JP2002130306A - ウォータポンプ装置 - Google Patents

ウォータポンプ装置

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JP2002130306A
JP2002130306A JP2001255668A JP2001255668A JP2002130306A JP 2002130306 A JP2002130306 A JP 2002130306A JP 2001255668 A JP2001255668 A JP 2001255668A JP 2001255668 A JP2001255668 A JP 2001255668A JP 2002130306 A JP2002130306 A JP 2002130306A
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seal ring
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伸彦 三宅
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繁 岩切
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/784Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
    • F16C33/7859Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a further sealing element
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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  • Sealing Of Bearings (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受内部に侵入しようとする冷却水や水蒸気
などをほぼ確実に防止し、同時に軸受内のグリースの流
出を防止するウォータポンプ用軸受シール装置を提供す
ることである。 【構成】 インペラ側のシール環は、補強環と、ゴム、
合成樹脂などの弾性体で形成した第1副リップ1512と主
リップ1513と、該主リップ1513よりも外径側に位置する
第2副リップ1514とを備えた外輪側シール環151 と、軸
体に嵌合固定された第1円筒部1521と、これよりも外径
側に延びた中間部1522と、これに続き軸方向に延びた第
2円筒部1523とを有し、軸体と共に回転する軸側シール
環152 とで構成され、前記主リップ1513が軸側シール環
152 の第1円筒部1521の外周面と摺接し、第1副リップ
1512が主リップ1513より軸方向内側の回転部材の外周面
と摺接し、第2副リップ1514が主リップ1513よりも外径
側で軸側シール環152 と摺接し、軸側シール環152 の外
径側に延びた部分は、外輪側シール環151 または外輪10
1 との間でラビリンスシールを構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の水冷エンジン
等に好適なウォータポンプ用軸受シール装置、軸受およ
びウォータポンプ、詳しくは、ウォータポンプ回転軸を
支持する軸受内に水、水蒸気などが侵入するのを防止
し、同時に軸受内のグリースの流出を防止するウォータ
ポンプ用軸受シール装置、ウォータポンプ用軸受および
ウォータポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの冷却水を圧送するウォータポ
ンプは一般に、インペラが固定された回転軸を、軸方向
に間隔を置いて配した複数個のベアリング(転がり軸
受)によりケーシングに支承して形成され、通常のポン
プと同様に上記軸受内への冷却水の侵入を防止するた
め、軸受はシール付き密封軸受となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがエンジンにお
いては運転、停止が繰り返されるため、上記シール付き
密封軸受は加熱、冷却されて膨張、収縮を繰り返し、シ
ール機能を損ないやすくなっている。
【0004】特にエンジン運転時にエンジン冷却水が加
熱されることによって発生した水蒸気は、シール装置を
通過して軸受内に侵入しやすくなる。ポンプ回転軸を支
持する軸受内には通常、軸受を潤滑するグリース等の潤
滑剤が収納されているが、上述のようにして軸受内に冷
却水、水蒸気が侵入すると特にこの潤滑剤の潤滑性能、
耐久性が劣下して潤滑不良をきたしポンプ回転軸の回転
抵抗の増大や焼付き等を招く危険がある。
【0005】そこで、従来の軸受シール装置を見てみる
と、例えば実開昭62−66026号公報記載のものが
知られており、該公報の第2図、第3図および第4図に
開示されているように、軸受は外周部が外輪端部に固定
され、内周部に形成された複数のラジアルリップが軸の
外周面と摺接する構造のシール体によってシールされて
いる。しかし、この種の従来技術にあっては、内周部に
形成されたラジアルリップのみによってシールされてい
るため、エンジン運転時にエンジン冷却水が加熱される
ことによって発生した水蒸気が軸受内に侵入しやすい。
【0006】また、実開昭60−107459号公報記
載のものも知られているが、該従来技術は、複数のラジ
アル接触リップを有する外輪環と、該外輪環のシールリ
ップと接触する金属で形成された内輪環とよりなり、外
輪環の主シールリップを小径側に、補助シールリップを
大径側にそれぞれ外方に突出させて設け、内輪環は外輪
環より小径で、複数の軸方向部をもち、主シールリップ
及び補助シールリップを内輪環のそれぞれの軸方向外周
面に接触させる構造のものであり、補助シールリップは
内輪環と45゜の角度をもって接触している。しかし、
この種の従来技術にあっては、主シールリップ及び補助
シールリップの二重のシール構造により、エンジン運転
時にエンジン冷却水が加熱されることによって発生した
水蒸気が軸受内に入り込むのを防止するのは効果的であ
るが、主シールリップは外方に向け突出しているために
軸受内のグリースの流出を防止することは不十分であっ
た。
【0007】また、実開昭61−112119号公報記
載のものも知られているが、該従来技術は複数のシール
リップを有する外輪環と、外輪環のシールリップと接触
するコ字形に形成された内輪環とよりなり、外輪環の外
向リップを内輪環の小径部外周に、また、内向リップを
大径部内周にそれぞれ接触させる構造のものである。し
かしながら、この従来技術にあっては、外向リップは外
