JP4780749B2 - 発酵法によるl−アミノ酸の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、発酵法によるL−アミノ酸の製造法に関する。L−ロイシン、L−イソロイシンなどの分岐鎖アミノ酸は食品、飼料添加物及び医薬品、農薬の合成原料などに用いられる。
背景技術
直接発酵によるL−アミノ酸の製造法において、例えばL−ロイシンの製造法としては、エシェリヒア(Escherichia)属、セラチア(Serratia)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、アースロバクター(Arthrobacter)属などの微生物を用いる方法が知られている。エシェリヒア属の微生物を用いるL−ロイシンの製造法としては、β−2−チエニルアラニンに耐性を有する微生物を用いる方法(特開昭56−72695)、L−エチオニンに耐性を有する微生物を用いる方法(特開昭59−55194)、2−ケト酪酸に耐性を有する微生物を用いる方法(特開平8−9982)、4−アザロイシンまたは5,5,5−トリフルオロロイシンに耐性を有する微生物を用いる方法(特開平8−70879)などが知られている。
L−イソロイシンの製造法についても同様に、エシェリヒア属、セラチア属、コリネバクテリウム属、アースロバクター属に属する微生物を用いる方法が知られている。エシェリヒア属に属する微生物を用いるL−イソロイシンの製造法としては、チアイソロイシン、イソロイシンハイドロキサメート、アルギニンハイドロキサメート、DL−エチオニンなどに耐性を有する微生物を用いる方法(特開平5−130882)、2−ケト酪酸に耐性を有する微生物を用いる方法(特開平8−9982)、L−ホモセリンを唯一の窒素源とする培地で速やかに生育する微生物を用いる方法(特開平8−322583)などが知られている。
しかしながら、これらの方法では目的とするL−アミノ酸以外に他のL−アミノ酸が少なからず副生する問題があった。特にL−ロイシンやL−イソロイシンの製造におけるL−バリンの副生は、その精製工程での分離除去が容易ではないため、製造原価の上昇を招いたり、精製収率や製品純度を下げる原因となっていた。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼ(トランスアミナーゼC)は、下記に示すようにL−アラニンとピルビン酸及び2−オキソイソ吉草酸とL−バリンとの間の可逆的な共役アミノ基転移反応を触媒する酵素である。
L−アラニン+2−オキソイソ吉草酸←→ ピルビン酸+L−バリン
本酵素は、また、下記に示すL−アラニンとピルビン酸及び2−オキソ酪酸と2−アミノ酪酸との間の可逆的な共役アミノ基転移反応も触媒することが知られている。
L−アラニン+2−オキソ酪酸←→ ピルビン酸+2−アミノ酪酸
アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子は、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)やサルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)などの微生物に見出されている。エシェリヒア・コリ由来のアラニン−バリン・トランスアミナーゼについては、本酵素をコードする遺伝子(avtA)のクローニング、該遺伝子の塩基配列が報告されている〔J.Bacteriol.,169,4228(1987)、Gene,65,195(1988)、Science,277,1356(1997)、Genbank,Accession No.AE00434(1998)〕。また、avtA遺伝子の増幅によりアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性が上昇することも報告されている〔J.Bacteriol.,169,5610(1987)〕。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼの生理的役割に関する報告としては以下のようなものがある。
分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(トランスアミナーゼB)をコードするilvEを欠損したエシェリヒア・コリはL−イソロイシンに対して完全な要求性を示すが、L−バリンに対しては完全な要求性を示さず(リーキー性)、2−オキソイソ吉草酸からL−バリンの変換にアラニン−バリン・トランスアミナーゼが分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼに代わる第2のトランスアミナーゼとして関与していることが知られている〔Eschericha coli and Salmonella typhimurium,American Society for Microbiology,Washington,D.C.,(1987)〕。さらに、同変異株でavtA遺伝子を増幅させるとL−バリンの部分要求性(リーキー性)が回復することが知られている〔Eschericha coli and Salmonella typhimurium,American Society for Microbiology,Washington,D.C.,(1987)〕。
しかしながら、アラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を高めることにより、L−バリンの生成を低下させることができるとの知見はない。
発明の開示
本発明は、発酵法によるL−アミノ酸の製造法において、副生アミノ酸を低減することにより、効率の良い工業的に有利なL−アミノ酸の製造法を提供することを課題とする。
