JP4780572B2 - ウォータポンプ軸受 - Google Patents

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    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/44Centrifugal pumps

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の水冷エンジン等に用いられるウォータポンプ軸受に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車の水冷エンジン等に用いられるウォータポンプとしては、図4図示のように、ポンプ軸23の一端部にインペラ21を、他端部にプーリ22をそれぞれ取り付け、プーリ22を回転することによりインペラ21を回転させて、冷却水を循環させるものが知られている。このウォータポンプは、例えば、図4図示のように、エンジン本体に固定されるポンプハウジング20にウォータポンプ軸受が圧入されているのが一般的である。ウォータポンプ軸受は、一端部にインペラ21が、他端部にプーリ22がそれぞれ備えられているポンプ軸23に、軸受の外輪24が転動体25を介して回動自在に取り付けられている。
【0003】
外輪24と、インペラ21との間には、ポンプハウジング20とポンプ軸23との間の空間28をシールする目的でメカニカルシール27が設けられている。
【0004】
また、外輪24の両端部には軸受内部をシールする目的でシール体が設けられている。このシール体のうち、インペラ側のシール体26は、金属製の補強環と、この補強環に補強された弾性部材とで形成されているのが一般的である。
【0005】
このような従来公知のウォータポンプにおいて、メカニカルシール27の密封性が経時変化等により劣化した場合、冷却水がインペラ21側からポンプハウジング20とポンプ軸23との間の空間28に入ってくることがある。
【0006】
一方、前述したインペラ側のシール体26は、エンジンの運転、停止が繰り返されることにより、加熱あるいは冷却されて膨脹、収縮等を繰り返し、シール機能が損なわれやすい。
【0007】
そこで、前記のように、ポンプハウジング20とポンプ軸23との間の空間28に侵入した冷却水、あるいは、冷却水が加熱されて発生した水蒸気が、シール体26の部分を通過して軸受内に侵入することがある。
【0008】
こうして軸受内に水分が侵入すると、軸受内部に充填されているグリースが劣化したり、軸受内部に錆が生じたりしてウォータポンプ軸受が故障し、ウォータポンプの寿命が短くなるという問題があった。
【0009】
また、前記のように、シール機能が損なわれたシール体26の部分を通過して、軸受内部からグリースが流出することもある。このようになると、転動体25とポンプ軸23との間の摩擦が大きくなり、ウォータポンプ軸受が破損して、同じく、ウォータポンプの寿命が短くなるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前述した従来の問題点に鑑み、ウォータポンプ軸受の軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を防止でき、また、軸受内部からのグリースの流出を防止できるウォータポンプ軸受を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、この発明が提案するウォータポンプ軸受は、以下の構造からなるものである。
【0012】
まず、このウォータポンプ軸受は、従来公知のように、一端部にインペラ21が、他端部にプーリ22がそれぞれ備えられているポンプ軸23に、軸受の外輪24が転動体25を介して回動自在に取り付けられていると共に、外輪24の両端部に、軸受内部をシールするシール体が設けられているものである。
【0013】
本発明のウォータポンプ軸受は、外輪24の両端部に設けられている軸受内部をシールするシール体うち、インペラ21側のシール体26が、一端部側が外輪24の嵌合溝34に固定され、他端側がポンプ軸23側に延びる外輪側シール環3と、ポンプ軸23に嵌合固定されて、ポンプ軸23と共に回転する円筒部4と、当該円筒部4からポンプ軸23の半径方向外側へ延びるフランジ部5とからなる軸側シール環6とから構成されている。
【0014】
