に膝が上がり窮屈な姿勢となると共に、膝が上がった状態のため端座位や離床動作が行いにくい。また、(3)の機構では、やはり膝上げを利用しているため、背上げ途中までは膝が上がり窮屈な姿勢となる。さらに、背上げ角度の中間では膝が上がったままの状態のため、この状態から端座位や離床動作を行おうとすると不安定な状態となる。また、ベッドフレームの幅相当にわたって膝と共に足(ふくらはぎ)まで上げる構造となるので、軽量化や低コスト化が図りにくくなる。また、機構的に回動部材(回転腕20や脚上げアーム62や膝上げリンク4)で直接連動させて膝上げを行っているので、膝上げ角度最大付近では、連結部に掛かる力が急に逆転してしまうため、少しの隙間が大きなガタつきを生じさせることになってしまう。また、このような回動部材で直接連動させる機構ではベッドに高さが必要となり、低床のベッドへの適用が難しくなる。
また、背上げ状態時に背上げフレーム下に誤って何らかの障害物、または人間が入ってしまう可能性が考えれられ、背上げ状態を元へ戻す場合(背下げ時)に挟み込まれる危険が生じていた。この問題を解決するため、例えば特開2004−48824号公報(特許文献7)に記載の如く背上げ機構に使用するアクチュエータの電力制御装置や、例えば上記特許文献4に記載の如く背上げフレーム下リミットスイッチ等を設置し挟み込みを防止していた。しかし、このような制御には常に不作動や誤動作の虞があるので、安全性の確保に不安が残る。
一方、病院や施設においては、部屋間の移動を容易に行えるように一般的にベッド脚部にキャスターが複数箇所設置されている。キャスターを使用しないときにはロック機構を作用させ、キャスターの車輪が回転しない状態にし、移動時にはロックを解除してキャスターの車輪が回転でき移動が行える状態にしている。
ベッドからの立ち上がり時やベッドから車いす移乗時にはベッドの安定した固定が必要である。そのためにロック機構を用いたキャスターが使用されてきた。
しかし、ベッドは重量物であるため、安定した固定を実現するためのロック機構はキャスターのコストアップに繋がっていた。
また、複数個のキャスターに対してロック操作が必要なため、一箇所でもロックを忘れてしまうとベッドが不安定な状態になってしまい、車いす移乗時などの転倒に繋がる危険性があった。
これに対して、例えば特許第3063392号公報(特許文献8)には、ベッド固定脚部の他に設けられたベッド高さ調整可能脚部にキャスターを備え、ベッドを上昇させたときに上記キャスターが接地し、ベッド固定脚部が非接地状態になるようにして移動可能にしたものが開示されている。
また、特開2003−237303号公報(特許文献9)には、複数のキャスターにより移動自在に構成された台本休(ベッド)の下部に、台本体を移動不能に接地支持するための接地体(脚部)を設け、キャスターの車輪の下端が接地体の下端と同一上下位置又は接地体の下端よりも上方に位置した移動不能姿勢と、キャスターの車輪の下端が接地体の下端よりも下方に位置した移動可能姿勢とにキャスターを上下方向で位置変更するための位置変更手段を備えたものが開示されている。
しかしながら、上記特許文献8に記載のようなものでは、ベッド高さが上昇して高い位置にあるときにキャスターが接地して移動可能となるため、ベッド利用者が臥床した状態でのベッド移動では高い位置のためベッド利用者に不安感を与えてしまうし、ベッドから転落した場合には骨折等の大怪我の虞がある。
また、上記特許文献9に記載のものでは、キャスターを接地させるための機構(位置変更手段)が前述したキャスターのロック機構と同様にコストアップに繋がる。
そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、背上げ動作による身体のずり落ちを防ぐには、膝まで上げる必要はなく車いす等のアンカーのように脚の付け根側の大腿部のみを支え上げるようにすれば十分である点に着目して、背上げ時の身体のずり落ちを防ぐと共に、背上げ時に窮屈な姿勢となることなく端座位や離床動作も行いやすく、また軽量化や低コスト化が図りやすいベッドを提供することを目的とするものである。
また、ガタつきの発生を防ぐことができ、低床のベッドへの適用も容易となるベッドを提供することを目的とするものである。
また、比較的簡単な機構で、背下げ時の挟み込みに対する安全性を確保できるベッドを提供することを目的とするものである。
さらに、キャスターによるベッド移動を簡単かつ低コストな構成で、かつベッド利用者に不安感を与えたり転落時の大怪我の虞もなく実現できると共に、ベッド固定時のキャスターのロック操作の忘れなども防止でき、ベッドからの車いす移乗時や立ち上がり時の転倒の危険性を取り除くことができるベッドを提供することを目的とするものである。