方に向け突出しているために、軸受内のグリースの流出
を防止することは不十分であった。
【0008】さらに従来技術として、実開昭61−11
2119号に記載のものも知られている。しかし、実開
昭61−112119号に開示のシール装置は、回転体
に嵌合固定された円筒部と、これよりも外径側に延びた
中間部と、これに続き軸方向に延びた大径円筒部とから
構成されるスリーブと、該スリーブの円筒部外周に接す
る外向きリップと、スリーブの大径円筒部の内周に摺接
する内向きリップとから構成されるシール体からなるも
のである。しかしながら、該従来技術は、3重シール構
造ではなく軸受内のグリースの流出を防止することは不
十分であった。
【0009】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、軸受内部に侵入しようとする冷却水や水蒸気などを
ほぼ確実に防止し、同時に軸受内のグリースの流出を防
止するウォータポンプ用軸受シール装置、ウォータポン
プ用軸受およびウォータポンプを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の技術的手段は次の通りである。ケーシングに固定され
た外輪と、一端側にプーリを備え、他端側にインペラを
備えた軸体との間に複数列の転動体を有し、かつ前記外
輪の両端部に固定されたシール環によって軸体との間を
シールしてなるウォータポンプ用軸受シール装置におい
て、前記シール環のうち、インペラ側のシール環は、補
強環とゴム、合成樹脂などの弾性体で形成した第1副リ
ップと主リップと該主リップよりも外径側に位置して軸
方向外側に延びた第2副リップとを備えた外輪側シール
環と、軸体に嵌合固定された第1円筒部と、これよりも
外径側に延びた中間部と、これに続き軸方向に延びた第
2円筒部とを有する軸側シール環よりなり、少なくとも
前記主リップが軸側シール環の第1円筒部の外周面と接
するか、もしくは軸体の外周面と接し、第2副リップが
軸側シール環の第2円筒部との間で接触または非接触の
シール部を形成していることである。また、ウォータポ
ンプ用軸受として、ケーシングに固定された外輪と、一
端側にプーリを備え、他端側にインペラを備えた回転す
る軸体と、上記外輪と軸体との間に配される複数列の転
動体と、補強環とゴム、合成樹脂などの弾性体で形成し
た第1副リップと主リップと、該主リップよりも外径側
に位置して軸方向外側に延びた第2副リップとを備えた
外輪側シール環および軸体に嵌合固定された第1円筒部
と、これよりも外径側に延びた中間部と、これに続き軸
方向に延びた第2円筒部とを有する軸側シール環とから
なるインペラ側のシール装置とによって構成され、少な
くとも前記主リップが軸側シール環の第1円筒部の外周
面と接するか、もしくは軸体の外周面と接し、第2副リ
ップが軸側シール環の第2円筒部との間で接触または非
接触のシール部を形成していることである。さらに、自
動車の水冷用ウォータポンプとして、端部にインペラを
有し、ケーシングに固定された上記記載のウォータポン
プ用軸受を使用したことである。
【0011】
【作用】本発明の構成によれば、主リップが軸側シール
環の第1円筒部の外周面もしくは軸体の外周面と摺接す
ることにより、外部からの異物の侵入を防止し、第1副
リップにより、軸受内のグリースが洩れるのを防止し、
第2副リップが軸側シール環の第2円筒部との間で接触
または非接触のシール部を形成することにより、軸受内
に侵入しようとする冷却水、水蒸気を防止することがで
きる。
【0012】
【実施例】以下図に基づいて本発明の技術的手段の一実
施例を説明する。図1は本発明装置を組込んだウォータ
ポンプの一例を示す要部縦断面図、図2は図1の要部拡
大断面図である。
【0013】10はウォータポンプ用転がり軸受の全体を
表す。101 は転がり軸受10の外輪で、該外輪101 はケー
シング11の内周面に固定され、該外輪101 の内周面には
複数列の軌道溝1011が形成されると共にその両端部にシ
ール溝1012が形成されている。
【0014】12は前記外輪101 内に複数列の転動体13を
介して嵌挿された軸体で、該軸体12の一端側にはプーリ
130 を備え、他端側にはインペラ14を備えている(図1
参照)。 121 は外輪101 の軌道溝1011と対向して軸体
12の外周面に形成された軌道溝である。
【0015】15は前記外輪101 のインペラ14側のシール
溝1012に固定された外輪側シール環151 と軸側シール環
152 からなるシール装置で、該シール装置15の外輪側シ
ール環151 は補強環1511とゴム、合成樹脂などの弾性体
でもって形成された少なくとも軸方向内向きの第1副リ
ップ1512と軸方向外向きの主リップ1513と該主リップ15
13よりも外径側に位置して軸方向外側に延びた第2副リ
ップ1514とから構成されてなる。また、補強環1511は、
一端部1511a を外輪101 に固定され、円筒状に形成され
た中間部1511b を介して他端部1511c が軸体側に延びて
いる(図2参照)。
【0016】次に、前記軸側シール環152 は耐腐蝕性に
とむ特殊鋼板例えばステンレス鋼板を用いて成形された
もので、その形状は断面ほぼコ字状にして前記軸体12に
緊密嵌合固定される第1円筒部1521とこれよりも外径側
に延びた中間部1522とこれに続き軸方向内側に延びた第
2円筒部1523とから構成されてなる。
【0017】前記外輪側シール環151 の前記第1副リッ
プ1512が軸方向内向きに設けられて軸体12の外周面122
と接触し、主リップ1513が軸方向外向きに設けられて前
記軸側シール環152 の第1円筒部1521の外周面1524と接
してシール部を形成し、第2副リップ1514が軸側シール
環152 の第2円筒部1523の内周面1525との間で接触のシ
ール部を形成する。
【0018】上記実施例において、外輪側シール環151
の第1副リップ1512は軸方向内向きに設けられて軸体12
の外周面122 に接触していることにより軸受内のグリー
スが洩れるのを防ぐと共に、主リップ1513が軸側シール
環152 の第1円筒部1521の外周面1524と接することによ
り外部からの異物の侵入を防止する中間シールの役目を
なしシール部が形成される。尚、本実施例においては第
1副リップ1512は軸体12の外周面122 に接触しているこ
とにより、軸側シール環152 と軸体12とのはめあい面か
ら軸受内のグリースが洩れるのを防ぐのにも効果的であ
る。また、第2円筒部1523の端面1526と外輪側シール環
151 の側壁1515間にすきまCのラビリンスシールが形成
される。
【0019】また、外輪側シール環151 の第2副リップ