本発明者らは、発酵法によるL−アミノ酸の生産において副生アミノ酸の低減を目的として鋭意検討した結果、目的とするL−アミノ酸の生産菌株のアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させることで副生アミノ酸の生成量が減少することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記、(1)〜(11)に関する。
(1) アラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が親株より上昇した微生物であり、かつL−アミノ酸生産能を有する微生物を培地中に培養し、培養液中にL−アミノ酸を生成蓄積させ、該L−アミノ酸を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造法。
(2) 微生物が、変異株、細胞融合株、形質導入株および組換えDNA技術を用いて造成した組換え株からなる群から選ばれる微生物である、(1)に記載のL−アミノ酸の製造法。
(3) 微生物が、エシェリヒア属、セラチア属、コリネバクテリウム属またはアースロバクター属からなる群から選ばれる微生物である、(1)または(2)に記載のL−アミノ酸の製造法。
(4) 微生物が、エシェリヒア・コリH−8719/pAD27(FERM BP−7063)またはエシェリヒア・コリH−9156/pAD27である(1)〜(3)に記載のL−アミノ酸の製造法。
(5) L−アミノ酸が、L−ロイシンおよびL−イソロイシンからなる群から選ばれるアミノ酸である(1)に記載のL−アミノ酸の製造法。
(6) 微生物のアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させる手段が、微生物細胞内のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子の発現量を上昇させるものである(1)に記載のL−アミノ酸の製造法。
(7) 微生物のアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させる手段が、微生物細胞内のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子のコピー数を上昇させるものである(1)に記載のL−アミノ酸の製造法。
(8) アラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が親株より上昇した微生物であり、かつL−アミノ酸の生産能を有する微生物。
(9) 微生物が、変異株、細胞融合株、形質導入株および組換えDNA技術を用いて造成した組換え株からなる群から選ばれる微生物である、(8)に記載の微生物。
(10) 微生物が、エシェリヒア属、セラチア属、コリネバクテリウム属およびアースロバクター属からなる群から選ばれる微生物である、(8)または(9)に記載の微生物。
(11) 微生物が、エシェリヒア・コリH−8719/pAD27(FERM BP−7063)またはエシェリヒア・コリH−9156/pAD27である(8)〜(10)のいずれか1項に記載の微生物。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる微生物としては、アラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が親株より上昇した微生物であり、かつL−アミノ酸生産能を有する微生物であればいずれでも良い。ここで親株とは、変異株、細胞融合株、形質導入株または組換え株を造成する際、その元として用いた微生物である。アラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が親株より上昇した微生物は、変異株、細胞融合株、形質導入株あるいは組換え株のいずれであっても良い。該微生物としては、例えばエシェリヒア属、セラチア属、コリネバクテリウム属、アースロバクター属に属する微生物から選ばれる微生物をあげることができる。好適には、アミノ酸発酵に用いられている、コリネバクテリウム・グルタミクムやコリネバクテリウム・ラクトファーメンタムなどのいわゆるコリネ型グルタミン酸生産菌やエシェリヒア・コリ等をあげることができる。
親株の具体例としては、L−ロイシンの生産能を有するエシェリヒア・コリH−8719〔FERM BP−4704株から4−アザロイシン耐性変異により誘導されたL−ロイシン生産性菌株〕やL−イソロイシン生産能を有するエシェリヒア・コリH−9156(FERM BP−5056)をあげることができる。
これらの微生物のアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させる手段としては、例えば
▲1▼アラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子を保有する微生物を変異誘発物質で処理して得られる微生物から、アラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が上昇した突然変異株を選択する方法、
▲2▼アラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子に、試験管内で変異を導入し、該変異導入遺伝子の中から、変異導入前のアラニン−バリン・トランスアミナーゼより活性の上昇したアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を選択する方法、