上記のような目的を達成するために、本願発明は、背上げ機構を有するベッドにおいて、大腿部のみを支え上げる大腿部支え上げ機構を備えたことを特徴とするものである。
このような構成して、背上げ時に大腿部支え上げを行うことにより、背上げ時の身体のずり落ちを防ぐと共に、脚の付け根側の大腿部のみで膝まで上げなくてもよいので、背上げ時に窮屈な姿勢となることなく端座位や離床動作も行いやすく、また軽量化や低コスト化が図りやすくなる。
また、前記背上げ機構の背上げ動作に連動して前記大腿部支え上げ機構の大腿部支え上げ動作を行う連動手段を備えたことを特徴とするものである。
このように構成することにより、背上げ操作を行うだけで背上げ時の身体のずり落ちを防ぐと共に、脚の付け根側の大腿部のみで膝まで上げなくてもよいので、背上げ時に窮屈な姿勢となることなく端座位や離床動作も行いやすく、また軽量化や低コスト化が図りやすくなる。
さらに、前記大腿部支え上げ機構は、ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて大腿部のみを支え上げる大腿部支え上げ部材を備え、この大腿部支え上げ部材は、ベッドフレーム幅より狭幅でベッドフレームの幅方向中央部のみに設けられて成ることを特徴とするものである。
これにより、背上げ時に窮屈な姿勢となることなく、端座位や離床動作も行いやすく、軽量化や低コスト化が更に図りやすくなる。
また、前記連動手段は、前記背上げ機構の背上げ動作に連動して前記大腿部支え上げ機構の大腿部支え上げ動作を行うと共に、背上げ機構の背上げ動作の途中から大腿部支え上げ機構の大腿部下げ動作を行っておよそ平坦状態に復帰させることを特徴とするものである。
このようにすれば、いっそう背上げ時に窮屈な姿勢となることなく端座位や離床動作も更に行いやすくなる。
具体例としては、ベッドフレーム(2)に腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材(背上げフレーム3)と、この背上げ部材(背上げフレーム3)の回動軸(3a)側に固定された背上げ駆動部材(背上げブラケット4)と、この背上げ駆動部材(背上げブラケット4)に駆動源(モータ5)からの駆動力を伝達する駆動機構(リニアアクチュエータ6)と、一端側が前記背上げ駆動部材(背上げブラケット4)に回動自在に取り付けられ、他端側が前記大腿部支え上げ部材(大腿部支え上げフレーム9)下面側に設けられたローラ(10)に当接する大腿部支え上げ部材駆動ロッド(11)と、下端側がベッドフレーム(2)側に回動自在に取り付けられ、上端側が前記大腿部支え上げ部材駆動ロッド(11)の両端部間に回動自在に取り付けられたロッド支持部材(ロッド支持プレート12)を備えたことを特徴とするものである。
この構成では、機構的に、回動部材(ロッド支持部材)で両端部間を支持された大腿部支え上げ部材駆動ロッドを介して間接的に連動させて大腿部支え上げ動作を行っているので、連結部に掛かる力が急に逆転しないため、ガタつきの発生を防ぐことができ、また低床のベッドへの適用も容易となる。
さらに、前記大腿部支え上げ部材(9)の動作角度や動作タイミングは、当該大腿部支え上げ部材(9)下面のローラ10に当接する前記大腿部支え上げ部材駆動ロッド(11)の当接面の形状(11a)により調整可能に設定されることを特徴とするものである。
これにより、利用者の要望等に合わせて大腿部支え上げ部材の動作角度や動作タイミングを容易かつ安価に設定することができる。
一方、ベッドフレーム(2)に腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材(背上げフレーム3)と、この背上げ部材(背上げフレーム3)の回動軸(3a)側に固定された背上げ駆動部材(背上げブラケット4)と、この背上げ駆動部材(背上げブラケット4)に駆動源(モータ5)からの駆動力を伝達する駆動機構(リニアアクチュエータ6)と、前記大腿部支え上げ部材(大腿部支え上げフレー厶9)の回動軸(9a)側に固定された大腿部支え上げ駆動部材(大腿部支え上げ駆動アーム13)と、この大腿部支え上げ駆動部材(大腿部支え上げ駆動アー厶13)に駆動源(モータ14)からの駆動力を伝達する駆動機構(リニアアクチュエータ15)を備えたことを特徴とするものである。
このように構成することによっても、上述したものとほぼ同様な作用効果が得られる。
また、ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材と、前記ベッドフレームに対して角度増加方向にのみ強制的に前記背上げ部材を駆動可能な背上げ部材駆動機構を備えたことを特徴とするものである。
このように構成すれば、背上げ角度が増加する背上げ時には背上げ部材駆動機構の駆動力により背上げ部材が強制的に背上げ駆動されるが、背下げ時には背上げ部材駆動機構の駆動力によらず利用者やマットレスや背上げ部材の自重により背下げが行われるので、背下げ時の挟み込みに対する安全性が確保される。