1514が軸側シール環152 の第2円筒部1523の内周面に接
触(または非接触状態)により外部シールの役目をなす
シール部が形成され、また該シール部は、軸側シール環
152 の中間部1522と第2円筒部1523との協働作用により
軸受側に侵入しようとする冷却水、水蒸気を振り切るこ
とができる。
【0020】要するに、本発明の軸受シール装置は、第
1副リップ1512が軸体12の外周面122 と接触、また主リ
ップ1513が第1円筒部1521の外周面1524と接触すること
により形成されるシール部と、第2副リップ1514が第2
円筒部1523の内周面との間で接触することにより形成さ
れるシール部の二重構造が形成される。
【0021】また外輪側シール環151 の第2副リップ15
14は、腕部1514a と、該腕部1514aの先端に設けられた
突起1514b とを有し、腕部1514a は軸側シール環152 の
第2円筒部1523と平行に軸方向内側に延び、第2円筒部
1523との間に軸方向シール隙間を形成している。また、
腕部1514a の先端に設けられた突起1514b が、第2円筒
部1523の内周面と接触している。また、仮に摩耗により
接触状態が非接触状態になったとしても、軸方向シール
隙間によるラビリンスシールが形成されているため、冷
却水、水蒸気等の侵入は防止される。
【0022】さらに、軸側シール環152 の第2円筒部15
23は、外輪101 の端部よりも軸方向内側に延びて、端面
1526と外輪側シール環151 の側壁1515間にすきまCのラ
ビリンスシールを形成することにより、ウォータポンプ
内の冷却水、水蒸気の侵入をくい止めることができる。
【0023】また、外輪側シール環151 の補強環1511
は、一端部1511a が外輪101 に固定され、円筒状に形成
された中間部1511b を介して、他端部1511c が軸体側に
延びているので、他端部1511c は一端部1511a より軸方
向外側に位置し、他端部1511cは第1副リップ1512を補
強している。このため、第1副リップ1512 は軸体12 の
外周面122 と緊迫力をもって摺接することができ、ガー
タスプリング等を使用する必要がない。
【0024】図3は本発明の第2実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第1実施例と異なる点は軸側シール環15
2 の第2円筒部1523を半径方向外方に延ばしたフランジ
部1527にある。従って、外輪側シール環151 の側壁1515
とフランジ部1527間のすきまC1 によりラビリンスシー
ルが形成される。作用効果は前記第1実施例と略同一に
つきその説明を省略する。
【0025】図4は本発明の第3実施例を示す要部拡大
断面図で、第2実施例と異なる点は軸側シール環152 の
第2円筒部1523の半径方向外方にさらに延びたフランジ
部1527にある。従って、前記フランジ部1527の外周端部
と外輪101 の端部内周面1014間にすきまC2 によるラビ
リンスが形成される。作用効果は前記第2実施例と略同
一につき、その説明を省略する。
【0026】図5は本発明の第4実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第1実施例と異なる点は補強環1611を有
する外輪側シール環161 の第1副リップ1612と主リップ
1613の両リップが軸体12に緊密嵌合固定された軸側シー
ル環162 の第1円筒部1621の外周と接触状態にしたとこ
ろと、軸側シール環162 の第2円筒部1623を半径方向外
方に延びたフランジ部1627の側壁1628と外輪101 の端面
1013間との間にすきまC3 によりラビリンスシールを形
成したところにある。
【0027】従って、主リップ1613と第1円筒部1621の
外周面1524間にシール部が形成され、またラビリンスシ
ールがフランジ部1627の側壁1628と外輪101 の端面1013
間のすきまC3 により形成される。また、フランジ部16
27は、第2円筒部1623より半径方向外方に延びており、
外輪側シール環161 をカバー状に覆っている。このた
め、外輪側シール環に冷却水等が直接かかることを防ぐ
ことができる。作用効果は前記第1実施例と略同一につ
きその説明を省略する。
【0028】図6は、本発明の第5実施例を示す要部拡
大断面図で、前記第1実施例と異なる点は、補強環1711
を有する外輪側シール環171 の第2副リップ1714が軸方
向外側に延び、該第2副リップ1714に対応する位置に、
軸側シール環172 の外周縁部1723の周囲にゴム、合成樹
脂などの弾性体よりなる第2円筒部1724が形成されてお
り、該第2円筒部1724の内周面と前記第2副リップ1714
の外周面との間にすきまC4 をもった非接触型シール部
を設けたところにある。また前記第2円筒部1724は前記
第2副リップ1714の外方傾斜端面1715に接触しない程度
の内方傾斜端面1725が形成されている。
【0029】また、軸側シール環の第2円筒部1724の端
面1726と外輪側シール環171 の側壁1716間にわずかなす
きまC5 が形成される。従って、前記外輪側シール環の
第2副リップと軸側シール環の非接触型シール部および
軸側シール環のシール部の端面と外輪シール環の側壁間
のすきまC4,C5によりラビリンスシールが形成され、
冷却水、水蒸気などの侵入を防止することができる。符
号1712は第1副リップ、1713は主リップである。
【0030】図7は本発明の第6実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第1実施例と異なる点は、補強環1811を
有する外輪側シール環181 の第2副リップ1814が軸方向
外側に延び、該第2副リップ1814に対応する位置に、軸
側シール環182 の外周縁部1823の周囲にゴム、合成樹脂
などの弾性体による第2円筒部1824とその周縁部にリッ
プが形成されており、該第2円筒部1824の内周面1525と
第2副リップ1814の外周面との間にすきまC6 を有する
非接触型シール部と接触型シール部1825を兼ね備えたと
ころにある。また前記第2円筒部1824は前記第2副リッ
プ1814の外方傾斜面1816とこれに対応する内方傾斜面18
26のすきまC6 によりラビリンスシールが形成される。
そして、前記第2円筒部1824はその周縁部のリップが外
輪101 の端部内周面1014に接触してシールが形成され
る。
【0031】図8は本発明の第7実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第1実施例と異なる点は、軸側シール環
152 の第2円筒部1523の外周縁部を半径方向外方に延ば