▲3▼細胞内のアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子のコピー数を上昇させる方法、または
▲4▼アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子の発現に関与する領域を試験管内にて該遺伝子の発現量を高めるように改変し、該改変遺伝子を宿主染色体のアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子と置換する方法、
などをあげることができる。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子を保有する微生物を変異誘発物質で処理して得られる微生物から、アラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が上昇した突然変異株を選択する方法としては、例えば、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン等の変異誘発物質を用いた周知の方法により、アラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子を保有する微生物に突然変異を誘発し、該変異剤で処理して得られる微生物の中から、該変異処理に供した親株よりアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が上昇した微生物を選択する方法をあげることができる。微生物の有するアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を測定する方法としては、例えば、該微生物を適当な培地中で培養した後、遠心分離により得られる菌体を周知の方法により破砕することで粗酵素液を調製し、該粗酵素液を用いてL−アラニンを基質として酵素反応を行った際に生成するL−バリン量を測定する方法をあげることができる。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子に、試験管内で変異を導入し、該変異導入遺伝子の中から、変異導入前のアラニン−バリン・トランスアミナーゼより活性の上昇したアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を選択する方法としては、
1)アラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子に部位特異的変異導入法〔Nucleic Acids Research,10,6487(1982)、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,79,6409(1982)、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,81,5662(1984)、Science,224,1431(1984)、PCT WO85/00817(1985)、Nature,316,601(1985)、Gene,34,315(1985)、Nucleic Acids Research,13,4431(1985)、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons(1987−1997)〕により塩基の欠失、置換若しくは付加の変異を導入し、変異導入前のアラニン−バリン・トランスアミナーゼより活性の上昇したアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を得る方法、または
2)エラー・プローン ポリメラーゼ・チェーン・リアクション〔Bio/Technol.,9,1073(1991)(以下、ポリメラーゼ・チェーン・リアクションはPCRと略す)〕によりアラニン・バリントランスアミナーゼ遺伝子にランダムに塩基置換等の変異を導入し、該変異導入遺伝子から変異導入前のアラニン・バリントランスアミナーゼより活性の上昇したアラニン・バリントランスアミナーゼをコードする遺伝子を選択する方法、
などがあげられる。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子のコピー数を上昇させる手段としては、例えばアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子をクローニングし、
1)アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を含むDNA断片を目的微生物の細胞内で自律複製可能なプラスミドベクターに連結して該微生物に導入する方法、または
2)アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を含む組換え体DNAを、宿主として用いる菌株の染色体に相同組換え法やファージまたはトランスポゾンを用いて組み込ませる方法、
などがあげられる。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子の発現に関与する領域を試験管内で改変して発現量を高め、該改変遺伝子を宿主染色体のアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子と置換する方法としては、
1)該遺伝子の発現に関与する領域を、該遺伝子を導入・発現させる微生物内で強いプロモーター活性を有する既知のプロモーターと置換する方法、または
2)該遺伝子の発現に関与する塩基配列を有するDNAに、上記の部位特異的変異導入法、またはエラー・プローンPCR法により、塩基の欠失、置換、若しくは付加して得られるDNAから、変異導入前のアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子より該遺伝子の発現が上昇したDNAを選択する方法等、