また、ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材と、前記ベッドフレームに対して背上げ角度が設定角度に満たない間は角度増加方向にのみ強制的に前記背上げ部材を駆動可能で、かつ背上げ角度が設定角度以上になると角度増加方向だけでなく角度減少方向にも強制的に前記背上げ部材を駆動可能な背上げ部材駆動機構を備えたことを特徴とするものである。
このように構成することによって、上記と同様な作用で背下げ時の挟み込みに対する安全性が確保されると共に、手すり使用時の安定性を実現することができる。すなわち、背下げ時に背上げ角度が設定角度より小さくなると、背上げ部材駆動機構の駆動力によらず利用者やマットレスや背上げ部材の自重により背下げが行われるので、背下げ時の挟み込みに対する安全性が確保され、背上げ角度が設定角度以上になると、角度増加方向だけでなく角度減少方向にも強制的に背上げ部材を駆動可能になって背上げ部材駆動機構と背上げ部材が一体状態となるので、手すり使用時の安定性を実現できる。
さらに、ベッドフレームの高さ調整機構に取り付けられた脚部を備えると共に、前記ベッドフレームの高さが低い状態において前記脚部に代わって接地するキャスターを前記ベッドフレームに配置したことを特徴とするものである。
このように構成すれば、キャスターによるベッド移動を簡単かつ低コストな構成で、かつベッド利用者に不安感を与えたり転落時の大怪我の虞もなく実現できると共に、ベッド固定時のキャスターのロック操作の忘れなども防止でき、ベッドからの車いす移乗時や立ち上がり時の転倒の危険性を取り除くことができる。
図1は、本願発明の第1の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成を示す側面図。
図2は、同じく、その平面図。
図3は、その全体動作説明図。
図4は、背上げ角度と大腿部支え上げ角度の連動関係をグラフ化して示す図。
図5は、本願発明の第2の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成及び作用を示す図。
図6は、本願発明の第3の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成及び作用を示す図。
図7は、本願発明の第4の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドにおける背上げフレーム駆動機構の要部構成及び作用を示す要部側面図。
図8は、本願発明の第5の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドにおける背上げフレーム駆動機構の要部構成及び作用を示す要部側面図。
図9は、本願発明の第6の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドにおける背上げフレーム駆動機構の要部構成及び作用を示す要部側面図。
図10は、本願発明の第7の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成を示す側面図。
図11は、同じく、その平面図。
図12は、その動作説明のための要部拡大側面図。
以下、本願発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本願発明の第1の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成を示す側面図、図2はその平面図、図3(a)〜(c)は全体動作説明図、図4は背上げ角度と大腿部支え上げ角度の連動関係をグラフ化して示す図である。
図1、図2において、この背上げ機構付きベッド本体1の角パイプ製のベッドフレーム2は、腰部より下側の下半身(図の左側略半分)に対応するフットフレーム2aと、腰部より上側の上半身(図の右側略半分)に対応するヘッドフレーム2bとがピン結合等により組み立て自在に構成されており、前後と中央部に脚部2cが形成されている。
上記ヘッドフレーム2b側には、腰部側がピン結合等により回動可能に取り付けられて背上げを行う角パイプ製の背上げフレーム(背上げ部材)3と、この背上げフレーム3の回動軸3a側の中央部に固定された背上げ駆動ブラケット4と、この背上げ駆動ブラケット4下部にピン結合等で回動自在に連結されて駆動源としてのモータ5からの駆動力を伝達する駆動機構として軸方向に進退駆動されるリニアアクチュエータ6とが備えられている。このリニアアクチュエータ6としては、例えばモータ5によって回転駆動されるネジ軸とこのネジ軸に螺合して直動するナットによるボールネジ直動機構を用いることができる。上記モータ5は、リモコン7による操作でマイコン8及び図示しないモータドライブユニット等を介して駆動制御されるようになっている。また、上記背上げフレーム3の両側のサイドフレームには、図示しない手すりを取り付けるための手すり取付部31が形成されている。