そして、外輪側シール環3は、補強環1と当該補強環1によって補強された弾性体2とからなり、補強環1からポンプ軸23側に延びる弾性体2の先端7と、ポンプ軸23の外周面33、又は、前記軸側シール環6の円筒部4の外周面14との間でラビリンスシールが形成されると共に、当該補強環1から、ポンプ軸23の半径方向の異なる位置で、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びる第一サイドリップ8及び、第二サイドリップ9が、前記軸側シール環6のフランジ部5の軸方向内側面15に摺接しているものである。
【0015】
この発明のウォータポンプ軸受によれば、外輪側シール環3の補強環1からポンプ軸23側に延びる弾性体2の先端7と、ポンプ23軸の外周面33との間にクリアランスC1(図2)からなるラビリンスシールが形成され、あるいは、軸側シール環6の円筒部4の外周面14との間にクリアランスC2(図3)からなるラビリンスシールが形成される。
【0016】
そこで、前記のラビリンスシールによって効果的に軸受側(図2、図3中、図面の左側)からのグリースの流出を防止できる。
【0017】
また、外輪側シール環3の補強環1から、ポンプ軸23の半径方向の異なる位置で、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びる第一サイドリップ8及び、第二サイドリップ9が、前記軸側シール環6のフランジ部5の軸方向内側面15に摺接することによって二重のシールが形成されるので、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を確実に防止できる。
【0018】
特に、第一サイドリップ8は、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びているので、第一サイドリップ8と外輪側シール環3との間には、軸受方向に向かう窪み部18が形成される。そこで、軸受け内部側に侵入しようするする水分があっても、この水分は、第一サイドリップ8の外周面8aを伝わって、窪み部18に集まり、遠心力によって振り切られるので、容易に排除することができる。
【0019】
また、第一サイドリップ8、第二サイドリップ9は、図2、図3図示のように、ポンプ軸23の半径方向の異なる位置に設けられているので、第一サイドリップ8、第二サイドリップ9と軸側シール環6のフランジ部5との間に密閉された空間10が形成される。そこで、たとえ、第一サイドリップ8と軸側シール環6のフランジ部5との間のシール部を通過してきた水分があったとしても、この水分は、密閉された空間10内に保持される。これによって、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を防止できる。
【0020】
ここで、第二サイドリップ9も、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びているので、第二サイドリップ9と外輪側シール環3との間には、軸受方向に向かう窪み部19が形成されている。そこで、前記のように、密閉された空間10に水分が保持されることとなっても、当該水分は、第二サイドリップ9の外周面9aを伝わって、窪み部19に集り、密閉された空間10内に確実に保持される。これによって、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を、一層、確実に防止できる。
【0021】
前述した本発明のウォータポンプ軸受において、外輪側シール環3の補強環1からポンプ軸側23に延びる弾性体2の先端7の、ポンプ軸外周面33、又は、軸側シール環6の円筒部外周面14に対向する内周面には、図5図示のように、軸方向外側から軸方向内側に向かうネジ山を設けることができる。このようにすると、回転運動による遠心力とあいまって、グリースを軸受内側に向けて押し込む作用を生じさせることができ、軸受内部からのグリースの流出を効果的に防止できる。
【0022】
また、図5図示の構造に代えて、図6図示のように、軸方向内側から軸方向外側に向かうネジ山を設けることもできる。このようにすると、回転運動による遠心力とあいまって、水分を排除する作用を生じさせることができ、軸受内に侵入しようとする水分があっても、この侵入を効果的に抑止することができる。
【0023】
更に、図5、図6図示の構造に代えて、図7図示のように、軸方向内側から軸方向外側に向かうネジ山と軸方向外側から軸方向内側に向かうネジ山とが設けられている構造にすることもできる。このようにすると、図5、図6図示の構造によって発揮される効果を相乗させて、より効果的に、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を防止し、また、軸受内部からのグリースの流出を防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0025】