したフランジ部1527の周囲にゴム、合成樹脂などの弾性
体よりなる半径方向外向きの接触型シール部1528を設け
たところにある。該接触型シール部1528はそのリップが
外輪101 の端部内周面1014に接触してシールが形成され
る。
【0032】図9は本発明の第8実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第7実施例と異なる点は、軸側シール環
152 の第2円筒部1523の外周縁部を半径方向外方に延ば
したフランジ部1527の周囲にゴム、合成樹脂などの弾性
体よりなる半径方向外向きの接触型シール部1529を設け
たところにある。従って、該接触型シール部1529はその
先端が外輪101 の端面1013に接触してシールが形成され
る。
【0033】図10は本発明の第9実施例を示す要部拡
大断面図で、第1実施例と異なる点は、軸側シール環15
2 を、軸体12に緊密嵌合固定される第1円筒部1530と、
これよりも軸方向内方で外径側に延びた中間部1531と、
これに続き軸方向内側に延びた第2円筒部1532とにより
断面ほぼZ形状に形成したところにある。従って、外輪
側シール環151 の第1副リップ1512と主リップ1513の両
リップは軸体12の外周面に接触状態にあると共に第2円
筒部1532の端面1533と外輪側シール環151 の側面1515間
のすきまC7 によりラビリンスシールが形成される。
【0034】
【発明の効果】以上各実施例にて述べたように、シール
部を二重シール構造としたことにより軸方向スペースを
増すことなく低トルクで、かつ強力なシール機能を如何
なく発揮できる。特に軸の回転に伴う軸側シール環のス
リンガ作用と第2副リップとの相乗効果により更に有効
に機能する。
【0035】また実施例の如く軸側シール環の第2円筒
部の先端と相手部材との間に接触または非接触のシール
部を形成した場合には、そのシール効果により外部から
の水、水蒸気などの異物の侵入防止に対し、更に有効に
作用する。
【0036】特に、主リップが軸側シール環の第1円筒
部の外周面もしくは軸体の外周面と摺接することによ
り、外部からの異物の侵入を防止し、軸方向内向きに形
成された第1副リップにより、軸受内のグリースが洩れ
るのを防止し、第2副リップが軸側シール環の第2円筒
部との間で接触または非接触のシール部を形成すること
により、軸受内に侵入しようとする冷却水、水蒸気を防
止することができる。従って、軸受寿命の著しい延長が
図れることは勿論のこと、ウォータポンプ自体の信頼性
を高めることのできるなど本発明特有の作用効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を組込んだウォータポンプの要部断
面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図4】本発明の第3実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図5】本発明の第4実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図6】本発明の第5実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図7】本発明の第6実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図8】本発明の第7実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図9】本発明の第8実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図10】本発明の第9実施例を示す要部拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
101 :外輪 11:ケーシング 12:軸体 13:転動体 130 :プーリ 14:インペラ 15:シール装置 151,161,171,181 :外輪側シール環 1511,1611,1711,1811 :補強環 1512,1612,1712 :第1副リップ 1514,1714,1814:第2副リップ 1513,1613,1713:主リップ 152,162,172,182 :軸側シール環 1521,1530,1621,1721 :第1円筒部 1522,1531,1622,1722 :中間部 1523,1532,1623,1724,1824 :第2円筒部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年9月21日(2001.9.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ウォータポンプ装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の水冷エンジン
等に好適なウォータポンプ、詳しくは、ウォータポンプ
の回転軸を支持する軸受内に水、水蒸気などが侵入する
のを防止し、同時に軸受内のグリースをシールするウォ
ータポンプに関するものである。
【0002】
【技術の背景】以下本発明の技術背景について説明す
る。まず、自動車のエンジンの冷却回路は一般に図4
(例えば実開昭59−73588号公報に記載)のようになっ
ていて、自動車のエンジンAは凍結防止剤などの化学物
質を含んだ水で冷却されており、ラジエータBで80℃
位に冷却された水は、ウォータポンプCによってエンジ
ンAに送られ、エンジンを冷却し、熱くなった冷却水は
ラジエータBに戻され、再び冷却されてエンジンへ送ら
れる。このウォータポンプCは図5(例えば実開昭59−
73588号公報に記載)のようになっており、ウォータポ
ンプCのインペラDが回転して冷却水をエンジンに送っ
ている。さらに、従来のウォータポンプの構造は、図6
(例えば実開昭60−23293号公報に記載)のようになっ
ており、ウォーターポンプCは、ケーシングEに内嵌さ
れた軸受Fの軸GにインペラDを取付け、インペラDを
冷却水中で回転させている。また、軸受Fには冷却水が
侵入しないように、ケーシングEのインペラD側端部に
メカニカルシールHを設けている。メカニカルシールH
は、相対回転するセラミック製の円盤Iに、カーボン製
又はゴム製の円盤Jを押し付けてシールとし、それらの
面を回転方向に滑らせて冷却水をシールするものであ
る。しかし、このすべり面では完全なシールは困難であ
り、シール面の摩擦熱により蒸発した高温の水蒸気が軸
受F側に漏出する。さらに、シール面での蒸発によって
凍結防止剤などの化学物質が濃縮された冷却水も軸受側
に漏出し、その結果、ケーシングE内の軸受とメカニカ