一方、上記フットフレーム2a側には、フットフレーム2a幅より狭幅でフットフレーム2aの幅方向中央部のみに設けられた角パイプ製の略H形状の大腿部支え上げフレーム(大腿部支え上げ部材)9が回動可能に取り付けられている。この大腿部支え上げフレーム9は、腰部側がフットフレーム2aに設けられたピン結合等による回動軸9aを介して回動可能に取り付けられて、下述する連動手段による背上げ連動時には車いす等のアンカーのように脚の付け根側の大腿部のみを支え上げるようになっている。上記連動手段としては、一端側が前記背上げ駆動ブラケット4下部にピン結合等により回動自在に取り付けられ、他端側が上記大腿部支え上げフレーム9の下面側中央部に回動自在に設けられたローラ10に当接する大腿部支え上げフレー厶駆動ロッド11と、下端側がベッドフレーム2側から下方に突設された突出片2dにピン結合等により回動自在に取り付けられ、上端側が上記大腿部支え上げフレーム駆動ロッド11の略中央部にピン結合等により回動自在に取り付けられたロッド支持プレート12とが備えられている。
なお、使用時には、上記背上げフレーム3や大腿部支え上げフレーム9及びその他のベッドフレーム2上に、背上げフレー厶3や大腿部支え上げフレーム9の動作に支障をきたさない程度に樹脂製等のプレートが張られ、その上にベッドマットレスが載置されて使用される。
次に、このように構成された本実施形態の背上げ機構付きベッドの動作について、図3、図4を参照して説明する。なお、図3の(a)は背上げフレーム3及び大腿部支え上げフレーム9が共に平坦(フラット)な状態、(b)はモータ5をリニアアクチュエータ6が縮む方向に作動させて、背上げフレーム3を約35度の傾斜角度に上げたとき大腿部支え上げフレーム9が約25度の傾斜角度の状態、(c)はモータ5をリニアアクチュエータ6がさらに縮む方向に作動させて、背上げフレーム3を約70度の最大傾斜角度に上げたとき大腿部支え上げフレーム9が約0度の角度(フラット)の状態を示している。また、本実施形態における大腿部支え上げフレーム9の傾斜角度の増減の推移は、図4に実線で示す背上げ角度に対して太い破線で示す大腿部支え上げ角度Aのようになる。
さて、背上げ時には、利用者本人やその介護者がリモコン7を操作して、モータ5をリニアアクチュエータ6が縮む方向に作動させると、リニアアクチュエータ6の先端が連結された背上げ駆動ブラケット4下端が図3の反時計廻りの回動方向で下がる方向に動き、背上げフレーム3が上がる方向に動く。それと共に、大腿部支え上げフレーム駆動ロッド11が引っ張られて、その略中央部に上端側が回動自在に取り付けられたロッド支持プレート12が下端側の固定回動軸を中心に時計廻りの回動方向で上がる方向に動く(図3(a)→(b)参照)。これにより、大腿部支え上げフレーム駆動ロッド11に背上げ駆動ブラケット4とロッド支持プレート12の逆方向の動作が作用してそれらの僅かな上下動でも大きな傾斜角度がつき、大腿部支え上げフレーム9がその下面に取り付けられたローラ10を介して効率良く持ち上げられる。
そして、背上げ駆動ブラケット4下端は回動方向の円周上の最下点を過ぎると今度は上がる方向に変わる。それに応じて、ロッド支持プレート12上端は回動方向の円周上の最上点を過ぎ下がる方向になる。これに伴って、大腿部支え上げフレーム駆動ロッド11は徐々に傾斜角度が小さくなって行き、大腿部支え上げフレーム9の傾斜角度も小さくなり、背上げフレーム3が最大傾斜角度の約70度に達すると大腿部支え上げフレーム9がフラット(平坦)な状態に復帰する(図3の(b)→(c)参照)。この背上げ状態から逆に背下げを行うときは上記の逆の動作となる。
このように、本実施形態によれば、背上げフレーム3に連動した大腿部支え上げフレーム9により、背上げ操作を行うだけで背上げ時の身体のずり落ちを効率良く防ぐことができると共に、脚の付け根側の大腿部のみで膝まで上げなくてもよいので、背上げ時に窮屈な姿勢となることなく端座位や離床動作も行いやすく、また大腿部のみを支え上げればよいので軽量化や低コスト化が図りやすくなる。従って、背上げ時の身体のずり落ちを防ぎ、背上げ時に窮屈な姿勢となることなく端座位や離床動作も行いやすい軽量で安価な背上げ機構付きベッドを提供することができる。
さらに、大腿部支え上げフレーム9は、ベッドフレーム2の幅より狭幅でベッドフレーム2の幅方向中央部のみに設けられて成るものであるから、背上げ時に窮屈な姿勢となることなく、端座位や離床動作も行いやすく、軽量化や低コスト化が更に図りやすくなる。
