JP4781054B2 - 血液試料吸引装置を備える血液分析装置 - Google Patents
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Description
さらに、ピペットを用いて試料を吸引することができるので、開口が栓体により密封された試料容器であっても、試料のデッドボリュームを最小限にすることができる。前記ピアサ及びピペットは、洗浄スピッツ内に両方同時に入れ、洗浄液を当該洗浄スピッツの下部側方から注入し、上部側方から吸引することで洗浄できるので、洗浄工程を簡略化することができる。
また、ピアサによってゴムの栓体に変形片を形成するため、ゴムの栓体の削り屑が生じず、ピペットの詰まり、液体試料の汚染を防止することができる。さらに、液体試料吸引後は変形片が元の状態に復帰することにより、ゴムの栓体に空いた穴を閉じることが可能となる。
また、第1ピアサによってゴムの栓体にスリットを形成するため、ゴムの栓体の削り屑が生じず、第2ピアサの詰まり、液体試料の汚染を防止することができる。さらに、液体試料吸引後はスリットが形成された栓体部分が元の状態に復帰することにより、ゴムの栓体に空いた穴を閉じることが可能となる。
また、ピアサによってゴムの栓体に線状の切り込みを形成するため、ゴムの栓体の削り屑が生じず、ピペットの詰まり、液体試料の汚染を防止することができる。さらに、液体試料吸引後は切り込みが形成された栓体部分が元の状態に復帰することにより、ゴムの栓体に空いた穴を閉じることが可能となる。
さらに、ピペットを用いて試料を吸引することができるので、開口が栓体により密封された試料容器であっても、試料のデッドボリュームを最小限にすることができる。前記ピアサ及びピペットは、洗浄スピッツ内に両方同時に入れ、洗浄液を当該洗浄スピッツの下部側方から注入し、上部側方から吸引することで洗浄できるので、洗浄工程を簡略化することができる。
また、ピアサによってゴムの栓体に変形可能な部分を形成するため、ゴムの栓体の削り屑が生じず、ピペットの詰まり、液体試料の汚染を防止することができる。さらに、液体試料吸引後は変形可能な部分が元の状態に復帰することにより、ゴムの栓体に空いた穴を閉じることが可能となる。
図1は本発明の一実施の形態に係る吸引装置の要部斜視説明図、図2は本発明の吸引装置の一実施の形態の正面説明図であって、ピアサにより密封容器の栓体を穿刺した後に検体アームが旋回してCPアームとドッキングした状態を示す図、図3は図2に示される状態の平面説明図、及び図4は図2に示される状態の右側面説明図である。前記吸引装置Aは、ゴムキャップ等の栓体により密封された試料容器30(以下、単に容器ともいう)から血液や尿等の試料を吸引するのに用いられ、例えば血液の凝固反応の検査に供される血液凝固測定装置や、血液中の赤血球数や白血球数の測定をする血液分析装置等の測定又は分析装置の一部を構成している。かかる分析装置は、図示は省略しているが、前記吸引装置A以外に、当該吸引装置Aにより吸引された液体試料を分析する分析部と、当該分析部により分析された結果を出力する出力部とを備えている。
前記ピアサ1及びピペット2は、洗浄スピッツ(図示せず)内に両方同時に入れ、洗浄液を当該洗浄スピッツの下部側方から注入し、上部側方から吸引することで洗浄できる。その結果、従来の2重管からなる試料吸引管に比べて洗浄工程を簡略化することができる。
(1)まず初期状態では、ピアサ1は上昇位置にあり、またピペット2を把持する検体アーム20は、図1に示されるように、CPアーム12と非係合状態にある。
内部に試料が収容された容器が搬送機構(図示せず)によりピアサ1の下方に搬送されると、モータ7が回転をする。この回転は、駆動プーリ8、ベルト11及び従動プーリ10を介して第1ねじ9に伝達され、当該第1ねじ9を回転させる。これにより、前記第1ねじ9と螺合する雌ねじ部を有するベース40が、第1ガイド体4と第1細長体6とによりガイドされつつ下降し、ピアサ1が容器の栓体を穿刺する。その結果、容器の開口に装着される栓体に変形片が形成される。
(3)ついで、モータ15が回転をする。この回転は、駆動プーリ16、ベルト19及び従動プーリ18を介して第2ねじ17に伝達され、当該第2ねじ17を回転させる。これにより、前記第2ねじ17と螺合する雌ねじ部を有するCPアーム12が、第2ガイド体13と第2細長体14とによりガイドされつつ下降する。そして、検体アーム20の係合体24が係合部23の溝26内に配設されているので、CPアーム12と連動して検体アーム20も下降し、ピペット2が容器内に挿入される。このとき、ピペット2は、ピアサ1によりガイドされつつ容器内に挿入される。ピアサ1により形成された変形片は、容器の内部側に変形可能であり、ピペット2先端がかかる変形片に当接するように当該ピペット2を移動させることで前記変形片が変形するので、小さな力でピペット2を容器内の所定位置まで挿入することができる。また、ピペット2が容器内に挿入される際に、前記変形片の変形により生じた隙間ないしは通路を介して容器内部と外気とが連通するので、容器内部の大気開放を簡単に行うことができる。