をあげることができる。
本発明で用いられるアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子は、いかなる細胞由来の遺伝子であってもよいが、好ましくは微生物、より好ましくはエシェリヒア属またはサルモネラ属に属する微生物由来の遺伝子があげられる。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を取得する方法としては、例えば以下の方法をあげることができる。
▲1▼エシェリヒア・コリやサルモネラ・ティフィムリウムのように該微生物が保有するアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子の塩基配列が公知である場合には、該塩基配列に基づき、該微生物の染色体DNAを鋳型としたPCR〔PCR Protocols,Academic Press(1990)〕により該遺伝子を取得する方法、
▲2▼アラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を有する細胞で、アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子の塩基配列が公知でない場合には、該細胞由来のcDNAライブラリー、または染色体DNAライブラリーを常法〔Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Second Edition.(1989)(以下、モレキュラー・クローニング第2版と略す)〕に従って作製し、
1)ライブラリーを構成する各々の細胞のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を測定し、該細胞の中からアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を含有する細胞を選択する方法、または
2)エシェリヒア・コリやサルモネラ・ティフィムリウムのアラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子をプローブとしたコローハイブリダイゼーションまたはプラークハイブリダイゼーション法(モレキュラー・クローニング第2版)により、ライブラリーを構成する細胞の中からアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を含有する細胞を選択する方法、
▲3▼染色体DNAの全塩基配列は公知であるが、アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子が特定されていない場合には、エシェリヒア・コリまたはサルモネラ・ティフィムリウム由来のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子の塩基配列と相同性の高い塩基配列を有する遺伝子をBLAST〔J.Mol.Biol.,215,403(1990)〕やFASTA〔Methods in Enzymology,183,63(1990)〕等の解析ソフトを用いて該全塩基配列中から特定し、PCRによって目的とする遺伝子を取得する方法。
大腸菌のアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子であるavtA遺伝子をクローニングする方法として、具体例を以下に示す。
エシェリヒア属に属する微生物由来であるavtA遺伝子及び周辺の配列〔Genbank,Accession No.AE00434(1998)〕に基づいて設計・合成できる2種類のプライマーDNA、例えば、配列番号1で表される塩基配列を有するDNAおよび配列番号2で表される塩基配列を有するDNAをプライマーセットとして用いた、該微生物の染色体DNAを鋳型としたPCRにより、avtA遺伝子及びそのプロモーター配列を含む約1.9kbの領域を増幅する。
取得されたavtA遺伝子を、該遺伝子を導入する微生物細胞内で自律複製が可能なプラスミドベクターに連結し、該組換えベクターを該微生物細胞に常法により導入することで、avtA遺伝子をクローニングすることができる。
本発明で用いるプラスミドベクターはアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子が導入される微生物細胞内で自律複製が可能なプラスミドであればいずれも用いることができる。遺伝子が導入される微生物がエシェリヒア・コリの場合は、エシェリヒア・コリ細胞内で自律複製が可能なプラスミドであればいずれも用いることができ、例えばZAP Express〔Stratagene社製、Strategies,5,58(1992)〕、pBluescript II SK(+)〔Nucleic Acids Research,17,9494(1989)〕、λzap II(Stratagene社製)、λgt10、λgt11〔DNA Cloning,A Practical Approach,1,49(1985)〕、λ TriplEx(クローンテック社製)、λ BlueMid(クローンテック社製)、λExCell(ファルマシア社製)、pT7T318U(ファルマシア社製)、pcD2〔Mol.Cell.Biol.,3,280(1983)〕、pUC18〔Gene,33,103(1985)〕、pUC19〔Gene,33,103(1985)〕及びこれらの誘導体などがあげられる。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子の発現量を上昇させる手段として、該遺伝子が導入される微生物細胞内で機能するプロモーターの下流にavtA遺伝子を連結したDNAを用いる方法もある。遺伝子が導入される微生物がエシェリヒア・コリの場合には、プロモーターとしては、該宿主細胞中で機能するものであればいかなるものでもよい。該プロモーターとしては、例えば、trpプロモーター(Ptrp)、lacプロモーター、PLプロモーター、PRプロモーター、T7プロモーター等の、大腸菌やファージ等に由来するプロモーターをあげることができる。またPtrpを2つ直列させたプロモーター(Ptrp×2)、tacプロモーター、lacT7プロモーター、let Iプロモーターのように人為的に設計改変されたプロモーター等も用いることができる。