また、背上げ動作に連動して大腿部支え上げ動作を行うと共に、背上げ動作の途中から大腿部下げ動作を行うので、いっそう背上げ時に窮屈な姿勢となることなく端座位や離床動作も更に行いやすくなる。
また、機構的に、回動部材であるロッド支持プレート12で略中央部を支持された大腿部支え上げフレーム駆動ロッド11を介して間接的に連動させて大腿部支え上げ動作を行っているので、連結部に掛かる力が急に逆転しないため、ガタつきの発生を防ぐことができ、また低床のベッドへの適用も容易となる。
本実施形態のものは、このような優れた特性を有するものであるから、特に、一般家庭や病院・施設などでの介護用ベッドとして好適な背上げ機構付きベッドとなる。
<第2の実施の形態>
図5は、本願発明の第2の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成及び作用を示す図であり、前記実施形態と同一又は相当部分には同一符号を用いている。
本実施形態では、大腿部支え上げフレーム9の下面のローラ10に当接する大腿部支え上げフレーム駆動ロッド11の当接面の形状を変えることにより、大腿部支え上げフレーム9の動作角度や動作タイミングを調節可能に設定できるようにしたものである。この例では、大腿部支え上げフレーム駆動ロッド11のローラ当接面に両側が山形状となる調節部材11aを取り付けて、ロッド支持プレート12の最上点付近での上下動を相殺するような作用を持たせて、大腿部支え上げフレーム9の傾斜角度の増減の推移が、図4に実線で示す背上げ角度に対して細い破線で示す台形状の大腿部支え上げ角度Bのようになるように構成している。
これにより、利用者の要望等に合わせて大腿部支え上げフレーム9の動作角度や動作タイミングを容易かつ安価に設定することができる。
<第3の実施の形態>
図6は、本願発明の第3の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成及び作用を示す図であり、前記実施形態と同一又は相当部分には同一符号を用いている。
本実施形態では、大腿部支え上げフレーム9側の駆動機構を変えたもので、大腿部支え上げフレーム9の回動軸9a側に固定された大腿部支え上げ駆動アーム13と、この大腿部支え上げ駆動アーム13に駆動源としてのモータ14からの駆動力を伝達する駆動機構として前述した実施形態と同様にして軸方向に進退駆動されるリニアアクチュエータ15を備えたものであり、前記図1に示したマイコン8により両モータ5,14を前述したものと同様な作用を有するように連動させることにより、前述した実施形態とほぼ同様な作用効果が得られる。
<第4の実施の形態>
図7は、本願発明の第4の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドにおける背上げフレーム駆動機構の要部構成及び作用を示す要部側面図であり、前記実施形態と同一又は相当部分には同一符号を用いている。
本実施形態における背上げ駆動ブラケット4には背上げフレーム3の回動軸3aと同軸の駆動フレーム4aが一体に固定されている。この駆動フレーム4aは、図7(a)に示すように、背上げフレーム3の回動軸3a近傍の下面に当接して、前述したモータ5によりリニアアクチュエータ6を介して駆動される背上げ駆動ブラケット4の駆動力を背上げフレーム3に伝達するものである。これらにより、角度増加方向にのみ強制的に背上げフレーム3を駆動可能な背上げフレーム駆動機構(背上げ部材駆動機構)が実現されている。
以上の構成において、背上げ時には、前述したように利用者本人やその介護者がリモコン7を操作して、モータ5をリニアアクチュエータ6が縮む方向に作動させると、リニアアクチュエータ6の先端が連結された背上げ駆動ブラケット4が図7(a)の反時計廻りの回動方向に動き、背上げ駆動ブラケット4の駆動フレーム4aが下面に当接する背上げフレーム3が強制的に上がる方向に動く。この背上げ状態から逆に背下げを行うときは上記の逆の動作となる。
この背下げ時に、図7(b)に示すように背上げフレーム3とベッドフレーム2(ヘッドフレーム2b)の間に障害物Mが入ってしまった場合には、背上げフレーム3と駆動フレーム4aは当接しているだけなので、背上げフレーム3にはリニアアクチュエータ6からの背下げ方向の駆動力は伝わらず、利用者やマットレスや背上げフレー厶3の自重により背下げが行われるので、背下げ方向に強制駆動されることはない。これにより、比較的簡単な機構で、背下げ時の背上げフレーム3による挟み込みに対する安全性が確保される。
<第5の実施の形態>
図8は、本願発明の第5の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドにおける背上げフレーム駆動機構の要部構成及び作用を示す要部側面図であり、前記実施形態と同一又は相当部分には同一符号を用いている。