ルシールHとの間は水蒸気が充満する水蒸気室Kとな
り、そこに化学物質が濃縮された冷却水も侵入してく
る。この為、水蒸気室Kに面する軸受の端部には、水蒸
気や化学物質が濃縮された冷却水が軸受内に侵入しない
ようにシールMを設けている。しかし、このシールで
は、水蒸気や化学物質が濃縮された冷却水のシールが不
十分で水蒸気や冷却水が軸受内に侵入してグリースを劣
化させ、軸受の寿命を短くするという問題がある。これ
に対して本発明は、水蒸気室に隣接する従来の軸受のシ
ールをシール性強化構造としたものであり、軸受の寿命
を飛躍的に長くするものである。以下、本発明の本質を
明らかにする為に、背景としての従来技術を説明する。
【0003】
【従来の技術】以下従来技術について説明する。
【0004】図7は従来技術である実開昭56−5823号公
報に記載のウォーターポンプの断面図(説明上、図を反
転させて記載している)である。このウォータポンプの
メカニカルシールHは円盤Iの端面にカーボン製の円盤
Jを押し付けた水止め用のメカニカルシールである。図
8(a)は従来技術である実開昭56−5823号公報に記載
のウォータポンプの要部の断面図(説明上、図を反転さ
せて記載している)である。図8(b)はそのシール部
の拡大図である。この図8(b)は図7のメカニカルシ
ールHを円盤LとゴムリップN−a,N−b,N−cとを
組合わせた水止め用シールPとしたもので、水止め用シ
ールPの軸受F側にある水蒸気室Kに排出穴Qをあけ、
軸受FのシールMは先端をY字状にして2重リップシー
ルとなっている。要するに、軸受Fを水蒸気や冷却水か
ら守るシールMは2重リップシールである。また、図9
(a)は従来技術である実開昭60−167194号公報に記載
のウォータポンプの断面図(説明上、図を反転させて記
載している)である。このウォータポンプは軸受Fの端
部にシールMとスリンガRを設けている。そしてメカニ
カルシールHとシールMとの間の空間は水蒸気室Kとな
っている。図9(b)は、図9(a)のシール部の拡大
図である。シールMはゴムリップTとUとからなる2重
リップシールとなっていて、このシールMは水を振り切
るスリンガRの円盤部Sから離れて独立している。要す
るに、軸受Fを水蒸気や冷却水から守るシールMは、2
重リップシールになっている。上記のウォータポンプの
メカニカルシールHは、[技術の背景]で説明したよう
に完全なシールは難しく、シール面の摩擦熱により蒸発
した高温の水蒸気と、この蒸発によって凍結防止剤など
の化学物質が濃縮された冷却水が軸受F側の水蒸気室K
に漏れ出してくる。その結果、シールMの外側ゴムリッ
プTの外側面は凍結防止剤などの化学物質が濃縮された
冷却水と高温の水蒸気とに攻撃される。このシールMの
外側ゴムリップTの外面側は、化学物質が濃縮された冷
却水と高温の水蒸気との相乗作用により膨潤して伸びる
が、その内面側には水蒸気や冷却水があたらない為に、
内面側は伸びないので、外側ゴムリップTは円周方向に
波形変形し、軸側の摺接面との間に所々わずかな隙間が
あき、この隙間から冷却水と水蒸気が侵入し、水蒸気は
冷えて水になり2重リップシールMの内側ゴムリップU
の手前に水が溜まってくる。その内側ゴムリップUは軸
方向内向きに設けられていて、その目的は軸受F内のグ
リースの外部への流出止めであるので、外部から軸受F
内に前記の水が入ろうとするのを止めるのは難しく、軸
受F内に水が侵入しやすく、その結果グリースを劣化さ
せ、軸受Fの寿命が短くなるという問題が従来の2重リ
ップシールにはある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軸受
内部に侵入しようとする冷却水や水蒸気などをほぼ確実
に防止し、同時に軸受内のグリースをシールして軸受の
寿命を飛躍的に長くするウォータポンプを提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の技術的手段は次の通りである。ケーシングと、インペ
ラと、プーリと、ウォータポンプ用軸受とを備えたウォ
ータポンプ装置のウォータポンプ用軸受は、(a)外輪
と、(b)転動体と、(c)転動体を介して外輪に支持
され、一端側にプーリを、他端側にインペラを有する軸
と、(d)軸受内にあるグリースと、(e)転動体より
もインペラ側にあり、インペラとの間の空洞に隣接し、
冷却水、水蒸気がこの空洞から軸受内に侵入することを
防止するとともに、軸受内のグリースの流出を防止する
ためのシール装置とを有していて、(f)シール装置
は、外輪に固定される外輪側シール環と軸に固定される
軸側シール環とを有し、(g)軸側シール環は、軸に嵌
合固定された円筒部とこの円筒部の転動体側端部から外
径方向に延びている外径方向部分とを有し、(h)外輪
側シール環は、補強環と主リップと第1副リップと第2
副リップとを有し、(i)主リップは補強環から延びて
いて軸と接し、(j)第1副リップは、補強環から延び
ていて主リップよりも転動体側にあって軸と接し、
(k)第2副リップは、補強環から延びていて主リップ
に対して第1副リップの反対側にあって軸側シール環の
外径方向部分と接し主リップとの間に密閉空間を形成し
ている。前記空洞には、空洞内周がシール装置側で小さ
くなっている段差が形成されているものとしてもよい。
また、ウォータポンプ用軸受は、(a)ケーシングに固
定される外輪と、(b)転動体と、(c)転動体を介し
て外輪に支持され、一端側にプーリを、他端側にインペ
ラを有する軸と、(d)軸受内にあるグリースと、
(e)転動体よりもインペラ側にあり、インペラとの間
の空洞に隣接し、冷却水、水蒸気がこの空洞から軸受内
に侵入することを防止するとともに、軸受内のグリース
の流出を防止するためのシール装置とを有していて、
(f)シール装置は、外輪に固定される外輪側シール環
と軸に固定される軸側シール環とを有し、(g)軸側シ
ール環は、軸に嵌合固定された円筒部とこの円筒部の転
動体側端部から外径方向に延びている外径方向部分とを
有し、(h)外輪側シール環は、補強環と主リップと第
1副リップと第2副リップとを有し、(i)主リップは
補強環から延びていて軸と接し、(j)第1副リップ
は、補強環から延びていて主リップよりも転動体側にあ
って軸と接し、(k)第2副リップは、補強環から延び
ていて主リップに対して第1副リップの反対側にあって
軸側シール環の外径方向部分と接し主リップとの間に密
閉空間を形成している。さらに、ウォータポンプ軸受用
シール装置は、(a)ケーシングに固定される外輪と、
(b)転動体と、(c)転動体を介して外輪に支持さ
れ、一端側にプーリを、他端側にインペラを有する軸
と、(d)軸受内にあるグリースを有するウォータポン
プ軸受に用いるもので、(e)転動体よりもインペラ側