リボソーム結合配列であるシャイン−ダルガノ(Shine−Dalgarno)配列と開始コドンとの間を適当な距離(例えば6〜18塩基)に調節したプラスミドを用いることが好ましい。
遺伝子が導入される微生物細胞にプラスミドを導入する方法としては、高電圧の電気パルスによって細胞内にDNAを取り込ませるエレクトロポレーション法〔Nucleic Acids Res.,16,6127(1988)〕、プロトプラスト法(特開昭63−248394)があげられる。エシェリヒア・コリにプラスミドを導入する場合には、塩化カルシウムを用いてDNAの透過性を高める方法も利用できる(モレキュラー・クローニング第2版)。
アラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子を含むプラスミドが導入された微生物を選択する手段として、プラスミド上に保持される薬剤耐性遺伝子により該微生物が獲得した薬剤耐性を指標として選択するこができる。このようにして取得された形質転換株のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性、プラスミドに挿入されたDNA断片の制限酵素地図あるいは塩基配列を調べることによって、目的とする組換え微生物であることの確認を行うことができる。
上記方法にて取得できるアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性が宿主菌株に比べ上昇したL−アミノ酸生産菌株を用いるL−アミノ酸の生産は、発酵法によるL−アミノ酸の製造に用いられる通常の培養方法にて実施が可能である。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩、ビタミン類、および生育に必要とされるその他の成分を含有する培地で、好気的条件下、温度、pHなどを適度に調節しつつ培養を行えばよい。
炭素源としては、グルコース、フラクトース、シュクロース、ラクトースなどの各種の炭水化物及びこれらを含有する糖蜜、セルロース加水分解物、粗糖加水分解物、デンプン加水分解物などを用いることができる。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどの各種無機酸や有機酸のアンモニウム塩、アミン類、その他含窒素化合物、並びにペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加水分解物、大豆蛋白質加水分解物、大豆粕加水分解物、各種発酵菌体及びその消化物などを用いることができる。
無機塩としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウムなどを用いる。
培養は、振盪培養または通気攪拌培養などの好気的条件下に行う。培養温度は20〜40℃が好適である。培地のpHは5〜9の範囲で、好ましくは中性付近に保持する。培地のpH調整は、炭酸カルシウム、無機あるいは有機の酸、アルカリ溶液、アンモニア、pH緩衝液などによって行う。通常、1〜7日間の培養により、培養液中にL−アミノ酸が生成蓄積する。
培養液からのL−アミノ酸の採取は、イオン交換樹脂法、濃縮法、塩析法、沈殿法などの公知の方法〔化学工学会(編)「バイオセパレーションプロセス便覧」、共立出版(1996)〕を用いることにより実施することができる。
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
発明を実施するための最良の形態
実施例1 エシェリヒア・コリのavtA遺伝子の取得
エシェリヒア・コリ K−12株由来のW3110株(ATCC27325)を、LB寒天平板培地〔トリプトン・ペプトン(Difco社製)10g/L、イースト・エキストラクト5g/L、塩化ナトリウム 10g/L、寒天 15g/L、pH7.5〕に塗布し、37℃で24時間培養した。培養菌体を1白金耳、8mlのLB培地〔トリプトン・ペプトン(Difco社製)10g/L、イースト・エキストラクト5g/L、塩化ナトリウム 10g/L、pH7.5〕に植菌し、大型試験管(直径25mm、長さ200mm)中で37℃、24時間、振盪培養(往復振盪300rpm)した。この培養液1.25mlを250mlのLB培地に移植し、2リットル三角フラスコ中で37℃、24時間、振盪培養(回転振盪200rpm)した。
培養液を4℃、5,000rpm、10分間遠心分離し、集菌後、菌体をTE緩衝液〔10mmol/L トリス(ヒロドキシメチル)アミノメタン、1mmol/L エチレンジアミン3酢酸−2ナトリウム、pH7.5〕にて洗浄、集菌し、集菌した菌体から斉藤−三浦の方法〔Biochem.Biophys.Acta,72,619(1963)〕に従って、染色体DNAを単離した。