前記実施形態の背上げフレーム駆動機構では、背上げフレーム3の手すり取付部31に手すりを設置した場合、背上げフレーム3はその下面が駆動フレーム4aに当接しているだけなので、手すり使用時に安定性が無く、利用者に不安を与える可能性がある。
そこで、本実施形態では、前記実施形態の背上げフレーム駆動機構に加えて、直角よりもやや鈍角に折り曲げられて折曲部近傍が駆動フレーム4aの端部(図の右端部)に設けられた回動軸4bに回動可能に取り付けられた規制金具4cが設けられている。その下方には、メインフレーム(ベッドフレーム2のヘッドフレーム2b)から突設されたメインフレームピン4dが設けられている。さらに、背上げフレーム3の基部には、上記規制金具4cの立ち上がり片4eに向けて突設されたストッパーピン4fが設けられている。また、上記規制金具4cの回動軸4bには、当該規制金具4cの下片4gを下方に付勢する捻りバネ4hが取り付けられている。そして、上記規制金具4cの下片4gの裏面側には、上記メインフレームピン4dに当接する急勾配と緩勾配から成る三角形状のガイド部4iが形成され、他方の立ち上がり片4eには上記ストッパーピン4fが嵌合する孔4jが形成されている。
以上の構成において、背上げを行うと、駆動フレーム4aに押し上げられるようにして背上げフレーム3が背上げを行う方向に動き、駆動フレーム4aに取り付けられた規制金具4cは背上げフレーム3のストッパーピン4fとの関係が図8(a)の状態で移動する。すなわち、設定角度であるロック開始角度までは規制部材4cのガイド部4iがメインフレームピン4dの配置により捻りバネ4hの付勢力に抗して図8(a)の状態を維持するので、規制金具4cの孔4jとストッパーピン4fは離れた状態に維持される。この角度状態では、背下げを行っても背上げフレーム3を背下げ方向に強制駆動することはなく、前記実施形態と同様に、背下げ時の背上げフレーム3による挟み込みに対する安全性が確保される。
一方、図8(b)に示すように、設定角度であるロック開始角度に達すると、規制部材4cのガイド部4iとメインフレームピン4dと捻りバネ4hの付勢力との関係により規制部材4cが回動して、その孔4jが背上げフレーム3のストッパーピン4fに嵌合し、駆動フレーム4aと背上げフレーム3がロックされた状態になる。この状態では、背上げフレーム3の手すり取付部31に手すりを設置した場合でも、背上げフレーム3は駆動フレーム4aと一体状態となっているので、手すり使用時の安定性が向上する。なお、設定角度であるロック開始角度は、ガイド部4iの形状とメインフレームピン4dの配置位置によって所望の角度に変更することができる。
<第6の実施の形態>
図9は、本願発明の第5の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドにおける背上げフレーム駆動機構の要部構成及び作用を示す要部側面図であり、前記実施形態と同一又は相当部分には同一符号を用いている。
本実施形態では、前述したとほぼ同様な背上げフレーム駆動機構に加えて、背上げフレーム3の基部上端に回動軸3bを介して回動可能に取り付けられたロックパーツ3cを備え、その下端にはメインフレーム(ベッドフレーム2のヘッドフレーム2b)上に摺接するスライドピン3dが設けられ、中間部位には駆動フレーム4aの端部4kに係合する段部3eが形成されている。
以上の構成において、図9(a)に示すように、背上げ開始時から設定角度であるロック開始角度までは、ロックパーツ3cのスライドピン3dがメインフレーム(ベッドフレーム2のヘッドフレーム2b)上をスライドすることにより、ロックパーツ3cと駆動フレーム4aは離れた状態にあり、背下げを行っても背上げフレーム3を背下げ方向に強制駆動することはなく、前記実施形態と同様に、背下げ時の背上げフレーム3による挟み込みに対する安全性が確保される。
一方、背上げ角度を設定角度であるロック開始角度以上に増加させると、図9(b)に示すように、ロックパーツ3cのスライドピン3dがメインフレーム(ベッドフレーム2のヘッドフレーム2b)上を離れ、ロックパーツ3cの中間段部3eが駆動フレーム4aの端部4kに係合して背上げフレーム3と駆動フレーム4aを一体状態にロックする。この状態では、背上げフレーム3の手すり取付部31に手すりを設置した場合でも、背上げフレーム3は駆動フレーム4aと一体状態となっているので、手すり使用時の安定性が向上する。なお、設定角度であるロック開始角度は、ロックパーツ3cの長さによって所望の角度に変更することができる。
以上のように、上記図8,図9に示した実施形態によれば、比較的簡単な機構で、背下げ時の背上げフレーム3による挟み込みに対する安全性を確保しつつ、安定性のある手すりを使用した離床動作を安全かつ快適に行うことができ、要介護高齢者の離床を促すことで自立支援となり、介護度の重度化を抑制することができる。