にあり、インペラとの間の空洞に隣接し、冷却水、水蒸
気がこの空洞から軸受内に侵入することを防止するとと
もに、軸受内のグリースの流出を防止するためのシール
装置で、(f)このシール装置は、外輪に固定される外
輪側シール環と軸に固定される軸側シール環とを有し、
(g)軸側シール環は、軸に嵌合固定された円筒部とこ
の円筒部の転動体側端部から外径方向に延びている外径
方向部分とを有し、(h)外輪側シール環は、補強環と
主リップと第1副リップと第2副リップとを有し、
(i)主リップは補強環から延びていて軸と接し、
(j)第1副リップは、補強環から延びていて主リップ
よりも転動体側にあって軸と接し、(k)第2副リップ
は、補強環から延びていて主リップに対して第1副リッ
プの反対側にあって軸側シール環の外径方向部分と接し
主リップとの間に密閉空間を形成している。としたこと
である。
【0007】
【作用】本発明の構成によれば、外輪側シール環の第1
副リップは軸受内のグリースをシールし、第2副リップ
は主リップに対して第1副リップの反対側で軸側シール
環の外径方向部分と接し、さらに軸側シール環の外径方
向部分が軸側シール環の円筒部の転動体側端部から外径
方向に延びている、いいかえると軸側シール環の円筒部
をインペラ側に延ばすことにより、以下に説明するよう
にメカニカルシールから水蒸気室である空洞に漏れ出た
水蒸気や冷却水が軸受内に侵入しようとするのをシール
することができる。もしも本発明の参考例の図2のよう
に軸側シール環の外径方向部分が円筒部のインペラ側端
部から外径方向に延びていると、プレス加工によって鋼
板から作られる軸側シール環の外径方向部分の根元はR
(円弧状に湾曲)形状になり、このR部分と軸との間に
は冷却水が溜まり易くなる。又、通常軸側シール環の材
料はステンレスなのに対して、軸の材料はコスト上の理
由でステンレスではないので、前記のR部分と軸との間
に溜った冷却水によって軸が錆びる。この錆は軸の径方
向だけではなく、軸方向にも進行する。その結果、軸側
シール環の外径方向部分の根元が宙にういて、外径方向
部分が不安定になる。そして、そこに接している第2副
リップの接触状態も不安定になり、冷却水や水蒸気が入
り易くなる。これに対して、軸側シール環の円筒部をイ
ンペラ側に延ばすと円筒部のインペラ側端部にR部はで
きないので、この部分に冷却水が溜まりにくくなり軸が
錆びにくい。又、もしもこの部分の軸が錆びても、外径
方向部分の根元ではないので、外径方向部分の安定性が
損われることが無い。従って、外径方向部分に接してい
る第2副リップの接触状態は安定し、冷却水や水蒸気を
シールし易くなる。つまり本願発明は、ウォータポンプ
の水蒸気室である空洞に隣接するシール装置に、軸側シ
ール環の外径方向部分と接する第2副リップを設けて軸
側シール環一体型の3重リップシール構造とすると共に
軸側シール環の円筒部をインペラ側に延ばすことによ
り、メカニカルシールから水蒸気室である空洞に漏れ出
た水蒸気や冷却水が軸受に侵入しようとするのをシール
するとともに、軸受内のグリースの流出をシールするも
のである。
【0008】
【他の技術分野との作用の違い】尚、ウォータポンプ軸
受のシール技術分野以外の技術として、図10の従来技
術がある(図10は実開昭61−112119号公報に記載の自
動車のホイール軸受の断面図である。)。これは自動車
のホイール軸受のシール技術で、シールVの外側リップ
Xは開放外部から泥水やダストが軸受Z内へ侵入するこ
とを防ぐもので、内側リップYは軸受Z内のグリースの
外部への流出を防ぐものである。このように、ホイール
軸受のシールの目的は、水蒸気よりもはるかに温度の低
い泥水やダストを防ぐことであり、ホイール軸受のシー
ルにはウォータポンプ軸受のシールとは違って、メカニ
カルシールから水蒸気室に漏れ出た高温の水蒸気や化学
物質が濃縮された冷却水がかからないので、ホイール軸
受のシールが膨潤して変形することは無い。従って、ホ
イール軸受のシールは基本的に泥水やダストの侵入を防
止する外側リップと軸受内のグリースの流出を防止する
内側リップの2重リップシールであればよい。尚、ホイ
ール軸受のシールには、図11や図12のように3重リ
ップシールのものもあるが、3重リップシールにする理
由は、ウォータポンプ軸受のシールのように水蒸気や冷
却水の侵入を防ぐ為とは別な理由であり、例えばダスト
によるシールリップの摩耗対策の為やシールリップの数
を増やしたシールの幅寸法上の為やホイール軸受のシー
ル摺接面の加工上の為で、図11、図12のような構造
にしているものである。このように、ホイール軸受のシ
ールは、基本的に2重リップシールでよいが、その使用
状況によっては3重リップシールにすることもあり、そ
の形状もいろいろな形がある。つまり、ホイール軸受の
シールの3重リップシールはウォータポンプ軸受のシー
ルとは、別な理由で3重リップシールにしているのでホ
イール軸受のシールの技術分野は、ウォータポンプ軸受
のシールとは別の技術分野である。これに対して、ウォ
ータポンプはメカニカルシールから水蒸気室に漏れた高
温の水蒸気や凍結防止剤などの化学物質が濃縮された冷
却水が軸受に入ってくる問題があるので、その問題をい
かに解決するかという課題が従来から問題になってい
て、これを解決したのが本発明のウォータポンプ用軸受
のシール技術である。ところが、ホイール軸受のシール
である図11や図12の3重リップシールには、ウォー
タポンプの水蒸気室である空洞もなく、水蒸気室に漏れ
た高温の水蒸気と化学物質が濃縮された冷却水が軸受に
入ってくるのをどのようにすれば防止できるかという技
術思想の開示も示唆も無く、本発明の動機づけともなる
ものではない。
【0009】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。図1
は本発明の参考例を示すウォータポンプ装置の要部縦断
面図、図2は図1の要部拡大断面図である。
【0010】10はウォータポンプ用転がり軸受の全体を
表す。101 は転がり軸受10の外輪で、該外輪101 はケー
シング11の内周面に固定され、該外輪101 の内周面には
複数列の軌道溝1011が形成されると共にその両端部にシ
ール溝1012が形成されている。
【0011】12は前記外輪101 内に複数列の転動体13を
介して嵌挿された軸体で、該軸体は特許請求の範囲に記
載した軸に相当する。該軸体12の一端側にはプーリ130
を備え、他端側にはインペラ14を備えている(図1参
照)。121 は外輪101 の軌道溝1011と対向して軸体12の
外周面に形成された軌道溝である。
【0012】15は転動体13よりもインペラ14側にあり、
前記外輪101 のインペラ14側のシール溝1012に固定され
た外輪側シール環151 と軸側シール環(スリンガ)152