一方、avtA遺伝子をPCR法により染色体DNAから増幅するために、公知のavtA遺伝子及びその周辺の塩基配列〔Genbank,Accession No.AE00434(1998)〕に基づいて配列番号1および2で表される塩基配列を有するオリゴヌクレオチド・プライマーを合成した。配列番号1で表される塩基配列を有するDNAはプロモーターを含むavtA遺伝子の上流、配列番号2で表される塩基配列を有するDNAはavtA遺伝子の下流に相同あるいは相補の配列からなるプライマーである。
上記の染色体DNA及びプライマーセットを用いて、PCR法によりavtA遺伝子を増幅した。反応条件は94℃で1分間、55℃で2分間、72℃で2分間で1サイクルとする反応を30回繰り返した。
PCRにより増幅した1.9kbのDNA断片をT4DNAポリメラーゼで平滑末端化した後、制限酵素EcoRIとPstIで切断した後T4DNAポリメラーゼで平滑末端化したプラスミドベクターpUC19にT4DNAリガーゼを用いて連結した。この反応物を用いて、エレクトロポレーション法によりエシェリヒア・コリH−8719株を形質転換した。この菌液をアンピシリン100mg/Lを含むLB寒天平板培地に塗布し、37℃で24時間培養した。寒天平板培地上に生育したコロニーを選択し、これらの形質転換株の保持するプラスミドの挿入DNA断片を各種制限酵素を用いて解析した結果、挿入DNA断片上にはavtA遺伝子が存在することを構造的に確認した。
これらの形質転換株について、さらにアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を、以下のようにして測定した。LB培地にて30℃、24時間、振盪培養(往復振盪300rpm)した培養菌体を塩化ナトリウム8.5g/L水溶液で2回、緩衝液A(25mmol/Lリン酸カリウム緩衝液、pH7.0、グリセリン50ml/L、エチレンジアミン4酢酸−3ナトリウム0.1mmol/L、ジチオトレイトール0.2mmol/L、ピリドキサルリン酸0.2mmol/L)で1回、懸濁−遠心分離により洗浄した後、同緩衝液に湿菌体重量100g/Lになるように再懸濁した。該懸濁菌体を超音波処理にて破砕した後、遠心分離により粗酵素液を調製した。この粗酵素液20μlを緩衝液A中に10mmol/Lのピルビン酸と10mmol/LのL−バリンを含む反応液980μlに添加して37℃にて30分間反応し、生成したL−アラニンを高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)により定量してアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を求めた。HPLC法の条件は以下の通りである。
カラム:YMC ODS−AQ312カラム
移動相:2.94g/l クエン酸三ナトリウム、1.42g/l 硫酸ナトリウム、63ml/l n−プロパノール、3g/l ドデシル硫酸ナトリウム、pH3.75(2mol/L 硫酸にて調整)
移動相流速:2ml/分
反応液:18.5g/l ホウ酸、11g/l 水酸化ナトリウム、3ml/l Brig−35、0.6g/l o−フタルアルデヒド、2ml/l メルカプトエタノール
反応液流速:1ml/分
蛍光検出:励起波長 345nm、検出波長 455nm
その結果、エシェリヒア・コリH−8719のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を1としたときの形質転換株の同活性は10倍以上に高まっていた。このようにして得たプラスミドをpAD27と命名した(第1図)。
以上のようにして取得した組換え体エシェリヒア・コリH−8719/pAD27は、ブタペスト条約に基づいて、平成12年3月2日付けで経済産業省産業技術総合研究所 生命工学工業技術研究所(日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号 郵便番号305−0046)に受託番号FERM BP−7063として寄託されている。
エシェリヒア・コリH−8719/pAD27の培養菌体からプラスミドpAD27を調製し、このプラスミドを用いてエレクトロポレーション法によりL−イソロイシン生産性を有するエシェリヒア・コリH−9156を形質転換した。
前記と同様にしてアンピシリンに耐性となった形質転換株を選択することにより、pAD27を有する組換え体エシェリヒア・コリH−9156/pAD27を取得した。このようにして得た形質転換株のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を上記と同様な方法で測定した。その結果、エシェリヒア・コリH−9156のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性を1としたときの形質転換株の同活性は10倍以上に高まっていた。
実施例2 L−ロイシンの生産試験
エシェリヒア・コリH−8719、avtA遺伝子を含むプラスミドpAD27を保持するH−8719/pAD27、およびプラスミドベクターpUC19を保持するH−8719/pUC19について、L−ロイシンの生産試験を下記のように行った。
H−8719/pAD27とH−8719/pUC19をアンピシリン100mg/Lを含むLB寒天平板培地に、H−8719をアンピシリンを含まないLB寒天平板培地にそれぞれ塗布し、30℃で24時間培養した。培養菌体を1白金耳、6mlのシード培地(グルコース 20g/L、ペプトン 10g/L、イースト・エキストラクト 10g/L、塩化ナトリウム 2.5g/L、炭酸カルシウム 10g/L、pH7.4)に植菌し、大型試験管(直径25mm、長さ200mm)中で30℃、17時間、振盪培養(往復振盪300rpm)した。この培養液0.1mlを6mlの生産培地(グルコース 65g/L、コーンスティープリカー 2g/L、硫酸アンモニウム 16g/L、リン酸第一カリウム 2g/L、リン酸マグネシウム 40g/L、炭酸カルシウム 10g/L、pH7.0)に移植し、大型試験管(直径25mm、長さ200mm)中で30℃、48時間、振盪培養(往復振盪300rpm)した。