<第7の実施の形態>
図10は、本願発明の第7の実施の形態に係る背上げ機構付きベッドの要部構成を示す側面図、図11は同じくその平面図、図12はその動作説明のための要部拡大図で、(a)はベッド固定状態を示す側面図、(b)はベッド移動可能状態を示す側面図であり、前記実施形態と同一又は相当部分には同一符号を用いている。なお、本実施形態は、背上げフレーム3と大腿部支え上げフレーム9の連動機構として前記図1〜図5に示したと同様なものを用い、背上げフレーム駆動機構としては前記図9に示したロックパーツ3cを用いたものを示しているが、前述した各種の組み合わせが可能である。
本実施形態においては、ベッドフレーム2の前後の左右4箇所にベッドフレーム2の高さ調整可能な脚部2eを備えると共に、ベッドフレーム2の前後の左右4箇所にベッドフレーム2の高さが低い状態において前記脚部2eに代わって接地するキャスター20を配置したものである。このキャスター20はロック機構を有しない簡易で安価なものである。
具体的に説明すると、ベッドフレーム2の前後の左右4箇所に設けられた高さ調整可能な脚部2eは、それぞれ4節平行リンク機構から成る脚部リンク機構21を介して取り付けられている。すなわち、ベッドフレーム2から下方に突設させた固定リンク部材21aに上下のリンク部材21b,21cを介して対向するリンク部材21dの下端に脚部2eが取り付けられている。一方、フットボード22が取り付けられるベッドフレーム2のフット側(フットフレーム2a端部側)には、クランクハンドル23によって駆動されるボールネジ直動機構24が取り付けられており、このボールネジ直動機構24にフット側高さ調整ロッド25とヘッド側高さ調整ロッド26が連結されている。フット側高さ調整ロッド25には連結部材21eを介してフット側の脚部リンク機構21における下リンク部材21cが連結されており、ヘッド側高さ調整ロッド26には連結部材21eを介してヘッド側の脚部リンク機構21における下リンク部材21cが連結されている。
これにより、クランクハンドル23を回すことにより、必要に応じてベッド高さを調整することができるようになっている。なお、このベッド高さ調整は、前述したモータ駆動のリニアアクチュエータ6と同様なものを用いても良い。
一方、ベッドフレーム2の前後の左右4箇所に設けられるキャスター20は、上記フットボード22とその反対側に取り付けられるヘッドボード27のそれぞれの内側に位置して、ベッドフレーム2から下方に突設された簡易なキャスター取付部材20aの下端に取り付けられている。
以上の構成において、クランクハンドル23を所定の方向に回すことにより、ボールネジ直動機構24が伸展し、フット側及びヘッド側高さ調整ロッド25,26がヘッド側(図の右側)に押される。これにより、脚部リンク機構21が固定リンク部材21aに対して図10,図12の時計廻りに回動し、脚部2eが下方に伸びてベッド高さが高くなる。逆に、クランクハンドル23を反対方向に回すことにより、ボールネジ直動機構24が縮退して、ベッド高さが低くなる。
図12(a)はベッド固定(移動不可)の状態を示している。すなわち、脚部2eが床面Fと接地しており、逆にキャスター20は脚部2eより上方に位置して非接地状態となっているので、移動することは不可能である。
一方、図12(b)はキャスター20による移動が可能な状態を示している。すなわち、上述したベッド高さ調整によりベッドが最も低い状態となったときにキャスター20が床面Fに接地した状態となり、脚部2eは非接地状態となっているので、ベッドの移動が可能となる。
上述したように、本実施形態では、ロック機構を有しない安価なキャスター20を脚部2eではなく、ベッドフレーム2に簡易なキャスター取付部材20aを介して配置している。そして、ベッド移動時には、クランクハンドル23によりベッド高さを下げるベッド高さ調整を行い、ベッドを最も低い状態にするとキャスター20が接地し、脚部2eが非接地状態となり、キャスター20が接地することにより移動可能となる。一方、ベッドの固定時には、ベッド高さ調整によりベッドをある程度高い状態にすると、キャスター20が接地しない状態となり、これに代わって脚部2eが接地した状態となってベッドは固定される。すなわち、ベッド移動時にはキャスター接地状態で使用し、通常のベッド臥床時には脚部接地状態で使用する。
従って、本実施形態においては、キャスター20によるベッド移動を簡単かつ低コストな構成で、かつベッド高さが低い状態で移動されるのでベッド利用者に不安感を与えたり転落時の大怪我の虞もなく実現できると共に、ベッド固定時のキャスターのロック操作の忘れなども防止でき、ベッドからの車いす移乗時や立ち上がり時の転倒の危険性を取り除くことができる。