図4は、本発明のウォータポンプ軸受が採用されているウォータポンプの一例を説明する一部断面図である。図1は、本発明のウォータポンプ軸受において、外輪24の両端部に設けられている軸受内部をシールするシール体うち、インペラ21側のシール体26の部分を拡大して表したものであり、図2は、図1の要部を拡大して表したものである。
【0026】
本発明のウォータポンプ軸受の図1図示以外の部分の構造は、図4を用いて前述した通りであり、これは従来公知のものであるので、その説明を省略する。また、図1〜図3中、図4を用いて前記で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0027】
本発明のウォータポンプ軸受において、シール体26は、外輪側シール環3と軸側シール環6とからで構成されている。
【0028】
外輪側シール環3は、一端部側が外輪24の嵌合溝34に嵌合固定され、他端側がポンプ軸23側に延びているものである。
【0029】
また、軸側シール環6は、ポンプ軸23に嵌合固定されて、ポンプ軸23と共に回転する円筒部4と、円筒部4からポンプ軸23の半径方向外側へ延びるフランジ部5とからなるものである。
【0030】
軸側シール環6の円筒部4及びフランジ部5は、耐蝕性を有する部材、例えば、ステンレスで形成しておくことが望ましい。これは、軸側シール環6にインペラ21側から侵入してきた水分が接触しても錆が生じないようにするためである。そこで、耐蝕性を有する部材で円筒部4及びフランジ部5が形成されていればその材質に特に限定されるものではない。例えば、鋼材に耐蝕性を有する金属をメッキしたものを用いることもできる。
【0031】
外輪側シール環3は、金属製の補強環1と、この補強環1によって補強された弾性体2とから形成されている。弾性体2としては、ゴム、合成樹脂など、この技術分野で従来公知の材料を用いることができる。
【0032】
この外輪側シール環3の、補強環1からポンプ軸23側に延びる弾性体2の先端7と、ポンプ23軸の外周面33とは非接触とされている。そして、図2に示すように、弾性体2の先端7と、ポンプ23軸の外周面33との間にクリアランスC1のラビリンスシールが形成されている。
【0033】
また、外輪側シール環3は、補強環1から、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びる第一サイドリップ8及び、第二サイドリップ9を備えている。
【0034】
これらの第一サイドリップ8及び、第二サイドリップ9の先端は、それぞれ、図2、図3図示のように、軸側シール環6のフランジ部5の軸方向内側面15に接触し、それぞれの接触位置でシール部を形成している。
【0035】
すなわち、本発明のウォータポンプ軸受におけるシール体26は、前記二重構造になっている接触の2個のシール部と、非接触の1個のラビリンスシール部とを備えている。
【0036】
また、第一サイドリップ8、第二サイドリップ9は、図2、図3図示のように、ポンプ軸23の半径方向の異なる位置に設けられているので、第一サイドリップ8、第二サイドリップ9と軸側シール環6のフランジ部5との間に密閉された空間10が形成されている。
【0037】
本発明のウォータポンプ軸受によれば、外輪側シール環3の弾性体2の先端7と、ポンプ軸23の外周面33との間に形成されているクリアランスC1のラビリンスシールによって、軸受側からのグリースの流出が防止される。
【0038】
また、かかるラビリンスシールの存在によって、低トルクとすることができ、発熱を比較的低く抑えることが可能になるので、外輪側シール環3の弾性体2(例えば、ゴム材製の弾性体)の劣化を抑えることができる。これによって、ウォータポンプ軸受の寿命を長くすることが可能である。
【0039】
また、図2、図3図示のように、外輪側シール環3の補強環1から、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びる第一サイドリップ8、第二サイドリップ9がそれぞれ軸側シール環6のフランジ部5の軸方向内側面15に接触し、それぞれの接触位置でシール部を形成するという特徴的な構造の結果、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を確実に防止できる。