培養後、培養液中に生成蓄積したL−ロイシンおよび副生したL−バリンの量を、HPLC法(上記実施例1に記載したL−アラニンの測定方法と同じ)により定量した。
上記の培養試験を独立に20回実施し、得られた結果の平均値を第1表に示した。
3菌株ともに同等のL−ロイシンの生成蓄積が認められた。副生したL−バリンのL−ロイシンに対する比率は、avtA遺伝子の発現が上昇したH−8719/pAD27では宿主のH−8719よりも再現性よく低下しており、その低下率は約54%であった。
以上の結果は、L−ロイシン生産菌株のavtA遺伝子にコードされるアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させることにより、L−ロイシンの発酵生産において精製上問題となるL−バリンの副生量を有意に低減することができることを示している。
実施例3 L−イソロイシンの生産試験
エシェリヒア・コリH−9156、avtA遺伝子を含むプラスミドpAD27を保持するH−9156/pAD27、およびプラスミドベクターpUC19を保持するH−9156/pUC19について、L−イソロイシンの生産試験を下記のように行った。
H−9156/pAD27とH−9156/pUC19をアンピシリン100mg/Lを含むLB寒天平板培地に、H−9156をアンピシリンを含まないLB寒天平板培地にそれぞれ塗布し、30℃で24時間培養した。培養菌体を1白金耳、6mlのシード培地(グルコース 20g/L、ペプトン 10g/L、イースト・エキストラクト 10g/L、塩化ナトリウム 2.5g/L、炭酸カルシウム 10g/L、pH7.4)に植菌し、大型試験管(直径25mm、長さ200mm)中で30℃、17時間、振盪培養(往復振盪300rpm)した。この培養液0.1mlを6mlの生産培地(グルコース 65g/L、コーンスチープリカー 2g/L、硫酸アンモニウム 16g/L、リン酸第一カリウム 2g/L、DL−メチオニン 0.1g/L、リン酸マグネシウム 40g/L、炭酸カルシウム 10g/L、pH7.0)に移植し、大型試験管(直径25mm、長さ200mm)中で30℃、48時間、振盪培養(往復振盪300rpm)した。
培養後、培養液中に生成蓄積したL−イソロイシンおよび副生したL−バリンの量を、高速液体クロマトグラフィー法により定量した。測定条件は上記実施例2に記載した通りである。
上記の培養試験を独立に20回実施し、得られた結果の平均値を第2表に示した。
3菌株ともに同等のL−イソロイシンの生成蓄積が認められた。副生したL−バリンのL−イソロイシンに対する比率は、avtA遺伝子の発現が上昇したH−9156/pAD27では宿主のH−9156よりも再現性よく低下しており、その低下率は約48%であった。
以上の結果は、L−イソロイシン生産菌株のavtA遺伝子にコードされるアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させることにより、L−イソロイシンの発酵生産において精製上問題となるL−バリンの副生量を有意に低減することができることを示している。
産業上の利用可能性
本発明によれば、アラニン−バリン・トランスアミナーゼ(トランスアミナーゼC)の活性が上昇した微生物であり、かつL−アミノ酸生産能を有する微生物を用いた、L−アミノ酸の発酵生産において精製上問題となる副生アミノ酸を低減することができ、工業的に有利なL−アミノ酸の製造法を提供することができる。
「配列フリーテキスト」
配列番号1−人工配列の説明:合成DNA
配列番号2−人工配列の説明:合成DNA
【配列表】
【図面の簡単な説明】
第1図 プラスミドpAD27の構造を示す図である。
第1図における符号の意味は以下の通りである。
Amp r:アンピシリン耐性遺伝子
ori:大腸菌内で機能する複製起点
avtA:大腸菌由来のアラニン−バリン・トランスアミナーゼをコードする遺伝子
Claims (5)
- L−ロイシンまたはL−イソロイシン生産能を有する親株よりアラニン−バリン・トランスアミナーゼ活性が上昇したエシェリヒア属に属する微生物であり、かつL−ロイシンまたはL−イソロイシン生産能を有するエシェリヒア属に属する微生物を培地中に培養し、培養液中にL−ロイシンまたはL−イソロイシンを生成蓄積させ、該L−ロイシンまたはL−イソロイシンを採取することを特徴とするL−ロイシンまたはL−イソロイシンの製造法。
- 微生物が、変異株、細胞融合株、形質導入株および組換えDNA技術を用いて造成した組換え株からなる群から選ばれる微生物である、請求項1に記載の製造法。
- 微生物が、エシェリヒア・コリH−8719/pAD27(FERM BP−7063)またはエシェリヒア・コリH−9156/pAD27である請求項1または2に記載の製造法。
- 微生物のアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させる手段が、微生物細胞内のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子の発現量を上昇させるものである請求項1に記載の製造法。
- 微生物のアラニン−バリン・トランスアミナーゼの活性を上昇させる手段が、微生物細胞内のアラニン−バリン・トランスアミナーゼ遺伝子のコピー数を上昇させるものである請求項1に記載の製造法。
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