Claims (10)

  1. 背上げ機構を有するベッドにおいて、大腿部のみを支え上げる大腿部支え上げ機構を備えると共に、ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材と、前記ベッドフレームに対して背上げ角度が設定角度に満たない間は角度増加方向にのみ強制的に前記背上げ部材を駆動可能で、かつ背上げ角度が設定角度以上になると角度増加方向だけでなく角度減少方向にも強制的に前記背上げ部材を駆動可能な背上げ部材駆動機構を備えたことを特徴とするベッド。
  2. 前記背上げ機構の背上げ動作に連動して前記大腿部支え上げ機構の大腿部支え上げ動作を行う連動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のベッド。
  3. 前記大腿部支え上げ機構は、ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて大腿部のみを支え上げる大腿部支え上げ部材を備え、この大腿部支え上げ部材は、ベッドフレーム幅より狭幅でベッドフレームの幅方向中央部のみに設けられて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のベッド。
  4. 前記連動手段は、前記背上げ機構の背上げ動作に連動して前記大腿部支え上げ機構の大腿部支え上げ動作を行うと共に、背上げ機構の背上げ動作の途中から大腿部支え上げ機構の大腿部下げ動作を行っておよそ平坦状態に復帰させることを特徴とする請求項2記載のベッド。
  5. ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材と、この背上げ部材の回動軸側に固定された背上げ駆動部材と、この背上げ駆動部材に駆動源からの駆動力を伝達する駆動機構と、一端側が前記背上げ駆動部材に回動自在に取り付けられ、他端側が前記大腿部支え上げ部材下面側に設けられたローラに当接する大腿部支え上げ部材駆動ロッドと、下端側がベッドフレーム側に回動自在に取り付けられ、上端側が前記大腿部支え上げ部材駆動ロッドの両端部間に回動自在に取り付けられたロッド支持部材を備えたことを特徴とする請求項3又は請求項4記載のベッド。
  6. 前記大腿部支え上げ部材の動作角度や動作タイミングは、当該大腿部支え上げ部材下面のローラに当接する前記大腿部支え上げ部材駆動ロッドの当接面の形状により調節可能に設定されることを特徴とする請求項5記載のベッド。
  7. ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材と、この背上げ部材の回動軸側に固定された背上げ駆動部材と、この背上げ駆動部材に駆動源からの駆動力を伝達する駆動機構と、前記大腿部支え上げ部材の回動軸側に固定された大腿部支え上げ駆動部材と、この大腿部支え上げ駆動部材に駆動源からの駆動力を伝達する駆動機構を備えたことを特徴とする請求項3又は請求項4記載のベッド。
  8. 背上げ機構を有するベッドにおいて、大腿部のみを支え上げる大腿部支え上げ機構を備えると共に、前記大腿部支え上げ機構は、ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて大腿部のみを支え上げる大腿部支え上げ部材を備え、この大腿部支え上げ部材は、ベッドフレーム幅より狭幅でベッドフレームの幅方向中央部のみに設けられて成る一方、ベッドフレームに腰部側が回動可能に取り付けられて背上げを行う背上げ部材と、この背上げ部材の回動軸側に固定された背上げ駆動部材と、この背上げ駆動部材に駆動源からの駆動力を伝達する駆動機構と、一端側が前記背上げ駆動部材に回動自在に取り付けられ、他端側が前記大腿部支え上げ部材下面側に設けられたローラに当接する大腿部支え上げ部材駆動ロッドと、下端側がベッドフレーム側に回動自在に取り付けられ、上端側が前記大腿部支え上げ部材駆動ロッドの両端部間に回動自在に取り付けられたロッド支持部材を備えたことを特徴とするベッド。
  9. 前記大腿部支え上げ部材の動作角度や動作タイミングは、当該大腿部支え上げ部材下面のローラに当接する前記大腿部支え上げ部材駆動ロッドの当接面の形状により調節可能に設定されることを特徴とする請求項8記載のベッド。
  10. ベッドフレームの高さ調整機構に取り付けられた脚部を備えると共に、前記ベッドフレームの高さが低い状態において前記脚部に代わって接地するキャスターを前記ベッドフレームに配置したことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のベッド。
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