【0040】
この本発明の特徴的な構造による前記の作用、効果は、以下の構造によって発揮されるものである。
【0041】
第一は、第一サイドリップ8が、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びて軸側シール環6のフランジ部5の軸方向内側面15に接触しているので、第一サイドリップ8と外輪側シール環3との間に、軸受方向に下り傾斜する窪み部18が形成される構造である。
【0042】
これによって、ポンプ軸23軸に嵌合固定されている軸側シール環6のフランジ部5を越えて軸受け内部側に侵入しようするする水分があっても、この水分は、軸受方向に向かって下り傾斜している第一サイドリップ8の外周面8aを伝わり、窪み部18に集まる。そこで、水分が、第一サイドリップ8の先端とフランジ部5の軸方向内側面15との間に形成されるシール部を通って軸受け内部側に侵入することが困難になる。
【0043】
こうして窪み部18に集まった水分は、回転に伴う遠心力によって振り切られて、排除されるのである。
【0044】
第二は、第一サイドリップ8、第二サイドリップ9が、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びて軸側シール環6のフランジ部5の軸方向内側面15に接触している構造である。
【0045】
このような構造とすることによって、シール体26の、図1においてポンプ軸23の下側に位置する部分では、第一サイドリップ8、第二サイドリップ9とも、図5〜図7に示すように(いずれにおいても第二サイドリップ9しか図示されていない)、図4中、右下側に向かって斜めに傾斜する構造となる。そこで、第一サイドリップ8とフランジ部5との間で形成されているシール部を冷却水が通過できたとしても、この水分は、シール体26の、図1においてポンプ軸23の下側に位置する部分では、下方に傾斜する第一サイドリップ8、第二サイドリップ9に沿って、外方向に流れ出やすくなる。
【0046】
すなわち、かかる構造にすることによって、軸受内部への水分の侵入防止を一層効果的に実現できるのである。
【0047】
第三は、前述した第一サイドリップ8及び、第二サイドリップ9の先端が、それぞれ、ポンプ軸23の半径方向外側の異なる位置で軸側シール環6のフランジ部5の軸方向内側面15に接触し、それぞれの接触位置でシール部を形成するという二重のサイドリップによるシール構造である。
【0048】
第四は、第一サイドリップ8、第二サイドリップ9と軸側シール環6のフランジ部5との間に形成される密閉空間10の存在である。たとえ、第一サイドリップ8と軸側シール環6のフランジ部5との間のシール部を通過してきた水分があったとしても、この水分は、密閉された空間10内に保持され、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を防止することができる。
【0049】
第五は、第二サイドリップ9が、ポンプ軸23の軸方向外側であってポンプ軸23の半径方向外側に向かって斜めに延びているので、第二サイドリップ9と外輪側シール環3との間に、軸受方向に下り傾斜する窪み部18が形成される構造である。
【0050】
これによって、密閉空間10に水分が保持されることとなっても、当該水分は、軸受方向に下り傾斜する第二サイドリップ9の外周面9aを伝わって、窪み部19に集まるので、密閉された空間10内に確実に保持される。そこで、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を、一層、確実に防止できるものである。
【0051】
図3は、本発明のウォータポンプ軸受において、外輪24の両端部に設けられている軸受内部をシールするシール体うち、インペラ21側のシール体26の部分の他の実施形態の要部拡大図である。
【0052】
図3図示の実施形態は、軸側シール環6の円筒部4が、図1、図2図示の実施形態とは異なって、軸方向内側向きに延びているものである。
【0053】
図1、図2図示の実施形態とは異なって、外輪側シール環3の弾性体2の先端7と、ポンプ23軸の外周面33との間にラビリンスシールが形成されるのではなく、外輪側シール環3の弾性体2の先端7と、軸側シール環6の円筒部4の外周面14との間にクリアランスC2のラビリンスシールが形成されている。
【0054】
この非接触となっている弾性体2の先端7と、円筒部4の外周面14との間のラビリンスシールによって、軸受側からのグリースの流出が防止されるものである。
【0055】