また、ピアサ1によりガイドされることで、容器挿入時に変形片からの反力でピペット2が変形するのを防止することができる。換言すれば、細いピペットの使用が可能になるので、試料吸引時にピペット先端に付着する試料の量を減少させることができる。その結果、試料吸引量の精度を向上させて、試料の分析精度を上げることができる。
さらに、ピアサ1により栓体を穿刺した状態で、前記変形片を変形させてピペット2を容器内部に挿入し得るように構成されているので、当該ピアサ1によって前記変形片と対向する栓体部分の変形が規制される。その結果、前記変形片が変形し易くなり、ピペット2の容器内部への挿入が容易になる。
また、ピアサ1によって栓体に変形片を形成するため、栓体の削り屑が生じず、ピペット2の詰まり、液体試料の汚染を防止することができる。さらに、液体試料吸引後は変形片が元の状態に復帰することにより、栓体に空いた穴を閉じることが可能となる。
(5)吸引が終了すると、モータ15が前記と逆の方向に回転し、CPアーム12を上昇させる。これにより、ピペット2が容器内から引き上げられる。
(7)また、CPアーム12が所定位置まで上昇すると、モータ7が前記と逆の方向に回転し、ピアサ1を上昇させる。
なお、ピペット2内に吸引された試料は、キュベットや混合チャンバ等の容器内に吐出され、希釈液により希釈されたり、所定の試薬と混合される等の工程を経た後に分析、測定が行われる。
図7は、このような平坦なピアサの一例を示している。このピアサ101の一端には前記栓体を穿刺し得る鋭利な刃部101aが形成されており、また他端には前記ピアサ101を保持する保持ブロックに固定される装着部101bが形成されている。かかるピアサ101で容器の栓体を穿刺すると、図5に示されるピアサ1とは異なり、栓体に変形片は形成されず、直線状のスリットだけが形成される。したがって、ピペットを容器内に挿入するのは困難であるので、先端に針部が形成されたピアサを用いて試料を吸引する。
また、ピアサによって栓体に線状の切り込みを形成するため、栓体の削る屑が生じず、ピペットの詰まり、液体試料の汚染を防止することができる。さらに、液体試料吸引後は切り込みが形成された栓体部分が元の状態に復帰することにより、栓体に空いた穴を閉じることが可能となる。
2ピペット
3保持ブロック
4第1ガイド体
5ケーシング
6第1細長体
7、15モータ
8、16駆動プーリ
9第1ねじ
10、18従動プーリ
11、19ベルト
12CPアーム
13第2ガイド体
14第2細長体
17第2ねじ
20検体アーム
24係合体
25導入スリット
30試料容器
40ベース
A吸引装置
Claims (4)
- 容器の開口に装着されるゴムの栓体を貫通して、当該容器内の血液試料を吸引する血液試料吸引装置、該血液試料吸引装置により吸引された血液試料を分析する分析部及び該分析部により分析された結果を出力する出力部を備えた血液分析装置であって、
前記血液試料吸引装置が、
その先端が前記容器の内部に挿入可能であり、その長手方向に垂直な断面が略くの字状又はC字状であり、且つ前記ゴムの栓体に当該容器の内部側に変形可能な略くの字状又はC字状の変形片を形成するピアサと、
容器内の血液試料を吸引し得るピペットと、
を備え、
前記ピアサが前記ゴムの栓体を穿刺した状態で、前記ピペットがピアサによりガイドされて略くの字状又はC字状の変形片を変形させて容器内に挿入され、血液試料を吸引することを特徴とする血液分析装置。 - 前記ピペットの先端が先細に形成されている請求項1に記載の血液分析装置。
- 容器の開口に装着されるゴムの栓体を貫通して、当該容器内の血液試料を吸引する血液試料吸引装置、該血液試料吸引装置により吸引された血液試料を分析する分析部及び該分析部により分析された結果を出力する出力部を備えた血液分析装置であって、
前記血液試料吸引装置が、
その先端が前記容器の内部に挿入可能であり、その長手方向に垂直な断面が直線状であり、且つ前記ゴムの栓体にスリットを形成する第1ピアサと、
前記ゴムの栓体を穿刺可能な針部を先端に備えており、容器内の血液試料を吸引し得る第2ピアサと、
を備え、
前記第1ピアサが前記ゴムの栓体を穿刺した状態で、前記第2ピアサが第1ピアサによりガイドされて前記ゴムの栓体を穿刺して容器内に挿入され、血液試料を吸引することを特徴とする血液分析装置。 - 容器の開口に装着されるゴムの栓体を貫通して、当該容器内の血液試料を吸引する血液試料吸引装置、該血液試料吸引装置により吸引された血液試料を分析する分析部及び該分析部により分析された結果を出力する出力部を備えた血液分析装置であって、
前記血液試料吸引装置が、
その先端が前記容器の内部に挿入可能であり、その長手方向に垂直な断面が直線状であり、且つ前記ゴムの栓体に線状の切り込みを形成するピアサと、
前記容器内部に挿入され、当該容器内の血液試料を吸引し得るピペットと、
を備え、
前記ピアサが前記ゴムの栓体を穿刺した状態で、前記ピペットがピアサによりガイドされて前記ゴムの栓体に形成された線状の切り込みを介して容器内に挿入され、血液試料を吸引することを特徴とする血液分析装置。
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