からなるシール装置で、該シール装置15の外輪側シール
環151 は補強環1511とゴム、合成樹脂などの弾性体でも
って形成された少なくとも軸方向内向きの第1副リップ
1512と軸方向外向きの主リップ1513と該主リップ1513よ
りも外径側に位置して軸方向外側に延びた第2副リップ
1514とから構成されてなる。また、補強環1511は、一端
部1511a を外輪101 に固定され、円筒状に形成された中
間部1511b を介して他端部1511c が軸体側に延びている
(図2参照)。
【0013】19は、シール装置15とインペラ14との間の
空洞(水蒸気室)でシール装置15はこの空洞19に隣接し
ている。空洞19の内周20を構成する外輪101の内周が、
外輪101と同じく空洞19の内周20を構成するケーシング1
1の内周よりも小さくなっていることにより、空洞19に
は空洞の内周20がシール装置15側で小さくなっている段
差が形成されている。この段差により、ウォータポンプ
の空洞19(水蒸気室)内の冷却水は内周の大きいケーシ
ング11の内周に溜まり、内周の小さい外輪101の内周に
は登ってこないので軸受10に冷却水が侵入しにくくな
る。つまり、空洞19(水蒸気室)内の段差で、主に冷却
水の侵入を減少させ、軸側シール環と接する第2副リッ
プで主に水蒸気の侵入を減少させることができ、冷却水
と水蒸気との侵入を別々の手段で減少させることができ
る。
【0014】次に、前記軸側シール環152 は耐腐蝕性に
とむ特殊鋼板例えばステンレス鋼板を用いて成形された
もので、その形状は断面ほぼコ字状にして前記軸体12に
緊密嵌合固定される特許請求の範囲に記載した円筒部で
ある第1円筒部1521とこれよりも外径側に延びた中間部
1522とこれに続き軸方向内側に延びた第2円筒部1523と
から構成されてなる。尚、中間部1522と第2円筒部1523
とが特許請求の範囲に記載した外径方向部分となる。
【0015】前記外輪側シール環151 の前記第1副リッ
プ1512が軸方向内向きに設けられて主リップ1513よりも
転動体13側で軸体12の外周面122 と接触し、主リップ15
13が軸方向外向きに設けられて前記軸側シール環152 の
第1円筒部1521の外周面1524と接してシール部を形成
し、第2副リップ1514が主リップ1513に対して第1副リ
ップ1512の反対側にあって軸側シール環152 の第2円筒
部1523の内周面1525との間で接触のシール部を形成し、
主リップ1513と第2副リップ1514と軸側シール環152で
囲まれた空間は密閉空間を形成する。
【0016】上記実施例において、外輪側シール環151
の第1副リップ1512は軸方向内向きに設けられて軸体12
の外周面122 に接触していることにより軸受内のグリー
スをシールし、主リップ1513が軸側シール環152 の第1
円筒部1521の外周面1524と接することにより中間シール
の役目をなしシール部が形成される。尚、本実施例にお
いては第1副リップ1512は軸体12の外周面122 に接触し
ていることにより、軸側シール環152 と軸体12とのはめ
あい面から軸受内のグリースが洩れるのを防ぐのにも効
果的である。また、第2円筒部1523の端面1526と外輪側
シール環151 の側壁1515間にすきまCのラビリンスシー
ルが形成される。
【0017】また、外輪側シール環151 の第2副リップ
1514が軸側シール環152 の第2円筒部1523の内周面に接
触により外部シールの役目をなすシール部が形成され、
また該シール部は、軸側シール環152 の中間部1522と第
2円筒部1523との協働作用により軸受側に侵入しようと
する冷却水、水蒸気を振り切ることができる。
【0018】要するに、本発明の軸受シール装置は、第
1副リップ1512が軸体12の外周面122 と接触することに
より形成されるシール部と、また主リップ1513が第1円
筒部1521の外周面1524と接触することにより形成される
シール部と、第2副リップ1514が第2円筒部1523の内周
面との間で接触することにより形成されるシール部の三
重構造が形成される。
【0019】また外輪側シール環151 の第2副リップ15
14は、腕部1514a と、該腕部1514aの先端に設けられた
突起1514b とを有し、腕部1514a は軸側シール環152 の
第2円筒部1523と平行に軸方向内側に延び、第2円筒部
1523との間に軸方向シール隙間Cを形成している。ま
た、腕部1514a の先端に設けられた突起1514b が、第2
円筒部1523の内周面と接触している。また、仮に摩耗に
より接触状態が非接触状態になったとしても、軸方向シ
ール隙間Cによるラビリンスシールが形成されている
ため、冷却水、水蒸気等の侵入は減少する。
【0020】さらに、軸側シール環152 の第2円筒部15
23は、外輪101 の端部よりも軸方向内側に延びて、端面
1526と外輪側シール環151 の側壁1515間にすきまCのラ
ビリンスシールを形成することにより、ウォータポンプ
内の冷却水、水蒸気の侵入は減少する。
【0021】また、外輪側シール環151 の補強環1511
は、一端部1511a が外輪101 に固定され、円筒状に形成
された中間部1511b を介して、他端部1511c が軸体側に
延びているので、他端部1511c は一端部1511a より軸方
向外側に位置し、他端部1511cは第1副リップ1512を補
強している。このため、第1副リップ1512 は軸体12 の
外周面122 と緊迫力をもって摺接することができ、ガー
タスプリング等を使用する必要がない。
【0022】図3は本発明の実施例を示す要部拡大断面
図で、参考例と異なる点は、軸側シール環152 を、軸体
12に緊密嵌合固定される第1円筒部1530と、この円筒部
の転動体側端部から外径側に延びた中間部1531と、これ
に続き軸方向内側に延びた第2円筒部1532とにより断面
ほぼZ形状に形成したところにある。従って、外輪側シ
ール環151 の第1副リップ1512と主リップ1513の両リッ
プは軸体12の外周面に接触状態にあると共に第2円筒部
1532の端面1533と外輪側シール環151 の側面1515間のす
きまC7 によりラビリンスシールが形成される。
【0023】
【発明の効果】本発明の構成によれば、外輪側シール環
の第1副リップは軸受内のグリースをシールし、第2副
リップは主リップに対して第1副リップの反対側で軸側
シール環の外径方向部分と接し、さらに軸側シール環の
外径方向部分が軸側シール環の円筒部の転動体側端部か
ら外径方向に延びている、いいかえると軸側シール環の
円筒部をインペラ側に延ばすことにより、以下に説明す
るようにメカニカルシールから水蒸気室である空洞に漏