その他の部分の構造、作用、効果は図1、図2を用いて説明した前述の実施形態の場合と同一であるので、その説明は省略する。
【0056】
以上図1〜図3を用いて説明した本発明のいずれのウォータポンプ軸受においても、外輪側シール環3の補強環1からポンプ軸23側に延びる弾性体2の先端7の、ポンプ軸外周面33、又は、軸側シール環6の円筒部外周面14に対向する内周面に、ネジ山を設けることによって、軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入の防止、軸受内部からのグリースの流出防止をより効果的に達成することができる。
【0057】
図5は、弾性体2の先端7の内周面に、軸方向外側(図面中右側)から軸方向内側(図面中左側)に向かうネジ山が設けられている例の一部を省略して表した断面図である。
【0058】
図6は、弾性体2の先端7の内周面に、軸方向内側から軸方向外側に向かうネジ山が設けられている例の一部を省略して表した断面図である。
【0059】
図7は、弾性体2の先端7の内周面に、軸方向内側から軸方向外側に向かうネジ山と軸方向外側から軸方向内側に向かうネジ山とが設けられている例の一部を省略して表した断面図である。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において、種々の形態に変更可能である。
【0061】
【発明の効果】
この発明によれば、ウォータポンプ軸受の軸受内部への冷却水や水蒸気等の水分の侵入を防止することができ、また、軸受内部からのグリースの流出を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のウォータポンプ軸受におけるインペラ側のシール体の部分を拡大して表した一部断面図。
【図2】 図1の要部拡大断面図。
【図3】 本発明のウォータポンプ軸受におけるインペラ側のシール体の他の実施形態を拡大して表した要部拡大断面図。
【図4】 本発明のウォータポンプ軸受が採用されているウォータポンプの一例を説明する一部断面図。
【図5】 外輪側シール環の弾性体の内周面の一部を省略した拡大断面図。
【図6】 外輪側シール環の弾性体の他の内周面の一部を省略した拡大断面図。
【図7】 外輪側シール環の弾性体の更に他の内周面の一部を省略した拡大断面図。
【符号の説明】
1 補強環
2 弾性体
3 外輪側シール環
4 円筒部
5 フランジ部
6 軸側シール環
7 弾性体の先端
8 第一サイドリップ
8a 第一サイドリップの外周面
9 第二サイドリップ
9a 第二サイドリップの外周面
10 密閉空間
14 円筒部の外周面
15 フランジ部の軸方向内側面
18 窪み部
19 窪み部
21 インペラ
22 プーリ
23 ポンプ軸
24 外輪
25 転動体
26 シール体
34 嵌合溝
33 ポンプ軸の外周面

Claims (1)

  1. 一端部にインペラが、他端部にプーリがそれぞれ備えられているポンプ軸に、軸受の外輪が転動体を介して回動自在に取り付けられていると共に、当該外輪の両端部に、軸受内部をシールするシール体が設けられているウォータポンプ軸受であって、
    前記シール体のうち、インペラ側のシール体は、
    一端部側が外輪の嵌合溝に固定され、他端側がポンプ軸側に延びる外輪側シール環と、
    ポンプ軸に嵌合固定されて、ポンプ軸と共に回転する円筒部と、当該円筒部からポンプ軸の半径方向外側へ延びるフランジ部とからなる軸側シール環とからなり、
    前記外輪側シール環は、補強環と当該補強環によって補強された弾性体からなり、当該補強環からポンプ軸側に延びる弾性体の先端と、ポンプ軸の外周面、又は、前記軸側シール環の円筒部の外周面との間でラビリンスシールが形成されると共に、当該補強環から、ポンプ軸の半径方向の異なる位置で、ポンプ軸の軸方向外側であってポンプ軸の半径方向外側に向かって斜めに延びる第一サイドリップ及び、第二サイドリップが、前記軸側シール環のフランジ部の軸方向内側の面に摺接していると共に
    前記外輪側シール環の補強環からポンプ軸側に延びる弾性体の先端の、ポンプ軸外周面、又は、軸側シール環の円筒部外周面に対向する内周面には、軸方向内側から軸方向外側に向かうネジ山、若しくは、軸方向外側から軸方向内側に向かうネジ山、又は、軸方向内側から軸方向外側に向かうネジ山と軸方向外側から軸方向内側に向かうネジ山とが設けられている
    ことを特徴とするウォータポンプ軸受。
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