れ出た水蒸気や冷却水が軸受内に侵入しようとするのを
シールすることができる。もしも本発明の参考例の図2
のように軸側シール環の外径方向部分が円筒部のインペ
ラ側端部から外径方向に延びていると、プレス加工によ
って鋼板から作られる軸側シール環の外径方向部分の根
元はR(円弧状に湾曲)形状になり、このR部分と軸と
の間には冷却水が溜まり易くなる。又、通常軸側シール
環の材料はステンレスなのに対して、軸の材料はコスト
上の理由でステンレスではないので、前記のR部分と軸
との間に溜った冷却水によって軸が錆びる。この錆は軸
の径方向だけではなく、軸方向にも進行する。その結
果、軸側シール環の外径方向部分の根元が宙にういて、
外径方向部分が不安定になる。そして、そこに接してい
る第2副リップの接触状態も不安定になり、冷却水や水
蒸気が入り易くなる。これに対して、軸側シール環の円
筒部をインペラ側に延ばすと円筒部のインペラ側端部に
R部はできないので、この部分に冷却水が溜まりにくく
なり軸が錆びにくい。又、もしもこの部分の軸が錆びて
も、外径方向部分の根元ではないので、外径方向部分の
安定性が損われることが無い。従って、外径方向部分に
接している第2副リップの接触状態は安定し、冷却水や
水蒸気をシールし易くなる。つまり本願発明は、ウォー
タポンプの水蒸気室である空洞に隣接するシール装置
に、軸側シール環の外径方向部分と接する第2副リップ
を設けて軸側シール環一体型の3重リップシール構造と
すると共に軸側シール環の円筒部をインペラ側に延ばす
ことにより、メカニカルシールから水蒸気室である空洞
に漏れ出た水蒸気や冷却水が軸受に侵入しようとするの
をシールするとともに、軸受内のグリースの流出をシー
ルするものである。従って、本発明は、メカニカルシー
ルより漏れ出て軸受内部に侵入しようとする水蒸気や冷
却水に対して高いシール性を持つので、軸受内のグリー
スが水により劣化しにくく、さらに軸受内のグリースを
シールすることによりウォーターポンプの寿命を飛躍的
に長くするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考図の要部断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図4】従来技術のウォータポンプ装置の縦断面図であ
る。
【図5】従来技術のウォータポンプ装置の冷却回路図で
ある。
【図6】従来技術の他のウォータポンプ装置の縦断面図
である。
【図7】従来技術の他のウォータポンプ軸受の縦断面図
である。
【図8】(a)は従来技術のウォータポンプ軸受の要部
縦断面図で(b)は拡大断面図である。
【図9】(a)は従来技術の他のウォータポンプ軸受の
要部縦断面図で(b)は拡大断面図である。
【図10】従来技術の自動車のホイール軸受の断面図で
ある。
【図11】従来技術の自動車のホイール軸受の3重リッ
プシールを示す断面図である。
【図12】従来技術の3重リップシールを組み込んだ自
動車のホイール軸受装置の断面図である。
【符号の説明】 101 :外輪 11:ケーシング 12:軸体 13:転動体 130 :プーリ 14:インペラ 15:シール装置 151,161,171,181 :外輪側シール環 1511,1611,1711,1811 :補強環 1512,1612,1712 :第1副リップ 1514,1714,1814:第2副リップ 1513,1613,1713:主リップ 152,162,172,182 :軸側シール環 1521,1530,1621,1721 :第1円筒部 1522,1531,1622,1722 :中間部 1523,1532,1623,1724,1824 :第2円筒部 19:空洞 20:内周面
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】追加
【補正内容】
【図11】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】追加
【補正内容】
【図12】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 33/80 F16C 33/80 F16J 15/32 311 F16J 15/32 311K 311S

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングに固定された外輪と、一端側
    にプーリを備え、他端側にインペラを備えた軸体との間
    に複数列の転動体を有し、かつ前記外輪の両端部に固定
    されたシール環によって軸体との間をシールしてなるウ
    ォータポンプ用軸受シール装置において、前記シール環
    のうち、インペラ側のシール環は、補強環とゴム、合成
    樹脂などの弾性体で形成した第1副リップと主リップと
    該主リップよりも外径側に位置して軸方向外側に延びた
    第2副リップとを備えた外輪側シール環と、軸体に嵌合
    固定された第1円筒部と、これよりも外径側に延びた中
    間部と、これに続き軸方向に延びた第2円筒部とを有す
    る軸側シール環よりなり、少なくとも前記主リップが軸
    側シール環の第1円筒部の外周面と接するか、もしくは
    軸体の外周面と接し、第2副リップが軸側シール環の第
    2円筒部との間で接触または非接触のシール部を形成し
    ていることを特徴とするウォータポンプ用軸受シール装
    置。
  2. 【請求項2】 ケーシングに固定された外輪と、一端側
    にプーリを備え、他端側にインペラを備えた回転する軸
    体と、上記外輪と軸体との間に配される複数列の転動体
    と、補強環とゴム、合成樹脂などの弾性体で形成した第
    1副リップと主リップと、該主リップよりも外径側に位
    置して軸方向外側に延びた第2副リップとを備えた外輪
    側シール環および軸体に嵌合固定された第1円筒部と、
    これよりも外径側に延びた中間部と、これに続き軸方向
    に延びた第2円筒部とを有する軸側シール環とからなる
    インペラ側のシール装置とによって構成され、少なくと
    も前記主リップが軸側シール環の第1円筒部の外周面と
    接するか、もしくは軸体の外周面と接し、第2副リップ
    が軸側シール環の第2円筒部との間で接触または非接触
    のシール部を形成していることを特徴とするウォータポ
    ンプ用軸受。
  3. 【請求項3】 端部にインペラを有し、ケーシングに固
    定された請求項2記載のウォータポンプ用軸受を使用し
    たことを特徴とする自動車の水冷用ウォータポンプ。
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